JP4392971B2 - ガス溶解樹脂の射出成形方法および射出装置 - Google Patents

ガス溶解樹脂の射出成形方法および射出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、加熱溶融した樹脂材料に二酸化炭素等の不活性ガスを溶解せしめた後に、かかる溶融樹脂材料を射出成形するガス溶解樹脂の射出成形技術に関するものであり、特に、加熱溶融した樹脂材料に不活性ガスを安定して溶解せしめることの出来る、新規な構造の射出装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、加熱溶融せしめた合成樹脂材料を成形キャビティに射出充填し、冷却,固化せしめることによって、目的とする形状の成形品を製造するに際して、二酸化炭素ガスや窒素ガスなどの不活性ガスを溶融樹脂中に溶解させることによって、微細発泡構造の成形品を得るようにしたガス溶解樹脂の射出成形方法が知られている。また、近年、このような不活性ガス、特に二酸化炭素ガスを溶融樹脂に溶解させることは、樹脂の粘性の低下と、それに伴う低溶融温度化や低射出圧力化が可能となって成形性の改善等も図られ得ると共に、これを発泡させることにより結晶化の促進や分子配向等による樹脂材の改質にも有効であることが見い出されている。
【0003】
ところで、このようなガス溶解樹脂の射出成形を行なうに際しては、溶融樹脂に多量の不活性ガスを速やかに溶解させる必要があることから、不活性ガスを高温高圧による超臨界状態として溶融樹脂に接触させることが試みられており、そのための射出装置が、例えば米国特許第5158986号公報等に開示されている。この米国特許に開示された射出装置は、先端にノズル部を備えた加熱筒に対してスクリュを中心軸回りに回転可能に且つ軸方向に移動可能に挿入配置せしめて、該加熱筒の後部に設けた材料供給口から供給した樹脂材料を該スクリュの回転によって前方に送って加熱溶融せしめつつ、スクリュを軸方向後方へ変位せしめてスクリュ前方に溶融樹脂を貯留するようになっていると共に、加熱筒の先端部近くに不活性ガスの供給口が設けられており、この供給口から不活性ガスを加熱筒内に供給して、加熱筒内の先端部分に貯留された溶融樹脂に接触させて溶解せしめた後、スクリュを軸方向前方に移動させて樹脂材料をノズル部から射出するようになっている。
【0004】
また、不活性ガスの樹脂材料への溶解に際しては、不活性ガスによる樹脂材料の成形性や特性の改善効果を安定して得るために、溶融樹脂の全体に対して、略均一に、不活性ガスを溶解させることが重要となる。
【0005】
ところが、本発明者等が検討したところ、上述の如き、超臨界状態にある不活性ガスを、単に、加熱筒の先端部近くの一定位置に設けた供給口を通じて、溶融樹脂に接触させて溶解せしめるようにした、従来構造の射出装置では、溶融樹脂の全体に対して不活性ガスを均一に溶解させることが難しく、溶融樹脂、延いては成形品の全体に亘って、目的とする不活性ガスによる改善効果を得ることが困難であることが明らかとなった。
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、射出される溶融樹脂の全体に対して不活性ガスの量や分散状態を略均一として溶解させることが出来、それによって、目的とする不活性ガスによる改善効果をより有効に且つ安定して得ることの出来る、ガス溶解樹脂の改善された射出成形方法と射出装置を提供することにある。
【0007】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0008】
先ず、前述の如き従来技術の問題点について、本発明者等が鋭意検討した結果、その第一の原因が、樹脂材料の加熱溶融および計量工程では、スクリュの回転とそれに伴う後退に伴って加熱筒内の樹脂圧力が次第に変化することにより、加熱筒内の樹脂圧力と超臨界状態の不活性ガスとの差圧が変化してしまい、それに起因して、不活性ガスの溶融樹脂に対する溶解量が、時間的に変化してしまうことにあることが、明らかとなった。
【0009】
また、第二の原因が、樹脂材料の加熱溶融および計量工程では、スクリュが回転に伴って後退することに従って、加熱筒に位置固定に設けられた不活性ガスの供給口のスクリュに対する相対位置が次第に変化してしまい、それに起因して、溶融樹脂に対する不活性ガスの供給位置から貯留位置までの距離、延いてはスクリュによる溶融樹脂と不活性ガスの混練,拡散時間が、時間的に変化してしまうことにあることが、明らかとなった。
【0010】
