JP4388754B2 - 表面処理装置およびプリンタ - Google Patents

表面処理装置およびプリンタ Download PDF

Info

Publication number
JP4388754B2
JP4388754B2 JP2003083422A JP2003083422A JP4388754B2 JP 4388754 B2 JP4388754 B2 JP 4388754B2 JP 2003083422 A JP2003083422 A JP 2003083422A JP 2003083422 A JP2003083422 A JP 2003083422A JP 4388754 B2 JP4388754 B2 JP 4388754B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
surface treatment
texture
component
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003083422A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004291268A (ja
JP2004291268A5 (ja
Inventor
浩志 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2003083422A priority Critical patent/JP4388754B2/ja
Publication of JP2004291268A publication Critical patent/JP2004291268A/ja
Publication of JP2004291268A5 publication Critical patent/JP2004291268A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4388754B2 publication Critical patent/JP4388754B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像記録媒体に記録されて画像に表された画像を構成する構成体の質感、撮影画像であれば、例えば、記録された撮影画像中の撮影被写体の素材のざらざら感等を再現した写真プリント等のハードコピーを作製する表面処理装置およびプリンタに関し、特に、前記構成体の質感を十分に再現する表面処理装置およびプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
写真プリントまたは各種のプリンタで出力したハードコピー等に撮影被写体等の画像の構成体の質感を与えて、付加価値の高いハードコピーを作成するために、各種の提案が行われている(特許文献1および特許文献2等参照)。
特許文献1には、熱転写印刷装置(プリンタ)による画像の作成において、反射光の状態が大および小の2つの状態となるように被写体を撮像し、反射光が大の状態から小の状態を減算してなる光沢信号を生成すると共に、前記被写体を同じ撮像手段で画像信号化して再生した印刷画像を作成し、さらに、光沢信号に応じて、平滑なフィルムを介して印刷画像を再加熱することにより、印刷画像の光沢性に準じて自由に光沢を表現する方法が開示されている。この特許文献1によれば、画像に光沢性および非光沢性を付与することができる。
【0003】
これに対して、特許文献2には、再現しようとする画像から色情報と光沢情報または非光沢情報とを取り込み、この2つの情報に基づいて記録媒体に画像記録を行う画像形成システムが開示されている。
特許文献2によれば、インクジェットプリンタを用いて記録された、風景画の油絵の画像の表面に記録媒体に付与されるワニスの量を光沢情報の強度に従って調整して、光沢を調整する。さらに、加熱溶融させた低密度ポリエチレンをインクジェット方式により吐出させて、非光沢を付与したい部位に凹凸を形成することにより、油絵の画像を忠実に再現した印刷物を作製する。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−39841号公報
【特許文献2】
特開2001−53943号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された熱転写印刷装置および特許文献2に開示された画像形成システムは、共に、画像領域によって光沢度を調整したハードコピーを作製することができるものの、光沢度の多階調化が十分にできないという問題点があり、必ずしも画像を構成する構成体の質感を忠実に再現できないという問題点がある。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、光沢度の多階調化が十分に行え、これにより、撮影被写体の素材をはじめとする各種質感が忠実に再現されたハードコピーを得ることができる表面処理装置およびプリンタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本願第1の発明は、
複数の透明性を有する粒子を有する表面処理材を画像が記録された画像記録媒体の画像記録領域に与えて前記画像記録領域に前記粒子を付着させる表面処理部を複数備え、前記粒子を前記画像記録領域に付着させて光沢度を付与する表面処理手段を有し、
前記各表面処理部が前記画像記録領域に付着させる粒子の大きさは、前記表面処理部ごとに異なり、
前記表面処理手段は、前記各表面処理部を組み合わせて用いて、前記画像記録領域に表された前記画像を構成する構成体に応じた光沢度を付与するものであり、
前記表面処理部毎に前記粒子の大きさを一定とし、大きい粒子から順に小さい粒子を前記画像記録領域に付着させて、前記光沢度を付与する
ことを特徴とする表面処理装置を提供するものである。
【0009】
上記第1の発明において、画像を構成する構成体とは、画像を構成するもの、例えば、撮影画像であれば、撮影画像中の撮影被写体のことであり、人、山、木、または建物等の構造体等であり、空、または海等の背景も含むものをいう。
また、上記第1の発明において、前記表面処理材は、例えば、透明性を有する粒子を含有する液体である。
【0010】
また、上記第1の発明において、前記表面処理手段は、更に粒子を含まない表面処理材を前記画像記録領域に付着させる表面処理部を有することが好ましい。この場合、前記粒子を含まない表面処理材は、例えば、液体である。なお、前記表面処理手段は、例えば、インクジェット記録装置である。
【0011】
さらに、本願第の発明は、画像データを入力する入力手段と、前記画像データに応じた画像を画像記録媒体に記録する記録手段と、前記画像データに対応付けられた質感データに基づいて前記画像記録媒体に光沢度を付与する上記第1の発明に記載の表面処理装置とを有することを特徴とするプリンタを提供するものである。
【0012】
本発明においては、前記質感データが入力されていない場合には、予め取得された前記画像を構成する構成体の情報から前記質感データを生成する第1の生成手段を有し、前記質感データに応じて前記表面処理装置により前記光沢度が付与されることが好ましい。
【0013】
さらに、本願第の発明は、第1の画像が記録された第1の画像記録媒体から前記第1の画像を読み取り、前記第1の画像の第1の画像データを生成する第2の生成手段と、予め取得された前記画像を構成する構成体の情報に応じて質感データを生成する第3の生成手段と、前記第1の画像データに応じて前記第1の画像を画像記録媒体に記録する記録手段と、前記第1の画像データに対応付けられた前記質感データに基づいて前記画像記録媒体に光沢度を付与する上記第1の発明に記載の表面処理装置とを有することを特徴とするプリンタを提供するものである。
さらに、本発明においては、前記画像を構成する構成体の情報は、前記画像中の前記構成体の他の構成体との相対的な位置、前記構成体の面の奥行き、前記構成体の面の向き、前記構成体の面の反射状態、前記構成体の面の色相のバラツキ及び前記構成体の濃度のバラツキを含むことが好ましい。
