JP4760546B2 - 加工工程評価装置および加工工程評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加工工程の評価装置および評価方法に関する。より詳細には、加工内容および加工工具から加工工程のコストアップ要因を容易に評価する装置および方法に関する。
従来、製品の設計と当該製品を生産する生産ラインの設計とは同時並行的に進められることが多く、その過程で製品の設計者と生産ラインの設計者とが交互に情報を交換することにより、最適な生産ラインを設計するという方法がとられている。
ここで、「最適な生産ライン」は、例えば、製品の生産が容易であること、製品の生産に要する時間が短いこと、生産効率が良いこと、製品の製造コストが小さいことといった生産ラインに通常求められる複数の要件を高い次元で同時に満足する生産ラインを指すものとする。
上記方法では通常、(1)製品の設計者が製品を設計し、(2)生産ラインの設計者が当該設計された製品の形状をチェックし、(3)生産ラインの設計者が加工不可能な部位または加工困難な(製造コストが高い場合も含む)部位についての情報を製品の設計者に通知し、(4)製品の設計者が当該通知された情報に基づいて製品の形状を修正する、というサイクルを繰り返すことにより、最終的な製品の形状が決定される。
しかし、上記方法では、製品の形状によっては生産ラインの設計者が当該設計された製品の形状をチェックするのに要する時間が長くなったり、大幅な製品の形状の修正を何度も行う必要が生じたりする場合がある。
そのため、製品の設計が開始されてから最終的な製品の形状が決定され、当該製品に対応する生産ラインの設計が完了するまでに要する時間、すなわちリードタイムを短縮することが困難であるという問題がある。
このような問題を解消し、最適な生産ラインの設計を容易にする技術として、特許文献1に記載の生産ライン情報自動作成装置が挙げられる。
特許文献1に記載の生産ライン情報自動作成装置は、CADシステムにより設計された最終製品の形状と加工前の粗材の形状との差(形状差)に基づいて加工部位(数、位置)を抽出し、抽出された加工部位に応じた加工方法および使用工具を予め作成された工具のデータベースに基づいて割り当てるとともに、割り当てられた加工方法および使用工具に基づいて加工部位毎の加工時間を算出する加工部位解析部と、加工前の粗材の加工部位をまとめた加工工程を配分し、各加工工程における各加工部位に対する使用工具の軌跡を算出し、算出された加工時間および使用工具の軌跡に基づいて配分された加工工程毎のサイクルタイムを算出し、加工前の粗材の加工工程データを作成、記憶する工程解析部と、加工工程データ、工具データベースおよび設備データベースに基づいて、各加工工程で加工前の粗材の加工に必要な使用工具と設備およびその台数を指定する設備解析部と、設備の形状に基づいた設備レイアウトを仮想配置した生産ラインのシミュレーションモデルを作成し、当該シミュレーションモデルに基づいて生産ラインの生産能力を予測するレイアウト解析部と、各解析部にて解析された生産ライン情報に基づいて一製品あたりの予測原価を算出し、算出された予測原価と目標原価とを比較して、予測原価が目標原価を満たすかを判断する評価部と、を備えるものである。
しかし、特許文献1に記載の生産ライン情報自動作成装置は、以下の問題を有する。
すなわち、リードタイムを短縮して製品の開発コストを削減するためには、予め製品の設計者が生産ラインの設備上の制約(加工可能な形状、設備の能力等)を十分に熟知し、製品の設計段階で製品に要求される機能と生産容易な形状とを高い次元で両立することが求められるが、このような条件を満足する製品の設計は容易でなく、製品の設計者の負担が大きいという問題がある。
また、単一の(一種類の)加工装置を複数台配置した加工工程の場合にはある程度の最適な生産ラインの設計が可能であるが、既設の生産ラインを一部改修して新たな生産ラインを設計する場合や、多軸加工装置(複数の使用工具を同時に動作(主として回転駆動)することにより、粗材に一度に複数の加工を施すことが可能な加工装置)を用いる場合には、製品の設計者の負担が更に大きくなり最適な生産ラインの設計が困難である。
特許第3570474号公報
本発明は以上の如き状況に鑑み、容易に最適な生産ラインの設計を可能とする加工工程評価装置および加工工程評価方法を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
粗材に所定の加工を施して製品を製造する加工工程の評価を行う加工工程評価装置であって、
前記粗材および前記製品の形状差に基づいて加工内容を抽出する加工内容抽出手段と、
前記加工内容抽出手段により抽出された加工内容に基づいて前記製品の加工工程を作成する加工工程作成手段と、
前記加工工程作成手段により作成された前記製品の加工工程に基づいて当該製品の製造コストアップ要因を抽出する製造コストアップ要因抽出手段と、
を具備し、
前記製造コストアップ要因抽出手段は、
前記加工工程作成手段により作成された加工工程と予め作成された標準加工工程とを比較し、前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致する部分と一致しない部分とに分類し、前記標準加工工程と一致しない部分に含まれる加工内容を製造コストアップ要因として抽出する非標準加工内容抽出手段を具備し、
前記非標準加工内容抽出手段は、
前記加工工程のうち前記標準加工工程に設定されている加工内容および設備の能力を超えない部分を前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致する部分であると分類し、前記加工工程のうち前記標準加工工程に設定されている加工内容および設備の能力のうち少なくとも一方を超える部分を前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致しない部分であると分類するものである。
請求項においては、
前記製造コストアップ要因抽出手段は、
予め作成されて加工工具データベースに記憶された加工工具を用いて前記加工工程に含まれる加工内容が達成できない場合に、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する新規加工工具抽出手段を具備するものである。
請求項においては、
前記製造コストアップ要因抽出手段は、
多軸加工装置により同時に加工を施すことができない加工内容を製造コストアップ要因として抽出する多軸不可加工抽出手段を具備するものである。
請求項においては、
前記製造コストアップ要因抽出手段は、
前記加工工程に含まれる加工内容と予め作成された加工内容のリファレンスとを比較し、前記加工内容のうち所定の判定基準を満たさないものを製造コストアップ要因として抽出する加工不具合抽出手段を具備するものである。
請求項においては、
粗材に所定の加工を施して製品を製造する加工工程の評価を行う加工工程評価方法であって、
前記粗材および前記製品の形状差に基づいて加工内容を抽出する加工内容抽出ステップと、
前記加工内容抽出ステップにおいて抽出された加工内容に基づいて前記製品の加工工程を作成する加工工程作成ステップと、
前記加工工程作成ステップにおいて作成された前記製品の加工工程に基づいて当該製品の製造コストアップ要因を抽出する製造コストアップ要因抽出ステップと、
を具備し、
前記製造コストアップ要因抽出ステップは、
前記加工工程作成ステップにおいて作成された加工工程と予め作成された標準加工工程とを比較し、前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致する部分と一致しない部分とに分類し、前記標準加工工程と一致しない部分に含まれる加工内容を製造コストアップ要因として抽出する非標準加工内容抽出ステップを具備し、
前記非標準加工内容抽出ステップにおいて、
前記加工工程のうち前記標準加工工程に設定されている加工内容および設備の能力を超えない部分を前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致する部分であると分類し、前記加工工程のうち前記標準加工工程に設定されている加工内容および設備の能力のうち少なくとも一方を超える部分を前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致しない部分であると分類するものである。
請求項においては、
前記製造コストアップ要因抽出ステップは、
予め作成されて加工工具データベースに記憶された加工工具を用いて前記加工工程に含まれる加工内容が達成できない場合に、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する新規加工工具抽出ステップを具備するものである。
請求項においては、
前記製造コストアップ要因抽出ステップは、
多軸加工装置により同時に加工を施すことができない加工内容を製造コストアップ要因として抽出する多軸不可加工抽出ステップを具備するものである。
請求項においては、
前記製造コストアップ要因抽出ステップは、
前記加工工程に含まれる加工内容と予め作成された加工内容のリファレンスとを比較し、前記加工内容のうち所定の判定基準を満たさないものを製造コストアップ要因として抽出する加工不具合抽出ステップを具備するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識することが可能である。
請求項2においては、製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識することが可能である。
請求項3においては、製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識することが可能である。
請求項4においては、製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識することが可能である。
請求項5においては、製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識することが可能である。
請求項6においては、製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識することが可能である。
請求項7においては、製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識することが可能である。
請求項8においては、製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識することが可能である。
以下では、図1および図2を用いて本発明に係る加工工程評価装置の実施の一形態である加工工程評価装置1について説明する。
加工工程評価装置1は粗材に所定の加工を施して製品を製造する加工工程の評価を行う装置である。
「加工工程」は、一般に、粗材に所定の加工(切削、研削、穴開け等)を施すことにより製品を製造するための設備(加工装置、搬送装置その他の装置)または設備の集合体を指すものとする。
「粗材」は製品の材料であり、粗材に所定の加工を施すことにより製品が製造される。
「製品」は中間製品でも良く、最終製品でも良い。
なお、本実施例の加工工程評価装置1による評価の対象となる加工工程は、自動車のエンジンを構成する部材の一つであるシリンダブロックの加工工程であるが、本発明に係る加工工程評価装置はこれに限定されず、例えば自動車のギアボックスの加工工程等、粗材に何らかの加工を施して製品を製造する加工工程に広く適用可能である。
図1に示す如く、加工工程評価装置1は、主として制御部2、入力部3、表示部4を具備する。
制御部2は主として加工内容抽出部21、加工工程作成部22、製造コストアップ要因抽出部23、標準加工工程データベース24、加工工具データベース25、リファレンスデータベース26等を具備する。
加工内容抽出部21は本発明に係る加工内容抽出手段の実施の一形態であり、粗材および製品の形状差に基づいて加工内容を抽出するものである。
加工内容抽出部21は、まず、粗材の形状(通常は三次元形状)に係るデータおよび製品の形状(通常は三次元形状)に係るデータをCAD装置50から取得する。
CAD装置50はCAD(Computer Aided Design)ソフトウェアを実行可能な装置であり、通常はCADソフトウェアが組み込まれたパーソナルコンピュータ等からなる。本実施例の場合、CAD装置50を用いて予め粗材の形状に係るデータおよび製品の形状(通常は三次元形状)に係るデータを作成する。なお、CADソフトウェアは専用品でも良く、市販品でも良い。
なお、本実施例ではCAD装置50は加工工程評価装置1と別体であるが、本発明に係る加工工程評価装置はこれに限定されず、CAD装置の機能(粗材および製品の形状に係るデータを作成する機能等)を加工工程評価装置に具備する構成としても良い。
次に、加工内容抽出部21は粗材の形状に係るデータおよび製品の形状に係るデータに基づいて粗材および製品の形状差を検出する。
続いて、加工内容抽出部21は粗材および製品の形状差に基づいて加工内容を抽出する。
「加工内容」は、粗材に施すべき加工の内容(または加工の内容をパターン化したもの)を指す。加工内容は、例えば粗材における加工を施す部位、加工の種類、加工の種類に関する他の詳細な条件等を含む。
「加工の種類」の例としては、切削、研削、穴開け、研磨等が挙げられる。
「加工の種類に関する他の詳細な条件」の例としては、加工の種類が「穴開け」の場合には穴の直径、深さ、加工精度等が挙げられるが、他の条件を含めても良い。
加工工程作成部22は本発明に係る加工工程作成手段の実施の一形態であり、加工内容抽出部21により抽出された加工内容に基づいて製品の加工工程を作成するものである。
「加工工程を作成する」とは、通常は粗材に施す加工の順序、各加工に用いられる設備(加工装置等)、および各加工に用いられる設備の数および配置(工程内の位置)等を設定することをいう。
製造コストアップ要因抽出部23は本発明に係る製造コストアップ要因抽出手段の実施の一形態であり、加工工程作成部22により作成された製品の加工工程に基づいて製品の製造コストアップ要因を抽出するものである。
「製造コストアップ要因」は、製品を加工工程作成手段により作成された加工工程にて製造した場合に、当該製品の製造コストが基準となる製造コスト(基準製造コスト)よりも増大する原因となり得るものを指す。
製造コストアップ要因抽出部23は主として非標準加工内容抽出部23a、新規加工工具抽出部23b、多軸不可加工内容抽出部23c、加工不具合抽出部23dを具備する。
非標準加工内容抽出部23aは本発明に係る非標準工程部分抽出手段の実施の一形態であり、加工工程作成部22により作成された加工工程と、予め作成されて標準加工工程データベース24に記憶された標準加工工程(工程テンプレート)とを比較し、加工工程のうち標準加工工程と一致する部分(以下、「標準工程部分」という。)と一致しない部分(以下、「非標準工程部分」という。)とに分類し、非標準工程部分に含まれる加工内容を製造コストアップ要因として抽出するものである。
「標準加工工程(工程テンプレート)」は、標準製品を製造するための加工工程である。
「標準製品」は、過去の製品の形状等に基づいて予め定められた標準的な形状を有する製品を指す。
同一の標準製品を製造する場合でも、標準製品の一ヶ月あたりの製造個数の変動に応じて「最適な」標準加工工程の加工内容、設備、および設備の数等は変動し得る。従って、標準加工工程は一つである必要はなく、標準製品の一ヶ月あたりの製造個数等に応じて複数の標準加工工程を作成することが可能である。
標準加工工程の加工内容、設備、設備の数等は、標準加工工程にて製造された標準製品の製造コストが基準製造コストを上回ることがないように定められる。
「標準工程部分」は加工工程作成手段により作成された加工工程のうち標準加工工程と一致する部分を指すが、ここで「一致する」とは、標準加工工程に設定されている加工内容や設備の能力を超えない範囲で行うことが可能であることを指す。
「非標準工程部分」は、加工工程作成手段により作成された加工工程のうち標準加工工程と一致しない部分を指すが、ここで、「一致しない」とは、標準加工工程に設定されている加工内容や設備の能力を超えることを指す。
非標準工程部分の例としては、(1)標準加工工程に設定されている設備を用いて達成することができない加工内容、(2)標準加工工程に設定されている設備を用いて達成することができるが、行う回数が多いために当該標準加工工程が目標とする一ヶ月あたりの製品の製造数を達成することができなくなる加工内容、等が挙げられる。
(1)標準加工工程に設定されている設備を用いて達成することができない加工内容には、既存の設備と異なる別の設備を導入しなければ達成できない加工内容の他、既存の設備の回路変更(プログラムの書き換え)を必要とする加工内容、あるいは治具の新規設計が必要となる加工内容、搬送装置や製品の搬送姿勢の変更が必要となる加工内容も含まれる。
標準加工工程データベース24は標準加工工程に係る情報を記憶媒体(例えば、CD−ROMやHDD)に記憶したものである。
なお、本実施例では制御部2が標準加工工程データベース24を具備する構成としたが、本発明に係る加工工程評価装置はこれに限定されず、加工工程評価装置と標準加工工程データベースとが別体であっても良い。
このように、非標準加工内容抽出部23aが加工工程のうち標準加工工程と一致する標準工程部分と標準加工工程と一致しない非標準工程部分とに分類することにより、作業者は加工工程のうち製品の製造コストの上昇に寄与しない部分(標準加工部分)と製品の製造コストの上昇に寄与し得る部分(非標準加工部分)とを短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
新規加工工具抽出部23bは本発明に係る新規加工工具抽出手段の実施の一形態であり、予め作成されて加工工具データベース25に記憶された加工工具を用いて加工工程作成部22により作成された加工工程に含まれる加工内容が達成できない場合に、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出するものである。
「加工工具」は粗材に所定の加工を施すために用いられる工具であり、通常は加工装置等の設備に取り付けられて使用される。
加工工具の例としては、フライス、エンドミル、スレッドミル、バイト、タップ、ダイス、ドリル、リーマ、砥石等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、その他の加工工具を含めても良い。
加工工具データベース25は本発明に係る加工工具データベースの実施の一形態であり、加工工程で使用し得る加工工具に係る情報を記憶媒体(例えば、CD−ROMやHDD)に記憶したものである。
「加工工具に係る情報」の例としては、各加工工具の種類、加工精度、使用用途、加工工具自身の形状(三次元形状)、当該加工工具を使用可能な設備の一覧等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、その他の情報を含めても良い。
なお、本実施例では制御部2が加工工具データベース25を具備する構成としたが、本発明に係る加工工程評価装置はこれに限定されず、加工工程評価装置と加工工具データベースとが別体であっても良い。
新規加工工具抽出部23bは加工工程作成部22により作成された加工工程を構成する各加工内容について使用可能な加工工具を加工工具データベース25から選択する。
ある加工内容について複数の加工工具が選択された場合は、その中から加工工具に係る使用実績や加工精度、加工歩留まり等の情報に基づいて最も適した加工工具が選択される。
加工工程を構成する加工内容のうち、加工工具データベース25から最適な加工工具が選択できない場合には、当該加工内容に類似する加工内容に使用される加工工具で代用可能か否かが判断され、当該加工工具で代用可能であれば当該加工工具が選択される。
加工工具データベース25から最適な加工工具が選択できず、当該加工内容に類似する加工内容に使用される加工工具で代用不可能であると判断された場合には、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する。このような加工内容を達成するためには新規に加工工具を製作しなければならず、加工工具の製造コストが製品の製造コストの上昇に寄与し得ること、また、新規な加工工具の信頼性(耐久性、製品の加工精度、歩留まり、加工後の不具合の発生)については不明な点が多いため製造コストの上昇に寄与し得ること、による。
このように、新規加工工具抽出部23bが加工工具データベース25に記憶された加工工具を用いて達成することができない加工内容を製造コストアップ要因として抽出することにより、作業者は製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
多軸不可加工内容抽出部23cは本発明に係る多軸不可加工内容抽出手段の実施の一形態であり、多軸加工装置により同時に加工を施すことができない加工内容を製造コストアップ要因として抽出するものである。
「多軸加工装置」は加工工程を構成する設備に含まれ得る加工装置の一種であり、複数の回転駆動する加工軸を有し、当該複数の加工軸のそれぞれの先端部に加工工具を取り付けることにより、粗材に対して複数の加工内容を同時に(一回で)施すことが可能な加工装置を指す。
多軸不可加工内容抽出部23cは、加工工程作成部22により作成された加工工程に多軸加工装置を用いた加工内容(例えば、複数の穴を同時に開ける等)が含まれている場合、対象となる加工内容を多軸加工装置により行うことが実際に可能か否か、換言すれば、多軸加工装置の設備上の制約によらず達成可能か否か、を判定する。
「多軸加工装置の設備上の制約」の例としては、(1)多軸加工装置の複数の加工軸の軸間距離を所定の値以下とすることができないことに起因する制約、(2)多軸加工装置に取り付けられる加工工具が粗材の加工部位以外の部位に干渉することに起因する制約、(3)多軸加工装置に取り付けられる複数の加工工具同士が干渉することに起因する制約、(4)多軸加工装置の複数の加工軸を回転駆動するための動力伝達機構が粗材の他の部位に干渉することに起因する制約、等が挙げられる。
なお、上記(1)の制約は、複数の加工軸を同一の駆動源で回転駆動する場合、通常は歯車等の駆動力伝達機構を用いることとなるが、当該歯車の強度や大きさ等の制約から隣り合う加工軸の軸間距離を所定の値以下とすることができないこと等により発生する。従って、近接する複数の穴を開けようとする場合、当該複数の穴の間隔が多軸加工装置の加工軸の軸間距離未満だと多軸加工装置を用いて同時に穴開けを行うことができない。
本実施例の場合、多軸不可加工内容抽出部23cは、CAD装置50と連係をとりつつ、加工工具と粗材との干渉が起こるか否か、多軸加工装置の加工軸の軸間距離と加工内容のミスマッチ(軸間距離よりも短い距離で隣接する複数の部位に同時に加工を施す必要があるか)が起こるか否か等の判定を行う。
多軸不可加工内容抽出部23cは対象となる加工内容が多軸加工装置により同時に加工を施すことができないものであると判定した場合には、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する。
ある加工内容について多軸加工装置を利用することができない場合、当該加工内容は別の設備(加工装置)を用いて複数の工程を経て粗材に施されることになり、通常は製品の製造コストの上昇に寄与するからである(設備数増大、工数増大等)。
このように、多軸不可加工内容抽出部23cが加工工程に含まれる加工内容のうち、多軸加工装置により同時に加工を施すことができない加工内容を抽出することにより、製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
なお、本実施例の場合、製品であるシリンダブロックの製造過程でシリンダヘッドを取り付けるためのボルト穴を開けるために多軸加工装置を用いた加工を行うことが標準加工工程に含まれるため、製造コストアップ要因抽出部23が多軸不可加工内容抽出部23cを具備する構成としたが、本発明に係る加工工程評価装置はこれに限定されない。
すなわち、製品の種類により加工工程に多軸加工装置を用いた加工内容が含まれない場合には、多軸加工不可加工内容抽出手段を省略することが可能である。
加工不具合抽出部23dは本発明に係る加工不具合抽出手段の実施の一形態であり、加工工程作成部22により作成された加工工程に含まれる加工内容と予め作成されてリファレンスデータベース26に記憶された加工内容のリファレンスとを比較し、加工工程作成部22により作成された加工工程に含まれる加工内容のうち所定の判定基準を満たさないものを製造コストアップ要因として抽出するものである。
「加工内容のリファレンス」は、類似の製品や同一種類の製品の過去の形態のもの等について用いられていた加工内容を集めたものであり、各リファレンスは加工のし易さ、加工精度、信頼性(過去の事例で使用実績があるか否か、製造時に起こる加工不良の頻度、後工程や販売後において製品に不具合が発生しているか否か等)等を付帯情報として有している。
リファレンスデータベース26は加工内容のリファレンスに係る情報を記憶媒体(例えば、CD−ROMやHDD)に記憶したものである。
なお、本実施例では制御部2がリファレンスデータベース26を具備する構成としたが、本発明に係る加工工程評価装置はこれに限定されず、加工工程評価装置とリファレンスデータベースとが別体であっても良い。
「加工内容のリファレンス」は、例えば図2の如き手順を経て作成される。
まず、ある加工内容についての試作条件が提示され、当該試作条件にて製品を試作することにより、加工が可能であるか否かの判定が行われる。
その結果、試作された製品に不具合(加工精度が所定の条件を満たさない、加工歩留まりが悪い、加工工具が破損しやすい等)が発生した場合には当該不具合内容およびその改善方法に係る情報がリファレンスデータベース26に記憶される。また、不具合のない場合についても測定結果等について蓄積される。
当該試作条件にて製品を試作した結果、特に不具合が発生しなかった場合には、実際の生産条件と同様の条件である程度の個数の製品を製造し、製造された製品に不具合が発生するか否かの判定が行われる。この時点で不具合が発生した場合にも、当該不具合内容およびその改善方法に係る情報がリファレンスデータベース26に記憶される。
実際の生産条件と同様の条件である程度の個数の製品を製造した結果、特に不具合が発生しなかった場合には、生産ラインが稼動し、当該生産条件で製品が製造開始される。
そして、生産ライン稼働後に不具合が発生した場合にもその都度当該不具合内容およびその改善方法に係る情報がリファレンスデータベース26に記憶される。
このようにして、ある加工内容に係る不具合内容およびその改善方法に係る情報が集約されて加工内容のリファレンスが作成され、リファレンスデータベース26に記憶されることとなる。
加工内容のリファレンスは本発明に係る加工工程評価装置および加工工程評価方法に用いられるだけでなく、他の用途にも用いられる。
加工内容のリファレンスの他の用途としては、(1)利用者が当該リファレンスを検索(あるいは詳細閲覧)可能として生産ラインの設計等の改善等に有効な情報として供する、(2)当該加工内容のリファレンスを用いてリファレンスマップを作成することにより加工工程の慢性的な不具合点を視覚化し加工工程の改善を図る、(3)ある加工内容の加工性(加工のし易さ、加工精度等)を評価するロジックを作成する際に参照する、等が挙げられる。
加工不具合抽出部23dは、リファレンスデータベース26に記憶された加工内容のリファレンスから、加工工程作成部22により作成された加工工程に含まれる加工内容と同一または類似のものを選択し、当該選択されたリファレンスが有する加工のし易さ(作業性)、加工精度、信頼性等の付帯情報に基づいて、当該加工内容が所定の判定基準を満たすか否かを判定する。
所定の判定基準を満たすことの例としては、(1)加工のし易さ(作業性)、加工精度、信頼性等をそれぞれ数値化して所定の判定式に入力することにより得られる値が所定の閾値以上となる場合には当該加工内容が所定の判定基準を満たすものとする、(2)予めリファレンスを加工のし易さ(作業性)、加工精度、信頼性等に基づいて「良好」と「不良」の二種類に分類しておき、選択されたリファレンスが「良好」の場合には判定基準を満たすものとする、等が挙げられる。なお、所定の判定基準については製品の性状に応じて適宜設定することが可能である。
加工不具合抽出部23dは加工工程作成部22により作成された加工工程の加工内容のうち、所定の判定基準を満たさないと判定された加工内容がある場合には、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する。
なお、所定の判定基準を満たさない場合でも、過去のノウハウにより解決可能な場合には、所定の判定基準を満たさないと判定された加工内容であってもこれを製造コストアップ要因として抽出しない。
このように、加工不具合抽出部23dがリファレンスと比較して作業性(作業のし易さ)等の観点から所定の判定基準を満たさない加工内容を抽出することにより、作業者は作業性(作業のし易さ)等の観点から製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
本実施例の制御部2は、実体的には加工内容抽出部21、加工工程作成部22、製造コストアップ要因抽出部23のそれぞれの機能を果たすプログラム等を格納する格納手段、これらのプログラム等を展開する展開手段、これらのプログラム等に従って所定の演算を行う演算手段、標準加工工程データベース24、加工工具データベース25、リファレンスデータベース26に係る情報や評価結果等を記憶する記憶手段等を具備する。
制御部2は、より具体的にはCPU、ROM、RAM、HDD等がバスで接続される構成であっても良く、あるいはワンチップのLSI等からなる構成であっても良い。
また、制御部2は専用品でも良いが、市販のパーソナルコンピュータやワークステーション等を用いて達成することも可能である。さらに、制御部2は、相互に通信可能な複数台のパーソナルコンピュータやワークステーション等からなるシステムであっても良く、ワード等の経由による社内外の端末からの利用が可能な構成としても良い。
入力部3は、作業者等が加工工程評価装置1の動作や評価結果に係るデータ等を制御部2に入力するものである。
入力部3は専用品でも良いが、市販のキーボードやタッチパネル等を用いて達成することも可能である。
表示部4は、入力部3により入力されたデータや評価結果等を表示するものである。
表示部4は専用品でも良いが、市販のモニターや液晶ディスプレイ等を用いて達成することも可能である。
以下では図3を用いて本発明に係る加工工程評価方法の実施の一形態について説明する。
本発明に係る加工工程評価方法の実施の一形態は、加工工程評価装置1を用いて粗材に加工を施して自動車のエンジンを構成する部材の一つであるシリンダブロックを製品として製造する加工工程の評価を行う方法であり、主として加工内容抽出ステップS100、加工工程作成ステップS200、製造コストアップ要因抽出ステップS300を具備する。
加工内容抽出ステップS100は本発明に係る加工内容抽出ステップの実施の一形態であり、粗材および製品の形状差に基づいて加工内容を抽出するステップである。
加工内容抽出ステップS100において、加工内容抽出部21は、粗材の形状に係るデータおよび製品の形状に係るデータをCAD装置50から取得し、粗材の形状に係るデータおよび製品の形状に係るデータに基づいて粗材および製品の形状差を検出し、当該粗材および製品の形状差に基づいて加工内容を抽出する。
加工内容抽出ステップS100が終了したら、加工工程作成ステップS200に移行する。
加工工程作成ステップS200は本発明に係る加工工程作成ステップの実施の一形態であり、加工内容抽出ステップS100において抽出された加工内容に基づいて製品の加工工程を作成するステップである。
加工工程作成ステップS200において、加工工程作成部22は、加工内容抽出部21により抽出された加工内容に基づいて製品の加工工程を作成する。
加工工程作成ステップS200が終了したら、製造コストアップ要因抽出ステップS300に移行する。
製造コストアップ要因抽出ステップS300は本発明に係る製造コストアップ要因抽出ステップの実施の一形態であり、加工工程作成ステップS200において作成された製品の加工工程に基づいて製品の製造コストアップ要因を抽出するものである。
本実施例の場合、製造コストアップ要因抽出ステップS300は主として非標準加工内容抽出ステップS310、新規加工工具抽出ステップS320、多軸不可加工内容抽出ステップS330、加工不具合抽出ステップS340を具備する。
非標準加工内容抽出ステップS310は本発明に係る非標準工程部分抽出ステップの実施の一形態であり、加工工程作成ステップS200において作成された加工工程と、予め作成されて標準加工工程データベース24に記憶された標準加工工程(工程テンプレート)とを比較し、加工工程のうち標準加工工程と一致する部分(標準工程部分)と一致しない部分(非標準工程部分)とに分類し、非標準工程部分に含まれる加工内容を製造コストアップ要因として抽出するステップである。
非標準加工内容抽出ステップS310において、非標準加工内容抽出部23aは加工工程のうち非標準工程部分に含まれる加工内容を製造コストアップ要因として抽出する。
非標準加工内容抽出ステップS310が終了したら、新規加工工具抽出ステップS320に移行する。
新規加工工具抽出ステップS320は本発明に係る新規加工工具抽出ステップの実施の一形態であり、予め作成されて加工工具データベース25に記憶された加工工具を用いて加工工程作成ステップS200において作成された製品の加工工程に含まれる加工内容が達成できない場合に、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出するステップである。
新規加工工具抽出ステップS320において、新規加工工具抽出部23bは加工工程作成部22により作成された加工工程を構成する各加工内容について使用可能な加工工具を加工工具データベース25から選択する。
ある加工内容について複数の加工工具が選択された場合は、その中から加工工具に係る使用実績や加工精度、加工歩留まり等の情報に基づいて最も適した加工工具が選択される。
加工工程を構成する加工内容のうち、加工工具データベース25から最適な加工工具が選択できない場合には、当該加工内容に類似する加工内容に使用される加工工具で代用可能か否かが判断され、当該加工工具で代用可能であれば当該加工工具が選択される。
加工工具データベース25から最適な加工工具が選択できず、当該加工内容に類似する加工内容に使用される加工工具で代用不可能であると判断された場合には、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する。
新規加工工具抽出ステップS320が終了したら、多軸不可加工内容抽出ステップS330に移行する。
多軸不可加工内容抽出ステップS330は本発明に係る多軸不可加工内容抽出ステップの実施の一形態であり、多軸加工装置により同時に加工を施すことができない加工内容を製造コストアップ要因として抽出するステップである。
多軸不可加工内容抽出ステップS330において、多軸不可加工内容抽出部23cは、加工工程作成ステップS200において作成された加工工程に多軸加工装置を用いた加工内容が含まれている場合、対象となる加工内容を多軸加工装置により行うことが実際に可能か否か(多軸加工装置の設備上の制約によらず達成可能か否か)を判定する。
その結果、多軸不可加工内容抽出部23cは対象となる加工内容が多軸加工装置により同時に加工を施すことができないものであると判定した場合には、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する。
多軸不可加工内容抽出ステップS330が終了したら、加工不具合抽出ステップS340に移行する。
加工不具合抽出ステップS340は本発明に係る加工不具合抽出ステップの実施の一形態であり、加工工程作成ステップS200において作成された加工工程に含まれる加工内容と予め作成されてリファレンスデータベース26に記憶された加工内容のリファレンスとを比較し、加工工程作成ステップS200において作成された加工工程に含まれる加工内容のうち所定の判定基準を満たさないものを製造コストアップ要因として抽出するステップである。
加工不具合抽出ステップS340において、加工不具合抽出部23dは、リファレンスデータベース26に記憶された加工内容のリファレンスから、加工工程作成部22により作成された加工工程に含まれる加工内容と同一または類似のものを選択し、当該選択されたリファレンスが有する加工のし易さ(作業性)、加工精度、信頼性等の付帯情報に基づいて、当該加工内容が所定の判定基準を満たすか否かを判定する。
加工不具合抽出部23dは加工工程作成部22により作成された加工工程の加工内容のうち、所定の判定基準を満たさないと判定された加工内容がある場合には、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する。
なお、所定の判定基準を満たさない場合でも、過去のノウハウにより解決可能な場合には、所定の判定基準を満たさないと判定された加工内容であってもこれを製造コストアップ要因として抽出しない。
加工不具合抽出ステップS340が終了したら、製造コストアップ要因抽出ステップS300は終了する。
製造コストアップ要因抽出ステップS300が終了したら、本発明に係る加工工程評価方法の実施の一形態は終了する。
なお、本実施例では製造コストアップ要因抽出ステップS300が非標準加工内容抽出ステップS310、新規加工工具抽出ステップS320、多軸不可加工内容抽出ステップS330、加工不具合抽出ステップS340を具備する構成としたが、本発明に係る加工工程評価方法はこれに限定されず、製造コストアップ要因抽出ステップが製品の性状等に応じて非標準加工内容抽出ステップ、新規加工工具抽出ステップ、多軸不可加工内容抽出ステップ、加工不具合抽出ステップのうち一つ以上を具備する構成とすることも可能である。
また、本実施例では製造コストアップ要因抽出ステップS300において非標準加工内容抽出ステップS310→新規加工工具抽出ステップS320→多軸不可加工内容抽出ステップS330→加工不具合抽出ステップS340の順に行う構成としたが、本発明に係る加工工程評価方法はこれに限定されず、非標準加工内容抽出ステップ、新規加工工具抽出ステップ、多軸不可加工内容抽出ステップ、加工不具合抽出ステップを行う順序を変更することも可能である。
以上の如く、加工工程評価装置1は、
粗材に所定の加工を施して製品を製造する加工工程の評価を行う加工工程評価装置であって、
前記粗材および前記製品の形状差に基づいて加工内容を抽出する加工内容抽出部21と、
加工内容抽出部21により抽出された加工内容に基づいて製品の加工工程を作成する加工工程作成部22と、
加工工程作成部22により作成された製品の加工工程に基づいて製品の製造コストアップ要因を抽出する製造コストアップ要因抽出部23と、
を具備するものである。
このように構成することにより、作業者は製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
また、加工工程評価装置1の製造コストアップ要因抽出部23は、
加工工程作成部22により作成された加工工程と予め作成された標準加工工程とを比較し、加工工程のうち標準加工工程と一致する部分と一致しない部分とに分類し、標準加工工程と一致しない部分に含まれる加工内容を製造コストアップ要因として抽出する非標準加工内容抽出部23aを具備するものである。
このように構成することにより、作業者は加工工程のうち製品の製造コストの上昇に寄与しない部分(標準加工部分)と製品の製造コストの上昇に寄与し得る部分(非標準加工部分)とを短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
また、加工工程評価装置1の製造コストアップ要因抽出部23は、
予め作成されて加工工具データベース25に記憶された加工工具を用いて加工工程作成部22により作成された加工工程に含まれる加工内容が達成できない場合に、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する新規加工工具抽出部23bを具備するものである。
このように構成することにより、作業者は製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
また、加工工程評価装置1の製造コストアップ要因抽出部23は、
多軸加工装置により同時に加工を施すことができない加工内容を製造コストアップ要因として抽出する多軸不可加工内容抽出部23cを具備するものである。
このように構成することにより、作業者は製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
また、加工工程評価装置1の製造コストアップ要因抽出部23は、
加工工程作成部22により作成された加工工程に含まれる加工内容と予め作成されてリファレンスデータベース26に記憶された加工内容のリファレンスとを比較し、加工工程作成部22により作成された加工工程に含まれる加工内容のうち所定の判定基準を満たさないものを製造コストアップ要因として抽出する加工不具合抽出部23dを具備するものである。
このように構成することにより、作業者は作業性(作業のし易さ)等の観点から製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
以上の如く、本発明に係る加工工程評価方法の実施の一形態は、
粗材に所定の加工を施して製品を製造する加工工程の評価を行う加工工程評価方法であって、
粗材および製品の形状差に基づいて加工内容を抽出する加工内容抽出ステップS100と、
加工内容抽出ステップS100において抽出された加工内容に基づいて製品の加工工程を作成する加工工程作成ステップS200と、
加工工程作成ステップS200において作成された製品の加工工程に基づいて製品の製造コストアップ要因を抽出する製造コストアップ要因抽出ステップS300と、
を具備するものである。
このように構成することにより、作業者は製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
また、製造コストアップ要因抽出ステップS300は、
加工工程作成ステップS200において作成された加工工程と予め作成された標準加工工程とを比較し、加工工程のうち標準加工工程と一致する部分と一致しない部分とに分類し、標準加工工程と一致しない部分に含まれる加工内容を製造コストアップ要因として抽出する非標準加工内容抽出ステップS310を具備するものである。
このように構成することにより、作業者は加工工程のうち製品の製造コストの上昇に寄与しない部分(標準加工部分)と製品の製造コストの上昇に寄与し得る部分(非標準加工部分)とを短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
また、製造コストアップ要因抽出ステップS300は、
予め作成されて加工工具データベース25に記憶された加工工具を用いて加工工程作成ステップS200において作成された製品の加工工程に含まれる加工内容が達成できない場合に、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する新規加工工具抽出ステップS320を具備するものである。
このように構成することにより、作業者は製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
また、製造コストアップ要因抽出ステップS300は、
多軸加工装置により同時に加工を施すことができない加工内容を製造コストアップ要因として抽出する多軸不可加工内容抽出ステップS330を具備するものである。
このように構成することにより、作業者は製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
また、製造コストアップ要因抽出ステップS300は、
加工工程作成ステップS200において作成された加工工程に含まれる加工内容と予め作成されてリファレンスデータベース26に記憶された加工内容のリファレンスとを比較し、加工工程作成ステップS200において作成された加工工程に含まれる加工内容のうち所定の判定基準を満たさないものを製造コストアップ要因として抽出する加工不具合抽出ステップS340を具備するものである。
