JP4395233B2 - コンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置 - Google Patents

コンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、コンベアにより搬送されるワークまたは該ワークが載置されるパレット等の搬送物を種々の目的で一時停止させるための電動ストッパ装置に関し、特に搬送物の変更や搬送物の搬送環境に柔軟に対応することができる、コンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置に関する。
【0002】
【従来技術、発明が解決しようとする課題】
従来、コンベアにより搬送される搬送物を一時停止させるストッパ装置としては、昇降部分にエアシリンダを使用し、搬送物搬送に伴う運動エネルギーを吸収するためにショックアブソーバを取付けたものが一般的であった。この場合に、エアシリンダには、生産工場内のエア源からエアホースをつないで、エアを供給するようにしているので、エアホースが作業者の邪魔になったり、また、圧力調整が必要になったりしていた。
【0003】
また、エアシリンダでは、微妙なタイミングの設定等ができないし、ショックアブソーバは、搬送物の搬送速度や重量に応じて衝撃吸収の度合いを調節できるようにはなっているが、搬送物の変更に対して広い範囲で対応することができず、フレキシビリティーに欠けていた。さらに、ショックアブソーバを使っていたので、高価であり、コストダウンの課題が残されていた。
【0004】
搬送物搬送に伴う運動エネルギーを吸収するために、搬送物と係合して該搬送物を停止させる係合爪の移動を、該搬送物の搬送速度と略同速度をもって起動し、その後、徐々に減速して停止するように駆動モータを制御するようにしたものも存する(特開平6−255768号公報参照)が、このものにおいては、係合爪は、回転円軌跡を描きながら徐々に減速するようにされているので、搬送物を停止させるまでにかなりの搬送距離を要するとともに、搬送物の再発進動作を補助する手段を備えないので、搬送物の搬送の円滑さに欠ける難点がある。また、この従来のものは、回転体に直接係合爪が固定されているので、強度的に弱く、重いワークに対しては、使用することが難しかった。
【0005】
本願の発明は、従来のコンベアにより搬送される搬送物のストッパ装置が有する前記のような問題点を解決して、搬送物を運動エネルギーを吸収しつつ一時停止させるのに、タイミングの微妙な設定が自由にでき、搬送物の変更や搬送物の搬送環境に柔軟に対応することができて、搬送物を停止させるまでの搬送距離を可及的短縮でき、搬送物の再発進動作も容易で、安価な、コンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および効果】
本願の発明は、前記のような課題を解決したコンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置に係り、その請求項1に記載された発明は、コンベアの搬送面下部に設けられ、コンベアにより搬送される搬送物を一時停止させてアキュムレートするようにされてなるコンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置において、前記電動ストッパ装置本体には、モータにより回転駆動される回転駆動軸が軸支され、前記回転駆動軸に固着された回転リンクの偏芯位置には、昇降ロッドの下端部が軸支され、前記昇降ロッドは、その上端部に受け具を備え、前記電動ストッパ装置本体に軸支されたガイド筒に挿通されて、前記回転駆動軸の回転とともに傾斜角度を変えながら昇降動するようにされ、前記昇降ロッドが前記搬送面を越えて上昇した時に、前記受け具が前記搬送物を停止させるようにされたことを特徴とするコンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置である。
【0007】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、昇降ロッドは、モータにより回転駆動される回転駆動軸の回転とともにガイド筒にガイドされて傾斜角度を変えながら昇降動する。そして、昇降ロッドが搬送面を越えて上昇した時に、昇降ロッドの上端部に備えられた受け具が搬送物を停止させるようにされている。
【0008】
