以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。なお、以下では、プリンタ機能とスキャナ機能の両方の機能を有するMFP(以下、単に融合機という)1を用いて説明を行う。
図1は、本発明の実施に係るシステム構成図(その1)である。
図1に示されるように、本発明の実施に係るシステムは、ネットワーク2を介して接続された少なくとも1台以上の融合機1と、文書管理サーバ3と、を含む。
融合機1は、後述するように、文書管理サーバ3とSOAPプロトコルに従って、通信を行い、文書に係る属性情報を取得し、オペレーションパネルに文書の属性情報を含む画面を表示したり、印刷指示用紙を印刷したりする。また、印刷指示用紙を読み込んで、解析し、印刷要求を文書管理サーバ3に送信したり、文書管理サーバ3からの文書データや印刷部数を含む印刷要求に応じて文書の印刷を行ったりする。
また、文書管理サーバ3は、文書を保持、管理し、融合機1とSOAPプロトコルに従って、通信を行い、以下に示すようなサービスを提供する。
サービス1:属性情報の一覧の取得要求を受信すると、外部に公開する文書の文書名(例えば、“C:¥Temp¥Temp.txt”)や、文書が文書管理サーバ3に登録された登録日時(例えば、“2002/10/2 10:23:44”)等を含む属性情報の一覧を返信する。
サービス2:文書の縮小画像の取得要求を受信すると、対応する文書の縮小画像を返信する。
サービス3:文書名と、部数と、融合機識別名と、を指定された印刷要求を受信すると、指定された文書を、指定された部数だけ印刷するよう、指定された融合機1に印刷要求を送信する。
以下、融合機1の機能構成を、図2を用いて説明する。図2は、融合機の機能構成を示すブロック図である。
図2において、融合機1は、プロッタ1201と、スキャナ1202と、FCU(Fax Control Unit)1320と、その他ハードウェアリソース1203等を有するとともに、プラットフォーム1220とアプリケーション1230とから構成されるソフトウェア群1210と、融合機起動部1240とを備えている。
融合機起動部1240は、融合機1の電源投入時に先ず始めに実行され、プラットフォーム1220やアプリケーション1230を起動する。
プラットフォーム1220は、アプリケーション1230からの処理要求を解釈して、ハードウェア資源の獲得要求を発生させる下記に示すコントロールサービス1250と、一または複数のハードウェア資源の管理を行い、コントロールサービス1250からの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャー(SRM(System Resource Manager)1223)と、OS(Operating System)1221とを有する。
このコントロールサービス1250は、複数のサービスモジュールにより形成され、具体的には、SCS(System Control Service)1222と、ECS(Engine Control Service)1224と、MCS(Memory Control Service)1225と、OCS(Operation panel Control Service)1226と、FCS(FAX Control Service)1227と、NCS(Network Control Service)1228と、IMH(Imaging Memory Handler)1229と、がある。なお、このプラットフォーム1220は、あらかじめ定義された関数により前記アプリケーションからの処理要求を受信可能とするAPI(Application Program Interface)1205を有する。
OS1221は、UNIX(登録商標)等のオペレーティング・システムであり、プラットフォーム1220並びにアプリケーション1230の各ソフトウェアをそれぞれプロセスとして並列実行する。オープンソースのUNIX(登録商標)を用いることにより、プログラムの安全性を確保できるとともに、ネットワーク対応可能となり、ソースコードの入手も容易となる。さらに、OS、TCP/IPのロイヤリティが不要であり、アウトソーシングも容易となる。
SRM1223は、SCS1222と共にシステムの制御及びリソースの管理を行うものであり、プロッタ1201やスキャナ1202等のエンジン部、メモリ、HDDファイル、ホストI/O(セントロニクスI/F、ネットワークI/F、IEEE1394I/F、RS232CI/F等)のハードウェア資源を利用する上位層からの要求にしたがって調停を行い、実行制御する。
具体的には、このSRM1223は、要求されたハードウェア資源が利用可能であるかどうか否かを判断し、利用可能であれば要求されたハードウェア資源が利用可能である旨を上位層に伝える。また、上位層からの要求に対してハードウェア資源の利用スケジューリングを行い、要求内容(例えば、プリンタエンジンによる紙搬送と作像動作、メモリ確保、ファイル生成等)を直接実施するようにしてもよい。
