JP4390259B2 - 硫酸多糖類、その製造方法及びそれを有効成分とする物質 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、硫酸多糖類、その製造方法、それを有効成分とする物質、特に抗腫瘍剤、ならびその利用方法に関する。
【0002】
【背景技術】
特許文献1、2および非特許文献1によると、シュードモナス(Pseudomonas)sp.WAK−1菌株は、海洋に生息するワカメ藻体の表面より分離された海洋細菌である。その分類学的特性は非特許文献1に記載されており、本菌株(WAK−1菌株)は、平成14年8月28日に寄託機関に寄託されるまでは、香川大学農学部生物資源食糧化学科松田研究室、引き続き香川大学農学部生命機能科学科岡崎研究室に分譲可能な状態で保存されており、現在も保存されている。
特許文献1には、これを寒天平板培地で培養することにより、2種の多糖類すなわち酸性ムコ多糖類及び硫酸多糖類が同時に生産されると報告されているが、その後の研究で、特許文献1、2に開示した硫酸多糖類は構造式等に誤りがあり未同定であることが明らかとなった。
酸性ムコ多糖類はコンドロイチン様構造を有し、強い粘稠性があり、また非特許文献2によると、硫酸多糖類には、抗ウイルス作用のあることが示されており、両多糖類は共に医薬品や機能性食品等としての有用性が期待されるところである。
【0003】
また、抗がん活性を有する多糖類には、これまで種々の起源のものが報告されており、コフキサルノコシカケ、メシマコブなどの担子菌類、ジュンサイ、コンブなどの多糖類を主要成分とする天然物質が知られている。
また近年、非特許文献3〜6にあるように、乳酸菌をはじめとする微生物が生産する多糖類は、生体内において免疫機能を強化する作用を有し、抗がん活性などの効果を示すことが明らかになっており、さらに海藻、微細藻類の多糖類、特に硫酸多糖類の抗がん活性が注目されている。
しかしながら、がん化学療法の分野においては、溶連菌製剤OK−432(ピシバニール)、シイタケ由来のレンチナン、スエヒロタケ由来のシゾフィランなどが実用化されているに過ぎず、これらも様々な種類の腫瘍に対してその効果は必ずしも満足しうるものではない。がん治療の分野においては生体内において免疫機能を強化する作用を有し、抗がん活性などの効果を示す微生物由来の多糖類の開発が求められて、特に新規の抗がん物質の開発が求められている。
【特許文献1】
特公開2002−65292号公報
【特許文献2】
特公開2002−179579号公報
【非特許文献1】
Nippon Suisan Gakkaishi,58,1735−1741(1992)
【非特許文献2】
Marine Biotechnology,1,68−73(1999)
【非特許文献3】
Cancer Lett.第30巻、87−92頁
【非特許文献4】
Anticancer Res.第16巻、1213−1218頁、
【非特許文献5】
Clin.Exp.Metastasis.第16巻、541−550頁
【非特許文献6】
Planta Med.第65巻、527−531頁
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、新規な硫酸多糖類、その製造方法、それを有効成分とする物質、特に抗腫瘍剤、ならびその生理活性作用の利用方法の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、既に海洋微生物培養物からアルコールなどの有機溶媒で処理して得られる沈殿画分(これは後に構造不明の物質であることがわかった)が、ある種のヒト科培養がん細胞に対して、アポトーシス誘導作用を有することを知見しており(文献2)、アポトーシス誘導に基づく抗がん作用が期待されている。
このような事情に鑑み本発明者等は、海洋微生物が生産する多糖類について鋭意検討を重ねた結果、微生物シュードモナス(Pseudomonas)sp.WAK−1菌株を栄養源含有培地に接種・培養し、その培養物からアルコールなどの有機溶媒で処理し沈殿画分として得られる、式(I)で示される構成単位を有する硫酸多糖類に、抗がん活性があることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、微生物シュードモナス(Pseudomonas)sp.WAK−1(FERM BP−8275)を栄養源含有培地に接種・培養し、その培養物から採取した式(I)
【化2】
[式中、Galpは、ガラクトピラノース残基を表し、Glcpはグルコピラノース残基を表す]で示される構成単位を有する硫酸多糖類またはその医薬的に許容し得る塩を有効成分とする乳癌、中枢神経癌、大腸癌、肺癌、メラノーマ、卵巣癌、腎癌、胃癌および前立腺癌からなる群から選ばれた癌細胞の増殖抑制剤を要旨としている。
【0007】
また、式(I)で表される硫酸多糖類は、好ましくは分子量が約380,000である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の対象である硫酸多糖類を製造するためには、微生物としてシュードモナス属の新種に属する微生物、すなわちシュードモナス属(Pseudomonas)のWAK−1菌株の属する新種に属する微生物(Pseudomonas sp.WAK−1)が使用される。この新種に属するWAK−1菌株は、上記の文献3「Nippon Suisan Gakkaishi,58,1735−1741(1992)」に記載された菌株である。
