JP4390641B2 - 多軸切削加工ユニットの設計支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の回転工具を備える2以上の多軸切削加工ユニットが回転インデックス装置によって位置決めされ、ワークに対して接近しながら加工を行うユニット交換式工作機械における前記多軸切削加工ユニットの設計支援装置、複数の回転工具を備える2以上の多軸切削加工ユニットが回転インデックス装置によって位置決めされ、ワークに対して接近しながら加工を行うユニット交換式工作機械を用いた2以上の加工工程における工程情報作成装置に関する。
多軸切削加工ユニット(ギャングヘッドとも呼ばれる)が回転インデックス装置によって位置決めされ、ワークに対して接近しながら加工を行うユニット交換式工作機械(例えば、特許文献1参照)が実用化されている。多軸切削加工ユニットには複数の回転工具が備えられていることから、ワークの複数の箇所に対して一度に加工を行うことができ、効率的である。また、多軸切削加工ユニットは、ワークの種類によって交換可能であって、汎用性がある。
ところで、多軸切削加工ユニットを設計する際、回転工具の多軸切削加工ユニットへの割り付けの作業は、習熟した担当者がワーク毎の加工条件を考慮しながら経験に基づいて行っている。
また、ユニット交換式工作機械を動作させるためのNCプログラムについても、ワーク毎の加工条件を考慮しながら担当者が経験に基づいてプログラミングを行っている。
一方、工作機械のNCプログラムの作成を支援するための各種装置及び方法が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3及び特許文献4参照)。
実公平2−7009号公報 特許第3161195号公報 特開平8−50505号公報 特開2002−116807号公報
前記のとおり、回転工具の多軸切削加工ユニットへの割り付けの作業は担当者の経験に基づいて行われていることから、未経験者が行うことは困難である。また、経験者であっても試行錯誤を繰り返して時間がかかることがあり、しかも回転工具が多軸切削加工ユニットに対して適切に割り付けられているとは限らない。さらに、搬送ライン、回転工具、加工順序等に関する多数の資料を参照しながら設計を行う必要があり、資料の収集及び整理に時間がかかる。
一方、前記特許文献2〜4に記載された装置や方法は一般的な加工機械に適用されるものであって、上記のユニット交換式工作機械に対しての適用は困難である。特に、多軸切削加工ユニットに対する回転工具の割付処理はできない。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、簡便且つ適切に多軸切削加工ユニットの設計を行うことが可能となる多軸切削加工ユニットの設計支援装置を提供することを目的とする
本発明に係る多軸切削加工ユニットの設計支援装置は、複数の回転工具を備える2以上の多軸切削加工ユニットが回転インデックス装置によって位置決めされ、ワークに対して接近しながら加工を行うユニット交換式工作機械における多軸切削加工ユニットの設計支援装置であって、前記ワークの加工に対する複数の設計加工情報を、所定のデータベースに基づいて、分類、分解及び編集し、前記多軸切削加工ユニット毎に割り付けるユニット設計情報を作成するものにおいて、前記設計加工情報を、前記ワークを高精度に加工する加工種類である第1のグループ、前記複数の回転工具を同期回転させる加工種類である第2のグループ、及び前記第1のグループよりも低精度に加工する加工種類である第3のグループに分類する手段と、前記グループ毎に各グループ内で、当該グループに割り付けられる全ての設計加工情報に対応した回転工具を駆動する動力及び多軸切削加工ユニットを前進させるための推力を算出する手段と、算出した動力が最大動力を超えているか否か、及び算出した推力が最大推力を超えているか否かを判断する手段と、前記グループ毎に各グループ内で、当該グループに割り付けられる各設計加工情報を1台の多軸切削加工ユニットに配置した場合の前記回転インデックス装置による前記多軸切削加工ユニットの回転半径を算出する手段と、算出した回転半径が最大回転半径以下であるか否かを判断する手段と、前記第1のグループが、算出した回転半径が最大回転半径以下である条件を満たさないとき、該第1グループ内で基準位置からワークへ向かう方向の長さが最も長く又は最も短く、加工精度の低い設計加工情報を前記第3のグループに移動する手段とを有することを特徴とする。
このように、複数の前記設計加工情報を分類、分解及び編集して、簡便且つ適切に多軸切削加工ユニット毎に割り付けるユニット設計情報を作成することができる。
前記設計加工情報を前記ワークに対する加工方向毎に分類して、前記設計加工情報を適切に多軸切削加工ユニット毎に割り付けることができる。
既存の設計加工情報と、新規の設計加工情報との差分の情報を抽出し、該差分の情報を分類、分解及び編集することにより、既存の設計加工情報を有効に利用することができるとともに処理時間の短縮化を図ることができる。
前記設計加工情報を、前記ワークを高精度に加工する加工種類である第1のグループと、前記複数の回転工具を同期回転させる加工種類である第2のグループと、前記第1のグループよりも低精度に加工する加工種類である第3のグループとに分類すると、第1のグループはより高精度な加工が可能となり、第2のグループは適切な同期加工が可能となる。
この場合、前記第1のグループが所定の設計条件を満たさないとき、該第1のグループ内で加工精度の低い設計加工情報を前記第3のグループに移動すると、第1のグループ内で加工精度の高い設計加工情報による加工を、高精度に維持することができる。
前記第2のグループが所定の設計条件を満たさないとき、該設計条件を満たすように前記設計加工情報のいくつかを新たなグループに移動するとよい。
前記第3のグループが所定の設計条件を満たさないとき、該第3のグループ内で加工精度の低い設計加工情報を新たなグループに移動するとよい。この場合、第3のグループ内で加工精度の比較的高い設計加工情報による加工を、比較的高精度に維持することができる。
また、前記設計加工情報を対応する加工種類毎のグループに分類し、該グループが所定の設計条件を満たさないとき、該設計条件を満たすように1以上の前記設計加工情報を他のグループ又は新たなグループへ移動するとよい。
前記設計条件は、前記設計加工情報が示す穴同士の軸間距離が所定閾値以上という条件にすると、回転工具を回転させるギア機構の構成が簡便となる。
前記設計条件は、前記グループに対応する前記多軸切削加工ユニットに要する動力又は推力が所定閾値以下という条件にするとよい。
前記設計条件は、前記グループに対応する前記多軸切削加工ユニットの加工に要する加工時間が所定閾値以下という条件として、所定のサイクルタイムを実現するとよい。
前記設計条件は、前記グループに対応する前記多軸切削加工ユニットの製造に要する原価が所定閾値以下という条件にするとよい。
対応する穴が同径である前記設計加工情報をまとめて移動すると、大径のものが残されたグループに対しては、多軸切削加工ユニットの送り速度を高速に設定可能である。
対応する穴同士に軸間公差が規定されているものをまとめて移動すると、軸間公差が保たれる。
対応する前記回転工具の基準位置からの長さが最も長い設計加工情報又は最も短い設計加工情報を移動すると、前記回転インデックス装置の回転に対する多軸切削加工ユニットの回転半径を小さくすることができる。
前記設計加工情報が示す穴同士の軸間距離が所定閾値以下であるもののうち、これら以外の前記設計加工情報が示す穴で同径のものの数が少ない一方を、同径のものの前記設計加工情報とともに移動するとよい。
前記設計加工情報が示す穴同士の軸間距離が所定閾値以下であるもののうち、これら以外の設計加工情報が示す穴との距離が近い一方を移動すると、残された設計加工情報が示す穴と他の穴との軸間距離が長く、回転工具を回転させるギア機構の構成が簡便となる。
加工順序の規則が記録された加工順序データベースに基づき、前記設計加工情報を前記ワークに対する加工順に分類、分解及び編集すると、多軸切削加工ユニット毎に割り付けるユニット設計情報を適切に作成することができる。
前記設計加工情報のうち、前記加工順序データベースに記録されていない情報に基づいて該加工順序データベースを更新するとよい。