そして、本発明は、このような新たに得た知見に基づいて完成されたものであって、その第一の態様は、ガス溶解樹脂の射出成形方法に関するものであって、加熱筒にスクリュを挿入配置せしめて、該加熱筒の後部から供給した樹脂材料を該スクリュの回転と後退によって該加熱筒の前方に送って加熱溶融および計量すると共に、該加熱筒又は該スクリュに形成された供給口を通じて該加熱筒内に不活性ガスを供給することにより該加熱筒内で該不活性ガスを溶融樹脂に溶解せしめて、該スクリュの前方への移動によって該溶融樹脂を該加熱筒の先端ノズル部から射出することにより、ガス溶解樹脂を射出成形するに際して、前記スクリュの回転とそれに伴う後退による樹脂材料の加熱溶融および計量の工程において、前記加熱筒内における溶融樹脂圧力を、前記不活性ガスの供給口と同じ軸方向位置か該供給口よりも軸方向後方において測定すると共に、該加熱筒内における溶融樹脂圧力に対する差圧が一定となるように、前記不活性ガスの加熱筒内への供給圧力を調節するようにしたガス溶解樹脂の射出成形方法を、特徴とする。
【0011】
このような本態様の射出成形方法に従えば、溶融樹脂の加熱溶融および計量の工程において、加熱筒内の樹脂圧力が変化しても、溶融樹脂圧力に対する不活性ガスの供給圧力の差が略一定に維持されることから、不活性ガスの溶融樹脂に対する溶解量を、溶融樹脂の全体に亘って略一定とすることが出来るのである。そして、これによって、不活性ガスによる溶融樹脂の目的とする改善効果を、射出される溶融樹脂の全体に亘って有効に且つ安定して得ることが可能となるのであり、また、発泡樹脂の成形に際して、樹脂中に分散するセル(気泡)を全体に均一化させることも可能となる。
【0012】
また、本態様の射出成形方法に従えば、溶融樹脂圧力に対する不活性ガスの供給圧力の差を、高い精度で設定することが可能となるのであり、かかる圧力差を適当に設定することによって、例えば、樹脂中に成形する気泡のセルサイズの小形化なども可能となって、不活性ガスの溶解に基づく改善効果の更なる向上も実現可能となるのである。
【0013】
また、本発明の第二の態様は、ガス溶解樹脂の射出装置に関するものであって、加熱筒にスクリュを挿入配置せしめて、該加熱筒の後部から供給した樹脂材料を該スクリュの回転とそれに伴う後退によって該加熱筒の前方に送って加熱溶融および計量すると共に、加熱筒又はスクリュに形成された供給口を通じて不活性ガスを加熱筒内に供給することにより該加熱筒内で該不活性ガスを溶融樹脂に溶解せしめて、該スクリュの前方への移動によって該溶融樹脂を該加熱筒の先端ノズル部から射出するようにしたガス溶解樹脂の射出装置において、前記加熱筒内における溶融樹脂圧力を測定する圧力測定手段を前記不活性ガスの供給口と同じ軸方向位置か該供給口よりも軸方向後方に設けると共に、該圧力測定手段で測定された溶融樹脂圧力に対する差圧が一定となるように、前記供給口を通じて加熱筒内に供給される前記不活性ガスの供給圧力を調節する圧力調節手段を設けたガス溶解樹脂の射出装置を、特徴とする。
【0014】
このような本態様に従う構造とされた射出装置においては、圧力測定手段によって測定された樹脂圧力に応じて、不活性ガスの供給圧力が圧力調節手段で調節されることにより、不活性ガスが溶融樹脂に対して略一定の差圧で供給されて接触せしめられることとなる。それ故、本態様の射出装置においては、前記第一の態様に従う本発明方法を有利に実施することが出来るのであり、不活性ガスによる溶融樹脂の目的とする改善効果を、射出される溶融樹脂の全体に亘って有効に且つ安定して得ることが可能となるのである。
【0015】
なお、本態様において、圧力測定手段としては、歪ゲージ等を用いた公知の各種の圧力センサによって加熱筒内の樹脂圧力を直接に測定する構成を採用することも可能であるが、その他、例えば、理論データや実測データを利用して、射出工程中の経過時間やスクリュ背圧などの射出制御信号に基づいて、理論値や統計値等として算術的乃至は推定的に測定する構成を採用することも可能である。
【0016】
また、本発明の第三の態様は、前記第二の態様に従う構造とされた射出装置において、前記圧力調節手段を、(a)前記供給口を通じて前記加熱筒内に供給される前記不活性ガスの供給路上に配設されて、該不活性ガスの供給圧を設定および変更することのできる圧力制御弁と、(b)前記圧力測定手段による前記加熱筒内における溶融樹脂の圧力の測定値の変化に従って、前記圧力制御弁における前記不活性ガスの供給圧を変更せしめる弁体制御装置とを、含んで構成したことを、特徴とする。
【0017】
このような本態様に従う構造とされた射出装置においては、不活性ガスの供給源の圧力値を直接に制御することなく、圧力制御弁によって、溶融樹脂に対する不活性ガスの供給差圧を調節することが出来ることから、かかる供給差圧を簡単に調節することが可能となると共に、不活性ガスの供給源の圧力値が変動するような場合でも、溶融樹脂に対する不活性ガスの供給差圧を目的とする値に精度良く保持することが可能となる。
