JP4391707B2 - 幼稚仔放流構造物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人工的に孵化又は育成した水棲生物の幼稚仔(例えば稚魚又は稚貝)を放流する機能を備えた水中構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
「獲る漁業」から「育てる漁業」への転換という背景を受けて、卵又は孵化直後の水棲生物の幼稚仔を一定期間育成して放流することが見られるようになっている。現在は、陸上で育成した幼稚仔を海上から、又は海中へそのまま放流している。こうした放流形態では、放流直後は当然幼稚仔は群れているものの、幼稚仔自身の移動や海流によって次第に離散するのが常であり、また外敵に食べられる等して、放流した海域に幼稚仔が留まって、安全に成長することが少なかった。これでは、育てる漁業としての採算性が低く、特に、釣りに適した水中構造物(防波堤や護岸岸壁等)周辺における幼稚仔の育成、水棲生物の繁殖が期待できなかった。
【0003】
成長した水棲生物については、生息環境の定着を目的として、人工魚礁がよく用いられている。こうした人工魚礁を幼稚仔の放流に対して利用することも考えられるが、人工魚礁は成長した水棲生物の出入りを想定しているため、仮に幼稚仔を放流してもほとんど定着作用をもたらさない。このように、現在は幼稚仔の放流に対する離散対策をもたらす技術的解決手段が見当たらず、とりわけ水中構造物周辺のような特定場所を狙った幼稚仔の育成、水棲生物の繁殖はできていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
単純に幼稚仔の離散対策を講じるとすれば、幼稚仔を通水性の袋に収納した状態で放流して、離散しないように留め置くことが考えられるが、袋内外の出入りが幼稚仔の成長によって制限され、育てる漁業としての目的を達成し得ない。また、幼稚仔自身は成長に伴って生息環境を探して移動するものであり、放流時の離散のみを考慮して放流態様を決定するわけにはいかない。こうした幼稚仔の移動は、従来水棲生物の生息環境を提供しにくい人工的な水中構造物周辺に多く見られる。そこで、特に水中構造物である防波堤、護岸岸壁又は潜堤に着目し、これら水中構造物周辺での定着性を主眼とした幼稚仔の放流を実現するため、放流時の離散対策作用を有する水中構造物の構成について検討した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
検討の結果開発したものが、人工的に孵化又は育成した水棲生物の幼稚仔放流から定着までの環境を提供する水中構造物であって、幼稚仔の出入りが可能な放流ベースを水中構造物である防波堤、護岸岸壁又は潜堤水中基礎へ着脱自在に位置固定することを特徴とする幼稚仔放流構造物である。幼稚仔は、放流ベースに侵入させた状態で放流ベース単位で放流域、すなわち幼稚仔放流構造物の水中基礎へと運び、放流ベースのまま前記水中基礎に位置固定し、放流の用に供する。ここで、「着脱自在に位置固定する」とは、なんらかの係合手段又は固定手段を用いて特定場所に留まるように、放流ベースと水中基礎とが構造的に一体となる(例えば水中基礎に置いた放流ベースを岩塊等で押さえる原始的な手段でもよい)が、前記係合手段又は固定手段を解除すれば放流ベースは単独で回収できることを意味する。放流ベースは回収することで繰返し利用できるが、例えば現実的に、水中構造物構築の最終工程で、水中基礎の施工と共に放流ベースを取り付け、そのまま回収せずに放置するようにしてもよい。中構造物とは、全体のうち一部が水没している構造物を指し、防波堤、護岸岸壁や、海浜又は河川に見られる潜堤である。
【0006】
