JP4386183B2 - 落下試験装置および落下試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は携帯電話や携帯機器をはじめとする電子機器の落下試験装置および落下試験方法に係り、特に高度な繰り返し再現性を有し、精密な試験測定を可能にする落下試験装置および落下試験方法に関する。
電子機器の一分野として、携帯電話やPDAなどの小型携帯端末や、ウエアラブル機器と呼ばれる、腕時計タイプの情報端末などは高機能化と小型・軽量化という相反する課題を恒常的に抱えており、機能の高度化が進展する一方で内蔵する部品の小型高集積化も急速に進行している。しかしながら、このような電子機器は高い携帯性から温湿度差の激しい屋外での使用や、携行時の落下、机上からの落下など、耐環境的に厳しい条件にさらされることになる。このため、設計段階での高信頼性評価がなされることが求められている。このような状況下にあって、温度サイクル試験や耐湿性の試験は部品レベルでの評価が比較的容易であるが、落下衝撃に関する評価は最終製品形態での使用状況に則した評価を行ないにくい面がある。すなわち、最終製品形態で一定の落下・衝突条件を再現性よく実現することが困難である。一方で、実装されるプリント基板上の部品が、最終製品形態で落下衝撃を受けたときに接続部が損傷しないような構造の開発が求められている。その開発のための基礎データとして信頼性の高い落下試験結果が必要となる。
人間の操作を想定した落下方法を備えた落下衝撃試験機には、試験対象物を所定の落下高さに把持しその状態から開放して自由落下させる方法(例えば、特許文献1参照:第1の従来例)や、保持具により試験対象物を所定の力で把持し衝突直前に把持を解除する方法(例えば、特許文献2、3参照:第2の従来例)が知られている。あるいは、試験対象物を保持具(ホルダ)上に載せただけの状態で一緒に落下させ試験対象物のみを衝突受け体に衝突させる方法(例えば、特許文献4参照:第3の従来例)も提案されている。
特開2000−81365号公報 特開平9−318484号公報 特開2000−55778号公報 特開2003−166922号公報
落下試験・測定において、試験物が再現性よく一定の姿勢で衝突受けに衝突することは信頼性の高い測定結果を得るために極めて重要なことである。落下試験評価において、試験物の衝突の方向如何によって衝撃荷重の伝播が変化し、変形挙動も変わってしまうため、落下姿勢を一定に維持できないと落下衝撃強度に関する精密なデータ作成が不可能となるからである。しかしながら、第1の従来例の自由落下方式では、落下の途中で試験物の姿勢が容易に変化してしまうため安定した測定を行うことが困難である。第2の従来例の方法は、第1の従来例のこの欠点に対処したものではあるが、近年のように電子機器の薄型化・軽量化が進行してくると、例え僅かな距離・時間であっても自由落下状態に放置されると、空気抵抗の影響を受けて姿勢が変化してしまう。加えて、第2の従来例では、試験物を保持している左右の爪が開放されるタイミングの一致が難しく、その僅かなタイミングのずれによっても、姿勢が変わってしまう。また、第3の従来例の場合のように単に試験物を載せる方式では、電子機器が薄型化・軽量化されると落下の途中で試験物が保持具から容易に浮遊状態となり、やはり衝突時に一定の姿勢を保つことが難しい。
また、第2、第3の従来例の落下試験装置においては、最終的な落下速度は試験物を把持する保持具とこれがスライドするガイドシャフトとの摩擦抵抗に大きく依存するが、従来、保持具とガイドシャフトとの関係については格別の考慮は払われてはこず、一般的なリニアガイド機構が採用されてきたにすぎない。そのため、摩擦抵抗がばらつき最終的な落下速度のばらつきが大きくなった。さらには、ガイドの変形や“ガタ”のために落下姿勢を高精度に一定化させることができなかった。すなわち、従来のガイド機構を採用する試験装置では、上述の理由からも、高い繰り返し再現性を実現することが困難であった。
