JP4396534B2 - ヒータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気管に取り付けられたヒータ付き空燃比センサのヒータ制御装置に関する。
エンジン始動時に排気管内温度が低く、排気管内に水滴が残っているときや、排気管内に水滴が発生するおそれがあるときに、酸素センサの加熱用ヒータの通電を停止して、酸素センサのサーマルショックを防止する必要が生じる。このサーマルショックを防止するヒータ制御装置として、以下の提案がなされている。
酸素センサの内部抵抗を検出する内部抵抗検出手段と、この内部抵抗検出手段で検出した内部抵抗値に基づいて酸素センサ表面温度を推定し、酸素センサ表面温度に基づいて排気管内温度を推定し、この排気管内温度が所定温度に達したときに酸素センサと一体に組み込まれた加熱用ヒータの通電開始の制御をする制御手段と、を備えたヒータ通電制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、エンジン負荷に基づいて、空燃比センサ近傍の排気管温度を算出する排気管温度算出手段と、この排気管温度に応じて空燃比センサのヒータ通電を制御するヒータ通電制御装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−97902号公報 特開2002−256949号公報
しかしながら、上記特許文献1に示すヒータ通電制御装置においては、300℃以下の低温時の酸素センサの内部抵抗は無限大になることから、低温時における酸素センサの内部抵抗を計測するのは困難である。一方、特別な回路を構成することにより、低温時の酸素センサの内部抵抗を計測し得るがコストの上昇に繋がる。
また、上記特許文献2に示すヒータ制御装置においては、冷却水温が高い場合でも、外気温度が低い場合は排気管温度が低下し、排気管内に水滴が発生するおそれがある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、空燃比センサの信頼性を向上させることを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、内燃機関の排気管に取り付けられたヒータ付き空燃比センサのヒータ制御装置であって、上記ヒータの内部抵抗を検出するヒータ抵抗検出手段と、上記ヒータ抵抗検出手段により検出された上記ヒータの内部抵抗に基づいて、上記排気管内の排気温度を推定する排気温度推定手段と、上記排気温度推定手段により推定された上記排気温度が所定温度以上のときに、上記ヒータによる上記空燃比センサへの加熱を許可する加熱許可手段と、を備え、上記排気温度推定手段は、上記ヒータの内部抵抗と上記排気温度との所定関係に基づいて、上記排気温度を推定すると共に、上記内燃機関の吸気温度を検出する吸気温度検出手段と、上記内燃機関のソーク時間を計測するソーク時間計測手段と、上記ソーク時間計測手段により計測された上記ソーク時間が所定時間以上のとき、上記吸気温度検出手段により検出された上記吸気温度と上記ヒータ抵抗検出手段により検出された上記ヒータの内部抵抗とに基づいて、上記所定関係に対して補正を行う補正手段と、を更に備えることを特徴とするヒータ制御装置である。
この一態様によれば、上記ヒータの内部抵抗に基づいて、上記排気管内の排気温度を推定し、上記排気温度が所定温度以上のときに、上記ヒータによる上記空燃比センサへの加熱を許可する。これにより、高温側および低温側を問わず、広温度範囲において排気温度が高精度に推定できる。したがって、空燃比センサにおけるサーマルショックの発生をより確実に予測し、防止することができる。すなわち、空燃比センサの信頼性をより向上させることができる。
また、上記ソーク時間が所定時間以上のとき、上記吸気温度と上記ヒータの温度とが近似してくる。したがって、上記吸気温度を上記ヒータの温度として用いることにより、上記ヒータの内部抵抗と上記排気温度との所定関係を算出する際に、上記ヒータの内部抵抗のバラツキを抑えることが可能となる。すなわち、より高精度に上記排気管内の排気温度を推定することができる。

さらに、この一態様において、上記内燃機関の水温度を検出する水温検出手段と、上記水温検出手段により検出された上記水温度と上記吸気温度検出手段により検出された上記吸気温度とが所定温度範囲内にあるか否かを判定する範囲判定手段と、を更に備え、上記範囲判定手段により上記水温度および上記吸気温度が上記所定温度範囲内にあると判定されたとき、上記補正手段は前記所定関係に対して補正を行ってもよい。
