JP4388213B2 - 使い捨て吸収性物品 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は乳幼児用、大人用あるいは失禁用などの使い捨て吸収性物品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般にこの種の失禁用パッドなどの使い捨ておむつの中に入れて使用する吸収性物品は、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設した構成が採られ、女性用の吸収性物品は尿道口に対応するように平面状に形成されておむつの中に重ね合わせて配設して使用し、男性用の吸収性物品は長手方向の両端部分を透液性表面シートが内側になるように折り返し、不透液性裏面シートの一方端部に塗布した接着剤などの固着部に透液性表面シートの他方端部を接合してロート状に形成し、男性器官に覆い被せておむつを装着するようにしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記平面状の吸収性物品本体を長手方向に沿って折り畳み、さらに、幅方向に沿って三つに折り畳んだ吸収性物品を男性用として使用する場合は、吸収性物品本体を長手方向の両端側を重ね合わせ接合してロート状に形成して使用するため、装着に手数が掛かり、吸収性物品本体は正確にロート状に形成され難く、ロート状の先端部が開いたり、両端部の接合が外れて尿漏れの原因になる問題があった。
【０００４】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、男性用として使用できるように吸収性物品本体を筒状にし、装着が容易で確実に装着されるようにして尿漏れを防止でき、余計な部材を用いず構成が簡単で安価に得られる使い捨て吸収性物品を提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の発明の使い捨て吸収性物品は、透液性表面シートと、不透液性裏面シートおよびこの透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体とを有し、前記吸収体の外側に位置してフラップ部を形成した吸収性物品本体を備え、前記吸収性物品本体には、この吸収性物品本体を幅方向に四等分する等分中心線とこの等分中心線の両側に位置する等分両側線とのうち、この等分両側線より外方位置でかつ前記吸収体の幅方向両側縁より内方位置でこの吸収性物品本体の両側部を前記透液性表面シートに向けて幅方向に折り込む長手方向の第１及び第２折り返し線と、この吸収性物品本体を長手方向に折り込みこの吸収性物品本体を長手方向に順次第１区域、第２区域及び第３区域を形成する幅方向の第１及び第２折り返し線とを設け、吸収性物品本体は長手方向の第１及び第２折り返し線に沿って両側部を前記透液性表面シート側に折り返すとともに、この吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートを、第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートに重ね合わせ、この重ね合された第１区域部分の不透液性裏面シートと第２区域部分の不透液性裏面シートとを前記吸収性物品本体の両側縁より内側でかつこの両側縁と前記長手方向の第１及び第２折り返し線との間の少なくとも一部分を接合手段にて接合したものである。
【０００６】
そして、吸収性物品本体は両側部を前記透液性表面シート側に折り返すとともに、この吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートを第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートに重ね合わせ、この重ね合された第１区域部分の不透液性裏面シートと第２区域部分の不透液性裏面シートとの少なくとも一部分を接合手段にて接合されているため、吸収性物品本体は予め略筒状に形成されており、装着に際して使用者は接着などの接合作業を必要とせずにそのまま装着して男性器官を覆うことができ、装着位置ずれが生じることがない。
【０００７】
また、吸収性物品本体は、第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートを第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートに重ね合わせたため、吸収性物品本体は長手方向の両側部が折り込まれており、さらに、ロート状の吸収性物品本体のように先端が開くこともないので、尿の漏れを確実に防止できる。
【０００８】
さらに、吸収性物品本体を幅方向に折り返す長手方向の第１及び第２の折り返し線は、この吸収性物品本体を幅方向に四等分する等分両側線より外方位置でかつ吸収体の幅方向両側縁より内方位置するため、吸収性物品本体の両側部を幅方向に折り返したときに、吸収性物品本体の両側縁が透液性表面シートに重なることがなく、また、尿の吸収面積を狭めることもなく、コンパクトにできる。
【０００９】
請求項２記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１記載の使い捨て吸収性物品において、接合手段は、吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートと第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートとの少なくともいずれか一方に塗布した接着剤である。
【００１０】