【0018】
また、本発明の第四の態様は、前記第三の態様に従う構造とされた射出装置において、前記(a)の圧力制御弁を、(c)前記供給口を通じて前記加熱筒内に供給される前記不活性ガスの供給路上で互いに並列的に配設されると共に、該不活性ガスの供給圧が互いに異なる値に設定された複数の圧力設定弁と、(d)それら複数の圧力設定弁の何れかに対して、前記不活性ガスを選択的に導くことにより、使用する圧力設定弁を切り換える切換弁とを、含んで構成すると共に、前記(b)の弁体制御装置を、(e)前記圧力測定手段で測定された前記加熱筒内における溶融樹脂圧力の変化に従って、前記切換弁により、使用する圧力設定弁を切り換えて前記不活性ガスの供給圧を変更せしめる切換制御装置を、含んで構成したことを、特徴とする。
【0019】
このような本態様に従う構造とされた射出装置においては、複数の圧力設定弁を採用して、それらを適宜に切り換えて使用するようにしたことから、各圧力設定弁に対して、溶融樹脂に対する不活性ガスの供給差圧を固定的に設定しておくことが出来、圧力制御弁において圧力設定値を調節制御する必要がないのであり、それ故、(a)圧力制御弁や(b)弁体制御装置として、簡単な構造のものを採用することが可能となって、設備コストも抑えることが可能となるのである。
【0028】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0029】
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての射出装置10の概略構造が示されている。この射出装置10は、加熱筒としての加熱シリンダ12に対してスクリュ14が挿入配置された構造を有しており、公知の如く、スクリュ14の回転およびそれに伴う後退作動によって、加熱シリンダ12内に供給された樹脂材料16が加熱溶融されて前方に送られ、溶融樹脂18とされて加熱シリンダ12内の前端部分、即ちスクリュ14の前方部分に貯留せしめられると共に、スクリュ14の軸方向前方への駆動によって、貯留された溶融樹脂18が加熱シリンダ12の先端のノズル孔20から、図示しない成形キャビティに射出せしめられるようになっている。
【0030】
より詳細には、加熱シリンダ12は、中空筒体構造のシリンダ本体22の先端部分(図中の左端部分)に、ノズル孔20を有するノズル24が固設されており、図示しない支持台に対して固定的に取り付けられている。なお、図面上に明示はされていないが、加熱シリンダ12の外周面には電熱ヒータが巻き付けられて装着されており、加熱シリンダ12内を送られる樹脂材料を加熱溶融せしめるようになっている。
【0031】
また一方、スクリュ14は、外周面に固定的に突設された螺旋状の羽根を有していると共に、先端部分にリングバルブ26とスクリュヘッド28を備えており、加熱シリンダ12に挿入されて収容状態で配設されている。そして、このスクリュ14は、図示しないモータやシリンダ等の駆動手段によって、中心軸回りに回転駆動されると共に、中心軸方向にも往復駆動されるようになっている。
【0032】
なお、本実施形態では採用されていないが、例えば、スクリュ14のスクリュヘッド28において、外周面上に突出する複数の攪拌突起を形成することにより、溶融樹脂18に対する攪拌作用の向上を図ることも可能である。また、スクリュ14において、螺旋状の羽根が形成されていない基端部、即ち図1において開口窓32よりも右側で加熱筒22に嵌入されたスクリュ14の円形ロッド状部分には、必要に応じてシールリングが外嵌装着されることにより、スクリュ14と加熱シリンダ12の間のシール性向上が図られ得る。
【0033】
また、加熱シリンダ12には、スクリュ14において螺旋状の羽根が形成された領域の後端部近くに対応する位置に、鉛直上方に開口する開口窓32が形成されており、この開口窓32の形成部位には、材料供給口として、材料投入用のホッパ34の下部開口36が固着されている。そして、ホッパ34に投入された樹脂材料16が、重力の作用で下部開口36から、開口窓32を通じて加熱シリンダ12内に供給されて、スクリュ14の回転作動により、スクリュ14と加熱シリンダ12の間の隙間内を前方に送られるようになっている。なお、図面上に明示はされていないが、ホッパ34の下部開口36には、加熱シリンダ12への樹脂材料の供給を中止するためのシャッタが設けられている。
【0034】
さらに、加熱シリンダ12には、スクリュ14におけるコンプレッションゾーン(圧縮部)の終端部分またはメータリングゾーン(計量部)に対応する軸方向中間部分において、外周面に開口して内部に向かって延び、加熱シリンダ12内に開口するガス供給口40が形成されている。そして、このガス供給口40の外側開口部に対して、外部ガス管路42を介して、不活性ガスとしての二酸化炭素の供給装置44が接続されており、かかる供給装置44から供給される超臨界状態の二酸化炭素ガスが外部ガス管路42を通じてガス供給口40から加熱シリンダ12内に供給されるようになっている。