さらに、前記ユニット交換式工作機械を用いた2以上の加工工程について、前記ワークの加工に関する複数の前記設計加工情報を、所定のデータベースに基づいて、分類、分解及び編集し、前記多軸切削加工ユニット毎に割り振った工程情報を作成する工程情報作成部を有し、前記工程情報作成部は、前記ワークに対して加工を行っている部分のうち最小径である部分に合わせて送り速度が変化するNCプログラム情報を作成するように構成してもよい。
このように、複数の設計加工情報を分類、分解及び編集して、多軸切削加工ユニットを用いた一連の加工工程に対する工程情報を簡便に作成することができる。
このように、ワークに対して加工を行っている部分のうち最小径である部分に合わせて送り速度を変化させることにより、加工時間を短縮することができる。
この場合、先端の小径部と後端の大径部とを備える段付きの回転工具の小径部がワークを貫通したときに前記多軸切削加工ユニットの送り速度を速めるようにしてもよい。
本発明に係る多軸切削加工ユニットの設計支援装置によれば、簡便且つ適切に多軸切削加工ユニットの設計を行うことができる。
また、多軸切削加工ユニットを用いた一連の加工工程に対する工程情報を簡便に作成することができる。
以下、本発明に係る多軸切削加工ユニットの設計支援装置について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図17を参照しながら説明する。本実施の形態に係る多軸切削加工ユニットの設計支援装置は、図1に示すユニット交換式工作機械10に対して適用されるものである。先ず、このユニット交換式工作機械10及びユニット交換式工作機械10で用いられる多軸切削加工ユニットについて説明する。
図1に示すように、ユニット交換式工作機械10はワーク12を加工する工作機械であって、搬送ライン14の両側に複数台が設けられている。各ユニット交換式工作機械10は、6つのアーム16を備える回転インデックス装置18を有し、60°ずつの間欠回転が可能であって、アーム16のいずれか1つを搬送ライン14の方向に位置決めすることができる。アーム16の先端にはワーク12を加工するための多軸切削加工ユニット20が設けられている。該多軸切削加工ユニット20はアーム16に対して着脱可能であって、ワーク12の種類によって交換される。
ワーク12は、搬送ライン14上を搬送されユニット交換式工作機械10の正面で停止して固定される。このとき、多軸切削加工ユニット20がワーク12に対して接近して、多軸切削加工ユニット20に設けられた複数の回転工具22(図2参照)によって、複数箇所が一度に加工される。所定の多軸切削加工ユニット20によって加工が終了し、多軸切削加工ユニット20が後退した後、回転インデックス装置18が間欠回転し他の多軸切削加工ユニット20をワーク12に対して対向させる。この後、新しくワーク12に対向した多軸切削加工ユニット20によってワーク12を加工する。このようにしてワーク12は、1台のユニット交換式工作機械10によって最大6回の加工がなされる。また、ワーク12は、停止した位置における両側のユニット交換式工作機械10から同時に加工される。
なお、回転インデックス装置18における6本のアーム16には、必ずしも全てに多軸切削加工ユニット20が設けられている必要はない。
図2及び図3に示すように、多軸切削加工ユニット20は四角の箱形状であって、広い面積のフロントプレート20aに複数の回転工具22が設けられている。各回転工具22はフロントプレート20aから突出したスピンドルハウジング23によって回転可能に軸支されている。
多軸切削加工ユニット20のリアプレート20bには、アーム16の回転軸によって駆動される入力シャフト24が設けられており、内部のギア機構26を回転させる。ギア機構26を構成する複数のギア26aは相互のギア比によって減速又は増速されて回転し、各回転工具22を回転駆動する。入力シャフト24は1本であって、各回転工具22は所定の速度比を保ったまま定速回転する。
多軸切削加工ユニット20に設けられる回転工具22としては、ファインボーリング、リーマ、タップ、ラフボーリング及びドリルを挙げることができる。このうち、ファインボールとリーマは、高い加工精度が必要とされる穴に適用されるものであり、振動の少ない状態で使用されることが好ましい。また、タップは回転速度と送り速度の同期が必要であることから他の種類の回転工具22とは別の多軸切削加工ユニット20に設けられることが好ましい。
ところで、図2及び図3に示す多軸切削加工ユニット20は所定のワーク12に対応した一例であって、実際には、各ワーク12の加工工程毎に回転工具22の種類及び配置が異なる。
次に、多軸切削加工ユニット20の設計支援装置50について図4〜図6参照しながら説明する。該設計支援装置50は、多軸切削加工ユニット20に設定される回転工具22の種類及び配置の設計支援のための加工ユニット設計情報82を作成するものであって、パーソナルコンピュータ又はワークステーション等のコンピュータ52を主とする構成となっている。
コンピュータ52は、多軸切削加工ユニット20の設計支援としての機能以外に、ユニット交換式工作機械10を動作させるためのNCプログラム78を作成することができ、NCプログラム作成装置としても作用する。また、コンピュータ52は、搬送ライン14におけるワーク12に対する加工の工程情報86を作成することができ、工程情報作成装置としても作用する。
図4に示すように、設計支援装置50は、コンピュータ52と、表示手段としてのモニタ56と、入力手段としてのキーボード58及びマウス60とを有する。また、コンピュータ52には、図示しないネットワークドライバ、外部記録媒体ドライバ及びプリンタ等の一般的な入出力機器が設けられており、これらのうち入力機能を有するものからワーク12に関する製品図データ62が入力可能である。
図5に示すように、該製品図データ62はCAD(Computer Aided Design)によって作成された3次元データ(例えば、ソリッドモデル)を含むデータであり、切削穴毎の加工方法等の情報である設計加工情報64を含む。
また、コンピュータ52は、主制御部としての演算処理手段68と、該演算処理手段に対してデータの授受を行うデータベース部70と、キーボード58等の入力手段からデータを入力して演算処理手段68へ伝える入力設定部72とを有する。
図4に戻り、演算処理手段68は、設計加工情報64をデータベース部70のデータに基づいて分類、分解及び編集し、多軸切削加工ユニット20毎に割り振った割付情報74を作成する加工情報作成部76を有する。ここで、分類とは設計加工情報64を複数のグループに振り分けることであり、分解とは、1以上の設計加工情報64を複数の情報に複写することである。編集とは、設計加工情報64を変更し、分類の間で移動し、並べ替え又は所定のデータを付加することである。なお、分類、分解及び編集は複合的に行われるものでもよい。
また、演算処理手段68は、該割付情報74に基づいてNCプログラム78を作成するNCプログラム作成部80と、割付情報74に基づいて加工ユニット設計情報82を作成する加工ユニット設計情報作成部84と、割付情報74に基づいて工程情報86を作成する工程情報作成部88とを有する。NCプログラム78、加工ユニット設計情報82及び工程情報86は、モニタ56及び図示しないプリンタ、外部記録媒体に所定の形式で出力可能である。
加工情報作成部76は、製品図データ62から設計加工情報64を抽出する設計情報抽出部90aと、設計加工情報64と既存ワークに関する情報との違いを抽出する差分抽出部90bと、各加工部分に対する加工方向を認識して分類した第1の加工情報92aを作成する加工方向ソート部90cとを有する。また、加工情報作成部76は、第1の加工情報92aを工程毎に分解した第2の加工情報92bを作成する工程分解部90dと、第2の加工情報92bに加工条件を付加した第3の加工情報92cを作成する加工条件設定部90eと、第3の加工情報92cを多軸切削加工ユニット20毎に割り振って割付情報74を作成する軸割付部90fとを有する。
実際上、加工情報作成部76を含む演算処理手段68の処理の主体は1以上のプログラムであって、該プログラムがCPU(Central Processing Unit)によって読み取り実行されることにより演算処理手段68としての作用を奏する。また、コンピュータ52には、記録部としてのRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)が設けられている。