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を解決することであって、その目的は、第1に、落下衝突時の落下物の姿勢を精度よく同一に保つことができるようにすることであり、第2に、高精度な速度安定性を維持できるようにすることであって、これらを実現することによって落下試験の信頼性を向上させ、ばらつきの少ない試験によって少数のサンプルでも信頼性の高い試験結果を得ることができるようにしようとするものである。
上述の目的を達成するため、本発明によれば、試験物を保持する筐体と、垂直に直立する直動案内と、前記直動案内に沿って上下動するスライドと、前記スライドと一体的に上下動する支持機構と、前記支持機構と衝突することなく前記筐体と衝突する衝突受け体と、を備える落下試験装置において、前記支持機構は前記筐体の底面の一部に接触することによりこれを支持しており、かつ、落下中は前記筐体が前記支持機構から浮き上がることのない程度の弾性力にて前記筐体が前記衝突受け体と衝突する際に前記支持機構が前記筐体を弾性的に押圧していることを特徴とする落下試験装置、が提供される。
そして、好ましくは、前記筐体を水平方向に弾性的に押圧する。一層好ましくは、前記支持機構には、水平方向の軸を中心に回転し、前記筐体の二側面に接触する対をなすガイドローラと、前記軸を軸の中心線と垂直方向でかつ水平方向に押圧する弾性体とが備えられる。また、好ましくは、前記スライドは、循環式のクロスローラガイドにより前記直動案内に沿って移動する。
また、上述の目的を達成するため、本発明によれば、試験物を保持する筐体と、これを底面より支持する支持機構とを一体的に落下させ前記支持機構により支持された状態で筐体のみを衝突受け体に衝突させる落下試験方法において、落下中には空気抵抗による前記筐体の前記支持機構からの浮遊が防止される程度の強度の弾性力により前記筐体は前記支持機構から押圧されていることを特徴とする落下試験方法、が提供される。
そして、好ましくは、落下開始から完了までの間、試験物の変形量および試験物上に形成された配線パターンの抵抗値を常時監視する。また、一層好ましくは、前記筐体の衝突時の姿勢を観察する。
本発明によれば、落下筐体は衝突時にも支持機構により弾性的に押圧されているため、衝突時の姿勢を再現性よく一致させることができる。この再現性は、スライド機構に循環式のクロスローラガイドを採用することにより一層高めることができる。また、循環式のクロスローラガイドを採用することにより落下速度のばらつきを極めて低く抑えることができる。よって、本発明によれば、以下の効果を享受することができる。
第1に、落下姿勢を高精度に常に同じ状態を保つことで、落下姿勢変化による誤差の少ない、信頼性の高い落下試験装置、方法を提供することができる。
第2に、落下衝突速度のばらつきが小さいため、衝撃荷重を一定に保つことができ、信頼性の高い落下試験装置、方法を提供することができる。
第3に、第1、第2の効果より、個々のデータの信頼性が向上するため落下させる試験物の数を減らすことができるため、試験時間の短縮が可能となる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
[構造]
図1は、本発明の落下試験装置の第1の実施の形態を示す斜視図であり、図2は、図1のA部の拡大図である。図1に示されるように、外枠21に囲まれた領域内にベース22が配置されており、ベース22には、フレーム23がL金具24により固定されている。フレーム23の前面には垂直ベース板25が設置されており、垂直ベース板25上には、直動案内4がバックバー12を介して取り付けられている。直動案内4には、落下筐体を支持する筐体ホルダ3が自由落下に近い状態で落下できるように摺動自在に設置されている。さらに、垂直ベース板25には筐体ホルダ3に制動をかけるブレーキ装置7が設置されており、またベース22上には、落下筐体が衝突する衝突受け体5が固定されている。そして、外枠21にはスタートスイッチとなるスイッチ13が設置されている。