SCS1222は、アプリケーション管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、ハードウェア資源管理、割り込みアプリケーション制御等の処理を行う。
ECS1224は、FCU1320、プロッタ1201、スキャナ1202、その他ハードウェアリソース1203等のエンジン部を制御するものであり、画像読み込みと印刷動作、状態通知、ジャムリカバリ等を行う。
MCS1225は、メモリ制御を行うものであり、具体的には、画像メモリの取得及び開放、ハードディスク装置(HDD)の利用、画像データの圧縮及び伸張等を行う。
OCS1226は、オペレータと本体制御間の情報伝達手段となるオペレーションパネルを制御するモジュールであり、オペレータのキー操作イベントを本体制御に通知する処理、各アプリがGUIを構築するためのライブラリ関数を提供する処理、構築されたGUI情報をアプリ別に管理する処理、オペレーションパネル上への表示反映処理等を行う。
FCS1227は、システムコントローラの各アプリ層からPSTN/ISDN網を使ったファクシミリ送受信、BKM(バックアップSRAM)で管理されている各種ファクシミリデータの登録/引用、ファクシミリ読み取り、ファクシミリ受信印刷、融合送受信を行うためのI/Fを提供する。
NCS1228は、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するためのモジュール群であり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、アプリケーションからデータをネットワーク側に送信したりする際の仲介を行う。
本実施例において、NCS1228は、複数のプロトコルのうちhttpd(Hypertext Transfer Protocol Daemon)200によって、インターネットを介して接続されるネットワーク機器とのデータ通信をHTTP(Hypertext Transfer Protocol)プロトコルで制御し、HTTPリクエストヘッダで指定される処理に必要な複数のWebサービスを関数コールによって起動し、その複数のWebサービスによる処理結果をHTTPレスポンスでネットワーク機器へ通知する。Webサービスは、例えば、XML(eXtensible Markup Language)によって記述されたメッセージに従って処理を行う。
IMH1229は、イメージデータを仮想メモリ領域(ユーザー仮想空間)から物理メモリへマップする。プロセスの起動に応じて、システムコールを行ない、プロセス用の仮想メモリ領域をマップしたり、マップした仮想メモリ領域をプロセスの終了時に開放したりする処理等を行う。
アプリケーション1230は、ページ記述言語(PDL)、PCL及びポストスクリプト(PS)を有するプリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ1211と、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ1212と、ファクシミリ用アプリケーションであるファックスアプリ1213と、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ1214と、WebサービスアプリケーションであるWebサービス処理アプリ1215と、を有する。
各アプリケーション1211〜1215は、プラットフォーム1220上の各プロセスを利用して動作実行し得るため、画面制御、キー操作制御及びジョブ生成等を行う画面表示制御プログラムがその主体となる。なお、NCS1228により接続されたネットワーク2を介して新たなアプリケーションをネットワーク2経由で搭載することもできる。また、各アプリケーションはアプリケーションごとに追加または削除することができる。
Webサービス処理アプリ1215は、SOAP(Simple Object Access Protocol)プロトコルに従ってメッセージ交換を行うSOAP処理部70と、API1205を介してコントロールサービス1250を利用して所定処理を行い、その処理結果をWS−API(Web Service Application Program Interface)を介してWebサービスとして提供するWebサービスファンクション(WSF)1400とを有する。更に、Webサービス処理アプリ1215は、GETメソッド又はPOSTメソッドによるHTTPリクエストを処理して、HTMLを含むHTTPレスポンスを送信するWebサーバ500と、API1205を介してコントロールサービス1250を利用して所定処理を行い、その処理結果をWS−APIを介して、Webサービスファンクション1400によってWebサービスとして提供する。文書管理サーバ3との通信を行い、文書管理サーバ3より属性情報を取得するサービスや、縮小画像を取得するサービス、印刷要求を送信するサービス等は、それぞれWebサービスファンクション1400としてWebサービス処理アプリ1215に含まれる。