【0035】
なお、図示はされていないが、ノズル24には、ニードル形やロータリ形等のバルブ手段が組み込まれており、ノズル孔20を開閉することによって、ノズル孔20からの溶融樹脂18の射出を許容したり、ガス供給口40から加熱シリンダ12内に供給される高圧の二酸化炭素ガスの圧力に抗して阻止することが出来るようになっている。
【0036】
また、加熱シリンダ12には、コンプレッションゾーン(圧縮部)の終端部分またはメータリングゾーン(計量部)に対応する軸方向中間部分において、圧力センサ46が組み付けられている。なお、特に本実施形態では、圧力センサ46が、加熱シリンダ12内に供給される二酸化炭素の供給圧力の影響を出来るだけ受けないように、ガス供給口40と略同じ軸方向位置か、それよりも後方(図中の右方)に位置せしめられている。そして、この圧力センサ46によって、加熱シリンダ12内でスクリュ14の回転作動に基づいて圧縮および加熱溶融されつつ前方に送られる溶融樹脂18の圧力が直接的に実測されるようになっている。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、かかる圧力センサ46によって加熱シリンダ12内の溶融樹脂圧力を測定する圧力測定手段が構成されている。
【0037】
一方、二酸化炭素の供給装置44は、二酸化炭素を与えるガス供給源48に加えて、該供給源48から供給される二酸化炭素を、加熱シリンダ12への供給に際して超臨界状態が達成される程度に昇圧する昇圧器50を備えている。更に、昇圧器50によって昇圧された二酸化炭素は、流量制御装置51を介して、設定された所定流量で外部ガス管路42に供給されるようになっており、この外部ガス管路42を通じて、供給された二酸化炭素がガス供給口40に導かれるようになっている。そして、かかる外部ガス管路42には、圧力制御弁としての各四つの圧力設定弁52a〜dと、切換弁54a〜dが配設されている。本実施形態では、圧力設定弁52a〜dとして、それぞれ、常時開形の圧力制御弁が採用されており、外部ガス管路42上で分岐された四本の並列管路56a〜d上に各一つずつ配設されることによって、互いに並列的に配されている。
【0038】
また、圧力設定弁52a〜dには、互いに異なる制御圧力:Pa,Pb,Pc,Pdが設定されており、それぞれの圧力設定弁52a〜dを通じて、ガス供給源48からガス供給口40に二酸化炭素が供給される際、通過せしめられる圧力設定弁52a〜dに設定された制御圧力とされるようになっている。特に、本実施形態では、四つの圧力設定弁52a〜dに対して、Pa<Pb<Pc<Pdとなるように、それぞれの制御圧力が設定されている。
【0039】
更にまた、各並列管路56a〜d上には、切換弁54a〜dが各一つずつ、圧力設定弁52a〜dと直列的に配設されている。本実施形態では、かかる切換弁54a〜dとして、それぞれ、2ポート式の電磁弁が採用されており、これらの切換弁54a〜dが、切換制御装置58の制御信号に基づいて開閉作動されることにより、四つの並列管路56a〜dが選択的に連通状態とされて、四つの圧力設定弁52a〜dの何れかを選択的に通過して、ガス供給源48からガス供給口40に二酸化炭素が供給されるようになっている。特に、本実施形態では、何れかの切換弁54a〜dが択一的に開状態とされることにより、何れか一つの圧力設定弁52a〜dを通じて、二酸化炭素が供給されるようになっている。
【0040】
そして、このように四つの圧力設定弁52a〜dの中から択一的に選択するものを切り換えることによって、ガス供給源48からガス供給口40に供給される二酸化炭素のガス供給圧を切換変更することが出来るようになっているのである。
【0041】
また一方、切換弁54a〜dを切り換える切換制御装置58は、圧力センサ46によって検出される加熱シリンダ12内の圧力値の大きさに従って、四つの切換弁54a〜dを択一的に選択して開状態とするようになっている。特に、本実施形態では、切換制御装置58において、予め四段階のしきい値を外部入力等で設定しておき、加熱シリンダ12内を前方に送られる溶融樹脂の樹脂圧力が増大した際に、かかる樹脂圧力が各しきい値を越える毎に、大きな制御圧力が設定された圧力設定弁52a〜dに、順次、切り換えられるように、各切り換え弁54a〜dを切換制御することによってシーケンス制御を行うようになっている。
【0042】