この菌株は、「Pseudomonas sp.WAK−1」と表示して、日本国独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6)に寄託し、平成14年8月28日 受託番号 FERM P−18988として受託書が発行された。その後、原寄託(FERM P−18988)を上記の原寄託をした国際寄託当局に移管請求をし、平成15年1月16日に該国際寄託当局より原寄託についての受託証(FERM BP−8275)が発行された。
本発明においては菌株として表示する場合はPseudomonas sp.WAK−1菌株と「菌株」を付けて表示し、シュードモナス属の新種に属する微生物はPseudomonas sp.WAK−1と表示し、区別している。
【0013】
WAK−1菌株の分類学的特性は非特許文献1に記載されており、以下のとおりである。
(1)WAK−1菌株の分離
1990年7月に瀬戸内海引田沿岸で、採取したワカメ(Undarla pinnatifida)の海藻切片を3%ショ糖添加ZoBell液体培地に入れ、室温で1週間培養後、培養液が白濁し粘稠を帯びたものを白金耳で3%ショ糖添加ZoBell寒天培地上に塗布し、室温で4日間培養した。寒天培地上に十数個の細菌コロニーが生育したプレートの中で粘稠性を示した細菌を3%ショ糖添加ZoBell寒天平板培地上で継代培養を行い、WAK−1菌株を分離した。
(2)WAK−1菌株の形態学的および生理・生化学的性状
培養方法:WAK−1菌株をペプトン(Mikuni Industrial Co.)5g、酵母エキス(Difco Co.)1g、海水1l、寒天(Wako Pure Chemical Co.)15gからなるZoBell改変培地(pH8.0、以下これをZoBell培地と呼ぶ)を基礎培地として以下の実験を行った。
細菌の形態、運動性、およびグラム染色性の観察:WAK−1菌株をZoBell寒天斜面培地を用いて25℃で12時間培養した。培養菌株は懸滴法による運動性の有無の確認、Loeffler試薬(Wako Pure Chemical Co.)による鞭毛染色、Anilin Violet試薬(Nakarai Co.)によるグラム染色で光学顕微鏡観察を行った。本菌株をZoBell寒天および液体培地を用いて25℃で2日間、培養を行い、それぞれ生育の性状について肉眼観察を行った(Baumann et al.1971;Bonner et al.1976)。
透過型電子顕微鏡:本菌株を3%ショ糖添加ZoBell寒天斜面培地に接種し、25℃で12時間培養した。培養菌株をイオン交換水に懸濁後、コロジオン膜メッシュ(150mesh、Nissin EM Co.)上に塗布し、40℃で乾燥した。乾燥後、白金−パラジュウムでシャドーイング(Hitachi HUS−5BS、Hitachi Co.)し、透過型電子顕微鏡(Hitachi HU−12A、Hitachi Co.)で菌体観察を行った(Allen and Baumann 1971)。
NaCl濃度生育範囲:3%ショ糖添加ZoBell液体培地をそれぞれ0、2.0、4.8、6.0、6.8、9.1、および10.7%NaCl濃度(w/w)に調製し、25℃で5日間培養し、菌の生育の有無を培養液の混濁の有無から観察した。
温度生育範囲:3%ショ糖添加ZoBell液体培地を用いてそれぞれ4、10、15、20、25、30、および40℃で5日間培養し、菌の生育の有無を培養液の混濁の有無から観察した。
pH生育範囲:3%ショ糖添加ZoBell液体培地をそれぞれ0.1M NaOHおよびHCl溶液でpH2.0、4.0、6.0、8.0、10.0、および12.0に調製し、25℃で5日間培養し、菌の生育の有無を培養液の混濁の有無から観察した。
生化学的性状:CVTおよびMacConkey培地(Nissui Co.)を用いて25℃で3日間培養し、生育状態および培地色の変化を観察した。King AおよびB培地(Nissui Co.)を用いて25℃で3日間培養し、それぞれの培地中の水溶性色素を観察した。
ゼラチンの液化:12%ゼラチン添加ZoBell培地を用いて室温で5日間培養し、4℃で冷却を行い、ゼラチンの液化の有無を観察した(Bonner and Mitruka 1976)。
Tween80、カゼイン、およびデンプン加水分解:3%ショ糖添加ZoBell液体培地を25℃で2日間振とう培養した菌株を1%Tween80、10%カゼイン(0.44%クエン酸ナトリウム、0.05%塩化カルシウムを含む)、および1%デンプン添加ZoBell寒天平板培地上に培養し、25℃で1週間培養を行い、菌体の生育の性状を観察した。1%デンプン添加培地ではLugol染色液(0.5%ヨウ素と1%ヨウ素カリウム水溶液)で染色を行い、菌体の生育の性状を観察した。これらの培地上の生育菌株の周辺の培地が透明になっているものを加水分解されたものとした(Bonner and Mitruka 1976)。
インドールの生産:0.1%トリプトファン添加ZoBell液体培地を用いて25℃で1週間培養した後、Kavacsインドール試薬(p−ジメチルアミノベンズアルデヒド1g、イソアミルアルコール15mlおよび濃硫酸5ml混合溶液)を滴下し、赤色に変化したものを陽性とした。