このように、融合機1は、各アプリで共通的に必要となる処理をプラットフォーム1220で一元的に処理する。
以下、融合機1のハードウェア構成の一例を、図3を用いて説明する。図3は、融合機のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、この融合機1は、オペレーションパネル1310、FAXコントロールユニット(FCU)1530、エンジン部1350(スキャナ1202等が接続される)及びプロッタ1201とコントローラ1300のASIC1301とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バス1309等で接続した構成となる。
コントローラ1300は、ASIC1301にMEM−C1302、HDD(Hard Disk Drive)1303等を接続するとともに、このASIC1301とCPU1304とをCPUチップセットのNB1305を介して接続している。このように、NB1305を介して接続する理由は、CPU1304自体のインターフェースが公開されていないためである。
ここで、このASIC1301とNB1305は、単にPCIを介して接続されているのではなく、AGP1308を介して接続されている。このようにAGP1308を介して接続することとした理由は、この融合機1が図2に示したプラットフォーム1220やアプリケーション1230を形成する複数のプロセスを実行制御する関係上、これらを低速のPCIで接続したのでは、パフォーマンスが低下するからである。
CPU1304は、融合機1の全体制御を行うものであり、具体的には、OS1221上でプラットフォーム1220を形成するSCS1222、SRM1223、ECS1224、MCS1225、OCS1226、FCS1227、NCS1228をそれぞれプロセスとして起動して実行させるとともに、アプリケーション1230を形成するプリンタアプリ1211、コピーアプリ1212、ファックスアプリ1213、スキャナアプリ1214、Webサービス処理アプリ1215を起動して実行させる。
NB1305は、CPU1304とMEM−P1306、SB1307、NIC(Network Interface Card)1341、USB(Universal Serial Bus)1330、IEEE13941340、セントロニクス1342、ASIC1301とを接続するためのブリッジである。
MEM−P1306は、融合機の描画用メモリ等として用いるシステムメモリであり、SB1307は、NB1305とROM、PCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。SB1307は、コントローラ1300での時間を計測するRTC(Real Time Clock)を有する。また、SB1307は、内部にUSBホストを有し、例えば、USB接続のカメラを接続することで画像データを取り込むことが可能であり、また、他のUSBターゲットからデータを受け取ることも可能である。
MEM−C1302は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、ASIC1301は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICである。
HDD1303は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、文書の蓄積を行うストレージであり、オペレーションパネル1310は、操作者からの入力操作の受け付け並びに操作者に向けた表示を行う操作部である。
ASIC1301には、MEM−C1302を接続するためのRAMインターフェースと、HDD1303を接続するためのハードディスクインターフェースが設けられ、これらの記憶部に対して画像データの入出力を行う場合には、入出力先がRAMインターフェース又はハードディスクインターフェースに切り替えられる。
AGP1308は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、システムメモリに高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にする。
以下、文書管理サーバ3の一例のハードウェア構成を、図4を用いて説明する。図4は、文書管理サーバの一例のハードウェア構成図である。
図4に示されるように、文書管理サーバ3のハードウェア構成は、それぞれバスで相互に接続されているドライブ装置24と、記録媒体25と、ROM(Read Only Memory)26と、RAM(Random Access Memory)27と、CPU(Central Processing Unit)20と、インターフェース装置21と、HDD(Hard Disk Drive)28と、を含む。