図6に示すように、データベース部70には前記製品図データ62が一時的に記録される。また、製品図データ62の設計加工情報64は、各加工穴毎に穴番号データ100a、穴座標データ100b、穴加工方向データ100c、寸法データ100d、加工種類データ100e、軸間公差である公差データ100f及び面粗さデータ100gが記録されている。
データベース部70には、加工情報データベース100、加工順序データベース102、既存ワーク加工情報データベース104、加工条件データベース106、原価データベース107及びライン情報データベース108が記録されている。
加工情報データベース100は、前記第1〜第4の加工情報92a、92b、92c、92d及び割付情報74が記録されるデータベースである。
加工順序データベース102は、所定の穴の加工を行う際の標準的な加工順序のルールが記録されたデータベースであり、例えば、「下穴を開ける工程の次にはタップの工程を行う。」という意味のルールが記録されている。
既存ワーク加工情報データベース104は、既存のワーク12に対して作成された割付情報74に相当する情報が記録されたデータベースである。
加工条件データベース106は、回転速度や送り速度等の加工条件が回転工具22の種類及び穴径に応じたテーブル形式で記録されたデータベースである。
原価データベース107は、多軸切削加工ユニット20のフロントプレート20a等の基本構造部のコスト、各回転工具22のコスト及びギア機構26を構成する各ギアのコスト等が記録されたデータベースである。
ライン情報データベース108は、前記搬送ライン14に関する情報が記録されたデータベースであり、対象ワークデータベース108a、設備スペックデータベース108b、ライン構成データベース108c及び使用工具データベース108dからなる。
対象ワークデータベース108aは、搬送ライン14において対象とされるワーク12の番号が記録されたデータベースである。
設備スペックデータベース108bは、ユニット交換式工作機械10に関する情報が記録されたデータベースであり、具体的には、適用可能な多軸切削加工ユニット20の最大寸法(縦×横×幅)、前記フロントプレート20a上における回転工具22の配置可能な範囲(縦×横)、多軸切削加工ユニット20を押し出す最大動力と最大推力、前記回転インデックス装置18の最大回転半径等の情報が記録されている。
ライン構成データベース108cは、各ユニット交換式工作機械10のアーム16において多軸切削加工ユニット20が適用済みであるか否かに関する情報(空き情報)と、各アーム16毎に適用されている多軸切削加工ユニット20の識別番号が記録されている。
使用工具データベース108dは、ユニット交換式工作機械10のために用意されている全ての回転工具22についての識別番号とその種類、径及び長さ等の情報が記録されている。
次に、このように構成されるコンピュータ52を用いてNCプログラム78、加工ユニット設計情報82及び工程情報86を作成する手順について図7〜図17を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、特に断らない限り表記したステップの番号順に実行されるものとする。
図7のステップS1において、演算処理手段68は所定の入力装置から製品図データ62を読み込み、データベース部70に一時的に記録する。
ステップS2において、設計情報抽出部90aは製品図データ62から設計加工情報64を抽出する。
ステップS3において、差分抽出部90bは、既存ワーク加工情報データベース104を参照しながら設計加工情報64のうち新規の部分のみを抽出する。これにより、例えば、新規のワーク12が既存のワーク12に対して所定の1つの穴だけが追加されたものである場合、この追加された穴の設計加工情報64のみを抽出して以下の処理を適用させることができる。この場合、他の穴の設計加工情報64に対しては既存ワーク加工情報データベース104に記録されている情報を使用してもよい。
なお、所定の設定によりこのステップS3の処理は省略可能であり、担当者の判断によっては設計加工情報64の全てに対応して以下の処理を適用させることができる。
ステップS4において、加工方向ソート部90cは、穴加工方向データ100cに基づいて設計加工情報64を穴の加工方向毎に分類した第1の加工情報92aを作成し、所定の記録部に記録する。例えば、図5に示す穴200a、200b及び200cは上面の加工穴として分類され、穴200d及び200eは前面の加工穴として分類され、穴200f、200g及び200hは側面の加工穴として分類される。
ステップS5において、工程分解部90dは加工順序データベース102を参照しながら第1の加工情報92aの各設計加工情報64に加工順序を付加し、工程毎に分解した第2の加工情報92bを作成する。例えば、1つの穴であっても、下穴を開ける工程とその後に行われるタップの工程の2つの工程が必要である場合があり、このような穴に対応する設計加工情報64は2つに分解され、それぞれ工程の順番が付加される。
ステップS6において、第1の加工情報92aの各設計加工情報64が全て分解されたか否かを確認する。全ての設計加工情報64が分解されている場合にはステップS8へ移り、処理されていない設計加工情報64が残っている場合にはステップS7へ移る。
ステップS7においては、処理されていない設計加工情報64を、担当者がモニタ56の画面上で確認し(又は工程分解部90dによって自動的に認識され)、新規の加工順序であるものとして、加工順序データベース102に所定の形式で登録、更新する。この後ステップS5へ戻り、第2の加工情報92bの作成を続行する。
なお、加工順序データベース102を更新するタイミングはステップS7以外にも、ステップS8を実行する前に一括して更新するようにしてもよい。この場合、処理されていない設計加工情報によって決定される加工順序のデータを仮の加工順序データベースとして保持し、ステップS5においては、該仮の加工順序データベースと加工順序データベース102とを参照するようにすればよい。
ステップS8において、工程分解部90dは第2の加工情報92bの各構成要素に含まれる寸法データ100dに基づいて使用する回転工具22を使用工具データベース108dに記録されたものの中から選択する。この構成要素に選択された回転工具22の識別番号を付加するとともに、構成要素自体の識別番号を付加したスピンドルデータ(設計加工情報)を作成する。スピンドルデータとは当初の設計加工情報64が分類、分解及び編集された各情報を識別するための呼び名である。各スピンドルデータは、第3の加工情報92cを構成する。
ステップS9において、加工条件設定部90eは、加工条件データベース106を参照しながら、第3の加工情報92cの各スピンドルデータに加工条件(回転数及び送り速度等)を付加した第4の加工情報92dを作成する。
このようにして作成された第4の加工情報92dの各スピンドルデータには以下のデータが含まれている。すなわち、対象穴識別番号、穴座標、穴径及び長さ、加工種類、公差、面粗さ、使用工具識別番号、加工条件(回転速度及び送り速度)の各データがスピンドルデータの構成要素に含まれる。
また、第4の加工情報92dは、ワーク12に対する加工面及び加工工程に応じて分類、分解及び編集されている。第4の加工情報92dは、一度加工情報データベース100に記録される。
次に、軸割付部90fの作用について図8〜図13を参照しながら説明する。なお、以下の説明はワーク12における1つの加工面について行われる処理であるが、実際には各加工面について同様の処理が行われる。
図8のステップS101において、軸割付部90fは加工情報データベース100から第4の加工情報92dを読み出す。
ステップS102において、第4の加工情報92dのスピンドルデータを、回転工具22の種類に応じて3つのグループに分類する(図9参照)。このうち第1のグループとしては、各スピンドルデータのうち加工種類がファインボーリング又はリーマであるものを選択する。また、第2のグループとしては、各スピンドルデータのうち回転工具22の種類がタップであるものを選択する。さらに第3のグループとしては、第1のグループ及び第2のグループに含まれないその他のスピンドルデータであるものを選択する。第3のグループには、ラフボール及びドリル等の比較的低精度の穴用のスピンドルデータが集められ、これらの加工においては比較的振動が発生しうる。
