JP4393928B2 - 記録装置、再生装置、記録方法、およびプログラム - Google Patents

記録装置、再生装置、記録方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、コンテンツの記録及び再生を行う記録再生装置に関する。
近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)などの容易に携帯できる情報端末(以下、「携帯情報端末」という。)が市場に普及してきた。携帯情報端末は、小型の液晶画面などの視覚で利用者に情報を伝える手段と、スピーカやイヤホンなどの聴覚で利用者に情報を伝える手段とを持っている。このような携帯情報端末を中心に、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリを備えた汎用のメモリカード(例えば、SDカード、メモリスティック等のICカード)も普及してきた。このメモリカードに映像や音声などのデジタルコンテンツを保存し、携帯情報端末でそのコンテンツを視聴することも行われている。
また、国内でも本格的に地上デジタル放送が開始され、デジタルで高画質のコンテンツが配信されるようになった。ハードディスクレコーダやDVD(Digital Versatile Disc)レコーダなどデジタル信号をそのまま記録する機器も普及し、配信されたコンテンツをデジタル信号のまま記録することが容易にできるようになった。
特許文献1にハードディスクとメモリカードとを利用した著作権保護手法が開示されている。その手法は、ハードディスクにコンテンツを暗号化して記録し、その解除に必要なコードをメモリカード内のセキュリティが確保された領域に保存することで、コンテンツの不正な利用を防止するものである。
また、デジタル化にあわせて著作権者の権利を守るためのさまざまな仕組みが提案されている。そのひとつにコピーワンスと呼ばれるルールがある。記録したデジタルコンテンツはその記録一回のみのコピーを許可するというもので、再度のコピーは行うことができない。例えば、コピーワンスの識別子が付加されたデジタル放送信号は、ハードディスクレコーダやDVDレコーダなどのデジタル録画機で録画した場合、他にコピーすることは許されない。他のメディアへコンテンツを書き込む際には、元のコンテンツは削除しなければならない。この削除を前提とした他のメディアへのコンテンツの書き込みをムーブ(移動)という。
ハードディスクレコーダやDVDレコーダなどの据え置き型のデジタル録画機は、その主な用途が家庭内で据え置いて利用することであるため、比較的大画面・高音質の記録再生が求められる。そのため、据え置き型のデジタル録画機では、ハードディスクやDVDなどの記憶容量の大きな記憶装置が利用されており、コンテンツも高画質なフォーマットが採用され、一般に高ビットレートである。
他方、携帯情報端末は、メモリカードなどの記録メディアにコンテンツを保存し、携帯して利用することが前提であるため、比較的小さな表示装置でコンテンツを表示し、バッテリで駆動され、低消費電力化が求められる。そのため、携帯情報端末に記録されるコンテンツは、画質や音質を抑えたフォーマットが採用され、一般に低ビットレートである。
コピーワンスのルールでは、例えばデジタルテレビ放送などのコンテンツの録画時には、そのコンテンツを同時に最大2つまでの異なる記録メディアへ保存することができる。このルールを活用すれば、コンテンツは、ハードディスクドライブ(以下、「HDD」という。)やDVDなどに大容量高精度で保存し、同時にメモリカードに小容量低精度で保存することができる。
特開2002−368732号公報
しかしながら、通常は大容量のHDDに多くのコンテンツを蓄積した後で所望のコンテンツをメモリカードにムーブして屋外で利用する場合が多い。その場合、ムーブのルールが適用されるため、HDDのコンテンツは削除しなければならない。また、メモリカードにムーブする際、コンテンツはHDDに記録されていたときよりも低いビットレートで記録される。したがって、一旦屋外で利用した後、部屋で再びゆっくりコンテンツを楽しみたいと思っても、メモリカードには低ビットレートのコンテンツしか残されていないので、そのコンテンツをHDDにムーブで戻したとしても元の高ビットレートのデータに復元することは出来ない。
本発明は、上記課題を考慮し、出力したコンテンツと同一の内容を有するコンテンツを、出力したコンテンツと同時に再生できないようにするとともに、再生時には高い質のコンテンツとして再生する記録再生装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明の記録装置は、第1のコンテンツを記憶する記憶媒体と、前記記憶媒体から読み出した前記第1のコンテンツのビットレートを、該第1のコンテンツのビットレート以下に変更する圧縮伸張部と、外部記録媒体の固有情報に基づいて、前記圧縮伸張部がビットレート変更した第1のコンテンツを暗号化した第1の暗号化コンテンツを該外部記録媒体へ記録し、前記外部記録媒体の固有情報に基づいて、前記記憶媒体に記憶された第1のコンテンツを暗号化した第2の暗号化コンテンツを前記記憶媒体に記録し、前記記憶媒体の第1のコンテンツを削除する暗号復号処理部とを備える。
また、本発明の記録再生装置は、コンテンツを第1の記録媒体に記録する記録手段と、前記第1の記録媒体に記録されているコンテンツと同一の内容を有するコンテンツである関連コンテンツを第2の記録媒体に出力する出力手段と、前記第2の記録媒体の固有情報
を取得する固有情報取得手段と、前記出力手段が前記関連コンテンツを前記第2の記録媒体に出力する場合、前記第1の記録媒体に記録されているコンテンツを、前記第2の記録媒体の固有情報を利用して、前記第2の記録媒体の固有情報を利用しなければ再生することができない状態に変更する第1状態変更手段と、前記第1状態変更手段が前記第1の記録媒体に記録されているコンテンツを再生することができない状態に変更した後に、前記固有情報取得手段が前記第2の記録媒体の固有情報を取得した場合、前記第2の記録媒体の固有情報を利用して、前記第1の記録媒体に記録されている、再生することができない状態に変更されたコンテンツを再生する再生手段とを備える。
このように、本発明の記録再生装置は、関連コンテンツを第2の記録媒体に出力する場合、第1の記録媒体に記録されているコンテンツを、第2の記録媒体の固有情報を利用して、その固有情報を利用しなければ再生することができない状態に変更する。そして、本発明の記録再生装置は、その変更後にその固有情報を取得した場合、その固有情報を利用して、第1の記録媒体に記録されている、再生することができない状態に変更されたコンテンツを再生する。これにより、本発明の記録再生装置は、出力したコンテンツと同一の内容を有するコンテンツを、出力したコンテンツと同時に再生できないようにするとともに、再生時には高い質のコンテンツとして再生することができる。
