JP4390332B2 - 吸入式万年筆 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はペン芯が装着されるペン芯装着孔と前記ペン芯装着孔に連通する円筒状のインクタンクと前記インクタンク内を往復移動する移動弁部材とを有する吸入式万年筆に関する。
【0002】
【従来の技術】
前記吸入式万年筆として次の技術が従来公知である。
(図8、図9に示す吸入式万年筆)
図8は従来の吸入式万年筆の全体断面図である。図9は前記図8の吸入式万年筆の作用説明図である。
図8、図9に示す吸入式万年筆01は、ペン芯02と前記ペン芯02が装着されるペン芯装着孔03aを有する首03と前記首03に着脱可能に連結される胴筒04とを有している。
胴筒04は前記ペン芯装着孔03aに連通する大径孔06aおよび前記大径孔06aに接続する小径孔06bにより形成されるインクタンク06と、前記小径孔06bの前記大径孔06aとは反対側である外端側に形成された密栓装着部07とを有している。前記ペン芯装着孔03a、大径孔06a、小径孔06bおよび密栓装着部07は一直線上に沿って配置されている。
【0003】
前記密栓装着部07に装着された密栓08は前記小径孔06bの外端を密封するとともに中央部に中芯貫通孔08aが形成されている。直線状の中芯09は、前記中芯貫通孔08aにスライド可能且つ流体密(気密、液密)に嵌合して中芯貫通孔08aを貫通する。前記中芯09の外端には尾栓011が連結される。
前記中芯09の内端には流体流通溝09aが形成されており、前記流体流通溝09aは中芯09の内端を軸方向から見た場合に十字型に形成されている。
前記中芯09の内端部に装着された移動弁部材012は、中芯09内端部に軸方向に間隔を置いて形成されたストッパ013および014と、それらの間でスライド移動可能なゴム製の弁体015を有している。弁体015は、前記小径孔06bの内径よりも大きな外径を有する弾性変形可能なゴムにより構成されている。
【0004】
前記移動弁部材012の弁体015は、前記小径孔06b内に移動したときに、小径孔06b内の空間をペン芯側空間06b1(図9参照)および尾栓側空間06b2に分割する。そして、前記弁体015は、ペン芯02側に向かって拡大する円錐壁を有しており、図9に示すペン芯側空間06b1の流体圧が尾栓側空間06b2の流体圧よりも高い場合には外径が拡大変形するように形成されている。
キャップ016(図08参照)は前記首03を被覆して胴筒04のペン芯02側の端部の外周面に着脱可能に装着される。
【0005】
図9Aにおいて、前記移動弁部材012が中芯09とともに前記尾栓側(図9Aで右側)に移動するとき、弁体015の外周が小径孔06bの内周面に摩擦接触するため、前記弁体015は中芯09上でペン芯02側に移動してストッパ013に当接する。この状態(図9Aの状態)では移動弁部材012は、前記移動弁部材012の両側の空間(ペン芯側空間06b1および尾栓側空間06b2)を連通させる。したがって、移動弁部材012の尾栓側(図9Aで右側)への移動時には尾栓側空間06b2内の流体(空気またはインク)は、弁体015の内周面と中芯09外周面との隙間を通ってペン芯側空間06b1へ移動(流動)する。
【0006】
図9Bにおいて、前記移動弁部材012が中芯09とともに前記ペン芯側(図9Bで左側)に移動するとき、弁体015の外周が小径孔06bの内周面に摩擦接触するため、前記弁体015は中芯09上で尾栓(図9Bで右側)に移動してストッパ014に当接する位置に移動する。この状態では移動弁部材012は、前記移動弁部材012の両側の空間(ペン芯側空間06b1および尾栓側空間06b2)を遮断する。前記遮断状態で移動弁部材012がペン芯側(図9Bで左側)へ移動すると、尾栓側空間06b2はその容積が増加して低圧になり、ペン芯側空間06b1の方が高圧となるため、その圧力差により弁体015の円錐壁のペン芯側外周部が拡大する。このため、弁体015外周と小径孔06b内周との流体密性(気密性、液密性)が高くなる。この状態では、移動弁部材012が中芯09とともにペン芯側に移動するにつれて、尾栓側空間06b2内の真空度が高まる。
【0007】
前記図9Bの状態から移動弁部材012が中芯09とともにペン芯02側(左側)に移動して、図9Cのように大径孔06aに移動すると、弁体015の外周と大径孔06a内周面との間に空間ができるため、移動弁部材012の左側の流体(空気またはインク)およびペン芯02を介して連通しているインク瓶内のインク等の流体が、前記真空度が高まっていた尾栓側空間06b2に流入する。このときインクタンク06内にインクが充填される。