各種L−アミノ酸脱炭酸試験:5%アミノ酸(L−オルニチン、L−アルギニン塩酸塩、およびL−リジン塩酸塩)および1%グルコース添加ZoBell液体培地を用いて25℃で1週間培養を行った後、フェノール指示薬を添加して赤色になったものを陽性とした(Bonner and Mitruka 1976)。
オキシダーゼ試験:ZoBell寒天斜面培地で培養後、菌体をかきとりチトクロームオキシダーゼ試験用ろ紙(Nissui Co.)により判定を行った(Baumann et al.1972)。
カタラーゼ試験:3%ショ糖添加ZoBell寒天斜面培地を用いて25℃で週間培養し、生育コロニー上に過酸化水素水を滴下し、気泡が発生したものを陽性とした(Bonner et al.1976)。
脱窒素作用:ダーラム管を入れた0.1%硝酸添加ZoBell液体培地を用いて25℃で1週間培養した後、GR試薬(酒石酸8.9g、α−ナフトリアミン100g、およびスルファニル酸1g混合粉体)を少量添加し、赤色に変化したものを硝酸還元陽性、さらにダーラム管中に気泡が発生したものを脱窒素陽性とした。
硫化水素の生産:酢酸鉛含有の乾燥ろ紙を試験管内側に挟んだZoBell培地を用いて25℃で1週間培養した後、ろ紙が黒変したものを陽性とした(Bonner and Mitruka 1976)。
酒石酸、クエン酸、およびマロン酸の利用能:本株を以下の培地を用いて25℃で1週間培養して有機酸の利用能を調べた。D−酒石酸の酸生産はジョルダン培地(Nissui Co.)を用い、培地が赤色から黄色になるものを陽性とした。クエン酸利用能は、SC培地(Nissui Co.)を用い、培地が青色に変化したものを陽性とした。マロン酸利用能はフェニルアラニンマロン酸塩培地(Nissui Co.)を用い、培地が青色に変化したものを陽性とした。
ONPG試験:本株のβ−ガラクトシダーゼ活性を調べるため、ONPGディスク(Nissui Co.)を用いて25℃で1週間培養を行い、ディスクが黄色になったものを陽性とした。
糖類の分解:1%各種糖類添加ZoBell培地(0.1%寒天およびBTB指示薬添加、pH8.0)を用いて25℃で2週間培養し、培地が黄緑色から黄色の酸性に変化したものを陽性とした。糖類は、D−アラビノース、L−アラビノース、D−グルコース、D−ガラクトース、ソルボース、D−フコース、D−マンノース、L−ラムノース、イヌリン、m−エリスリトール、ズルシトール、ニュトロース、マンニトール、メンソール、m−イノシトール、シュークロース、セロビオース、マルトース、ラクトース、およびラフィノースを使用した。また、D−グルコース添加ZoBell培地に本菌株を接種後、培地表面の流動パラフィンの有無による酸産生の状態からO/F試験を行った(Bonner and Mitruka 1976;Palleroni 1984)。
(3)WAK−1菌株のGC比
WAK−1菌株のDNAの抽出および精製:WAK−1菌株を3%ショ糖添加ZoBell液体培地の試験管に接種した後(10ml)、20℃で3日間振とう培養した。これを種菌として3%ショ糖添加ZoBell寒天平板培地上で25℃で3日間培養した。培地上に生じた粘質物を1%フェノール溶液を噴霧し、培地表面の粘質物をかきとった後、1%フェノール溶液を懸濁後、遠心(8,000rpm、1時間)して菌体を分離した。
菌体をEDTA−NaCl溶液(0.1M EDTAおよび0.15M NaCl混合溶液、pH8.0、400ml)で懸濁した後、遠心(6,000rpm、20分間)して菌体の洗浄を2回繰り返し行った。これをEDTA溶液(200ml)および25%ラウリル硫酸ナトリウム溶液(16ml)に懸濁した後、60℃で10分間インキュベートして溶菌処理を行った。冷却後、5mM過塩素酸ナトリウム(50ml)を加えた後、クロロホルム−イソアミルアルコール混合溶液(クロロホルム:イソアミルアルコール=24:1、270ml)を加えて撹拌し、溶液中のタンパク質を変性させた。遠心(6,000rpm、20分間)して、クロロホルム、変性タンパク質、および水層に分けた後、水層に分取し、2倍量のEtOHで沈殿を行った。得られた沈殿物をクエン酸−NaCl溶液(0.15Mクエン酸3ナトリウム/1.5M NaCl溶液、pH7.0、40ml)を加えて撹拌し、前述と同様の方法で除タンパクを2回繰り返し、粗DNAを得た。
粗DNAを10倍希釈クエン酸−NaCl溶液(20ml)で溶解し、更に10倍濃縮クエン酸−NaCl溶液(2ml)を加えて粗DNA溶液を調整した。これにRNase溶液(0.7ml)を加え、37℃で30分間インキュベートして溶液中の混在するRNAを分解した。RNase溶液はリポヌクレアーゼA(Bovine pancreas由来、Sigma Co.)を0.15M NaCl溶液(pH5.0)で2%に調整後、80℃、10分間加熱して混在するDNaseを失活させたものを用いた。前述と同様に除タンパクを行い、得られたEtOH沈殿物を10倍希釈クエン酸−NaCl溶液(4ml)に溶解後、酢酸−EDTA混合溶液(3M酢酸ナトリウムおよび0.001 M EDTA混合溶液、pH7.0、36ml)を加えて撹拌した。これにイソプロピルアルコールを滴下しながらガラス棒で撹拌し、DNAをガラス棒に巻き付けた。得られたDNAを70、80、90、99%EtOHの順に脱水を行い、デシケーター内で乾燥を行い、精製DNAとした(5.2mg)(Marmur 1961)。
