JP4393667B2 - 蒸気・空気冷却タービンノズル段用の冷却回路 - Google Patents
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Description
【技術分野】
この発明は、たとえば発電用の据置型または工業用ガスタービンに関し、特にガスタービンのノズル段用の冷却回路に関する。
【0002】
【発明の背景】
通常、タービン動翼およびノズルを冷却するために、タービンの圧縮機から吐出し空気を抽出する。また、冷却用蒸気を冷却すべき表面と熱交換関係で流すことにより、ガスタービンの高熱ガス流路部品を冷却できることも認識されている。ガスタービンのノズルの蒸気・空気併合冷却が、たとえば本出願人に譲渡された米国特許第5,634,766号に提案されている。この特許では、蒸気を、開口の設けられたインピンジメント板が収容された外壁のプレナムに供給し、こうして蒸気をインピンジメント板の開口を通過して外壁の内部壁面に当てて、外壁内部壁面を冷却する。蒸気はつぎに静翼内の1対の空洞に流入し、具体的には空洞内の孔の設けられたインサートに流入し、インサートを包囲する静翼の内部壁をインピンジメント(衝突)冷却する。使用済みのインピンジメント冷却蒸気は内壁のプレナムに流入し、別のインピンジメント板の開口を通過し、内壁をインピンジメント冷却する。戻り蒸気は開口の設けられたインサートスリーブが収容された空洞に流れ、静翼の隣接壁をインピンジメント冷却する。冷却空気を後縁空洞に供給し、後縁の開口を通して高熱ガス流中に流す。
【0003】
上記冷却システムは良好であるが、経験上、静翼の前縁上の断熱皮膜(TBC)が侵食を受けやすいことが分かった。ノズル前縁に沿った外部断熱なしに、ノズル前縁を裏側から冷却すると、きわめて大きな熱勾配が生じる。その結果生じる熱応力のため、低サイクル疲労寿命が短くなる。また、前縁の侵食区域での熱勾配が急なので、ノズルには壁厚のばらつき公差を厳密に保った前縁金属厚さを実現する必要がある。このため、製造コストが著しく増大し、スクラップ率も高くなる。さらに、米国特許第5,634,766号の冷却システムの内壁および外壁には、ノズルに供給される蒸気のマニホールドとして部分的に機能するカバーを設ける必要がある。カバーはバンドに溶接されるが、ノズルバンドの温度と比べて蒸気温度に保たれるカバーの温度差のため、溶接部は大きな熱応力を受ける。したがって、タービンノズルの冷却と関連した上述した問題などを緩和するタービンノズル冷却システムが必要とされている。
【0004】
【発明の概要】
この発明の好適な実施態様によれば、ノズルの蒸気・空気併用冷却が提供され、空気冷却の一部を高熱ガス流路での膜冷却により行う。このことを達成するために、各ノズル静翼は、静翼の前縁と後縁間の静翼の長さに延在する複数の空洞を備える。圧縮機吐出し空気をインピンジメント(衝突)板に通し、外壁の外部壁面に当て、その外壁を冷却する。衝突後の空気は外壁にあけた冷却孔を通過して静翼のまわりに流れ、外壁の半径方向内側壁面に冷却空気の層または膜を形成する、すなわち、高熱ガス流路内の外側バンド壁に沿って膜を形成する。冷却空気を、静翼の前縁空洞内に長さ方向に延在するインサートスリーブにも差し向ける。インサートスリーブには開口が設けられ、前縁のインピンジメント冷却を行う。衝突後の冷却空気は前縁の孔を通して外向きに流れ、高熱ガス流路の内の静翼の前縁のまわりに膜流れを形成する。空気は後縁空洞にも流入し、後縁の側壁にあけた開口を通過し、後縁の側壁に沿って冷却膜流れを形成する。空洞内の空気は後縁先端にあけた穴も通過し、外向きに高熱ガス流路中に直接流入する。
【0005】