このように構成することにより、作業者は作業性(作業のし易さ)等の観点から製品の製造コストの上昇に寄与し得る加工内容を短時間で容易に認識する(視覚化する)ことが可能であり、ひいては短時間で容易に最適な生産ラインの設計が可能である。
本発明に係る加工工程評価装置の全体的な構成を示したブロック図。 加工内容のリファレンスの作成手順を示す図。 本発明に係る加工工程評価方法のフロー図。
1 加工工程評価装置
21 加工内容抽出部(加工内容抽出手段)
22 加工工程作成部(加工工程作成手段)
23 製造コストアップ要因抽出部(製造コストアップ要因抽出手段)

Claims (8)

  1. 粗材に所定の加工を施して製品を製造する加工工程の評価を行う加工工程評価装置であって、
    前記粗材および前記製品の形状差に基づいて加工内容を抽出する加工内容抽出手段と、
    前記加工内容抽出手段により抽出された加工内容に基づいて前記製品の加工工程を作成する加工工程作成手段と、
    前記加工工程作成手段により作成された前記製品の加工工程に基づいて当該製品の製造コストアップ要因を抽出する製造コストアップ要因抽出手段と、
    を具備し、
    前記製造コストアップ要因抽出手段は、
    前記加工工程作成手段により作成された加工工程と予め作成された標準加工工程とを比較し、前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致する部分と一致しない部分とに分類し、前記標準加工工程と一致しない部分に含まれる加工内容を製造コストアップ要因として抽出する非標準加工内容抽出手段を具備し、
    前記非標準加工内容抽出手段は、
    前記加工工程のうち前記標準加工工程に設定されている加工内容および設備の能力を超えない部分を前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致する部分であると分類し、前記加工工程のうち前記標準加工工程に設定されている加工内容および設備の能力のうち少なくとも一方を超える部分を前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致しない部分であると分類する、
    ことを特徴とする加工工程評価装置。
  2. 前記製造コストアップ要因抽出手段は、
    予め作成されて加工工具データベースに記憶された加工工具を用いて前記加工工程に含まれる加工内容が達成できない場合に、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する新規加工工具抽出手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の加工工程評価装置。
  3. 前記製造コストアップ要因抽出手段は、
    多軸加工装置により同時に加工を施すことができない加工内容を製造コストアップ要因として抽出する多軸不可加工抽出手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加工工程評価装置。
  4. 前記製造コストアップ要因抽出手段は、
    前記加工工程に含まれる加工内容と予め作成された加工内容のリファレンスとを比較し、前記加工内容のうち所定の判定基準を満たさないものを製造コストアップ要因として抽出する加工不具合抽出手段を具備することを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の加工工程評価装置。
  5. 粗材に所定の加工を施して製品を製造する加工工程の評価を行う加工工程評価方法であって、
    前記粗材および前記製品の形状差に基づいて加工内容を抽出する加工内容抽出ステップと、
    前記加工内容抽出ステップにおいて抽出された加工内容に基づいて前記製品の加工工程を作成する加工工程作成ステップと、
    前記加工工程作成ステップにおいて作成された前記製品の加工工程に基づいて当該製品の製造コストアップ要因を抽出する製造コストアップ要因抽出ステップと、
    を具備し、
    前記製造コストアップ要因抽出ステップは、
    前記加工工程作成ステップにおいて作成された加工工程と予め作成された標準加工工程とを比較し、前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致する部分と一致しない部分とに分類し、前記標準加工工程と一致しない部分に含まれる加工内容を製造コストアップ要因として抽出する非標準加工内容抽出ステップを具備し、
    前記非標準加工内容抽出ステップにおいて、
    前記加工工程のうち前記標準加工工程に設定されている加工内容および設備の能力を超えない部分を前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致する部分であると分類し、前記加工工程のうち前記標準加工工程に設定されている加工内容および設備の能力のうち少なくとも一方を超える部分を前記加工工程のうち前記標準加工工程と一致しない部分であると分類する、
    ことを特徴とする加工工程評価方法。
  6. 前記製造コストアップ要因抽出ステップは、
    予め作成されて加工工具データベースに記憶された加工工具を用いて前記加工工程に含まれる加工内容が達成できない場合に、当該加工内容を製造コストアップ要因として抽出する新規加工工具抽出ステップを具備することを特徴とする請求項に記載の加工工程評価方法。
  7. 前記製造コストアップ要因抽出ステップは、
    多軸加工装置により同時に加工を施すことができない加工内容を製造コストアップ要因として抽出する多軸不可加工抽出ステップを具備することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の加工工程評価方法。
  8. 前記製造コストアップ要因抽出ステップは、
    前記加工工程に含まれる加工内容と予め作成された加工内容のリファレンスとを比較し、前記加工内容のうち所定の判定基準を満たさないものを製造コストアップ要因として抽出する加工不具合抽出ステップを具備することを特徴とする請求項から請求項までのいずれか一項に記載の加工工程評価方法。
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