インターフェース装置21は、文書管理サーバ3をネットワーク2に接続するためのインターフェースや他の機器を接続するためのインターフェースであり、例えばNIC(Network Interface Card)やモデム、USB(Universal Serial Bus)等で構成される。
そして、文書管理サーバ3を動作させるためのサーバプログラム等は、CD−ROM等の記録媒体25によって提供されるか、ネットワーク2を通じてダウンロードされる。また、記録媒体25は、ドライブ装置24にセットされ、データやサーバプログラムが記録媒体25からドライブ装置24を介してROM26にインストールされる。
ROM26は、データやサーバプログラムを格納すると共に、必要なファイル等を格納する。RAM27は、文書管理サーバ3の起動時にROM26からサーバプログラムを読み出して格納する。CPU20は、RAM27に読み出され格納されたサーバプログラムに従って処理を実行する。サーバプログラムは、例えば上述したような各サービス(サービス1、サービス2、サービス3)を文書管理サーバ3に実行させる。
HDD28は、文書や文書の画像情報等を格納する。
以下、オペレーションパネル1310に表示されている画面の一例を、図5を用いて説明する。図5は、オペレーションパネルに表示されている画面を説明するための図(その1)である。また、融合機1と文書管理サーバ3との相互作用を、図6を用いて説明する。図6は、融合機と文書管理サーバとの相互作用の一例を説明するためのシーケンス図である。
例えば、ユーザが図5に示されるオペレーションパネル1310に表示されている画面4の文書一覧ボタン4aを押すと、融合機1は、文書管理サーバ3へ、文書の属性情報の取得要求を送信する(図6のシーケンスSQ1。)。文書管理サーバ3では、上述したサービス1により、文書の属性情報の取得要求を処理する。つまり、文書名や、文書の登録日時を含む属性情報の一覧を融合機1に送信する(図6のシーケンスSQ2。)。
融合機1は、文書管理サーバ3より送信された属性情報の一覧を受信すると、図5に示されるように、文書名と該文書のアイコンとの一覧4bを画面4に表示する。このとき、融合機1は、登録日時の新しいものから順に画面4に表示する。
次に、ユーザが図5に示される用紙印刷ボタン4cを押すと、融合機1は、オペレーションパネル1310に表示されている文書又は画面4においてユーザに選択された文書の縮小画像の取得要求を、文書管理サーバ3に送信する(図6のシーケンスSQ3。)。文書管理サーバ3では、上述したサービス2により、縮小画像の取得要求を処理する。つまり、指定された文書の縮小画像の一覧を融合機1に送信する(図6のシーケンスSQ4。)。
融合機1は、縮小画像の一覧を受信すると、該縮小画像の一覧と、印刷部数記入領域と、文書名と、を含む印刷指示用紙5を出力する。印刷指示用紙5の一例は、後述する図7を用いて説明する。ユーザは、例えば印刷指示用紙5の印刷部数記入領域に印刷部数を記入して、印刷指示用紙5を融合機1のスキャナ部にセットする。
融合機1は、ユーザによって、図5に示される用紙読み込みボタン4dが押されると、スキャナ部にセットされた印刷指示用紙5を読み込む。
融合機1は、後述するように、読み込んだ印刷指示用紙5の画像データより、例えば印刷部数記入領域を抽出し、印刷部数記入領域に記入されている数字等を印刷部数として認識する。融合機1は、認識した印刷部数等(認識結果)を含む印刷要求を文書管理サーバ3に送信する(図6のシーケンスSQ5。)。
印刷要求を受けた文書管理サーバ3は、対応する文書及び該文書の印刷部数等を含む印刷要求を、設定された融合機1に送信する(図6のシーケンスSQ6又はシーケンスSQ7)。
以下、印刷指示用紙5の一例を、図7を用いて説明する。図7は、印刷指示用紙を説明するための図(その1)である。
図7に示されるように印刷指示用紙5には、文書名5aと、縮小画像5bと、印刷部数記入領域5cと、が含まれている。印刷指示用紙5を見ることによって、ユーザは指定した文書管理サーバ3において保存されている文書の内容を、オペレーションパネル1310を見るより、容易に知ることができる。
以下、本発明の実施に係るシステム構成の他の例を、図8を用いて説明する。図8は、本発明の実施に係るシステム構成図(その2)である。
図8に示されるシステムは、ネットワーク2を介して接続された少なくとも1台以上の融合機1と、3台の文書管理サーバ3(3a、3b、3c)と、を含む。
図8に示されるようなシステム構成の場合、融合機1のオペレーションパネル1310上に表示される画面4は、文書管理サーバ3(3a、3b、3c)を選択するボタンを含む。
以下、オペレーションパネル1310に表示されている画面4の他の例を、図9を用いて説明する。図9は、オペレーションパネルに表示されている画面を説明するための図(その2)である。
図9に示されるように、オペレーションパネル1310に表示されている画面4には、文書管理サーバ3を選択するボタン4eが含まれる。