上述の如き構造とされた本実施形態の射出装置10において、樹脂材料の連続射出成形を行なうに際しては、先ず、通常の射出作動と同様に、射出作動が完了してスクリュ14が加熱シリンダ12内の前進端に位置せしめられた状態下で、スクリュ14を回転作動させることにより、樹脂材料16の加熱溶融および計量工程を開始する。かかる工程は、ホッパ34の下部開口36から加熱シリンダ12内に供給された樹脂材料16を、スクリュ14の作用で加熱シリンダ12内の前方に送りつつ混練して加熱溶融せしめると共に、加熱溶融した溶融樹脂18を加熱シリンダ12の前端部に導いてスクリュ14の前方に貯留せしめることによって行なう。
【0043】
そして、加熱シリンダ12の前端部に貯留された樹脂材料の圧力でスクリュ14が次第に後退し、それに伴って加熱シリンダ12内の樹脂圧力が増大して、圧力センサ46で検出された樹脂圧力の値が、予め設定された第一のしきい値に達したことが確認されたら、切換制御装置58によって一つの切換弁54aを開き、ガス供給源48から供給されるガス(二酸化炭素)を、最も低い圧力に設定された一つの圧力設定弁52aを通じて、ガス供給口40から加熱シリンダ12内に供給せしめる。これにより、加熱シリンダ12内で、ガスを溶融樹脂18に接触させると共に、スクリュ14の作用で攪拌して、ガスを溶融樹脂18に溶解乃至は混入せしめる。
【0044】
続いて、スクリュ14の回転作動による樹脂材料16の加熱溶融および計量の進行に伴って加熱シリンダ12内の樹脂圧力が更に増大して、圧力センサ46で検出された樹脂圧力の値が、予め設定された第二,第三,第四の各しきい値に達したことが確認された際には、切換制御装置58によって、第二,第三,段四の切換弁54b,54c,54dを、順次、択一的に開き、ガス供給源48から供給されるガス(二酸化炭素)を、より高い圧力に設定された第二,第三,段四の圧力設定弁52b,52c,52dを通じて、ガス供給口40から加熱シリンダ12内に供給せしめる。
【0045】
これにより、加熱シリンダ12内に供給されるガス供給圧力を、加熱シリンダ12内の樹脂圧力の増大に応じて、順次、大きく切換設定することが出来るのであり、それによって、樹脂圧力の増大に拘わらず、樹脂圧力に対するガス供給圧力の差圧を、略一定に保つことが出来るのである。なお、樹脂圧力とガス供給圧力の差圧の変化幅は、樹脂圧力の変化幅や、圧力設定弁52a〜dへの圧力設定間隔、換言すれば圧力設定弁52の数などによって影響を受けることとなり、採用する樹脂材料や不活性ガス、要求される特性や材質,品質などに応じて適宜に設定されるものであって、特に限定されるものでないが、例えば、樹脂圧力とガス供給圧力の差圧が、1〜2MPaの範囲に保たれるように各圧力設定弁52a〜dの圧力設定値などが決定される。
【0046】
そして、スクリュ14の後退位置を検出する位置センサ(図示せず)等により、所定量の溶融樹脂18の貯留が完了したことを確認したら、全ての切換弁54a〜dを遮断して二酸化炭素の加熱シリンダ12内への供給を中断した後、図示しない駆動手段でスクリュ14を軸方向前方に駆動変位せしめることにより、二酸化炭素ガスが溶解されて改質等された溶融樹脂18を、加熱シリンダ12内からノズル孔20を通じて射出成形することが出来るのである。
【0047】
従って、このような射出操作によれば、加熱シリンダ12内に高圧の超臨界状態とされた二酸化炭素ガスを供給して溶融樹脂18に接触せしめる際に、二酸化炭素ガスの供給圧力が、溶融樹脂18の樹脂圧力の増大に伴って増大せしめられることにより、樹脂圧力に対するガス供給圧力の差圧が略一定に保たれることから、不活性ガスの溶融樹脂に対する溶解量を、溶融樹脂の全体、換言すれば計量の初期から終期にまでいたる全体に亘って略一定とすることが出来るのであり、それによって、不活性ガスによる溶融樹脂の目的とする改善効果を、射出される溶融樹脂の全体に亘って安定して得ることが可能となる。
【0048】
次に、図2には、本発明の第二の実施形態としての射出装置60が、示されている。なお、本実施形態は、第一の実施形態としての射出装置(10)に対して、不活性ガスの加熱シリンダ内への供給機構が異なるものであり、それ故、本実施形態において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0049】
すなわち、本実施形態の射出装置60においては、加熱シリンダ12におけるコンプレッションゾーン(圧縮部)の終端部分またはメータリングゾーン(計量部)に対応する軸方向中間部分において、外周面に開口して内部に向かって延び、加熱シリンダ12内に開口するガス供給口62が、複数個(本実施形態では、四個)形成されており、それらのガス供給口62a〜dが、互いに独立して、加熱シリンダ12の中心軸方向で相互に離隔して、特に本実施形態では相互に略一定間隔ずつ離隔して、位置せしめられている。
【0050】