図2に示されるように、筐体ホルダ3は、支持板3aに支持アーム3b、センサプレート3c、スライダ3d、制動板3eを固定したものである。支持アーム3bは、試験基板1を把持する落下筐体2を支持する。後述するように、支持アーム3bは、垂直方向には低抵抗で移動が可能でかつ水平方向には移動が制限された状態に落下筐体2を支持する。支持アーム3bは、衝突受け体5に衝突することなく落下することができる。センサプレート3cは、後述されるセンサによって筐体ホルダ3の通過を検知するためのL字状の金具である。
スライダ3dは、直動案内4上を循環式のクロスローラガイド方式により直線移動する。図示されていないが、スライダ3dと直動案内4のそれぞれの対向する側の面にはV溝が刻設されており、そのV溝にはローラ(コロ)がその回転軸が交互に直交するように配備されており、低摩擦抵抗でヨーイング(左右の傾き)およびピッチング(前後の傾き)の少ない高精度の直動ガイドが構成されている。循環式クロスローラガイドは左右に対をなして配備されており、分離型の循環式クロスローラガイドとして構成されている。支持板3aの側面には予圧調整ねじ穴3fが開設されており、循環式クロスローラガイドの予圧を調整することができるようになっている。一般に転がり案内では、予圧によるボールまたはローラの変形による転がり抵抗が発生し、また、循環式のガイドでは転動するローラまたはボールが裏側を回りこむときに摩擦抵抗が発生し、それがガイドの摺動抵抗として現れるが、ここでは分離型の循環式クロスローラガイドを用いることで、ガイドの予圧を微調整できるため、ガイドとローラの隙間を微小にあけることで摺動抵抗を抑えている。このため、本実施の形態における終端での速度ムラは±1.36%(3σ/平均)となっている。このガイドの隙間は全体の姿勢の誤差となりうるが、ガイド単体の精度が高いため、5μm以下の微小隙間で十分であり、さらにガイドは大荷重に耐えられる大きなサイズのものを使用しており、ガイドの取り付け幅およびガイドの高さに対して落下筐体の幅および高さはそれぞれ約半分しかないため、平行度に影響するヨーイング方向、ピッチング方向の傾きに対して誤差は半分に縮小する。このため、隙間を設けたことによる角度ずれは評価に影響しない。
制動板3eは、筐体ホルダ3に制動をかけるためのL字状の部材であって、落下筐体2が衝突受け体5に衝突した後にブレーキ装置7によって制動がかけられる。
支持板3aには、リリース装置6のツメ6aが係合する開口が形成されている。リリース装置6は、垂直ベース板25に開設されたねじ穴25aを介して垂直ベース板25にねじ止めされている。ここで、リリース装置6は、筐体ホルダ3の落下開始位置を決定するものであり、一方、ねじ穴25aは高さを異ならせて複数個形成されており、リリース装置6の取り付け高さは任意に設定できるようになされている。リリース装置6はエアシリンダを内蔵しており、リリース装置6のツメ6aは、二つのスイッチ13が同時に押圧された際に後退して支持板3aとの係合が解かれる。筐体ホルダ3のセット時はそのまま押し上げるだけでセット可能で、なおかつ機械的な保持となるため、万が一の振動やその他の衝撃でも筐体ホルダ3がリリースされることはない。
図3は、図1のブレーキ部の拡大図である。ブレーキ装置7はエアにより駆動される一対のディスクを備えており、ディスク間に制動板3eを挟んでこれに制動をかける。ブレーキ装置7は後述される通過センサの検出信号により制動動作を開始する。
図4は、落下筐体2の斜視図である。落下筐体は変形に強い構造となっており、落下時の衝撃で大きく変形することはない。筐体内において試験基板1が第1、第2基板支持ロッド26、27間に挟持されている。第2基板支持ロッド27は、筐体床面に固定されたロッド受け28にねじ止めされており、第1基板支持ロッド26は、第2基板支持ロッド27にねじ止めされている。この落下筐体2は、落下試験を行う際には、図5に示されるように、筐体ホルダ3の支持アーム3b上に載置される。そして、筐体ホルダ3をリリース装置6の設置位置まで押し上げると、リリース装置6のツメ6aが支持板3aに形成された開口に係合してセット状態となる。