例えば、ユーザが図9に示されるサーバ選択ボタン4eを用いてサーバを指定することによって、融合機1は、通信を行う文書管理サーバ3を一つ選択することができる。融合機1は、ユーザによって選択された文書管理サーバ3と上述した図6のシーケンスSQ1〜シーケンスSQ4において説明したようなやり取りを行い、ユーザによって選択されたサーバを識別するサーバ識別領域を含む印刷指示用紙5を出力する。
以下、印刷指示用紙5の他の例を、図10を用いて説明する。図10は、印刷指示用紙を説明するための図(その2)である。
図10に示される印刷指示用紙5には、ユーザによって選択されたサーバを識別するサーバ識別領域5dが含まれている。図10は、ユーザが文書管理サーバ3aを選択した場合に出力される印刷指示用紙5の一例である。融合機1は、ユーザによって選択された文書管理サーバ3に対応する空欄を塗りつぶして印刷指示用紙5を出力する。
なお、ユーザが図9に示されるサーバ選択ボタン4eを用いて複数のサーバを指定することができるようにしてもよい。この場合、融合機1は、ユーザによって指定された複数の文書管理サーバ3に対して、属性情報の取得要求を送信したり、縮小画像の取得要求を送信したりする。融合機1は、各文書に対して該文書を保持する文書管理サーバ3を識別する文書別サーバ識別領域を含む印刷指示用紙5を出力する。
以下、印刷指示用紙5の他の例を、図11を用いて説明する。図11は、印刷指示用紙を説明するための図(その3)である。
図11に示される印刷指示用紙5には、各文書に対して該文書を保持する文書管理サーバ3を識別する文書別サーバ識別領域5eが含まれている。図10は、ユーザが文書管理サーバ3aと、文書管理サーバ3cと、を選択した場合に、出力される印刷指示用紙5の一例である。融合機1は、文書を保持する文書管理サーバ3に対応する空欄を塗りつぶして印刷指示用紙5を出力する。
ユーザは融合機1によって出力された印刷指示用紙5の印刷部数記入領域5cに印刷したい部数を記入し、融合機1のスキャナ部分にセットし、オペレーションパネル1310に表示されている画面4の用紙読み込みボタン4dを押す。融合機1は、用紙読み込みボタンが押されたと判定すると、スキャナ部分にセットされた印刷指示用紙5を読み込み、読み込んだ画像に係る認識処理を行う。
以下、融合機1における印刷指示用紙5の読み込みに係る処理の一例を、図12を用いて説明する。図12は、印刷指示用紙の読み込みに係る処理を説明するための図(その1)である。
ステップS10において融合機1は、スキャナ部分にセットされた、図7に示されるような印刷指示用紙5を読み込む。
ステップS10に続いてステップS11に進み、融合機1は、ステップS10において読み込んだ印刷指示用紙5の画像データから、印刷部数記入領域5cを抽出する。
ステップS11に続いてステップS12に進み、融合機1は、ステップS11において抽出した印刷部数記入領域5cに記入されている文字を、マーク又は数字として認識する。なお、印刷部数記入領域5cが空白の場合は、融合機1は、「0」と認識する。
ステップS12に続いてステップS13に進み、融合機1は、ステップS12において認識したマーク又は数字に基づいて、各文書を、認識した部数だけ印刷するように、印刷要求を文書管理サーバ3に送信する。
なお、印刷要求を受けた文書管理サーバ3は、対応する文書及び該文書の印刷部数を含む印刷要求を、設定された融合機1に送信する。
なお、上述した印刷指示用紙5では説明を省略したが、印刷させる融合機1を指定するような融合機指定領域(図示せず)を印刷指示用紙5に含めるようにしてもよい。ユーザは、文書を印刷、出力させたい融合機1を、印刷指示用紙5の融合機指定領域で、選択又は指定する。融合機指定領域において文書を印刷、出力する融合機1を指定された印刷指示用紙5を読み込んだ融合機1は、融合機指定領域を抽出し、指定された融合機1の認識を行い、指定された融合機1において文書が印刷されるように、印刷要求を、文書管理サーバ3に送信するようにしてもよい。以下においても同様である。
以下、融合機1における印刷指示用紙5の読み込みに係る処理の他の例を、図13を用いて説明する。図13は、印刷指示用紙の読み込みに係る処理を説明するための図(その2)である。
ステップS20において融合機1は、スキャナ部分にセットされた、図10に示されるような印刷指示用紙5を読み込む。
ステップS20に続いてステップS21に進み、融合機1は、ステップS20において読み込んだ印刷指示用紙5の画像データから、印刷部数記入領域5c及びサーバ識別領域5dを抽出する。
ステップS21に続いてステップS22に進み、融合機1は、ステップS21において抽出した印刷部数記入領域5cに記入されている文字を、マーク又は数字として認識する。なお、印刷部数記入領域5cが空白の場合は、融合機1は、「0」と認識する。
ステップS22に続いてステップS23に進み、融合機1は、ステップS21において抽出したサーバ識別領域5dにおいて識別される、文書管理サーバ3を認識する。
ステップS23に続いてステップS24に進み、融合機1は、ステップS23において認識した文書管理サーバ3に対して、ステップS22において認識したマーク又は数字に基づいて、各文書を、認識した部数だけ印刷するように、印刷要求を送信する。