また、本発明においては、前記質感データは、前記画像を構成する構成体の情報として、前記画像中の前記構成体の他の構成体との相対的な位置、前記構成体の奥行き、前記構成体の面の向き、前記構成体の面の反射状態、前記構成体の面の色相のバラツキ及び前記構成体の濃度のバラツキを用い、各情報を質感の評価の要因とし、各要因に重み付けを与えて評価値の総和を算出し、その算出された評価値に基づいて求められることが好ましい。
また、本発明においては、xを前記画像中における前記構成体の位置、前記画像中の前記構成体の他の構成体との相対的な位置を要因1、前記構成体の面の奥行きを要因2、前記構成体の面の向きを要因3、前記構成体のエッジ部か否かを要因4、前記構成体の光反射性を要因5、前記構成体の濃度及び/又は色相のバラツキを要因6、各要因に応じて画像記録媒体の表面の凹凸の程度を示す評価値を
f1(x)〜f6(x)、評価値f1(x)〜f6(x)に掛かる係数をa1〜a6として与えられる時に、下記式
A(x)=a1・f1(x)+a2・f2(x)+…+a6・f6(x)
で算出された量A(x)に基づいて、前記画像データに対応させて、各構成体に付与される前記質感データが作成されることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例に係る表面処理装置およびプリンタについて、添付の図面を基に詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るプリンタを示す模式図である。図2は本発明の第1の実施例のプリンタにより作製されたハードコピーを示す断面図である。
【0015】
図1に示すように、プリンタ10は、画像記録媒体30の画像記録面30aに画像を記録する記録ヘッド(記録手段)12と、後述するように、画像記録面30aに画像が記録された画像記録領域に表された画像を構成する各構成体の領域に、その構成体に応じた光沢度を付与して、画像の質感を再現する表面処理手段13と、記録ヘッド12、および表面処理手段13を駆動するドライバ18とを有するものである。
さらに、プリンタ10は、画像記録媒体30の画像記録面30a側から画像記録媒体30を圧接して加熱する圧接加熱ローラ対40a、40bと、画像記録媒体30を搬送する搬送ローラ42、44とを有する。
【0016】
記録ヘッド12は、画像記録媒体30に画像を記録するものであり、所望の画像の記録を行う公知のカラーの液滴吐出ヘッドである。例えば、サーマル型のインクジェットヘッド、ピエゾ型のインクジェットヘッドまたは静電吐出型のインクジェットヘッド等が例示される。
なお、本発明においては、画像記録媒体30への画像形成方法は、特に限定されるものではなく、印刷、銀塩写真方式、電子写真方式、感熱記録方式、感圧記録方式、または昇華型記録方式等の各種の画像形成方法が利用可能である。
【0017】
表面処理手段13は、第1乃至第3のインク吐出ヘッド(表面処理部)14a、14b、14cと、定着手段15とを有する。第1乃至第3の吐出ヘッド14a、14b、14cは、搬送方向Cと平行な方向に直列に配置されており、例えば、透明なキャリア液に、透明な一定の大きさの粒子を一定密度で複数含有するインク(表面処理材)を所定量吐出して、透明性を有する粒子が所定の付着密度となるように、画像記録媒体30の画像記録面30aの画像が記録された画像記録領域に、透明性を有する粒子を付着させるものである。
【0018】
なお、インクが含有する透明性を有する粒子は、例えば、低密度ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなるものである。キャリア液は、無色透明であり、インクも無色透明である。
【0019】
定着手段15は、第1乃至第3の吐出ヘッド14a、14b、14cに対して搬送方向Cの下流側に設けられており、画像記録領域に吐出されたインクの透明性を有する粒子を画像記録領域に付着させるために、加熱等の定着処理を行うものである。この定着手段は、例えば、ヒータである。
【0020】
本発明において、透明性を有する粒子とは、定着手段15により、加熱等の定着処理が施されて、粒子が付着した画像記録領域の下地層を判別できる透過率を有するものである。
しかし、本発明の透明性を有する粒子は、無色透明に限らず、下地層が判別できる透過率があれば、色がついていてもよい。また、透明性を有する粒子をグレーのものにすることにより、画像を構成する構成体の影を再現できる。
【0021】
本実施例の表面処理手段13においては、第1乃至第3のインク吐出ヘッド(表面処理部)14a、14b、14cから、インクが、液滴として、後述する色材層32(図2参照)が形成された画像記録面30aの画像記録領域に吐出される。そして、定着手段15により、キャリア液が蒸発して、低密度ポリエチレンの粒子が画像記録面30aに付着される。これにより、後述するように、画像記録面30aの画像記録領域に所定の光沢度を有する質感層34(図2参照)が形成されて、画像記録面の画像記録領域が所定の表面状態となる。このため、画像鑑賞者に対して、所定の質感を想起させる。
【0022】
なお、画像記録領域においては、画像記録面30aの表面の色を利用するために、色材層32が形成されていない領域もあるが、本発明では、この色材層32が形成されていない領域にも透明性を有する粒子を付着させることにより、所定の光沢度を付与する。
【0023】
第1乃至第3の吐出ヘッド14a、14b、14cのそれぞれは、画像を構成する各構成体の領域に対するインクの吐出量を変えることにより、画像記録領域における各構成体の領域に付着させる各透明性を有する粒子の付着密度を変えることができる。従って、画像記録領域に対して所定の光沢度を付与できる。この場合、粒子の付着密度が低い領域ほど、光沢度が低くなり、粒状感が大きくなる。一方、粒子の付着密度が高い領域ほど、光沢度が高くなり、粒状感が小さくなる。
さらに、各第1乃至第3の吐出ヘッド14a、14b、14cは、それぞれ相互に粒子の粒子径の大きさが異なるインクを吐出する。従って、付着する粒子の粒子径が大きい領域ほど、付着した粒子の粒子径によって光沢度が低くなり、粒状感が大きくなる。一方、付着する粒子径が小さい領域ほど、付着した粒子の粒子径によって光沢度が高くなり、粒状感が小さくなる。
【0024】
さらに、本実施例のプリンタ10は、インクを単独で使うか、または複数のインクを組み合わせることにより、1つの構成体の領域に付着させる透明性を有する粒子の大きさ、または粒子の種類を変えることもできるので、表面の凹凸の状態を、より一層多段階にすることができる。このため、光沢度をより一層多階調に表現することができる。これにより、再現される質感の種類がより一層多くなる。
【0025】
本実施例においては、例えば、3種類の第1乃至第3のインク吐出ヘッド14a、14b、14cのうち、第1のインク吐出ヘッド14aから、粒子径が一番大きいインク(以下、質感インク3という)が吐出され、次に、第2のインク吐出ヘッド14bから、粒子径が中間のインク(以下、質感インク2という)が吐出され、粒子径が一番小さいインク(以下、質感インク1という)が吐出される。このように、粒径が大きい粒子から順に小さい粒子を含む質感インクを吐出させることにより、小さな粒子の上に大きな粒子が重なることがなくなり、高品位に質感層34を形成できる。
なお、質感インク1乃至質感インク3をランダムに吐出させることにより、光沢度が小さく、凹凸の周期性がない粗面を表現できる。
【0026】
また、表面処理手段13は、更に粒子を一切含まないインク(表面処理材)を吐出する他のインク吐出ヘッドを有することが好ましい。このインクは、画像記録領域に付着させると、凹凸のない平滑な面を有する透明な層となるので、更に光沢度を高くすることができる。このため、画像鑑賞者に粒状感がないように感じさせることができ、鏡面等を再現できる。
複数の質感インク1乃至3および他のインクを用いることで、光沢(グロッシー)感およびマット(艶消し)感を再現でき、上述の如く、1つの構成体の領域における透明性を有する粒子の付着状態を、更に一層多段階にできる。このため、光沢度を更に一層多階調に表現することができる。これにより、再現される質感の種類が更に一層多くなる。
【0027】
このように、本実施例においては、画像記録領域における各構成体の領域に付着させる粒子の粒子径の大きさ、および付着密度の少なくとも一方を変えることで、各構成体の領域の光沢度を調整できるので、各構成体に応じた質感が再現された質感層34を形成できる。