この結果、搬送物の停止機能と受け具が搬送物に衝突したときの衝撃吸収機能とを1つの駆動源(モータ)に担わせることができ、従来のようなショックアブソーバが不要にされるので、搬送物のストッパ装置を安価に製作することができる。また、モータを制御することにより、搬送物の変更や搬送物の搬送環境に応じて、タイミングの設定や停止動作のパターンの設定を自由に変更することができる。また、昇降ロッドは、傾斜角度を変えながら昇降動して、搬送物を停止、発進させるので、搬送物の停止までに要する搬送距離を可及的に少なくすることができる。さらに、回転体に係合爪が直接固定される従来のものに比して、係合爪に相当する昇降ロッドは、回転体に相当する回転リンクに昇降ロッド、ガイド筒、回転リンクからなるリンク機構を介して枢支されるので、昇降ロッドに加わる衝撃力がその分弱められ、重い搬送物に対しても十分に対応することができる。
【0009】
また、請求項2記載のように請求項1記載の発明を構成することにより、昇降ロッドが搬送面を越えて上昇した時に、受け具が搬送物を停止させる動作は、昇降ロッドが上昇し、上死点に達し、さらに下降する動作時に、同時に、昇降ロッドの上端が搬送物の搬送方向に向う動作となるように回転駆動軸の回転方向が設定されていて、昇降ロッドの上端が搬送物の搬送方向に向う動作が減速されながら、受け具が搬送物を停止させる動作であるようにされる。
【0010】
この結果、受け具が搬送物に衝突したときの衝撃を穏やかに吸収しながら、確実に搬送物を停止させることができて、搬送物を傷つけることがなく、また、電動ストッパ装置に無理な力が加わることがなく、電動ストッパ装置の耐久性を向上させることができる。
【0011】
また、請求項3記載のように請求項1または請求項2記載の発明を構成することにより、受け具が搬送物を停止させた後、昇降ロッドがさらに下降して搬送面より下位に潜り、搬送物がコンベアの搬送駆動により再度発進し始める時に、該発進動作を補助して加速させる手段が設けられる。
【0012】
この結果、搬送物重量が大きいものであっても、受け具が搬送物を停止させた後、搬送物の搬送が再開されるとき、搬送物の発進が容易になり、搬送物の搬送が常に円滑に行なわれるようになる。
【0013】
さらに、請求項4記載のように請求項3記載の発明を構成することにより、搬送物の発進動作を補助して加速させる手段は、モータにより回転駆動される回転部材に備えられ、搬送物の下面に形成された凹部に係合するフックであるようにされる。
【0014】
この結果、搬送物の発進動作を補助して加速させる手段の構成が容易になるとともに、該手段の駆動源として、前記した1つの駆動源(モータ)を使用することができ、この1つの駆動源に、前記した搬送物の停止機能、衝撃吸収機能と、この搬送物の発進動作補助機能との3つの機能を担わせることができ、駆動源を新たに設ける場合に比し、搬送物のストッパ装置をさらに安価に製作することができる。
【0015】
さらにまた、請求項5記載のように請求項2ないし請求項4のいずれか記載の発明を構成することにより、昇降ロッドの上端が搬送物の搬送方向に向う動作が減速されて、受け具が搬送物を停止させる動作は、搬送物の搬送速度や搬送物の重量に応じてモータの制動力が制御されることにより、可変にされている。
【0016】
この結果、搬送物の搬送速度や搬送物の重量が広範囲に変わっても、モータの制動パターンを適切に変更することにより、受け具が搬送物に衝突したときの衝撃を穏やかに吸収しながら、確実に短時間に搬送物を停止させることができて、電動ストッパ装置を広範囲の用途に使用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図14に図示される本願の請求項1ないし請求項5に記載された発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における搬送物の電動ストッパ装置が適用されたコンベアの概略横断面図、図2は、同電動ストッパ装置の平面図、図3は、図2のIII−III線矢視横断面図、図4は、図2のIV−IV線矢視概略横断面図、図5は、図2のV−V線矢視縦断面図、図6は、図5のVI−VI線矢視縦断面図、図7は、図2の左側面図、図8は、フックの正面図、図9は、同側面図、図10は、同電動ストッパ装置の動作説明図、図11は、同電動ストッパ装置における昇降ロッドの動作説明図、図12は、同電動ストッパ装置における昇降ロッドの他の動作説明図、図13は、同電動ストッパ装置における昇降ロッドのさらに他の動作説明図、図14は、同電動ストッパ装置の制御ブロックダイヤグラムを示す図である。なお、図1において紙面の向こう側、図2において矢印で示す上方向が搬送物の搬送方向を示す。本明細書において前後左右とは、この搬送方向に見て前後左右を指すものとする。
【0018】