ステップS103において、第3のグループのうち、加工種類としてフライス(面削り加工)又はリセス(溝削り加工)のスピンドルデータがあるか否かを確認する。フライス又はリセスのスピンドルデータがある場合にはステップS104へ移り、それ以外の場合にはステップS105へ移る。
ステップS104においては、前記ステップS103で確認されたフライス又はリセスのスピンドルデータを第3のグループから除外し、所定の記録部に記録する。これらのフライス又はリセスによるスピンドルデータについては、ユニット交換式工作機械10以外の工作機械(フライス盤等)のNCプログラム等に用いるとよい。
ステップS105において、第1のグループに対する工程割付の処理を所定のサブルーチン処理によって行う。
ステップS106において、第2のグループに対する工程割付の処理を所定のサブルーチン処理によって行う。
ステップS107において、第3のグループに対する工程割付の処理を所定のサブルーチン処理によって行う。ステップS105、S106及びS107において実行されるサブルーチン処理については後述する。
ステップS108において、ライン構成データベース108cを参照しながら、前記ステップS105〜S107で割り付けられたスピンドルデータのグループを、空いているアーム16に対して順に割り付け、割付情報74を作成する。このとき、1台のユニット交換式工作機械10における6本のアーム16の全てに多軸切削加工ユニット20が適用済みであるときには、搬送ライン14において下流側に隣接するユニット交換式工作機械10のアーム16に順に割り付ければよい。また、アーム16のいくつかを予備としてスピンドルデータのグループの割付を行わないようにしてもよい。
ステップS109において、割付情報74をモニタ56の画面等に出力し、担当者によって結果の確認が行われる。割付情報74によれば、各多軸切削加工ユニット20による概略加工時間、原価、及び必要な多軸切削加工ユニット20の数が確認可能である。加工時間が所定のサイクルタイムを超える場合、原価が所定の基準値を超える場合又は多軸切削加工ユニット20の数が許容値を超える場合には、担当者によって所定の条件を付加又は変更した後に、再処理を行うとよい。
つまり、加工時間が所定のサイクルタイムを超える場合には、該当する多軸切削加工ユニット20に分担されている回転工具22のいくつかを選択して、別の多軸切削加工ユニット20に分担させるような検討を行うとよい。
また、多軸切削加工ユニット20の数が許容値を超える場合には、複合工具、特殊スピンドルの採用や、回転工具22の軸間許容値の変更等を検討し、工程数の低減を図るとよい。
ステップS110において、加工ユニット設計情報作成部84は、割付情報74を所定の形式に変換した加工ユニット設計情報82を作成し、モニタ56の画面等又はプリンタ等に出力する。加工ユニット設計情報82は、各多軸切削加工ユニット20による加工時間と、各多軸切削加工ユニット20を製作するための原価見積もり表を含む。原価見積もり表は、原価データベース107を参照して作成される。
次に、前記ステップS105における第1のグループに対する工程割付の処理であるサブルーチン処理について図10を参照しながら説明する。なお、図10、図12及び図13に示す処理(前記ステップS105、S106及びS107にそれぞれ対応する処理)は、基本的に前記軸割付部90fが前記ライン構成データベース108cを参照しながら実行する処理である。
図10のステップS201において、第1のグループに割り付けられた各スピンドルデータの加工種類がリーマであるものであって、他のスピンドルデータに対して軸間距離が所定の許容値以下であるものがあるか否かを確認する。軸間距離が許容値以下のものがある場合にはステップS204へ移り、許容値が満たされている場合にはステップS202へ移る。
ステップS202においては、第1のグループに割り付けられた全てのスピンドルデータに対応した回転工具22を駆動する動力と、多軸切削加工ユニット20を前進させるための推力を算出する。
ステップS203においては、前記ステップS202で算出した動力及び推力が、前記設備スペックデータベース108bに記録された最大動力及び最大推力以下であるか否かを確認する。算出した動力が最大動力を超えるとき、又は算出した推力が最大推力を超えるときにはステップS204へ移り、それ以外のときにはステップS206へ移る。
ステップS204において、他のスピンドルデータに対して軸間距離が許容値以下、又は所定の閾値以下であるリーマのスピンドルデータのうち、一方が、それ以外の他のスピンドルデータとの間で軸間公差が規定されていない場合、そのスピンドルデータを前記第3のグループに移動する。つまり、前記のとおり第3のグループは比較的振動が発生する加工種類のスピンドルデータが集められたグループであるが、リーマ加工はファインボール加工と比較して振動に対する影響が小さく、第3のグループに移動可能である。
ステップS205において、他のスピンドルデータに対して軸間距離が許容値(又は閾値)以下であるリーマのスピンドルデータのうち、他のリーマのスピンドルデータとの間で軸間公差が規定されているスピンドルデータを、該他のリーマのスピンドルデータとともに第3のグループに移動する。
このように、軸間公差が規定されているリーマのスピンドルデータ同士をともに移動することにより、これらのスピンドルデータは、第3のグループにおいて同一の多軸切削加工ユニット20に割り付けられることになり、複数の穴の間における軸間公差が規定値に維持される。
又はファインボールのスピンドルデータは第1のグループに残されることから、振動を受けることがなく、高い精度の加工が可能になる。ファインボールのスピンドルデータに対して軸間公差が規定されているリーマのスピンドルデータは第1のグループに残されることから、ファインボールの穴とリーマの穴との間における軸間公差が規定値に維持される。
このステップS205の後、前記ステップS201へ戻り処理を続行する。
ステップS206において、第1のグループのうち、ファインボールのスピンドルデータであるものが他のスピンドルデータに対して軸間距離が所定の許容値以下のものがあるか否かを確認する。軸間距離が許容値以下のものがある場合にはステップS207へ移り、それ以外の場合にはステップS208へ移る。
ステップS207においては、担当者によって、該当するファインボール加工による穴を特殊ボス形状に変更する等の仕様の再検討を行うものとする。
ステップS208においては、第1のグループに割り付けられた各スピンドルデータを1台の多軸切削加工ユニット20に配置した場合の回転インデックス装置18における回転半径を算出する。
ステップS209において、前記ステップS208で算出された回転半径が前記設備スペックデータベース108bに記録された最大回転半径以下であるか否かを確認する。算出された回転半径が最大回転半径を超える場合にはステップS210へ移り、それ以外の場合には本サブルーチンの処理を終了する。
ステップS210において、第1のグループの各スピンドルデータに対応した回転工具22のうち、図11に示すように、所定の基準線からの長さが最大値maxのものを調べる。高さが最大値Hmaxであるものに対応するスピンドルデータの加工種類がリーマであって、且つ他のファインボールのスピンドルデータに対して軸間公差が規定されていないものであるとき、この最maxに対応するスピンドルデータを第3のグループへ移動する。
このとき、移動するスピンドルデータに対して他のリーマのスピンドルデータで軸間公差が規定されているものがある場合、該他の穴もともに第3のグループへ移動する。
このようにすることにより、第1のグループに割り振られた各スピンドルデータによって実現される多軸切削加工ユニット20の回転インデックス装置18における回転半径を小さくすることができ、隣接する回転インデックス装置18及び周辺装置(例えば、防護カバー)との干渉を回避することができる。
ステップS211において、第1のグループの各スピンドルデータに対応した回転工具22のうち、図11に示すように、所定の基準線からの高さが最小値Hminのものを調べる。高さが最小値Hminであるものに対応するスピンドルデータの加工種類がリーマであって、且つ他のファインボールのスピンドルデータに対して軸間公差が規定されていないものであるとき、この最小値Hminに対応するスピンドルデータを第3のグループへ移動する。