【0028】
ドライバ18は、画像データDから記録ヘッド12を駆動する駆動信号を作成し、質感データQから表面処理手段13の各インク吐出ヘッド14a乃至14cを駆動する駆動信号を作成するものである。
ここで、画像データDとは、例えば、デジタルスチルカメラもしくはデジタルビデオカメラにより撮影された画像データ、パーソナルコンピュータにより作成された画像データ、またはスキャナ等によって透過原稿もしくは反射原稿から読み取られた画像データ等である。
【0029】
また、質感データQとは、画像データDに対応付けされるものであり、画像を構成する構成体の質感に応じて作成された光沢度に関する情報のことである。本実施例の質感データQは、光沢度が高い程、値が高く、また、光沢度が低い程、値が低い。この質感データQは、例えば、反射成分が多く、視点から近く、画像領域が広いものほど、その値が大きいものとする。なお、画像の構成体の質感は、構成体が表面に持つ金属、または布地等の各種素材のつるつる感またはざらざら感等の画像鑑賞者に与えるものの他、構成体が、立体物である場合、この立体物の配置または向き等により生じるその立体物の立体感も含む。さらに、質感データQは、構成体が複数ある場合には、各構成体の配置または構成体の球形状、または立方体形状等の形状によって生じる陰影(立体感)についても考慮されるものである。
【0030】
本実施例の質感データQは、具体的には、画像を構成する各構成体の領域に対する第1乃至第3のインク吐出ヘッド14a、14b、14cから吐出させるインクの種類、および質感インク1乃至質感インク3の吐出量を決定するデータである。
【0031】
圧接加熱ローラ対40a、40bは、画像記録媒体30の画像記録面30a側から画像記録媒体30を圧接して加熱するとともに、画像記録媒体30を搬送ローラ42、44側に搬送するものである。また、画像記録の際、画像記録媒体30に着弾したインクの液滴は、圧接加熱ローラ対40a、40bによって加熱された画像記録媒体30の記録面から液滴内の余分な水分(キャリア液)が蒸発することにより、速やかに乾燥される。
【0032】
搬送ローラ42、44は、画像記録媒体30を搬送方向Cに搬送するものである。この搬送ローラ42、44は、記録ヘッド12または表面処理手段13により画像記録媒体30に記録または質感の付与が行われている場合には、画像記録媒体30を間欠的に搬送する。
【0033】
なお、本実施例において、表面処理手段13は、透明性を有する粒子を含む質感インク1乃至質感インク3を吐出させるものであるが、本実施例において、表面処理手段は、特に限定されるものではない。表面処理手段は、質感インクに変えて、粒径が異なる複数種類のトナーを用いるものでもよく、更には表面の粒状性が異なる複数種類の熱転写シートを熱転写するものでもよい。
【0034】
本実施例のプリンタ10は、画像データDおよび質感データQにより、例えば、図2に示す断面を有するハードコピーPを得ることができる。
【0035】
図2に示すように、ハードコピーPにおいては、画像記録媒体30の上に色材層32が形成されており、この色材層32により画像が形成される。この色材層32および画像記録面30aの少なくとも一方の上に、ランド状の質感層34が形成されている。
【0036】
この質感層34は、画像を構成する構成体に応じた光沢度、例えば、構成体の素材、構成体の形状、構成体の向きおよび各構成体の他の構成体との相対的な位置に応じた光沢度を有する。
また、質感層34は、画像データDに対応付けされた上述の質感データQに基づくドライバ18の駆動信号により、画像記録領域における各構成体の領域に対して、インク吐出ヘッド14a乃至14cから、透明性を有する粒子を含有する質感インク1乃至質感インク3を単独または組み合わせて、インク液滴として、所定の量吐出させ、定着手段15により定着処理されて形成されたものである。従って、質感層34は、画像記録面30aおよび色材層32が判別できる程度の透過率を有し、透明性を有する。
【0037】
なお、質感層34は、画像記録媒体30の光沢度が、ハードコピーPの画像を構成する構成体の光沢度と同様である場合には、必ずしも質感層34を形成する必要はない。
【0038】
また、本実施例における質感層34を形成するための質感データQは、後述する方法により作成することができる。さらに、本実施例においては、質感データQの値が大きいほど、粒子径が小さい質感インクを用いるか、または粒子を一切含まないインクを用い、構成体の領域に付着させる質感インクの透明性を有する粒子の付着密度を高く(以下、質感層34が密ともいう)する。これにより、光沢度が高くなり、光沢感が強くなる。一方、質感データQの値が小さいほど、粒子径が大きい質感インクを用い、構成体の領域に付着させる質感インクの透明性を有する粒子の付着密度を低く(以下、質感層34が粗ともいう)する。これにより、光沢度が低くなり、マット感が強くなる。
【0039】
本実施例においては、記録ヘッド12により画像記録媒体30に所定の画像を記録し、この画像データDに対応した質感データQに基づいて表面処理手段13により質感層34を形成することにより、構成体の質感が忠実に再現された高品位なハードコピーPを得ることができる。
【0040】
次に、本発明の第2の実施例について図3および図4を参照して説明する。図3は本発明の第2の実施例に係るプリンタを示す模式図、図4は本実施例のプリンタにおいて質感データの作成に用いられるハードコピーを示す模式的平面図である。なお、本実施例においては、図1に示す第1の実施例のプリンタと同一構成物には、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0041】
本実施例のプリンタ10aは、第1の実施例のプリンタ10に比して、図3に示すように、画像データDを入力する入力手段17と、質感データ生成部(第1の生成手段)19とが設けられている点が異なり、それ以外の構成は、第1の実施例のプリンタ10と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
本実施例において、入力手段17は、画像データDを供給するためのものである。この入力手段17としては、例えば、各種のメディアドライブ、透過原稿用もしくは反射原稿用のスキャナ、デジタルカメラ、またはパーソナルコンピュータ等が例示される。
【0042】
質感データ生成部19は、入力手段17から入力された画像データDから、画像を構成する構成体の材質、反射率、および立体であれば、その面の向き等を認識し、画像データDから質感を推定して質感データQを生成するものである。
【0043】
以下、図4に示すハードコピーPを例にして、具体的に質感層34を形成するための質感データQの作成方法について説明する。図4に示すハードコピーPは、布52上に、直方体54、立方体56、および直方体58の3つの物体を載置したシーンと、背景50とからなる画像が記録されている。本実施例においては、このハードコピーPを、例えば、反射原稿用のスキャナで読み取って画像データDを得、この画像データDから質感データ生成部19により質感データQを作成する。
本実施例の質感データQは、上述の如く、構成体の素材だけではなく、構成体が複数ある場合には、各構成体の配置または構成体の球形状、または立方体形状等の形状によって生じる陰影(立体感)についても考慮して作成される。先ず、質感データQのうち、構成体の立体感によるものについて説明する。
【0044】
図4において、直方体54と立方体56とに注目すると、視点(図示せず)に対して立方体56の方が手前に位置している。この視点から距離に対して手前(以下、単に、手前という)に存在する立方体56の領域の質感層34に比して、視点から距離に対して奥手(以下、単に、奥手という)に存在する直方体54の領域の質感層34を粗にする。すなわち、手前に存在する立方体56は、質感データQの値を大きくし、光沢調とする。一方、奥手に存在する直方体54は、質感データQの値を小さくして、マット調とする。このように作成された質感データQに基づいて、例えば、手前に位置する立方体56は、質感インク1を用いて質感層34を形成し、奥手に位置する直方体54は、質感インク3を用いて質感層34を形成する。