前縁空洞と後縁空洞の中間の空洞には蒸気を供給し、外壁と内壁間の静翼の側面を冷却する。具体的には、蒸気入口から蒸気を開口の設けられたインサートスリーブに供給し、静翼の側壁をインピンジメント冷却する。衝突後の蒸気は内側バンドのプレナムに流入し、その内部のインピンジメント板を通過して流れて内壁を冷却する。冷却蒸気はつぎに静翼の残りの中間空洞内のインサートスリーブ内を外向きに流れ、開口を通過して静翼の側面をインピンジメント冷却する。これら残りの空洞用の出口から使用済み冷却蒸気を運び出す。この結果、ノズルの薄膜冷却が蒸気冷却と組み合わせて行われる。
【0006】
本発明の好適な実施態様においては、内壁および外壁が互いに離間され、静翼が前記内壁および外壁間に延在して前縁および後縁を有し、前記静翼が、前縁および後縁間に配置され静翼の長さ方向に延在して冷却媒体を流す複数の個別の空洞を含み、インピンジメント板が貫通する開口を有し前記外壁から外方に離間して外壁とチャンバを画定して冷却空気を前記インピンジメント板開口を通して受けて外壁をインピンジメント冷却し、前記外壁が複数の孔を有して衝突後の空気をチャンバから孔を流してタービンの高熱ガス流路に沿った外壁を膜冷却し、前記前縁および後縁にそれぞれ隣接する空洞からなる1対の空洞に冷却空気が流れて前縁および後縁をそれぞれ冷却し、前記前縁および後縁空洞間に配置された前記複数の空洞のうち少なくとも2個の空洞が内部にインサートスリーブを有し、前記スリーブが実質的に前記内壁および外壁間に延在して貫通する開口を有し、前記内壁がプレナムを画成し、前記2個の空洞がこのプレナムを通して相互連通関係にあり、前記外壁が、蒸気を前記2個の空洞の片方に流入させる入口および使用済み冷却蒸気を前記2個の空洞の他方から流出させる出口を有し、前記2個の空洞内の蒸気は前記インサートスリーブの開口に流通して前記静翼の側壁をインピンジメント冷却する、構成のタービン静翼セグメントが提供される。
【0007】
本発明の別の好適な実施態様によれば、内壁および外壁が互いに離間され、静翼が前記内壁および外壁間に延在して前縁および後縁を有し、前記静翼が、前縁および後縁間に配置され静翼の長さ方向に延在して冷却媒体を流す複数の個別の空洞を含み、前記前縁および後縁にそれぞれ隣接する空洞からなる1対の空洞に冷却空気が流れて前縁および後縁をそれぞれ冷却し、前記前縁および後縁空洞間に配置された前記複数の空洞のうち少なくとも2個の空洞が内部にインサートスリーブを有し、前記スリーブが実質的に前記内壁および外壁間に延在して貫通する開口を有し、前記内壁がプレナムを画成し、前記2個の空洞がこのプレナムを通して相互連通関係にあり、前記外壁が、蒸気を前記2個の空洞の片方に流入させる入口および使用済み冷却蒸気を前記2個の空洞の他方から流出させる出口を有し、前記2個の空洞内の蒸気は前記インサートスリーブの開口に流通して前記静翼の側壁をインピンジメント冷却し、前記前縁空洞が空気入口を含み、前記前縁に多数の孔が設けられて前記前縁空洞からの冷却空気を前記孔に流して前記静翼の前縁の外部表面を膜冷却する、構成のタービン静翼セグメンが提供される。
【0008】
【発明の詳細な記述】
図1を参照すると、円周方向に間隔をあけた配列体として配列された、タービン段を形成する複数のノズルセグメントの一つである、ノズルセグメントが断面にて、10で総称して、示されている。各セグメント10は、静翼12ならびに半径方向に互いに離間した外壁14および内壁16を含む。外壁および内壁は円周方向に延在する複数のバンドを形成し、静翼12とともに、タービン段のノズルを通る環状の高熱ガス流路を画定する。ノズルセグメント10の特定配置では、外壁14が、静翼および内壁を構造的に支持するタービンのシェルにより支持され、セグメント10はノズル段のまわりで互いにシールされている。静翼12は、外壁14および内壁16間の静翼の長さに延在する複数の空洞を含む。これらの空洞は前縁18から後縁20まで順次前後に離間されている。前縁から後縁までの空洞として、前縁空洞22、4つの順次の中間空洞24,26,28,30、1対の中間空洞32および34および後縁空洞36が含まれる。断面で示す空洞を画定する壁は静翼12の加圧側壁と吸引側壁との間に延在する。このうち前縁空洞22とつぎの隣接する空洞24との間に延在する壁38を図2に示す。後縁空洞36と一つ前の空洞34との間に延在する壁40を図3に示す。蒸気入口42が外壁14に貫通し、冷却蒸気を1対の中間空洞32および34に供給する。蒸気出口44が外壁14に貫通して設けられ、中間空洞24,26,28および30から使用済みの冷却蒸気を受けとる。前縁空洞22および後縁空洞36はそれぞれ別々の空気入口46および48を有する。
