JP4390473B2 - 薬液注入制御装置及び薬液注入装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイラ給水管に流れる供給水に対するスケール防止剤、脱酸素剤、復水処理剤のような薬液の注入や、上水道配管に消毒剤としての次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)の注入や、各種の流体処理装置における被処理流体に所定の凝集剤やph調節剤等の薬液の注入量を制御する薬液注入制御装置、及び、当該薬液注入制御装置を備えた薬液注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、流体の種類とは無関係に、管路内を流れる流体に流量比例注入方式で薬液を注入することができる薬液注入装置として、管路に配設された流速センサ、ならびに、この流速センサからの流速信号が入力されるインバータと、インバータからの信号に基づいて薬液の吐出量を比例制御する薬液注入ポンプと、薬液注入ポンプからの吐出薬液を管路内に注入する薬液注入路とから成る薬液注入機構を備えたものが提案されていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−264507号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来技術によれば、流速センサからの被処理流体の流速信号に基づいて薬液の吐出量を比例制御するオープンループの制御機構が採用されたものであり、管路内に注入される薬液量が常に目標注入量に制御されているか否か保証されるものではなかった。また、そのために必要となる異常検出機構に関して、吐出量がほぼ一定の場合には、ポンプ吐出側に圧力警報計を設けて所定圧力レベルを検出したときに異常と判断して警報を発するように警報レベルを設定することが可能であるが、注入される薬液量が被処理流体の流速変動等に応答してワイドレンジで変化するように制御される場合には、単一の圧力警報計では有効に機能しないという問題があった。また、系の異常原因を判断するためには、原因発生想定個所に各種のセンサを配置し、センサによる検出値に基づいて異常と判断するための異常レベルの設定を個別に行なわなければならず高価で、煩雑なものになるという問題もあった。特に、上水道配管に消毒剤としての次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)の注入等、流速変動の激しい被処理流体に薬液を注入する場合には、安価で且つ容易に異常を検出するのは困難であった。
【0005】
本発明は上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、注入される薬液量が被処理流体の流量変動等に応答してワイドレンジで変化するように制御される場合であっても、安価で、容易、且つ正確に異常を検出することが可能な薬液注入制御装置、及び、当該薬液注入制御装置を備えた薬液注入装置を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明による薬液注入制御装置の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した通り、搬送管路または薬液混合槽を通流する被処理流体に薬液タンクからの薬液を注入する薬液注入ポンプを備えた薬液注入機構に対して、前記被処理流体の検出流量と目標薬液濃度に基づいて薬液の目標注入量を演算導出する目標注入量演算手段と、薬液注入ポンプにより注入される薬液の流量を検出する薬液流量計による検出薬液注入量が前記目標注入量となるように前記薬液注入ポンプに対する駆動制御信号を出力する注入量制御手段を備えた薬液注入制御装置であって、前記駆動制御信号に対する前記検出薬液注入量が、予め設定された駆動制御信号に対する薬液注入量の許容範囲に入るか否かに基づいて自己診断する監視手段を設けてある点にある。
【0007】
注入量制御手段は、前記薬液注入ポンプにより注入される薬液の流量を検出する薬液流量計による検出薬液注入量が目標注入量演算手段により求められた目標注入量となるようにフィードバック制御により前記薬液注入ポンプに対する駆動制御信号を出力するので、注入される薬液量が被処理流体の流量変動等に応答してワイドレンジで変化する場合であっても正確に薬液注入量の制御が可能になる。そして、監視手段は前記駆動制御信号に対する前記検出薬液注入量が、予め設定された駆動制御信号に対する薬液注入量の許容範囲に入るか否かに基づいて自己診断するので、診断のための別途のセンサを系に設置する必要がなく、安価に自己診断できるのである。
【0008】
