JP4387538B2 - インサート器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、コンクリート構造物等に埋設されて用いられるセラミック製のインサート器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンクリート構造物において、その内部にセラミック製のインサート器具を埋設し、このインサート器具にボルトを締結することによって、このボルトを介して各種の構成部材をコンクリート構造物に取り付けることが行われている。
【0003】
ところで、この種のセラミック製のインサート器具としては、インサート器具と筒状のスリーブを一体に用いる場合がある。このスリーブは、インサート器具と同軸的に配置され、ボルト孔にねじ込まれるボルトの挿通孔を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来のインサート器具においては、これらインサート器具とスリーブとを型枠にセットする場合、これらインサート器具とスリーブを連結する必要があるが、その連結を容易かつ確実に行うことのできる構造が常に望まれている。
【0005】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、インサート本体とスリーブとを一体に用いる場合に、これらを容易かつ確実に連結することのできるインサート器具を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、構造物内に埋設され、中心にボルト孔が形成されたセラミック製のインサート本体と、該インサート本体と同軸的に配置されて、前記ボルト孔にねじ込まれるボルトの挿通孔を形成するスリーブと、該スリーブとインサート本体をジョイントする筒状のジョイントカラーとを備えて構成され、
前記ジョイントカラーが、弾性を有する材料から形成され、かつ前記インサート本体に嵌合するインサート側嵌合部を、前記スリーブに嵌合するスリーブ側嵌合部よりも肉厚とし、さらに前記インサート側嵌合部の端部外周面に、周方向に連続する突条を形成した構成となっていることを特徴としている。
【0007】
インサート側嵌合部を肉厚とし、さらに外周面に突条を形成することにより、インサート本体にインサート側嵌合部を挿入するときに、その嵌合を確実なものとすることができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のインサート器具であって、前記ジョイントカラーのスリーブ側嵌合部の端部外周面に突条が形成され、かつ前記スリーブの内周面に、前記突条に対応する係合溝または係合段部が形成されていることを特徴としている。
【0009】
スリーブ側嵌合部の外周面に突条が形成され、スリーブの内周面に溝または段部が形成されることにより、スリーブとジョイントカラーとの接合が確実に行われる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載のインサート器具であって、前記ジョイントカラーの内周面には、前記スリーブ側嵌合部の内径よりも前記インサート側嵌合部の内径を小径とするための段部またはテーパ部が形成されていることを特徴としている。
【0011】
ジョイントカラーの内周面に段部またはテーパ部を形成することにより、ボルトの先端を中心に確実に案内することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインサート器具の実施の形態の一例について、図1および図2を参照して説明する。
図1において、符号1はインサート本体、2はインサート本体1と同軸的に配置されて用いられるスリーブである。
【0013】
図2に示すように、このインサート本体1はセラミックによって成形されたもので、先端側1aから後端側1b(図1参照)に向けて、その中心軸線に沿ったボルト孔3が形成されている。インサート本体1の先端側1aにおいて、先端側1aから所定長の部分においては、このボルト孔3にねじ込まれるボルトの外径よりも大きな内径の導入部4が形成されている。
【0014】
図1に示したように、インサート本体1の後端側1bにおいては閉塞部5が形成されている。これによって図2に視したボルト孔3はインサート本体1の後端側1bには貫通しておらず、有底状となっている。この閉塞部5はインサート本体1と同材料、つまり、セラミックで一体に成形されたものである。
【0015】
