JP4388332B2 - 鉄系接合用合金 - Google Patents

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Description

本発明は、各種部品、構造物等の鉄基材料を接合するための接合用合金に関するものである。
各種部品、構造物等の鉄基材料の接合において、液相拡散接合法が知られている。液相拡散接合は、被接合材の間に被接合材よりも融点の低い接合材を介在させて液相線直上にて加熱し、接合材中の拡散元素を拡散させて接合する方法である。
本発明者らは、酸化雰囲気中での液相拡散接合を実現できる鉄基材料の液相拡散接合用合金箔を発明し、特許出願した(特許文献1参照)。
該合金箔は、P:1.0〜20.0原子%、Si:1.0〜10.0原子%、V:0.1〜20.0原子%、B:1.0〜20.0原子%を含有し、さらに、Cr、Ni、Co、W、Nb、Tiを必要に応じて含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、厚さが3.0〜200μmの箔である。
また、このような合金箔を製造するための方法として、単ロール法や双ロール法などが知られている。これらの方法は、高速回転する金属製ドラムの外周面に、溶融金属をオリフィスなどから噴出させることにより急速に凝固させて、薄帯を鋳造するものである。合金組成を適正に選ぶことによって、液体金属に類似した非晶質合金薄帯を製造することができる。
上記特許文献1に開示している液相拡散接合用合金箔を使用した接合において、接合強度の改善が求められた。
本発明者らは、接合部の材質改善について、十分な接合強度が得られなかった材料の接合部組織を観察した結果、接合層にSiO2が生成し、これを基点に割れが発生しているのが認められた。このSiO2は接合材中のSiによるものであることがわかり、接合用合金のSi含有量を低減することとし、Si含有量を低減した液相拡散接合用合金箔を提案している(特許文献2参照)。
特開平9−323175号公報 特願2002−111942号
本発明は、接合材の合金組成を最適化することで、接合後の接合層の材質を改善できる液相拡散接合用合金箔を提供することを課題とする。
上記特許文献2で提案している液相拡散接合用合金箔は、Siを低減したことによる非晶質形成能の低下を、主としてCで代替したものであり、Cを2〜6原子%添加する。また、Cは薄帯の鋳造性に効果のある元素であり、前記範囲で溶融合金と冷却基板との濡れ性が向上し、冷却速度が高くなり良好な非晶質化が達成できるものである。
これに対し、本発明者らは、鋭意検討した結果、C添加量が2原子%未満であっても、接合層の材質を改善できる液相拡散接合用箔が得られるという知見を得て本発明としたものであり、その要旨は以下のとおりである
)原子%にて、
B :6%以上14%以下、 P :1%以上20%以下、
C :2%未満
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鉄系接合用合金。()原子%にて、
B :6%以上14%以下、 P :1%以上20%以下、
Si:2%未満、 C :2%未満
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鉄系接合用合金。
(3)さらに原子%にて、
Ni:0.1%以上20%以下
を含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の鉄系接合用合金。
(4)さらに原子%にて、
Cr:0.1%以上20%以下
を含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の鉄系接合用合金。
(5)さらに原子%にて、
V :0.1%以上10%以下
を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の鉄系接合用合金。
本発明の接合用合金は、Si含有量を低減することにより接合層の材質を改善することが可能となった。このため、対母材比で1.0を超える高い接合強度が安定して得られる。したがって、被接合材の特性を損なうことのない接合が可能となり、さらに加熱温度低下により接合コストの削減も可能である。
本発明の接合用合金は、接合層の材質改善の観点から組成を限定している。さらに本発明の接合用合金は、非晶質の箔状で使用することが特に有効であり、薄帯鋳造時における非晶質形成能の観点からも組成を限定している。なお、非晶質は箔全体に形成されなくてもよい。
接合部の材質改善については、十分な接合強度が得られなかった材料の接合部組織を観察した結果、接合層にSiO2が生成し、これを基点に割れが発生しているのが認められた。このSiO2は接合材中のSiによることがわかり、接合用合金のSi含有量を低減することとした。しかし、Siは合金の非晶質化にとって重要な元素であるため、これを低減あるいは添加しなくても非晶質化を達成できる総合的な成分組成を求めた。
以下に成分限定理由を述べる。
Siは、接合層のSiO2生成を抑えるために2原子%未満とした。Siを添加しなくてもよい。
Cは、薄帯の鋳造性に効果のある元素であるが、過度のCの添加は接合層の特性を劣化することから2原子%未満とした
Bは、6原子%未満では非晶質形成が困難となる。16原子%超では接合部に硼化物を生成し接合強度を低下させる。したがってB含有量を6原子%以上16原子%以下とした。なお、B含有量の好ましい範囲は6原子%以上14原子%以下である。
Pは、1〜20原子%の範囲で良好な非晶質形成能を示す。1原子%未満ではこの効果は得られず、20原子%超になるとさらなる添加効果は得られなくなる。したがってP含有量を1原子%以上20原子%以下とした。
なお、接合用合金は低融点であることも重要な要件で、Pの添加は特にその点からも有効である。なお、本発明では特に限定しないが、母材への熱影響を考慮すると融点は低いほど良く、鉄基接合用合金の融点は1200℃以下、さらには1100℃以下であることが好ましい。