同第二の特徴構成は、同欄請求項2に記載した通り、第一特徴構成に加えて、前記監視手段は、予め設定された駆動制御信号に対する薬液注入量の許容範囲をテーブルデータとして格納する記憶手段と、診断結果を報知する報知手段と、前記薬液注入ポンプに対する実際の駆動制御信号と検出薬液注入量の関係が前記テーブルデータで規定された許容範囲に入るか否かに基づいて自己診断する診断手段と、前記診断手段の結果に基づいて前記報知手段に対して所定の信号を出力する点にある。
【0009】
自己診断するに当たって、診断手段は、薬液注入ポンプに対する実際の駆動制御信号と検出薬液注入量の関係が記憶手段に格納されたテーブルデータに基づいて許容範囲に入っているか否かというシンプルな判断を行なえばよく、その結果に基づいて、報知手段に対して所定の信号が出力されるので、運転員が装置の動作状態を常に監視する必要がなくなるのである。
【0010】
同第三の特徴構成は、同欄請求項3に記載した通り、第二特徴構成に加えて、前記テーブルデータは運転許容領域と異常運転領域に区分けされており、前記診断手段は前記薬液注入ポンプに対する実際の駆動制御信号と検出薬液注入量の関係が異常運転領域に属するときに、前記注入量制御手段に対して停止信号を出力するとともに、前記報知手段に異常発生信号を出力する点にある。
【0011】
診断手段は、前記薬液注入ポンプに対する実際の駆動制御信号と検出薬液注入量の関係が異常運転領域に属すると判断したときに、注入量制御手段に対して停止信号を出力して装置を停止させることにより事態の悪化を回避するとともに、報知手段に異常発生信号を出力することで作業員の適切な対応を待つことができるのである。
【0012】
同第四の特徴構成は、同欄請求項4に記載した通り、第三特徴構成に加えて、前記異常運転領域は異常発生領域に対応して複数領域に分割され、前記診断手段はいずれの異常発生領域における異常であるかに基づいて前記報知手段に対して異なる異常発生信号を出力する点にある。
【0013】
駆動制御信号に対する薬液注入量の関係から系の異常状態がどのようなものであるかの判断が可能となるので、報知手段による報知結果に応じて対応策を迅速に策定することが可能となるのである。
【0014】
同第五の特徴構成は、同欄請求項5に記載した通り、第三または第四特徴構成に加えて、前記運転許容領域はさらに正常運転領域と点検要請領域に分割され、前記診断手段は前記薬液注入ポンプに対する実際の駆動制御信号と検出薬液注入量の関係が点検要請運転領域に属するときに、前記報知手段に点検要請信号を出力する点にある。
【0015】
系の作動状態が運転許容領域にあれば緊急の問題はないが、系の耐久劣化の程度によってはメンテナンスが必要な時期が近づいている場合もある。系の運転状態によっては定期的なメンテナンスでは対応できない場合もある。そこで、前記テーブルデータに、駆動制御信号と検出薬液注入量の関係に基づいて、例えば薬液注入管路の閉塞等の傾向を把握可能な点検要請領域をテーブルデータ上に区画しておけば、点検要請信号に基づいて報知手段により報知されたときに点検することにより、重大な損傷に到る前に適切に対処できるのである。
【0016】
同第六の特徴構成は、同欄請求項6に記載した通り、第二から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記薬液注入ポンプに対する駆動制御信号を所定範囲で変化させたときの検出薬液注入量に基づいて前記テーブルデータを生成して前記記憶手段に格納する校正運転制御手段を設けてある点にある。
【0017】
上述したテーブルデータは、管路の口径や圧損の程度など様々な要因が絡むために系によって個別に設定する必要がある。そこで、校正運転制御手段により、薬液注入ポンプに対する駆動制御信号を所定範囲で変化させて駆動し、薬液注入ポンプからの薬液注入量を検出することにより正確なテーブルデータを生成することが可能となるのである。ここで、校正運転制御手段の作動は、系が設置された後であって耐久劣化を起こす前、またはメンテナンスの終了した後の時点が可能であるが、装置が設置された初期の時点で作動させることが好ましい。
【0018】
同第七の特徴構成は、同欄請求項7に記載した通り、第二から第六の何れかの特徴構成に加えて、前記診断手段はさらに前記薬液タンクの検出薬液残量が所定残量となったときに、前記注入量制御手段に対して停止信号を出力するとともに、前記報知手段に薬液減少信号を出力することが好ましい。
【0019】
本発明による薬液注入装置の特徴構成は、薬液タンクと、搬送管路または薬液混合槽を通流する被処理流体に薬液を注入する薬液注入管路と、前記薬液タンクから前記薬液注入管路に薬液を注入する薬液注入ポンプを備えた薬液注入機構と、上述した薬液注入制御装置の第一から第七の何れかの薬液注入制御装置を備えてなる点にあり、このように構成することにより信頼性の高い薬液注入装置を提供することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を上水道の配水管に薬剤としての次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を注入する薬液注入装置を例に説明する。
【0021】
薬液注入装置は、図1に示すように、薬液である次亜塩素酸ナトリウム溶液が充填された薬液タンク2と、薬液タンク2から薬液注入ポンプ5に薬液を搬送する第一供給管路3と、搬送管路としての配水管1を通流する被処理流体としての上水道水1aに前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する薬液注入管路としての第二供給管路4と、薬液タンク2から第一供給管路3を介して薬液を吸引して第二供給管路4から上水道水に薬液を注入する薬液注入ポンプ5を備えた薬液注入機構6と、薬液注入機構6に対して所定量の薬液を注入制御して配水管1内の上水道水の残留塩素濃度を所定範囲に保持する薬液注入制御装置7とで構成される。
【0022】
前記第一供給管路3には薬液の通流を許否する弁機構3aと異物を除去するストレーナ3bを設けてあり、前記第二供給管路4には前記配水管1との接続部に背圧弁機構4aを設けるとともにその上流側に薬液の注入量を計測する薬液流量計4bを設けてあり、前記第二供給管路4と前記配水管1との接続部に対して前記配水管1内を通流する上水道水の流向の上流側に上水道水の流量を計測する流量計1bを夫々設けてある。ここで、それぞれの流量計は電磁流量計が使用されているが、被処理流体の特性に合せて最適な方式の流量計を使用すればよい。
【0023】
前記薬液注入ポンプ5は、インバータモータを備えた内接ギヤポンプで構成され、ポンプ室内における薬液の気化ガス(塩素ガス)を放出するガス抜き配管5aに静電容量式のレベルスイッチ5bを設けてあり、薬液タンク2から供給される薬液の減少等に伴うポンプの空運転状態を回避可能に構成されている。
【0024】
前記薬液注入制御装置7は、前記流量計1bによる上水道水の検出流量と目標薬液濃度に基づいて薬液の目標注入量SVを演算導出する目標注入量演算手段8と、前記薬液注入ポンプ5により注入され、前記薬液流量計4bにより検出された薬液の検出薬液注入量PVが前記目標注入量SVとなるように、前記薬液注入ポンプ5の駆動回路であるインバータ10に対して駆動周波数信号に対応した駆動制御信号MVを出力する注入量制御手段9と、前記駆動制御信号MVと前記検出薬液注入量PVに基づいて装置の作動状態を自己診断する監視手段11を設けてある。
【0025】
ここに、前記目標薬液濃度は、薬液が注入された配水管の下流側に設置された薬液濃度センサ(図示せず)により計測された残留塩素濃度に基づいて設定される値で、薬液が注入された後の配水管から供給される上水道水の使用状況、つまり配水管内での水の滞留時間によって配水管内の残留塩素濃度値は様々に変動するが、その値が所定の許容範囲に入るように目標薬液濃度が決定されるのである。例えば、水の使用状況が比較的多く残留塩素濃度が高く維持されているときには目標薬液濃度は低めに設定され、水の使用状況が少なく長時間配水管内に滞留している状況では残留塩素濃度が低くなっているので、その値が許容範囲に維持されるように目標薬液濃度を高めに設定されるのである。尚、排水管網に滞留する上水道水が末端で使用されるときに残留塩素濃度が所定の許容範囲に入っていることが明らかな場合には目標薬液濃度は固定値であっても構わない。
【0026】
前記監視手段11は、予め設定された駆動制御信号MVに対する薬液注入量PVの許容範囲をテーブルデータとして格納する記憶手段11aと、診断結果を報知する報知手段11bと、前記薬液注入ポンプ5に対する実際の駆動制御信号MVと検出薬液注入量PVの関係が前記テーブルデータで規定された許容範囲に入るか否かに基づいて自己診断する診断手段11cとを備えて構成され、前記診断手段11cの結果に基づいて前記報知手段11bに対して所定の信号が出力され、その信号を受けた前記報知手段11bにより運転監視員に対して所定の報知動作が実行される。
【0027】
前記薬液注入制御装置7には、さらに、前記薬液注入ポンプ5に対する駆動制御信号MVを所定範囲で変化させたときの検出薬液注入量PVに基づいて前記テーブルデータを生成して前記記憶手段11aに格納する校正運転制御手段12を設けてある。詳述すると、前記校正運転制御手段12は前記注入量制御手段9の一機能としてモードスイッチ(図示せず)切替により動作するように構成され、薬液注入装置が設置された初期に前記モードスイッチが操作されたときに校正運転モードとなり、前記インバータ10に対する駆動周波数信号に対応した駆動制御信号MVをオフ状態から薬液供給量が増加するように所定時間間隔、且つ、所定操作量間隔で上昇させ、そのときの検出薬液注入量PVをサンプリング値として入力し、その入力値に所定の変動許容範囲を付加した値が、駆動制御信号に対する薬液注入量の許容範囲を示すテーブルデータとして前記記憶手段11aに格納される。
