JP4165404B2 - 最適化装置、制御プログラム生成装置、プログラム - Google Patents

最適化装置、制御プログラム生成装置、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ワークの加工のために生産設備を制御するシステムとそのプログラムに係わり、特に工程全体の最適化を図り、またプログラムの自動生成を実現する装置、プログラム等に関する。
近年、人々の価値観は多様化し、その変化も速くなっている。それにより、製品生産のための生産設備は、多品種の生産に使用される傾向にある。生産コストの低減の面からは、自動化(無人化)が求められている。これらのことから、生産設備の多くは、プログラムを実行する制御装置の制御下で工作機械を動作させる構成となっている。その制御装置としては、プログラムロジックコントローラ(以下、PLC)やNC(Numerical Control )装置(数値制御装置)、モーションコントローラ(以下、MC)などがある。 なお、現在では、NC装置の多くはCNC(Computerized Numerical Control )装置となっているが、特に断らない限り、以降NC装置とはCNC装置を含む意味で用いる。
生産ラインは、複数の生産設備を有機的に結合させることにより構築される。加工には、変形加工(鍛造、粉末加工、プラスチック成形加工など)や除去加工(切削加工、砥粒加工、或いは光学的加工など)、接合加工(溶接加工、接着加工、結合加工、組立加工など)、及び処理加工(表面処理、熱処理など)といった様々なものがある。生産ラインを構成させる生産設備は、ワーク(加工物)の種類やそれに対して行うべき加工内容に応じて決定される。
NC装置が実行するプログラム(NCプログラム)は、作業者が自動プログラミング装置を用いて対話形式で作成(ここでは変更を含む)するのが普通である。ワークの設計は、CAD/CAM(Computer Aided Design and Manufacturing )システムを用いて行われるのが殆どである。このことから、自動プログラミング装置は、NC装置と接続される操作盤に搭載されるだけでなく、CAD(Computer Aided Design )システムにも標準的に搭載されている。
そのCADシステムには、作成、或いは変更したNCプログラムをNC装置に実行させた場合のシミュレーションを行う機能も標準的に搭載されている。それにより、作成、或いは変更したNCプログラムをNC装置に実際に実行させた場合に、ワークの加工に要すると予測される時間をサイクルタイムとして作業者が確認できるようにさせている。
従来のシミュレーションでは、NCプログラムを模擬的に実行し、その実行にかかる時間を計時することでサイクルタイムを求めていた。しかし、そのようにして求められたサイクルタイムでは、生産設備全体でワークの加工に要する時間しか確認することはできない。
生産設備にワークの複数箇所の加工を行わせることは多い。その場合、加工に要する実際の時間は、通常、加工を行わせる順序によって変動する。
ここで、加工工程設計の手間を軽減することや、工程設計の内容を最適化することについて、従来より、様々な提案が行われている。
例えば、特許文献1には、従来、手作業で行っていた一連の作業、すなわち製品形状、粗材形状に基づく各加工部位抽出、加工形状の決定、工具の自動選択、工具形状の設計、加工条件決定、工具軌跡作成、加工時間作成・チェック・変更等の作業を、自動的に行うようにすることが開示されている。
また、例えば、特許文献2には、工程設計自動化モジュール、非加工時間計算モジュール、マシン台数最適化モジュールを備え、工程組み合わせ作業をコンピュータシステムにより自動的に行うことが開示されている。
上記工程設計自動化モジュールは、加工部位の座標値、加工種類、加工径、加工開始/終了座標の情報を取得して、加工種類、加工径に対応する標準の切削速度、送り速度の情報を取得し、これら取得した情報に基づいて各加工部位の工程別切削時間を計算する。そして、工程順序を考慮したうえで、対象工程の全組合せパターンを抽出する。
次に、上記非加工時間計算モジュールが、早送り動作時間を計算し、これにATC時間、治具動作時間を加算して非加工動作時間を計算する。
最後に、マシン台数最適化モジュールによって、早送り動作に待ちが発生しない範囲で切削条件を補正して切削時間を再計算(補正)することにより工程設計の内容を最適化することを以って、マシン台数の最適化(最小化)を行う。
また、特許文献3には、加工機の設計の結果を利用して、加工機の設計と同時期に治具の詳細な仕様を決定できるようにし、また工程設計時において正確なサイクルタイムを見積もることを可能にし、また個々の治具を採用した場合の早送り動作経路を算出しサイクルタイムが短くできるようにする治具諸元決定装置を提案している。
特開平11−129141号公報 (図2、図3) 特開平11−245141号公報 特開2001−92522号公報
上記従来技術では、最適化に関して、未だ不十分な面が多い。
また、NCプログラム等の制御プログラムを効率良く/自動的に生成することについては、考えられていなかった。
本発明の課題は、ワークの加工のために生産設備を制御するシステムとその制御プログラムに係わり、ツールパス、加工条件等の最適化を図り、更にこれによって工程全体の最適化を図ることができる最適化装置、及び上記制御プログラムの自動生成を行える制御プログラム生成装置、これらの装置の機能をコンピュータにおいて実現させるアプリケーションプログラム等を提供することである。
本発明による最適化装置は、加工工程設計情報と、ワークの加工部位、寸法情報に基づいて、加工工程・加工部位を、加工法/工具によって分類し、更にワーク回転情報を求め、該分類結果とワーク回転情報に基づいて加工部位対応情報を作成する加工部位対応情報作成手段と、該加工部位対応情報に基づいて、各処理対象工具毎に、その加工法が点加工であった場合、同一工具を用いた複数の加工点の巡回路の合計距離が、最小となるようなツールパスを求め、その加工法が面加工であった場合、一回の工具移動での切削面積または切削体積が最大となるようなツールパスを求めるツールパス最適化手段と、前記加工部位対応情報と前記ツールパス最適化手段によって求められた前記ツールパスと、予め設定される、各工具毎のコストと寿命特性の情報を含む工具設計情報とに基づいて、各処理対象工具毎に、その加工部位での加工において「総切削時間×1回当りの工具消耗費用」が最小となる切削条件を求める工具毎加工条件の最適化手段と、前記ツールパス最適化手段によって求められた前記ツールパスと、前記工具毎加工条件の最適化手段によって求められた最適化された切削条件と、予め用意されている各加工パターン毎の特徴情報とに基づいて、工具別の各加工パターン毎のサイクルタイムを算出するサイクルタイム計算手段と、前記サイクルタイム計算手段によって求められたサイクルタイム情報と、前記加工部位対応情報とに基づいて、ワーク回転動作を含めた工程全体でのサイクルタイムが最小となる加工工程順序を求める工程全体の最適化手段とを有する。
上記最適化装置では、加工工程・加工部位を整理・詳細分類した加工部位対応情報に基づいて、各処理対象工具毎に、加工法に応じて、点加工であった場合には、同一工具を用いた複数の加工点の巡回路の合計距離が、最小となるようなツールパスを求め、面加工であった場合には切削面積/体積が最大となるようなツールパスを求めることができるので、非加工の際の工具移動の効率または加工時の切削効率を向上させることができる。
また、一般に、刃具などの工具の寿命は、切削速度が速くなるほど、短くなる。高価な刃具の場合、切削速度を速くすると非常にコスト高となる。一方、安価な刃具であれば、切削速度を速くした為に寿命が短くなっても、それほどコスト高にはならない。これより、上記最適化装置では、加工時間とコストとのバランスが最適となるような切削条件を求めることができる。
更に、上記最適化装置では、ツールパスと切削条件を最適化し、更にこれらと予め用意されている各加工パターン毎の特徴情報とに基づいて算出した、工具別の各加工パターン毎のサイクルタイムに基づいて、更にワークの回転動作に要する時間とATCに要する時間の合計時間が最小となる加工工程順序を求めることができるので、工程全体の作業効率が非常に良くなる。
また、本発明による制御プログラム生成装置は、ワークの加工のために生産設備を制御する制御装置において実行される制御プログラムを生成する制御プログラム生成装置であって、前記制御プログラムのメインプログラムのライブラリと、該メインプログラムから呼び出されるサブプログラムであって、工具別の加工工程を記述するサブプログラムのライブラリと、加工特徴パターン別の加工仕様を記述するサブプログラムのライブラリとを記憶しておくライブラリ記憶手段と、該ライブラリ記憶手段に記憶されている前記各ライブラリと、前記請求項1記載の最適化装置によって求められた前記加工工程順序の情報、工具設計情報、加工仕様特徴情報、切削条件・サイクルタイム設計情報から取得した情報に基づいて、該各ライブラリを組合せ、前記取得した情報をライブラリ内の所定の箇所に記述することによって、前記制御プログラムを生成する制御プログラム生成手段とを有する。
上記制御プログラム生成装置では、制御プログラムを、メインプログラムと、このメインプログラムから呼び出されるサブプログラム群とから成る構成とし、更に、予め上記制御プログラムを構成する各部分毎のテンプレート(雛型)となるライブラリを用意しておくことで、これらライブラリを組み合わせて、更に座標、切削条件等の情報を記述することで、制御プログラムを自動生成することができる。
なお、上述した本発明の各構成により行なわれる機能と同様の制御をコンピュータに行なわせるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から、そのプログラムをコンピュータに読み出させて実行させることによっても、前述した課題を解決することができる。
本発明の最適化装置によれば、ワークの加工のために生産設備を制御するシステムとその制御プログラムに関して、ツールパス、加工条件等の最適化を図り、更にこれによって工程全体の最適化を図ることができる。更に、本発明の制御プログラム生成装置によれば、予め用意されるメインプログラムのライブラリ、工具別/加工特徴パターン別のサブプログラムのライブラリに基づいて、上記制御プログラムを自動的に生成できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態による最適化装置、制御プログラム生成装置が適用されるネットワークシステム全体の構成を示す図である。