また、それら四つのガス供給口62a〜dには、ガス供給源48から昇圧器50および流量制御装置51と圧力設定弁64を通じて二酸化炭素ガスを導く外部ガス管路66が、並列的に四つの並列管路68a〜dに分岐されて、各一つずつ接続されている。更に、各並列管路68a〜d上には、それぞれ、2ポート式の電磁弁からなる開閉弁としての切換弁70a〜dが配設されており、これらの切換弁70a〜dが、開閉弁制御装置72の制御信号に基づいて開閉作動されることにより、四つの並列管路68a〜dが選択的に連通状態とされて、四つのガス供給口62a〜dの何れかを選択して、かかるガス供給口62から加熱シリンダ12内に二酸化炭素が供給されるようになっている。特に、本実施形態では、何れかの切換弁70a〜dが択一的に開状態とされることにより、何れか一つのガス供給口62a〜dを通じて、二酸化炭素が加熱シリンダ12内に供給されるようになっている。
【0051】
そして、このように四つのガス供給口62a〜dの中から択一的に選択するものを切り換えることによって、加熱シリンダ12内に供給される二酸化炭素ガスの供給位置を、加熱シリンダ12の中心軸方向で切換変更することが出来るようになっているのである。なお、本実施形態において、圧力設定弁64には、二酸化炭素ガスが加熱シリンダ12内に効率的に供給されて、溶融樹脂18に対して溶解され得るように、溶融樹脂18の樹脂圧力よりも大きなガス供給圧力が、一定値として設定されるようになっている。
【0052】
また一方、射出装置60には、加熱溶融および計量工程におけるスクリュ14の後退位置を検出するために、四つのスクリュ位置検出手段としてのリミットスイッチ74a〜dが装着されており、これらのリミットスイッチ74a〜dによって、スクリュ14が、予め設定された位置まで後退せしめられたことが、それぞれ検出されるようになっている。そして、これら四つのリミットスイッチ74a〜dの検出信号に基づいて、開閉弁制御装置72により、四つの切換弁70a〜dが切換制御されるようになっているのであり、換言すれば、かかる開閉弁制御装置72は、スクリュ14が後退するに従って、二酸化炭素ガスの加熱シリンダ12内への供給位置を、次第に、後方側に移行せしめるようになっている。
【0053】
上述の如き構造とされた本実施形態の射出装置60において、樹脂材料の連続射出成形を行なうに際しては、先ず、第一の実施形態と同様に、スクリュ14が前進端に位置せしめられた状態下で、樹脂材料16の加熱溶融および計量工程を開始する。そして、加熱シリンダ12の前端部に貯留された樹脂材料の圧力でスクリュ14が次第に後退し、スクリュ14の位置が、予め設定された第一の位置に達したことが第一のリミットスイッチ74aで確認されたら、開閉弁制御装置72によって一つの切換弁70aを開き、ガス供給源48から供給されるガス(二酸化炭素)を、最も先端側に位置せしめられた一つのガス供給口62aを通じて、加熱シリンダ12内に供給せしめる。これにより、加熱シリンダ12内で、ガスを溶融樹脂18に接触させると共に、スクリュ14の作用で攪拌して、ガスを溶融樹脂18に溶解乃至は混入せしめる。
【0054】
続いて、スクリュ14の回転作動による樹脂材料16の加熱溶融および計量の進行に伴ってスクリュ14が更に後退して、スクリュ14の位置が、第二,第三及び第四のリミットスイッチ74b,74c及び74dで予め設定された第二,第三及び第四の各位置に達したことが確認された際には、開閉弁制御装置72によって、第二,第三及び第四の切換弁70b,70c,70dを、順次、択一的に切り換えて開き、ガス供給源48から供給されるガス(二酸化炭素)を、加熱シリンダ12のより後方側に形成された第二,第三及び第四のガス供給口62b,62c,62dを通じて、加熱シリンダ12内に供給せしめる。
【0055】
これにより、加熱シリンダ12内へのガスの供給位置を、スクリュ14に対する相対位置を略一定に保つことが出来るのであり、それによって、加熱シリンダ12内におけるスクリュ14の位置変化に拘わらず、二酸化炭素ガスの供給位置から溶融樹脂18の貯留位置に至るまでの距離、換言すれば、二酸化炭素ガスが供給された溶融樹脂18のスクリュ14による混合,攪拌の程度を、略一定に保つことが出来るのである。
【0056】
なお、二酸化炭素ガスの供給位置から溶融樹脂18の貯留位置に至るまでの距離の変化幅は、スクリュ14のストローク量や、複数のガス供給口62の相対的な離隔距離などによって適宜に設定することが可能である。
【0057】
そして、所定量の溶融樹脂18の貯留が完了したことを確認したら、全ての切換弁70a〜dを遮断して二酸化炭素の加熱シリンダ12内への供給を中断した後、図示しない駆動手段でスクリュ14を軸方向前方に駆動変位せしめることにより、二酸化炭素ガスが溶解されて改質等された溶融樹脂18を、加熱シリンダ12内からノズル孔20を通じて射出成形することが出来るのである。