このとき、移動するスピンドルデータに対して他のリーマのスピンドルデータで軸間公差が規定されているものがある場合、該他のスピンドルデータもともに第3のグループへ移動する。
このようにすることにより、残された他のスピンドルデータに対応する回転工具22の高さをHminだけ短くすることができ、多軸切削加工ユニット20の回転インデックス装置18における回転半径を小さくすることができる。この場合、他の回転工具22は見かけ上短くなるが、多軸切削加工ユニット20はアーム16によって進退可能であることから、ワーク12に対する加工深さが不足することはない。
また、各回転工具22を短くすることにより、使用工具データベース108dを参照して各スピンドルデータにおける使用工具の番号を書き換える。
なお、ステップS210〜S211における回転工具22の高さに関する基準を回転インデックス装置18の回転中心Oとし、各回転工具22の先端位置の回転半径R(図11参照)に基づいて処理を行ってもよい。
このステップS211の処理の後、前記ステップS201へ戻り処理を続行する。このように、ステップS201〜S211の処理を繰り返し実行することにより、第1のグループに対応した多軸切削加工ユニット20の適切な加工ユニット設計情報82を作成することができる。
また、この一連の処理によれば、ファインボールのスピンドルデータと、ファインボールのスピンドルデータに対して軸間公差が規定されたリーマのスピンドルデータは第1のグループに残されることから、ワーク12を高精度に加工することができる。
さらに、第3のグループに移動させるリーマのスピンドルデータに対して軸間公差が規定されている他のリーマのスピンドルデータも同時に第3のグループに移動することから、複数のリーマの穴の相互間における軸間公差が規定値に維持される。
次に、前記ステップS106における第2のグループに対する工程割付の処理であるサブルーチン処理について図12を参照しながら説明する。
まず、ステップS301において、第2のグループに割り付けられた各スピンドルデータのうち、他のスピンドルデータに対して軸間距離が所定の許容値以下であるものがあるか否かを確認する。軸間距離が許容値以下のものがある場合にはステップS304へ移り、許容値が満たされている場合にはステップS302へ移る。
ステップS302において、前記ステップS202と同様に、第2のグループに割り付けられた全てのスピンドルデータに対応した回転工具22を駆動する動力と、多軸切削加工ユニット20を前進させるための推力を算出する。
ステップS303においては、前記ステップS203と同様の分岐判断を行い、算出した動力が最大動力を超えるとき、又は算出した推力が最大推力を超えるときにはステップS304へ移り、それ以外のときにはステップS307へ移る。
ステップS304において、軸間距離が所定閾値以下のもの同士のスピンドルデータのうち、他のスピンドルデータとの間で同径であるものの数を調べる。同径であるものの数が異なる場合にはステップS305へ移り、等しい場合にはステップS306へ移る。
ステップS305においては、軸間距離が最も小さいスピンドルデータのうち、他のスピンドルデータとの間で同径であるものの数が少ない方を新たなグループ(以下、第2のグループその2と呼ぶ)に移動する。
同径であるものの数が少ない方を移動することにより、不必要に多くのスピンドルデータが移動されることを防止でき、その後の処理において、移動先のグループから更に新たなグループを派生させるという必要性を低減できる。
例えば、図9に示すように、第2のグループにタップのスピンドルデータがT1〜T5の5つあり、このうちT1とT2が同径で、T3〜T5が同径で且つT1、T2より大径であるとき、T1とT3とが軸間距離が許容値以下であるならば、T1及びT2を第2のグループその2へ移動する。
このようにすることにより、T1とT3との軸間距離の不足が解消されるとともに、同径のタップ加工のスピンドルデータ同士を分類することができる。ところで、径の細い工具ほど折損しやすいことから加工時の送り速度を小さく設定するが、同径の工具同士のスピンドルデータをまとめることにより、少なくとも大径の工具が集められたグループ(上記の例では、T3〜T5が残された第2のグループ)に対応する多軸切削加工ユニット20は送り速度を大きく設定することができ、加工時間を短縮することができる。
ステップS306においては、軸間距離が許容値以下であったスピンドルデータのうち、他のスピンドルデータで異なる径のものとの軸間距離が近いものを第2のグループその2へ移動する。この場合、前記ステップS305と同様に同径であるスピンドルデータも同時に移動する。
このようにすることにより、スピンドルデータ間の軸間距離がより広がってギア機構26の構成が簡便となるとともに、大径の工具が集められたグループに対応する多軸切削加工ユニット20の送り速度を大きく設定することができる。
ステップS305又はステップS306の処理の後にはステップS301へ戻り処理を続行する。
これ以降のステップS307〜S310では、前記ステップS208〜S211の処理と同様に、第2のグループによって構成される多軸切削加工ユニット20の回転半径を小さくするような処理を行う。この場合、スピンドルデータの移動先は第2のグループその2である。また、第2のグループは全てタップのスピンドルデータから構成されるグループであることから、前記ステップS208〜S211のようにファインボールとリーマとを区別して処理する必要はない。さらに、前記ステップS209に相当するステップS308において、回転半径が最大回転半径以下である場合には本サブルーチンの処理を終了する。
このようにして、ステップS301〜S310の処理を繰り返し実行することにより、第2のグループに対応した多軸切削加工ユニット20の適切な加工ユニット設計情報82を作成することができる。
この後、同様の処理を第2のグループその2に対しても適用する。さらに、第2のグループその2から派生的に求められる第2のグループその3以降のグループに対しても同様の処理を適用する(図9参照)。
次に、前記ステップS107における第3のグループに対する工程割付の処理であるサブルーチン処理について図13を参照しながら説明する。
先ず、ステップS401において、第3のグループに割り付けられた各スピンドルデータの加工種類がドリルであるものであって、他のスピンドルデータに対して軸間距離が所定の許容値以下であるものがあるか否かを確認する。軸間距離が許容値以下のものがある場合にはステップS404へ移り、許容値が満たされている場合にはステップS402へ移る。
ステップS402においては、前記ステップS202と同様に、第3のグループに割り付けられた全てのスピンドルデータに対応した回転工具22を駆動する動力と、多軸切削加工ユニット20を前進させるための推力を算出する。
ステップS403においては、前記ステップS203と同様の分岐判断を行い、算出した動力が最大動力を超えるとき、又は算出した推力が最大推力を超えるときにはステップS404へ移り、それ以外のときにはステップS409へ移る。
ステップS404において、軸間距離が所定閾値以下のスピンドルデータ同士の加工種類を調べる。対応するスピンドルデータの加工種類の両方がドリル穴であるときにはステップS405へ移り、一方がドリル穴であるときにはステップS408へ移り、それ以外のときにはステップS409へ移る。
ステップS405においては、軸間距離が最も小さい(軸間距離が許容値以下のものを含む)スピンドルデータ同士のうち、他のドリルのスピンドルデータと同径であるものの数を調べる。同径であるものの数が異なる場合にはステップS406へ移り、等しい場合にはステップS407へ移る。
ステップS406においては、前記ステップS305と同様に、軸間距離が最も小さいドリルのスピンドルデータのうち、他のスピンドルデータと同径であるものの数が少ない方を新たなグループ(以下、第3のグループその2と呼ぶ)に移動する。この場合、同径であるスピンドルデータも同時に第3のグループその2へ移動する。