また、本発明は、本発明の記録再生装置の特徴的な構成手段をステップとする記録再生方法として実現したり、それらのステップを含むプログラムとして実現することもできる。そのプログラムは、CD−ROM等の記録媒体や通信ネットワーク等の伝送媒体を介して流通させることもできる。
本発明は、出力したコンテンツと同一の内容を有するコンテンツを、出力したコンテンツと同時に再生できないようにするとともに、再生時には高い質のコンテンツとして再生する記録再生装置を提供することができる。
つまり、本発明によれば、再生可能なコンテンツは常に1つであり、ムーブのルールを遵守することができる。すなわち、不正コピーから著作者の権利を守ることができる。
また、本発明の記録再生装置は、出力したコンテンツと同一の内容を有するコンテンツを、再生時には元の高精度な質で再生することができる。これは利用者にとって甚だ有益である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
先ず、本実施の形態の記録再生装置110及び外部記録媒体160の構成を、図1及び図2を用いて説明する。
図1は、本実施の形態の記録再生装置110及び外部記録媒体160の外観を示す図である。記録再生装置110はハードディスクレコーダやDVDレコーダなどの記録再生装置であり、外部記録媒体160は、第2の記録媒体の一例であって、半導体メモリを使用したメモリカードである。記録再生装置110には、外部記録媒体160が挿入される挿入スロット200が設けられている。
図2は、本実施の形態の記録再生装置110及び、外部記録媒体160の構成を示すブロック図である。記録再生装置110の挿入スロット200(図2では図示していない)に設けられたコネクタ(図示しない)は、挿入スロット200に装着された外部記録媒体160と接続される。このコネクタを通じて、記録再生装置110は外部記録媒体160に電力及び制御コマンド、データなどを出力し、外部記録媒体160はレスポンス、データなどを記録再生装置110に出力する。本実施の形態では、記録再生装置110は据え置き型のハードディスクレコーダである。記録再生装置110は、アンテナ150によって受信されたデジタルテレビ放送信号を処理し、映像及び音声をディスプレイ装置130及びスピーカ131より再生する。
記録再生装置110は、他の機器(PCやDVDレコーダ、DVHSレコーダ、次世代ディスクを使用したレコーダ)などであっても良い。外部記録媒体160は半導体メモリを使用したメモリカードのほか小型のHDDなどであってもよい。ただし、記録再生装置110と外部記録媒体160とのコネクタ接続による、制御コマンド、レスポンス、データの入出力の際には、あらかじめ接続規格に基づいて認証され、通信線上を通るすべての通信は、暗号化などにより偽造や盗難することができない安全が確保された経路で行われなければならない。
記録再生装置110は、チューナ111、復調部112、TSデコーダ113、圧縮/伸長部114、記録領域115、再生処理部116、暗号/復号処理部117、ROM領域118、通信処理部119を有する。また、再生処理部116には、ディスプレイ装置130、スピーカ131が接続されている。
外部記録媒体160は、通信処理部161、カード制御部162、記録領域163、ROM領域164を有している。
記録再生装置110と外部記録媒体160とは、クロック線141、コマンド/レスポンス線142、データ線143、144、145、電力供給線146、グラウンド線(図示しない)で接続される。クロック線141、コマンド/レスポンス線142、データ線143、144、145は、通信処理部119と通信処理部161との間で通信を実行するためのバスである。更に、記録再生装置110から外部記録媒体160に電源を供給する電力供給線146とグラウンド線(図示しない)とが、記録再生装置110と外部記録媒体160との接続線に含まれている。外部記録媒体160は記録再生装置110から電力を供給され動作する。
記録再生装置110と外部記録媒体160とは、記録再生装置110をマスターとし外部記録媒体160をスレーブとするマスター/スレーブ方式の通信を行う。記録再生装置110は、コマンド/レスポンス線142を通じてコマンドを外部記録媒体160に送信し、コマンド/レスポンス線142又はデータ線143、144、145を通じ、データを外部記録媒体160に送信する。記録再生装置110は、コマンド又はデータの送信時、及びレスポンス又はデータの受信時、クロック線141を通じて外部記録媒体160にクロックを伝送する。このクロックは、記録再生装置110が内蔵する発振器(図示しない)の出力信号に基づいて生成される。
外部記録媒体160は、記録再生装置110からのコマンドに対するレスポンスを、コマンド/レスポンス線142を通じて記録再生装置110に送信する。また、外部記録媒体160は、コマンド/レスポンス線142又はデータ線143、144、145を通じ、データを記録再生装置110に送信する。上記のレスポンス及びデータの出力は、クロック線141を通じて記録再生装置110から伝送される伝送クロックに同期して行われる。
次に、外部記録媒体160の各構成部の機能について説明する。
カード制御部162は、通信処理部161が記録再生装置110から受け取ったコマンドを解析し、解析結果に従って外部記録媒体160内の各構成部を制御する。また、カード制御部162は、コマンドの処理結果をレスポンスとして、通信処理部161により記録再生装置110に送信させるとともに、記録再生装置110の要求に応じて、通信処理部161がデータ線143、144、145より受け取ったデータを記録領域163に記録し、記録しているデータを記録再生装置110にデータ線143、144、145を通じて通信処理部161により送信させる機能をもつ。
ROM領域164には、外部記録媒体160の固有情報が記録されている。この固有情報はこの外部記録媒体160特有の情報であり、同一の情報を持った外部記録媒体は他に存在しない。また、この情報は読み取ることはできても、書き換えることができない情報である。
記録領域163は、通信処理部161が記録再生装置110から受け取ったデータをカード制御部162の指示に従って記録保存する。また、記録再生装置110から記録保存されたデータの読み出し要求があった場合、記録領域163に記録されているデータは、カード制御部162の制御により通信処理部161を経由して記録再生装置110に送信される。また、記録再生装置110からすでに記録保存されたデータの改変、削除することを要求された場合、記録領域163に記録されているデータは、カード制御部162の制御により改変、削除される。本実施の形態では、記録領域163はフラッシュメモリなどの半導体メモリである。
次に、記録再生装置110の各構成部等の機能について説明する。