そして、吸収性物品本体を筒状に形成する接合手段が接着剤のため、吸収性物品本体は筒状に確実に固着保持され、筒形形状が崩れることがなく、尿漏れをより確実に防止できる。
【００１１】
請求項３記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１記載の使い捨て吸収性物品において、接合手段は、吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートと第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートとのいずれか一方に設けられたフック面ファスナーと、他方に設けられ前記フック面ファスナーと係脱自在に係合される面ファスナーシートである。
【００１２】
そして、フック面ファスナーと面ファスナーシートとが係脱自在のため、吸収性物品本体の両側の折り返し位置を変えることによりサイズの調整が容易にでき、確実に装着が保持されるように調整でき、尿漏れを防止できる。
【００１３】
請求項４記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１ないし３のいずれかに記載の使い捨て吸収性物品において、接合手段の接合域は、吸収性物品本体の両側部が折り返された第１区域部分の不透液性裏面シートの端部から第２区域部分の第２折り返し線までの間で、少なくとも第１折り返し線の近傍部を含むものである。
【００１４】
そして、接合手段の接合域は、吸収性物品本体の両側部が折り返された第１区域部分の第１折り返し線の近傍部を含むため、第１区域部分の先端部分が開くことがなく、尿漏れを確実に防止できる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の一実施の形態の構成を図１ないし図４に基いて説明する。
【００１６】
図２および図３において、１は吸収性物品本体で、この吸収性物品本体１は、透液過性を有する透液性表面シート２と、不透液過性を有する不透液性裏面シート３と、この透液性表面シート２と不透液性裏面シート３との間に配設された液吸収性を有する吸収体４とを有し、この吸収性物品本体１は、展開状態で長手方向の中央部を中心として略線対称に形成するとともに、幅方向の中央部を中心として線対称の左右対称に形成されて略細長矩形状となっている。
【００１７】
また、前記吸収体４は、長手方向の中央部を中心として略線対称に形成するとともに、幅方向の中央部を中心として線対称の形状で細長矩形形状に形成されている。
【００１８】
そして、前記透液性表面シート２は、尿などの排泄液を前記吸収体４に透過できるように透液過性を有し、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム、合成繊維などにて吸収性物品本体１の全表面を覆う形状に成形されている。
【００１９】
また、前記不透液性裏面シート３は、上面周縁部が前記透液性表面シート２の下面周辺部に接着剤などで接合されている。この不透液性裏面シート３は、尿が透過できない液不透過性を有し、例えばポリエチレン樹脂のようなポリオレフィンなどの合成樹脂フィルムにて成形されている。
【００２０】
また、前記吸収体４は、前記透液性表面シート２の下面中央部と前記不透液性裏面シート３の上面中央部との間に扁平状で、吸収性物品本体１の少なくとも長手方向中央域を含む位置に配設し、この吸収体４は、尿などの排泄液を吸収できる、例えばパルプを主材料として一部に高分子吸収体などの物質を含んだ材料にて形成されている。
【００２１】
そして、前記透液性表面シート２と前記不透液性裏面シート３との前記吸収体４の幅方向における両側縁の外側に位置する部分は接着剤などにて接合されて前記吸収体４の両外側縁から延出するフラップ部５が前記吸収性物品本体１の長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。
【００２２】
また、前記吸収性物品本体１には、この吸収性物品本体１の両側部を前記透液性表面シート２に向けて幅方向に折り込む長手方向の第１及び第２折り返し線６，７と、この吸収性物品本体１を長手方向に折り込みこの吸収性物品本体１を長手方向に順次第１区域８、第２区域９及び第３区域10を略３等分するように形成する幅方向の第１及び第２折り返し線11，12が設けられている。
【００２３】
そして、前記吸収性物品本体１を幅方向に折り返す長手方向の第１及び第２折り返し線６，７は、この吸収性物品本体１を幅方向に四等分する等分中心線14とこの等分中心線14の両側に位置する等分両側線15，16とのうち、等分両側線15，16より外方位置でかつ前記吸収体の幅方向両側縁より内方に位置している。
【００２４】
また、前記吸収性物品本体１は幅方向の第１及び第２折り返し線６，７に沿って両側部を前記透液性表面シート２側に折り返すとともに、この吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３を第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に重ね合わせ、この重ね合された第１区域８部分の不透液性裏面シート３と第２区域９部分の不透液性裏面シート３との少なくとも一部分を接合手段13にて接合する。すなわち、図２ないし図４に示すように、この重ね合された第１区域８部分の不透液性裏面シート３と第２区域９部分の不透液性裏面シート３とを前記吸収性物品本体１の両側縁より内側でかつこの両側縁と前記長手方向の第１及び第２折り返し線６，７との間の少なくとも一部分を接合手段13にて接合する。
【００２５】