ステップS407においては、前記ステップS306と同様に、軸間距離が許容値以下であったスピンドルデータ同士のうち、他のラフボール(又は移動されたリーマ)のスピンドルデータ、又は他のドリルのスピンドルデータで異なる径のものとの軸間距離が近いものを第3のグループその2へ移動する。この場合、前記ステップS406及び前記ステップS305と同様に同径であるスピンドルデータも同時に第3のグループその2へ移動する。
一方、ステップS408(軸間距離が最も小さいものの一方がドリル穴であるとき)においては、該当するドリルのスピンドルデータ及びこれと同径のドリルのスピンドルデータを第3のグループその2へ移動する。
ステップS406〜S408の処理の後にはステップS401へ戻り処理を続行する。
このように、ステップS406〜S408の処理によれば、スピンドルデータ間の軸間距離をより広げることによりギア機構26の構成が簡便となるとともに、大径の工具が集められたグループに対応する多軸切削加工ユニット20の送り速度を大きく設定することができる。また、ドリル加工はラフボール加工と比較して振動を発生することから、ドリルのスピンドルデータを第3のグループその2へ移動することにより、残されたラフボール加工(又は、第1のグループから移動されたリーマ加工)による加工精度をより向上させることができる。
次に、ステップS409において、第3のグループのうち、ラフボールのスピンドルデータであるものが他のスピンドルデータに対して軸間距離が所定の許容値以下であるものがあるか否かを確認する。軸間距離が許容値以下のものがある場合にはステップS410へ移り、それ以外の場合にはステップS411へ移る。
ステップS410においては、担当者によって、該当するラフボール加工による穴を特殊ボス形状に変更する等の仕様の再検討を行うものとする。
これ以降のステップS411〜S414では、前記ステップS208〜S211の処理と同様に、第3のグループによって構成される多軸切削加工ユニット20の回転半径を小さくするような処理を行う。この場合、スピンドルデータの移動先は第3のグループその2であり、ドリルのスピンドルデータのうち、同径のものをまとめて移動する。さらに、前記ステップS209に相当するステップS412において、回転半径が最大回転半径以下である場合には本サブルーチンの処理を終了する。
このようにして、ステップS401〜S414の処理を繰り返し実行することにより、第3のグループに対応した多軸切削加工ユニット20の適切な加工ユニット設計情報82を作成することができる。
この後、同様の処理を第3のグループその2に対しても適用し、第3のグループその2に対応した多軸切削加工ユニット20についても適用する。さらに、第3のグループその2から派生的に求められる第3のグループその3以降のグループに対しても同様の処理を適用する(図9参照)。
なお、スピンドルデータを他のグループへ移動させる条件としては、該グループに対応する多軸切削加工ユニット20の加工に要する加工時間が所定閾値以下という条件として、所定のサイクルタイムを実現するようにしてもよい。この場合、後述する送り速度データ126を参照しながら条件判断を行うようにしてもよい。
また、グループに対応する前記多軸切削加工ユニット20の製造に要する原価が所定閾値以下という条件であることを条件として、多軸切削加工ユニット20あたりの製造原価を抑えるようにしてもよい。
次に、NCプログラム作成部80の動作、作用について図14を参照しながら説明する。以下の説明では、理解を容易にするために対象のワーク12の表面は平坦であるものとする。
先ず、ステップS501において、NCプログラム作成部80は、割付情報74を読み込む。なお、以下の説明においては、割付情報74によって設定される多軸切削加工ユニット20は図15に示す形状であるものとする。つまり、長さ順に3つの回転工具22a、22b及び22cを有し、回転工具22bは最も大径であり、回転工具22cは最も小径である。また、回転工具22aは段付き形であり、段差部120より先端側が小径部122、後端側が中径部124となっている。段差部120はフロントプレート20aからみて回転工具22bの頂部よりも遠い位置にある。
ステップS502において、対象となっている多軸切削加工ユニット20によるワーク12の加工開始の点P1、つまり最も長い回転工具22aの頂部の位置を調べる。また、ワーク12の加工終了の点P2、つまり最大送り量の点を調べる。
ステップS503において、2番目以降の長さである回転工具22b、22cの頂部の点P3及びP4を調べる。
ステップS504において、段差部120の位置である点P5を調べる。
ステップS505において、段付きの回転工具22aによって切削される箇所におけるワーク12の厚さwを調べ、その頂部の位置(つまり点P1)から厚さwを差し引いた位置である点P6を調べる。
ステップS506において、各点P1〜P6をワーク12の表面から近い順に並べた点の列、つまり、点P1、P5、P6、P3、P4及び点P2の列を認識する。また、この点の列によって区分される区間A1、A2、A3、A4及びA5を規定する。
ステップS507において、各回転工具22a、22b及び22cの単体における最大送り速度を所定のデータベースを参照して調べる。また、回転工具22aについては、小径部122と中径部124について個別に最大送り速度を調べる。
前記のとおり、径の細い工具ほど折損しやすいことから加工時の送り速度を小さく設定する必要があり、回転工具22c及び小径部122の単体における最大送り速度は低速の速度v1である。また、中径部124の単体における最大送り速度は中速の速度v2であり、大径である回転工具22bの単体における最大送り速度は高速の速度v3である。
ステップS508において、各区間A1〜A5における多軸切削加工ユニット20の送り速度vを求める。この場合、送り速度vは、その区間において切削を行っている回転工具22のうち、最も小径であるものに対応した送り速度として設定される。また、段付きの回転工具22aは、小径部122と中径部124とを区別して送り速度vを判断する。以下、各区間A1〜A5について送り速度の求め方を具体的に述べる。
区間A1については、ワーク12に対して切削を行うのは回転工具22aのうち小径部122のみであることから、該小径部122に対応した低速の速度v1が送り速度vとして設定される。
区間A2については、回転工具22aのうち小径部122と中径部124の両方がワーク12に対して切削を行うことから、小径部122に対応した低速の速度v1が送り速度vとして設定される。
区間A3については、ワーク12に対して切削を行うのは回転工具22aのうち中径部124のみである。なぜなら、この箇所におけるワーク12の厚みはwであることから小径部122の頂部はワーク12を貫通しており、切削を終了しているからである。従って、この区間A3については、該中径部124に対応した低速の速度v2が送り速度vとして設定される。
区間A4については、ワーク12に対して切削を行うのは回転工具22aのうち中径部124と、大径の回転工具22bであることから、該中径部124に対応した中速の速度v2が送り速度vとして設定される。つまり、回転工具22bに対応した高速の速度v3は除外されることになる。
区間A5については、ワーク12に対して切削を行うのは回転工具22aのうち中径部124と、大径の回転工具22bと、小径の回転工具22cであることから、最も小径である回転工具22cに対応した低速の速度v1が送り速度vとして設定される。
また、初期位置から回転工具22aの頂部がワーク12の表面に当接するまでの区間A0については切削を行うことがないため、十分に速い速度v4が設定される。
このようにして、切削を行う回転工具22の数や、加工径が変化するポイントである点P1〜P6を基準とした区間A1〜A5毎に、速度vが適切な値となるように考慮されて送り速度データ126が設定される。図15から明らかなように、送り速度データ126は各区間A0〜A5に対して適切な送り速度vが設定されている。特に、区間A3及びA4については、小径の小径部122及び回転工具22cが切削を行っていない区間であることから、送り速度vを中速のv2まで高めることができ、切削時間を短縮化できる。区間A1、A2及びA5については、低速の速度v1が設定されることから、小径の小径部122及び回転工具22cが折損することがない。