アンテナ150は、放送局から送信された映像圧縮データ及び音声圧縮データを含むデジタル放送信号(デジタルデータストリーム)を受信する。
チューナ111は、アンテナ150によって受信された全てのチャンネルの放送信号の中から、利用者によって指定された特定のチャンネルの放送信号(特定の周波数の、多重化された放送信号の中から抽出された1つの放送信号)を取り出す。復調部112は、チューナ111によって取り出されたデジタル放送信号をベースバンド信号に復調し、トランスポートストリーム(以下、「TS」という。)を生成し、TSデコーダ113に出力する。
TSデコーダ113は、TSをデコードする。放送局から送られてくるデジタル放送信号は、有効パケットと無効パケットとを含んでいるため、TSデコーダ113は、無効パケットを省いてコンテンツ圧縮データ(A)を生成する。地上波デジタル放送信号に含まれる映像データ及び音声データは、それぞれ圧縮され、誤り訂正符号化され、スクランブルされている。TSデコーダ113は、受信された映像圧縮データ及び音声圧縮データを、それぞれデスクランブルし、誤り訂正復号化する。TSデコーダ113は、生成したコンテンツ圧縮データ(A)を圧縮/伸長部114に伝送する。本実施の形態では、記録再生装置110が受信するデジタル信号ストリームはMPEG2−TS形式のストリームである。
記録領域115は受信されたコンテンツとコンテンツを管理するための情報であるコンテンツ管理情報とを保存することができる領域である。記録と合わせて、必要に応じて読み出し編集も行うことができる。本実施の形態においては、記録領域115はハードディスクドライブである。記録領域115は、圧縮/伸長部114から受け取ったコンテンツとコンテンツ管理情報とを保存し、読み出し要求があった場合、保存していたコンテンツを圧縮/伸長部114に出力する。なお、記録領域115は記録手段及び第1の記録媒体の一例である。
再生処理部116はコンテンツを受け取り、デジタル信号又はアナログ信号として出力する。画像データはディスプレイ装置130に出力し、音声データはスピーカ131に出力する。
圧縮/伸長部114は、TSデコーダ113もしくは、記録領域115もしくは、暗号/復号処理部117からコンテンツを受け取り、記録領域115もしくは、再生処理部116もしくは、暗号/復号処理部117にコンテンツを出力する。
(1)圧縮/伸長部114は、TSデコーダ113より受け取ったコンテンツ圧縮データ(A)を記録領域115に出力する場合、受け取ったコンテンツ圧縮データ(A)をそのままもしくは、他の保存形式に変換するため伸長を行った後再圧縮を行い出力する。また、(2)圧縮/伸長部114は、TSデコーダ113より受け取ったコンテンツ圧縮データ(A)を再生処理部116に出力する場合、受け取ったコンテンツ圧縮データ(A)を伸長し無圧縮データに変換して出力する。また、(3)圧縮/伸長部114は、記録領域115から受け取ったコンテンツ圧縮データ(A)を再生処理部116に出力する場合、受け取ったコンテンツ圧縮データ(A)を伸長し無圧縮データに変換して出力する。また、(4)圧縮/伸長部114は、記録領域115から受け取ったコンテンツを暗号/復号処理部117に出力する場合、データを伸長した後、別形式の圧縮処理を行い、暗号/復号処理部117に出力する。別形式の圧縮とは、携帯情報端末などでコンテンツを再生することを目的として、コンテンツの質を落として外部記録媒体160に保存する形式のことであり、本実施の形態ではMPEG4である。また、(5)圧縮/伸長部114は、暗号/復号処理部117より受け取ったコンテンツを再生処理部116に出力する場合、コンテンツを伸長し、無圧縮データとして再生処理部116に出力する。
ROM領域118には、記録再生装置110の固有情報が記録されている。この固有情報はこの記録再生装置110特有の情報であり、同一の情報を持った機器は他に存在しない。また、この情報は読み取ることはできても、書き換えることができない情報である。
暗号/復号処理部117は、外部記録媒体160のROM領域164内にある外部記録媒体160の固有情報を取得し、その固有情報を使用して圧縮/伸長部114から受け取ったコンテンツ圧縮データ(A)を暗号化して再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を作成し、データ線143、144、145を通して外部記録媒体160へ送信させる。本実施の形態では再生不能化するために暗号を用い暗号化している。また、再活性化させるために復号化する。この暗号化と復号化のプロセスについては特に限定はしない。また、再生不能化によってコンテンツの利用が完全にできなくなるが再活性化によって再び活性化させることが保障できるのであれば暗号を用いない他の手法を用いても構わない。再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)は、関連コンテンツの一例である。
暗号/復号処理部117は、ROM領域118に格納されている記録再生装置110の固有情報と、圧縮/伸長部114から受け取ったコンテンツ圧縮データ(A)とから、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を外部記録媒体160に記録することを指示した記録再生装置110を特定する鍵(A)及び鍵(B)を作成する。鍵(A)と鍵(B)とは同一のものである。暗号/復号処理部117は、鍵(B)を通信制御部119を介して外部記録媒体160内にある記録領域163に保存させるとともに、鍵(A)を記録再生装置110内にある記録領域115に保存させる。
また、暗号/復号処理部117は、記録領域115に保存されていたコンテンツ圧縮データ(A)を圧縮/伸長部114から一切圧縮/伸長処理を行わずに受け取るとともに、外部記録媒体160のROM領域164内にある外部記録媒体160の固有情報を取得し、その固有情報を使用しコンテンツ圧縮データ(A)を再生不能化して再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)を作成し、記録領域115に保存させる。
また、暗号/復号処理部117は、外部記録媒体160のROM領域164内にある外部記録媒体160の固有情報を取得して、通信処理部119を通じて外部記録媒体160から受け取った再生不能化されたコンテンツ圧縮データ(B)を、その固有情報を使用し再活性化して圧縮/伸長部114に送る。
次に、本実施の形態の記録再生装置110及び外部記録媒体160の動作を、図3〜7を用いて説明する。
図3は、記録再生装置110が受信したデジタル放送信号を再生もしくは、記録領域115に記録する際の動作の各手順を示すフローチャートである。