この接合手段13は、図４に示すように、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に亘って塗布した接着剤17にて形成され、この接合手段13の接合域は、吸収性物品本体１の両側部が折り返された第１区域８部分の不透液性裏面シート３の端部から第２区域９部分の第２折り返し線12までの間で、第１折り返し線11の近傍部を含んでいる。
【００２６】
次に、上記一実施の形態の作用について説明する。
【００２７】
吸収性物品本体１は両側部を透液性表面シート２側に折り返すとともに、この吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３を第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に重ね合わせ、この重ね合された第１区域８部分の不透液性裏面シート３と第２区域９部分の不透液性裏面シート３とを接合手段13の接着剤14にて接合し、吸収性物品本体１は予め略筒状に形成されているため、装着に際しては、図１に示すように、吸収性物品本体１の第３区域10の折り返された両側部を拡げて吸収性物品本体１の上部をロート状とすることにより、使用者は装着するときに接着などの接合作業を必要とせずにそのまま装着して男性器官を覆うことができ、装着位置ずれが生じることがない。そして、この吸収性物品本体１を装着した上に使い捨ておむつを装着する。
【００２８】
また、吸収性物品本体１は、第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３を第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に重ね合わせるとともに、吸収性物品本体１は長手方向の両側部が折り込まれているため、吸収性物品本体１の先端が開くこともなく、尿などの排泄液の漏れを確実に防止できる。
【００２９】
さらに、吸収性物品本体１を筒状に形成する接合手段13を接着剤17とすることにより、吸収性物品本体１は筒状に確実に固着保持され、筒形形状が崩れることがなく、尿などの排泄液の漏れをより確実に防止できる。
【００３０】
さらに、接合手段13の接着剤17を塗布した接合域は、吸収性物品本体１の両側部が折り返された第１区域８部分の近傍部を含むため、第１区域８部分の先端部分が開くことがなく、尿漏れを確実に防止できる。
【００３１】
さらに、吸収性物品本体１を幅方向に折り返す長手方向の第１及び第２折り返し線６，７は、この吸収性物品本体１を幅方向に四等分する等分両側線15，16より外方位置でかつ吸収体４の幅方向両側縁より内方位置するため、吸収性物品本体１の両側部を幅方向に折り返したときに、吸収性物品本体１の両側縁が透液性表面シート２に重なることがなく、また、吸収性物品本体１の両側縁が折り返されていても、吸収体４の吸収面積を狭めることがないので尿などの排泄液の吸収量が減少することがなく、吸収性物品自体をコンパクトにできる。
【００３２】
前記実施の形態では、接合手段13は、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３とに亘って塗布した接着剤17にて形成した構成について説明したが、この構成に限られるものではなく、例えば、図５に示すように、接合手段13は、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３にそれぞれ分離して塗布した接着剤17a，17bにて構成することもでき、さらに、図５において、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３とのいずれか一方にのみに塗布した接着剤17aまたは17bにて接合手段13を構成することもできる。
【００３３】
さらに、他の実施の形態を図６に基いて説明する。
【００３４】
前記実施の形態では、接合手段13は、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３との少なくともいずれか一方に塗布された接着剤17，17a，17bにて構成したが、この実施の形態では、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に設けられたフック面ファスナー18と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に設けられ前記フック面ファスナー18と係脱自在に係合される面ファスナーシート19とにて構成したものである。なお、他の構成は前記各実施の形態と同一である。
【００３５】
この実施の形態では、フック面ファスナー18と面ファスナーシート19とが係脱自在のため、吸収性物品本体1の両側の折り返し位置を変えるなどサイズの調整が容易にでき、確実に装着が保持されるように調整でき、尿漏れを確実に防止できる。
【００３６】
また、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に面ファスナーシート19を設け、第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に前記面ファスナーシート19と係脱自在に係合されるフック面ファスナーシート18を設けることもできる。
【００３７】
次に、使い捨て吸収性物品の製造方法を図７に基いて説明する。
【００３８】
図７(a)に示すように、第１の工程は、連続して移動する不透液性裏面シート３上に順次吸収体４と透液性表面シート２とを重ね合わせ、この不透液性裏面シート３と透液性表面シート２との周縁部を接着剤などで接合してフラップ部５を有する吸収性物品本体１を形成する。
【００３９】