精製DNAを水に溶解(2mg/ml)後、100℃で5分間加熱し、変性DNAとした。この変性DNA溶液にヌクレアーゼP1溶液(100ml)を添加し、50℃で1時間インキュベートして5′−デオキシリボ核酸−1−リン酸(A、T、GおよびC)に分解した(Baumann et al.1972)。ヌクレアーゼP1溶液はヌクレアーゼP1(Penicillium citrium由来、Yamasa Shyoyu Co.)をイオン交換水に溶解し、80units/mlに調製したものを用いた。
核酸塩基分解:分解された細菌のGC比〔GC/ATGC(%)〕をUnisil Pakカラム(直径4×長さ15cm、GL Science Co.)でカラム濃度30℃、移動相に0.01Mリン酸緩衝液(pH7.0、流速0.6ml/min)、UV検出器(Shimadzu SPD−6A、検出波長210nm)、Shimadzu LP 6AポンプおよびShimadzu CR 6A記録計を用いて核酸塩基分析を行った。標準品として5′−TMP−2Na、5′−CMP−free、5′−AMP−2Na、5′−TMP−2Na(Yamasa Shyoyu Co.、0.1mg/ml)を使用した。
【0014】
実験結果および考察
WAK−1菌株の形態および生理・生化学的性状を表1および2に示した。本菌株はグラム陰性菌と認められ、透過型電子顕微鏡観察で菌体は幅0.5−0.7μm、長さ1.3−1.9μmの短桿菌で単極鞭毛を有しており、光学顕微鏡観察で運動性が認められた。本菌株の生育pH範囲はpH6.0−12.0、生育食塩濃度は2.0−10.7%、また生育温度範囲は10−30℃と認められた。このように本菌株は塩化ナトリウム無添加や酸性領域では生育できず、海水で調製した培地に良く生育することから、海洋性細菌と考えられた。
WAK−1菌株はオキシダーゼテスト、カタラーゼテスト、β−ガラクトシダーゼテスト陽性、O/Fテストで酸化型を示し、D−グルコースから酸を産生し、L−アルギニン分解、硝酸塩還元能で陰性を示した。また、DNAのGC比は59.7%であり、これらの性状はPseudomonas属の特徴と一致した(Bonner and Mitruka 1976;Palleroni 1984)。
以上の実験結果より本菌株はその他の生理・生化学的性状と合わせ、Pseudomonas属と考えられた(Baumann et al.1972)。
本菌株の生化学的性状はPseudomonas perfectomarinaに類似しているが(ZoBell and Upham 1944)、P.perfectomarinaは、現在P.stutzeri ZoBell strainと称されており、WAK−1菌株の特徴とは硝酸塩還元作用の有無で異なっている(Dohler et al.1987)。しかし、硝酸塩還元能陰性の種も報告されており、WAK−1菌株との相違については結論を出すに至っていない(Baumann et al.1983)。
また、P.perfectomarinaには菌体の両極に単または複数の鞭毛を有していると記載されている点でWAK−1菌株とは異なっているが、P.perfectomarinaの標準株は運動性が無いと記載されている(Baumann et al.1983)。また、Dohlerらは後になってこの菌には鞭毛がないと報告している(Dohler et al.1987)。しかしながら一方ではZoBellらの記載と同様Dohlerらも半流動性寒天培地上の培養でコロニーの広がりを認め、運動性を否定できない(Dohler et al.1987;ZoBell and Upham 1944)。海洋性PseudomonasとしてBaumannらが記載している他のものは、グルコース、マルトース利用性がなく、一方、WAK−1菌株はMarinomonas、Deleya、Alteromonasには適合しない。これらのことから、WAK−1菌株はこれまでに報告のあるPseudomonasの中の種に適合するものはみあたらなく、新種の可能性がある。
【0015】
まとめ
瀬戸内海でワカメ(Undaria pinnatifida)葉体表面より分離されたWAK−1菌株は各種の菌学的性状を文献に記載の海洋性細菌と比較検討した結果、海洋性Pseudomonas属と同定されたが、これまでに海洋性Pseudomonasとして記載されているものの中には該当する種はみあたらないため、Pseudomonas sp.WAK−1菌株と称し、以後の実験に供した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
本発明の硫酸多糖類を合成するには、海洋性シュードモナス(Pseudomonas)属の菌株を栄養源含有培地に接種して発育させる方法が好適である。培地は前記微生物を資化しうる炭素源、窒素源及び生育に必要な各種無機塩等の栄養源を含む液体培地が好ましい。
具体的には、炭素源としてグルコース、フラクトース、シュクロース等が挙げられ、これらは単独または混合物として用いられる。窒素源としては、肉エキス、酵母エキス、ポリペプトン、その他の有機物あるいは無機物等が挙げられ、単独または混合物として用いられる。
【0019】
無機塩としては、炭酸カルシウム、塩化ナトリウムまたは各種リン酸塩等を使用することができる。その他必要に応じて、鉄、マンガン、亜鉛、コバルト等の重金属塩を微量添加することができる。
