JP4393445B2 - 遮水構造およびそれに使用される保護マット並びに袋体 - Google Patents

遮水構造およびそれに使用される保護マット並びに袋体 Download PDF

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本発明は護岸構築用に好適な遮水構造およびそれに使用される保護マット並びに袋体に関するものである。
陸上での廃棄物処理用地が逼迫している現状において、最近では埋立処分場を海域に設置する廃棄物海面処理場が普及しつつある。
この種の廃棄物海面処理場は、水源の最も下流側にあってしかも法令で規定される遮水構造を備えていることにより環境に対する影響も比較的少ないことから需要の増加が見込まれている。
図5に示すように、一般的な廃棄物海面処理場の遮水構造50は、護岸51における法面52の傾斜に沿って敷設されており、遮水シートの上下両面を保護マットでカバーしたサンドイッチ構造となっている。
この遮水構造50の上面には、潮位や波力によって遮水構造50が浮き上がることを防止するための被覆層53がさらに敷設されており、カウンターウエイトとして機能するようになっている。上記被覆層53としては、例えば、浚渫作業によって発生した泥土にセメントスラリーを混合して硬化させたいわゆる固化処理土等が使用されている。なお、図中、54は海底地盤である。
上記の廃棄物海面処理場はできるだけ少ない面積で埋立容量の大きいことが望まれる。そこで護岸の法面52について急勾配化が検討されており、急勾配化が実現できると埋立容量の増加が見込まれると同時に被覆層53の敷設量についても節約することができる。
ところが、法面52の勾配を急にすると、被覆層53の荷重をその法面に確実に支持させることができなくなり、被覆層53の位置ずれが生じる等、被覆層53による押え付けが不安定になる。
そこで、上記固化処理土を袋状シートに収納したもの(以下、固化処理土袋マットと呼ぶ)を使用することによって被覆層53の保形性を高め、法面の急勾配化に耐えるようにした護岸構築方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−68917号公報
しかしながら上記護岸構築方法では固化処理土自体は袋状シート内に収納されて保形されているものの、今度は袋状シートと保護マットとの間で滑りが生じてしまい依然として被覆層53が不安定であるという問題がある。また、袋状シートに収納されている固化処理土の重量が法面に支持されないと、固化処理土の重量が直接、袋状シートに加わってしまい袋状シートが破損する虞れもある。
本発明は以上のような従来の護岸遮水構造における課題を考慮してなされたものであり、被覆層を安定した状態で法面に支持させつつ法面の急勾配化を可能にすることができる遮水構造およびそれに使用される保護マット並びに袋体を提供するものである。
まず遮水構造の参考形態(第一の形態)について述べる。この第一の形態は、岸に形成された法面に沿って保護マットによって保護された遮水シートが敷設され、保護マット上面に、土質充填物を充填した袋体がさらに敷設されている遮水構造において、保護マットにおける少なくとも袋体接触面側、または袋体における少なくとも保護マット接触面側に防滑処理が施されている遮水構造である。
第一の形態の遮水構造に従えば、保護マットまたは袋体のいずれか一方に防滑処理が施されているため、防滑処理が施されていない側の保護マットまたは袋体が既存の構成であっても保護マットと袋体の接触面における摩擦係数が高められる。
本発明に係る遮水構造(第二の形態は、岸に形成された法面に沿って保護マットによって保護された遮水シートが敷設され、保護マット上面に、土質充填物を充填した袋体がさらに敷設されている遮水構造において、保護マットにおける少なくとも袋体接触面側、および袋体における少なくとも保護マット接触面側のそれぞれに防滑処理が施されており、上記保護マットにおける少なくとも上記袋体接触面側の防滑処理がバインダーを介した無機質粒子の塗布によることを特徴とする。
第二の形態に遮水構造に従えば、保護マットと袋体の両方に防滑処理が施されているため、上記第一の形態の遮水構造に比べ、保護マットと袋体の接触面における摩擦係数をより高めることができる。