次の第２の工程は、図７(b)に示すように、前記吸収性物品本体１を長手方向の折り返し線６，７を基準として透液性表面シート側に折り返す。
【００４０】
さらに、第３の工程は、図７(c)に示すように、折り返された吸収性物品本体１の不透液性裏面シート３に前記実施の形態で説明した接着剤17，17a，17bまたはフック面ファスナー18及び面ファスナーシート19にて構成される接合手段13を形成する。
【００４１】
次の第４の工程は、図７(d)に示すように、前記第の２の工程で両側部が折り返された吸収性物品本体１を幅方向の第１折り返し線11を基準として第１区域８を折り返して第２区域９の折り返されている両側部の不透液性裏面シート３に第１区域８の折り返された不透液性裏面シート３を重ね合わせる。
【００４２】
また、第５の工程は、前記両側部が折り返された吸収性物品本体１を幅方向の第１の折り返し線11を基準として第１区域8を折り返して第２区域９の折り返されている両側部の不透液性裏面シート３に第１区域の折り返されている両側部の不透液性裏面シート３を重ね合わせる第４の工程に引き続き、吸収性物品本体の折り返した第１区域８の不透液性裏面シート３を第２区域の不透液性裏面シート３に接合手段13で接合する。
【００４３】
また、第６の工程は、図７(e)に示すように、前記第１区域８が第２区域９に重ね合された吸収性物品本体１の第３区域10を折り返された第１区域８に幅方向の第２折り返し線12を基準として折り返して重ね合わせる。
【００４４】
【発明の効果】
請求項１記載の発明によれば、装着に際して使用者は接着などの接合作業を必要とせずにそのまま装着して男性器官を覆うことができ、装着位置ずれが生じることがなく、また、吸収性物品本体は長手方向の両側部が折り込まれており、さらに、ロート状吸収性物品本体のように先端が開くこともないので、尿の漏れを確実に防止できる。さらに、吸収性物品本体の両側部を幅方向に折り返したときに、吸収性物品本体の両側縁が透液性表面シートに重なることがなく、また、尿の吸収面積を狭めることもなく、コンパクトにできる。
【００４５】
請求項２記載の発明によれば、吸収性物品本体を筒状に形成する接合手段が接着剤のため、吸収性物品本体は筒状に確実に固着保持され、筒形形状が崩れることがなく、尿漏れをより確実に防止できる。
【００４６】
請求項３記載の発明によれば、フック面ファスナーと面ファスナーシートとが係脱自在のため、吸収性物品本体の両側の折り返し位置を変えるなどサイズの調整が容易にでき、確実に装着が保持されるように調整でき、尿漏れを防止できる。
【００４７】
請求項４記載の発明によれば、接合手段の接合域は、吸収性物品本体の両側部が折り返された第１区域の幅方向の折り込み線の近傍部を含むため、第１区域部分の先端部分が開くことがなく、尿漏れを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の使い捨て吸収性物品の一実施の形態を示す斜視図である。
【図２】 同上使い捨て吸収性物品の展開平面図である。
【図３】 同上使い捨て吸収性物品の縦断面図である。
【図４】 同上使い捨て吸収性物品本体を折り込んだ状態の斜視図である。
【図５】 本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の折り返した状態を示す斜視図である。
【図６】 本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の折り返した状態を示す斜視図である。
【図７】 本発明の使い捨て吸収性物品の折り返した状態を示すもので、(a)は吸収性物品本体の製造工程を示す説明図、(b)は吸収性物品本体の両側部を折り返す工程の説明平面図、(c)は接合手段を形成した吸収性物品本体の説明平面図、(d)は吸収性物品本体の第１区域部分を第２区域部分を折り返し重合した説明平面図、(e)は吸収性物品本体の折り返した第１区域部分に第３区域部分を折り返し重合した説明平面図である。
【符号の説明】
１ 吸収性物品本体
２ 透液性表面シート
３ 不透液性裏面シート
４ 吸収体
５ フラップ部
６，７ 長手方向の折り返し線
８ 第１区域
９ 第２区域
10 第３区域
11，12 幅方向の折り返し線
13 接合手段
14 等分中心線
15，16 等分両側線
17 接着剤
18 フック面ファスナー
19 面ファスナーシート
【発明の属する技術分野】
本発明は乳幼児用、大人用あるいは失禁用などの使い捨て吸収性物品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般にこの種の失禁用パッドなどの使い捨ておむつの中に入れて使用する吸収性物品は、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設した構成が採られ、女性用の吸収性物品は尿道口に対応するように平面状に形成されておむつの中に重ね合わせて配設して使用し、男性用の吸収性物品は長手方向の両端部分を透液性表面シートが内側になるように折り返し、不透液性裏面シートの一方端部に塗布した接着剤などの固着部に透液性表面シートの他方端部を接合してロート状に形成し、男性器官に覆い被せておむつを装着するようにしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記平面状の吸収性物品本体を長手方向に沿って折り畳み、さらに、幅方向に沿って三つに折り畳んだ吸収性物品を男性用として使用する場合は、吸収性物品本体を長手方向の両端側を重ね合わせ接合してロート状に形成して使用するため、装着に手数が掛かり、吸収性物品本体は正確にロート状に形成され難く、ロート状の先端部が開いたり、両端部の接合が外れて尿漏れの原因になる問題があった。