培地を調製する際には海水の使用が好ましいけれども、人工海水、食塩水(2−3重量%)等を使用しても良い。
【0020】
培養方法としては、一般の微生物の代謝産物生産方法と同様にすれば良い。固体培養でも液体培養でも良いが液体培養がより好ましい。液体培養の場合は、撹拌培養、振とう培養または通気培養等のいずれを実施しても良いが、実質的に振とうの条件で培養すれば、培養物中に本発明で使用する硫酸多糖類が選択的に生成し蓄積する。なお、この際に発泡が激しい場合には、消泡剤として大豆油等の植物油、オクタデカノール等の高次アルコール類、各種シリコン化合物等を適宜添加しても良い。
【0021】
培養は通常pH6.0〜8.0、好ましくは6.5〜7.5の範囲、温度は15〜35℃、好ましくは25〜30℃が適当である。培養時間は本発明で用いる多糖類の生産が最大に達する期間で選ばれるが、通常は48〜144時間、好ましくは72〜96時間である。
【0022】
このようにして得られた培養物中には、本発明に係る多糖類が含まれている。該多糖類は菌体外に存在するので、その採取に当たっては、予め培養物中の菌体や他の固形成分を除去したのち、通常の分離手段、例えば溶媒沈殿法、イオン交換樹脂法または吸着もしくは分配クロマトグラフィー法及びゲル濾過法、透析、凍結乾燥法など多糖類を不純物から回収するために通常使用されている手段を単独にあるいは適宜に組み合わせることによって分離精製できる。
【0023】
その一例を示すと、上記固形分を除去して得られる溶液に、エタノール等の溶剤を添加して多糖類を沈殿させ、得られた該多糖類を水に溶解して、これに第四級アンモニウム塩(例えばセチルトリメチルアンモニウムブロマイド溶液)を加えて、セチルトリメチルアンモニウムブロマイドとの複合体として多糖類を沈殿させ、塩化ナトリウムを含む水に溶解させたのち、エタノールによる沈殿を行い、沈殿物を水に溶解させたのち、透析、凍結乾燥することにより、目的とする多糖類(ナトリウム塩型)を得ることができる。また沈殿させた多糖類を塩化カリウム水溶液(約4モル濃度)に溶かし、同様に処理するとカリウム塩型が得られる。これらは必要に応じてDEAE−セルロースイオン交換クロマトグラフなどを用いて精製することができる。
【0024】
本発明に係る多糖類の分子量、構成糖の種類、構成比、結合様式などは、各種のクロマトグラフィー、メチル化分析、核磁気共鳴分析などにより特定が可能である。
以下、これらの測定方法について具体的に説明する。
【0025】
<分子量の測定>
サイズ排除クロマトグラフィー[アサヒパックGFA−7Mカラム7.6×500mm(旭化成製)]を用い、0.1M塩化ナトリウムを移動相として、流速0.6ml/分で溶出される多糖類のピークを示差屈折計で検出し、各種分子量サイズのプルランを基準として算出した。
【0026】
<構成糖及びその構成比の測定>
多糖類に対して2Mのトリフルオロ酢酸を使用し、100℃、12時間の条件下で酸加水分解を行い、和光純薬製のワコーパックWBT−130Eカラム(7.8×300mm)により測定した。すなわち、水を移動相として流速0.5ml/分で溶出される糖のピークを示差屈折計で検出する。またアルジトールアセテート誘導体として、ガスクロマトグラフィー分析を行った。
【0027】
<核磁気共鳴分析>
核磁気共鳴分析は、試料をD2Oに溶解して400MHz、75℃で1H−NMR、100MHzで13C−NMRスペクトルをAlpa400スペクトロメーター(日本電子製)を用いて測定した。
【0028】
また前記以外の分析法については、Fisheries Science 第58巻、1735−1741頁の記載に従って実施した。
【0029】
硫酸多糖類の生理活性作用感受性細胞とは、硫酸多糖類を作用させて当該細胞の機能を変化させることができる細胞であれば特に限定されない。硫酸多糖類の生理活性作用は、細胞を用いた予備実験により予想することができ、本実験により確認することができる。細胞は好ましくはヒト細胞であるが、ヒト以外の細胞も包含する。細胞の形態は生体の臓器、培養細胞のいかんを問わない。
硫酸多糖類を生理活性作用感受性細胞に取り込ませて当該細胞の機能を変化させる作用を発揮させるためには、細胞に硫酸多糖類を作用させることにより行う。硫酸多糖類を作用させる態様には制限はなく、その用途などのより適宜有効な手段を採用することができる。硫酸多糖類およびその医薬的に許容し得る塩を有効成分とするの物質の形態で用いて、細胞に硫酸多糖類を作用させることが好ましい。硫酸多糖類およびその医薬的に許容し得る塩として、硫酸多糖類を生理活性作用感受性細胞の機能を変化させる作用の有効成分として配合した物質はいかなる形態のものも包含する。
【0030】
硫酸多糖類の生理活性について説明する。
本発明者らは、本発明の硫酸多糖類が癌細胞の増殖を抑制する性質を有することを見いだした。本発明は、硫酸多糖類を有効成分とする癌細胞増殖抑制剤を提供することができる。
すなわち、ヒトがん由来の株化細胞を用いたがん細胞の増殖に対する効果を調べた。がん細胞はシャーレに撒いておき、十分な栄養と酸素を与えるとどんどん増殖する。ここに本発明の硫酸多糖類を添加すると増殖を非常に強力に押えるという効果があることが分かった。この効果は複数種のがんの細胞においても同様に認められた。硫酸多糖類を有効成分とする癌細胞増殖抑制剤は、用法としては経口投与でもよく、また、静脈注射、動脈注射、リンパ管内注射および疾患部位への直接投与でもよい。この場合、硫酸多糖類は単独で、又は硫酸多糖類の薬効に悪い影響を与えない他の薬剤(薬理活性成分)と併用して用いることもできる。