先ず、利用者は、自身が見たい放送チャンネルをチューナ111にセットする(ステップ301)。アンテナ150はデジタル放送信号を受信し(ステップ302)、復調部112は、放送信号から利用者が希望する受信チャンネルのTSを生成する(ステップ303)。TSデコーダ113は、生成されたTSをデコードしてコンテンツ圧縮データ(A)を作成する(ステップ304)。圧縮/伸長部114は、利用者が受信されたコンテンツをそのままリアルタイムで視聴することを希望しているのか、それとも記録領域115に記録することを望んでいるのかを判断する。(ステップ305)。
視聴を希望している場合(ステップ305でYes)、圧縮/伸長部114は、コンテンツ圧縮データ(A)を伸長し、画像データと音声データとを作成する(ステップ306)。その後、再生処理部116は、画像データを元にして映像を再生しディスプレイ装置130に出力し(ステップ307)、音声データを元にして音声を再生しスピーカ131に出力する(ステップ307)。利用者による視聴が完了すると、圧縮/伸長部114は視聴処理を終了する(ステップ308)。
他方、利用者が録画を選択している場合(ステップ305でNo)、圧縮/伸長部114は、コンテンツ圧縮データ(A)を記録領域115に蓄積する(ステップ309)。録画が完了すると、圧縮/伸長部114は録画処理を終了する(ステップ310)。
図3の動作手順は、一般に市販されているデジタル放送対応の記録再生装置となんら変わるところはない。本発明は蓄積されたコンテンツを利用する手法に関する発明であって蓄積の手法は限定されない。本実施の形態では、地上デジタル放送は、アンテナ150によって受信され記録領域115に蓄積されるが、インターネットによって配信され蓄積されてもよいし、DVDなどの記録メディアに記録されていてそれが蓄積されてもよい。要するに、コンテンツ圧縮データ(A)は、コピーワンスの原則にのっとり記録領域115に蓄積されさえすればよい。
図4は、図3のステップ310において録画が完了し、記録再生装置110に保存されたコンテンツ圧縮データ(A)を、外部記録媒体160内に書き出すための手順を示したフローチャートである。なお、後述するが、外部記録媒体160に実際に書き出されるデータは、コンテンツ圧縮データ(A)そのものではなく、コンテンツ圧縮データ(A)に基づく再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)である。
利用者は、コンテンツ圧縮データ(A)を外部記録媒体160内に書き出そうとする場合、外部記録媒体160を記録再生装置110の挿入スロット200に挿入する。記録再生装置110は、外部記録媒体160が挿入されたことを確認した後、所定の手順により外部記録媒体160を認証する(ステップ401、402)。所定の手順とは、記録再生装置110の挿入スロット200に設けられているコネクタと外部記録媒体160とをつなぐためのもので、外部記録媒体160の規格ごとに手続きがきめられている。その手順にしたがって認証するということであって、手法を限定するものではない。ただし、この認証によって記録再生装置110と外部記録媒体160との間に、データの盗難の恐れのない安全な通信経路(データ線143、144、145)を確立しなければならない。この認証が所定の手順に従って終了し、外部記録媒体160が正規の外部記録媒体であることが確認され、安全な通信経路が確保された場合のみ、外部記録媒体160へのコンテンツ圧縮データ(A)(実際には再生不能化コンテンツ圧縮データ(B))の書き出し処理を続行する。もし認証に失敗した場合(ステップ403でNo)、外部記録媒体160へのコンテンツ圧縮データ(A)の書き出し処理を中止する。
認証に成功した場合(ステップ403でYes)、記録再生装置110の圧縮/伸長部114は、記録領域115に保存されているコンテンツ圧縮データ(A)を読み出し(ステップ404)、コンテンツ圧縮データ(A)を伸長し、画像データと音声データとを作成する(ステップ405)。圧縮/伸長部114は、作成した画像データと音声データとに対して、外部記録媒体160に書き出すための別フォーマットで圧縮を行い、コンテンツ圧縮データ(B)を作成する(ステップ406)。別フォーマットとは例えばMPEG4などのビットレートの低いフォーマットを指している。つまり、別フォーマットとは、元のデータの質より低い質のデータを作成するためのフォーマットを意味する。なお、元のデータと同一のフォーマットであってもよいが、その場合、元のデータのビットレートより低いビットレート(元のデータの質より低い質のデータ)に変更するフォーマットが採用される。
暗号/復号処理部117は、接続された外部記録媒体160の固有情報を読み出す(ステップ407、408、409)。固有情報は外部記録媒体160内のROM領域164に格納されている。個々の外部記録媒体に割り当てられているIDなどがあればそれを利用する。また、CPRMなどの著作権保護技術が導入されているならばそれを使用するのも良い。具体的に説明すると、暗号/復号処理部117は、外部記録媒体160に対して固有情報を送信することを要求する(ステップ407)。外部記録媒体160はその要求に応じて固有情報を記録再生装置110へ送信し(ステップ408)、暗号/復号処理部117は固有情報を取得する(ステップ409)。
暗号/復号処理部117は、取得した外部記録媒体160の固有情報を用いてコンテンツ圧縮データ(B)を暗号化し、それによりコンテンツ圧縮データ(B)を再生不能化し、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を作成する(ステップ410)。暗号/復号処理部117は、CPRMなどの著作権保護技術が導入されている場合にはその方式を利用して、コンテンツ圧縮データ(B)を再生不能化し、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を作成してもよい。
次に、暗号/復号処理部117は、コンテンツ圧縮データ(A)と記録再生装置110の固有情報とから、鍵(A)と鍵(B)とを作成する(ステップ411)。鍵(A)と鍵(B)とは同一のものであって、後述するようにして外部記録媒体160に記録される再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を削除する記録再生装置が記録再生装置110と同一のものであることを確認するために使われる。記録再生装置110の固有情報はROM領域118に記録されている。暗号/復号処理部117は、機器ごとに異なるIDなどの固有情報を利用することで、ユニークで偽造することができない鍵(A)及び鍵(B)を作成することができる。なお、鍵(B)は記録再生装置110の固有情報に関する情報の一例である。