図示のネットワークシステムは、例えば製品の製造を行う工場を所有する企業に構築されたクライアント/サーバ型のシステムである。図1に示すように、構内LAN1と工場ローカルLAN2をルータ3により結んでいる。
構内LAN1には、設備設計情報システムサーバ4、工具設計情報システムサーバ5、工程設計情報システムサーバ6、及びデータベース(DB)サーバ7が接続されている。
一方の工場ローカルLAN(以降、ローカルLANと略記)2には、ラインサーバ8や複数のアクセスポイント(以降、AP)9が接続されている。各AP9は、その子機に当たるAP10と通信を行う。
そのローカルLAN2は、生産ライン12、13が設置された工場に敷設されている。生産ライン12、13は、それぞれ9台、22台の生産設備から構成されている。
それらの生産設備は、NC制御装置、PLC、或いはMCの制御下でワークを加工するか、或いはそれを搬送するものである。例えばマシンニングセンタ、打ち抜き装置、バリ取り装置、或いは洗浄装置などを備えたものである。その構成は、周知のものであることから、特に詳細な説明は省略するが、例えば以下のようになっている。
生産ライン12を構成する1台の生産設備12aは、例えばPLC内蔵のNC制御装置の制御下でワークの加工を行うものである。そのNC制御装置に、操作盤12b、及びAP12cが接続されている。そのAP12cによって、NC制御装置はローカルLAN2と接続させている。作業員は、操作盤12bを操作してNC制御装置が実行するNCプログラムやパラメータ(仕様を決めるために設定されたデータ)を変更することができる。
生産ライン13を構成する1台の生産設備13aは、例えばNC制御装置の制御下でワークの加工を行う部分(以降、部分設備と記す)と、PLC内蔵のNC制御装置の制御下でワークの加工を行う部分設備とから構成されている。それらの制御装置は接続され、部分設備のNC制御装置はハブ13bと接続されている。そのハブ13bには、他に、操作盤13c、及びAP13dが接続されている。そのAP13dによって、各部分設備のNC制御装置はローカルLAN2と接続させている。作業員は、操作盤13cを操作して各NC制御装置が実行するNCプログラムやパラメータを変更することができる。
上記ラインサーバ8は、各生産設備の制御装置から所定のデータを収集することにより、各生産設備の動作状態の監視を行う。
上記DBサーバ7には、設備設計情報システムサーバ4、工具設計情報システムサーバ5、工程設計情報システムサーバ6で作成された各種データが一元管理・格納される。よって、本例による最適化装置30、NCPG自動生成装置210等は、DBサーバ7において実現することが望ましいが、これに限らず、他の装置において実現してもよい。
尚、生産設備を制御する制御装置が実行する制御プログラム(NCプログラム等)は、その制御装置の種類によって普通は異なる。同じ種類の制御装置にも複種類のプログラム言語が開発されている。よって、以下の説明中で図面等に示す制御プログラム等は、一例を示しているのであり、この一例に限るわけではない。
図2は、本実施の形態による最適化装置の機能ブロック図である。
図示の最適化装置30は、予め設計者等によって設計・設定されて、データベース等に蓄積されている各種情報、すなわち設備設計情報21、加工工程設計情報22、ワーク設計情報23、工具設計情報26、加工仕様特徴(パターン)情報28を用いて、更に処理途中で得られる加工部位対応情報24、(最適化された)切削条件情報25、工具別各種加工パターンのサイクルタイム情報27(以下、省略して、サイクルタイム情報27と記す)を用いて、各種処理を実行し、最終的には、「最適化された加工工程情報」40を生成・出力する。
最適化装置30は、加工部位対応情報作成部31、ツールパス最適化部32、工具毎加工条件の最適化部33、工具別の各種加工仕様パターン毎の工程サイクルタイム計算部34(以下、省略して、サイクルタイム計算部34と記す)、工具毎の加工工程のサイクルタイムによる工程全体の最適化部35(以下、省略して、工程全体の最適化部35と記す)、及び処理結果統合・整理部36を有する。
これら各機能部によって実行される処理については、後に図3以降で詳細に説明するが、ここでは簡単に説明しておく。
加工部位対応情報作成部31は、加工工程設計情報22を取得して、またワーク設計情報23から、ワーク(加工対象)の加工部位(名称、形状)、座標(基準面からの寸法)の情報を取得して、これら取得した情報を、加工法(点加工または面加工)、使用する工具等に応じて分類し、加工部位対応情報24を作成する。加工部位対応情報24は、ツールパス最適化部32、工具毎加工条件の最適化部33、サイクルタイム計算部34、工程全体の最適化部35の処理で用いられる。
ツールパス最適化部32は、「工具毎非加工工具移動のツールパスの最適化」処理、「工具毎加工移動のツールパスの最適化」処理を実行する。
「工具毎非加工工具移動のツールパスの最適化」処理では、上記加工部位対応情報24と設備設計情報21を用いて、工具毎に、各加工点間の工具移動距離または時間の合計が最短となるようなツールパスを作成する。
「工具毎加工移動のツールパスの最適化」処理では、上記加工部位対応情報24と、設備設計情報21、工具設計情報26を用いて、面加工工程中、工具毎に、工具移動での走行面積または体積の最大化を図ることで、加工工具移動のツールパスを最適化する。
工具毎加工条件の最適化部33は、上記加工部位対応情報24と、工具設計情報26を用いて、「サイクルタイム×コスト」が最小となる切削条件を求めることで、上記最適化された切削条件情報25を作成する。
サイクルタイム計算部34は、上記加工部位対応情報24と最適化された切削条件情報25、及び加工仕様特徴(パターン)情報28に上記ツールパス最適化部32の処理結果を加えた情報を用いて、サイクルタイム情報27を作成する。
工程全体の最適化部35は、上記加工部位対応情報作成部31、サイクルタイム計算部34による処理結果と、設備設計情報21、加工工程設計情報22を用いて、ワーク回転動作を含めた工程全体のサイクルタイムが最小となるような加工工程順序を求める。
以下、上記機能部の各々について、詳細に説明していく。
まず、加工部位対応情報作成部31について説明する。
図3は、上記加工部位対応情報作成部31によって実行される処理の一例を示すフローチャート図である。
また、図4にはワーク設計情報23の一例、図5には加工工程設計情報22の一例を示す。
図3の説明の前に、まず、図4、図5に示すワーク設計情報23、加工工程設計情報22の一例について説明する。
まず、図4に示すワーク設計情報23の一例について説明する。
ワーク設計情報23は、ワーク(加工対象)の素材/製品形状・寸法、精度、公差、材質、硬度、表面処理(塗装・焼入れ)、面粗度等の情報より成るが、本システムの処理で利用するのは、加工部位41、基準面からの寸法42等である。
加工部位41は、各加工部位の名称、形状のデータより成る。図示の例では、加工部位は6箇所であり、各々の名称は“A1面”、“B1面”、“C1穴”、“C2穴”、“D1面”、及び“E1穴”であり、それぞれ、形状、及び基準面からの寸法42(方位、位置、径(幅)、深さ等)、その他のデータが対応付けられて格納されている。ここで、“E1穴”のみは、1つの面上に複数の穴をあけるものであり、図示の例ではD1面上に8つの穴をあける場合を例にして示す。このような場合のツールパスの最適化については、後に図11等を参照して説明する。尚、基準面に関するデータは、特に示していないが、当然存在する。
次に、図5に示す加工工程設計情報22の一例について説明する。
図5に示す加工工程設計情報22の一例は、上記図4に示す例のワークの各加工部位を加工する為の加工工程を示す。
図示の加工工程設計情報22は、工程NO.51、工程名52、工程内容53、工具径54、工具種類55、加工部位56、(基準面からの)加工角度57より成る。
工程NO51.は、当該加工工程の順番を示すものであり、この番号順に加工が行われる。
工程名52は各工程に任意に付けられた名称であり、工程内容53はその実際の工程内容(面削り、穴明け等)であり、加工部位56は加工対象の部位名であり、工具径54及び工具種類55は各工程で用いる工具(刃具)である。例えば、NO.=1の工程では、径が60.0のフライスを用いて、A1面の面削りを行うことを意味する。尚、ここでは、工程名52は、工程内容53と加工部位56とを併せた内容となっているが、この例に限るわけではない。
加工角度57は、ターンテーブル、チルトテーブル各々の(基準面からの)回転角度を示す。つまり、ワークを加工する場合、工具の進入方向は固定的とし、ワーク自体を回転移動させて、その都度加工すべき面を工具のある位置へともっていく手法が一般的であり、加工角度57はワークを載せた各テーブルを回転させる角度を意味する。同様に、ワークを固定的とし、工具を持つ主軸をターン、チルト回転させる場合も、同様に考えることは言うまでもない。
図3の説明に戻る。
図3において、まず、予めデータベース等に格納されている加工工程設計情報22を取得すると共に(ステップS11)、予めデータベース等に格納されているワーク設計情報23を参照して、ワークの加工部位、形状、基準面からの寸法等のデータを取得する(ステップS12)。そして、これら取得した情報を用いて、例えば図6に示す加工部位対応情報24を作成する。
図6に示す加工部位対応情報24は、工程名61、工程内容67、部位名62、形状63、基準からの寸法64(方位、位置、径(幅)、深さ)、工具65(T−No.、径、種類)、加工法分類66、ターンテーブル割出角度68、チルトテーブル割出角度69より成る。このうち、工程名61、部位名62、形状63、基準からの寸法64(方位、位置、径(幅)、深さ)、面粗度、その他、工具65における径と種類、ターンテーブル割出角度68、チルトテーブル割出角度69の各データは、加工工程設計情報22、ワーク設計情報23から取得したデータをそのまま用いればよい。これら以外のデータ、すなわち工程内容67、工具65におけるT−No.、加工法分類66は、以下のステップS13〜S17の処理によって作成する。
まず、加工部位41の名称、形状から、加工法を面か点かに分類し、これを加工法分類66に格納する(ステップS13)。分類方法は、例えば、名称、形状に“穴”という文字があれば“点”とし、“穴”以外は全て“面”とする。尚、“面”は面加工、“点”は点加工に分類されたことを意味する。
次に、各加工部位毎に、加工工程設計情報22の工具種類55、工具径54、及びワーク設計情報23の面粗度が全て同一のもの同士は、同一のT−No.が割り当てられるようにして、T−No.を割り当てる(ステップS14)。T−No.は例えばT01,T02,T03、・・・というように、任意の値であってよい。そして、加工部位対応情報24の工具65におけるT−No.に、割り当てた結果を格納する。