移動弁部材012のペン芯側(図9Bで左側)への移動時に、前記ペン芯側空間06b1および尾栓側空間06b2の圧力差により、前記弁体015の円錐壁のペン芯側外周部は拡大し、小径孔06b内周面に押圧される。このため、弁体015外周面および小径孔06b内周面の接触圧力が高くなり、接触圧力が高い状態で移動弁部材012がスライド移動することになる。前記接触部分の摩擦係数が高い場合には、移動弁部材012をスライド移動させるときに大きな力が必要となり、また、接触部分の磨耗が大きくなる。このような不具合を解決するため、前記小径孔06b2内周面または弁体015の外周面には、摩擦係数を低下させるためのオイルが塗布されている。
【0008】
前述のように移動弁部材の往復移動によりインクを充填する吸入式万年筆は従来周知であり、他にも多くの従来例が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記密栓装着部07に装着され且つ前記小径孔06bの外端を密封する密栓08の中芯貫通孔08aを貫通する中芯09は、前記中芯貫通孔08aにスライド可能且つ流体密に嵌合しているが、前記嵌合部の流体密性(気密性、液密性)を高めるために従来は前記嵌合部にグリースまたはオイルを使用していた。しかしながらグリースやオイルは、インク中に徐々に混入して経時的に減少する。その場合、前記嵌合部の流体密性(気密性、液密性)が低下するという問題点があった。
したがって、摩擦接触する部分にオイルを塗布する必要の無い構成の吸入式万年筆が望ましい。
【0011】
また、従来は前記中芯09をインクタンク06に沿って往復移動させる場合、中芯09の外端部に連結された尾栓011を手で持って移動させている。前記尾栓011は密栓08または胴筒04にネジで着脱可能に連結される場合が多いが、その場合、尾栓011を密栓08または胴筒04にネジで着脱する毎に尾栓011を回転させる必要がある。前記尾栓011と中芯09とは従来はネジ等を用いて固定連結されていたため、前記尾栓011を回転させると中芯09も同時に回転する。
前記中芯09が回転すると、前記密栓08の中芯貫通孔08aと中芯09との嵌合部で回転摩擦接触が生じるため、従来の吸入式万年筆では前記中芯貫通孔08a内周面または中芯09外周面にオイルを塗布していた。
しかし前記オイルは、インク中に徐々に混入して経時的に減少し、その場合、前記嵌合部の流体密性(気密性、液密性)が低下するという問題点があった。特に、中芯貫通孔08aと中芯09との嵌合部で回転摩擦接触が生じると、前記嵌合部の流体密性(気密性、液密性)の低下が速まる。前記流体密性が低下すると、インクタンク内へのインクの吸入量が少なくなるという問題点もあった。
したがって、前記密栓08の中芯貫通孔08aと中芯09との嵌合部で回転摩擦接触が生じない構成の吸入式万年筆が望ましい。
【0012】
本発明は前述の事情(及び検討結果)に鑑み、密栓の中芯貫通孔にスライド可能且つ流体密に嵌合するとともに前記中芯貫通孔を貫通する中芯と、前記中芯の内端部に装着した移動弁部材とを有し、前記中芯および移動弁部材の往復移動によりインクタンク内にインクを充填する吸入式万年筆において、下記の記載内容を課題とする。
(1)摩擦接触する部分にオイルを塗布する必要の無い構成の吸入式万年筆を提供すること。
(2)密栓の中芯貫通孔と中芯との嵌合部で発生する回転摩擦接触を少なくすること。
(3)密栓の中芯貫通孔と中芯との嵌合部の流体密性(気密性、液密性)の低下を防止すること。
【0013】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決するために案出した本発明を説明するが、本発明の構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を容易にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
なお、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
【0019】
第1発明
第1発明の吸入式万年筆は、
ペン芯(5)が装着されるペン芯装着孔(6b)に連通する大径孔(8c)および前記大径孔(8c)に接続する小径孔(8d)により形成されるインクタンク(8c+8d)と、前記小径孔(8d)の前記大径孔(8c)とは反対側である外端側に形成された密栓装着部(8e)とが軸に沿って形成された胴筒(8)と、