【0045】
また、手前に存在する構成体が非平滑面を有する場合には、手前に存在する構成体の領域は質感データQの値を小さくして、よりマット調を強調する。この場合、例えば、質感データQに基づいて、質感インク1乃至質感インク3をランダムに吐出することにより、凹凸の周期性がないマット調を再現する。
【0046】
さらに、布52に注目した場合に、画像中では、矢印a方向に向かって手前から奥手となる。これに対応して、この布52が、織りが粗く非平滑面である場合には、この領域は、質感層34を粗にして、かつ、手前から奥手に向かって、漸次、質感データQの値が大きくなるように、すなわち、手前から奥手に向かって、漸次、布52のマット調が弱くなるようにする。また、逆に、布52が平滑面の場合には、手前部は光沢調を強調して、質感層34を密にして、奥手側に向かって、漸次、質感データQの値を小さくして、奥手側に向かって構成体の有する光沢度が、漸次、低下するような状態とする。
【0047】
このように質感層34を形成する質感データQを作成して、記録画像中で、手前に存在する構成体を光沢調にして鮮明にし、または手前に存在する構成体の光沢度を上げて奥手に存在する構成体の光沢度を下げることにより、画像の奥行き感、および各構成体の相対的な位置感等の立体感等を表現し、構成体の質感を忠実に再現する。
【0048】
また、立方体56と直方体58とに注目した際に、立方体56の面56aおよび面56bは、共に、記録画像に対して45°近辺の角度を有し、直方体58の面58aは略90°で面58bは略0°の角度を有する。
これに応じて、各面が例えば非平滑面である場合には、立方体56の面56aおよび面56bに対応する領域は質感層34を粗にする。すなわち、質感データQの値を小さくする。一方、直方体58の面58aおよび面58bに対応する領域は質感層34を密にする。すなわち、質感データQの値を大きくする。一般的なシーンの中では、画像鑑賞者に対する角度が45°近い方が、その面の有する光沢が顕著に観察され、逆に0°または90°の面は、あまり光沢が目立たない。従って、構成体の面が有する向き(角度)に応じて、質感データQの値(質感層34の凹凸)を設定して、45°近い面は光沢が顕著になるようにし、0°または90°に近い面は逆に光沢が下がるようにすることにより、記録画像を構成する構成体の向き等を強調できる。
このように質感層34を形成する質感データQを作成して、構成体の面が有する向きに応じた立体感を表現し、構成体の質感を忠実に再現する。
【0049】
さらに、立方体56は、面56aおよび面56bによって形成されるエッジ部56eを有する。
この面56aおよび面56bのエッジ部56eの近傍は質感層34を粗にする(エッジ部56eには凹凸を付けない)か、または面56aおよび面56bとで質感データQの値(質感層34の凹凸の状態)を変えて両面のテクスチャを異なるものとする。このように質感データQの値を設定することによって、エッジ部56eを強調することができ、記録画像を構成する構成体の立体感をより強調できる。
このように質感層34を形成する質感データQを作成して、構成体のエッジ部に応じた立体感を表現し、構成体の質感を忠実に再現する。
【0050】
次に、質感データQのうち、構成体の表面性状によるものについて説明する。例えば、各種素材について、画像中の構成体の面反射データを予め知見しておく。その面反射データに応じて、正反射成分が多い面の質感層34が密になるようにする。すなわち、ガラスのような表面がつるつるしたものは、質感データQの値を大きくする。一方、拡散反射成分が多い面では、拡散反射成分の量に応じて、質感層34が粗になるようにする。すなわち、布のような表面がざらざらしたものは、質感データQの値を小さくする。
このように質感層34を形成する質感データQを作成して、構成体の表面性状に応じた素材感を表現し、構成体の質感を忠実に再現する。
【0051】
さらに、画像中の構成体の面の色相のバラツキおよび濃度のバラツキの少なくとも一方を知見しておき、このバラツキの程度に応じて、バラツキの多い領域程、質感データQの値を小さくする。
色または濃度のバラツキが多い面とは、すなわち、多くの反射成分を有している可能性が多い面である。従って、このバラツキに応じて構成体の質感データQの値(質感層34の粗密)を調整し、構成体の質感を忠実に再現する。
【0052】
本実施例においては、各構成体の領域に形成される質感層34の質感データQの作成方法は、その他の各種の情報または画像状態が利用可能である。
例えば、一般的に、画像中における面積の大きな面は手前にあり、逆に小さな面は奥手に位置にある場合が多い。そのため、前述の各構成体の相対的な位置(視点に対して画像中の手前か奥手か)に準じて、大面積の構成体は手前にあるとして、質感層34を密にすることによって光沢を強調し、逆に、小面積の構成体は奥手にあるとして、質感層34を粗にすることによって光沢を低下させることを考慮することが好ましい。
【0053】
また、画像中で明度の低い領域は光が散乱している領域であると考えられる。従って、画像の明度に応じて、高明度のエッジ部または明度の高い部分は、質感データQの値を大きくして光沢度を高くし、明度が低くなるに従って、質感データQの値を小さくして、光沢度を低くする方法も好適である。さらに、光源の情報または画像データDから、画像中のスペキュラー反射部分を推定し、この部分の質感層34を密にして、光沢度を高くするのも好ましい。
【0054】
さらに質感データQは、構成体の素材についても考慮されるものである。この場合、布、金属、樹脂、および木等の画像を構成する構成体の素材に応じて、質感データQの値を予め設定しておく。この質感データQに基づいて表面処理手段13の第1乃至第3のインク吐出ヘッド14a乃至14cから、質感インク1乃至質感インク3を、構成体の領域に粒子が所定の付着密度となるように所定量吐出させて、画像の構成体の領域に形成される質感層34の光沢度を調整して、画像の構成体の質感を再現してもよい。
【0055】
例えば、構成体がタオル等であれば、Rz(凹凸の最大高さ)を8μm〜12μm程度とし、凹凸形状の凸周期が300μm〜400μm程度の質感層34とすれば、効果的に、タオル等の質感を再現することができる。
なお、質感層34に形成する凹凸のサイズ等は、特に限定されるものではなく、画像記録媒体30の種類もしくは大きさ、または質感層34の形成材料等に応じて、適宜決定すればよい。例えば、凹凸は、Ra(算術平均粗さ)が1μm〜20μm程度であることが好ましく、特に、2μm〜10μmであることが好ましい。また、凹凸は、Rz(凸部の最大高さ)が5μm〜50μm程度であることが好ましく、特に、8μm〜35μmであることが好ましい。
【0056】
なお、本発明においては、上述の質感データQの作成方法に限定されるものではない。例えば、質感データQは、画像の所定の構成体について、画像中の構成体の他の構成体との相対的な位置、構成体の面の奥行きおよび構成体の面の向き等の構成体の向き、構成体の面の反射状態、構成体の面の色相、ならびに構成体の濃度のバラツキ等を予め情報として取得し、各要因に重み付けを与えて評価値の総和を算出し、その算出された評価値に基づいて作成することもできる。
【0057】
例えば、xを画像中における構成体の位置とし、前記画像中の構成体の他の構成体との相対的な位置を要因1、構成体の面の奥行きを要因2、構成体の面の向きを要因3、構成体のエッジ部か否かを要因4、構成体の光反射性を要因5、構成体の濃度等のバラツキを要因6で示し、各要因に応じて凹凸の程度を示す評価値をf1(x)〜f6(x)、この評価値f1(x)〜f6(x)に掛かる係数をa1〜a6とした際に、下記式
A(x)=a1・f1(x)+a2・f2(x)+…+a6・f6(x)
で算出された量A(x)に基づいて、画像データDに対応させて、各構成体に形成する質感層34の質感データQを作成する。
【0058】