図1において、本実施形態における搬送物の電動ストッパ装置10が適用されたコンベア1は、床面に固定されるベース2に対して左右の縦フレーム3l 、3r が一体に固定的に取り付けられ、これら左右の縦フレーム3l 、3r には、各縦方向(搬送物の搬送方向)に所定間隔をおいて、複数のローラ4がボール軸受5により軸受けされて回転自在に支持されている。
【0019】
ローラ4は、フリーフロー方式のローラであって、ローラ本体部4a と歯車部4b とからなり、歯車部4b の回転軸とローラ4の内周面との間にはブッシュ4c が介装されていて、歯車部4b から入力される搬送駆動力に対してローラ本体部4a から搬送抵抗が作用した場合には、これらローラ本体部4a と歯車部4b とが相対摺動することができるようになっている。隣接する歯車部4b 、4b 間には、一方の歯車部4b から他方の歯車部4b に動力を伝達する歯車(図示されず)が介在させられている。
【0020】
左右のローラ4、4間には、図示されないワークが積載されたパレット6が載置されていて、このパレット6は、ローラ4の回転動により、その回転方向に搬送される。パレット6の左右両側には、支持軸を鉛直にして複数のローラ7が回転自在に設けられており、これらのローラ7が、左右の縦フレーム3l 、3r の上端部内側に形成されたガイド面8に沿って転動して、パレット6をその搬送方向にガイドする。パレット6に代えて、ワーク自体が左右のローラ4、4間に直接積載される場合もある。
【0021】
電動ストッパ装置10は、図2ないし図7に詳細に図示されるように、その本体カバー11の内部に2枚の基板12l 、12r が左右に所定の間隔をおいて立設されており、これらの基板12l 、12r 間には、モータ13が固定的に支持され(図4、図6参照)、また、モータ13の回転軸に一体連結された第4歯車17に連動連結される第1ないし第3歯車14〜16が、それらの基板12l 、12r に形成された複数の円孔にそれぞれ回転自在に軸支されている。
【0022】
さらに詳細に説明すると、モータ13は、左右の基板12l 、12r の前方部分の上下方向中央よりやや下方において、ボルト33により基板12l に締着されることにより、これらの基板12l 、12r 間に固定的に支持され、基板12l から突出したその回転軸に第4歯車17が固着されている。この第4歯車17と噛み合う第3歯車16は、基板12l にメタルブッシュを介して回転自在に軸支されている。
【0023】
また、第3歯車16と噛み合ってモータ13の回転駆動力を受ける第1歯車14は、左右の基板12l 、12r に左右対称にメタルブッシュを介してそれぞれ回転自在に軸支されている。これら左右の第1歯車14、14は、左右の基板12l 、12r を隔てて反対側に、それらの回転軸(回転駆動軸)と一体にリンク機能を有する円板(回転リンク)18をそれぞれ有していて、これら左右の円板18、18には、それらの回転軸中心から偏心した位置に形成された円孔にピン19の各端がそれぞれ挿通されて、ピン19がこれらの円板18、18により回転自在に軸支されている。したがって、このピン19により、第3歯車16の回転駆動力により回転させられる左側の第1歯車14の回転力が、右側の第1歯車14に伝達される。このようにして、左右の第1歯車14、14は、第3歯車16の回転駆動力により同時に回転させられる。
【0024】
さらに、第2歯車15は、第1歯車14の直上の位置に、左右の基板12l 、12r に左右対称にメタルブッシュを介してそれぞれ回転自在に軸支されている。これら左右の第2歯車15、15は、左右の第1歯車14、14とそれぞれ噛み合っていて、これら左右の第1歯車14、14の回転駆動力により同時に回転させられる。
【0025】
したがって、モータ13の回転駆動力は、第4歯車17と第3歯車16との噛合および第3歯車16と左側の第1歯車14との噛合を介して左右の第1歯車14、14および左右の円板18、18を回転させる。同時に、左右の第1歯車14、14と左右の第2歯車15、15との噛合を介してこれら左右の第2歯車15、15を回転させる。
【0026】
左右の第2歯車15、15の各外方側面の同じ位置には、後述するように、搬送物Wの再発進動作を補助して加速させる手段をなすフック20がボルトにより一体に固着されている。フック20は、図8および図9に図示されるような形状をなし、左側の第2歯車15の外方側面に固着されたフック20には、この左右の第2歯車15、15の回転位置を後述するセンサーA、C、Dに読み取らせるためのセンサードグ21が取り付けられている。
【0027】