なお、この一態様において、上記補正手段は上記水温度検出手段により検出された上記水温度と上記ヒータ抵抗検出手段により検出された上記ヒータの内部抵抗に基づいて、上記所定関係に対して補正を行ってもよい。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、内燃機関の排気管に取り付けられたヒータ付き空燃比センサのヒータ制御装置であって、上記内燃機関のソーク時間を計測するソーク時間計測手段と、上記ソーク時間計測手段により計測された上記ソーク時間が所定時間以下のとき、上記ヒータによる上記空燃比センサへの加熱を許可する加熱許可手段と、を備えることを特徴とするヒータ制御装置であってもよい。
また、この一態様において、上記ソーク時間の計測開始時までの上記内燃機関への吸入空気の積算量を取得する積算量取得手段を更に備え、上記加熱許可手段は、上記積算量取得手段により取得された吸入空気の積算量が所定量以上のとき、上記ヒータによる上記空燃比センサへの加熱を許可するのが好ましい。
なお、これら態様において、上記内燃機関のソーク時間とは前回内燃機関が駆動され、停止されたときから今回内燃機関が駆動開始されたときまでの時間をいう。
本発明によれば、空燃比センサの信頼性を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。なお、車両用の制御装置の基本概念、主要なハードウェア構成、作動原理、及び基本的な制御手法等については当業者には既知であるため、詳しい説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1乃至第3の実施の形態に係るヒータ制御装置を示すシステム構成の概略図である。図1に示す如く、エンジン等の内燃機関3には燃焼された排気ガスを車両後方に導く排気管5が接続されている。また、排気管5には排気管5内を流れる排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ等の空燃比センサ7が配設されている。さらに、酸素センサ7には、当該センサの素子を加熱し、活性化するヒータ9が取付けられている。
ヒータ9には、ヒータ9の通電および停電を制御するECU等の制御手段11が制御回路13を介して接続されている。エンジン3のインテークマニホールドには、エンジン3の吸気温度を検出するサーミスタ等の吸気温センサ15が配設され、この吸気温センサ15はECU11に接続されている。また、ECU11にはエンジン3の冷却水の温度を検出するサーミスタ等の水温センサ17が接続されている。エンジン3のインテークマニホールドには、エンジン3の吸入空気量を検出するエアフローメータ19が配設され、エアフローメータ19はECU11に接続されている。ECU11は、エアフローメータ19からの吸入空気量に基づいて、吸入空気の積算量を算出する。
酸素センサ7はジルコニア等の固体電解質からなり、動作温度に制限がある。すなわち、酸素センサ7が数百℃以上の活性化温度(例えば、700℃)まで加熱されて活性化した状態でないと、酸素濃度の検出を行わないという特性を有している。この為、酸素センサ7は長時間のアイドリング運転等によって排気管温度が低下したときに、酸素センサ7の温度を所望の活性化温度に維持する為にヒータ9により加熱が行われている。
ヒータ9は酸素センサ7に密着した構成となっており、酸素センサ7が活性化温度で安定的な動作をするように、通電および停電を所定のDUTY比(通電時間と停電時間の比)で繰り返し、酸素センサ7の加熱を行っている。なお、ヒータ9には制御回路13を介してバッテリ21が接続され、バッテリ21からヒータ9へ電力が供給される。制御回路13はECU11からの通電信号を受信すると、ヒータ9に所定のDUTY比で通電および停電を繰返させて酸素センサ7を加熱させる。また、制御回路13はECU11からの停止信号を受信すると、ヒータ9の通電を停止させて、酸素センサ7の加熱を停止させる。このようにして、酸素センサ7はヒータ9によって活性化温度まで加熱され、また活性化温度に維持される。
ECU11には、ヒータ9への印加電圧を検出する電圧センサ23と、ヒータ9への印加電流を検出する電流センサ25とが接続されている。ECU11は電圧センサ23からの電圧Vおよび電流センサ25からの電流Iに基づいて、ヒータ9の内部抵抗Rを以下の(1)式により算出する。
R=V/I (1)式
なお、ECU11はヒータ9の内部抵抗を算出する際、ヒータ9を所定時間(例えば、約1〜5秒)だけ通電させる。このように短時間通電させることにより、ヒータ9の温度上昇を抑えつつ、ヒータ9通電による内部抵抗Rの算出が可能となる。
また、ECU(Electronic Control Unit)11は、マイクロコンピュータによって構成されており、制御プログラムを格納するROM、演算結果等を格納する読書き可能なRAM、タイマ、カウンタ、入力インターフェイス、及び出力インターフェイスを有している。さらに、ECU11にはイグニッションスイッチ(IGSW)27が接続され、イグニッションスイッチ27はオン状態にされるとECU11にオン信号を送信し、オフ状態にされるとECU11にオフ信号を送信する。ECU11には、イグニッションスイッチ27のオフ信号を受信してからのソーク時間(エンジン停止時間)を計測するソークタイマ11aが内蔵されている。ソークタイマ11aは、イグニッションスイッチ27からのオフ信号を受信すると計測を開始し、オン信号を受信すると計測を終了する。
ECU11のROMには、ヒータ9の内部抵抗とヒータ9の温度との所定関係が記憶されている。この所定関係において、ヒータ9の温度からヒータ9の自己発熱温度を減算することにより、ヒータ9の内部抵抗と排気管5内の温度との所定関係が算出される。算出されたヒータ9の内部抵抗と排気管5内の温度との所定関係が、ECU11のRAMに記憶される。なお、各所定関係は実験的にヒータ9の温度、ヒータ9の抵抗等が測定され、最小二乗法等により近似線を算出することにより導出される。また、各所定関係は略正比例関係となっている。
ところで、エンジン3の低温始動時、暖気過程時等の排気管温度が低い場合において、排気管3内に水滴が残存し、又は排気管3内に水滴が発生することがある。例えば、酸素センサ7に水滴が付着した状態で酸素センサ7のヒータ9に通電が開始されると、酸素センサ7の水滴付着による温度低下と、ヒータ9の加熱による温度上昇とにより急激な温度差が生じ、所謂サーマルショックによる酸素センサ7の素子に割れが生じる。このサーマルショックを防止する為、酸素センサ7に水滴付着のおそれがあるときは、ヒータ9による酸素センサ7への加熱を禁止するように、以下の制御処理が行われる。
図2は、第1の実施の形態に係るヒータ制御装置の制御ルーチンのフローチャートである。本制御ルーチンおよび図3および図5に示す制御ルーチンは所定の微小時間毎、例えば64ms毎に繰返し実行される。
図2に示す如く、ECU11はイグニッションスイッチ27からオン信号を受信すると(S100)、制御回路13を介してヒータ9を所定時間、通電させる(S110)。このとき、ECU11は電圧センサ23からの電圧Vと、電流センサ25からの電流Iに基づいて、上記(1)式によりヒータ9の内部抵抗Rを算出する(S120)。ECU11は制御回路13を介して所定時間、ヒータ9を通電させた後、通電を停止させる(S130)。
次に、ECU11はROMに記憶されたヒータ9の内部抵抗と排気管5内の温度との所定関係、および算出されたヒータ9の内部抵抗に基づいて、排気管5内の温度を推定する(S140)。
その後、ECU3は推定された排気管5内の温度が所定温度以上(例えば、60℃以上)であり、酸素センサ7においてサーマルショックが発生するおそれがないか否かを判定する(S150)。ECU3は推定された排気管5内の温度が所定温度以上であり、酸素センサ7においてサーマルショックが発生するおそれがないと判定したとき、制御回路13に通電信号を送信する(S160)。通電信号を受信した制御回路13は、所定のDUTY比でヒータ9を通電および停電させて、酸素センサ7を加熱する(S170)。このようにして、ECU11は酸素センサ7を活性化温度まで加熱し、また活性化温度に維持する。
一方、ECU11は推定された排気管5内の温度が所定温度未満であり、酸素センサ7においてサーマルショックが発生するおそれがあると判定したとき(S150)、ヒータ9の通電を停止させる(S180)。その後、ECU11は所定時間以上が経過しているか否かを判定する(S190)。ECU11は所定時間以上経過していると判定したときは、(S110)の処理に移行する。また、ECU11は所定時間以上経過していないと判定したときは、(S180)の処理に移行する。
以上、ヒータ9の内部抵抗に基づいて、排気管5内の温度を推定することから、低温度側および高温度側のいずれを問わず、広温度範囲において高精度に排気管5内の温度を推定することができる。これにより、より確実に酸素センサ7のサーマルショックを防止することが可能となり、酸素センサの信頼性を向上させることができる。また、排気管5内の温度を検出する為の温度センサを排気管5に取付ける必要が無いことから、組付け性の向上およびコストの低減に繋がる。
以下、第2および第3の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
(第2の実施の形態)
前回エンジン駆動時に排気管5内の温度が高温となり、その高温状態で駆動停止された場合等において、ソーク時間が所定時間以内であれば、排気管5内の温度は高温に保持され得る。この場合、排気管3内に水滴が残存し、又は排気管3内に水滴が発生するおそれがないことから、ヒータ9により酸素センサ7を加熱しても、酸素センサ7にサーマルショックが発生するおそれがない。以下、このような場合のヒータ制御装置1の制御方法の一例を説明する。
図3は第2の実施の形態に係るヒータ制御装置1の制御ルーチンのフローチャートである。
図3に示す如く、ECU11はイグニッションスイッチ27からオン信号を受信すると(S200)、前回エンジン駆動時の吸入空気の積算量が所定量以上であり、エンジン3が十分に暖気されたか否かを判定する(S210)。
ECU11は吸入空気の積算量が所定値以上であると判定したとき、ソークタイマ11aにより計測されたソーク時間が所定時間以上(例えば、2時間以上)であるか否かを判定する(S220)。一方、ECU11は吸入空気の積算量が所定値未満であると判定したとき、(S230)の処理に移行する。
ここで、上記所定時間は吸入空気の積算量に基づいて設定され、吸入空気の積算量に比例して大きく設定される。例えば、排気管5内の温度が300℃、400℃、500℃となる吸入空気の積算量のときは、所定時間が夫々順に1時間、2時間、3時間に設定される。なお、排気管5内の温度は吸入空気の積算量に略比例して大きくなる。したがって、前回エンジン駆動時の吸入空気の積算量が大きい場合(例えば、長時間走行、エンジン3が高回転で駆動等)、排気管5内が十分高温になっていたと判断でき、ソーク時間が大きく、排気管5内の温度が低下した場合においても、排気管5内の温度が十分高温に保持されていると判断できる。一方、前回エンジン駆動時の吸入空気の積算量が小さい場合(例えば、エンジン3が短時間だけアイドル状態で駆動等)、排気管5内が十分高温になっていないと判断でき、ソーク時間が大きいと排気管5内の温度が低下し、排気管5内が低温状態になってしまう。上述したように、所定時間と吸入吸気の積算量との最適な関係は、ECU11のROMに記憶されている。
ECU11はソークタイマ11aにより計測されたソーク時間が所定時間以上であると判定したとき、制御回路13を介してヒータ9を所定時間、通電させる(S230)。このとき、ECU11は電圧センサ23からの電圧Vと、電流センサ25からの電流Iに基づいて、上記(1)式によりヒータ9の内部抵抗Rを算出する(S240)。ECU11は制御回路13を介して所定時間、ヒータ9を通電させた後、通電を停止させる(S250)。
一方、ECU11はソークタイマ11aにより計測されたソーク時間が所定時間未満であると判定したとき、(S280)の処理に移行する。
次に、ECU11はROMに記憶されたヒータ9の内部抵抗と排気管5内の温度との所定関係、および算出されたヒータ9の内部抵抗に基づいて、排気管5内の温度を推定する(S260)。
その後、ECU11は推定された排気管5内の温度が所定温度以上(例えば、60℃以上)であるか否かを判定する(S270)。ECU11は推定された排気管5内の温度が60℃以上であり、サーマルショックが発生しないと判定したとき、制御回路13に通電信号を送信する(S280)。通電信号を受信した制御回路13は、所定のDUTY比でヒータ9を通電および停電させて、酸素センサ7を加熱する(S290)。
一方、ECU11は推定された排気管5内の温度が60℃未満であり、サーマルショックが発生するおそれがあると判定したとき、ヒータ9の通電を停止させて酸素センサ7の加熱を停止させる(S300)。その後、ECU11は所定時間以上が経過しているか否かを判定する(S310)。ECU11は所定時間以上経過していると判定したときは、(S210)の処理に移行する。また、ECU11は所定時間以上経過していないと判定したときは、(S300)の処理に移行する。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。
上記実施の形態の(S210)において、前回エンジン駆動時の吸入空気の積算量が所定量以上であり、エンジン3が十分に暖気されたか否かを判定しているが、酸素センサ7が活性化されたか否か(活性化温度以上になっているか否か)を判定してもよい。また、ECU11は前回エンジン駆動停止時の排気管5内の温度が所定値以上であり、エンジン3が十分に暖気されたか否かを判定してもよい。
以上、前回エンジン駆動時の吸入空気の積算量が所定量以上で、かつソーク時間が所定時間以上であるときに、ヒータ9によって酸素センサ7を加熱する。これにより、簡易な方法によってコストを低減させつつ、確実に酸素センサ7のサーマルショックを防止することができ、酸素センサ7の信頼性を向上させることができる。
また、ヒータ9の内部抵抗に基づいて、排気管5内の温度を推定することから、低温度側および高温度側のいずれを問わず、広温度範囲において高精度に排気管5内の温度を推定することができる。これにより、より確実に酸素センサ7のサーマルショックを防止することが可能となる。
(第3の実施の形態)
ソーク時間が所定時間以上(例えば、5時間以上の長時間)のとき、吸気温度、および水温度が外気温度近くまで低下する。さらに、ヒータ9の温度も、吸気温度、および水温度近くまで低下すると推測できる。したがって、ソーク時間が所定時間以上のとき、吸気温センサ15からの吸気温度又は水温センサ17からの水温度をヒータ9の温度として推定できる。
この推定されたヒータ9の温度により、予めECU11のROMに記憶されたヒータ9の内部抵抗とヒータ9の温度との所定関係(図3に示す実線(a))に対して補正を行う。これにより、ヒータ9の内部抵抗とヒータ9の温度とを測定し、所定関係を算出する際に、各測定値のバラツキを抑え、より精度の高い所定関係(図3に示す点線(b))を導出することができる。すなわち、より精度の高いヒータ9の内部抵抗とヒータ9の温度との所定関係を算出することにより、この所定関係に基づいて、ヒータ9の温度と排気管5内の温度との所定関係に対して補正を行い、より精度の高いヒータ9の内部抵抗と排気管5内の温度との所定関係が導出可能となる。
図4は補正前後のヒータの内部抵抗とヒータの温度との所定関係の一例を示す図である。図4において、実線(a)は補正前におけるヒータ9の内部抵抗とヒータ9の温度との所定関係を示し、点線(b)は補正後におけるヒータ9の内部抵抗とヒータ9の温度との所定関係を示している。
図4に示す如く、例えばECU11により算出されたヒータ9の内部抵抗が13Ωだとすると、ECU11のROMに記憶されている所定関係(実線(a))からヒータ9の温度は約20℃となる。このとき水温センサ17の水温度又は、吸気温センサ15から吸気温度が約40℃だとしたら、ヒータ9の内部抵抗が13Ωのときヒータ9の温度が約40度となるように、所定関係を平行にずらすことにより補正を行う。ECU11はこの補正された所定関係(点線(b))に基づいて、補正後のヒータ9の内部抵抗と排気管5内の温度との所定関係を算出する。
以下、上述したヒータ9の内部抵抗と排気管5内の温度との所定関係の補正処理について詳細に説明する。
図5は第3の実施の形態に係るヒータ制御装置1の制御ルーチンのフローチャートである。
図5に示す如く、ECU11はイグニッションスイッチ27からオン信号を受信すると(S400)、ソークタイマ11aにより計測されたソーク時間が所定時間以上(例えば、5時間以上)であるか否かを判定する(S410)。ここで、所定時間は前回エンジン駆動時の吸入空気の積算量に基づいて設定され、吸入空気の積算量に略比例して大きく設定される。
次に、吸気温センサ15により吸気温度、および水温センサ17により水温度が検出され(S420)、ECU11は検出された吸気温度および水温度が所定温度以下であるか否かを判定する(S430)。この判定により吸気温度および水温度が高いとき、外気温度に近くないと判定でき、ヒータ9の温度として近似できないことが判別される。
その後、ECU11は吸気温度および水温度が所定温度以下と判定したとき、吸気温度および水温度が所定温度範囲内(例えば、±1℃以内)か否かを判定する(S440)。この判定により、吸気温度および水温度のバラツキを抑えることでき、当該制御処理の精度をより向上させることができる。
また、ECU11は吸気温度および水温度が所定温度範囲内にあると判定したとき、制御回路13を介してヒータ9を所定時間、通電させる(S450)。このとき、ECU11は電圧センサ23からの電圧Vと、電流センサ25からの電流Iに基づいて、上記(1)式によりヒータ9の内部抵抗Rを算出する(S460)。ECU11は制御回路13を介して所定時間、ヒータ9を通電させた後、通電を停止させる(S470)。
さらに、ECU11は吸気温センサ15により検出された吸気温度をヒータ9の温度と推定して、(S460)において算出されたヒータ9の内部抵抗のときに、上記推定されたヒータ9の温度となるように、ECU11のROMに記憶されたヒータ9の温度とヒータ9の内部抵抗との所定関係を平行にずらし、当該所定関係に対し補正を行う。さらに、ECU11は補正されたヒータ9の温度とヒータ9の内部抵抗との所定関係に基づいて、排気管5内の温度とヒータ9の内部抵抗との所定関係に対して、補正を行う(S480)。
ECU11は補正された排気管5内の温度とヒータ9の内部抵抗との所定関係に基づいて、上述した第1の実施の形態における(S140)、および第2の実施の形態における(S260)以降の制御処理を行う。
以上、ヒータ9の温度とヒータ9の内部抵抗との所定関係を吸気温センサ15からの吸気温および水温センサ17からの水温に基づいて補正を行うことにより、ヒータ9の温度とヒータ9の内部抵抗との所定関係を算出する際のヒータ9の内部抵抗のバラツキを抑えることができる。したがって、ヒータ9の温度とヒータ9の内部抵抗との所定関係を高精度に算出できることから、排気管5内の温度とヒータ9の内部抵抗との所定関係を高精度に算出することができる。すなわち、排気管5内の温度を高精度に推定できることから、より確実に酸素センサ7のサーマルショックを防止でき、酸素センサ7の信頼性を向上させることができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
本発明は、車両用の空燃比センサに採用されるヒータ制御装置に利用できる。採用される車両の外観、重量、サイズ、走行性能等は問わない。
本発明の第1乃至第3の実施の形態に係るヒータ制御装置を示すシステム構成の概略図である。 第1の実施の形態に係るヒータ制御装置の制御ルーチンのフローチャートである。 第2の実施の形態に係るヒータ制御装置の制御ルーチンのフローチャートである。 補正前後のヒータの内部抵抗とヒータの温度との所定関係の一例を示す図である。 第3の実施の形態に係るヒータ制御装置1の制御ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
1 ヒータ制御装置
3 エンジン(内燃機関)
5 排気管
7 酸素センサ(空燃比センサ)
9 ヒータ
11 ECU
11a ソークタイマ
13 制御回路
15 吸気温センサ
17 水温センサ
19 エアフローメータ
21 バッテリ
23 電圧センサ
25 電流センサ
27 イグニッションスイッチ(IGSW)

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気管に取り付けられたヒータ付き空燃比センサのヒータ制御装置であって、
    前記ヒータの内部抵抗を検出するヒータ抵抗検出手段と、
    前記ヒータ抵抗検出手段により検出された前記ヒータの内部抵抗に基づいて、前記排気管内の排気温度を推定する排気温度推定手段と、
    前記排気温度推定手段により推定された前記排気温度が所定温度以上のときに、前記ヒータによる前記空燃比センサへの加熱を許可する加熱許可手段と、を備え
    前記排気温度推定手段は、前記ヒータの内部抵抗と前記排気温度との所定関係に基づいて、前記排気温度を推定すると共に、
    前記内燃機関の吸気温度を検出する吸気温度検出手段と、
    前記内燃機関のソーク時間を計測するソーク時間計測手段と、
    前記ソーク時間計測手段により計測された前記ソーク時間が所定時間以上のとき、前記吸気温度検出手段により検出された前記吸気温度と前記ヒータ抵抗検出手段により検出された前記ヒータの内部抵抗とに基づいて、前記所定関係に対して補正を行う補正手段と、を更に備える
    ことを特徴とするヒータ制御装置。
  2. 請求項記載のヒータ制御装置であって、
    前記内燃機関の水温度を検出する水温検出手段と、
    前記水温検出手段により検出された前記水温度と前記吸気温度検出手段により検出された前記吸気温度とが所定温度範囲内にあるか否かを判定する範囲判定手段と、を更に備え、
    前記範囲判定手段により前記水温度および前記吸気温度が前記所定温度範囲内にあると判定されたとき、前記補正手段は前記所定関係に対して補正を行う
    ことを特徴とするヒータ制御装置。
  3. 内燃機関の排気管に取り付けられたヒータ付き空燃比センサのヒータ制御装置であって、
    前記内燃機関のソーク時間を計測するソーク時間計測手段と、
    前記ソーク時間計測手段により計測された前記ソーク時間が所定時間以下のとき、前記ヒータによる前記空燃比センサへの加熱を許可する加熱許可手段と、を備える
    ことを特徴とするヒータ制御装置。
  4. 請求項記載のヒータ制御装置であって、
    前記ソーク時間の計測開始時までの前記内燃機関への吸入空気の積算量を取得する積算量取得手段を更に備え、
    前記加熱許可手段は、前記積算量取得手段により取得された吸入空気の積算量が所定量以上のとき、前記ヒータによる前記空燃比センサへの加熱を許可する
    ことを特徴とするヒータ制御装置。
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