具体的には、(a)放流ベースは、魚礁作用を発揮する魚巣ベースに設けた放流ベース嵌合部へ着脱自在に嵌合し、この放流ベース及び魚巣ベースを一体とした放流ユニットを水中基礎に位置固定する。この構成では、放流ベースを魚礁作用のある魚巣ベースで囲むことによって、放流後、成長した幼稚仔の定着を図るわけである。幼稚仔放流構造物の水中基礎は、前記魚巣ベース及び放流ベースからなる放流ユニットを海流等に対して位置固定するアンカー(いわゆる固定手段)となる。より具体的には、放流ユニットは、水中基礎表面から突出しないように、水中基礎に設けた嵌合に嵌合する。幼稚仔放流構造物が整流作用を目的としたものであれば、前記嵌合穴又は魚巣部位に放流ユニットを完全に嵌め込み、水中基礎表面から放流ユニット(魚巣ベース又は放流ベース)が突出しないことが望ましい。また、放流ユニットを用いない場合、放流ベースは、水中基礎表面から突出しないように、水中基礎に形成した魚礁作用を発揮する魚巣部位に設けた放流ベース嵌合部へ着脱自在に嵌合し、この水中基礎に位置固定する。
【0007】
幼稚仔放流構造物の水中基礎はこの幼稚仔放流構造物の水中基礎であり、一般にコンクリートで構成されることが多いが、好ましくは大きな塊状物を乱雑に充填し、この塊状物と魚巣ベース又は放流ベースとの間や塊状物相互間に幼稚仔又は水棲生物が出入り可能な隙間を多数形成するとよい。ここにいう塊状物は、例えば建造物の解体後に排出されるコンクリート屑や新製のコンクリートブロック(プレキャストコンクリートブロック)のほか、環境親和性を考慮した場合、とりわけ自然の岩塊が好ましい。放流ユニットを嵌合する嵌合や、放流ベースを直接嵌合する魚巣部位は、こうした岩塊で構成するとよい。
【0008】
魚巣ベース又は魚巣部位は、放流後の幼稚仔や水棲生物の生息環境を提供する魚礁として機能する。水中基礎と別体となる魚巣ベースは、大きさや形状は自由であるが、通水性ネットで構成した容体に海藻の付着、繁殖を促す素材を充填した集魚ケースを単数又は複数組み合わせた態様で、例えば(a)通水性ネット筒に貝殻(素材)を充填した集魚ケースを多数配列して一体にして構成、(b)枠体に通水性ネットを張り巡らした籠体に貝殻(素材)を充填して構成、又は(c)前記各構成を魚礁ブロック(構成単位)として複数個組み合わせて構成する。水中基礎に対する位置固定を確実にするため、重量物を納めた載置ベースを魚巣ベースへ一体に設けてもよい。集魚ケースを複数用いる場合、各集魚ケースを連結し、更に相互の位置関係を拘束するように全体をフレーム等に配列するとよい。具体的には、鋼製枠材(アングル材、板材等)を組み合わせた枠体に多数の集魚ケースを収納する構成を例示できる。放流ベースは、魚巣ベースに設けた嵌合部位又は魚礁ブロックを組み合わせて形成した嵌合部位に嵌め込む。嵌合する放流ベースの数は問わない。集魚ケースは、本発明者提案の特許第1840418号、特許第1943699号、特許第2695735号や特開平07-236385号等に詳しい。
【0009】
幼稚仔の放流を担う放流ベースは、放流域まで幼稚仔を一定数量毎に運搬するコンテナとして機能するほか、放流後の幼稚仔の生息環境、特に外敵からの待避場所を提供する幼稚仔特化の魚礁として機能する。この放流ベースの大きさや形状は自由であるが、通水性ネットで構成した容体に幼稚仔が侵入する隙間を形成する素材を充填した保護ケースを単数又は複数組み合わせた態様で、例えば、(a)通水性ネット筒に貝殻(素材)を充填した集魚ケースを多数配列して一体にして構成、(b)通水性ネット筒にブラシ状繊維束(素材)を充填した集魚ケースを多数配列して一体にして構成、(c)枠体に通水性ネットをはり巡らした籠体に貝殻(素材)を充填して構成、又は(d)前記各構成を放流ブロック(構成単位)として複数個組み合わせて構成する。基本的には魚巣ベース類似の構造となるが、魚巣ベースは幼稚仔放流構造物の水中基礎に対して位置固定し、破損等を除いては除去しないことを前提とするのに対して、放流ベースは必要に応じて回収し、再び放流の用に供する点が異なる。また、魚巣ベースは海藻の繁殖を想定しているが、放流ベースは幼稚仔の侵入を想定しているので、内部の密度(隙間の程度)が異なる。
【0010】