【0058】
従って、このような射出操作によれば、加熱シリンダ12内に高圧の超臨界状態とされた二酸化炭素ガスを供給して溶融樹脂18に接触し、更にスクリュ14の回転作用によって混練,攪拌するに際して、二酸化炭素ガスと溶融樹脂18の混練,攪拌の程度が、樹脂材料の加熱溶融および計量の工程中の全体に亘って略一定に保たれることから、不活性ガスの溶融樹脂に対する溶解量を、溶融樹脂の全体、換言すれば計量の初期から終期にまでいたる全体に亘って略一定とすることが出来るのであり、それによって、不活性ガスによる溶融樹脂の目的とする改善効果を、射出される溶融樹脂の全体に亘って安定して得ることが可能となるのである。
【0059】
また、上述の如き射出操作によれば、スクリュ14の回転に伴う後退に従って、ガス供給口が、樹脂圧力が低い後方側に移行せしめられることから、加熱溶融および射出の工程の進行に伴って樹脂圧力が増大した場合でも、ガス供給口を後方側に変更することによって、溶融樹脂の樹脂圧力に対するガス供給圧の差圧の変化が軽減乃至は回避されるのであり、それによって、不活性ガスの溶融樹脂に対する溶解量の均一化が、より一層向上され得るのである。
【0060】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0061】
例えば、第一の実施形態において採用される圧力設定弁52や切換弁54の数や、第二の実施形態において採用されるガス供給口62や切換弁70の数は、要求される樹脂特性や、成形条件等に応じて、適宜に変更されるものであって、何等、限定されることはない。
【0062】
また、第一の実施形態では、各別に異なるガス供給圧を設定した複数の圧力設定弁52a〜dを選択的に採用することによって、異なるガス供給圧を設定するようになっていたが、その他、設定圧力を電気信号等で切換制御することの出来る圧力制御弁を採用する場合には、単一の或いは少ない圧力制御弁によって、目的とするガス供給圧の制御機構を構成することが可能である。
【0063】
更にまた、第一の実施形態では、スクリュ14の回転作動による樹脂材料16の加熱溶融および計量の進行に伴って加熱シリンダ12内の樹脂圧力が、次第に増加する場合について説明したが、射出成形の制御態様によっては、樹脂材料16の計量工程において加熱シリンダ12内の樹脂圧力が一時的に低下せしめられる場合もあり、そのような場合には、樹脂圧力の値の低下に伴って、例えば低い圧力に設定された圧力設定弁に切り換えること等によって、ガス供給口40から加熱シリンダ12内に供給されるガス圧力を低下せしめるように制御することにより、樹脂圧力のガス供給圧力の差圧が略一定に維持されるように対応することが出来る。
【0064】
更にまた、第二の実施形態において、複数のガス供給口62a〜dを択一的に選択するに際して、例示の如き2位置切換弁の他、ロータリバルブ等を採用することも可能である。また、複数のガス供給口を、二つ以上、同時に採用して、不活性ガスを加熱シリンダ内に供給するようにしても良い。
【0065】
また、第二の実施形態においても、加熱シリンダ12内における溶融樹脂の樹脂圧力の変化を、第一の実施形態と同様にして測定し、その測定結果に応じて、圧力設定弁64を制御せしめて、樹脂圧力とガス供給圧力の差圧が略一定となるように、ガス供給圧力を調節することも可能である。
【0066】
更にまた、前記第二の実施形態では、スクリュ位置検出手段が、スクリュ14の後退位置を検出する複数のリミットスイッチで構成されていたが、その他、エンコーダ等を用いてスクリュ位置検出手段を構成することも、勿論、可能である。
【0067】
さらに、前記第一及び第二の実施形態では、ガス供給源48から供給される二酸化炭素を昇圧する昇圧器50が採用されていたが、ガス供給源48から供給されるガス圧力が十分に高圧である場合等においては、そのような昇圧器50等を必ずしも設ける必要が無い。
【0068】
また、前記第一及び第二の実施形態では、何れも、スクリュ14において螺旋状羽根が形成された領域の中心軸部分が、先端側に行くに従って次第に大径化されており、加熱シリンダ12内を前方に送られる樹脂材料に対して次第に大きな圧力が及ぼされるようになっていたが、本発明は、その他、例えば、かかるスクリュの中心軸部分が軸方向中間部分で小径化されて、加熱シリンダ12内の軸方向中間部分において、ガス抜き等のために減圧部が形成されたベントタイプの射出装置等にも、同様に適用可能である。なお、かかるベントタイプの射出装置に本発明を適用するに際しては、加熱シリンダ12において、減圧部よりも前方側(射出ノズル側)に位置するように、ガス供給口が形成される。