【０００４】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、男性用として使用できるように吸収性物品本体を筒状にし、装着が容易で確実に装着されるようにして尿漏れを防止でき、余計な部材を用いず構成が簡単で安価に得られる使い捨て吸収性物品を提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の発明の使い捨て吸収性物品は、透液性表面シートと、不透液性裏面シートおよびこの透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体とを有し、前記吸収体の外側に位置してフラップ部を形成した吸収性物品本体を備え、前記吸収性物品本体には、この吸収性物品本体を幅方向に四等分する等分中心線とこの等分中心線の両側に位置する等分両側線とのうち、この等分両側線より外方位置でかつ前記吸収体の幅方向両側縁より内方位置でこの吸収性物品本体の両側部を前記透液性表面シートに向けて幅方向に折り込む長手方向の第１及び第２折り返し線と、この吸収性物品本体を長手方向に折り込みこの吸収性物品本体を長手方向に順次第１区域、第２区域及び第３区域を形成する幅方向の第１及び第２折り返し線とを設け、吸収性物品本体は長手方向の第１及び第２折り返し線に沿って両側部を前記透液性表面シート側に折り返すとともに、この吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートを、第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートに重ね合わせ、この重ね合された第１区域部分の不透液性裏面シートと第２区域部分の不透液性裏面シートとを前記吸収性物品本体の両側縁より内側でかつこの両側縁と前記長手方向の第１及び第２折り返し線との間の少なくとも一部分を接合手段にて接合したものである。
【０００６】
そして、吸収性物品本体は両側部を前記透液性表面シート側に折り返すとともに、この吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートを第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートに重ね合わせ、この重ね合された第１区域部分の不透液性裏面シートと第２区域部分の不透液性裏面シートとの少なくとも一部分を接合手段にて接合されているため、吸収性物品本体は予め略筒状に形成されており、装着に際して使用者は接着などの接合作業を必要とせずにそのまま装着して男性器官を覆うことができ、装着位置ずれが生じることがない。
【０００７】
また、吸収性物品本体は、第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートを第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートに重ね合わせたため、吸収性物品本体は長手方向の両側部が折り込まれており、さらに、ロート状の吸収性物品本体のように先端が開くこともないので、尿の漏れを確実に防止できる。
【０００８】
さらに、吸収性物品本体を幅方向に折り返す長手方向の第１及び第２の折り返し線は、この吸収性物品本体を幅方向に四等分する等分両側線より外方位置でかつ吸収体の幅方向両側縁より内方位置するため、吸収性物品本体の両側部を幅方向に折り返したときに、吸収性物品本体の両側縁が透液性表面シートに重なることがなく、また、尿の吸収面積を狭めることもなく、コンパクトにできる。
【０００９】
請求項２記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１記載の使い捨て吸収性物品において、接合手段は、吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートと第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートとの少なくともいずれか一方に塗布した接着剤である。
【００１０】
そして、吸収性物品本体を筒状に形成する接合手段が接着剤のため、吸収性物品本体は筒状に確実に固着保持され、筒形形状が崩れることがなく、尿漏れをより確実に防止できる。
【００１１】
請求項３記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１記載の使い捨て吸収性物品において、接合手段は、吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートと第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートとのいずれか一方に設けられたフック面ファスナーと、他方に設けられ前記フック面ファスナーと係脱自在に係合される面ファスナーシートである。
【００１２】
そして、フック面ファスナーと面ファスナーシートとが係脱自在のため、吸収性物品本体の両側の折り返し位置を変えることによりサイズの調整が容易にでき、確実に装着が保持されるように調整でき、尿漏れを防止できる。
【００１３】
請求項４記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１ないし３のいずれかに記載の使い捨て吸収性物品において、接合手段の接合域は、吸収性物品本体の両側部が折り返された第１区域部分の不透液性裏面シートの端部から第２区域部分の第２折り返し線までの間で、少なくとも第１折り返し線の近傍部を含むものである。
【００１４】