【0009】
インピンジメント(衝突)板50が外壁14上にそれから間隔をあけてあって、インピンジメント板50と外壁14の間にチャンバ52を画定する。インピンジメント板50には複数の開口54があけられている。圧縮機吐出し空気をインピンジメント板50の外側に沿って供給し、開口54に流入させて、外壁14のインピンジメント冷却を行う。すなわち、空気は開口54を通過し、外壁14の外面に当たるように流れ、外壁を冷却する。ついで、使用済み冷却空気は静翼12の周りの位置で外壁14に貫通させた複数の孔60を通過する。孔60は、図4に示すようなパターンにて外壁14に貫通して形成される。したがって、使用済みインピンジメント冷却空気流は孔60を通過し、外壁14の内面に沿って薄い空気膜を形成し、外壁14を静翼および外壁14に沿って流れる高熱ガスから断熱する。インピンジメント板50に供給される圧縮機吐出し空気を、それぞれ前縁空洞22および後縁空洞36用の空気入口46および48にも供給する。好適な実施例では、空洞22および36の内端を内壁16で閉じる。
【0010】
図1および図2に示すように、多数の貫通開口64が設けられたインサートスリーブ62が前縁空洞22に設けられ、その内部壁から離間されている。入口46に流れる空気はスリーブ62に流入し、開口64を通して横方向外向きに流れ、前縁18のインピンジメント冷却を行う。衝突後の冷却空気は、次いで前縁18の長さに沿って互いに離間され、かつ図2に示すように、横方向にも互いに離間された孔66を通して外向きに流れる。その結果、孔66を通って流れる衝突後の冷却空気は前縁のまわりに流れる薄い空気膜を形成し、タービンの高熱ガス流路において静翼に沿って流れる高熱の燃焼ガスから前縁を断熱する。
【0011】
後縁空洞36(図1および図3)には、静翼の互いに反対側の側壁に横方向に貫通する多数の孔68が静翼の長さに沿って設けられている。後縁の冷却のために、孔70も後縁先端71を直接貫通している。後縁空洞36にはタービュレータ(乱流手段)72が設けられ、空洞内の空気に乱流を生じさせ、冷却効果を増大する。タービュレータは、静翼の反対側側壁から横方向内向きに空洞中に突出するピンの形態とすることができる。タービュレータはピン以外の形態、たとえば横方向に突出するバーまたはリブの形態としてもよい。したがって、インピンジメント板50およびチャンバ52を通過する冷却空気は空気入口48を通過し、後縁空洞36に入る。後縁空洞36ではタービュレータ72により乱流を生じさせ、空洞の側壁を効率よく冷却する。さらに、空気は横方向孔68を通過して、高熱ガス流路内にある後縁の側壁の外側に薄い断熱空気膜を形成する。さらに、孔70は空気を空洞36から直接高熱ガス流路中に通し、かくして空気が孔70を通過するにつれて後縁が冷却される。
【0012】
内壁16はプレナム80を画定し、このプレナム80はインピンジメント板82により第1チャンバ84および第2チャンバ86に分割されている。インピンジメント板50と同様に、インピンジメント板82には多数の開口88が設けられている。インピンジメント板50と違って、インピンジメント板82は蒸気を第1チャンバ84から第2チャンバ86に移送し、蒸気を冷却媒体として使用して内壁16のインピンジメント冷却を行う。図1にもどると、空洞24,26,28,30,32および34のそれぞれにインサートスリーブ90,92,94,96,98および100が設けられている。各スリーブには図示の通り多数の開口が設けられている。