左右の円板18、18の偏心位置に両端を回転自在に軸支されたピン19には、昇降ロッド22の下端部に形成された軸孔が嵌合させられていて、昇降ロッド22の下端部は、このピン19により回転自在に軸支されて、左右の円板18、18の回転とともに円運動をする。
【0028】
昇降ロッド22は、また、左右の基板12l 、12r の上方部に回転自在に軸支されたガイド筒23に挿通されているので、昇降ロッド22の下端部が前記のようにして円運動をするとき、このガイド筒23に拘束されて、その全体が傾斜角度を変えながら昇降動する。この昇降ロッド22の上端部には、ローラからなる受け具24がピン25により軸支されて備えられており、昇降ロッド22が搬送物Wの搬送面Fを越えて上昇した時に、受け具24が該搬送物Wを停止させる。
【0029】
昇降ロッド22が前記のようにして傾斜角度を変えながら昇降動するとき、その上端の軌跡は、図11に図示されるような下方に細長い流星形状になる。図11において、x軸は、搬送物Wの搬送方向に沿った距離を示し、y軸方向は、これと直交する上下方向における距離を示す。y=0は、昇降ロッド22の上死点の高さ位置を示す。昇降ロッド22が最下端の位置にあるときを基準(θ=0)にして、昇降ロッド22の下端部のピン19による軸支点の回転角をθとし、このθの変化に対する昇降ロッド22の上端の軌跡が、このxy座標上に描かれている。Lは昇降ロッド22の長さ、rは軸支点の回転半径である。
【0030】
この軸支点の回転角θの変化に対する昇降ロッド22の上端の軌跡のx座標成分との関係x=f(θ)を示したのが図12のグラフである。図13のグラフは、軸支点の回転角θの変化に対する昇降ロッド22の上端の移動速度のx座標成分との関係dx/dt=d{f(θ)}/dtを示したものである。
【0031】
これらの図から明らかなとおり、昇降ロッド22の上端は、θ=180°において上死点に達した後、x方向距離を増しながら、θ=270°に至るまでの所定の角度θ=βにおいて、x方向距離は最大となり、θ=360°において下死点に達する。この間、180°≦θ≦βにおいて搬送物Wの停止作動が行なわれるが、この間においては、昇降ロッド22の上端の移動速度は減速されている。これにより、搬送物Wの運動エネルギーが緩やかに吸収されるので、その停止作動が穏やかに行なわれる。
【0032】
この昇降ロッド22の上端の移動速度の減速(軸支点が等速回転しても減速する)は、モータ13を制動することによって行なわれるが、搬送物Wの重量や速度に応じて搬送物Wの運動エネルギーが異なるので、搬送物Wの種類や搬送環境を変更する場合には、搬送物Wの停止作動が穏やかに行なわれるように、モータ13の制動の仕方を変える必要がある。制動の仕方を変える方法としては、マニアル的に設定する方法、モータに加わるトルクを自動検出して行なう方法等が考えられる。
【0033】
なお、ガイド筒23の支持点(軸支点)は、好ましくは図11に図示されるように、昇降ロッド22の下端部のピン19による軸支点の回転中心と上死点との間の中間点(両点から(L+r)/2の点)に設定されるが、この点は固定的ではない。例えば、この点を中間点より上方に設定すれば、昇降ロッド22の上端の軌跡のx座標成分をさらに小さくすることができる。また、その反対に、この点を中間点より下方に設定すれば、昇降ロッド22の上端の軌跡のx座標成分をさらに大きくすることができる。しかしながら、この点を中間点より過度に下方に設定すれば、搬送物Wの停止までに要する搬送距離が長くなり過ぎて好ましくない。
【0034】
本体カバー11の左側壁の内面には、図3および図7に図示されるように、左側の第2歯車15の外方側面に固着されたフック20に取り付けられたセンサードグ21の回転軌跡上の3個所の位置に3つのセンサーA、C、Dが取り付けられている。これらのセンサーA、C、Dは、左側の第2歯車15が回転して、センサードグ21がこれらのセンサーA、C、Dの位置にきたとき、これを検出して、その検出信号をモータ13の制御装置26(図14参照)に送る。そして、制御装置26による指示により、モータ13が後述する所与の動作を行なう。
【0035】
本体カバー11の天井壁には、図2に図示されるように、昇降ロッド22の上端部が出没できるようにロッド用切欠き30や、フック20が出没できるようにフック用切欠き31が設けられている。ロッド用切欠き30は、本体カバー11の天井壁の後半部分の左右方向中央部に矩形状に設けられ、フック用切欠き31は、本体カバー11の天井壁の後半部分の左右各側に細長い矩形状にそれぞれ設けられている。
【0036】
本体カバー11の天井壁は、図3および図4に図示されるように、左右の縦フレーム3l 、3r に回転自在に支持される複数のローラ4の頂部を連ねて仮想される搬送面Fよりわずかに低い位置にある。この搬送面Fは、本実施形態の場合、パレットからなる搬送物Wの底面と一致している。