なお、ステップS22及びステップS23の処理順序は問わない。また、ステップS21において、融合機1は、一度に印刷部数記入領域5c及びサーバ識別領域5dを抽出するように説明したが、どちらか一方を一つずつ抽出するようにしてもよい。
以下、融合機1における印刷指示用紙5の読み込みに係る処理の他の例を、図14を用いて説明する。図14は、印刷指示用紙の読み込みに係る処理を説明するための図(その3)である。
ステップS30において融合機1は、スキャナ部分にセットされた、図11に示されるような印刷指示用紙5を読み込む。
ステップS30に続いてステップS31に進み、融合機1は、ステップS30において読み込んだ印刷指示用紙5の画像データから、印刷部数記入領域5c及び文書別サーバ識別領域5eを抽出する。
ステップS31に続いてステップS32に進み、融合機1は、ステップS31において抽出した印刷部数記入領域5cに記入されている文字を、マーク又は数字として認識する。なお、印刷部数記入領域5cが空白の場合は、融合機1は、「0」と認識する。
ステップS32に続いてステップS33に進み、融合機1は、ステップS31において抽出した文書別サーバ識別領域5eにおいて識別される、文書管理サーバ3を認識する。
ステップS33に続いてステップS34に進み、融合機1は、ステップS33において認識した文書管理サーバ3に対して、ステップS32において認識したマーク又は数字に基づいて、各文書を、認識した部数だけ印刷するように、印刷要求を送信する。
なお、ステップS32及びステップS33の処理順序は問わない。また、ステップS31において、融合機1は、一度に印刷部数記入領域5c及び文書別サーバ識別領域5eを抽出するように説明したが、どちらか一方を一つずつ抽出するようにしてもよい。
上述したように、ユーザは、印刷指示用紙5に記入を行うだけで、複雑な印刷内容を簡単に、指示及び実行させることができる。
以下、オペレーションパネル1310に表示されている画面4の他の例を、図15を用いて説明する。図15は、オペレーションパネルに表示されている画面を説明するための図(その3)である。
図15に示されるように、オペレーションパネル1310に表示されている画面4には、融合機1が、上述したように印刷指示用紙5を読み込んで、認識した認識結果である文書毎の印刷部数の数字4fが含まれる。
例えば、ユーザは、オペレーションパネル1310に表示されている画面4上で文書毎の印刷部数の数字4fを修正することができる。ユーザは、例えば文書毎の印刷部数の数字4fを修正した後、実行ボタン4gを押すことによって、印刷要求の送信を要求する。また、キャンセルボタン4hを押すことによって、印刷要求の送信をキャンセルし、画面4に表示されている文書毎の印刷部数の数字4f等をクリアーすることもできる。
以下、認証結果の修正及び印刷要求送信のキャンセルに係る処理を、図16を用いて説明する。図16は、認証結果の修正及び印刷要求送信のキャンセルに係る処理を説明するための図である。
ステップS40において、融合機1は、図12〜図14において説明したように、印刷指示用紙5を読み込んで印刷部数等を認識し、該認識した認識結果を含む画面4を、図15において説明したように、オペレーションパネル1310に表示する。
ステップS40に続いてステップS41に進み、融合機1は、認証結果を修正するか、又は修正しないか、を判定する。認識結果を修正すると判定すると(ステップS41においてYES)、ステップS42に進み、認識結果を修正しないと判定すると(ステップS41においてNO)、ステップS43に進む。
融合機1は、例えばユーザによってオペレーションパネル1310に表示している画面4の印刷部数の数字4fが選択され、新たなマーク又は数字が入力されたと感知すると、認識結果を修正すると判定する。
ステップS42では、融合機1が、ユーザによって入力されたマーク又は数字に基づいて、認証結果を修正する。
一方、ステップS43では、融合機1が、印刷要求を送信するか、印刷要求の送信をキャンセルするか、を判定する。印刷要求を送信すると判定すると(ステップS41において印刷)、ステップS44に進み、印刷要求の送信をキャンセルすると判定すると(ステップS41においてキャンセル)、ステップS45に進む。
ステップS44では、融合機1が、印刷指示用紙5を読み込んで認識した認識結果及び/又はユーザによってオペレーションパネル1310に表示している画面4を用いて修正された認識結果を含む印刷要求を、文書管理サーバ3に送信する。
ステップS45では、融合機1が、印刷要求の送信をキャンセルし、例えば、融合機1が保持している認識結果の値及び/又はオペレーションパネル1310に表示している画面4上の認識結果の値をクリアーする。
図14及び図15に示したように、ユーザは、融合機1を用いて印刷内容(認識結果)を変更したり、キャンセルしたりすることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。