これらのスリーブは空洞内に適切に固定され、空洞の壁から離間されている。冷却蒸気は蒸気入口42に入り、1対の空洞32および34内のそれぞれのインサートスリーブ98および100内を内向きに流れる。蒸気はインサートスリーブ98および100の横方向開口を通過し、静翼の側壁に衝突してその側壁を冷却する。衝突後の冷却蒸気は内壁のプレナム80中に流れ直接チャンバ84中に流入する。蒸気はつぎにインピンジメント板の開口88を通過し、静翼を取り囲む内壁16の壁部分を冷却する。衝突後の冷却蒸気はつぎに、空洞24,26,28および30のスリーブ90,92,94および96内を外向きに流れ、またこれらのスリーブの開口を通過して、内壁および外壁間の静翼10の側壁をインピンジメント冷却する。使用済み冷却蒸気はスリーブの外端から蒸気出口44を通して流出し、蒸気供給部に向かうか、複合サイクルシステムでタービンを駆動するのに用いられる。
【0013】
ここで図5を参照すると、本発明の別の形態が示されている。図1〜図4の実施例と同じ部材は同じ符号で、添字aを付けて示す。この実施例において、ノズルの外側部分は図1のノズルと同様である。しかし、この実施例では、内壁16aを蒸気冷却ではなく、空気冷却し、内壁に沿って膜冷却を行う。本発明のこの実施態様では、蒸気冷却回路は、1対の空洞32aおよび34aと蒸気戻り空洞24a,26a,28aおよび30aとの間の直結通路を含む。具体的には、直結通路は、空洞32aおよび34aからの出口および空洞24a,26a,28aおよび30aへの入口と連通したチャンバ112を画定する底壁110を含む。このようにすれば、冷却蒸気は内壁プレナム80a、特にそのチャンバ112中に流入し、内壁を冷却することなく、静翼を通って直接戻る。
【0014】
内壁を冷却するために、前縁空洞22aに供給された冷却空気が内壁16aのプレナム80a内の第1チャンバ114に流入し、インピンジメント板116の開口を通過する。インピンジメント板116はプレナム80aを内側チャンバ114と外側チャンバ118とに分割している。こうして空気が内壁16aをインピンジメント冷却する作用をなす。衝突後の冷却空気は内壁に形成された孔120(図6)を通過し、高熱ガス流路にさらされた内壁表面に沿って膜冷却用の薄い空気膜を形成する。
【0015】
以上、本発明を現在のところもっとも実用的かつ好適な実施例と考えられるものについて説明したが、本発明は例示の実施例に限定されない。本発明は、その要旨の範囲内に含まれる種々の変更例や等価な配置を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノズル静翼の部分的断面図で、本発明の好適な実施例によるガスタービン用の冷却回路を示す。
【図2】静翼の前縁空洞および隣接する空洞を示す部分的拡大断面図である。
【図3】静翼の後縁空洞および隣接する空洞を示す拡大断面図である。
【図4】外壁の斜視図で、外壁の空気膜冷却を行うために外壁に設けた孔を示す。
【図5】本発明の別の実施例を示す、図1と同様の断面図である。
【図6】図5の実施例の内壁の斜視図で、内壁の空気膜冷却を行うために内壁に設けた孔を示す。
Claims (18)
- 内壁(16)および外壁(14)が互いに離間され、
静翼(12)が前記内壁および外壁間に延在し、そして前縁(18)および後縁(20)を有し、前記静翼が、前縁および後縁間に配置されそして静翼の長さ方向に延在して冷却媒体を流す複数の個別の空洞(22,24,26,28,30,32,34,36)を含み、
インピンジメント板(50)が貫通する開口(54)を有し、そして前記外壁から外方に離間して外壁とチャンバ(52)を画定し、冷却空気を前記インピンジメント板開口を通して受容して外壁をインピンジメント冷却し、
前記外壁が複数の孔(60)を有し、衝突後の空気を前記チャンバから孔を通して流してタービンの高熱ガス流路に沿った外壁を膜冷却し、