図2に示したように、スリーブ2は、インサート本体1と同様セラミック製で、インサート本体1の先端側1aの外径と略同じ外径を有した円筒状とされ、その内部にはボルト孔3にねじ込むボルトを挿通させるための挿通孔2aが形成されている。
【0016】
これらインサート本体1とスリーブ2とは、ジョイントカラー7を介して連結されている。
【0017】
ジョイントカラー7は、全体として略筒状で、例えば樹脂や硬質ゴム等、柔軟性と弾性とを有する材料から形成されている。このジョイントカラー7は、インサート本体1の導入部4に嵌合するインサート側嵌合部7aと、スリーブ2の挿通孔2aの内周面に嵌合するスリーブ側嵌合部7bとを有している。ここで、ジョイントカラー7のインサート側嵌合部7aはスリーブ側嵌合部7bよりも肉厚とされている。
【0018】
さらに、インサート側嵌合部7aの端部には外周面に周方向に連続する突条8が形成されており、この部分が他の部分よりもさらに肉厚となっている。
一方、スリーブ側嵌合部7bの端部の外周面にも、周方向に連続する突条9が形成されている。
【0019】
また、ジョイントカラー7の内周面は、スリーブ側嵌合部7bの内径に対しインサート側嵌合部7aの内径が小径とされ、これによりジョイントカラー7の内周面の中間部には段部10が形成されている。
【0020】
さらにジョイントカラー7の外周面には、外周側に張り出すフランジ部11が、インサート側嵌合部7aとスリーブ側嵌合部7bとの中間位置に形成されている。
【0021】
一方、インサート本体1の導入部4の内径は、ジョイントカラー7のインサート側嵌合部7aの外径よりも所定寸法小さく設定されている。これによりインサート本体1とジョイントカラー7のインサート側嵌合部7aとが、締まりばめ状態となり、インサート側嵌合部7aが内周側に向けて圧縮された状態で嵌合することとなるので、その反発力によってジョイントカラー7とインサート本体1との嵌合力が高くなり、特に、端部の突条8の部分においては、より高い嵌合力を発揮する。
【0022】
また、スリーブ2の内周面には、ジョイントカラー7のフランジ部11をスリーブ2の端部に押しあてた状態で突条9に対応する位置に、係合溝12が形成されており、この係合溝12に突条9がはまり込むようになっている。これによりジョイントカラー7とスリーブ2との嵌合が確実に行われるようになっている。
【0023】
上記したようなインサート本体1をコンクリート構造物へ設置する場合には、インサート本体1と、樹脂あるいはセラミック製の材料から形成された筒状のスリーブ2とを、ジョイントカラー7で一体に連結する。そして、型枠に形成された孔部から挿入した取り付けボルトをスリーブ2へ挿入し、さらにその先端部をインサート本体1のボルト孔3にねじ込むことによって、これらスリーブ2とインサート本体1とを型枠の内面側に締結固定する。
【0024】
そして、この状態において型枠の内部にコンクリートを打設し、硬化養生させ、その後、取り付けボルトによる締結を緩めてボルトを引き抜き、型枠を撤去するのである。
【0025】
これにより、インサート本体1とスリーブ2とはコンクリート構造物内に埋設され、しかもスリーブ2の端部がコンクリート構造物の表面に露出した状態となっているので、このスリーブ2の挿通孔2aからインサート本体1のボルト孔3内にボルトをねじ込み、このボルトを用いて各種構成部材をコンクリート構造物に取り付けるのである。
【0026】
上述したようなジョイントカラー7を備えたインサート器具によれば、ジョイントカラー7のインサート側嵌合部7aがスリーブ側嵌合部7bよりも肉厚とされ、しかもインサート側嵌合部7a、スリーブ側嵌合部7bの端部には突条8,9が形成された構成となっているので、スリーブ2およびインサート本体1とのそれぞれの嵌合が確実に行われるようになっている。しかもジョイントカラー7は樹脂製であるので、挿入時等には柔軟に変形し、これによってインサート本体1とスリーブ2との連結作業を容易に行うことができる。
【0027】
また、ジョイントカラー7の内周面に段部10が形成されて、スリーブ側嵌合部7bの内径よりもインサート側嵌合部7aの内径が小さくなっているので、スリーブ2に挿入するボルトを中心部に案内することができ、インサート本体1のボルト孔3に容易にねじ込むことが可能となる。
【0028】
なお、上記実施の形態では、ジョイントカラー7の形状について詳述したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、例えば突条8,9、フランジ部11、係合溝12等の位置や形状、あるいは有無等、ジョイントカラー7の各部の構成を適宜他に変更することも可能である。より具体的には、例えば、段部10をテーパ状に形成するようにしても良い。また、例えば、係合溝12に代えて、突条9が係合する係合段部をスリーブ2の内周面に形成するようにしても良い。