次に、加工部位対応情報24の工程内容67における補助作業の欄に、工程No.1から順に、工具65におけるT−No.が変わる毎に(つまり、工具種類55、工具径54、及び面粗度の何れか1つ以上が変わる毎に)、工具交換を示す記述を追加する(ステップS15)。
次に、ターンテーブル割出角度68、チルトテーブル割出角度69に基づいて、工程内容67における補助作業の欄に、ワーク/チルトの回転、回転角度を示す記述を追加する(ステップS16)。
以上の処理で、例えば図6に一例を示す加工部位対応情報24が作成される。尚、ステップS17は、ステップS13〜S16の処理結果を最後にまとめて加工部位対応情報24を作成することを意味するが、上述した説明ではステップS13〜S16の各処理毎に処理結果を加工部位対応情報24に追加しているので、この場合にはステップS17の処理は必要ない。
次に、以下、ツールパス最適化部32について説明する。
図7は、ツールパス最適化部32によって実行される処理全体を概略的に示すフローチャート図である。
図示の処理では、まず、上記加工部位対応情報作成部31によって作成された加工部位対応情報24を取得する(ステップS21)。
次に、取得した情報に基づいて、まず、処理対象工具を1つ選択し(ステップS22)、当該処理対象工具の加工法に応じて(ステップS23)、ステップS24、ステップS25の何れかの処理を実行する。すなわち、加工法が点加工であれば(ステップS23,YES)ステップS24の処理を実行し、面加工であれば(ステップS23,NO)ステップS25の処理を実行する。尚、ステップS23の処理は、加工部位対応情報24の加工法分類66を参照すれば、判定できる。
以上の処理を、全ての工具について実行したら(ステップS26,YES)、当該処理を終了する。
ステップS24の非加工工具移動のツールパスの最適化処理の詳細フローチャートを図8に示す。ステップS25の面加工工具移動のツールパスの最適化処理の詳細フローチャートを図13に示す。
まず、図8〜図12を参照して、ステップS24の処理について詳細に説明する。
図8において、まず、設備設計情報21から主軸動作方式、リファレンス点座標を取得する(ステップS32)。
図9に、設備設計情報21の一例を示す。
図示の設備設計情報21は、C/T(サイクルタイム)関連情報71、エネルギー関連情報72、設備情報73等より成る。尚、実際には、これら以外にも、サイズ、工具、精度、信頼性等の情報もあるが、ここでは関係ないので、省略する。
C/T関連情報71は、その設備(NCまたはPLC;ここではNCを例にする)の最大能力を示す情報であり、例えば早送り速度(XYZ)とは、その設備の早送り速度のMAX値を意味する。他の切削送り速度(XYZ)等も同様である。
エネルギー関連情報72は、後に説明するコスト計算に利用する場合もあるが、ここでは関係ないので、説明は省略する。
設備情報73は、その設備(NC、PLC等)の機種名、メーカー、型式等の情報である。同一メーカーであっても、機種、型式によって、使用するプログラムが異なる場合も多いので、この設備情報73に基づいて、使用するプログラムを判断する。更に、制御装置パラメータファイル名が格納されている。制御装置パラメータ74は、主軸動作方式、リファレンス点座標等であり、上記ステップS32では、これらの情報を取得する。
そして、上記ステップS21、S32で取得した情報を用いて、ステップS34〜ステップS36の処理を繰り返し実行するが、その前に、まず、上記リファレンス点座標に最も距離が近い加工点を求めて、当該加工点とリファレンス点座標とを繋げることで、最初の巡回路を作成する(ステップS33)。つまり、ステップS22で選択した工具を用いて、連続して複数箇所の点加工を行う場合に、この中で最もリファレンス点座標に近い加工点を求めて、最初の巡回路を作成する。
図8に示す処理について、図6に示す加工部位対応情報24の例の中でE1穴(8箇所の穴)を例にして、以下、図10、図11を参照して説明する。
図10は、同一工具を用いて連続して8個所((1)〜(8))の点加工を行う例において、ツールパスの最適化の手順を視覚的に示す図である。
この例では、まず、ステップS33の処理によって、リファレンス点と加工点(3)との間に、最初の巡回路が作成される(図10(a))。尚、点間距離は、以下の式(1)によって求められる。
・・・(1)式
次に、作成された巡回路上の各枝に対して、ある枝B(i)の両端点の各々から上記巡回路上に無い(残りの)各点までの距離の合計を求め、この合計距離から枝B(i)の距離を引いた値が最小となるような点p(j)を求める(ステップS34)。
最初は、ステップS33で作成した枝のみであるので、この枝の両端点、すなわち点(3)とリファレンス点から、残りの各点((1)、(2)、(4)〜(8))までの各合計距離を求める。この場合、図10に示す各点の位置関係から感覚的に分かると思うが、上記点p(j)として点(1)が求められる。すなわち、“リファレンス点−点(1)間の距離”+“点(1)−点(3)間の距離”−“リファレンス点−点(3)間の距離(枝B(i)の長さ)”が、最も小さいので、点(1)が上記点p(j)として求められる。
そして、上記求めた点p(j)、枝B(i)の両端の点それぞれに繋げて、枝B(i)を削除する。ここでは、枝“リファレンス点−点(3)”の両端の点(リファレンス点、点(3))と点(1)とを繋げて、新たに、枝“リファレンス点−点(1)”、及び枝“点(1)−点(3)”を作成すると共に、枝“リファレンス点−点(3)”を削除することになる(図10(b))。
以上の処理を、全ての加工点が、作成された巡回路上にある状態になるまで(ステップS36,YES)、繰り返し実行する。
上述した例では、枝“リファレンス点−点(1)”及び枝“点(1)−点(3)”が作成された状態になっているので、この状態で、ステップS34の処理を実行すると、枝“点(1)−点(3)”に対して枝(2)が上記点p(j)として求められる。
よって、ステップS35の処理により、図10(c)に示すように、新たに、枝“点(1)−点(2)”及び枝“点(3)−点(2)”が作成され、枝“点(1)−点(3)”が削除される。
以下、同様にして、ステップS34、S35の処理を繰り返し実行していくことで、図10(d)〜図10(h)に示すように、順次、新たな枝の作成と枝B(i)の削除が行われていき、最終的に、図10(i)に示す最適ルートパスが求められる。
このとき作成されているデータを、図11の図上右側に示す。
図示のデータの中で、「最適」フラグは、その枝が最適巡回路上にある場合には‘1’、その枝が枝が最適巡回路上にない場合には‘0’が格納される。「最適」フラグが‘1’となっている枝同士を繋ぎ合わせることにより、最適ツールパスが生成できる(ステップS37)。更に、この最適ツールパス情報に、ステップS21で取得した工具情報、ステップS32で取得した主軸動作方式(移動区分;切削/早送・早戻)の情報等を加えることで、例えば図12に示すような「工具毎の非加工工具移動の最適化ツールパス」情報が生成される。尚、図12における“移動区分”(切削/早送・早戻)は、“作業”に基づいて判定する。すなわち、“穴明け”に関するものは全て切削であり、“移動”に関するものは1つを除いて全て“早送”と判定する。1つを除いてとは、一番最後の“移動”であり、これだけは“早戻”と判定する。
次に、上記図7のステップS25の処理について、図13〜図17を参照して、詳細に説明する。
図13は、面加工工具移動のツールパスの最適化処理の詳細フローチャート図である。
同図において、まず、加工部位対応情報24を取得し(ステップS41)、設備設計情報21から主軸動作方式データを取得し(ステップS42)、更に、工具設計情報26から、工具の半径方向の最大切り込み量、一回転の最大可能切削量情報を取得する(ステップS43)。尚、これらの情報は、図15に示す一例には示していないが、実際には、例えばエンドミル刃具に関する工具設計情報には存在する。一方、図15に示すように面加工工具がクイルである場合には、図15に示す(横方向の)最大切り込み量D、(縦方向の)最大切り込み量Uを、例えば図14に示す工具設計情報26の工具3Dデータベース名97に基づいて得た工具3D情報から取得する。
図14に工具設計情報26の一例を示す。
図示の工具設計情報26は、工程NO.91、工程名92、工具93(刃具径、刃具種類、最大切り込み量/一回転の最大可能切削量)、刃具CD94、チップ数Dr種類95、刃具材質96、工具3Dデータベース名97、切削条件98(周速、送り量、回転数、送り速度)、寿命99、寿命特性100、及びコスト101等より成る。尚、工具93における最大切り込み量とは「工具の半径方向の最大切り込み量」の意味であり、一回転の最大可能切削量ともども、後述するステップS53,S54の処理で用いられる。
ここで、寿命特性100は、例えば図14の図上下側に示す「エンドミル刃具寿命特性例」のように、切削速度と刃具寿命との対応関係を示すものである。図示の通り、切削速度が早くなるほど、刃具寿命は短くなる。切削速度を早くすれば、作業効率は良くなるが、特に使用する刃具が高価であると、コストが増大することになる。これは、後述する工具毎加工条件の最適化部33の処理で必要になるデータであり、図13の処理では必要ないので、これ以上は説明しない。
図13の説明に戻る。
上記の通り、各種情報を取得したら、ステップS44〜S48の処理を実行する。これらの処理の説明は、図15に示す例を参照して説明する。尚、図15に示す例では、ステップS43で取得するデータが多少違うだけであり、処理の基本的な流れは略同様である。
図15に示す一例では、ワークの加工部位は、幅W=36(単位は特に記さないが、通常はcmかmm)、深さV=7の面加工(切削)を行うものである。尚、長手方向の長さは、幾つであっても、本処理には影響しないので、特に示していない。また、使用する工具は、例えば図示の通り、工具の横(面)方向の最大切り込み量D=10、工具の縦(深さ)方向の最大切り込み量U=5となっているものとする。
工具の動作は、一回の切削動作では、加工面に平行に、長手方向に沿って切削移動する。これを何回か繰り返すことで、幅W=36、深さV=7の面加工が実行されることになる。この繰り返し回数を最小にする条件を求めることが、本処理の目的である。
まず、ステップS45の処理について説明する。この処理では、工具の横(面)方向の最大切り込み量(上記D=10)で加工面の幅(上記幅W=36)で割って、この除算結果を小数点以下切り上げする。図15の例では、W/D=36/10=3.6となるので、小数点以下切り上げすると‘4’が得られる。この‘4’を、横方向の切削回数とする。
続いてステップS46の処理を行う。この処理では、上記横方向の切削回数(=4)で、加工面の幅を割ることで、切削動作1回毎の横方向の切削量を求める。上記例では36/4=9となる。
次に、ステップS47の処理について説明する。この処理では、工具の縦(深さ)方向の最大切り込み量(上記U=5)で、加工面の切削深さ(上記V=7)を割って、この除算結果を小数点以下切り上げする。図15の例では、V/U=7/5=1.4となるので、小数点以下切り上げすると‘2’が得られる。この‘2’を、縦方向の切削回数とする。
続いてステップS48の処理を行う。この処理では、上記縦方向の切削回数(=2)で、加工面の幅を割ることで、切削動作1回毎の縦方向の切削量を求める。上記例では7/2=3.5となる。
尚、図15の例の総切削回数は、横方向の切削回数×縦方向の切削回数=4×2=8(回)となる。
以上の処理によって、切削動作1回毎の横方向/縦方向の切削量が求められ、既に加工部位の座標等のデータも取得してあるので、これらを用いて、面加工工具移動のツールパスを作成することは既存手法により容易にできる。このツールパスは、例えば図16に示す例のように、各切削動作の開始位置、終了位置の情報として格納される。
次に、工具毎加工条件の最適化部33によって実行される処理について説明する。
図17は、工具毎加工条件の最適化部33の処理を説明する為のフローチャート図である。
同図に示す処理は、まず、加工部位対応情報24を取得する(ステップS51)。
次に、取得した情報から、任意の処理対象工具をひとつ選択して(ステップS52)、その工具についてステップS53、S54の処理を実行するプロセスを、全ての工具について処理を実行するまで(ステップS55,YES)繰り返し実行する。
まず、ステップS53の処理において、ステップS52で選択した工具に関する「工具の半径方向の最大切り込み量又は一回転の最大可能切削量」、刃具径、寿命特性100、及びコスト101の情報を、工具設計情報26から取得する。
そして、当該工具対応の加工部位での加工に、「サイクルタイム×コスト」が最小となる送り速度、回転速度等を求める(ステップS54)。
図18は、ステップS54の処理の詳細フローチャート図である。
図18において、まず、処理対象工具を1つ決め、図12又は図16に示す最適化ツールパスに関する情報から、処理対象工具の切削st(切削距離)を取得する(ステップS301)。尚、図12、図16に示すように1つの工具で連続して複数箇所(複数回)切削する場合には、その全ての切削stの総和(総切削距離L)を求めておく。
続いて、例えば設備設計情報の設備情報73には、図9には図示していないが、各機器(PLC/NC)毎に、その工具駆動部分の性能、すなわち回転数Nの最大値・最小値、送り速度Fの最大値・最小値が格納されており、これらのデータを取得する。更に、予め回転数N、送り速度F各々の増分値と、評価指標Aの初期値が任意に設定されており、これらのデータも取得する(ステップS302)。
そして、ステップS303以降の処理は、概略的に言えば、回転数N、送り速度Fの値を、各々の最小値〜最大値までの範囲内で増分値によって少しずつ変えながら、ステップS307〜S312の処理を繰り返し実行することで、評価指標Aの値を最も小さくする回転数Nと送り速度Fの値を求める(そのときの周速Vと送り量fも算出する)処理である。
ステップS303以降の処理は、詳細には、まず、一番最初は、回転数Nの初期値として、上記回転数Nの最小値を設定する(ステップS303)。また、送り速度Fの初期値として、上記送り速度Fの最小値を設定する(ステップS305)。
そして、これら回転数N、送り速度Fの設定値と、上記ステップS53で取得した「最大切込み量又は1回転の最大可能切削量」Crm、工具径Φ、及びステップS301で得た総切削距離Lとを用いて、以下の(1)式、(2)式により、その工具による総切削時間Ttc、及び切削速度(周速)Vを求める(ステップS307)。
Ttc=Max[(L/Crm)/N,L/F] ・・・(1)式
V=π×Φ×N/1000 ・・・(2)式
続いて、上記求めた周速VとステップS53で取得した寿命特性100(例えば図14の図上下側に示す特性)とを用いて、当該周速Vに対応する刃具寿命Tを求め、これより以下の(3)式によって使用可能回数Mを算出する(ステップS308)。
M=T/Ttc ・・・(3)式
更に、ステップS53で取得したコスト101を用いて、上記使用可能回数Mの1回当りの工具消耗費用Wを、以下の(4)式により算出する(ステップS309)。
W=コスト/M ・・・(4)式
最後に、以下の(5)式により、評価指標Aを算出する(ステップS310)。
評価指標A=W×Ttc ・・・(5)式
そして、ステップS310で算出した評価指標Aを、それまでの処理で最も小さかった評価指標Amin(ステップS312で記録されている)と比較して、評価指標A<評価指標Aminであった場合には(ステップS311,YES)、当該評価指標Aを新たな評価指標Aminとして記録すると共に、これに対応する上記回転数N、送り速度F、周速Vを記録し、更に以下の(6)式により送り量fも求めて、この送り量fも記録する(ステップS312)。尚、評価指標Aminは、一番最初は、ステップS302で取得した評価指標Aの初期値となっている。
送り量f=F/N ・・・(6)式
以上のステップS307〜S312の処理を、送り速度Fが最大値より大きくなるまで、送り速度Fの値をその増分値によって増加させながら(ステップS306)、繰り返し実行する。送り速度Fが最大値より大きくなったら(ステップS313,YES)、回転数Nをその増分値によって増加させ(ステップS304)、送り速度Fの値を一旦初期値に戻した後(ステップS305)、再び送り速度Fが最大値より大きくなるまで、送り速度Fの値をその増分値によって増加させながら(ステップS306)、上記ステップS307〜S312の処理を繰り返し実行する。
以上の処理を繰り返し実行し、回転数Nの値がその最大値より大きくなったら(ステップS314,YES)、本処理は終了であり、このとき記録されている評価指標Aminが、最小の評価指標であり、これに対応して記録されている回転数N、送り速度F、周速V、及び送り量fが、最適な切削条件ということになり、これらを出力する(ステップS315)。
以上の処理によって、各工具毎に、最適な切削条件(回転数N、送り速度F、周速V、送り量f)が求められたら、これらをまとめることで、最適化された切削条件情報25が作成される(ステップS56)。
図19に最適化された切削条件情報25の一例を示す。
図示の切削条件情報25は、工程NO.81、工程名82、工具83(刃具径、刃具種類)、刃具CD84、及び切削条件85より成る。
切削条件85は、周速、送り量、回転数、送り速度などであるが、必ずしもこれら全てが必要なわけではなく、最低2つあれば、実用上問題ない。
図示の切削条件情報25は、図15の工具設計情報26と比較すれば分かる通り、データ項目としては、工具設計情報26の一部を抜け出した形となっているが、切削条件85のデータ値は、最適化が図られた後の値となっている点で異なる。
次に、工程サイクルタイム計算部34によって実行される処理について説明する。
図20は、工程サイクルタイム計算部34の処理を説明する為のフローチャート図である。
同図に示す処理は、まず、加工部位対応情報24を取得する(ステップS61)。
次に、取得した情報から、任意の処理対象工具をひとつ選択して(ステップS62)、この対象工具に対応するツールパス情報を、図12又は図16に示すデータから取得する(ステップS63)。
ここで、加工仕様特徴(パターン)情報28の一例を、図21に示す。
図示の加工仕様特徴(パターン)情報28は、工程NO.111、工程名112、工程内容113、刃具種類114、及び加工仕様(工具内加工仕様パターン)115より成る。
続いて、対象工具に対応する、最適化された切削条件情報を取得する(ステップS64)。
そして、以上、取得した各種情報に基づいて、対象工具の加工パターン対応のサイクルタイムを計算する(ステップS65)処理を、全加工パターンについての処理が完了するまで、繰り返し実行する(ステップS66)。
以上で、ある対象工具に関する加工パターン対応のサイクルタイムの計算が完了したら、未だ処理対象とすべき工具が残っている場合には(ステップS67,NO)ステップS62に戻り、同様の処理を繰り返す。
全ての工具について上記処理が完了したら(ステップS67,YES)、工具別各種加工パターンのサイクルタイム情報27を作成し(ステップS68)、当該処理を終了する。
図22、図23に、工具別各種加工パターンのサイクルタイム情報27の一例を示す。尚、工具別各種加工パターンのサイクルタイム情報27のデータ項目量が多い為、2つに分けて(図22と図23に分けて)示しているだけである。
尚、サイクルタイム情報自体は、主に図23に示す情報である。
図23に示す各種サイクルタイム情報の求め方は、特開2003−308106号公報に記載の公知の手法を利用する。ここで特開2003−308106号公報に記載の公知の手法について、図24、図25を参照して簡単に説明しておく。
図24は、サイクルタイムの定義と計算方法を説明する図である。図25は、そのサイクルタイム計算用データの取得方法を説明する図である。
図24において、「T工程サイクル1」「T工程サイクルN」は、それぞれ、同じツールを用いてワークを加工する基本加工工程に対応する。これは、例えば図10等に示す8つの穴を空けるためのそれぞれの加工工程に対応する。そのサイクルタイムTRKは、その基本加工工程の加工を行うために生産設備を稼動させている稼動時間である。
「ツールサイクル」は、ツール工程に対応し、そのツール工程で行われる全基本加工工程から構成される。尚、ツール工程とは、同一のツールを用いて行われる加工工程全体を意味する。従って、そのサイクルタイムTjは、図24に示すように、各基本加工工程のサイクルタイムTRKを積算して計算される時間となる。「設備サイクル」は、生産設備でワークを加工する工程全体に対応し、全ツール工程はその一部として行われる。このため、そのサイクルタイムTは、各ツール工程のサイクルタイムTRを積算して計算される時間に、生産設備固有のワークの加工に必要な時間を加算して得られる時間となる。加工するワークを作業員がセットして安全用の扉を閉め、その扉を開けて加工が終わったワークを取り出すのであれば、図24に示すように、固有の時間として、ワークをセットして扉を閉めるのに要する時間TBS、扉を開けてワークを取り出すのに要する時間TBEを加算することになる。
「ラインサイクル」は、1生産ラインでワークを加工する工程全体に対応し、全設備サイクル(工程)はその一部として行われる。このため、そのサイクルタイムTLは、各設備サイクルのサイクルタイムTを積算して計算される時間に、生産ライン固有のワークの加工に必要な時間を加算して得られる時間となる。生産設備間でのワークの受け渡しを作業員が運搬して行うのであれば、固有の時間として、生産設備間の運搬時間をそれぞれ加算することになる。
基本加工工程のサイクルタイムTRKは、図24に示すように、その添字で示す基本加工工程RKにおける早送り時間(主軸を早送りするのに要する時間)Tqf_RK、位置決め時間Tld_RK、ATC時間(ツールの自動交換に要する時間)Tatc_RK、テーブル割出時間(ワークをセットするテーブルの割出角度を変化させるために要する時間)Ttac_RK、ドウエル時間Td_RK、主軸加速度タップロス時間(主軸の回転速度が目標値に達するまでに要する時間)Tal_RK、総切削(加工)時間Tts_RK、早戻し時間(主軸を原点に向けて早戻しするのに要する時間)Tqr_RK、及び工具検知時間Ttcc_RKを加算することで計算される。
上記総切削(加工)時間Tts_RKは、PG中から抽出した加工条件別に加工に要する時間を算出し、算出した時間を積算することで求められる時間である。
上記各時間は、ツール工程を基本加工工程に分割することから、切削加工では、早送り時間Tqf_RK、位置決め時間Tld_RK、主軸加速度タップロス時間Tal_RK、及び総切削(加工)時間Tts_RK以外の時間は0であることがあり得る。例えばATC時間Tatc_RKは、最初の基本加工工程以外では0となり、早戻し時間Tqr_RKは、最後の基本加工工程以外では0となる。工具検知時間Ttcc_RKは、生産設備によっては主軸に別の動きを行わせている間に工具の検知を行うようにしていることから、0ということもある。このことから、工具検知時間Ttcc_RKは、ファイルに保存した固定値を使用するようにしている。それ以外には、位置決め時間Tld_RK、ATC時間Tatc_RK、更には時間TBS、TBEもファイルに保存した固定値を使用するようにしている(図25参照)。以降、そのファイルについては、サイクルタイム算出用に用意したものであることから、算出用ファイルと呼ぶ。
上記早送り時間Tqf_RK、及び早戻し時間Tqr_RKは、主軸の移動上の制約を考慮して算出される。例えば主軸を同時には1軸上にしか移動できなければ、各軸の移動距離の積算値が主軸の移動距離となる。その移動距離を移動するのにかかる時間は、各軸につき、その移動距離をその軸の早送り速度で割って得られる時間を積算したものとなる。複数軸上に移動できるのであれば、各軸上の移動距離をその軸の早送り速度で割って得られる時間の最大時間が移動にかかる時間となる。このことから、主軸の移動上の制約を考慮して時間を算出している。各軸上を含め、移動距離は、PGから取得し、早送り速度は、各軸につき、生産設備の制御装置から収集したパラメータ中から取得している。
テーブル割出時間Ttac_RKを算出するための割出角度θは、PG中から取得する。その算出は、90度のテーブルを回転するのに要する基準時間αに、割出角度θを90で割った値を掛けることで行っている。基準時間αは、上記算出用ファイル内に用意するか、或いはサイクルタイム算出用にラインサーバ8が実行するプログラム内で定義されている。
ドウエル時間Td_RKは、PG中から取得する。それが複数存在していれば、その累計値が時間Td_RKとなる。主軸加速度タップロス時間Tal_RKは、Sコードで指令される回転速度に主軸が達するのに要する時間である。その時間は、例えば算出用ファイルにテーブル形式、或いはそれを算出するための方程式の形で格納されている。図25に示す例は、Sコードで指令される回転速度が1500rpmまでは固定値a、その回転速度が1500〜3000rpmの間は固定値b、その回転速度が3000rpm以上であれば固定値cを時間Tal_RKとすることを表している。
加工では、同じ、或いは同じと見なせる加工を繰り返し行うことがある。例えばフライス加工では、フライス面を加工するのにツールを複数回、場所や方向を変えつつ移動させることがある。ここでは、ツールを1回移動させる加工を1パスと呼んでいる。それにより、総切削時間Tts_RKは、1パス当たりの切削(加工)時間にパス数PN_RKを掛けて算出している。1パス当たりの切削時間は、そのパスでの切削距離を送り速度で割ることで求めている。切削距離、送り速度、及びパス数PN_RKは、共にPGから取得している。
以上、特開2003−308106号公報に記載の公知手法に簡単に説明し、本例ではこの手法を利用するが、上記の通り、公知手法ではNCPG(制御用プログラム)を解析して必要なデータ取得を行っているのに対して、本例では上記の通りNCPGは用いていないので、処理に必要なデータの取得方法が多少異なる。異なる点について以下に説明する。但し、本例においてNCPGも入力するものとし、公知手法によりサイクルタイムを算出するものであってもよい。
ツールの移動時間はツールパス(座標)情報を用いて距離を計算し、図12、図16に示す移動区分(切削/早送・早戻)対応の移動速度で除算して移動時間を求める。つまり、
(a)切削時間=総切削st(距離)/送り速度F
切削時のツール移動速度Fは切削条件であり、通常プログラムで指定するが、本例では上記最適化された切削条件のFを使用する。
(b)早送・早戻時間=早送・早戻距離/早送・早戻速度
早送・早戻速度は機器仕様であり、図9の設備設計情報におけるパラメータから取得する。
(c)位置決め時間は機器仕様であり、図9の設備設計情報におけるパラメータから取得する。
(d)主軸加減速タップロス時間は機器仕様であり、図9の設備設計情報におけるパラメータから取得する。例:0.5秒
(e) ATC時間は機器仕様であり、図9の設備設計情報におけるパラメータから取得する。例:2.5秒
(f)ドウエル時間はプログラムによって設定されるが、最適化するとき不変と考え、無視する。
(g)テーブル割出時間は割出角度の絶対値と比例する設備の仕様であり、割出角度の値で計算する。設備仕様である比例係数は上記パラメータから取得する。
(h)工具検知時間は通常必要な工具の切削後で実行するが、ツールを固定な点(検査センサー装着)を通過させることでツールの破損を検査することである。つまり、あるツールについて実行する場合、設計時に検査パスをそのツールのツールパスに加える。したがって、ここではその実行時間の計算は(b)に含まれているものとする。
総サイクルタイム(合計時間)は、以上の(a)〜(h)を合計するものである。
次に、以下、工程全体の最適化部35によって実行される処理について説明する。
図26は、工程全体の最適化部35の処理手順を説明するためのフローチャート図である。
同図において、まず、加工工程設計情報22を取得し(ステップS71)、加工部位対応情報74を取得し(ステップS72)、設備設計情報21から制御装置パラメータ74(主軸動作方式、リファレンス点座標)、C/T関連71の情報を取得し(ステップS73)、工具別各種加工パターンのサイクルタイム情報27を取得する(ステップS74)。
そして、まず、上記取得した情報を統合することで、例えば図27にその一例を示す詳細加工工程/ワーク操作(回転)順番情報を作成する(ステップS75)。尚、図27に示す“工具交換”は、図6の工具65のT−No.により判断する(T−No.が記述されているところは全て‘1’としている)。
次に、ステップS76、S78、S79の処理を行う。これらの処理は、上記工程名の各工程の順番の全ての組み合わせについて総当りで工程全体のサイクルタイムを計算する処理である。これより、まず、加工工程・ワーク回転の順番の組合せを1つ設定し、この設定における工程全体のサイクルタイムを計算する(ステップS78)処理を、全ての組合せについてサイクルタイムの計算が完了するまで、繰り返し実行する(ステップS79)。尚、当然、サイクルタイムの算出結果は、そのときの工程順の情報に対応付けて記録しておく。また、尚、組み合わせの単位は、例えば図27における本作業に記載の各項目を1単位とする(但し、E1に関しては、8つの穴をまとめて1単位とする;よって、図示の例では16項目あるので、この16の工程について全ての工程順の組み合わせを試行することになる)。
そして、算出した全てのサイクルタイムの中で最も値が小さいサイクルタイムを求め、この最小のサイクルタイムを算出したときの工程順を取得して、これを工程全体のサイクルタイムが最小となる組合せ情報(最適工程順)とする(ステップS80)。この情報(最適工程順でのC/T(サイクルタイム))の一例を、図28に示す。
また、比較の為、計画時の工程順でのCT(サイクルタイム)情報の一例を、図29に示す。尚、図28、図29では、工程名の情報は省略して示しており、また工程内容は補助作業と本作業とを1つにまとめて示し、更にE1穴あけに係わる8つの穴あけの情報も省略して示してある。これは、図31、図33も同様である。
図28、図29を参照すれば分かる通り、工程順番が変わっている。すなわち、図29に示す計画時では、C2穴ねじ立(タッピング)の後にD1面削りを行い、C1穴ねじエアブロー、C2穴ねじエアブローは一番最後に行っていた。一方、図28に示す最適工程順では、C2穴ねじ立(タッピング)の後にC1穴ねじエアブロー、C2穴ねじエアブローを行い、その後にD1面削りを行うという工程順になっている。
これより、図29に示す計画時では工程全体(ワーク回転動作含む)でのトータルサイクルタイムは176.7(sec)となっている。一方、図28に示す最適化後では、工程全体でのトータルサイクルタイムは170.9(sec)となっており、工程全体でのトータルサイクルタイムを5.8(sec)短縮することができた。その内訳は、図30に示す通り、工具交換(ATC)に掛かる全体時間は2秒増えたものの、ワーク操作に掛かる時間は、ターン回転では5.2秒短縮し、チルト回転では2.6秒短縮している。よって、全体としては上記の通り5.8秒短縮している。つまり、主に、ターンテーブル、チルトテーブルの回転角度の総量が小さくなったことにより(図29ではそれぞれ540(°)、270(°)であったが、図28では360(°)、180(°)となっている)、トータルサイクルタイムを短縮できている。
また、上記図28に示す情報の一部を、例えば図31に示すような(最適化された)詳細加工工程/ワーク操作(回転)順番情報として抽出して、これを図32に示す処理結果統合・整理部36による処理の際に用いる。
図32は、処理結果統合・整理部36によって実行される処理手順を説明する為のフローチャート図である。
図32において、まず、上記図31に示すような(最適化された)詳細加工工程/ワーク操作(回転)順番情報を取得し(ステップS91)、ツールパス最適化部32の処理結果、すなわち「工具毎の非加工工具移動の最適化ツールパス」、及び「工具毎の各加工工程での加工移動(面加工)の最適化ツールパス」の情報を、各々、取得する(ステップS92、S93)。更に、最適化された切削条件情報25を取得する(ステップS94)。
そして、上記取得した各種情報を、詳細加工工程順(含む、ワーク回転)で工具別、工程別の工程処理順・ツールパス・切削条件・サイクルタイム情報を統合整理し、出力する(ステップS95)。
ステップS95で出力する情報の一例(最適化後の全体結果)を、図33に示す。
次に、本発明の第2実施例であるNCPG(NCプログラム)自動生成装置について説明する。
図34は、本例のNCPG自動生成装置210の機能ブロック図である。
図示のNCPG自動生成装置210は、基本部分の生成/調整部211、加工前準備処理部分/加工工程順序仕様部分の生成部212(以下、省略して、準備/順序部分生成部212と記す)、工具別加工仕様を記述するサブPGの生成/調整部213(以下、省略して、サブPG生成/調整部213と記す)、加工仕様パターン記述サブPG取り入れ部214(以下、省略して、サブPG取り入れ部214と記す)、切削条件の埋め込み部215、及び作成結果合成部216とから成る。
NCPG自動生成装置210は、予め作成・格納されている図示の各種データベース、すなわち、設備設計情報21、NCPGライブラリテンプレート201、最適化された加工工程情報40、工具設計情報26、工具別加工仕様設計情報/PGライブラリテンプレート202、加工仕様特徴(パターン)情報203、各種加工パターンのサブPGテンプレート204、切削条件・C/T設計情報205のデータベースに格納されている各種情報に基づいて、最終的に、NCPG220を生成する。尚、設備設計情報21、最適化された加工工程情報40、工具設計情報26は、図2に示すものと同じであり、同一符号を付してある。また、切削条件・C/T設計情報205は、例えば図22、図23に示すサイクルタイム情報であってよい。
このNCPG220の一例を、図35の図上右側に示す。
図示のNCPG220は、(1)〜(7)の各部分より成る。
(1)〜(4)はメインプログラムであり、(5)〜(7)は、このメインプログラム中で呼び出されるサブプログラム群である。
また、(1)、(4)、(7)は、加工仕様に関係ない部分である。一方、(2)、(3)、(5)、(6)は、加工仕様に関係する部分である為、加工仕様が変更される毎にその記述内容を変更すべき部分である。
(1)は、設備仕様に関する設定、準備処理1(治具動作等)に関するプログラムである。
(2)は、準備処理2(座標設定等)に関するプログラムである。
(3)は、指定順序の加工工程組合せ(1〜n工程から構成され、サブPGコールにより組立)に関するプログラムである。
(4)は、加工完了処理に関するプログラムである。
(5)は、工具別の加工工程仕様を記述するサブプログラム群である(各工具毎に予め決められた準備作業等の処理が記述されている)。この例では、工具1〜工具10の各々の加工仕様を記述したサブプログラムが存在する。これらサブプログラムは、(3)のプログラムによって呼び出される。この(5)部の各サブプログラム群の雛型となるテンプレートが、図34に示す工具別のPGライブラリテンプレート202である。上記のように工具毎に予め決められた準備作業等の処理が記述されているだけであるので、図35に示す(5)部のプログラム例の中で、サブプログラム番号(O3001)、サブプログラムコール番号(P4001)以外は、既にテンプレート202に記述されている。
(6)は、加工特徴パターン別の加工仕様を記述するサブプログラム群である。この例では、加工特徴パターン1〜加工特徴パターン10の各々の加工仕様を記述したサブプログラムが存在する。これらサブプログラムは、(5)のサブプログラム中から呼び出される。この(6)部の各サブプログラム群の雛型となるテンプレートが、図34に示す各種加工パターンのサブPGテンプレート204である。図35に示す(6)部のプログラム例の中で、サブプログラム番号(P4001)と各種切削条件以外は、既にテンプレート202に記述されている。
(7)は、補正、工具交換、刃具検知等の処理を記述したサブプログラム群であり、ここでは特に説明しない。
また、図示のプログラムの各行は、シンボル“N”に続く数値で表されたシーケンス番号を先頭に、機能の種類を表すシンボル、及びそれに続くコード化された数値からなるデータ(コード)が1つ以上、続く構成となっている。
シーケンス番号は、NCプログラムの先頭に近づくほど小さな値となる昇順で記述される。
上記機能の種類を表すシンボルである“G”“M”“S”及び“T”は、それぞれ異なる機能の種類を表すシンボルであり、それに続くコード化された数値が機能の命令(指令)を表すようになっている。
シンボル“G”は準備機能を表し、補間の種類や座標系の選択、固定サイクル、ねじ切り、準備機能、或いはその他のことは、それに続く数値(Gコード)で指定する。シンボル“X”、“Y”は、それに続く数値で座標位置などを指定するために用いられる。
シンボル“M”は補助機能を表し、主軸の回転や停止、その回転方向、工具交換などは、それに続く数値(Mコード)で指定することができる。シンボル“S”は主軸機能を表し、主軸の回転速度は、それに続く数値(Sコード)で指定することができる。シンボル“T”は工具機能を表し、それに続く数値(Tコード)で使用する工具(ツール)を指定することができる。
再び図34の説明に戻る。
図34のNCPG自動生成装置210において、基本部分の生成/調整部211は、設備設計情報21、NCPGライブラリテンプレート201のデータを用いて、上記(1)、(4)、(7)の部分を作成する。
準備/順序部分生成部212は、設備設計情報21、NCPGライブラリテンプレート201、最適化された加工工程情報40のデータを用いて、上記(2)、(3)の部分を作成する。
サブPG生成/調整部213は、設備設計情報21、最適化された加工工程情報40、工具設計情報26、工具別加工仕様・PGライブラリテンプレート202、加工仕様特徴(パターン)情報203のデータを用いて、上記(5)の部分を作成する。
サブPG取り入れ部214は、サブPG生成/調整部213の処理において得られるデータと、加工仕様特徴(パターン)情報203、各種加工パターンのサブPGテンプレート203のデータを用いて、上記(6)の部分を作成する。
切削条件の埋め込み部215は、切削条件・C/T設計情報205のデータを利用して、サブPG取り入れ部214によって作成された上記(6)の部分の中に、切削条件を埋め込む。
作成結果合成部216は、上記基本部の生成/調整部211〜切削条件の埋め込み部215によって生成された、NCPGの各部分((1)〜(7))を合成等して、NCPGを完成させる。
以下、上記NCPG自動生成装置210の各機能部の処理について詳細に説明する。
図36は、基本部分の生成/調整部211の処理手順を説明する為のフローチャート図である。
まず、設備設計情報21を参照して、今回作成するNCPGを使用するNCの機種/型式を取得する(ステップS201)。NCPGライブラリは、基本的に、各機種/型式に応じてそれぞれ用意されており、取得した機種/型式のNC用に用意されているNCPGライブラリを検索して(ステップS202)、そこから上記(1)、(4)、(7)の部分に対応するNCPGライブラリ部分を取得する(ステップS203)。そして、(1)、(4)、(7)の部分のNCPGを作成する(ステップS204,S205,S206)。尚、ここでは、“作成する”といっても、上述した通り、(1)、(4)、(7)の部分は、加工仕様に関係ない部分であるので、基本的には、ステップS203で取得したものをそのまま用いる。また、尚、(1)、(4)、(7)の部分は、機種/型式が同じであれば同じになるように、予め標準化されている。
図37は、準備/順序部分生成部212の処理手順を説明する為のフローチャート図である。
同図において、設備設計情報21を参照して、今回作成するNCPGを使用するNCの機種/型式と、ワーク基準座標情報(リファレンス座標)とを取得する(ステップS211)。次に、(2)、(3)の部分に対応するNCPGライブラリを取得して(ステップS212)、まず、(2)部分に対応するNCPGライブラリに、上記リファレンス座標を書き込むことで、(2)部分が作成される(ステップS213)。
次に、最適化された加工工程設計情報230を参照して、最適化された工程の順番を取得し(ステップS214)、各工程毎のサブプログラムコール番号を工程順に任意に割り当てて(ステップS215)、(3)部を作成する(ステップS216)。例えば、図35に示すNCPG220の(3)部の例は、工程が10ある例であり、これより‘P3001’、‘P3002’、・・・‘P3009’、‘P3010’の10のサブプログラムコール番号を割り当てている。尚、図35に示すNCPG220の(3)部において‘P3001’等のサブプログラム番号以外の部分が、ステップS212で取得してある(3)部分のNCPGライブラリである。尚、最適化された加工工程設計情報220とは、図31や図33に示す情報の中で、工程順序を示す情報(工程No.と工程名等;尚、上記の通り、図31や図33では工程名は省略して示しているだけであり、実際には存在する)を意味する。但し、必ず最適化されたものを用いなければならないわけではなく、例えば図5に示す加工工程設計情報22の工程順を取得してもよい。
次に、以下、サブPG生成/調整部213の処理について説明する。
図38は、サブPG生成/調整部213によって実行される処理手順を説明する為のフローチャート図である。
同図において、まず、設備設計情報21から、当該処理対象設備のNC型式情報を取得し(ステップS221)、最適化された加工工程情報230から加工工程情報を取得し(ステップS222)、工具設計情報26から各種工具設計情報を取得し(ステップS223)、上記工具別加工仕様設計情報202から工具毎の加工仕様設計情報(工具名、加工仕様パターン名、ツールパス等)を取得する(ステップS224)。
図39に、工具別加工仕様設計情報202の一例を示す。
図示の通り、工具別加工仕様設計情報202は、工具No.、工具名、工程名、加工仕様パターン名、及びツールパスの各データ項目より成る。
そして、上記取得した情報を整理・統合することで、例えば図40に示すような各加工仕様パターン名対応の座標情報(ツールパス)を作成する(ステップS225)。
次に、予め用意されている加工仕様特徴(パターン)情報203を参照すれば(図41に一例を示す)、各加工仕様パターン名対応のNCPGライブラリファイル名が分かる(ステップS226)。一方、特に図示していないが、工具別のPGライブラリテンプレート202には、各工具毎に対応付けてテンプレートが格納されている。これより、ステップS225で作成した図40の情報によれば、各工程で使用する工具と加工仕様パターンが分かるので、各工程毎に、対応する工具別のPGライブラリテンプレート202、及び各種加工パターンのサブPGテンプレート204のファイル名(NCPGライブラリファイル名)が分かる。これより、まず、各工程毎に、対応する工具別のPGライブラリテンプレート202を取得し、その工程について(3)部で割り当てたサブプログラムコール番号を、当該テンプレート202内にそのサブプログラム番号として記述する。例えば図35に示す例において最初の工程に関して(3)部にはサブプログラムコール番号‘P3001’を割り当ててあるので、(5)部ではサブプログラム番号‘O3001’を記述している。更に、この例における‘P4001’のように、当該(5)部のサブPGから(6)部のサブPGを呼び出す為のサブプログラムコール番号も記述する。この番号は任意に決めてよいが、決めた番号は図42の「コール側のPGのP番号」に格納する。更に、これに対応するNCPGライブラリファイル名を、図42の「サブPGファイル名」に格納する。この様にして図42に示すようなサブPG情報を生成する(ステップS227)。以上の処理で、(5)部分のNCPGが作成され、(6)部分作成の為の前準備が完了する(ステップS228)。
次に、以下、サブPG取り入れ部214の処理について、図43のフローチャートを参照して説明する。
この処理では、上記サブPG生成/調整部213の処理で生成されている各加工仕様パターン名対応の座標情報(ツールパス)(一例を図40に示す)とサブPG情報(一例を図42に示す)とを取得すると共に(ステップS231、S232)、加工仕様特徴(パターン)情報203(一例を図41に示す)を取得する(ステップS233)。
上記の通り、図42に示すサブPG情報には「サブPGファイル名」が格納されているので、このファイル名のテンプレートを、各種加工パターンのサブPGテンプレート204から取得する(ステップS234)。そして、取得したテンプレートにおいてサブプログラム番号を記述する。これは、図42に示すサブPG情報の「コール側のPGのP番号」を参照すれば分かる。以上の処理で、(6)部分が、一部を除いて作成される(ステップS235)。
但し、この処理段階では、未だ、(6)部分中に切削条件情報が書き込まれていない。そこで、切削条件の埋め込み部215によって、図44の処理により、ステップS235で作成した(6)部分に、新たな切削条件を書き込む。
図44において、切削条件の埋め込み部215は、まず、切削条件・C/T設計情報205(図33に示す、最適化後の全体結果)を取得し(ステップS241)、上記ステップS235で作成したNCPGの(6)部分(複数)を取得して、各加工仕様特徴パターンにおける切削条件を、そのパターンに対応して作成されている(6)部分(複数の中で、対応する1つ)の中に書き込む(ステップS243)。
次に、上記サブPGの生成/調整部213によって作成されている(5)部分を取得して(ステップS244)、(5)部と(6)部とを結合し、シーケンス番号の整理等を行う(ステップS245)。
最後に、作成結果合成部216によって、図45に示す処理を実行する。
すなわち、上記の通り作成した(1)部分、(2)部分、(3)部分、(4)部分を取得して(ステップS251〜S254)、これら(1)部分〜(4)部分を結合し、シーケンス番号の整理等を実行する(ステップS255)。
次に、ステップS245で作成した(5)部+(6)部を取得し(ステップS256)、更に(7)部分を取得して(ステップS257)、これら取得した部分を、ステップS255の処理結果に連結する(ステップS258)。
最後に、構文/記号の整理、O番号競合のチェック等を行って、NCPGの作成が完了し、これを出力等する(ステップS260)。
図46は、最適化装置30、NCPG自動生成装置210を実現するコンピュータ(例えばDBサーバ7等)のハードウェア構成の一例を示す図である。
同図に示すコンピュータ300は、CPU301、メモリ302、入力部303、出力部304、記憶部305、記録媒体駆動部306、及びネットワーク接続部307を有し、これらがバス308に接続された構成となっている。同図に示す構成は一例であり、これに限るものではない。
CPU301は、当該コンピュータ300全体を制御する中央処理装置である。
メモリ302は、プログラム実行、データ更新等の際に、記憶部305(あるいは可搬型記録媒体309)に記憶されているプログラムあるいはデータを一時的に格納するRAM等のメモリである。CPU301は、メモリ302に読み出したプログラム/データを用いて、上述してある各種処理を実行する。
入力部303は、例えば、キーボード、マウス等である。
出力部304は、例えばディスプレイである。
記憶部305は、例えばハードディスク等であり、上述した様々な処理・機能(図2、図34に示す各機能部の機能、図3、図7、図8、図13、図17、図18、図20、図26、図32、図36〜図38、図43〜図45に示すフローチャートの処理)を、コンピュータ300に実行させるためのプログラム/データが格納される(データ;例えば図4〜図6、図9、図12、図14、図16、図19、図21〜図23、図27〜図31、図39〜図42に一例を示すデータ)。
ネットワーク接続部307は、不図示のネットワークに接続して、他の情報処理装置とのコマンド/データ送受信を行う為の構成である。
あるいは、これらプログラム/データは、可搬型記録媒体309に記憶されているものであってもよい。この場合、可搬型記録媒体309に記憶されているプログラム/データは、記録媒体駆動部306によって読み出される。可搬型記録媒体309とは、例えば、FD(フレキシブル・ディスク)309a、CD−ROM309b、その他、DVD、光磁気ディスク等である。
あるいは、また、上記プログラム/データは、ネットワーク接続部307により接続しているネットワークを介して、他の装置内に記憶されているものをダウンロードするものであってもよい。あるいは、更に、インターネットを介して、外部の他の装置内に記憶されているものをダウンロードするものであってもよい。
また、本発明は、上記本発明の各種処理をコンピュータ上で実現するプログラムを記録した可搬型記憶媒体として構成できるだけでなく、当該プログラム自体として構成することもできる。
本実施の形態による装置が適用されるネットワークシステム全体の構成を示す図である。 本実施の形態による最適化装置の機能ブロック図である。 加工部位対応情報作成部の処理フローチャート図である。 ワーク設計情報の一例を示す図である。 加工工程設計情報の一例を示す図である。 加工部位対応情報の一例を示す図である。 ツールパス最適化部によって実行される処理全体を概略的に示すフローチャート図である。 非加工工具移動のツールパスの最適化処理の詳細フローチャート図である。 設備設計情報の一例を示す図である。 (a)〜(i)は、同一工具を用いて8個所の点加工を行う例において、ツールパスの最適化の手順を視覚的に示す図である。 最適化されたツールパスとそのデータを示す図である。 工具毎の非加工工具移動の最適化ツールパス情報の一例を示す図である。 面加工工具移動のツールパスの最適化処理の詳細フローチャート図である。 工具設計情報の一例を示す図である。 面加工工具移動のツールパスの最適化手順の具体例を示す図である。 面加工工具移動のツールパスの最適化ツールパスの一例を示す図である。 工具毎加工条件の最適化部の処理フローチャート図である。 図17のステップS54の詳細処理フローチャート図である。 最適化された切削条件情報の一例を示す図である。 工程サイクルタイム計算部の処理フローチャート図である。 加工仕様特徴(パターン)情報の一例を示す図である。 サイクルタイム情報の一例を示す図(1/2)である。 サイクルタイム情報の一例を示す図(2/2)である。 サイクルタイムの定義と計算方法を説明する図である。 サイクルタイム計算用データの取得方法を説明する図である。 工程全体の最適化部の処理フローチャート図である。 詳細加工工程/ワーク操作(回転)順番情報の一例を示す図である。 最適工程順でのCT(サイクルタイム)の一例を示す図である。 計画時の工程順でのCT(サイクルタイム)情報の一例を示す図である。 計画時と最適化後とを比較する図である。 (最適化された)詳細加工工程/ワーク操作(回転)順番情報の一例を示す図である。 処理結果統合・整理部の処理フローチャート図である。 最適化後の全体結果の一例を示す図である。 本実施の形態によるNCPG自動生成装置の機能ブロック図である。 NCPG(プログラム)の一例とその説明を示す図である。 基本部分の生成/調整部の処理フローチャート図である。 準備/順序部分生成部の処理フローチャート図である。 サブPG生成/調整部の処理フローチャート図である。 工具別加工仕様設計情報の一例を示す図である。 各加工仕様パターン名対応の座標情報(ツールパス)の一例を示す図である。 加工仕様特徴(パターン)情報の一例を示す図である。 サブPG(プログラム)情報の一例を示す図である。 サブPG取り入れ部の処理フローチャート図である。 切削条件の埋め込み部の処理フローチャート図である。 作成結果合成部の処理フローチャート図である。 最適化装置、NCPG自動生成装置を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 構内LAN
2 工場ローカルLAN
3 ルータ
4 設備設計情報システムサーバ
5 工具設計情報システムサーバ
6 工程設計情報システムサーバ
7 データベース(DB)サーバ
8 ラインサーバ
9、10 アクセスポイント(AP)
12,13 生産ライン
21 設備設計情報
22 加工工程設計情報
23 ワーク設計情報
24 加工部位対応情報
25 (最適化された)切削条件情報
26 工具設計情報
27 工具別各種加工パターンのサイクルタイム情報27(サイクルタイム情報)
28 加工仕様特徴(パターン)情報
30 最適化装置
31 加工部位対応情報作成部
32 ツールパス最適化部
33 工具毎加工条件の最適化部
34 工具別の各種加工仕様パターン毎の工程サイクルタイム計算部(サイクルタイム計算部)
35 工具毎の加工工程のサイクルタイムによる工程全体の最適化部35(工程全体の最適化部)
36 処理結果統合・整理部
40 最適化された加工工程情報
41 加工部位
42 基準面からの寸法
51 工程NO.
52 設備工程名
53 工程内容
54 刃具径
55 刃具種類
56 加工部位
57 (基準面からの)加工角度
61 工程名
62 部位名
63 形状
64 基準からの寸法(方位、位置、径(幅)、深さ)
65 工具(No.、径、種類)
66 加工法分類
67 工程内容
68 ターンテーブル割出角度
69 チルトテーブル割出角度
71 C/T(サイクルタイム)関連情報
72 エネルギー関連情報
73 設備情報
81 工程NO.
82 工程名
83 工具(刃具径、刃具種類)
84 刃具CD
85 切削条件(周速、送り量、回転数、送り速度)
91 工程NO.
92 工程名
93 工具(刃具径、刃具種類)
94 刃具CD
95 チップ数Dr種類
96 刃具材質
97 工具3Dデータベース名
98 切削条件(周速、送り量、回転数、送り速度)
99 寿命
100 寿命特性
101 コスト
111 工程NO.
112 工程名
113 工程内容
114 刃具種類
115 加工仕様(工具内加工仕様パターン)
201 NCPGライブラリテンプレート
202 工具別加工仕様PGライブラリテンプレート
203 加工仕様特徴(パターン)情報
204 各種加工パターンのサブPGテンプレート
205 切削条件・C/T設計情報
210 NCPG自動生成装置
211 基本部分の生成/調整部
212 加工前準備処理部分/加工工程順序仕様部分の生成部(準備/順序部分生成部)
213 工具別加工仕様を記述するサブPGの生成/調整部(サブPG生成/調整部)
214 加工仕様パターン記述サブPG取り入れ部(サブPG取り入れ部)
215 切削条件の埋め込み部
216 作成結果合成部
220 NCPG(プログラム)
300 コンピュータ
301 CPU
302 メモリ
303 入力部
304 出力部
305 記憶部
306 記録媒体駆動部
307 ネットワーク接続部
308 バス
309 可搬型記録媒体

Claims (5)

  1. 加工工程設計情報と、ワークの加工部位、寸法情報に基づいて、加工工程・加工部位を、加工法/工具によって分類し、更にワーク回転情報を求め、該分類結果とワーク回転情報に基づいて加工部位対応情報を作成する加工部位対応情報作成手段と、
    該加工部位対応情報に基づいて、各処理対象工具毎に、その加工法が点加工であった場合、同一工具を用いた複数の加工点の巡回路の合計距離が、最小となるようなツールパスを求め、その加工法が面加工であった場合、一回の工具移動での切削面積または切削体積が最大となるようなツールパスを求めるツールパス最適化手段と、
    前記加工部位対応情報と前記ツールパス最適化手段によって求められた前記ツールパスと、予め設定される、各工具毎のコストと寿命特性の情報を含む工具設計情報とに基づいて、各処理対象工具毎に、その加工部位での加工において「総切削時間×1回当りの工具消耗費用」が最小となる切削条件を求める工具毎加工条件の最適化手段と、
    前記ツールパス最適化手段によって求められた前記ツールパスと、前記工具毎加工条件の最適化手段によって求められた最適化された切削条件と、予め用意されている各加工パターン毎の特徴情報とに基づいて、工具別の各加工パターン毎のサイクルタイムを算出するサイクルタイム計算手段と、
    前記サイクルタイム計算手段によって求められたサイクルタイム情報と、前記加工部位対応情報とに基づいて、ワーク回転動作を含めた工程全体でのサイクルタイムが最小となる加工工程順序を求める工程全体の最適化手段と、
    を有することを特徴とする最適化装置。
  2. 前記工具毎加工条件の最適化手段は、前記ツールパスに基づいて前記総切削時間と周速を求め、該周速と前記寿命特性に基づいて該周速に対応する刃具寿命を求め、該刃具寿命と前記総切削時間と前記コストとに基づいて前記1回当りの工具消耗費用を求めることで前記「総切削時間×1回当りの工具消耗費用」を算出し、該「総切削時間×1回当りの工具消耗費用」の算出処理を前記切削条件を変えながら繰り返し実行することで、前記「総切削時間×1回当りの工具消耗費用」が最小となる切削条件を求めることを特徴とする請求項1記載の最適化装置。
  3. ワークの加工のために生産設備を制御する制御装置において実行される制御プログラムを生成する制御プログラム生成装置であって、
    前記制御プログラムのメインプログラムのライブラリと、該メインプログラムから呼び出されるサブプログラムであって、工具別の加工工程を記述するサブプログラムのライブラリと、加工特徴パターン別の加工仕様を記述するサブプログラムのライブラリとを記憶しておくライブラリ記憶手段と、
    該ライブラリ記憶手段に記憶されている前記各ライブラリと、前記請求項1記載の最適化装置によって求められた前記加工工程順序の情報、工具設計情報、加工仕様特徴情報、切削条件・サイクルタイム設計情報から取得した情報に基づいて、該各ライブラリを組合せ、前記取得した情報をライブラリ内の所定の箇所に記述することによって、前記制御プログラムを生成する制御プログラム生成手段と、
    を有することを特徴とする制御プログラム生成装置。
  4. コンピュータを、
    加工工程設計情報と、ワークの加工部位、寸法情報に基づいて、加工工程・加工部位を、加工法/工具によって分類し、更にワーク回転情報を求め、該分類結果とワーク回転情報に基づいて加工部位対応情報を作成する加工部位対応情報作成手段と、
    該加工部位対応情報に基づいて、各処理対象工具毎に、その加工法が点加工であった場合、同一工具を用いた複数の加工点の巡回路の合計距離が、最小となるようなツールパスを求め、その加工法が面加工であった場合、一回の工具移動での切削面積または切削体積が最大となるようなツールパスを求めるツールパス最適化手段と、
    前記加工部位対応情報と前記ツールパス最適化手段によって求められた前記ツールパスと、予め設定される、各工具毎のコスト情報、寿命特性の情報を含む工具設計情報とに基づいて、各処理対象工具毎に、その加工部位での加工において「総切削時間×1回当りの工具消耗費用」が最小となる切削条件を求める工具毎加工条件の最適化手段と、
    前記ツールパス最適化手段によって求められた前記ツールパスと、前記工具毎加工条件の最適化手段によって求められた最適化された切削条件と、予め用意されている各加工パターン毎の特徴情報とに基づいて、工具別の各加工パターン毎のサイクルタイムを算出するサイクルタイム計算手段と、
    前記サイクルタイム計算手段によって求められたサイクルタイム情報と、前記加工部位対応情報とに基づいて、ワーク回転動作を含めた工程全体でのサイクルタイムが最小となる加工工程順序を求める工程全体の最適化手段、
    として機能させるためのプログラム。
  5. 前記工具毎加工条件の最適化手段は、前記ツールパスに基づいて前記総切削時間と周速を求め、該周速と前記寿命特性に基づいて該周速に対応する刃具寿命を求め、該刃具寿命と前記総切削時間と前記コストとに基づいて前記1回当りの工具消耗費用を求めることで前記「総切削時間×1回当りの工具消耗費用」を算出し、該「総切削時間×1回当りの工具消耗費用」の算出処理を前記切削条件を変えながら繰り返し実行することで、前記「総切削時間×1回当りの工具消耗費用」が最小となる切削条件を求めることを特徴とする請求項4記載のプログラム。
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