【0069】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0070】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明方法に従えば、不活性ガスの溶融樹脂に対する供給時の差圧を略一定とすることによって、或いは、不活性ガスの溶融樹脂に対する混練,攪拌の程度を略一定とすることによって、溶融樹脂の全体に対して不活性ガスの量や分散状態を略均一として溶解させることが出来る。
【0071】
また、本発明に従う構造とされた射出装置においては、溶融樹脂に対する不活性ガスの供給時の差圧を略一定として、或いは、溶融樹脂に対する不活性ガスの混練,攪拌の程度を略一定として、不活性ガスを溶融樹脂に溶解させることが出来るのであり、本発明方法も有利に実施可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての射出装置の概略構造を示す縦断面説明図である。
【図2】本発明の第二の実施形態としての射出装置の概略構造を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
10,60 射出装置
12 加熱シリンダ
14 スクリュ
16 樹脂材料
18 溶融樹脂
40 ガス供給口
46 圧力センサ
48 ガス供給源
52a〜d 圧力設定弁
54a〜d 切換弁
58 切換制御装置
62a〜d ガス供給口
64 圧力設定弁
70a〜d 切換弁
72 開閉弁制御装置
74a〜d リミットスイッチ

Claims (4)

  1. 加熱筒にスクリュを挿入配置せしめて、該加熱筒の後部から供給した樹脂材料を該スクリュの回転と後退によって該加熱筒の前方に送って加熱溶融および計量すると共に、該加熱筒又は該スクリュに形成された供給口を通じて該加熱筒内に不活性ガスを供給することにより該加熱筒内で該不活性ガスを溶融樹脂に溶解せしめて、該スクリュの前方への移動によって該溶融樹脂を該加熱筒の先端ノズル部から射出することにより、ガス溶解樹脂を射出成形するに際して、
    前記スクリュの回転とそれに伴う後退による樹脂材料の加熱溶融および計量の工程において、前記加熱筒内における溶融樹脂圧力を、前記不活性ガスの供給口と同じ軸方向位置か該供給口よりも軸方向後方において測定すると共に、該加熱筒内における溶融樹脂圧力に対する差圧が一定となるように、前記不活性ガスの加熱筒内への供給圧力を調節することを特徴とするガス溶解樹脂の射出成形方法。
  2. 加熱筒にスクリュを挿入配置せしめて、該加熱筒の後部から供給した樹脂材料を該スクリュの回転とそれに伴う後退によって該加熱筒の前方に送って加熱溶融および計量すると共に、加熱筒又はスクリュに形成された供給口を通じて不活性ガスを加熱筒内に供給することにより該加熱筒内で該不活性ガスを溶融樹脂に溶解せしめて、該スクリュの前方への移動によって該溶融樹脂を該加熱筒の先端ノズル部から射出するようにしたガス溶解樹脂の射出装置において、
    前記加熱筒内における溶融樹脂圧力を測定する圧力測定手段を前記不活性ガスの供給口と同じ軸方向位置か該供給口よりも軸方向後方に設けると共に、該圧力測定手段で測定された溶融樹脂圧力に対する差圧が一定となるように、前記供給口を通じて加熱筒内に供給される前記不活性ガスの供給圧力を調節する圧力調節手段を設けたことを特徴とするガス溶解樹脂の射出装置。
  3. 前記圧力調節手段を、前記供給口を通じて前記加熱筒内に供給される前記不活性ガスの供給路上に配設されて、該不活性ガスの供給圧を設定および変更することのできる圧力制御弁と、
    前記圧力測定手段による前記加熱筒内における溶融樹脂の圧力の測定値の変化に従って、前記圧力制御弁における前記不活性ガスの供給圧を変更せしめる弁体制御装置とを、
    含んで構成した請求項2に記載のガス溶解樹脂の射出装置。
  4. 前記圧力制御弁を、
    前記供給口を通じて前記加熱筒内に供給される前記不活性ガスの供給路上で互いに並列的に配設されると共に、該不活性ガスの供給圧が互いに異なる値に設定された複数の圧力設定弁と、
    それら複数の圧力設定弁の何れかに対して、前記不活性ガスを選択的に導くことにより、使用する圧力設定弁を切り換える切換弁とを、
    含んで構成すると共に、
    前記弁体制御装置を、
    前記圧力測定手段で測定された前記加熱筒内における溶融樹脂圧力の変化に従って、前記切換弁により、使用する圧力設定弁を切り換えて前記不活性ガスの供給圧を変更せしめる切換制御装置を、
    含んで構成した請求項3に記載のガス溶解樹脂の射出装置。
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