前記密栓装着部(8e)に装着されて前記小径孔(8d)の外端を密封するとともに中芯貫通孔(17c,18c)が形成された密栓(16)と、
前記中芯貫通孔(17c,18c)にスライド可能且つ流体密に嵌合し且つ中芯貫通孔(17c,18c)を貫通して前記インクタンク内に挿入された直線状の中芯(9)と、
前記中芯(9)の外端に連結された尾栓(23)と、
前記中芯(9)の内端部に装着され且つ前記小径孔(8d)内に移動したときに小径孔(8d)内の空間をペン芯側空間(8d1)および尾栓側空間(8d2)に分割するとともに尾栓(23)側に移動するときに前記両空間(8d1,8d2)を連通させ前記ペン芯(5)側に移動するときに前記両空間(8d1,8d2)を遮断する移動弁部材(11)とを備え、
前記密栓装着部(8e)の内周の外端部分に雌ネジ(8f)が形成され、
前記密栓(16)は、前記密栓装着部(8e)に装着されて前記小径孔(8d)の外端を密封するとともに外方に行くに従って小径となり且つ前記中芯貫通孔(17c)の中心線を軸線とする円錐状外側面(17c)が形成された密栓本体(17)と、前記密栓装着部(8e)の雌ネジ(8f)と螺合する雄ネジ(18a)が外周面に形成され且つ前記密栓本体(17)に接近するに従って密栓本体(17)の円錐状外側面(17b)に嵌合して前記円錐状外側面(17b)を締付ける円錐状内側面(18b)を有する密栓本体締付部材(18)とを有することを特徴とする。
【0020】
第1発明の作用)
前記構成を備えた第1発明の吸入式万年筆では、ペン芯装着孔(6b)、大径孔(8c)、小径孔(8d)および密栓装着部(8e)が一直線上に沿って配置され、前記密栓装着部(8e)の内周の外端部分には雌ネジ(8f)が形成されている。前記密栓装着部(8e)に装着された密栓(16)は、密栓本体(17)および密栓本体締付部材(18)を有している。
外方に行くに従って小径となる円錐状外側面(17b)が前記中芯貫通孔(17c)と同軸に形成された密栓本体(17)は、前記小径孔(8d)の外端を密封する。
密栓本体締付部材(18)は、その外周面に形成された雄ネジ(18a)を前記密栓装着部(8e)の雌ネジ(8f)と螺合させて回転させると、前記密栓本体(17)に接近する。このとき、密栓本体締付部材(18)の円錐状内側面(18b)は、密栓本体(17)の円錐状外側面(17b)に嵌合して前記円錐状外側面(17b)を締付ける。このとき、密栓本体(17)の中芯貫通孔(17c)は縮小する。
したがって、前記密栓本体締付部材(18)の外周面に形成された雄ネジ(18a)と前記密栓装着部(8e)の雌ネジ(8f)との螺合位置を調節することにより、密栓(16)の中芯貫通孔(17c,18c)を貫通する中芯(9)の外周面と中芯貫通孔(17c)の内周面との嵌合状態を高精度に調節することができる。このため、密栓(16)の中芯貫通孔(17c,18c)を貫通する中芯(9)の外周面と中芯貫通孔(17c)の内周面とを、オイル等の潤滑剤を使用することなく、スライド可能且つ流体密に嵌合させることが可能となる。
【0021】
第2発明
第2発明の吸入式万年筆は、前記第1発明において、
前記尾栓(23)は前記中芯(9)に対して中芯(9)の軸線回りの回転は自在で且つ前記軸線方向には離脱不能に連結されたことを特徴とする。
【0022】
第2発明の作用)
前記構成を備えた第2発明の吸入式万年筆では、前記密栓装着部(8e)に装着された密栓(16)の中芯貫通孔(17c,18c)にスライド可能且つ流体密に嵌合する中芯(9)の一端部(内端部)には移動弁部材(11)が装着され、他端部(外端部)には尾栓(23)が連結される。
前記尾栓(23)はインクタンク(8c+8d)内にインクを充填する際に、中芯(9)および移動弁部材(11)をインクタンク(8c+8d)内で往復移動させる際に手で持つ部分である。
前記尾栓(23)は前記中芯(9)に対して中芯(9)の軸線回りの回転は自在で且つ前記軸線方向には離脱不能に連結されているので、尾栓(23)が回転したときにも中芯(9)は回転せず、中芯(9)が中芯貫通孔(17c)と摩擦接触しながら回転することを防止することができる。
したがって、スライド可能且つ流体密に嵌合する前記中芯(9)および中芯貫通孔(17c)の嵌合部の磨耗を防止することができるので、密栓(16)の中芯貫通孔(17)と中芯(9)との嵌合部の流体密性(気密性、液密性)の低下を防止することができる。
【0023】
【実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の吸入式万年筆の実施の形態1は、前記第1発明または第3発明において、