ステップS509において、送り速度データ126に基づいて多軸切削加工ユニット20の動作をプログラム化し、ユニット交換式工作機械10を動作させるNCプログラム78に組み込む。得られたNCプログラム78は、所定の手順によってユニット交換式工作機械10にロードされ、実行される。
なお、対象のワーク12の表面は平坦であるものとして説明したが、ワーク12の表面に凹凸がある場合には、該凹凸に応じて点P1〜P6を変更するとよい。つまり、ワーク12の表面が平坦であると仮定し、各回転工具22a〜22cの各頂部と初期位置におけるワーク12の仮定前の表面との距離を保つように各回転工具22a〜22cの長さを仮修正し、この後に前記ステップS501〜S509の処理を行えばよい。
次に、工程情報作成部88の動作、作用について図16を参照しながら説明する。
先ず、ステップS601において、割付情報74及び送り速度データ126を所定の記録部から読み込む。
ステップS602において、割付情報74から各多軸切削加工ユニット20の工程の順序と適用されるユニット交換式工作機械10の識別番号とを調べる。
ステップS603において、送り速度データ126に基づいて、各多軸切削加工ユニット20毎の加工時間及び各ユニット交換式工作機械10毎の加工時間を算出する。
ステップS604において、前記ステップS602及びS603で求めた情報を所定の書式に変換した工程情報86を作成し、プリンタ等の装置に出力させる。この工程情報86は、例えば、図17に示すように各工程毎に行われる処理及び加工時間等の情報が明瞭に把握できるように作成されており、所定の生産管理及び工程管理業務に供される。
本発明に係る多軸切削加工ユニットの設計支援装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
搬送ライン及びユニット交換式工作機械の平面図である。 多軸切削加工ユニットの斜視図である。 多軸切削加工ユニットの断面側面図である。 本実施の形態に係る多軸切削加工ユニットの設計支援装置のブロック図である。 製品図データがモニタの画面上に表示された状態を示す図である。 データベース部の内容を示す図である。 加工情報作成部の処理内容を示すフローチャートである。 軸割付部の処理内容を示すフローチャートである。 第4の加工情報を複数のグループに分解及び編集する様子を示す模式図である。 第1のグループに対する工程割付の処理内容を示すフローチャートである。 アーム、多軸切削加工ユニット及び回転工具の模式平面図である。 第2のグループに対する工程割付の処理内容を示すフローチャートである。 第3のグループに対する工程割付の処理内容を示すフローチャートである。 NCプログラム作成部の処理内容の一部を示すフローチャートである。 多軸切削加工ユニットの各回転工具の長さに対応した区間と、該区間毎の送り速度との関係を示した模式図である。 工程情報作成部の処理内容を示すフローチャートである。 出力された工程情報を示す図である。
符号の説明
10…ユニット交換式工作機械 12…ワーク
14…搬送ライン 18…回転インデックス装置
20…多軸切削加工ユニット 22、22a〜22c…回転工具
50…設計支援装置 52…コンピュータ
62…製品図データ 64…設計加工情報
68…演算処理手段 70…データベース部
74…割付情報 76…加工情報作成部
78…NCプログラム 80…NCプログラム作成部
82…加工ユニット設計情報 84…加工ユニット設計情報作成部
86…工程情報 88…工程情報作成部
90a…設計情報抽出部 90b…差分抽出部
90c…加工方向ソート部 90d…工程分解部
90e…加工条件設定部 90f…軸割付部
92a〜92d…加工情報 100…加工情報データベース
102…加工順序データベース 104…既存ワーク加工情報データベース
106…加工条件データベース 107…原価データベース
108…ライン情報データベース 108a…対象ワークデータベース
108b…設備スペックデータベース 108c…ライン構成データベース
108d…使用工具データベース

Claims (22)

  1. 複数の回転工具を備える2以上の多軸切削加工ユニットが回転インデックス装置によって位置決めされ、ワークに対して接近しながら加工を行うユニット交換式工作機械における多軸切削加工ユニットの設計支援装置であって、
    前記ワークの加工に対する複数の設計加工情報を、所定のデータベースに基づいて、分類、分解及び編集し、前記多軸切削加工ユニット毎に割り付けるユニット設計情報を作成するものにおいて、
    前記設計加工情報を、前記ワークを高精度に加工する加工種類である第1のグループ、前記複数の回転工具を同期回転させる加工種類である第2のグループ、及び前記第1のグループよりも低精度に加工する加工種類である第3のグループに分類する手段と、
    前記グループ毎に各グループ内で、当該グループに割り付けられる全ての設計加工情報に対応した回転工具を駆動する動力及び多軸切削加工ユニットを前進させるための推力を算出する手段と、
    算出した動力が最大動力を超えているか否か、及び算出した推力が最大推力を超えているか否かを判断する手段と、
    前記グループ毎に各グループ内で、当該グループに割り付けられる各設計加工情報を1台の多軸切削加工ユニットに配置した場合の前記回転インデックス装置による前記多軸切削加工ユニットの回転半径を算出する手段と、
    算出した回転半径が最大回転半径以下であるか否かを判断する手段と、
    前記第1のグループが、算出した回転半径が最大回転半径以下である条件を満たさないとき、該第1グループ内で基準位置からワークへ向かう方向の長さが最も長く又は最も短く、加工精度の低い設計加工情報を前記第3のグループに移動する手段と、
    を有することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  2. 請求項1記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記第1のグループが、算出した動力が最大動力以下、又は算出した推力が最大推力以下である条件を満たさないとき、該第1のグループ内で軸間距離が閾値以下である加工精度の低い設計加工情報を前記第3のグループに移動すること
    を特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  3. 請求項1記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記第2のグループが、算出した動力が最大動力以下、又は算出した推力が最大推力以下である条件を満たさないとき、該第2のグループ内で軸間距離が閾値以下である設計加工情報同士において、該設計加工情報毎に、当該設計加工情報と同径であるものの数を算出する手段と、
    算出された設計加工情報同士における同径のものの数を比較して前記設計加工情報における同径のものの数が最も少ないものをまとめて新たなグループに移動する移動手段と、
    を有することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  4. 請求項1記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記第2のグループが、算出した回転半径が最大回転半径以下である条件を満たさないとき、該第2のグループ内で基準位置からワークへ向かう方向の長さが最も長く又は最も短い設計加工情報を新たなグループに移動することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  5. 請求項1記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記第3のグループが、算出された動力が最大動力以下、又は算出した推力が最大推力以下である条件を満たさないとき、該第3のグループ内で軸間距離が閾値以下である設計加工情報同士において、加工種類を調べる手段と、
    調べた加工種類の一方がドリル穴加工であるときは、当該ドリル穴加工である設計加工情報を新たなグループに移動する手段と、
    を有することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  6. 請求項1記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記第3のグループが、算出した回転半径が最大回転半径以下である条件を満たさないとき、該第3のグループ内で基準位置からワークへ向かう方向の長さが最も長く又は最も短く、加工精度の低い設計加工情報を新たなグループに移動すること