【0028】
前記テーブルデータは、図2に示すように、X軸を駆動制御信号MV、Y軸を検出薬液注入量PVとする二次元座標系で、運転許容領域(図中a、b部)と異常運転領域(図中c、d部)に区分けされており、運転許容領域は、サンプリング値の上下10%の幅の正常運転領域(図中a部)と、サンプリング値の上下10%から15パーセントの幅の点検要請領域(図中b部)でなり、異常運転領域は、前記運転許容領域の上側領域(図中c部)と、前記運転許容領域の下側領域(図中d部)に領域分割されている。
【0029】
正常運転領域は装置の動作上何ら問題が無い状態を示し、点検要請領域は装置の動作上の問題は無いが、異常を来たす可能性があるため点検が必要と判断される状態を示し、上側の異常運転領域は駆動制御信号MVの出力値に対して異常に薬液注入量が多くなる領域で、第二供給管路4のうち前記薬液流量計4bよりも下流側の管路の破損や背圧弁4aの破損等の故障と判断される状態を示し、下側の異常運転領域は駆動制御信号MVの出力値に対して異常に薬液注入量が少なくなる領域で、薬液注入ポンプ5の破損、インバータ10の異常、断線、第二供給管路4のうち前記薬液流量計4bよりも上流側の管路の破損、前記第一供給管路3または前記第二供給管路4のスケール付着や薬液から発生する気泡の滞留等による閉塞、ストレーナ3bの閉塞等の故障と判断される状態を示す。
【0030】
前記診断手段11cは、前記薬液注入ポンプ5に対する実際の駆動制御信号MVと検出薬液注入量PVの関係が前記テーブルデータに基づいて異常運転領域(図中c、d部)に属すると判断されるときに、前記注入量制御手段9に対して停止信号を出力するとともに、いずれの異常発生領域における異常であるかに基づいて前記報知手段11bに対して異なる異常発生信号を出力する。前記報知手段11bは入力された異常発生信号に基づいて運転監視員に対して警報を鳴動させ、報知手段11bに付属のモニター(図示せず)に異常発生信号に対応した異常状態、つまり、上述した故障判断される部位を診断情報として表示する。
【0031】
前記診断手段11cは、さらに、前記薬液注入ポンプに対する実際の駆動制御信号MVと検出薬液注入量PVの関係が点検要請運転領域に属するときに、前記報知手段11bに点検要請信号を出力する。前記報知手段11bは、付属のモニターに点検要請メッセージを表示する。ここで、前記診断手段11cは、点検要請領域にあると判断したときに、正常運転領域のいずれの側の点検領域であるかの判断を行ない、前記報知手段11bにいずれの領域であるかを識別可能な点検要請信号を出力することにより、前記報知手段11bが点検必要部位をも含む的確なメッセージを表示することができる。
【0032】
前記診断手段11cには、さらに、前記薬液タンク2の薬液残量を計測する薬液残量センサとしての前記レベルスイッチ5bの出力信号を薬液減少検出とする信号が入力され、そのときに、前記注入量制御手段9に対して停止信号を出力するとともに、前記報知手段11bに薬液減少信号を出力するように構成してある。これに対して前記報知手段11bはアラームを鳴動させるとともに、モニターに薬液の減量状態を表示する。
【0033】
以下に別実施形態を説明する。
【0034】
上述の実施形態では、前記校正運転手段12は、薬液注入装置が設置された初期に校正運転モードに設定される例を説明したが、校正運転モードは設置初期に行なうものに限定されるものではなく、定期的な点検作業が終了した時点に行なうものであっても良いし、何らかの故障が発生し、修理が完了した時点で行なうものであっても良い。
【0035】
上述の実施形態では、前記テーブルデータで示される運転許容領域が、サンプリング値の上下10%の幅の正常運転領域(図中a部)と、サンプリング値の上下10%から15パーセントの幅の点検要請領域(図中b部)でなり、異常運転領域が、前記運転許容領域の上側領域(図中c部)と、前記運転許容領域の下側領域(図中d部)に領域分割されているのを説明したが、正常運転領域の範囲や点検要請領域の範囲はこれに限定されるものではなく、適宜設定すればよい。また、テーブルデータとしては、単に正常運転領域であるか否かを判断する単純なものであってもよい。尚、テーブルデータで規定されていない中間データはそのデータの直近の両側データによる線形補間法で求めればよい。
【0036】
上述の実施形態では、搬送管路を通流する被処理流体に薬液タンクからの薬液を注入する薬液注入ポンプを備えた薬液注入機構について説明したが、薬液混合槽を通流する被処理流体に薬液タンクからの薬液を注入する薬液注入ポンプを備えた薬液注入機構についても同様である。
【0037】
上述の実施形態では、上水道の配水管に薬剤としての次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を注入する薬液注入装置を例に説明したが、本発明による薬液注入制御装置及び薬液注入装置はこれに限定されるものではなく、ボイラ給水管に流れる供給水に対するスケール防止剤、脱酸素剤、復水処理剤のような薬液の注入量を制御する薬液注入制御装置や、各種の流体処理装置における被処理流体に所定の凝集剤やph調節剤等の薬液の注入量を制御する薬液注入制御装置、及び、当該薬液注入制御装置を備えた薬液注入装置に適用できることはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、注入される薬液量が被処理流体の流量変動等に応答してワイドレンジで変化するように制御される場合であっても、安価で、容易、且つ正確に異常を検出することが可能な薬液注入制御装置、及び、当該薬液注入制御装置を備えた薬液注入装置を提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による薬液注入装置のブロック構成図
【図2】駆動制御信号に対する薬液注入量の許容範囲を示すテーブルデータの説明図
【符号の説明】
1:搬送管路(配水管)
1a:被処理流体(上水道水)
2:薬液タンク
3:第一供給管路
4:薬液注入管路(第二供給管路)
5:薬液注入ポンプ
6:薬液注入機構
7:薬液注入制御装置
8:目標注入量演算手段
9:注入量制御手段
10:インバータ
11:監視手段
11a:記憶手段
11b:報知手段
11c:診断手段
12:校正運転制御手段

Claims (8)

  1. 搬送管路または薬液混合槽を通流する被処理流体に薬液タンクからの薬液を注入する薬液注入ポンプを備えた薬液注入機構に対して、前記被処理流体の検出流量と目標薬液濃度に基づいて薬液の目標注入量を演算導出する目標注入量演算手段と、薬液注入ポンプにより注入される薬液の流量を検出する薬液流量計による検出薬液注入量が前記目標注入量となるように前記薬液注入ポンプに対する駆動制御信号を出力する注入量制御手段を備えた薬液注入制御装置であって、
    前記駆動制御信号に対する前記検出薬液注入量が、予め設定された駆動制御信号に対する薬液注入量の許容範囲に入るか否かに基づいて自己診断する監視手段を設けてある薬液注入制御装置。
  2. 前記監視手段は、予め設定された駆動制御信号に対する薬液注入量の許容範囲をテーブルデータとして格納する記憶手段と、診断結果を報知する報知手段と、前記薬液注入ポンプに対する実際の駆動制御信号と検出薬液注入量の関係が前記テーブルデータで規定された許容範囲に入るか否かに基づいて自己診断する診断手段と、前記診断手段の結果に基づいて前記報知手段に対して所定の信号を出力する請求項1記載の薬液注入制御装置。
  3. 前記テーブルデータは運転許容領域と異常運転領域に区分けされており、前記診断手段は前記薬液注入ポンプに対する実際の駆動制御信号と検出薬液注入量の関係が異常運転領域に属するときに、前記注入量制御手段に対して停止信号を出力するとともに、前記報知手段に異常発生信号を出力する請求項2記載の薬液注入制御装置。
  4. 前記異常運転領域は異常発生領域に対応して複数領域に分割され、前記診断手段はいずれの異常発生領域における異常であるかに基づいて前記報知手段に対して異なる異常発生信号を出力する請求項3記載の薬液注入制御装置。
  5. 前記運転許容領域はさらに正常運転領域と点検要請領域に分割され、前記診断手段は前記薬液注入ポンプに対する実際の駆動制御信号と検出薬液注入量の関係が点検要請運転領域に属するときに、前記報知手段に点検要請信号を出力する請求項3または4記載の薬液注入制御装置。
  6. 前記薬液注入ポンプに対する駆動制御信号を所定範囲で変化させたときの検出薬液注入量に基づいて前記テーブルデータを生成して前記記憶手段に格納する校正運転制御手段を設けてある請求項2から5の何れかに記載の薬液注入制御装置。
  7. 前記診断手段はさらに前記薬液タンクの検出薬液残量が所定残量となったときに、前記注入量制御手段に対して停止信号を出力するとともに、前記報知手段に薬液減少信号を出力する請求項2から6の何れかに記載の薬液注入制御装置。
  8. 薬液タンクと、搬送管路または薬液混合槽を通流する被処理流体に薬液を注入する薬液注入管路と、前記薬液タンクから前記薬液注入管路に薬液を注入する薬液注入ポンプを備えた薬液注入機構と、請求項1から7の何れかに記載の薬液注入制御装置を備えてなる薬液注入装置。
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