暗号/復号処理部117は、取得した外部記録媒体160の固有情報を用いてコンテンツ圧縮データ(A)を暗号化し、それによりコンテンツ圧縮データ(A)を再生不能化し、再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)を作成する(ステップ412)。暗号/復号処理部117は、CPRMなどの著作権保護技術が導入されている場合にはその方式を利用して、再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)を作成してもよい。また、コンテンツ圧縮データ(A)を暗号化した後は、暗号/復号処理部117は、暗号化される前のコンテンツ圧縮データ(A)と、外部記録媒体160の固有情報とを削除する。これにより、外部記録媒体160の固有情報を取得したときのみ再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)を復号することができる。
記録領域115は、作成された再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)と鍵(A)とを保存する(ステップ413)。
これにより、記録再生装置110内には再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)を復号するための外部記録媒体160の固有情報が存在しないので、記録再生装置110内の再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)は再生することができなくなる。
次に、暗号/復号処理部117は、鍵(B)を記録再生装置110から外部記録媒体160に移動させ(ステップ414)、外部記録媒体160内にある記録領域163に記録させる(ステップ415)。
続いて、暗号/復号処理部117は、通信処理部119を通じて再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を記録再生装置110から外部記録媒体160に書き出し(ステップ416)、外部記録媒体160内にある記録領域163に記録させる(ステップ417)。
この動作により、図5に示すように、記録再生装置110の記録領域115に再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)と鍵(A)とが保存され、外部記録媒体160の記録領域163に再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)と鍵(B)とが保存される。再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)と再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)とは同じ内容のデータである。しかしながら、再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)はコンテンツ圧縮データ(A)と同じ高いビットレートのデータ(質が高いデータ)であるのに対して、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)はコンテンツ圧縮データ(A)より低いビットレートのデータ(質が低いデータ)である。
また、再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)とも、外部記録媒体160の固有情報で再生不能化されている。そのため、再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)は、外部記録媒体160を記録再生装置110に接続した場合のみ復調することができ、コンテンツ圧縮データ(B)は、外部記録媒体160の固有情報とセットで利用したときのみ復調化することができる。記録再生装置110にも外部記録媒体160にも同じ内容のコンテンツが存在しているので技術的にはコピーになるが、常に一方のコンテンツのみが活性化し再生可能であって、他方は再生不可能であるため、利用者及び著作権保持者にとってはムーブと等価の利用方法となる。
この手順により記録再生装置110に記録されていたコンテンツ圧縮データ(A)(実際には再生不能化コンテンツ圧縮データ(B))を外部記録媒体160へ書き出させる処理が完了した。
図6は図4の手順で外部記録媒体160に書き出したコンテンツを、録画再生装置630を利用して再生する手順を説明するフローチャートである。
外部記録媒体160へのコンテンツの書き出しは、記録再生装置110以外の再生機能を持つ機器を利用してコンテンツを視聴することを目的としているので、録画再生装置630と記録再生装置110とは異なる機器であるとすることが自然であるため、図6を用いる説明では、録画再生装置630と記録再生装置110とは異なる機器であることを想定する。ただし、録画再生装置630は記録再生装置110と同一の機器であっても構わない。
再生のはじめの手順として、録画再生装置630と外部記録媒体160とは認証を行う(ステップ401、402、403)。この手順は図4で説明した、ステップ401、402、403と同一である。外部記録媒体160が正規の外部記録媒体でなかった場合(ステップ403でNo)、再生処理は終了する。
外部記録媒体160が正規の外部記録媒体160であった場合(ステップ403でYes)、利用者が視聴するコンテンツを選び録画再生装置630にあるユーザインターフェースを用いて入力することで視聴するコンテンツを決定する(ステップ601)。話を簡略化するために利用者が視聴したいコンテンツは、図4で外部記録媒体160へ書き出したコンテンツであると仮定する。
次に、録画再生装置630は外部記録媒体160の固有情報を取得する(ステップ407、408、409)。この手順は図4のステップ407、408、409と同一である。
次に、録画再生装置630は、ステップ601で決定された再生するコンテンツである再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を送信することを外部記録媒体160に要求する(ステップ602)。外部記録媒体160はその要求に応じて再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を録画再生装置630に送信し(ステップ603)、録画再生装置630は再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を受け取る(ステップ604)。