前記前縁および後縁にそれぞれ隣接する空洞からなる1対の空洞(22,36)が冷却空気を流して前縁および後縁をそれぞれ冷却し、
前記前縁および後縁空洞間に配置された前記複数の空洞のうち少なくとも2個の空洞(32,24)が内部にインサートスリーブ(98,90)を有し、前記スリーブが実質的に前記内壁および外壁間に延在して貫通する開口を有し、前記内壁がプレナム(80)を画成し、前記2個の空洞(32,24)がこのプレナムを通して相互連通関係にあり、
前記外壁が、蒸気を前記2個の空洞の片方(32)に流入させる入口(42)および使用済み冷却蒸気を前記2個の空洞の他方(24)から流出させる出口(44)を有し、前記2個の空洞内の蒸気が前記インサートスリーブの開口に流通して前記静翼の側壁をインピンジメント冷却する、
構成のタービン静翼セグメント(10)。 - 前記前縁空洞が空気入口(46)を含み、前記前縁に多数の孔(66)が設けられ、前記前縁空洞からの冷却空気を前記孔に流して前記静翼の前縁の外部表面を膜冷却する、請求項1に記載のセグメント。
- 前記孔が前記静翼の長さに対して傾斜している、請求項2に記載のセグメント。
- インサートスリーブが前記前縁空洞内に、前縁の内部壁表面から離間してかつ前記空気入口と連通して設けられ、前記インサートスリーブに多数の開口が貫通して設けられ、かくして前記前縁空洞入口から受け取った空気を前記スリーブ開口を通過して前記スリーブおよび内部壁表面間の空間に流して、前記前縁の内部壁表面をインピンジメント冷却し、その後冷却空気を前記前縁の孔を通過して流して静翼の前縁の外部表面を膜冷却する、請求項2に記載のセグメント。
- 前記後縁空洞への空気入口(48)が設けられて、冷却空気を前記後縁空洞内に流し、前記後縁に多数の孔(68)が後縁の長さに沿って互いに離間してかつ前記後縁空洞内の空気と連通関係で設けられて、前記静翼の後縁の外部表面を膜冷却する、請求項1に記載のセグメント。
- 前記後縁が前記静翼の長さに沿って先端(71)を有し、多数の孔(70)が前記先端に沿って互いに離間してかつ前記後縁空洞内の空気と連通関係で設けられ、前記後縁先端を冷却するとともに、空気をタービンの高熱ガス流路内に直接流す請求項1に記載のセグメント。
- 前記内壁内のプレナムが、プレナム内に配置された多数の開口(82)が貫通したインピンジメント板の両側に第1チャンバ(84)および第2チャンバ(86)を含み、前記片方の空洞が前記第1チャンバと連通していて、蒸気を前記インピンジメント板の開口を通して前記第2チャンバ中に流して、前記内壁をインピンジメント冷却し、前記他方の空洞が前記第2チャンバと連通しており、使用済みのインピンジメント冷却蒸気を前記他方の空洞を通して前記出口に戻す、請求項1に記載のセグメント。
- 前記プレナム(80a)が、前記前縁空洞から空気を受け取るチャンバ(114)を含み、前記プレナム内に開口が貫通したインピンジメント板(116)が配置されて、前記チャンバに供給された冷却空気を前記インピンジメント板の開口を通過して流して前記内壁をインピンジメント冷却する、請求項1に記載のセグメント。
- 前記内壁に多数の孔(120)が貫通して設けられて、衝突後の冷却空気を前記プレナムから前記孔を通過して流して前記高熱ガス流路に沿って前記内壁を膜冷却する、請求項8に記載のセグメント。
- 前記前縁空洞が空気入口(46)を含み、前記前縁に多数の孔(66)が設けられて、前記前縁空洞からの冷却空気を前記孔に流して前記静翼の前縁の外部表面を膜冷却し、前記後縁空洞への空気入口(48)が設けらて、冷却空気を前記後縁空洞に流し、前記後縁に多数の孔(68)が後縁の長さに沿って互いに離間してかつ前記後縁空洞内の空気と連通関係で設けられて、前記静翼の後縁の外部表面を膜冷却し、さらに前記後縁空洞にタービュレータ(72)が設けられて後縁空洞内に乱流を生成する、請求項1に記載のセグメント。
- 内壁(16)および外壁(14)が互いに離間され、
静翼(12)が前記内壁および外壁間に延在し、そして前縁(18)および後縁(20)を有し、前記静翼が、前縁および後縁間に配置されそして静翼の長さ方向に延在して冷却媒体を流す複数の個別の空洞(22,24,26,28,30,32,34,36)を含み、
前記前縁および後縁にそれぞれ隣接する空洞からなる1対の空洞(22,36)が冷却空気を流して前縁および後縁をそれぞれ冷却し、
前記前縁および後縁空洞間に配置された前記複数の空洞のうち少なくとも2個の空洞(32,24)が内部にインサートスリーブ(98,90)を有し、前記スリーブが実質的に前記内壁および外壁間に延在して貫通する開口を有し、前記内壁がプレナム(80)を画成し、前記2個の空洞(32,24)がこのプレナムを通して相互連通関係にあり、
前記外壁が、蒸気を前記2個の空洞の片方(32)に流入させる入口(42)および使用済み冷却蒸気を前記2個の空洞の他方(24)から流出させる出口(44)を有し、前記2個の空洞内の蒸気が前記インサートスリーブの開口に流通して前記静翼の側壁をインピンジメント冷却し、
前記前縁空洞が空気入口(46)を含み、前記前縁に多数の孔(66)が設けられて、前記前縁空洞から冷却空気を前記孔に流して前記静翼の前縁の外部表面を膜冷却する、
構成のタービン静翼セグメント。 - 前記孔が前記静翼の長さに対して傾斜している、請求項11に記載のセグメント。
- インサートスリーブ(64)が前記前縁空洞内に、前縁の内部壁表面から離間してかつ前記空気入口と連通して設けられ、前記インサートスリーブに多数の開口が貫通して設けられ、かくして前記前縁空洞入口から受け取った空気を前記スリーブ開口を通過して前記スリーブおよび内部壁表面間の空間に流して、前記前縁の内部壁表面をインピンジメント冷却し、その後冷却空気を前記前縁の孔を通過して流して静翼の前縁の外部表面を膜冷却する、請求項11に記載のセグメント。
- 前記後縁空洞への空気入口(48)が設けられて、冷却空気を前記後縁空洞内に流し、前記後縁に多数の孔(68)が後縁の長さに沿って互いに離間してかつ前記後縁空洞内の空気と連通関係で設けられて、前記静翼の後縁の外部表面を膜冷却する、請求項11に記載のセグメント。
- 前記後縁が前記静翼の長さに沿って先端を有し、多数の孔が前記先端に沿って互いに離間してかつ前記後縁空洞内の空気と連通関係で設けられ、前記後縁先端を冷却するとともに、空気をタービンの高熱ガス流路内に直接流す請求項14に記載のセグメント。
- 前記内壁(16)内のプレナムが、プレナム内に配置された多数の開口(82)が貫通したインピンジメント板の両側に第1チャンバ(84)および第2チャンバ(86)を含み、前記片方の空洞が前記第1チャンバと連通していて、蒸気を前記インピンジメント板の開口を通して前記第2チャンバ中に流して、前記内壁をインピンジメント冷却し、前記他方の空洞が前記第2チャンバと連通しており、使用済みのインピンジメント冷却蒸気を前記他方の空洞を通して前記出口に戻す、請求項11に記載のセグメント。
- 前記プレナム(80a)が、前記前縁空洞から空気を受け取るチャンバ(114)を含み、前記プレナム内に開口が貫通したインピンジメント板(116)が配置されて、前記チャンバに供給された冷却空気を前記インピンジメント板の開口を通過して流して前記内壁をインピンジメント冷却する、請求項11に記載のセグメント。
- 前記内壁に多数の孔(120)が貫通して設けられて、衝突後の冷却空気を前記プレナムから前記孔を通過して流して前記高熱ガス流路に沿って前記内壁を膜冷却する、請求項17に記載のセグメント。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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US09/307719 | 1999-05-10 | ||
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