Niは、主として低融点化効果があり、必要に応じて添加する。0.1原子%未満ではその効果が不十分であり、20原子%を超えるとこの効果が得られなくなる。したがって、Ni含有量を0.1原子%以上20原子%以下とした。
Crは、主として耐食性、耐酸化性を高めるために、必要に応じて添加する。0.1原子%未満ではその効果が不十分であり、20原子%を超えると融点が高くなり好ましくない。したがってCr含有量を0.1原子%以上20原子%以下とした。
Vは、被接合表面の酸化被膜形成物質を低融点物質にする効果がある。例えばFe23を、融点が約800℃の低融点複合酸化物V25−Fe23にする効果があり、通常の接合温度で酸化被膜が溶融する。液相中では表面張力の差によって球状化するので、B、Si、P等の拡散元素が自由に拡散し、酸化雰囲気中でも液相拡散接合を達成できる。V含有量が0.1原子%未満ではこの効果が不十分であり、10原子%超では融点が高くなるので好ましくない。したがって、V含有量を0.1原子%以上10原子%以下とした。
上記元素以外の残部はFeおよび不可避的不純物からなる。不可避的不純物としては、Mn、S等を0.2原子%程度まで含有しても特段の問題はない。
Vを添加することにより酸化雰囲気中での接合が可能となるが、本発明のV添加合金は、酸化雰囲気用に限定されるものではない。
本発明の接合用合金は、液相拡散接合のみならず、いわゆるロウ付け、あるいはロウ接とよばれる接合法にも使用できる。この接合法は一般的に、接合材が溶融したのち、接合材中の拡散元素B、Si、P等が被接合材中に拡散する前に固化して接合する方法である。
また本発明の接合用合金は、急冷凝固法として知られている単ロール法や双ロール法等により薄帯に鋳造し、箔状の接合材として使用することができる。また形状としては箔のほか、用途に応じて粉末等も使用することができる。さらに、非晶質に限らず、結晶質のものでも用途によっては使用可能である。
1に示す各合金について、単ロール法により下記条件で箔を鋳造した。なお、表1において、“−”は、含有量が検出限界未満であることを意味する。表2に融点および接合実験の結果を示す。各合金は、いずれも、Mn、S等の不純物を0.2原子%程度含んでいる。鋳造時の溶融合金温度は、表2に示す融点よりおよそ150℃高い温度とした。
冷却ロール;材質:Cu−2質量%Be
直径:1200mm
幅 :250mm、
表面速度(周速):25m/s
ノズル−冷却ロール間のギャップ:200μm
ノズル開口形状:0.7mm×120mm
各合金の融点はDTA装置により求めた。
鋳造結果、比較例のNo.34、No.35、No.40、No.47、No.50は良好な箔が得られず、以後の接合実験を行うことができなかった。表2の融点、接合雰囲気、接合強度の“−”は、試験が未実施であることを意味する。それ以外は、本発明例、比較例とも問題なく鋳造でき、板厚が25μm程度の良好な箔が得られた。
得られた箔を用いて接合実験を行い、接合後に接合強度を測定した。接合実験に際しては、直径20mmの円盤状にした箔2枚を重ねて接合材とし、直径20mmのSTK400の丸鋼を被接合材とした。図1に示すように、2本の被接合材1の間に接合材2を挟みこんで接合した。接合温度は、各合金の融点直上から融点+50℃の範囲として、雰囲気制御可能な加熱炉を用いて表2に示すそれぞれの雰囲気で加熱した。加熱中は、被接合材1と接合材2の密着性を高めるため2MPaで加圧した。接合時間はすべて10分とした。
そして、図2に示すように、接合後の丸鋼3から接合線4を中心としてJISA2号引張試験片5を切り出し、JISA2号引張試験機を用いて引張試験を行った。また、接合実験前の被接合材2の母材からも同試験片を切り出して同様に引張試験を行い、接合強度を対母材比(接合部強度)/(母材強度)で表2に示した。
2に示したように、本発明例は、いずれも対母材比で1.0を超える高い接合強度が得られた。これは、Si含有量を低減した接合用合金を接合材としたことによりSiO2の生成を抑制したためと考えられる。
これに対して、表2に示したように、比較例はいずれも対母材比で0.90以下であり、満足できる接合強度が得られなかった。これは接合部にSiO2 が生成したために、これを起点に割れが発生したためである。
Figure 0004388332
Figure 0004388332
実施例における接合実験の説明図である。 実施例における引張試験片の説明図である。
符号の説明
1:被接合材
2:接合材
3:接合後の丸鋼
4:接合線
5:引張試験片

Claims (5)

  1. 原子%にて、
    B :6%以上14%以下、
    P :1%以上20%以下、
    C :2%未満
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鉄系接合用合金。
  2. 原子%にて、
    B :6%以上14%以下、
    P :1%以上20%以下、
    Si:2%未満、
    C :2%未満
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鉄系接合用合金。
  3. さらに原子%にて、
    Ni:0.1%以上20%以下
    を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の鉄系接合用合金。
  4. さらに原子%にて、
    Cr:0.1%以上20%以下
    を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄系接合用合金。
  5. さらに原子%にて、
    V :0.1%以上10%以下
    を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の鉄系接合用合金。
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