録画再生装置630は、内部に設けられている暗号/復号処理部117により、取得した再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を、先に取得した外部記録媒体160の固有情報を用いることにより活性化する(ステップ605)。もし活性化できなかった場合(ステップ606でNo)、再生処理は終了する。その場合、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を作成する際に使用された外部記録媒体160の固有情報と、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を活性化するために使用された外部記録媒体の固有情報とが異なるものである可能性がある。外部記録媒体の固有情報はROM領域164に記録されており書き換えることができない。そのため、図6の説明で使用している外部記録媒体は図4の説明で使用した外部記録媒体とは異なる可能性が高い。これは外部記録媒体内のコンテンツを他の外部記録媒体にコピーした場合であり、著作権保護に反する行為である。再生不能化する際に外部記録媒体の固有情報を使用することにより、たとえコピーされても再生させることはできないため、コピーを防止することができる。
ステップ605において再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)が活性化された場合(ステップ606でYes)、それは、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)が図4の説明で使用した外部記録媒体160に記録されているデータであることが確認できたことを意味し、再生処理は続行する。録画再生装置630は、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を、圧縮/伸長部114により伸長し、画像データと音声データとを作成し再生する(ステップ306、307、308)。再生の手順は図3のステップ306、307、308と同一である。
図7は、外部記録媒体160に記録されたコンテンツを記録再生装置110に仮想的に戻す手法と、外部記録媒体160に記録されたコンテンツを削除する場合の手順を説明するフローチャートである。
記録再生装置730は記録再生装置110とそれ以外の記録再生装置との両方をさす。記録再生装置110とそれ以外の記録再生装置とではステップ711にて処理が分離するが、他の手順は同一である。また、記録再生装置110以外の記録再生装置には、再生装置も含まれる。ただしその再生装置は、外部記録媒体160に記録されているコンテンツを削除する機能をもっている。
再生のはじめの手順として、記録再生装置730と外部記録媒体160とは認証を行う(ステップ401、402、403)。この手順は図4で説明した、ステップ401、402、403と同一である。外部記録媒体160が正規の外部記録媒体でなかった場合(ステップ403でNo)、再生処理は終了する。
外部記録媒体160が正規の外部記録媒体であった場合(ステップ403でYes)、利用者が削除するコンテンツを選び記録再生装置730にあるユーザインターフェースを用いて入力することで削除するコンテンツを決定する(ステップ701)。話を簡略化するために利用者が削除したいコンテンツは、図4で外部記録媒体160へ書き出したコンテンツであると仮定する。
次に、記録再生装置730は選ばれたコンテンツである再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)が外部記録媒体160内に保存されているかを確認する(ステップ702)。具体的には、記録再生装置730の暗号/復号処理部117は、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)が外部記録媒体160内に保存されているか否かを示す情報を送信することを、外部記録媒体160に要求する(ステップ702)。外部記録媒体160は、その要求に応じて存在を示す情報を記録再生装置730に送信し(ステップ703)、暗号/復号処理部117は、通信処理部119を通じて外部記録媒体160から存在を示す情報を受け取る(ステップ704)。
再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)が外部記録媒体160内に保存されている場合(ステップ705でYes)、ステップ706へ移行する。他方、保存されていない場合(ステップ705でNo)、ステップ708へ移行する。
再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)が外部記録媒体160内に保存されている場合(ステップ705でYes)、記録再生装置730は、確認された再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)の削除を要求する(ステップ706)。具体的には、記録再生装置730の暗号/復号処理部117は、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)の削除要求を外部記録媒体160へ送信する(ステップ706)。外部記録媒体160は、その要求に応じて再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を削除する(ステップ707)。これにより、外部記録媒体160の記憶容量を有効に活用できる。再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)が外部記録媒体160から削除されれば(ステップ707)、ステップ708を実行する。
ステップ708では、記録再生装置730は、削除した再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)と対になっていた鍵(B)の取得を要求する(ステップ708)。具体的には、記録再生装置730の暗号/復号処理部117は、鍵(B)の送信要求を外部記録媒体160へ送信する(ステップ708)。外部記録媒体160はその要求に応じて鍵(B)を記録再生装置730へ送信する(ステップ709)。暗号/復号処理部117は外部記憶装置160から鍵(B)を受け取る(ステップ710)。
暗号/復号処理部117は、取得した鍵(B)と記録再生装置730内にある鍵(A)とが一致するか否かを判定する(ステップ711)。一致しない場合(ステップ711でNo)、記録再生装置730及び外部記録媒体160の動作は終了する。ステップ710で鍵(B)を取得できなかった場合、記録再生装置730内に鍵(A)がない場合も、暗号/復号処理部117は鍵(A)と鍵(B)とが一致しないものとして扱う。
他方、鍵(A)と鍵(B)とが一致した場合(ステップ711でYes)、記録再生装置730は記録再生装置110と同一の機器であるので、外部記録媒体160内のコンテンツを記録再生装置730(110)に書き戻すことが可能である。そこでステップ712に進む。
ステップ712では、記録再生装置730(110)の暗号/復号処理部117外部記録媒体160内にある鍵(B)の削除を指示する(ステップ712)。指示を受けた外部記録媒体160は鍵(B)を削除する(ステップ713)。これにより、外部記録媒体160内の全ての情報が消される。さらに、記録再生装置730(110)は自身が保持している鍵(A)も削除する(ステップ714)。