本実施例は、入力手段17から質感データ生成部19に画像データDを与えることにより、質感データQが作成され、ドライバ18に画像データDおよび質感データQが供給される。そして、記録ヘッド12により画像記録媒体30に所定の画像が記録されて、この画像データDに対応した質感データQに基づいて表面処理手段13により質感層34が形成される。このように、質感データQが入力されていない場合であっても、入力手段17からの画像データDから質感データ生成部19により質感データQを作成することができるので、本実施例は、構成体の質感が忠実に再現された高品位なハードコピーPを得ることができるという第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0059】
なお、第1および第2の実施例におけるプリンタ10、10aは、記録ヘッド12を除くことにより、表面処理装置として用いることができる。この場合、画像が予め形成された画像記録媒体についても、構成体の質感を忠実に再現できるので、高品位なハードコピーPを得ることができる。
【0060】
次に、本発明の第3の実施例について図5および図6を参照して説明する。
図5は、本発明の第3の実施例に係る表面処理装置を備えるデジタルフォトプリントシステムを示すブロック図であり、図6は、本発明の第3の実施例に係る表面処理装置を示す模式図である。なお、本実施例においては、図1に示す第1の実施例のプリンタと同一構成物には、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施例の表面処理装置11は、第1の実施例のプリンタ10と比して、画像記録媒体30に画像が形成された写真プリントmについて、その画像を読み取って、質感データQに補正を加え、この補正された質感データQに基づく質感を付与することにより、第1の実施例と同様のハードコピーP(図2参照)を作製するものである。なお、本実施例においても、質感データQは、第2の実施例と同様にして作成されるものである。
【0061】
図5に示すデジタルフォトプリントシステム60(以下、プリントシステム60という)は、(写真)フィルムに撮影された画像を光電的に読み取るか、またはデジタルカメラ等で撮影された画像の画像データ(画像ファイル)を取得して、写真プリントmを出力し、表面処理装置11により、写真プリントmに質感層34を形成して、第1の実施例と同様のハードコピーPを作製するものである。
【0062】
プリントシステム60は、基本的に、フィルムスキャナ62、画像処理装置64、写真プリンタ66、および表面処理装置11とを有して構成される。
図示例のプリントシステム60において、フィルムスキャナ62、画像処理装置64、および写真プリンタ66は、公知のデジタルフォトプリントシステムを構成するものであり、また、画像処理装置64には、検定画像の表示等を行うためのディスプレイ72、および各種の指示等を行う操作系74(キーボード74aおよびマウス74b)が接続される。
【0063】
フィルムスキャナ62は、フィルムFに撮影された各コマの画像を光電的に読み取る、公知のフィルムスキャナである。
図示例においては、一例として、R(赤)光、G(緑)光およびB(青)の3原色のLED(Light Emitting Diode)を読取光源として用い、読取光をフィルム(撮影された1コマの画像)に入射して、フィルムを透過した画像を担持する投影光を、エリアCCDセンサに結像して光電的に読み取り、増幅、およびA/D(アナログ/デジタル)変換を行って、デジタルの画像信号として出力するフィルムスキャナ62が例示される。
フィルムスキャナ62においては、1コマにつき、出力画像を得るためのファインスキャンと、ファイスキャンの読取条件および画像処理条件を決定するために、ファインスキャンに先立って行われるプレスキャンの2回の画像読取を行う。
【0064】
なお、本発明を実施するプリントシステム60において、フィルムスキャナ62は、LEDを光源とする面露光によるものに限定はされず、例えば、スリット走査によってフィルム撮影された画像を読み取るフィルムスキャナ等、公知のフィルムの読取手段が、各種利用可能である。
【0065】
フィルムスキャナ62が読み取ったフィルムの画像信号は、画像処理装置64に送られる。画像処理装置64は、デジタルフォトプリンタにおける公知の画像処理装置であって、この画像信号を処理して、写真プリンタ66による画像記録に対応する画像データとするものである。
一例として、画像処理装置64は、フィルムスキャナ62から供給されたプレスキャンおよびファインスキャンの画像信号に、シェーディング補正および暗時補正等の補正を施した後、log変換し、デジタルの画像(濃度)データとし、プレスキャンデータを解析して、画像処理条件を設定する。次いで、プレスキャンデータを用いて検定画像(仕上がり予想画像)を生成し、必要に応じて、オペレータによる画像の補正(画像処理条件の変更)が行われる。検定が終了したら、ファインスキャンデータに、階調補正、色/濃度補正等の画像処理を施して出力用の画像データとし、次いで、3次元ルックアップテーブル(3D−LUT)等を用いて出力用画像データを変換して、写真プリンタ66による画像記録(印画紙の露光)に対応する画像データとし、写真プリンタ66に出力する。
【0066】
なお、図示例のプリントシステム60は、デジタルカメラで撮影された画像の画像データ(画像ファイル)等からも写真プリントmおよびハードコピーPを作成できるシステムである。
この際には、デジタルカメラ、スマートメディアまたはCD−R等の記録媒体から読み取った画像データを画像処理装置64に供給し、画像処理装置64が、所定の処理を施して、この画像データをプリントシステム60に対応する形式の画像データに変換し、これ以降は、同様にして処理を行う。
【0067】
プリントシステム60において、写真プリンタ66は、公知のデジタルの写真プリンタである。
一例として、印画紙(感光材料)を露光する焼付機と、露光済みの感光材料に現像処理を施す現像機(プロセサ)とからなるプリンタ(プリンタ/プロセサ)が例示される。焼付機は、画像処理装置64から出力された画像データに応じてR、GおよびBの各光ビームを変調し、この光ビームを主走査方向に偏向して所定の記録位置に入射すると共に、この記録位置において、主走査方向と直交する副走査方向に感光材料を搬送することにより、感光材料を二次元的に走査露光して潜像を記録する。他方、現像機は、露光済みの感光材料を焼付機から受け取り、現像、漂白/定着、水洗等の所定の湿式現像処理を施して、乾燥して、(仕上がり)写真プリントmとして出力する。
【0068】
図示例のプリントシステム60においては、通常の写真プリント作製の場合には、このまま写真プリンタ66から写真プリントmを出力する。
また、図6に示すように、本実施例の表面処理装置11は、第1の実施例のプリンタ10と比して、記録ヘッド12に変えて、CCDセンサ(画像読取センサ)を有するスキャナ20および光沢度計22を備える画像測定部70と、この画像測定部70で測定された写真プリントmの測定データに基づいて、質感データQに補正を加える画像データ処理部16とを有する点が異なり、それ以外の構成は、第1の実施例のプリンタ10と同様であるのでその詳細な説明は省略する。
本実施例の表面処理装置11は、写真プリンタ66が出力した写真プリントmの画像をスキャナ20で読み取り、さらに、光沢度計22で写真プリントmの光沢度を測定し、画像データ処理部16で、この写真プリントmの補正した質感データQを作成し、表面処理手段13により、質感層34を形成するものである。
【0069】
スキャナ20は、例えば、CCDセンサにより写真プリントmに記録された画像を光電的に読み取るものである。これにより、写真プリントmに記録した画像の(二次元)画像データを得ることができる。
スキャナ20の画像読取センサは、CCDセンサに限定されるものではない。十分な分解能(空間分解能および階調分解能)を有するものであれば、公知の反射原稿の画像読取手段が利用可能であり、例えば、フラットベッド型の読取装置でも、ドラムスキャナ型の読取装置でもよい。また、写真プリンタ66の写真プリント出力位置に、画像読取センサを配置して、写真プリントmに記録した画像の画像データを得るようにしてもよい。また、スキャナ20(CCDセンサ)は、カラー画像の読み取りを行うものでも、モノクロ画像の読み取りを行うものでもよい。
【0070】
次に、写真プリンタ66から写真プリントmを表面処理装置11によるハードコピーPの作製方法について説明する。