【0029】
また、インサート器具1やスリーブ2についても、他の構成を採用することが可能である。例えば、インサート器具1を、閉塞部5を備えた有底状としたが、この閉塞部5を省略した構成とし、ボルト孔3を貫通させる構成とすることも可能である。
【0030】
また、スリーブ2についても、上記実施の形態では通常の筒状としたが、図3(a)に示すように、その外周面15を先端側2bから後端側2cに向けてその外径が漸次大きくなるテーパ形状としたり、図3(b)に示すように、スリーブ2の外周面に周方向に連続する溝16を形成したり、あるいは図3(c)に示すように、スリーブ2の外周面に螺旋状に連続する溝17を形成する等の形状とすることも可能である。これらのようなスリーブ2では、テーパ上の外周面15,溝16,17によって、スリーブ2の外側に打設したコンクリートに対する定着力を高めることができ、コンクリートの硬化収縮後においてもスリーブ2の脱落を防止することができる。
【0031】
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であれば、いかなる構成を採用しても良く、また上記したような構成を適宜選択的に組み合わせたものとしても良いのは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係るインサート器具によれば、インサート側嵌合部を肉厚とし、さらに外周面に突条を形成することにより、インサート器具にインサート側嵌合部を連結する際、その嵌合が確実に行われるようになっている。しかもジョイントカラーは、例えば樹脂等、弾性を有した材料から形成することによって、挿入時等には柔軟に変形し、これによってインサート本体とスリーブとの連結作業を容易に行うことができる。
【0033】
請求項2に係るインサート器具によれば、スリーブ側嵌合部の外周面に突条が形成され、スリーブの内周面に係合溝または係合段部が形成されることにより、スリーブとジョイントカラーとの接合が確実に行われ、スリーブの脱落を確実に防止することができる。
【0034】
請求項3に係るインサート器具によれば、ジョイントカラーの内周面に段部またはテーパ部を形成することにより、ボルトの先端を中心に確実に案内することができ、インサート器具へのねじ込み作業を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るインサート器具の一実施の形態を示す図であって、インサート本体とスリーブとを連結した状態を示す側面図である。
【図2】 前記インサート本体とスリーブとをジョイントカラーで連結する部分を示す側断面図である。
【図3】 前記スリーブの他の例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 インサート本体
2 スリーブ
3 ボルト孔
7 ジョイントカラー
7a インサート側嵌合部
7b スリーブ側嵌合部
8,9 突条
10 段部
12 係合溝
Claims (3)
- 構造物内に埋設され、中心にボルト孔が形成されたセラミック製のインサート本体と、該インサート本体と同軸的に配置されて、前記ボルト孔にねじ込まれるボルトの挿通孔を形成するスリーブと、該スリーブとインサート本体をジョイントする筒状のジョイントカラーとを備えて構成され、
前記ジョイントカラーが、弾性を有する材料から形成され、かつ前記インサート本体に嵌合するインサート側嵌合部を、前記スリーブに嵌合するスリーブ側嵌合部よりも肉厚とし、さらに前記インサート側嵌合部の端部外周面に、周方向に連続する突条を形成した構成となっていることを特徴とするインサート器具。 - 請求項1記載のインサート器具であって、前記ジョイントカラーのスリーブ側嵌合部の端部外周面に、周方向に連続する突条が形成され、かつ前記スリーブの内周面に、前記突条に対応する係合溝または係合段部が形成されていることを特徴とするインサート器具。
- 請求項1または2記載のインサート器具であって、前記ジョイントカラーの内周面には、前記スリーブ側嵌合部の内径よりも前記インサート側嵌合部の内径を小径とするための段部またはテーパ部が形成されていることを特徴とするインサート器具。
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