前記密栓装着部(8e)の内周の外端部分に雌ネジ(8f)が形成され、
前記密栓(16)は、前記密栓装着部(8e)に装着されて前記小径孔(8d)の外端を密封するとともに外方に行くに従って小径となる円錐状外側面(17b)が前記中芯貫通孔(17c)と同軸に形成された密栓本体(17)と、前記密栓装着部(8e)の雌ネジ(8f)と螺合する雄ネジ(18a)が外周面に形成され且つ前記密栓本体(17)に接近するに従って密栓本体(17)の円錐状外側面(17b)に嵌合して前記円錐状外側面(17b)を締付ける円錐状内側面(18b)を有する密栓本体締付部材(18)とを有することを特徴とする。
【0024】
(実施の形態1の作用)
前記構成を備えた本発明の吸入式万年筆の実施の形態1では、前記第2発明と同様に、前記密栓本体締付部材(18)の外周面に形成された雄ネジ(18a)と前記密栓装着部(8e)の雌ネジ(8f)との螺合位置を調節することにより、密栓(16)の中芯貫通孔(17c,18c)を貫通する中芯(9)外周面と中芯貫通孔(17c)内周面との嵌合状態を高精度に調節することができる。このため、密栓(16)の中芯貫通孔(17c,18c)を貫通する中芯(9)の外周面と中芯貫通孔(17c)の内周面とを、オイル等の潤滑剤を使用することなく、スライド可能且つ流体密に嵌合させることが可能となる。
【0025】
(実施の形態2)
本発明の吸入式万年筆の実施の形態2は、前記第1発明において、
前記密栓装着部(8e)の内周の外端部分に雌ネジ(8f)が形成され、
前記密栓(16)は、前記密栓装着部(8e)に装着されて前記小径孔(8d)の外端を密封するとともに外方に行くに従って小径となる円錐状外側面(17b)が前記中芯貫通孔(17c)と同軸に形成された密栓本体(17)と、前記密栓装着部(8e)の雌ネジ(8f)と螺合する雄ネジ(18a)が外周面に形成され且つ前記密栓本体(17)に接近するに従って密栓本体(17)の円錐状外側面(17b)に嵌合して前記円錐状外側面(17b)を締付ける円錐状内側面(18b)を有する密栓本体締付部材(18)とを有し、
前記尾栓(23)は前記中芯(9)に対して中芯(9)の軸線回りの回転は自在で且つ前記軸線方向には離脱不能に連結されたことを特徴とする。
【0026】
(実施の形態2の作用)
前記構成を備えた本発明の吸入式万年筆の実施の形態2では、前記第2発明と同様に、前記密栓本体締付部材(18)の外周面に形成された雄ネジ(18a)と前記密栓装着部(8e)の雌ネジ(8f)との螺合位置を調節することにより、密栓(16)の中芯貫通孔(17c,18c)を貫通する中芯(9)外周面と中芯貫通孔(17c)内周面との嵌合状態を高精度に調節することができる。このため、密栓(16)の中芯貫通孔(17c,18c)を貫通する中芯(9)外周面と中芯貫通孔(17c)内周面とを、オイル等の潤滑剤を使用することなく、スライド可能且つ流体密に嵌合させることが可能となる。
また、前記第3発明と同様に、スライド可能且つ流体密に嵌合する前記中芯(9)および中芯貫通孔(17c)の嵌合部の磨耗を防止することができるので、密栓(16)の中芯貫通孔(17)と中芯(9)との嵌合部の流体密性(気密性、液密性)の低下を防止することができる。
【0027】
(実施例)
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面に示したX軸方向を前後方向とし、矢印Xで示す方向または示す側を前方または前側、矢印−Xで示す方向または示す側を後方または後側ということにする。
図1は本発明の吸入式万年筆の一実施例の全体説明図である。図2は前記図1に示す吸入式万年筆の本体部分の分解斜視図である。
図1、図2において、吸入式万年筆1は、キャップ2と万年筆本体3とを有している。キャップ2はペン先挿入孔2aおよびペン先挿入孔2aの内周面の外端側部分に形成された雌ネジ2bを有している。
【0028】
万年筆本体3は、ペン先4およびペン芯5が装着される首6を有している。首6は、ペン先4およびペン芯5が装着されるペン先装着孔6aおよびペン芯5のみが装着されるペン芯装着孔6bを有している。首6は後側(−X側)に突出する小径円筒部6cを有し、小径円筒部6cの外周には雄ネジ6dが形成されている。
前記小径円筒部6cの前端部(X側端部)にはOリング7が装着されている。
【0029】
万年筆本体3は円筒状の胴筒8を有しており、胴筒8の内端部(前端部、すなわち、X側端部)の内周面には前記首6の雄ネジ6dと螺合する雌ネジ8aが形成されており、外周面には前記キャップ2の雌ネジ2bと螺合するキャップ装着用雄ネジ8bが形成されている。また、前記胴筒8は、前記ペン芯装着孔6bに連通する大径孔8cおよび前記大径孔8cに接続する小径孔8dにより形成されるインクタンク(8c+8d)と、前記小径孔8dの前記大径孔8cとは反対側である外端側に形成された密栓装着部8eとを有している。前記ペン芯装着孔6b、大径孔8c、小径孔8dおよび密栓装着部8eは一直線上に沿って配置されている。
前記密栓装着部8eの外端部(後端部、すなわち、−X端部)には雌ネジ8fが形成されている。また、胴筒8の後端外周には化粧リング装着用小径部8g(図5参照)が形成されている。
【0030】
図3は直線状の中芯の内端部(前端部、X側端部)に装着された移動弁部材の説明図で、図3Aは移動弁部材がペン芯から離れる方向(後方)に移動するときの状態を示す図、図3Bは移動弁部材がペン芯に接近する方向(前方)に移動するときの状態を示す図、図3Cは移動弁部材が大径孔8cに移動したときの状態を示す図である。
図4は移動弁部材の主要部品の説明図で、図4Aは中芯の先端に固定される止栓の側面図、図4Bは前記図4Aの矢印IVBから見た図、図4Cは中芯上で中芯に沿って所定距離の間で往復移動可能なスリーブの側面図、図4Dは前記図4Cの矢印IVDから見た図である。
【0031】
図3、図4において、前記大径孔8cおよび小径孔8dにより構成されるインクタンク(8c+8d)内を前後方向(X軸方向)に往復移動する中芯9は、内端部(前端部)に内端小径部9aが形成されており、内端小径部9aには内端雄ネジ9bが形成され、内端小径部9aの後端にはストッパ係止用の段部9cが形成されている。中芯9の後端部には後端雄ネジ9d(図5参照)が形成されている。
前記中芯9内端部の内端小径部9aには移動弁部材11が装着されている。移動弁部材11は、パッキンストッパ12aおよびパッキン12bにより構成される尾栓側固定部材12と、止栓13と、スライドスリーブ14とにより構成される。
【0032】
前記パッキンストッパ12aおよびパッキン12bは前記中芯9の内端小径部9aに、内端側(前端側)から挿入され、パッキンストッパ12aは前記段部9cに当接しており、前記パッキン12bは前記パッキンストッパ12aの前端面に接合されている。
図3、図4A、図4Bにおいて、前記内端小径部9aの内端(前端)に装着される止栓13は、前端のヘッド部13aとヘッド部13aから後方に延びる表面切削円筒部13bとを有している。
なお、前記パッキンストッパ12aおよびパッキン12bにより構成される尾栓側固定部材12の外径および前記止栓13のヘッド部(ペン芯側固定部材)13aの外径は前記小径孔8dの内径よりわずかに小さく形成されている。
【0033】
ヘッド部13aの前面側には円錐状前面13cが形成されており、後面側には5本の放射状凹溝13d(図4A、図4B参照)が形成されている。表面切削円筒部13bの外周面には切削面13eが形成され、内周面には雌ネジ13fが形成されている。前記表面切削円筒部13bには前記中芯9の内端小径部9aが挿入され、前記雌ネジ13fおよび内端雄ネジ9bは螺合している。前記表面切削円筒部13bの後端(−X端)は、前記パッキン12bおよびパッキンストッパ12aを前記段部9cに向けて押圧している。前記ヘッド部13aによりペン芯側固定部材(13a)が形成されている。
【0034】
図3、図4C、図4Dにおいて、前記表面切削円筒部13bの外周に装着されたスライドスリーブ14は、前記小径孔8dより外径がわずか大きな硬質の自己潤滑性材料製の外周面を有する円板状の部材である。そして、スライドスリーブ14の外周面は小径孔8dの内周面によりわずかに収縮した状態でスライド可能且つ流体密に嵌合している。
前記スライドスリーブ14は、前記表面切削円筒部13bに嵌合する嵌合孔14a(図4D参照)と、5個の流体流通用貫通孔14bと、後端面から後方に突出するリング状突起14cとを有している。前記嵌合孔14aは前記切削面13eに係合する平坦面14d(図4D参照)を有している。したがって、この表面切削円筒部13bに嵌合するスライドスリーブ14は、回転不能であるが、前記尾栓側固定部材12に当接する位置とペン芯側固定部材13aに当接する位置との間で中芯9の延びる方向(前後方向、X軸方向))に沿ってスライド可能である。
前記スライドスリーブ14の5個の流体流通用貫通孔14bは、前記スライドスリーブ14がペン芯側固定部材13aに当接したとき、前記5本の放射状凹溝13dに連通する位置に配置されている。
【0035】
図3A、図3Bから分かるように移動弁部材11が小径孔8d内に移動した状態では、前記小径孔8dにスライド可能且つ流体密に嵌合する円板状のスライドスリーブ14は小径孔8d内の空間を、スライドスリーブ14の前側(X側)の空間であるペン芯側空間8d1と後側(−X側)の空間である尾栓側空間8d2とに分割する。スライドスリーブ14は円板状の構成を有しているため、その両側の空間8d1および8d2内の流体圧に差が有ってもその流体圧差により外径が拡大しない形状となっている。このため、スライドスリーブ14は、前記圧力差の変化による弾性変形が生じないので、圧力差変化に起因する弾性変形の繰り返しによる材質の劣化が生じ難い。
【0036】
図3Aにおいてスライドスリーブ14は、中芯9および前記移動弁部材11の後方(−X方向)への移動時に、小径孔8d内周面との摩擦力およびスライドスリーブ14の両側の空間8d1および8d2の流体圧差により、前記ヘッド部(ペン芯側固定部材)13aに圧接する連通位置に移動する。ペン芯側固定部材13aおよびスライドスリーブ14が圧接する前記連通位置では、前記スライドスリーブ14の流体流通用貫通孔14bおよび放射状凹溝13dが連通しており、移動弁部材11の後側の空間である尾栓側空間8d2の流体は、移動弁部材11の前側の空間である前記ペン芯側空間8d1への移動が可能となる。
【0037】
また、図3Bにおいて、移動弁部材11の前記前方(X方向)への移動時(ペン芯側への移動時)には、スライドスリーブ14は前記尾栓側固定部材12に圧接する遮断位置に移動する。前記尾栓側固定部材12およびスライドスリーブ14が圧接する遮断位置では、リング状突起14cがパッキン12bに圧接しており、スライドスリーブ14の流体流通用貫通孔14bは前記尾栓側空間8d2に対して遮断される。
すなわち、移動弁部材11が前進するときには尾栓側空間8d2内は低圧となる。
そして、図3Cに示すように移動弁部材11が大径孔8cに移動した瞬間に、移動弁部材11の外周に隙間が形成され、移動弁部材11の両側の空間が連通する。したがって、低圧の小径孔8dがペン芯装着孔6bに連通するので、ペン芯5の先端側の流体(例えば、インク瓶の中のインク)が大径孔8cおよび小径孔8dにより形成されるインクタンク(8c+8d)内に吸入される。
【0038】
図5は密栓本体および密栓本体締付け部材を有する密栓の説明図で、図5Aは胴筒の密栓装着部に密栓本体が圧入された状態で密栓本体締付け部材を装着する前の状態を示す図、図5Bは密栓本体締付け部材を装着する途中の状態を示す図、図5Cは密栓本体締付け部材を装着した状態を示す図である。
図6は密栓本体締付け部材の説明図で、図6Aは側面図、図6Bは前記図6Aの矢印VIBから見た図である。
図5、図6において、 前記密栓装着部8eに装着される密栓16は、密栓本体17および密栓本体締付け部材18を有している。密栓本体17は前記密栓装着部8eに圧入により嵌合する円筒状外周面の前後両端部に中間部よりも大径の圧入用大径外周部17a,17aが設けられている。前記密栓本体17は密栓装着部8eに圧入により装着されたとき前記小径孔8dの外端周面を外部に対して密封する。また、密栓本体17には、外方(後方)に行くに従って小径となる円錐状外側面17bが形成されており、X軸(前後軸)に垂直な断面の中央部には中芯貫通孔17cが形成されている。
【0039】
密栓本体締付け部材18は、前記密栓装着部8eの雌ネジ8fと螺合する雄ネジ18aが外周面に形成され且つ前記密栓本体17に接近するに従って密栓本体17の円錐状外側面17bに嵌合して前記円錐状外側面17bを締付ける円錐状内側面18bを有している。また、密栓本体締付け部材18は、X軸(前後軸)に垂直な断面の中央部に中芯貫通孔18cが形成されており、外端面(後端面)には治具挿入用凹溝18d(図6A、図6B参照)が形成されている。
前記密栓本体17および密栓本体締付け部材18により構成される密栓16を密栓装着部8eに装着するには次のようにする。
【0040】
内端に移動弁部材11を装着した中芯9をインクタンク(8c+8d)内に挿入してから、図5Aに示すように、中芯9を貫通させた密栓本体17を密栓装着部8eに圧入する。その後で図5Bに示すように、中芯9を貫通させた密栓本体締付け部材18の雄ネジ18aを前記密栓装着部8eの雌ネジ8fに螺合させて、前記治具挿入用凹溝18dに係合する治具(図示せず)により回転させて締め付ける。
このとき、前記密栓本体締付け部材18の円錐状内側面18bにより密栓本体17の円錐状外側面17bが締め付けられ、密栓本体17の中芯貫通孔17cの内径が収縮する。前記密栓本体締付け部材18の回転量を調節して前記円錐状外側面17bの締め付け量を適当に調節することにより、中芯貫通孔17cの内径の収縮量を調節することができる。その調節により中芯貫通孔17c内周面と中芯9外周面とをオイル等の潤滑剤の塗布を行うことなく、スライド可能且つ流体密に嵌合させることができる。
【0041】
図7は中芯の後端部と尾栓との結合構造の説明図である。
図7において、中芯9の後端部に雄ネジ21aが形成された抜止リング21を回転可能に装着した状態で、中芯9後端の雄ネジ9dに中芯固定リング22を固定する。
尾栓23はリング収容孔23aと、抜止リング装着用の雌ネジ23bと、胴筒連結用雄ネジ23cとを有している。前記リング収容孔23aに前記中芯9後端に固定された中芯固定リング22を回転可能に収容した状態で、前記雌ネジ23bに抜止リング21の雄ネジ21aを螺合させて締め付けることにより、尾栓23に中芯固定リング22を固定(係止)することができる。
この状態では中芯9の後端は尾栓23に回転自在且つ離脱不能に連結される。
【0042】
前記胴筒8後端の化粧リング装着用小径部8g(図5参照)に化粧リング24を装着してから、尾栓23の胴筒連結用雄ネジ23c(図7参照)を密栓装着部8eの雌ネジ8f(図5参照)に螺合させて締めつけることにより、図1に示す状態となる。この図1の状態では、止栓13のヘッド部(ペン芯側固定部材)13aの円錐状前面13cは首6後端の小径円筒部6c後端に当接して、インクタンク(8c+8d)をペン芯装着孔6bから遮断している。
この状態ではインクタンク(8c+8d)内のインクが外部に漏れることはない。
【0043】
(実施例の作用)
前記構成を備えた吸入式万年筆1では、図1の状態でインクタンク(8c+8d)にインクを吸入する場合、尾栓23を回転させて胴筒連結用雄ネジ23cを密栓装着部8eの雌ネジ8fから外す。このとき、中芯9後端の中芯固定リング22は尾栓23に対して回転自在であるため、尾栓23が回転しても中芯9は回転しない。したがって、密栓本体17の中芯貫通孔17c内周面と中芯9外周面との間で回転摩擦接触が生じない。このため、中芯貫通孔17cと中芯9との嵌合部の磨耗が発生し難いので、その部分の流体密性(気密性、液密性)の低下を防止することができる。
前記尾栓23を胴筒8後端から外した後、尾栓23を後方(−X方向)に引っ張ると、尾栓23および中芯9は後方(−X方向)に移動する。
【0044】
図3Aにおいて、中芯9が後方に移動するとき、中芯9の内端部に装着された移動弁部材11のスライドスリーブ14は、小径孔8d内周面との摩擦および両側の空間8d1,8d2の流体圧差により前記ヘッド部(ペン芯側固定部材)13aに圧接する連通位置に移動する。前記ペン芯側固定部材13aおよびスライドスリーブ14が圧接する連通位置では、前記スライドスリーブ14の流体流通用貫通孔14bおよび放射状凹溝13dが連通しており、移動弁部材11の後側の空間である尾栓側空間8d2の流体は移動弁部材11の前側の空間であるペン芯側空間8d1へ移動する。したがって、移動弁部材11の前後の空間8d1,8d2の圧力差が小さいので、移動弁部材11および中芯9の後方への移動は、小さな力で容易に行うことができる。
【0045】
前記移動弁部材11が密栓本体17に当接する位置まで移動した後、尾栓23を前方に移動させると、中芯9およびその内端部の移動弁部材11は、図3Bに示すように前方に移動する。前記移動弁部材11の前方(X方向)への移動時(ペン芯側への移動時)にスライドスリーブ14は前記尾栓側固定部材12に圧接する遮断位置に移動する。前記尾栓側固定部材12およびスライドスリーブ14が圧接する遮断位置では、リング状突起14cがパッキン12bに圧接しており、スライドスリーブ14の流体流通用貫通孔14bは前記尾栓側空間8d2に対して遮断される。
すなわち、移動弁部材11が前進するときには尾栓側空間8d2内は低圧となる。
【0046】
そして、図3Cに示すように移動弁部材11が大径孔8cに移動した瞬間に低圧の小径孔8dがペン芯装着孔6bに連通するので、ペン芯5の先端側の流体(例えば、インク瓶の中のインク)は、ペン芯装着孔6bを通って大径孔8cおよび小径孔8dにより形成されるインクタンク(8c+8d)内に吸入される。