放流ベース内の素材の隙間は、相対的に外部より暗くなる。そこで、幼稚仔は前記暗部へ向かっていく性質を利用して、幼稚仔を育成している水槽等に放流ベースを沈めると、幼稚仔自らが放流ベースに侵入して、一定数の幼稚仔を容易に放流ベース内に収納できる。こうして大量の幼稚仔が潜り込んだ放流ベースは、密閉ケース(稚魚の場合)又は通水性ケース(稚貝の場合)で覆って幼稚仔の離散を防ぎながら、運搬手段(船又はトラック)へ移して放流域にまで運搬する。放流域では、船上からクレーン又はダイバーの手により放流ベースを魚巣ベース又は水中基礎の魚巣部位にまで運び、魚巣ベース又は魚巣部位に放流ベースを嵌合すれば、放流が完了する。幼稚仔は、当初は比較的静穏な放流ベースに留まって成長するが、成長するに従って活動範囲を魚巣ベース周辺、幼稚仔放流構造物の水中基礎近辺へと拡げる。放流ベースは、幼稚仔が十分に成長した段階で回収し、次の放流に利用する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明を構成する防波堤(幼稚仔放流構造物)の一例を表す斜視図、図2は同幼稚仔放流構造物の水中基礎1に嵌合する放流ユニット2(載置ベース3、魚巣ベース4及び放流ベース5)の全体斜視図、図3は同放流ユニット2の組み付け関係を表す斜視図、図4は魚巣ベース4に対する放流ベース5の嵌合関係を表す斜視図、図5は放流ベース5の別例を表す斜視図、図6は同じく放流ベース5の別例を表す斜視図、図7は集魚ケース6の構造を表す一部破断斜視図、図8は別例の集魚ケース6の構造を表す一部破断斜視図である。本例の防波堤は、図1に見られるように、防波堤壁7の水中基礎1に設けた嵌合穴8に載置ベース3を備えた魚巣ベース4を嵌合して位置固定し、この魚巣ベース4に略直方体形状の放流ベース5を嵌合する態様である。
【0012】
放流ユニット2は、図2〜図4に見られるように、鋼製枠材(アングル材、板材等)9を組み合わせて構成した構造フレーム10内に略均一の大きさの岩塊11(各図中全体を一体にて表示)を乱雑に充填した載置ベース3を外殻として、構造フレーム10中心に魚巣ベース4を固着し、この魚巣ベース4上面に放流ベース5を嵌合する構成である(図3では岩塊を省略)。枠材9は岩塊11の逸脱を防止し、水中基礎1の嵌合穴8へ放流ユニット2を嵌め込む際の取扱いを容易にする。
【0013】
魚巣ベース4は、図3に見られるように、通水性ネット筒12に貝殻13を充填した集魚ケース6(図7参照)を多段に積層した魚礁本体部14と、この魚礁本体部14から上方に延設した鋼製枠材9からなる放流ベース嵌合部15とからなる。本例の魚巣ベース4は、載置ベース3と別体で製造しながら、載置ベース3と一体になるように、魚巣ベース4の脚と載置ベースの底面枠材9とを固着している。載置ベース3の構造フレーム10と魚巣ベース4との間に充填した岩塊11は、載置ベース3を保護する役割もある。
【0014】
放流ベース5は、図3又は図4に見られるように、鋼製枠材9で枠体を構成し、横向きに集魚ケース6を配列して一体にした構造である。集魚ケース6の大きさ、形状、配列向き、個数は自由であり、このほか図5又は図6に示すような放流ベース5もある。この放流ベース5(及び魚巣ベース4の魚礁本体部14)を構成する集魚ケース6は、図7に見られるように、通水性ネット筒12内に貝殻13(帆立貝、あこや貝、牡蠣ほか)の向きを交互に変えながら、貝殻13相互にスペーサ16を介して連ね、貝殻13全体をワイヤ17で束ねた構成である。スペーサ16は、貝殻13相互の密着を防いで幼稚仔侵入の隙間を形成する。また、ワイヤ17は外的負荷による貝殻13相互の分離を防いでいる。このほか、図8に見られるように、通水生ネット筒12内にブラシ状繊維束(素材)18を充填した構成としてもよい。繊維束18を形成するワイヤ17を張ることにより、通水生ネット筒12内で繊維束18が偏ることなく、幼稚仔侵入を確保する隙間の形成ができる。繊維束には、一定の緊張を有する植物繊維(椰子の実の繊維等)や合成樹脂繊維を用いることができるが、環境調和性の観点からはできる限り自然繊維を用いることが望ましい。