先ず、スキャナ20により、写真プリントmの画像を読み取り、光沢度計22により、写真プリントmの画像記録媒体の光沢度が測定される。
そして、スキャナ20による写真プリントmの画像読取結果は、画像データ処理部16に送られる。さらに、光沢度計22による写真プリントmの画像記録媒体の光沢度の測定結果も画像データ処理部16に送られる。
次に、スキャナ20および光沢度計22の測定データに基づいて画像データ処理部16では、質感データQが補正される。
【0071】
この画像データ処理部16は、例えば、画像読み取りの結果、ハイライト領域では、光沢度を高くする補正を行い、また、シャドー領域では、光沢度を低くして、マット化する補正が行なわれる。さらに、画像データ処理部16は、写真プリンタmの画像記録媒体の光沢度の測定結果に基づいて、写真プリンタmの画像記録媒体固有の光沢度の影響をなくす補正も行うので、精度が高い質感データQの補正ができる。
【0072】
次に、補正された質感データQがドライバ18に出力され、表面処理手段13を駆動する駆動信号に変換される。そして、この駆動信号が表面処理手段13に供給されて写真プリントmに質感層34が形成される。このようにして、本実施例においても、表面処理装置11が、補正された質感データQに基づいて、第1の実施例と同様にして、写真プリントmの表面に質感層34を形成することにより、構成体の質感が忠実に再現された高品位のハードコピーPを作製することができる。
【0073】
前述のように、質感層34は、写真プリントmに記録された画像の各構成体の質感に応じた光沢度を有するものである。これにより、写真プリントmに部分的に異なる光反射性を与え、画像の各構成体の光反射性を再現して、各構成体に応じた種々の質感が再現される。
【0074】
次に、本発明の第4の実施例について図7を参照して説明する。
図7は、本発明の第4の実施例に係る表面処理装置を示す模式図である。なお、図6に示す第3の実施例の表面処理装置と同一構成物には、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0075】
本実施例の表面処理装置11aは、第3の実施例の表面処理装置11と比して、画像測定部70の構成が異なり、さらに画像データ処理部16に変えて、画像データ生成部(第2の生成手段)21および質感データ生成部(第3の生成手段)23が設けられている点が異なる以外は、第3の実施例の表面処理装置11と同様の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
【0076】
本実施例の画像測定部70は、スキャナ20だけを有しており、このスキャナ20は、画像データ生成部21に接続されている。このスキャナ20の構成は、第3の実施例のものと同様である。
画像データ生成部21は、スキャナ20により読み取られた画像の読取信号を画像データDとするものである。
質感データ生成部23は、画像データ生成部21に接続されており、入力された画像データDに応じた質感データQを生成するものである。この質感データQの生成方法は、上述の第2の実施例の質感データQの作成方法と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0077】
本実施例は、上述の第3の実施例と同様の効果を得ることができるものである。本実施例においては、画像が形成された画像記録媒体30の画像がスキャナ20で読み取られ、このスキャナ20から読取信号が画像データ生成部21に出力される。そして、画像データ生成部21により画像データDが生成され、さらに、質感データ生成部23により質感データQが生成される。そして、質感データQがドライバ18に出力され、表面処理手段13を駆動する駆動信号に変換される。そして、この駆動信号が表面処理手段13に供給されて写真プリントmに質感層34が形成される。このようにして、本実施例においても、表面処理装置11aが、質感データQに基づいて第1の実施例と同様にして、写真プリントmの表面に質感層34を形成することにより、構成体の質感が忠実に再現された高品位のハードコピーPを作製することができる。
【0078】
なお、上述の第3および第4の本実施例においては、画像記録媒体30に画像が形成されたものとしては、写真プリントmに限定されるものではない。例えば、印刷物、インクジェットによるプリント、感熱記録によるプリント、昇華型プリンタによるプリントおよび熱転写プリンタによるプリントについても、上述の写真プリントmと同様に、構成体の質感が忠実に再現された高品位のハードコピーPとすることができる。
【0079】
また、上述のいずれの実施例においても、画像データDに対応付けた質感データQを作成して、構成体の質感が忠実に再現された高品位のハードコピーPを得ているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、表面処理手段13に、表面処理条件に応じて、所定の光沢度となるように設定する設定手段を設けてもよい。この設定手段により、表面処理条件に応じて、例えば、質感データQとは異なり、画像データDに対応つけられていない文字、テスクチャまたはキャラクタ等を画像記録媒体30に形成してもよい。
ここで、文字は、例えば、「日付」、「写真の撮影場所」、「○○小学校」、「Welcome !」、または「おめでとう!」等が例示される。
【0080】
図8(a)および(b)は、本発明におけるテクスチャの例を示す模式図である。
また、テクスチャは、図8(a)に示すように、画像記録媒体30に額縁80が形成されたもの、または図8(b)に示すように、縁が途中で切れている枠82が形成されたものが例示される。さらに、テクスチャとしては、絵柄ではなく、画像記録媒体30全面に光沢(グロッシー)またはマット(艶消し)の表面処理も含まれる。
【0081】
さらにまた、キャラクタは、「ミッキー(商標)」、「ハローキティ(商標)」、「ハートマーク」、または「花」等が例示される。
【0082】
以上、本発明に係る表面処理装置およびプリンタについて、詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのは、もちろんである。
【0083】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の表面処理装置によれば、光沢度の多階調化が十分に行え、予め画像が形成された画像記録媒体に、その画像を構成する構成体に応じた光沢度を付与することにより、撮影被写体の素材をはじめとする各種質感が忠実に再現されたハードコピーを得ることができる。
また、本発明のプリンタによれば、光沢度の多階調化が十分に行え、これにより、撮影被写体の素材をはじめとする各種質感が忠実に再現されたハードコピーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係るプリンタを示す模式図である。
【図2】 本発明の第1の実施例のプリンタにより作製されたハードコピーを示す断面図である。
【図3】 本発明の第2の実施例に係るプリンタを示す模式図である。
【図4】 本実施例のプリンタにおいて質感データの作成に用いられるハードコピーを示す模式的平面図である。
【図5】 本発明の第3の実施例に係る表面処理装置を備えるデジタルフォトプリントシステムを示すブロック図である。
【図6】 本発明の第3の実施例に係る表面処理装置を示す模式図である。
【図7】 本発明の第4の実施例に係る表面処理装置を示す模式図である。
【図8】 (a)および(b)は、本発明におけるテクスチャの例を示す模式図である。
【符号の説明】
10、10a プリンタ
11、11a 表面処理装置
12 記録ヘッド
13 表面処理手段
14a 第1のインク吐出ヘッド
14b 第2のインク吐出ヘッド
14c 第3のインク吐出ヘッド
15 定着手段
16 画像データ処理部
17 入力手段
18 ドライバ
19、23 質感データ生成部
21 画像データ生成部
30 画像記録媒体
32 色材層
34 質感層
40a、40b 圧接加熱ローラ対
42、44 ローラ
50 背景
52 布
54 直方体
56 立方体
60 プリントシステム
62 フィルムスキャナ
64 画像処理装置
66 写真プリンタ
70 画像測定部