【0037】
次に、電動ストッパ装置10の動作について、図7、図10および図14を参照しながら説明する。
図7において、センサーAはストッパ装置10の待機位置を決める位置に、センサーDは搬送物Wの通過位置を決める位置に、センサーCは搬送物Wの停止位置を決める位置に、それぞれ配置されている。
【0038】
いま、第2歯車15が回転して、センサードグ21が前記した3つの位置に来たときには、各センサーがこれを検出して検出信号を制御装置26に伝え、該制御装置26は、検出信号の内容に応じてモータ13に動作指示を出す。この際、モータ13の回転を一定に保つにも、搬送物Wの運動エネルギーを吸収するためのモータ13への制動が必要になることは言うまでもない。実際、モータ13の回転速度を一定にする制動パターンも使用される。
【0039】
まず、パレットからなる搬送物Wが搬送されて来る前には、センサードグ21はセンサーAの配置位置にあり、ストッパ装置10は待機位置(a)にある(図10参照)。この時、ストッパ装置10は、搬送物Wの停止準備(待機)状態にある。搬送物Wが搬送されて来ると、センサーB(図10(a)参照)がこれを検出して、制御装置26に信号を送り、該制御装置26は、モータ13に停止動作の開始の指示を出す。
【0040】
モータ13の回転速度を一定にしている場合には、図11に図示される昇降ロッド22の動きを表した図12および図13のグラフに示されるように、グラフの斜線部分に示される範囲において昇降ロッド22の上端部の受け具24と搬送物Wの先端とが接触し、昇降ロッド22の上端部は搬送方向への減速動作となって(図10(b)参照)、搬送物Wを停止させる。
【0041】
そして、センサードグ21がセンサーCの位置に来ると、前記と同様にセンサー信号を制御装置26が受け取って、該制御装置26から停止信号がモータ13に伝えられ、モータ13は停止して、停止状態(C)を保持する(図10(c)参照)。これにより、昇降ロッド22の上端の移動速度の減速は終了する。
【0042】
この停止状態において、コンベア1上の搬送物Wに対して部品の組付け等の作業が加えられ、この作業が終ると、制御装置26に外部(組立装置28)から組付け完了後の再スタート信号が入って来る。そうすると、モータ13は再度同じ向きに回転を始め、昇降ロッド22の受け具24であるローラが搬送物Wの底面位置より下に降りた時に、搬送物Wはコンベア駆動によって搬送を再開する。
【0043】
そして、図10に図示されるように、センサードグ21が搬送物Wの停止位置(c)から搬送物Wの通過位置(e)まで歯車15の回転に伴い移動する時に、フック20が搬送物Wの底面の凹部32に係合して、フック20が搬送物Wを搬送方向に押し出す(図10(d)参照)。これにより、コンベア駆動によっては搬送物Wの発進の立ち上がりが弱いのを補うことができる。
【0044】
その後、センサードグ21がセンサーDの位置まで達すると、センサーDがこれを検出して、制御装置26に信号を送り、モータ13が回転を中止して、搬送物Wがストッパ装置10上を通り過ぎるのを待つ(図10(e)参照)。そして、搬送物Wがストッパ装置10上を通り過ぎるのをセンサーEが検出すると、制御装置26がモータ13に回転再開信号を送って、モータ13が回転を再開し(図10(f)参照)、ストッパ装置10は待機位置(a)に戻り、その位置で次の搬送物Wが来るのを待つ。なお、27は制御装置26およびモータ13に電力を供給する電源である。
【0045】
以上のストッパ装置10の動作パターンは、これに限定されず、種々に変更することが可能であり、この変更は、制御されたモータを使用している以上、制御装置のプログラムを変えるだけで容易に行なうことができる。また、搬送物Wが搬入されてくることをセンサーBが検出してから停止動作に移るタイミングについても、自由に設定が可能である。このように、どのようなタイミングで、どのような動作パターンでやるかを自由に設定することができる。
【0046】
本実施形態は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
コンベア1の搬送面Fの下部に設けられ、コンベア1により搬送される搬送物Wを一時停止させてアキュムレートするようにされてなる、コンベア1により搬送される搬送物Wの電動ストッパ装置10において、該電動ストッパ装置10本体には、モータ13により回転駆動される回転駆動軸(左右の第1歯車14、14の回転軸)が軸支され、該回転駆動軸に固着された回転リンク(左右の円板18、18)の偏芯位置には、昇降ロッド22の下端部が軸支され、該昇降ロッド22は、その上端部に受け具24を備え、電動ストッパ装置10本体に軸支されたガイド筒23に挿通されて、回転駆動軸の回転とともに傾斜角度を変えながら昇降動するようにされ、昇降ロッド22が搬送面を越えて上昇した時に、受け具24が搬送物Wを停止させるようにされている。