本発明において、岸とは河川、海岸、埋立地等において護岸工事の対象となる岸を意味する。また、保護マットは、遮水シートの上下両側に配置されて遮水シートの破損を防ぐものであり、この保護マットによって保護される遮水シートは一枚または複数枚のものが含まれる。さらにまた、土質充填物の具体例としては、例えば浚渫等で発生した泥土にセメント系固化材を加えて混合した固化処理土が示される。
上記第一および第二の形態における保護マットとしては、例えば長繊維をニードルパンチで交絡させることにより、または長繊維を圧接することによりマット状に成形された不織布を用いることができる。
また、上記第一および第二の形態における防滑処理として、バインダーを介して無機質粒子を塗布することができる。
また、上記第一および第二の形態における袋詰体は、合成繊維からなる織布で形成することができる。
また、上記第二の形態において、防滑処理された保護マットと防滑処理された袋体との摩擦係数が0.5以上であることを要旨とする。
参考形態(第一の形態)における保護マットは、保護マットまたは袋体のいずれか一方に防滑処理が施されている遮水構造用の保護マットと袋体との組み合わせに使用され
参考形態(第一の形態)における袋体は、保護マットまたは袋体のいずれか一方に防滑処理が施されている遮水構造用の保護マットと袋体との組み合わせに使用され
本発明は、保護マットおよび袋体の両方に防滑処理が施されている遮水構造用の保護マットと袋体との組み合わせに使用される保護マットを要旨とする。
本発明は、保護マットおよび袋体の両方に防滑処理が施されている遮水構造用の保護マットと袋体との組み合わせに使用される袋体を要旨とする。
本発明によれば、保護マット上に敷設される被覆層を安定した状態で法面に支持させつつ法面の急勾配化を可能にすることができるという長所を有する。
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る遮水構造を廃棄物海面処理場に適用した場合の一実施形態を示したものである。
同図において、遮水構造1は、外海と処分場とを仕切っている護岸2の法面3に沿って形成されており、この遮水構造1の表面にはさらに、被覆層4がカウンターウエイトとして敷設されている。なお、図中、5は法面3を形成している腹付け土、6は海底地盤をそれぞれ示している。
図2は上記遮水構造1およびその周囲を拡大して示したものである。
同図に示すように、腹付け土5として裏込石6と固化処理土袋マット7を有し、この固化処理土袋マット7の上に遮水構造としての保護マット8、遮水シート9、保護マット10がこの順に積層されている。
保護マット10の上には、固化処理土袋マット11および押え捨て石12からなる被覆層4が敷設されている。
上記遮水シート9は、ポリ塩化ビニルやポリエチレン等から形成される厚さ約3mmからなる合成樹脂製のシートであり、この遮水シート9を保護するためにその上下両側に保護マット8および10が配置されている。
上記固化処理土袋マット11を構成している袋は、法面3と平行な状態で対面する上側シート11bおよび下側シート11cと、それら上側シート11bおよび下側シート11cの下端部を結合している底面シート11dとによって断面U字状に形成されている。この袋の上部は開放されており、固化処理土を充填するための注入口11eとなっている(図1参照)。
このような構成を有する袋は、その内部に空間部が形成されることになり、この空間部は護岸2の長手方向(紙面奥行き方向)に連通している。なお、対面する上側シート11bと下側シート11cには保持ロープ11fが複数箇所で接続されており、固化処理土が充填された際に両シート11b,11cを所定の間隔に保持するようになっている。
また、袋の内面に沿って帯状の掛止ベルト11gがU字状に取り付けられており、この掛止ベルト11gの上端11hは図示しない支持パイプに掛止されている。
上記構成を有する護岸構造において、本発明の特徴部分は、遮水構造1における保護マット10とその上に積層される固化処理土袋マット11の構成にある。
(a)保護マットについて
図3は保護マット10の断面構造を示したものである。
同図において保護マット10は、長繊維からなるウエブを形成しニードルパンチで交絡させた後圧接することにより、または長繊維を圧接接着して形成された不織布10aを基材としており、繊維密度が高められた厚さ約5mmのマット状に成形されている。この保護マット10は、突起物が貫入されるような状況でも強度的に十分対応できるようになっている。
上記長繊維の材質としては、無機繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維等の化学繊維を使用することができるが、生産性の面で有利な合成繊維の連続フィラメントを使用することが好ましい。
上記合成繊維としては、ポリプロピレン,ポリエチレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレート,ポリトリメチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、リアミド系繊維、アクリロニトリル等のアクリル繊維、その他、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、モダクリル系繊維、フルオロカーボン系繊維、ポリウレタン系繊維等の中から単独で、または二種以上選択して使用することができるが、安価であり高比重(1以上)である点でポリエステル系繊維を使用することが好ましい。
また、長繊維の平均繊度は約1〜10dtex(dg/km)、より好ましくは2〜6dtexのものを使用することができる。平均繊度が大きすぎると突起物に対する保護機能が低下するため好ましくない。逆に小さすぎると、海中に沈める際に水の透過性が悪くなるので好ましくない。
圧接接着とは、平滑なカレンダーロールあるいは彫刻ロール等の圧接ロールで圧接されて接着されていることを示すが、基本的には上記各ロールの圧接のみで接着されたものでもよく、接着する際には、汎用の樹脂バインダー液、粉末接着剤、繊維状接着剤等の接着剤を用いることができる。
また、不織布の形成は、上記ニードルパンチ法、圧接接着法に限らず、ステッチ法、スパンレース法等によって機械的交絡を与えた後、各種ロールで圧接したものであってもよい。
上記不織布10aの目付質量は約300〜1500g/m2が好ましく、より好ましくは500〜800g/m2である。目付質量が小さすぎると突起物の貫通抵抗が低くなり、遮水層を保護する目的が達成できない。また、逆に多すぎると透水性が低くなり、容易に海中へ浸漬することができなくなる。
また、不織布10aの密度は0.03〜0.2g/m3が好ましく、より好ましくは0.05〜0.15g/m3である。密度が小さすぎると遮水シートとの接着ができず、また、逆に大きすぎると海中への浸漬ができなくなる。
なお、上記不織布10aは長繊維を主体として形成するものであれば、本発明の効果に影響を与えない範囲で中繊維、短繊維を混入することもできる。
このようにして構成された不織布10aは、短繊維からなる不織布シートに比べ、一般的に強度が高く変形しにくいため、遮水層にダメージを与える例えば突起物の貫通に対して対抗することができる。
この不織布10aの表面には、さらに防滑処理として多数の無機質粒子10bがバインダー10cを介して付着されており、保護マット10とそれに接触する固化処理土袋マット11との間で高い摩擦力が得られるようになっている。
上記無機質粒子としては、海砂を焼成して得られる砂材や、例えば建築解体現場で発生するコンクリート,壁材あるいは瓦を粉末化したリサイクル材等を使用することができる。
また、防滑処理としては、高粘度の樹脂をロールで転写することにより、不織布表面に多数の樹脂突起を形成するものであってもよい。
上記無機質粒子10bの粒径は、約50〜2000μmが好ましく、より好ましくは200〜500μmである。粒径が小さすぎると防滑性が低下する。また、逆に大きすぎると、不織布10aに対する付着性が低下して脱落が生じる。
また、バインダー10cは、エマルション形を使用することが好ましい。
具体的には、アクリル酸,メタクリル酸,アクリル酸エステルの単独重合体もしくは他のモノマーと共重合体等からなるアクリル樹脂系バインダー、ポリ酢酸ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリビニルアルコール(PVA),エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のビニル樹脂系バインダー、スチレン−ブタジエンゴム,アクリロニトリル−ブタジエンゴム等のゴム系バインダー等が例示される。
上記バインダーのうち、耐久性、製造条件、コスト面を考慮すると、アクリル樹脂系バインダーを使用することが好ましい。
また、上記無機質粒子10bの配合量は、バインダー10cに対して約10〜300%、より好ましくは50〜100%の割合で配合する。配合量が多すぎると不織布10a表面へのコーティング性が悪くなるとともに使用時において粒子の脱落が起きやすくなる。また、逆に配合量が少なすぎると、透水性が悪くなり海水中に浸漬しずらくなる。
なお、上記実施形態では無機質粒子10bを不織布10aの片面(表面側)にのみ塗布(付着)させたが、これに限らず、不織布10aの両面(固化処理土袋マット11に接触する表面および遮水シート9に接触する裏面側)に塗布してもよい。
不織布10aの両面に無機質粒子10bを塗布すると、固化処理土袋マット11に対しては大きな摩擦力が働くために滑りが防止され、一方、遮水シート9に対しても大きな摩擦力が働くために滑りが防止され、遮水構造1における各層の安定性が高められる。
(b)固化処理土袋マットについて
固化処理土袋マット11に使用する織布としては加工糸を使用することが好ましく、例えば東洋紡績(株)製の土木工事用キャンバス#1030や#1050を使用することができる。
織布#1030はポリエステルマルチフィラメント1670dtex/190filを経糸および緯糸に用いて平織りし、一連の精錬、熱セット工程を経て経糸密度50本/5cm、緯糸密度50本/5cmの加工織物にしたものである。
織布#1050は同じくポリエステルマルチフィラメント1670dtex/190fil3本を撚数30T/mで合撚し、得られた合撚糸を経糸および緯糸に用いて平織りし、一連の精錬、熱セット工程を経て経糸密度30本/5cm、緯糸密度30本/5cmの加工織物にしたものである。
Figure 0004393445
帯状に製織された上記織布をU字状に折り返し、このU字状に折り返された織布を帯幅方向に連結していくことによって固化処理土を収納し得る袋を形成することができる。
このようにして形成された固化処理土収納用の袋の表面についても、上記保護マット10と同様に防滑処理を施すことができる。
すなわち、袋の表面に対し、多数の無機質粒子10bをバインダー10cを介して塗布することにより、保護マット10との間で高い摩擦力が得られるようになっている。なお、この場合の保護マットは防滑処理の施されていない既存の保護マットであってもよく、また、上記防滑処理が施された保護マット10であってもよい。
本発明の織布は、上記した保護マット10との摩擦係数が高くなる構成が好ましく、例えば、撚糸を用い、低織密度とし、織組織を経糸または緯糸の浮き数が1本以上有する組織(飛んだ組織)とすることが好ましい。
撚糸を用いる場合は、5〜80T/mの範囲の撚数であることが好ましい。かかる範囲内であれば、繊維にダメージを与えることなく上記保護マット10との間で高い摩擦力が得られるからである。撚数はより好ましくは10〜70T/m、さらに好ましくは20〜60T/mである。
また、織密度は10本/5cm〜45本/5cmであることが好ましい。かかる範囲内であれば、布帛強度を維持しつつ上記保護マット10との摩擦係数が高くなるからである。織密度はより好ましくは15本/5cm〜40本/5cm、さらに好ましくは20〜35本/5cmである。
また、織組織としては浮糸数が1〜10本の範囲であることが好ましい。かかる範囲内であれば、ピリング等の問題を発生させずに摩擦係数を高めることができるからである。浮糸数はより好ましくは2〜8本、さらに好ましくは3〜7本である。
なお、織組織の具体例としては、ツイル、サテン、コード織、石目織、ナナコ織等が示される。
(c)防滑性の試験方法
図4に示す試験装置20を用い、防滑性試験を下記手順により行った。
同図において、20aはダミー地盤として形成された基台であり、この基台20aの天板(鉄板で構成されている)20bに、袋のシート片11iが試験片として固定されている。
このシート片11i上に、保護マット10の不織布10aを試験片として(下面に)貼り付けた鉄製プレート20cが載置され、その鉄製プレート20c上に錘20dが負荷Wとして載せられる。それにより、シート片11iと不織布10aが押圧された状態で接触する。
上記鉄製プレート20cはワイヤ20eとロードセル20fを介してスクリュージャッキ20gに連結されている。したがって、鉄製プレート20cが矢印B方向に動き始める時の引張力wを測定すれば、w/Wを計算することによって摩擦係数を求めることができる。
(d)試験片
(1) 高摩擦不織布:850g/mの長繊維不織布の表面に防滑処理を施したもの。
(2) 高摩擦織布タイプ1:300kgf/3cm以上の織布の構成糸自体に高摩擦糸を編入することによって摩擦特性を向上させたもの。
(3) 高摩擦織布タイプ2:300kgf/3cm以上の織布表面に防滑処理を施したもの。
(4) 高摩擦織布タイプ3:500kgf/3cm以上の織布表面に防滑処理を施したもの。
(5) 一般の不織布
(6) 一般の織布
*アクリル樹脂および砂粒を対象物の表面に付着させ、表面をサンドペーパー状に加工したもの。
上記織布の構成糸自体に高摩擦糸を編入することによって摩擦特性を向上させたものとは、具体的にはタスラン(登録商標)加工糸を20%編入したものである。
なお、上記不織布は保護マット10に対応し、上記織布は固化処理土袋マット11に対応する。
Figure 0004393445
上記試験結果のNo.6から分かるように、防滑処理が施された不織布と一般の織布との組み合わせにおける摩擦係数は0.39であり、従来の防滑処理が施されていない不織布と防滑処理が施されていない織布との組み合わせにおける摩擦係数0.27〜0.30に比べ、防滑性能の向上したことが確認された。
また、試験結果のNo.7〜9に示されるように、防滑処理が施された織布と一般の不織布との組み合わせにおける摩擦係数は0.38〜0.57であり、従来の防滑処理が施されていない不織布と防滑処理が施されていない織布との組み合わせにおける摩擦係数0.27〜0.30に比べ、防滑性能の向上したことが確認された。
このように、保護マット10の不織布および固化処理土袋マット11の織布のいずれか一方に防滑処理を施せば、防滑性能を高めることができる。
さらにまた、試験結果のNo.1〜5に示されるように、不織布と織布の両方についてそれらの接触面側に防滑処理を施した場合には、摩擦係数が0.52〜0.65と格段に向上することが確認された。
このことから本発明の遮水構造によれば、護岸を構築する場合において法面の設計勾配に自由度がもたらせることができ、本発明の遮水構造を廃棄物海面処理場に適用して法面の急勾配化を図れば、埋立容量を増加させることが可能になる。
本発明に係る遮水構造が適用される護岸の断面図である。 図1のA部拡大図である。 図2に示す保護マットの拡大断面図である。 本発明の摩擦係数を測定するための試験装置を示す説明図である。 従来の遮水構造を備えた護岸の断面図である。
符号の説明
1 遮水構造
2 護岸
3 法面
4 被覆層
5 腹付け土
6 海底地盤
7 固化処理土袋マット
8 保護マット
9 遮水シート
10 保護マット
10a 不織布
10b 無機質粒子
10c バインダー
11 固化処理土袋マッ
11b 上側シート
11c 下側シート
11d 底面シート
11e 注入口
11f 保持ロープ
11g 掛止ベルト
11h 上端
11i シート片

Claims (7)

  1. 岸に形成された法面に沿って保護マットによって保護された遮水シートが敷設され、上記保護マット上面に、土質充填物を充填した袋体がさらに敷設されている遮水構造において、
    上記保護マットにおける少なくとも上記袋体接触面側、および上記袋体における少なくとも上記保護マット接触面側のそれぞれに防滑処理が施されており、
    上記保護マットにおける上記袋体接触面側の防滑処理が、バインダーを介した無機質粒子の塗布によることを特徴とする遮水構造。
  2. 上記保護マットとして、長繊維を交絡または圧接することによりマット状に成形された不織布を有する請求項1記載の遮水構造。
  3. 上記袋詰体が合成樹脂からなる織布で形成されている請求項1または2に記載の遮水構造。
  4. 上記袋体における上記保護マット接触面側の防滑処理が、織布に高摩擦糸を編入することによるものである請求項3に記載の遮水構造。
  5. 防滑処理された上記保護マットと防滑処理された上記袋体との摩擦係数が0.5以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の遮水構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の遮水構造における上記保護マットと上記袋体との組み合わせに使用されることを特徴とする保護マット。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の遮水構造における上記保護マットと上記袋体との組み合わせに使用されることを特徴とする袋体。
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