Claims (11)

  1. 複数の透明性を有する粒子を有する表面処理材を画像が記録された画像記録媒体の画像記録領域に与えて前記画像記録領域に前記粒子を付着させる表面処理部を複数備え、前記粒子を前記画像記録領域に付着させて光沢度を付与する表面処理手段を有し、
    前記各表面処理部が前記画像記録領域に付着させる粒子の大きさは、前記表面処理部ごとに異なり、
    前記表面処理手段は、前記各表面処理部を組み合わせて用いて、前記画像記録領域に表された前記画像を構成する構成体に応じた光沢度を付与するものであり、
    記表面処理部毎に前記粒子の大きさを一定とし、大きい粒子から順に小さい粒子を前記画像記録領域に付着させて、前記光沢度を付与することを特徴とする表面処理装置。
  2. 前記表面処理材は、透明性を有する粒子を含有する液体である請求項1に記載の表面処理装置。
  3. 前記表面処理手段は、更に粒子を含まない表面処理材を前記画像記録領域に付着させる表面処理部を有する請求項1または2に記載の表面処理装置。
  4. 前記粒子を含まない表面処理材は、液体である請求項に記載の表面処理装置。
  5. 前記表面処理手段は、インクジェット記録装置である請求項1乃至のいずれか1項に記載の表面処理装置。
  6. 画像データを入力する入力手段と、
    前記画像データに応じた画像を画像記録媒体に記録する記録手段と、
    前記画像データに対応付けられた質感データに基づいて前記画像記録媒体に光沢度を付与する請求項1乃至のいずれか1項に記載の表面処理装置とを有することを特徴とするプリンタ。
  7. さらに、前記質感データが入力されていない場合に、予め取得された前記画像を構成する構成体の情報から前記質感データを生成する第1の生成手段を有し、
    前記質感データに応じて前記表面処理装置により前記光沢度が付与される請求項に記載のプリンタ。
  8. 画像が記録された第1の画像記録媒体から前記画像を読み取り、前記画像の画像データを生成する第2の生成手段と
    め取得された前記画像を構成する構成体の情報に応じて質感データを生成する第3の生成手段と、
    前記画像データに応じて前記画像を第2の画像記録媒体に記録する記録手段と、
    記画像データに対応付けられた前記質感データに基づいて前記第2の画像記録媒体に光沢度を付与する請求項1乃至のいずれか1項に記載の表面処理装置とを有することを特徴とするプリンタ。
  9. 前記画像を構成する構成体の情報は、前記画像中の前記構成体の他の構成体との相対的な位置、前記構成体の面の奥行き、前記構成体の面の向き、前記構成体の面の反射状態、前記構成体の面の色相のバラツキ及び前記構成体の濃度のバラツキを含む請求項又はに記載のプリンタ。
  10. 前記質感データは、前記画像を構成する構成体の情報として、前記画像中の前記構成体の他の構成体との相対的な位置、前記構成体の奥行き、前記構成体の面の向き、前記構成体の面の反射状態、前記構成体の面の色相のバラツキ及び前記構成体の濃度のバラツキを用い、各情報を質感の評価の要因とし、各要因に重み付けを与えて評価値の総和を算出し、その算出された評価値に基づいて求められる請求項に記載のプリンタ。
  11. xを前記画像中における前記構成体の位置、前記画像中の前記構成体の他の構成体との相対的な位置を要因1、前記構成体の面の奥行きを要因2、前記構成体の面の向きを要因3、前記構成体のエッジ部か否かを要因4、前記構成体の光反射性を要因5、前記構成体の濃度及び/又は色相のバラツキを要因6、各要因に応じて画像記録媒体の表面の凹凸の程度を示す評価値
    f1(x)〜f6(x)、評価値f1(x)〜f6(x)に掛かる係数をa1〜a6として与えられる時に、下記式
    A(x)=a1・f1(x)+a2・f2(x)+…+a6・f6(x)
    で算出された量A(x)に基づいて、前記画像データに対応させて、各構成体に付与される前記質感データが作成される請求項10に記載のプリンタ。
JP2003083422A 2003-03-25 2003-03-25 表面処理装置およびプリンタ Expired - Fee Related JP4388754B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003083422A JP4388754B2 (ja) 2003-03-25 2003-03-25 表面処理装置およびプリンタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003083422A JP4388754B2 (ja) 2003-03-25 2003-03-25 表面処理装置およびプリンタ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004291268A JP2004291268A (ja) 2004-10-21
JP2004291268A5 JP2004291268A5 (ja) 2005-08-25
JP4388754B2 true JP4388754B2 (ja) 2009-12-24