続いて、記録再生装置730(110)の暗号/復号処理部117は、外部記録媒体160の固有情報を取得する(ステップ407、408、409)。取得手法は図4で説明した、ステップ407、408、409と同一である。記録再生装置730(110)は、暗号/復号処理部117により、取得した外部記録媒体160の固有情報を用い、記録領域115にある再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)を活性化する(ステップ715)。
これにより、記録再生装置730(110)の記録領域115にコンテンツ圧縮データ(A)が記録され、外部記録媒体160から記録再生装置730(110)への仮想的なコンテンツの書き戻しが完了する。
上述したように、本実施の形態の記録再生装置110は、コンテンツ圧縮データ(A)を再活性化する場合、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を使用せず、記録領域115にある再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)(図5参照)を活性化する。再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)は、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)と同じ内容のデータであって、かつ、コンテンツ圧縮データ(A)と同じ高いビットレートのデータである。これにより、図4を用いて説明したコンテンツ圧縮データ(A)から再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を作成する際に発生した画質・音質の低下を残さない形での仮想的な書き戻しが実現される。
つまり、本実施の形態の記録再生装置110は、外部記録媒体160に再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を記録する場合、コンテンツ圧縮データ(A)は削除するが、コンテンツ圧縮データ(A)と同じ高いビットレートのデータであって、コンテンツ圧縮データ(A)に対して再生不能化された再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)を残しておく。そして、記録再生装置110の挿入スロット200に外部記録媒体160が挿入された場合、記録再生装置110は、外部記録媒体160の固有情報を利用して再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)を活性化する。これにより、画質及び音質が高いコンテンツ圧縮データ(A)を復元することができる。
また、ステップ711において、記録再生装置730が記録再生装置110と異なるために鍵(A)と鍵(B)とが一致しない場合(ステップ711でNo)、外部記録媒体160に記録されている再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を削除しても(ステップ707)、鍵(B)は外部記録媒体160に残ったままとなる。後に外部記録媒体160を記録再生装置110の挿入スロット200に挿入したときに、外部記録媒体160は鍵(B)を記録再生装置110に送信することができるため、記録再生装置110の記録領域115に記録された再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)を活性化して、コンテンツ圧縮データ(A)を得ることができる。鍵(B)の情報サイズは再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)と比較して非常に小さいため、記録再生装置110がない状況下で再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)が不要になってもその場で削除することができ、外部記録媒体160の記録領域163を他のデータの保存に使用できる。これにより、外部記録媒体160の記録領域163を効率よく使用することができる。
なお、上述した実施の形態では、記録再生装置110が記録されていたコンテンツ圧縮データ(A)を外部記録媒体160へ書き出す場合、記録再生装置110がビットレートを落として外部記録媒体160へ書き出す。しかしながら、記録再生装置110はビットレートを落とさずにコンテンツ圧縮データ(A)を外部記録媒体160へ送信し、外部記録媒体160がコンテンツ圧縮データ(A)のビットレートを落として記録してもよい。また、記録再生装置110はビットレートを落とさずにコンテンツ圧縮データ(A)を外部記録媒体160へ送信し、外部記録媒体160もビットレートを落とさずにコンテンツ圧縮データ(A)を記録してもよい。
また、図7のステップ706、707において、記録再生装置730の暗号/復号処理部117は再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)の削除要求を外部記録媒体160へ送信し(ステップ706)、外部記録媒体160はその要求に応じて再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を削除するが(ステップ707)、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)は削除されるのではなく、再生することができないように変更されてもよい。それは、暗号/復号処理部117によって行われてもよい。要するに、再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)が再生される場合であって、かつ、外部記録媒体160に再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)が記録されている場合、外部記録媒体160に記録されている再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)は再生することができない状態に変更されさえすればよい。