本発明の硫酸多糖類は、その抗がん活性が実験的に証明されたことにより、生体内において免疫機能を強化する作用を有し、抗がん活性などの効果を示す微生物産生多糖類であることが証明された。
【0031】
このように、硫酸多糖類が生理活性を持つということが次々と分かってきた。硫酸多糖類を細胞の外に投与した場合、(1)輸送体を通って細胞の中に入ってくる可能性、(2)受容体に結合する可能性、あるいは、(3)細胞内の代謝を硫酸多糖類が存在することで変える可能性、などが考えられる。それらいずれの経路でも、恐らく情報は核に伝わり核のDNAの転写に変化が起こり、蛋白の発現に変化が生じ、その結果、細胞機能が変化するのではないかと考えている。
硫酸多糖類の作用メカニズムについては、これまでほとんど行われておらず、そのような場合においてメカニズムを探るためには、硫酸多糖類を処理した細胞あるいは臓器での情報経路を網羅的に解析する手法を取らなければならないと考えている。
以上、医薬品としての応用を例に示したが、その他にも、免疫抑制作用など、さまざまな生理活性効果の可能性が出てきている。また、硫酸多糖類の用途としては医薬品以外の可能性については、食品、飲料、特に機能性食品、化粧品、飼料が例示される。
【0032】
食品、飲料または化粧品、あるいは飼料における配合量は特に制限されないが0.01〜10重量%程度が好ましい。医薬品の場合、カプセルや粉末、錠剤などとして経口投与することができ、水に溶けることから経口投与以外に静脈注射、筋肉注射などの投与方法を採用することが可能である。投与量は例えば糖尿病の症状の度合いや体重、年齢、性別などにより異なるものであり、使用に際して適当な量を症状に応じて決めることが望ましい。医薬品における配合量は特に制限はされないが、体重1kgあたり、経口投与の場合0.01〜2,000mg、静脈注射投与の場合0.01〜1,000mg、筋肉注射投与の場合0.01〜1,000mg程度が好ましい。
また本発明の硫酸多糖類は食品素材に微量に存在し、安全性が高く、大量生産技術が開発されればコスト面でも利用価値は高いものである。なお急性経口毒性試験では5,000mg/kg以上であった。
【0033】
本発明の機能性食品は、特定の疾病などを予防する健康食品、予防医薬品の分野の利用に適している。特定の疾病を予防する健康食品においては、必須成分である硫酸多糖類の他に、任意的成分として、通常食品に添加されるビタミン類、炭水化物、色素、香料など適宜配合することができる。食品は液状または固形の任意の形態で食することができる。ゼラチンなどで外包してカプセル化した軟カプセル剤として食することができる。カプセルは、例えば、原料ゼラチンに水を加えて溶解し、これに可塑剤(グリセリン、D−ソルビトールなどを加えることにより調製したゼラチン皮膜でつくられる。
【0034】
本発明の薬剤においては、有効成分である硫酸多糖類はそれ自体のみならずそれの薬剤として許容される塩として使用される。該薬剤は、硫酸多糖類を単独で製剤として用いることができるほか、製薬上使用できる担体もしくは希釈剤を加えた製剤組成物に加工したものを用いることもできる。このような製剤または薬剤組成物は、経口または非経口の経路で投与することができる。例えば、経口投与用の固体または流体(ゲルおよび液体)の製剤または薬剤組成物は、タブレット、カプセル、錠剤、丸剤、粉末、顆粒もしくはゲル調製品の形態をとる。製剤または薬剤組成物の正確な投与量は、その目的とする使用形態および処置時間により変化するため、担当の医師または獣医が適当であると考える量になる。
服用および投与用量は製剤形態によって適宜調整できる。錠剤などの経口固形製剤、経口液剤などとして1日服用量を1回ないし数回に分けて服用してもよい。また、例えばシロップやトローチ、チュアブル錠などの幼児頓服して、局所で作用させるとともに内服による全身性作用をも発揮させる製剤形態では1日服用量の1/2〜1/10を1回量として配合し服用すればよく、この場合全服用量が1日量に満たなくてもよい。逆に、製剤形態からみて無理な服用容量とならなければ1日服用量に相当する量を1回分として配合してもよい。製剤の調製にあたっては、通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤、コーティング剤、徐放化剤など、希釈剤や賦形剤を用いることができる。この他、必要に応じて溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、可溶化剤、等張化剤、乳化剤、懸濁化剤、分散剤、増粘剤、ゲル化剤、硬化剤、吸収剤、粘着剤、弾性剤、可塑剤、吸着剤、香料、着色剤、矯味剤、抗酸化剤、保湿剤、遮光剤、光沢剤、帯電防止剤などを使用することができる。
【0035】
本発明は、硫酸多糖類の抗炎症作用を利用する皮膚外用剤、すなわち治療薬、皮膚外用剤、化粧料等が知られている肌荒れ、荒れ性に対して改善・予防効果を有する皮膚外用剤を提供することができる。本発明の皮膚外用剤には、硫酸多糖類を必須成分とし、それ以外に、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば水性成分、油性成分、粉末成分、アルコール類、保湿剤、増粘剤、紫外線吸収剤、美白剤、防腐剤、酸化防止剤、界面活性剤、香料、色剤、各種皮膚栄養剤等を必要に応じて適宜配合することができる。その他、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、甘草抽出物、グラブリジン、カリンの果実の熱水抽出物、各種生薬、酢酸トコフェロール、グリチルリチン酸、トラネキサム酸およびその誘導体またはその塩等の薬剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸、グルコース、フルクトース、トレハロース等の糖類なども適宜配合することができる。本発明の皮膚外用剤は、例えば軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、浴用剤等、従来皮膚外用剤に用いられるものであればいずれでもよく、剤型は特に問わない。
【0036】
[作用]
この発明は、海洋細菌の培養物から分離精製した新規硫酸多糖類に関するもので、本発明の硫酸多糖類は、ヒト培養がん細胞に対する強い増殖阻害作用を呈するものであって、がん治療における抗がん剤として有用なものと認められる。本発明の硫酸多糖類は、その抗がん活性が実験的に証明されたことにより、生体内において免疫機能を強化する作用を有し、抗がん活性などの効果を示す微生物産生多糖類であることが証明された。医薬品としての応用の他にも、免疫抑制作用など、さまざまな生理活性効果の可能性が出てきている。したがって、硫酸多糖類の用途としては医薬品、それ以外にも、食品、飲料、特に機能性食品、化粧品、飼料が挙げられる。
【0037】
【実施例】
本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0038】
実施例1
ペプトン0.5%、酵母エキス0.1%の組成を有する海水から調製した培地を、温度を121℃としたオートクレーブ中で20分間滅菌し、シュードモナスsp.WAK−1菌株(Pseudomonas sp.WAK−1菌株、香川大学農学部生物資源食糧化学科松田研究室保存菌株)の保存用斜面培養から、1白金耳を試験管中の滅菌培地(10ml)に接種し、28℃の温度で72時間振とう培養を行い、次いでこの前培養液を500ml容の三角フラスコ中に、3%のショ糖を加えた滅菌培地に接種し、28℃の温度で72時間振とう培養を行った。培養後、培養終了液を遠心分離して菌体を除いた上澄液に、2倍量のエタノールを加え白色沈殿を得た。
なお、上記のWAK−1株は、日本国独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託し、平成14年8月28日 受託番号 FERM P−18988として受託された。
【0039】
この沈殿物を採取して水200ml中に溶解し、沈殿が新たに生じなくなるまで、5%セチルトリメチルアンモニウムブロマイド水溶液を徐々に加え、セチルトリメチルアンモニウムブロマイドとの複合体として、多糖類を沈殿させた。この複合体を水で洗浄して過剰のセチルトリメチルアンモニウムブロマイドを除いたのち、4モルの塩化ナトリウム水溶液200ml中に複合体を溶解し、この溶液に2倍量のエタノールを加えて多糖類を沈殿させた。
【0040】
得られた沈殿物を水に溶解したのち、セルロースチューブに入れ流水中で透析後、凍結乾燥を行い、酸性多糖類約0.1gを得た。本多糖類をさらに精製するため、次にこの多糖類102mgを0.01モルのリン酸塩緩衝液(pH7.0)100mlに溶解し、0.01モルのリン酸塩緩衝液(pH7.0)で平衡させたDEAE−セルロースイオン交換カラム(2.3×22.5cm)に充填した。0.01モルのリン酸緩衝液(pH7.0)中の0.6モル塩化ナトリウムで溶出させる画分を除いたのち、0.8モルの塩化ナトリウムで溶出される画分を集めて透析し、次いで凍結乾燥して多糖類53mgを得た。
【0041】
このようにして得られた多糖類については、セルロースアセテート膜電気泳動法を用いて均一性を確認すると共に、糖組成分析、硫酸基含量分析及び核磁気共鳴分析等により、式(1)で示される構成単位を有する多糖類であることを確認した。
【0042】
【化3】
【0043】
前述の分析方法によって調べた本多糖類の化学的特性は、以下のとおりである。
(1) 分子量 :約380,000
(2) 比旋光度 :+11.7度[c0.3、水]
(3) 硫酸基 :1.5%塩酸メタノールにより、25℃、48時間のメタノリシスで硫酸基を遊離することから、硫酸基がエステル結合しているものと認められる。
(4) 第1図に示したC−H相関NMRスペクトル図から、本品はβ−結合における3糖残基の繰り返し構造からなるものと認められる。
(5) 構成成分:本品を加水分解して定量分析を行った結果、D−Glc、D−Gal及び硫酸基が、1:2:2のモル比で構成されているものと認められる。
【0044】
本発明多糖類の結合様式を知るために、箱守法とパーデイ法を組み合わせてメチル化分析を行い、部分的にメチル化した単糖はアルディトールアセテートとし、3%SP−2340または3%OV−225のガラスカラム(0.3×200cm)を用いて、ガスクロマト分析(190℃〜250℃、4℃/min)を行った。
【0045】
各ピークの同定は、GC−MSと標準サンプルとの保持時間の比較によって行った。その結果、本多糖類は2,3,4,6−O−Me−Glc:3,6−O−Me−Gal:2−O−Me−Galのモル比が、1:1:1であるのに対して、これを脱硫酸すると2,3,4,6−O−Me−Glc:3,4,6−O−Me−Gal:2,3−O−Me−Galのモル比が1:1:1に変わっている事実が認められ、これらの知見から硫酸基は、−2Gal1−、糖残基の4位及び−4,6Gall−糖残基の3位にそれぞれ結合していることが判明した。
【0046】
また本多糖類を過ヨウ素酸酸化−スミス分解させることにより、グリセロールが遊離しGal残基のみから構成される多糖が残り、これを脱硫酸したのちNMR分析すると、第2図に示したように、β−結合の2糖残基の繰り返し構造よりなることが分かった。
本多糖類は、これらの試験結果に基づいて解析した結果、式(I)[式中、Galpは、ガラクトピラノース残基を表し、Glcpはグルコピラノース残基を表す]で示される構成単位を特徴とする新規な硫酸多糖類と認められる。
【0047】
【化4】
【0048】
実施例2
前培養までは実施例1と同様に処理し、前記実施例1で述べた本培養培地を用い、これに1.5%寒天を添加した寒天平板培地(18×26cm)に広げて前培養液を塗沫し、25〜28℃の温度で72時間培養を行ったのち、寒天平板の表面に生じた粘質物をかきとり、1%フェノール液に懸濁させ、実施例1と同じ方法で菌体を遠心分離により除いて同様の処理をした。
前記処理において得られた本発明の多糖類を試験試料として、ヒト培養がん細胞39系を用いて、細胞増殖阻害効果から抗がん活性を以下のような方法を用いて試験した。
【0049】
試験例
ヒト培養がん細胞39系に対する前記試験で得た本発明多糖類の抗がん効果を試験した。
ヒト培養がん細胞には、乳がん5系(HBC−4,BSY−1,HBC−5,MCF−7,MDA−MB−231)、中枢神経がん6系(U251,SF−268,SF−295,SF−539,SNB−75,SNB−78)、大腸がん5系(HCC2998,KM−12,HT−29,HCT−15,HCT−116)、肺がん7系(NCI−H23,NCI−H226,NCI−H522,NCI−H460,A549,DMS273,DMS114)、メラノーマ1系(LOX−IMVI)、卵巣がん5系(OVCAR−3,OVCAR−4,OVCAR−5,OVCAR−8,SK−OV−3)、腎がん2系(RXF−631L,ACHN)、胃がん6系(St−4,MKN1,MKN7,MKN28,MKN45,MKN74)及び前立腺がん2系(DU−145,PC−3)を用いた。
【0050】
培地は牛胎児血清(FBS)10%含有RPMI1640培地を用いた。本発明多糖類を同培地に溶解後、逐次10倍希釈し検液とした。
培養がん細胞増殖阻害の検定は、1×106個の培養がん細胞を含む細胞培養用の培地100μlを96穴マイクロプレートに分注し、37℃で24時間、5%炭酸ガス下で培養したのち、各ウエルに上記検液5μlを同最終濃度が100,10,1,0.1,0.01μg/mlになるように加え、さらに48時間培養後、50μlの50%トリクロル酢酸で細胞を固定し、0.4%スルホローダミンB(10%酢酸溶液)で染色後、10mMトリス液を用いて細胞から色素を抽出し、550nmにおける吸光度を測定して、対照群と比較した。
【0051】
これらの試験結果(50%阻害濃度値を検液ウエルでの増殖と対照ウエルにおける増殖とを比較測定したもの)は、表3に示したとおりであり、本発明多糖類は、ヒト培養がん細胞に対して顕著な増殖阻害活性を示すものと認められる。
【0052】
【表3】
表中、CC50とは、細胞毒性50%の略で、50%の培養細胞(がん細胞)が死滅する濃度を表わす。
【0053】
【発明の効果】
生体内において免疫機能を強化する作用を有し、抗がん活性などの効果を示す微生物産生の新規な硫酸多糖類、その製造方法、それを有効成分とする物質、特に抗腫瘍剤、ならびその生理活性作用の利用方法を提供することができる。この発明の硫酸多糖類は、海洋細菌の培養物から分離精製した新規な化合物であり、ヒト培養がん細胞に対して強い増殖抑制効果を示すことから、医薬分野で癌の治療剤としての用途が期待される。それ以外にも、食品、飲料、特に機能性食品、化粧品、飼料の用途が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本明発の硫酸多糖類における1H−NMRと13C−NMRのC−H相関スペクトルを示したものである。
【図2】 本発明の硫酸多糖類における1H−NMRと13C−NMRのスペクトルを示したものである。
Claims (3)
- 微生物シュードモナス(Pseudomonas)sp.WAK−1(FERM BP−8275)を栄養源含有培地に接種・培養し、その培養物から採取した式(I)
[式中、Galpは、ガラクトピラノース残基を表し、Glcpはグルコピラノース残基を表す]で示される構成単位を有する硫酸多糖類またはその医薬的に許容し得る塩を有効成分とする乳癌、中枢神経癌、大腸癌、肺癌、メラノーマ、卵巣癌、腎癌、胃癌および前立腺癌からなる群から選ばれた癌細胞の増殖抑制剤。 - 上記硫酸多糖類が、分子量が約380,000である請求項1に記載の癌細胞の増殖抑制剤。
- 上記の癌細胞がヒト細胞である請求項1または2に記載の癌細胞の増殖抑制剤。
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