【0015】
このような幼稚仔の放流機能を付加した幼稚仔放流構造物は、次の手順で利用する。幼稚仔は陸上施設の水槽で孵化又は育成しており、放流ベースは前記水槽に沈め、一定時間放置する。幼稚仔は暗部に向かって進む特性を有しているから、水槽全体に比べて暗い放流ベースへ幼稚仔は自然と侵入していく。こうして幼稚仔を放流ベースの各集魚ケース内に侵入させた後、放流ベースは水槽内で運搬用の密閉ケース又は通水性ケースに収納して引き上げ、幼稚仔が離散しない状態を保って搬送手段(海では船、河川ではトラック等)により、放流域に構築した幼稚仔放流構造物にまで運ぶ。放流域では、密閉ケースに収納したままの放流ベース(通水性ケースは取り外してもよい)をダイバー又はクレーン等により水中へ持ち込み、水中基礎にまで運び、魚巣ベースの放流ベース嵌合部に放流ベースを嵌め込めば放流が完了する。作業完了直前まで放流ベースを密閉ケースに収納していれば、幼稚仔の離散が最小限に抑制できる。
【0016】
魚巣ベースは、本発明の必須構成要素であり、魚礁作用を発揮する。加えて、水中基礎表面を、岩塊等、水棲生物の出入りが可能な程度の隙間を有する構成にしておくと、魚巣ベース及び水中基礎表面全体が一体の魚礁作用として機能するようになる。このためには、魚巣ベースのみならず、魚巣ベースと一体にした載置ベース及び水中基礎表面は、できる限り自然物を材料として構成し、環境調和性(海藻の繁殖等)を発揮させることが好ましい。これにより、幼稚仔は一定程度にまで生育するまでは、主として放流ベースを生息環境及び待避場所として利用するが、その後魚巣ベースから水中基礎全域へと生息環境を拡げ、幼稚仔放流構造物近辺に生息するようになる。放流ベースは、こうした好ましい生息環境内に配置して、幼稚仔を放流するわけである。
【0017】
本例のように、基本的な構成が魚巣ベースと類似な放流ベース(いずれも集魚ケースを基礎としている)であれば、幼稚仔の成長に従って放流ベースは魚巣ベースと一体となって魚礁作用を発揮するので、回収せずにそのまま放置しても構わない。しかし、本発明では、幼稚仔の十分な成長の後、次回の放流のために放流ベースのみを回収し、次回の放流に利用することを特徴としている。このとき、複数の幼稚仔放流構造物における各魚巣ベース(又は後述の魚巣部位)の放流ベース嵌合部位及び放流ベースそれぞれの大きさ及び形状を同一にしておく(同一規格にする)と、適宜各放流ベースを自由に使い回しできて便利である。
【0018】
図9は水中基礎1に魚巣部位19を設けた防波堤(幼稚仔放流構造物)の一例を表す斜視図、図10は略台形潜堤(幼稚仔放流構造物、全体が水没する水中基礎1である)の一例を表す斜視図であり、図11は略平坦潜堤(幼稚仔放流構造物、全体が水没する水中基礎1である)の一例を表す斜視図である。本発明の幼稚仔放流構造物は、上記例示の防波堤に限らない。基本的には、魚礁作用を発揮する環境内に放流ベースを安定して配置し、幼稚仔成長までの一定期間放流ベースの位置固定が可能であればよい。これにより、図9〜図11に見られるような構成を例示することができる。説明の便宜上、各図では水中基礎1を構成する岩塊図示を省略している。
【0019】
図9に示す防波堤では、防波堤壁7に近い側の前後2列に、魚巣ベースに代わる魚巣部位19を水中基礎1と一体に設けている。魚巣部位19の構成は自由であるが、本例は直方体状にくり抜いた水中基礎1に貝殻を充填し、上面を通水性ネット20で被覆した構造である。部分的に、放流ベース5を嵌合可能な放流ベース嵌合部15を設けてあり、放流ベース5は前記放流ベース嵌合部15へ直接嵌め込み、幼稚仔の放流の用に供する。上述の通り、岩塊等で構成した水中基礎も長期間を経ることにより海藻の繁殖を許し、魚礁作用を発揮するが、集魚ケースからなる魚巣ベースの方がより好ましく魚礁作用を発揮する。そこで、本例の防波堤では、広い面積で魚巣ベース相当部位を構成するため、直接水中基礎1に魚巣部位19を形成しているわけである。