また、外部記録媒体160は、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を記録する際、図5に示すように、鍵(B)を記録するのではなく、図8に示すように、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)の送信元を識別する識別子(元装置ID)と再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を識別する識別子(コンテンツID)との組を記録してもよい。この場合、元装置IDは記録再生装置110を識別する識別子である。また、その組は、外部記録媒体160が再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を記録したことを示す履歴である。また、暗号/復号処理部117は、外部記録媒体160が再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を記録したことを示す履歴を有している場合、記録再生装置730が記録再生装置110と同一の機器であると判定し、つまり、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)が外部記録媒体160に記録された事実があると判定し、再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)を再生してもよい。
また、上述した実施の形態では、本発明の記録再生装置の判定手段として暗号/復号処理部117を用いたが、判定手段は暗号/復号処理部117とは別に設けられてもよい。
また、本実施の形態の記録再生装置110を構成するチューナ111、復調部112、TSデコーダ113、圧縮/伸長部114、記録領域115、再生処理部116、暗号/復号処理部117、ROM領域118、及び、通信処理部119の一部又は全部は一つの集積回路(集積チップ)で実現されてもよい。
本発明にかかる記録再生装置は、デジタルテレビ放送を一旦保存した後で、そのコンテンツを外部記録媒体に保存してユーザが携帯端末などで視聴し、あるいは家庭に戻ってそのコンテンツを高画質・高音質で再度視聴する場合に有用である。具体的には、本発明にかかる記録再生装置は、外部記録媒体に記録されている著作権保護されたデジタルコンテンツを、そのコンテンツの著作権を保護しつつ、高画質、高音質で提供する装置として有用である。
実施の形態の記録再生装置110及び外部記録媒体160の外観を示す図である。 実施の形態の記録再生装置110及び外部記録媒体160の構成を示すブロック図である。 実施の形態の記録再生装置110が受信したデジタル放送信号を再生する際及び記録する際の動作の各手順を示すフローチャートである。 実施の形態の記録再生装置110に保存されたデータを外部記録媒体160内に書き出すための手順を示すフローチャートである。 実施の形態の記録再生装置110に再生不能化コンテンツ圧縮データ(A)と鍵(A)とが保存され、外部記録媒体160に再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)と鍵(B)とが保存された状態を示す図である。 実施の形態の外部記録媒体160に記録されたデータを再生する手順を説明するフローチャートである。 実施の形態の外部記録媒体160に記録されたコンテンツを削除する手順と、記録再生装置110に仮想的に戻す手順を説明するフローチャートである。 実施の形態の外部記録媒体160に、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)と、再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)の送信元を識別する識別子(元装置ID)及び再生不能化コンテンツ圧縮データ(B)を識別する識別子(コンテンツID)の組とが保存された状態を示す図である。
符号の説明
110 記録再生装置
111 チューナ
112 復調部
113 TSデコーダ
114 圧縮/伸長部
115 記録領域(記録再生装置側)
116 再生処理部
117 暗号/復号処理部
118 ROM領域(記録再生装置側)
119 通信処理部(記録再生装置側)
130 ディスプレイ装置
131 スピーカ
141 クロック線
142 コマンド/レスポンス線
143 データ線
144 データ線
145 データ線
146 電力供給線
160 外部記録媒体
161 通信制御部(外部記録媒体側)
162 カード制御部
163 記録領域(外部記録媒体側)
164 ROM領域(外部記録媒体側)

Claims (5)

  1. 第1のコンテンツを記憶する記憶媒体と、
    前記記憶媒体から読み出した前記第1のコンテンツのビットレートを、該第1のコンテンツのビットレート以下に変更する圧縮伸張部と、
    外部記録媒体の固有情報に基づいて、前記圧縮伸張部がビットレート変更した第1のコンテンツを暗号化した第1の暗号化コンテンツを該外部記録媒体へ記録し、
    前記外部記録媒体の固有情報に基づいて、前記記憶媒体に記憶された第1のコンテンツを暗号化した第2の暗号化コンテンツを前記記憶媒体に記録し、
    前記記憶媒体の第1のコンテンツを削除する暗号復号処理部と、
    を備える記録装置。
  2. 前記暗号復号処理部は、更に、前記記憶媒体に記憶された第1のコンテンツと、該記録装置の固有情報と、に基づいて生成した鍵情報を、前記記憶媒体と、前記外部記録媒体と、へ記録する、
    請求項に記載の記録装置。
  3. 外部記録媒体に接続された再生装置であって、
    前記外部記録媒体は、請求項1または2に記載の記録装置によって前記外部記録媒体に記録された第1の暗号化コンテンツを、前記外部記録媒体の固有情報を用いて復号する暗号復号処理部、
    を備えた再生装置。
  4. 第1のコンテンツを記憶する記憶媒体を備えた記録装置の記録方法であって、
    前記記憶媒体から読み出した前記第1のコンテンツのビットレートを、該第1のコンテンツのビットレート以下に変更する圧縮伸張ステップと、
    外部記録媒体の固有情報に基づいて、前記圧縮伸張部ステップでビットレート変更した前記第1のコンテンツを暗号化した第1の暗号化コンテンツを該外部記録媒体へ記録するステップと、
    前記外部記録媒体の固有情報に基づいて、前記記憶媒体に記録された第1のコンテンツを暗号化した第2の暗号化コンテンツを前記記憶媒体に記録するステップと、
    前記記憶媒体の第1のコンテンツを削除する削除ステップと、
    を備える記録方法。
  5. 第1のコンテンツを記憶する記憶媒体を備えた記録装置を制御するプログラムであって、
    前記記憶媒体から読み出した前記第1のコンテンツのビットレートを、該第1のコンテンツのビットレート以下に変更する圧縮伸張ステップと、
    外部記録媒体の固有情報に基づいて、前記圧縮伸張部ステップでビットレート変更した前記第1のコンテンツを暗号化した第1の暗号化コンテンツを該外部記録媒体へ記録するステップと、
    前記外部記録媒体の固有情報に基づいて、前記記憶媒体に記録された第1のコンテンツを暗号化した第2の暗号化コンテンツを前記記憶媒体に記録するステップと、
    前記記憶媒体の第1のコンテンツを削除する削除ステップと、
    を前記記録装置を構成するコンピュータに実行させるプログラム。
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