【0047】
この結果、搬送物Wの停止機能と受け具24が搬送物Wに衝突したときの衝撃吸収機能とを1つの駆動源(モータ13)に担わせることができ、従来のようなショックアブソーバが不要にされるので、搬送物Wのストッパ装置10を安価に製作することができる。また、モータ13を制御することにより、搬送物Wの変更や搬送物Wの搬送環境に応じて停止動作に移るタイミングの設定や停止動作のパターン(減速パターンを含む)の設定を自由に変更することができる。
【0048】
さらに、昇降ロッド22は、傾斜角度を変えながら昇降動して、搬送物Wを停止、発進させるので、従来のように係合爪が回転動して搬送物Wを停止、発進させるのに比し、搬送物Wの停止までに要する搬送距離を可及的に少なくすることができる。さらにまた、回転体に係合爪が直接固定される従来のものに比して、係合爪に相当する昇降ロッド22は、回転体に相当する回転リンク18に昇降ロッド22、ガイド筒23、回転リンク18からなるリンク機構を介して枢支されるので、昇降ロッド22に加わる衝撃力がその分弱められ、重い搬送物に対しても十分に対応することができる。
【0049】
また、昇降ロッド22が搬送面Fを越えて上昇した時に、受け具24が搬送物Wを停止させる動作は、昇降ロッド22が上昇し、上死点に達し、さらに下降する動作時に、同時に、昇降ロッド22の上端が搬送物Wの搬送方向に向う動作となるように回転駆動軸(左右の第1歯車14、14の回転軸)の回転方向が設定されていて、昇降ロッド22の上端が搬送物Wの搬送方向に向う動作が減速されながら、受け具24が搬送物Wを停止させる動作であるようにされている。
【0050】
この結果、受け具24が搬送物Wに衝突したときの衝撃を穏やかに吸収しながら、確実に搬送物Wを停止させることができて、搬送物Wを傷つけることがなく、また、電動ストッパ装置10に無理な力が加わることがなく、電動ストッパ装置10の耐久性を向上させることができる。
【0051】
さらに、受け具24が搬送物Wを停止させた後、昇降ロッド22がさらに下降して搬送面Fより下位に潜り、搬送物Wがコンベア1の搬送駆動により再度発進し始める時に、該発進動作を補助して加速させる手段が設けられているので、搬送物の重量が大きいものであっても、受け具24が搬送物Wを停止させた後、搬送物Wの搬送が再開されるとき、搬送物Wの発進が容易になり、搬送物Wの搬送が常に円滑に行なわれるようになる。
【0052】
しかも、この搬送物Wの発進動作を補助して加速させる手段は、モータ13により回転駆動される回転部材をなす左右の第2歯車15、15(この左右の第2歯車15、15は、左右の第1歯車14、14によりそれぞれ駆動される)に備えられ、搬送物Wの下面に形成された凹部32に係合するフック20であるようにされるので、搬送物Wの発進動作を補助して加速させる手段の構成が容易になるとともに、該手段の駆動源として、前記した1つの駆動源(モータ13)を使用することができ、この1つの駆動源に、前記した搬送物Wの停止機能、衝撃吸収機能と、この搬送物Wの発進動作補助機能との3つの機能を担わせることができ、駆動源を新たに設ける場合に比して、搬送物Wのストッパ装置10をさらに安価に製作することができる。
【0053】
さらにまた、昇降ロッド22の上端が搬送物Wの搬送方向に向う動作が減速されて、受け具24が搬送物Wを停止させる動作は、搬送物Wの搬送速度や搬送物Wの重量に応じてモータ13の制動力が制御されることにより、可変にされているので、搬送物Wの搬送速度や重量が広範囲に変わっても、モータ13の制動パターンを適切に変更することにより、受け具24が搬送物Wに衝突したときの衝撃を穏やかに吸収しながら、確実に短時間に搬送物Wを停止させることができて、電動ストッパ装置10を広範囲の用途に使用することができるようになる。
【0054】
本実施形態において、搬送面Fは、左右の縦フレーム3l 、3r に回転自在に支持された複数のローラ4の頂部を連ねて仮想される面とされ、この搬送面Fは、パレットからなる搬送物Wの底面と一致しているものとされたが、搬送物Wが電動ストッパ装置10の昇降ロッド22の受け具24と衝突する専用の係止部材を一体に備える場合には、この係止部材の下端が搬送物Wの搬送方向に描く面軌跡が、搬送面Fを構成することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項5に記載された発明の一実施形態における搬送物の電動ストッパ装置が適用されたコンベアの概略横断面図である。