【0020】
図10に示す潜堤は、例えば海流又は河川の流速又は流量を抑制又は制限するために全体が水没する水中基礎1のみで設けられるもので、この潜堤にも本発明は適用しうることを示している。防波堤壁を有しない点を除き、基本的な構成は図1以下の防波堤の例に準じる。また、図11に見られるような護岸等を主目的とした略平坦潜堤でも、同様に本発明を適用しうる。これら潜堤は、いずれも全体として幼稚仔の放流機能を付加した築磯(つきいそ、一種の人工魚礁)として働くことになる。従来の人工魚礁と異なる点は、特定の構造物に対して魚礁作用を発揮させるのではなく、一定の範囲全体にわたって、放流する幼稚仔の対する生育環境を提供できる点にある。これにより、育てる漁業としての目的をよりよく達成できるようになる。
【0021】
【発明の効果】
本発明により、育てる漁業をよりよく実現するために求められる幼稚仔の定着を達成し、効率良い合目的的な幼稚仔の放流を可能にする。水中構造物である防波堤、護岸岸壁又は潜堤は主として防波や護岸を目的として構築されるものであるが、こうした場所はすなわち人が接近しやすい場所であり、こうした場所に定着する幼稚仔及び水棲生物の生息環境があると、育てる漁業の観点からだけではなく、釣り場として好ましいと言える。これまでの放流と異なり、成長に従って必要となる水棲生物としての生息環境を備えることで、幼稚仔放流構造物近辺(水中基礎周辺)を中心に魚又は貝が生息することが期待できる。このように、本発明の幼稚仔放流構造物は、単なる防波や護岸目的のみならず、幼稚仔の放流、定着、そして育てる漁業に貢献する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を構成する防波堤の一例を表す斜視図である。
【図2】同幼稚仔放流構造物の水中基礎に嵌合する放流ユニットの全体斜視図である。
【図3】同放流ユニットの組み付け関係を表す斜視図である。
【図4】魚巣ベースに対する放流ベースの嵌合関係を表す斜視図である。
【図5】放流ベースの別例を表す斜視図である。
【図6】放流ベースの別例を表す斜視図である。
【図7】集魚ケースの構造を表す一部破断斜視図である。
【図8】別例の集魚ケースの構造を表す一部破断斜視図である。
【図9】水中基礎に魚巣部位を設けた防波堤の一例を表す斜視図である。
【図10】略台形潜堤の一例を表す斜視図である。
【図11】略平坦潜堤の一例を表す斜視図である。
【符号の説明】
1 水中基礎
2 放流ユニット
3 載置ベース
4 魚巣ベース
5 放流ベース
6 集魚ケース
7 防波堤壁
8 嵌合
9 鋼製枠材
10 構造フレーム
11 岩塊
12 通水性ネット筒
13 貝殻
14 魚礁本体部
15 放流ベース嵌合部
16 スペーサ
17 ワイヤ
18 ブラシ状繊維束(素材)
19 魚巣部位
20 通水性ネット

Claims (4)

  1. 人工的に孵化又は育成した水棲生物の幼稚仔放流から定着までの環境を提供する水中構造物であって、幼稚仔の出入りが可能な放流ベースを水中構造物である防波堤、護岸岸壁又は潜堤水中基礎へ着脱自在に位置固定することを特徴とする幼稚仔放流構造物。
  2. 放流ベースは、魚礁作用を発揮する魚巣ベースに設けた放流ベース嵌合部へ着脱自在に嵌合し、該放流ベース及び魚巣ベースを一体とした放流ユニットを水中基礎に位置固定する請求項1記載の幼稚仔放流構造物。
  3. 放流ユニットは、水中基礎表面から突出しないように、水中基礎に設けた嵌合に嵌合する請求項2記載の幼稚仔放流構造物。
  4. 放流ベースは、水中基礎表面から突出しないように、水中基礎に形成した魚礁作用を発揮する魚巣部位に設けた放流ベース嵌合部へ着脱自在に嵌合し、該水中基礎に位置固定する請求項1記載の幼稚仔放流構造物。
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