そして、接合手段の接合域は、吸収性物品本体の両側部が折り返された第１区域部分の第１折り返し線の近傍部を含むため、第１区域部分の先端部分が開くことがなく、尿漏れを確実に防止できる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の一実施の形態の構成を図１ないし図４に基いて説明する。
【００１６】
図２および図３において、１は吸収性物品本体で、この吸収性物品本体１は、透液過性を有する透液性表面シート２と、不透液過性を有する不透液性裏面シート３と、この透液性表面シート２と不透液性裏面シート３との間に配設された液吸収性を有する吸収体４とを有し、この吸収性物品本体１は、展開状態で長手方向の中央部を中心として略線対称に形成するとともに、幅方向の中央部を中心として線対称の左右対称に形成されて略細長矩形状となっている。
【００１７】
また、前記吸収体４は、長手方向の中央部を中心として略線対称に形成するとともに、幅方向の中央部を中心として線対称の形状で細長矩形形状に形成されている。
【００１８】
そして、前記透液性表面シート２は、尿などの排泄液を前記吸収体４に透過できるように透液過性を有し、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム、合成繊維などにて吸収性物品本体１の全表面を覆う形状に成形されている。
【００１９】
また、前記不透液性裏面シート３は、上面周縁部が前記透液性表面シート２の下面周辺部に接着剤などで接合されている。この不透液性裏面シート３は、尿が透過できない液不透過性を有し、例えばポリエチレン樹脂のようなポリオレフィンなどの合成樹脂フィルムにて成形されている。
【００２０】
また、前記吸収体４は、前記透液性表面シート２の下面中央部と前記不透液性裏面シート３の上面中央部との間に扁平状で、吸収性物品本体１の少なくとも長手方向中央域を含む位置に配設し、この吸収体４は、尿などの排泄液を吸収できる、例えばパルプを主材料として一部に高分子吸収体などの物質を含んだ材料にて形成されている。
【００２１】
そして、前記透液性表面シート２と前記不透液性裏面シート３との前記吸収体４の幅方向における両側縁の外側に位置する部分は接着剤などにて接合されて前記吸収体４の両外側縁から延出するフラップ部５が前記吸収性物品本体１の長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。
【００２２】
また、前記吸収性物品本体１には、この吸収性物品本体１の両側部を前記透液性表面シート２に向けて幅方向に折り込む長手方向の第１及び第２折り返し線６，７と、この吸収性物品本体１を長手方向に折り込みこの吸収性物品本体１を長手方向に順次第１区域８、第２区域９及び第３区域10を略３等分するように形成する幅方向の第１及び第２折り返し線11，12が設けられている。
【００２３】
そして、前記吸収性物品本体１を幅方向に折り返す長手方向の第１及び第２折り返し線６，７は、この吸収性物品本体１を幅方向に四等分する等分中心線14とこの等分中心線14の両側に位置する等分両側線15，16とのうち、等分両側線15，16より外方位置でかつ前記吸収体の幅方向両側縁より内方に位置している。
【００２４】
また、前記吸収性物品本体１は幅方向の第１及び第２折り返し線６，７に沿って両側部を前記透液性表面シート２側に折り返すとともに、この吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３を第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に重ね合わせ、この重ね合された第１区域８部分の不透液性裏面シート３と第２区域９部分の不透液性裏面シート３との少なくとも一部分を接合手段13にて接合する。すなわち、図２ないし図４に示すように、この重ね合された第１区域８部分の不透液性裏面シート３と第２区域９部分の不透液性裏面シート３とを前記吸収性物品本体１の両側縁より内側でかつこの両側縁と前記長手方向の第１及び第２折り返し線６，７との間の少なくとも一部分を接合手段13にて接合する。
【００２５】
この接合手段13は、図４に示すように、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に亘って塗布した接着剤17にて形成され、この接合手段13の接合域は、吸収性物品本体１の両側部が折り返された第１区域８部分の不透液性裏面シート３の端部から第２区域９部分の第２折り返し線12までの間で、第１折り返し線11の近傍部を含んでいる。
【００２６】
次に、上記一実施の形態の作用について説明する。
【００２７】
吸収性物品本体１は両側部を透液性表面シート２側に折り返すとともに、この吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３を第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に重ね合わせ、この重ね合された第１区域８部分の不透液性裏面シート３と第２区域９部分の不透液性裏面シート３とを接合手段13の接着剤14にて接合し、吸収性物品本体１は予め略筒状に形成されているため、装着に際しては、図１に示すように、吸収性物品本体１の第３区域10の折り返された両側部を拡げて吸収性物品本体１の上部をロート状とすることにより、使用者は装着するときに接着などの接合作業を必要とせずにそのまま装着して男性器官を覆うことができ、装着位置ずれが生じることがない。そして、この吸収性物品本体１を装着した上に使い捨ておむつを装着する。
【００２８】
また、吸収性物品本体１は、第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３を第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に重ね合わせるとともに、吸収性物品本体１は長手方向の両側部が折り込まれているため、吸収性物品本体１の先端が開くこともなく、尿などの排泄液の漏れを確実に防止できる。
【００２９】
さらに、吸収性物品本体１を筒状に形成する接合手段13を接着剤17とすることにより、吸収性物品本体１は筒状に確実に固着保持され、筒形形状が崩れることがなく、尿などの排泄液の漏れをより確実に防止できる。
【００３０】
さらに、接合手段13の接着剤17を塗布した接合域は、吸収性物品本体１の両側部が折り返された第１区域８部分の近傍部を含むため、第１区域８部分の先端部分が開くことがなく、尿漏れを確実に防止できる。
【００３１】
さらに、吸収性物品本体１を幅方向に折り返す長手方向の第１及び第２折り返し線６，７は、この吸収性物品本体１を幅方向に四等分する等分両側線15，16より外方位置でかつ吸収体４の幅方向両側縁より内方位置するため、吸収性物品本体１の両側部を幅方向に折り返したときに、吸収性物品本体１の両側縁が透液性表面シート２に重なることがなく、また、吸収性物品本体１の両側縁が折り返されていても、吸収体４の吸収面積を狭めることがないので尿などの排泄液の吸収量が減少することがなく、吸収性物品自体をコンパクトにできる。
【００３２】
前記実施の形態では、接合手段13は、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３とに亘って塗布した接着剤17にて形成した構成について説明したが、この構成に限られるものではなく、例えば、図５に示すように、接合手段13は、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３にそれぞれ分離して塗布した接着剤17a，17bにて構成することもでき、さらに、図５において、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３とのいずれか一方にのみに塗布した接着剤17aまたは17bにて接合手段13を構成することもできる。
【００３３】
さらに、他の実施の形態を図６に基いて説明する。
【００３４】
前記実施の形態では、接合手段13は、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３との少なくともいずれか一方に塗布された接着剤17，17a，17bにて構成したが、この実施の形態では、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に設けられたフック面ファスナー18と第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に設けられ前記フック面ファスナー18と係脱自在に係合される面ファスナーシート19とにて構成したものである。なお、他の構成は前記各実施の形態と同一である。
【００３５】
この実施の形態では、フック面ファスナー18と面ファスナーシート19とが係脱自在のため、吸収性物品本体1の両側の折り返し位置を変えるなどサイズの調整が容易にでき、確実に装着が保持されるように調整でき、尿漏れを確実に防止できる。
【００３６】
また、吸収性物品本体１の第１区域８部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に面ファスナーシート19を設け、第２区域９部分の両側部が折り返された不透液性裏面シート３に前記面ファスナーシート19と係脱自在に係合されるフック面ファスナーシート18を設けることもできる。
【００３７】
次に、使い捨て吸収性物品の製造方法を図７に基いて説明する。
【００３８】
図７(a)に示すように、第１の工程は、連続して移動する不透液性裏面シート３上に順次吸収体４と透液性表面シート２とを重ね合わせ、この不透液性裏面シート３と透液性表面シート２との周縁部を接着剤などで接合してフラップ部５を有する吸収性物品本体１を形成する。
【００３９】
次の第２の工程は、図７(b)に示すように、前記吸収性物品本体１を長手方向の折り返し線６，７を基準として透液性表面シート側に折り返す。
【００４０】
さらに、第３の工程は、図７(c)に示すように、折り返された吸収性物品本体１の不透液性裏面シート３に前記実施の形態で説明した接着剤17，17a，17bまたはフック面ファスナー18及び面ファスナーシート19にて構成される接合手段13を形成する。
【００４１】
次の第４の工程は、図７(d)に示すように、前記第の２の工程で両側部が折り返された吸収性物品本体１を幅方向の第１折り返し線11を基準として第１区域８を折り返して第２区域９の折り返されている両側部の不透液性裏面シート３に第１区域８の折り返された不透液性裏面シート３を重ね合わせる。
【００４２】
また、第５の工程は、前記両側部が折り返された吸収性物品本体１を幅方向の第１の折り返し線11を基準として第１区域8を折り返して第２区域９の折り返されている両側部の不透液性裏面シート３に第１区域の折り返されている両側部の不透液性裏面シート３を重ね合わせる第４の工程に引き続き、吸収性物品本体の折り返した第１区域８の不透液性裏面シート３を第２区域の不透液性裏面シート３に接合手段13で接合する。
【００４３】
また、第６の工程は、図７(e)に示すように、前記第１区域８が第２区域９に重ね合された吸収性物品本体１の第３区域10を折り返された第１区域８に幅方向の第２折り返し線12を基準として折り返して重ね合わせる。
【００４４】
【発明の効果】
請求項１記載の発明によれば、装着に際して使用者は接着などの接合作業を必要とせずにそのまま装着して男性器官を覆うことができ、装着位置ずれが生じることがなく、また、吸収性物品本体は長手方向の両側部が折り込まれており、さらに、ロート状吸収性物品本体のように先端が開くこともないので、尿の漏れを確実に防止できる。さらに、吸収性物品本体の両側部を幅方向に折り返したときに、吸収性物品本体の両側縁が透液性表面シートに重なることがなく、また、尿の吸収面積を狭めることもなく、コンパクトにできる。
【００４５】
請求項２記載の発明によれば、吸収性物品本体を筒状に形成する接合手段が接着剤のため、吸収性物品本体は筒状に確実に固着保持され、筒形形状が崩れることがなく、尿漏れをより確実に防止できる。
【００４６】
請求項３記載の発明によれば、フック面ファスナーと面ファスナーシートとが係脱自在のため、吸収性物品本体の両側の折り返し位置を変えるなどサイズの調整が容易にでき、確実に装着が保持されるように調整でき、尿漏れを防止できる。
【００４７】
請求項４記載の発明によれば、接合手段の接合域は、吸収性物品本体の両側部が折り返された第１区域の幅方向の折り込み線の近傍部を含むため、第１区域部分の先端部分が開くことがなく、尿漏れを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の使い捨て吸収性物品の一実施の形態を示す斜視図である。
【図２】 同上使い捨て吸収性物品の展開平面図である。
【図３】 同上使い捨て吸収性物品の縦断面図である。
【図４】 同上使い捨て吸収性物品本体を折り込んだ状態の斜視図である。
【図５】 本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の折り返した状態を示す斜視図である。
【図６】 本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の折り返した状態を示す斜視図である。
【図７】 本発明の使い捨て吸収性物品の折り返した状態を示すもので、(a)は吸収性物品本体の製造工程を示す説明図、(b)は吸収性物品本体の両側部を折り返す工程の説明平面図、(c)は接合手段を形成した吸収性物品本体の説明平面図、(d)は吸収性物品本体の第１区域部分を第２区域部分を折り返し重合した説明平面図、(e)は吸収性物品本体の折り返した第１区域部分に第３区域部分を折り返し重合した説明平面図である。
【符号の説明】
１ 吸収性物品本体
２ 透液性表面シート
３ 不透液性裏面シート
４ 吸収体
５ フラップ部
６，７ 長手方向の折り返し線
８ 第１区域
９ 第２区域
10 第３区域
11，12 幅方向の折り返し線
13 接合手段
14 等分中心線
15，16 等分両側線
17 接着剤
18 フック面ファスナー
19 面ファスナーシート
Claims (4)
- 透液性表面シートと、不透液性裏面シートおよびこの透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体とを有し、前記吸収体の外側に位置してフラップ部を形成した吸収性物品本体を備え、
前記吸収性物品本体には、この吸収性物品本体を幅方向に四等分する等分中心線とこの等分中心線の両側に位置する等分両側線とのうち、この等分両側線より外方位置でかつ前記吸収体の幅方向両側縁より内方位置でこの吸収性物品本体の両側部を前記透液性表面シートに向けて幅方向に折り込む長手方向の第１及び第２折り返し線と、この吸収性物品本体を長手方向に折り込みこの吸収性物品本体を長手方向に順次第１区域、第２区域及び第３区域を形成する幅方向の第１及び第２折り返し線とを設け、
吸収性物品本体は長手方向の第１及び第２折り返し線に沿って両側部を前記透液性表面シート側に折り返すとともに、この吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートを、第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートに重ね合わせ、この重ね合された第１区域部分の不透液性裏面シートと第２区域部分の不透液性裏面シートとを前記吸収性物品本体の両側縁より内側でかつこの両側縁と前記長手方向の第１及び第２折り返し線との間の少なくとも一部分を接合手段にて接合した
ことを特徴とする使い捨て吸収性物品。 - 接合手段は、吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートと第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートとの少なくともいずれか一方に塗布した接着剤であることを特徴とする請求項１記載の使い捨て吸収性物品。
- 接合手段は、吸収性物品本体の第１区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートと第２区域部分の両側部が折り返された不透液性裏面シートとのいずれか一方に設けられたフック面ファスナーと、他方に設けられ前記フック面ファスナーと係脱自在に係合される面ファスナーシートであることを特徴とする請求項１記載の使い捨て吸収性物品。
- 接合手段の接合域は、吸収性物品本体の両側部が折り返された第１区域部分の不透液性裏面シートの端部から第２区域部分の第２折り返し線までの間で、少なくとも第１折り返し線の近傍部を含むことを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の使い捨て吸収性物品。
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