【図2】同電動ストッパ装置の平面図である。
【図3】図2のIII−III線矢視横断面図である。
【図4】図2のIV−IV線矢視概略横断面図である。
【図5】図2のV−V線矢視縦断面図である。
【図6】図5のVI−VI線矢視縦断面図である。
【図7】図2の左側面図である。
【図8】フックの正面図である。
【図9】同側面図である。
【図10】同電動ストッパ装置の動作説明図である。
【図11】同電動ストッパ装置における昇降ロッドの動作説明図である。
【図12】同電動ストッパ装置における昇降ロッドの他の動作説明図である。
【図13】同電動ストッパ装置における昇降ロッドのさらに他の動作説明図である。
【図14】同電動ストッパ装置の制御ブロックダイヤグラムを示す図である。
【符号の説明】
1…コンベア、2…ベース、3l 、3r …左右縦フレーム、4…ローラ、4a …ローラ本体部、4b …歯車部、5…ボール軸受、6…パレット、7…ローラ、8…ガイド面、10…電動ストッパ装置、11…本体カバー、12l 、12r …左右基板、13…モータ、14〜17…第1〜第4歯車、18…円板(回転リンク)、19…ピン、20…フック、21…センサードグ、22…昇降ロッド、23…ガイド筒、24…受け具、25…ピン、26…制御装置、27…電源、28…組立装置、30…ロッド用切欠き、31…フック用切欠き、32…凹部、33…ボルト、A〜E…センサー、F…搬送面、W…搬送物。

Claims (5)

  1. コンベアの搬送面下部に設けられ、コンベアにより搬送される搬送物を一時停止させてアキュムレートするようにされてなるコンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置において、
    前記電動ストッパ装置本体には、モータにより回転駆動される回転駆動軸が軸支され、
    前記回転駆動軸に固着された回転リンクの偏芯位置には、昇降ロッドの下端部が軸支され、
    前記昇降ロッドは、その上端部に受け具を備え、前記電動ストッパ装置本体に軸支されたガイド筒に挿通されて、前記回転駆動軸の回転とともに傾斜角度を変えながら昇降動するようにされ、
    前記昇降ロッドが前記搬送面を越えて上昇した時に、前記受け具が前記搬送物を停止させるようにされたことを特徴とするコンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置。
  2. 前記昇降ロッドが前記搬送面を越えて上昇した時に、前記受け具が前記搬送物を停止させる動作は、
    前記昇降ロッドが上昇し、上死点に達し、さらに下降する動作時に、同時に、前記昇降ロッドの上端が前記搬送物の搬送方向に向う動作となるように前記回転駆動軸の回転方向が設定されていて、
    前記昇降ロッドの上端が前記搬送物の搬送方向に向う動作が減速されながら、前記受け具が前記搬送物を停止させる動作である
    ことを特徴とする請求項1記載のコンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置。
  3. 前記受け具が前記搬送物を停止させた後、前記昇降ロッドがさらに下降して前記搬送面より下位に潜り、前記搬送物が前記コンベアの搬送駆動により再度発進し始める時に、前記発進動作を補助して加速させる手段が設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のコンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置。
  4. 前記搬送物の前記発進動作を補助して加速させる手段は、前記モータにより回転駆動される回転部材に備えられ、前記搬送物の下面に形成された凹部に係合するフックであることを特徴とする請求項3記載のコンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置。
  5. 前記昇降ロッドの上端が前記搬送物の搬送方向に向う動作が減速されて、前記受け具が前記搬送物を停止させる動作は、前記搬送物の搬送速度や重量に応じて前記モータの制動力が制御されることにより、可変にされていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか記載のコンベアにより搬送される搬送物の電動ストッパ装置。
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