前記スライドスリーブ14の外径は小径孔8d内ではその内周面により圧縮されてわずかに収縮しているだけであるので、スライドスリーブ14が大径孔8c内に移動してもほとんど拡大しない。このため、スライドスリーブ14の外周面と大径孔8cの内周面との間の間隔を流体流通に十分な大きさとすることができる。このため、スライドスリーブ14外周面と大径孔8cの内周面との間の隙間はインクの流通に対して大きな抵抗とならない。したがって、ペン芯装着孔6b側のインクは、前記隙間を通って小径孔8d側に速やかに流入する。
【0048】
【発明の効果】
前述の本発明の吸入式万年筆は、下記の効果を奏することができる。
(1)摩擦接触する部分にオイルを塗布する必要の無い構成の吸入式万年筆を提供することができる。
(2)密栓の中芯貫通孔と中芯との嵌合部で発生する回転摩擦接触を少なくすることができる。
(3)密栓の中芯貫通孔と中芯との嵌合部の流体密性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の吸入式万年筆の一実施例の全体説明図である。
【図2】 図2は前記図1に示す吸入式万年筆の本体部分の分解斜視図である。
【図3】 図3は直線状の中芯の内端部(前端部、X側端部)に装着された移動弁部材の説明図で、図3Aは移動弁部材がペン芯から離れる方向(後方)に移動するときの状態を示す図、図3Bは移動弁部材がペン芯に接近する方向(前方)に移動するときの状態を示す図、図3Cは移動弁部材が大径孔8cに移動したときの状態を示す図である。
【図4】 図4は移動弁部材の主要部品の説明図で、図4Aは中芯の先端に固定される止栓の側面図、図4Bは前記図4Aの矢印IVBから見た図、図4Cは中芯上で中芯に沿って所定距離の間で往復移動可能なスリーブの側面図、図4Dは前記図4Cの矢印IVDから見た図である。
【図5】 図5は密栓本体および密栓本体締付け部材を有する密栓の説明図で、図5Aは胴筒の密栓装着部に密栓本体が圧入された状態で密栓本体締付け部材を装着する前の状態を示す図、図5Bは密栓本体締付け部材を装着する途中の状態を示す図、図5Cは密栓本体締付け部材を装着した状態を示す図である。
【図6】 図6は密栓本体締付け部材の説明図で、図6Aは側面図、図6Bは前記図6Aの矢印VIBから見た図である。
【図7】 図7は中芯の後端部と尾栓との結合構造の説明図である。
【図8】 図8は従来の吸入式万年筆の全体断面図である。
【図9】 図9は前記図8の吸入式万年筆の作用説明図である。
【符号の説明】
5…ペン芯、6b…ペン芯装着孔、8…胴筒、8c…大径孔、8d…小径孔、8d1…ペン芯側空間、8d2…尾栓側空間、(8c+8d)…インクタンク、8e…密栓装着部、8f…雌ネジ、9…中芯、11…移動弁部材、12…尾栓側固定部材、13a…ペン芯側固定部材(ヘッド部)、14b…流体流通用貫通孔、14…スライドスリーブ、16…密栓、17…密栓本体、17b…円錐状外側面、(17c,18c)…中芯貫通孔、18…密栓本体締付部材、18a…雄ネジ、18b…円錐状内側面、18c…中芯貫通孔、23…尾栓、

Claims (2)

  1. ペン芯が装着されるペン芯装着孔に連通する大径孔および前記大径孔に接続する小径孔により形成されるインクタンクと、前記小径孔の前記大径孔とは反対側である外端側に形成された密栓装着部とが軸に沿って形成された胴筒と、
    前記密栓装着部に装着されて前記小径孔の外端を密封するとともに中芯貫通孔が形成された密栓と、
    前記中芯貫通孔にスライド可能且つ流体密に嵌合し且つ中芯貫通孔を貫通して前記インクタンク内に挿入された直線状の中芯と、
    前記中芯の外端に連結された尾栓と、
    前記中芯の内端部に装着され且つ前記小径孔内に移動したときに小径孔内の空間をペン芯側空間および尾栓側空間に分割するとともに尾栓側に移動するときに前記両空間を連通させ前記ペン芯側に移動するときに前記両空間を遮断する移動弁部材とを備え、
    前記密栓装着部の内周の外端部分に雌ネジが形成され、
    前記密栓は、前記密栓装着部に装着されて前記小径孔の外端を密封するとともに外方に行くに従って小径となり且つ前記中芯貫通孔の中心線を軸線とする円錐状外側面が形成された密栓本体と、前記密栓装着部の雌ネジと螺合する雄ネジが外周面に形成され且つ前記密栓本体に接近するに従って密栓本体の円錐状外側面に嵌合して前記円錐状外側面を締付ける円錐状内側面を有する密栓本体締付部材とを有することを特徴とする吸入式万年筆。
  2. 前記尾栓は前記中芯に対して中芯の軸線回りの回転は自在で且つ前記軸線方向には離脱不能に連結されたことを特徴とする請求項1に記載の吸入式万年筆。
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