Family

ID=33398900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003083422A Expired - Fee Related JP4388754B2 (ja) 2003-03-25 2003-03-25 表面処理装置およびプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4388754B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7934785B2 (en) * 2008-03-18 2011-05-03 Xerox Corporation Selectable gloss coating system
US7970333B2 (en) * 2008-07-24 2011-06-28 Xerox Corporation System and method for protecting an image on a substrate
JP2010130405A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Seiko Epson Corp 印刷制御装置及びそれを備える印刷制御システム
JP5458336B2 (ja) 2009-01-13 2014-04-02 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、ルックアップテーブルの作成方法、ルックアップテーブル、印刷方法
JP5458335B2 (ja) * 2009-01-13 2014-04-02 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、ルックアップテーブルの作成方法、ルックアップテーブル、印刷方法
JP5099018B2 (ja) 2009-01-13 2012-12-12 セイコーエプソン株式会社 ルックアップテーブルの作成方法、印刷装置、ルックアップテーブル及び印刷方法
JP5539120B2 (ja) * 2010-08-31 2014-07-02 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP7106667B2 (ja) * 2018-09-27 2022-07-26 富士フイルム株式会社 加飾部材製造装置及び加飾部材製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004291268A (ja) 2004-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8494385B2 (en) Image forming apparatus
JP5202150B2 (ja) 画像処理装置およびその方法
JP5458945B2 (ja) 画像形成装置
CN1237404C (zh) 用于成像装置的图像比例测量方法
JP2000301805A (ja) 記録媒体の識別装置及び識別方法
JP2004042370A (ja) 記録媒体判別方法、プログラム、記憶媒体および記録装置
JP2004042371A (ja) 記録媒体判別方法、プログラム、記憶媒体および記録装置
US8711433B2 (en) Image forming apparatus and method for making density correction in a low resolution image based on edge determination
JP4388754B2 (ja) 表面処理装置およびプリンタ
JP2011509425A (ja) 表面検出及び複製を使用したオンデマンド印刷仕上システム
US9223281B2 (en) Image processing apparatus, image forming system, and computer-readable recording medium having gloss control
US7381443B2 (en) Method for forming print with surface textures corresponding to printed image
EP0513195A1 (en) Anti-photographic/photocopy imaging process and product made by same
JP2004181747A (ja) ハードコピー作成方法
JP4143279B2 (ja) 画像欠陥の検出方法および画像読取装置
US8503733B2 (en) Show-through measurement system and method for inks on media
JP2011175099A (ja) 画像形成装置及びその制御方法
JP2004195722A (ja) キャリブレーション方法およびハードコピー作成装置
JP6537323B2 (ja) 画質調整情報を作成する装置、方法、及びプログラム
JP4655211B2 (ja) コントラスト補正に用いられる補正特性の生成方法と生成プログラムと生成モジュール
JP2003186260A (ja) 画像形成装置
JP4169125B2 (ja) ハードコピー作成方法
JP2004181743A (ja) ハードコピー作成方法
JP2863258B2 (ja) サーマルプリンタ
JP2938498B2 (ja) インクジェットプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050216

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050216

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071109

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090319

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090421

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090709

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090929

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121009

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121009

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131009

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees