JP4388795B2 - 出没式回転操作手段の取付け構造 - Google Patents

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Description

本発明は、回転式操作手段を回転させるためのツマミを、操作パネル面に形成された孔から突出させた状態で操作し、操作後は前記ツマミを押し込んだ状態で保持して操作パネル面からの突出部分を少なくし、再度操作する場合には前記ツマミを再度突出させるための付勢手段を備えた出没式回転操作手段の取付け構造に関するものである。
従来より、例えば、卓上載置型のアマチュア無線機の前面の操作パネルには、多数の操作スイッチ・ツマミ類が配設されている。
それらの操作ツマミの一部のボリューム等には、操作頻度の少ないものがあり、そのような操作ツマミは操作時以外のときには、誤って操作してしまわないように、操作ツマミを押し込んでおくように構成されたものがある。このような形式のボリュームはプッシュロック式ボリュームと称されることがある。
前述したような形式のボリュームの場合には、図5の(a)に示したように、操作パネル100には孔110が形成され、操作時には、前記操作パネル100の裏側に取付けられたボリューム120のツマミ130の大部分が前記孔110を通して操作パネル100の前面に突出するように構成されている。そして、操作しない時には、破線で示したように前記ツマミ130を押し込むことによって、操作パネル100からの突出量を少なくして、誤って回してしまわないように構成されている。
しかし、前記孔110は前記ツマミ130の外径より大きく形成されているため、操作パネルの正面から見た場合に、図5の(b)に示したように、前記孔110と前記ツマミ130の間の隙間Gが目立つ場合がある。特に、前記孔110と前記ツマミ130の中心が一致していない場合には、両者の間の隙間Gが同心円状にならず偏心したものとなってしまうので、見苦しいという問題がある。このような不一致を避けるためには、部品の取付け位置の精度をあげる必要があり、組み立て作業上の問題となっている。また、初期状態では偏心していなくても、使用時間が経過したときに偏心してしまい、見苦しくなるという問題がある。
そこで、本発明は、操作パネルの孔110とボリュームのツマミとの間の隙間を目立たなくする構造の提供を目的としてなされたものである。
本発明にかかる出没式回転操作手段の取付け構造は、
回転式操作手段を回転させるためのツマミを操作パネル面に形成された孔から突出させた状態で操作し、操作後は前記ツマミを押し込んだ状態で保持して操作パネル面からの突出部分を少なくし、再度操作する場合には前記ツマミを再度突出させるように構成された出没式回転操作手段の取付け構造において、
前記ツマミの外周面には末広がり状に形成されたツマミ側拡径部を設け、
前記操作パネル面の孔の内周面には末広がり状に形成されたパネル孔側拡径部を設け、
前記パネル孔側拡径部の小径側の内径は、前記ツマミ側拡径部の小径側の外径より大きく、且つ、前記ツマミ側拡径部の大径側の外径より小さくするとともに、
前記パネル孔側拡径部の内面と前記ツマミ側拡径部の外面とを非平行に構成することによって、前記ツマミを操作パネルから突出させた状態において接触する前記パネル孔側拡径部と前記ツマミ側拡径部との接触面積を少なくし、
前記ツマミを操作パネルから突出させた状態では、回転操作に対する摩擦抵抗が少なく操作パネルの孔とツマミの中心が偏心し難くなるように構成したことを特徴としている。
本発明の出没式回転操作手段の取付け構造によれば、
パネル孔側拡径部の小径側の内径は、ツマミ側拡径部の小径側の外径より大きく、且つ、前記ツマミ側拡径部の大径側の外径より小さくしたので、操作パネルの孔とツマミの中心が偏心し難くなるとともに、前記孔と前記ツマミの隙間が目立たなくなるので、優れた外観が得られる。
そして、前記パネル孔側拡径部の内面と前記ツマミ側拡径部の外面とを非平行に構成することによって、前記ツマミを操作パネルから突出させた状態における前記パネル孔側拡径部と前記ツマミ側拡径部との接触面積が少なくなり、回転操作に対する摩擦抵抗が少なくなり、優れた操作性が得られる。
以下に、本発明にかかる出没式回転操作手段の取付け構造を、その実施の形態を採用した無線通信機の図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は前記無線通信機の全体斜視図であり、この無線通信機1の前面の操作パネル2には大型の液晶ディスプレイ装置12や、各種操作スイッチ・ツマミ類13が配設されている。
そして、前記液晶ディスプレイ装置12の下部には、前記液晶ディスプレイ装置12の画面のコントラスト調整用のツマミ31、画面の明るさ調整用のツマミ32、音響信号のモニタのゲイン調整用のツマミ33、そしてVOX機能のゲイン調整用のツマミ34の各種調整用のツマミ類3が配設されている。
これらのツマミ類3は、操作頻度が少ないものであって、通常は操作することは少ないため、通常はツマミを押し込んで保持することのできる構造のボリューム(所謂プッシュロック式ボリューム)が採用されている。
以下に、前記ツマミ類3の平面断面図を図2に示して説明する。
図2に示したように、操作パネル2には4つの孔21、22、23、24が設けられ、操作パネル2の裏側に配設されている基板4には、画面のコントラスト調整用のボリューム51、画面の明るさ調整用のボリューム52、音響信号のモニタのゲイン調整用のボリューム53、そしてVOX機能のゲイン調整用のボリューム54が配設され、それぞれに、前記画面のコントラスト調整用のツマミ31、画面の明るさ調整用のツマミ32、音響信号のモニタのゲイン調整用のツマミ33、VOX機能のゲイン調整用のツマミ34が装着されている。
前記4つのボリューム51、52、53、54は、所謂プッシュロック式ボリュームが採用されており、回転式操作手段としてのボリューム51、52、53、54を回転させるためのツマミ31、32、33、34を、操作パネル2面に形成された孔21、22、23、24から突出させた状態で操作し、操作後は前記ツマミ31、32、33、34を押し込んだ状態で保持して、前記操作パネル2面からの突出部分を少なくするように構成されている。
図2においては、画面のコントラスト調整用のツマミ31と画面の明るさ調整用のツマミ32が、押し込まれた状態で、操作パネル2面からの突出量が少なくなっている。
そして、音響信号のモニタのゲイン調整用のツマミ33とVOX機能のゲイン調整用のツマミ34が調整できるように操作パネル2面から多く突出した状態となっている。
これらの音響信号のモニタのゲイン調整用のツマミ33とVOX機能のゲイン調整用のツマミ34のように突出した状態においては、前記ツマミ33、34の拡径部331、341の外面が、前記孔23、24の拡径部231、241の内面に当接している。従って、操作パネル2の正面側から見ても、前記ツマミ33、34と前記孔23、24との間の隙間は目立たないので優れた外観が得られる。
なお、押し込まれたツマミ31、32の状態でも、ツマミの拡径部311、321があるので、操作パネル2の正面側から見たとき、前記ツマミ31、32と前記孔21、22との間の隙間は目立たなく、優れた外観が得られる。
なお、前記各ボリューム51、52、53、54には、軸を突出方向へ付勢する付勢手段と、押し込まれたときに係止状態となって保持する保持手段と、押し込まれた状態で保持された軸を再度押し込むと係止状態が解除されて軸を再度突出させる解除手段とを備えている。これらの手段は市販されているプッシュロック式ボリューム(例えば、松下電設社製の商品名「単動プッシュロック機構付きロータリーボリューム(EVUKシリーズ)」)に内蔵されおり公知であるので、その説明は省略する。
次に、更に詳細に説明するため、画面のコントラスト調整用のツマミ31を例にとって、その部分拡大断面図を図3、図4に示した。図3は押し込んだ状態の断面図、図4は突出させた状態の断面図である。
図示したように、前記ツマミ31の外周面には末広がり状に形成されたツマミ側拡径部311を設け、前記操作パネル2面の孔21の内周面には末広がり状に形成されたパネル孔側拡径部211を設けた。そして、前記パネル孔側拡径部211の小径側の内径d1は、前記ツマミ側拡径部311の小径側の外径d2より大きく、且つ、前記ツマミ側拡径部311の大径側の外径d3より小さくした。
従って、前記ツマミ31を突出させると、前記ツマミ側拡径部311と前記パネル孔側拡径部211とが影響し合って、前記ツマミ31と前記孔21の中心が一致して偏心しなくなる。
さらに、前記パネル孔側拡径部211の内面と前記ツマミ側拡径部311の外面の断面を非平行としたので、図4に示したように、前記ツマミ31が突出した状態では、前記パネル孔側拡径部211と前記ツマミ側拡径部311とは狭い面積で接触することになり、両者の接触面積が少なくなって、回転操作に対する摩擦抵抗が少なくなるという効果が得られる。
本発明の実施例1では、図3、4に示したように、前記ツマミ側拡径部311の外周に形成される凸部分の断面角度θを鈍角とするとともに、面取り加工することによって、前記パネル孔側拡径部211と前記ツマミ側拡径部311との接触面積を十分に少なくするとともに、互いに傷が付きにくい構造とした。
本発明にかかる出没式回転操作手段の取付け構造の実施の形態の採用した無線通信機の斜視図である。 前記無線通信機の要部の平面断面図である。 前記無線通信機の要部の一部拡大断面図である。 同じく前記無線通信機の要部の一部拡大断面図である。 従来例の出没式回転操作手段の取付け構造の説明図である。
符号の説明
1 無線通信機
2 操作パネル
21、22、23、24 孔
211、221、231、241 パネル孔側拡径部
31、32、33、34 ツマミ、出没式回転操作手段
311、321、331、341 ツマミ側拡径部
51、52、53、54 プッシュロック式ボリューム、出没式回転操作手段、回転式操作手段


Claims (1)

  1. 回転式操作手段を回転させるためのツマミを操作パネル面に形成された孔から突出させた状態で操作し、操作後は前記ツマミを押し込んだ状態で保持して操作パネル面からの突出部分を少なくし、再度操作する場合には前記ツマミを再度突出させるように構成された出没式回転操作手段の取付け構造において、
    前記ツマミの外周面には末広がり状に形成されたツマミ側拡径部を設け、
    前記操作パネル面の孔の内周面には末広がり状に形成されたパネル孔側拡径部を設け、
    前記パネル孔側拡径部の小径側の内径は、前記ツマミ側拡径部の小径側の外径より大きく、且つ、前記ツマミ側拡径部の大径側の外径より小さくするとともに、
    前記パネル孔側拡径部の内面と前記ツマミ側拡径部の外面とを非平行に構成することによって、前記ツマミを操作パネルから突出させた状態において接触する前記パネル孔側拡径部と前記ツマミ側拡径部との接触面積を少なくし、
    前記ツマミを操作パネルから突出させた状態では、回転操作に対する摩擦抵抗が少なく操作パネルの孔とツマミの中心が偏心し難くなるように構成したことを特徴とする出没式回転操作手段の取付け構造。
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