    を有することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  7. 請求項1記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記第1のグループの加工種類に、ファインボールとリーマが含まれ、
    前記第2のグループの加工種類に、タップが含まれ、
    前記第3のグループの加工種類に、ラフボールとドリルが含まれているこ
    特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  8. 請求項又はに記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記第3のグループに移動される加工種類は、リーマであるこ
    特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  9. 複数の回転工具を備える2以上の多軸切削加工ユニットが回転インデックス装置によって位置決めされ、ワークに対して接近しながら加工を行うユニット交換式工作機械における多軸切削加工ユニットの設計支援装置であって、
    前記ワークの加工に対する複数の設計加工情報を、所定のデータベースに基づいて、分類、分解及び編集し、前記多軸切削加工ユニット毎に割り付けるユニット設計情報を作成するものにおいて、
    前記設計加工情報を対応する加工種類毎のグループに分類する手段と、
    前記分類された各グループ内で、当該グループに割り付けられる各設計加工情報を1台の多軸切削加工ユニットに配置した場合の前記回転インデックス装置による前記多軸切削加工ユニットの回転半径を算出する手段と、
    算出した回転半径が最大回転半径以下であるか否かを判断する手段と、
    前記グループが、算出した回転半径が最大回転半径以下である条件を満たさないとき、対応する前記回転工具の基準位置からワークへ向かう方向の長さが最も長く又は最も短い設計加工情報を、他のグループ又は新たなグループに移動する手段と、
    前記グループが所定の設計条件を満たさないとき、さらに、対応する穴が同径である前記設計加工情報をまとめて移動する手段と、
    を有することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  10. 請求項記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記グループが所定の設計条件を満たさないとき、さらに、対応する穴同士に軸間公差が規定されているものをまとめて移動することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  11. 請求項記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記グループが所定の設計条件を満たさないとき、さらに、前記設計加工情報が示す穴同士の軸間距離が所定閾値以下であるもののうち、これら以外の前記設計加工情報が示す穴で同径のものの数が少ない一方を、同径のものの前記設計加工情報とともに移動することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  12. 請求項記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記グループが所定の設計条件を満たさないとき、さらに、前記設計加工情報が示す穴同士の軸間距離が所定閾値以下であるもののうち、これら以外の設計加工情報が示す穴との距離が近い一方を移動することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  13. 請求項記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記設計条件は、前記設計加工情報が示す穴同士の軸間距離が所定閾値以上という条件であることを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  14. 請求項記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記設計条件は、前記グループに対応する前記多軸切削加工ユニットに要する動力又は推力が所定閾値以下という条件であることを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  15. 請求項記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記設計条件は、前記グループに対応する前記多軸切削加工ユニットの加工に要する加工時間が所定閾値以下という条件であることを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  16. 請求項記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記設計条件は、前記グループに対応する前記多軸切削加工ユニットの製造に要する原価が所定閾値以下という条件であることを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  17. 請求項1記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    既存の設計加工情報と、新規の設計加工情報との差分の情報を抽出し、該差分の情報を分類、分解及び編集することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  18. 請求項1記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    加工順序の規則が記録された加工順序データベースに基づき、前記設計加工情報を前記ワークに対する加工順に分類、分解及び編集することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  19. 請求項1記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記設計加工情報のうち、前記加工順序データベースに記録されていない情報に基づいて該加工順序データベースを更新することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  20. 請求項1記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記設計加工情報を前記ワークに対する加工方向毎に分類することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  21. 請求項1又は9記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    さらに、前記ユニット交換式工作機械を用いた2以上の加工工程について、前記ワークの加工に関する複数の前記設計加工情報を、所定のデータベースに基づいて、分類、分解及び編集し、前記多軸切削加工ユニット毎に割り振った工程情報を作成する工程情報作成部を有し、
    前記工程情報作成部は、前記ワークに対して加工を行っている部分のうち最小径である部分に合わせて送り速度が変化するNCプログラム情報を作成することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
  22. 求項21記載の多軸切削加工ユニットの設計支援装置において、
    前記工程情報作成部は、先端の小径部と後端の大径部とを備える段付きの回転工具の小径部がワークを貫通したときに前記多軸切削加工ユニットの送り速度を速めるNCプログラムを作成することを特徴とする多軸切削加工ユニットの設計支援装置。
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