図6(a)は、落下時の筐体ホルダ3の状態を示す斜視図であり、図6(b)は筐体ホルダ3の分解斜視図である。支持アーム3bの2側面には、ガイドローラ10とガイドローラ10の軸を内側へ押圧する板ばね11とが配備されており、落下筐体2が筐体ホルダ3に装着された際には、落下筐体2の側面はガイドローラ10に接触しこれから弾性力を受けることになる。ガイドローラは2段に分かれて設置されており、上側のガイドローラは落下筐体を支持アームと平行に分離するためのものである。そのため、上側のガイドローラの落下筐体に対する押圧力は下側のガイドローラのそれより十分に低く設定されている。ガイドローラ10の摺動面は平滑化されており、衝突受け面に対して左右両面とも高精度に垂直になっている。この構成により、落下筐体2は垂直方向への動きは支持アーム3bからの浮遊が防止される程度に規制されるものの自由な動きが保証され、一方水平方向の動きは制限されることになり、一定の姿勢を保って落下することが可能になると共に自由落下に近い状態で落下し衝突後は容易に筐体ホルダ3から分離される。
図7は、落下過程が終末期にあるときの状態を示す斜視図である。図7に示されるように、落下過程が終末期において、筐体ホルダ3の右左に装備されたセンサプレート3cは、それぞれ通過センサ14と速度センサ15を通過する。通過センサ14は、凵状の部材に発光素子と受光素子を配備したフォトインタラプタによって構成され、また、速度センサ15は、凵状の部材に発光素子と受光素子を備える2組のフォトインタラプタによって構成されている。通過センサ14と速度センサ15は、それぞれ高さ調整手段31、32を介して垂直ベース板25に取り付けられており、その取り付け高さを調整することができるようになっている。通過センサ14が、センサプレートの通過を検出するとその検出信号を用いてブレーキ装置7の制動作動が開始される。速度センサ15の検出信号は外部の測定システムへ伝送され、筐体ホルダ3の最終的速度の算出に用いられる。
図8、図9は、落下筐体2が衝突受け体5に衝突した瞬間およびその直後の状態を示す正面図である。筐体ホルダ3が、通過センサ14および速度センサ15の設置個所を通過した後、落下筐体2は筐体ホルダ3に把持された状態で衝突受け体5に衝突する。衝突後、落下筐体2は、バウンドすることなく若しくは1ないし複数回バウンドして衝突受け体5上に静止する。これらの挙動が筐体ホルダ3によって妨げられることはない。筐体ホルダ3は、落下筐体2が衝突受け体5に衝突すると、ガイドローラが転動することにより落下筐体2を離れ、そのまま落下を続ける。その後、ブレーキ装置が作動することにより停止する。

図10(a)、(b)は、試験基板1の平面図と断面図である。試験基板1上にはひずみゲージ8が貼付されると共に配線の端子となる配線抵抗測定用パッド9が形成されており、またバンプ29aを有する半導体チップ29が搭載されている。配線抵抗測定用パッド9から延びる配線は、半導体チップ29上の配線と試験基板1上の配線とをバンプ29aを介して交互に接続する直列配線接続体に接続されている。半導体チップ29は、実際の電子機器に実装されるLSIを模したものであるので、評価対象となるLSIに応じてサイズやバンプ配置が異なってくる。
ひずみゲージ8の端子および配線抵抗測定用パッド9は図示が省略された極細線を介して外部の測定システムに接続されている。すなわち、それぞれ外部の測定システムに設けられたホイーストンブリッジ回路に接続されている。そして、落下筐体の落下の開始から完了に至るまで継続して測定する。このことにより、落下途中および落下直後の配線抵抗値とひずみ波形の取得が可能になると同時に破損が生じた場合に詳細な破断情況の把握が可能となる。
図11は、図10の半導体チップ29に係る直列配線接続体の測定システムを示すブロック図であり、図12は、図11中のブリッジ回路の回路図である。図11に示すように、配線抵抗測定用パッド9は、端子台51を介してブリッジ回路52に接続されている。ブリッジ回路52には、電源53により電圧Vが印加され、ブリッジ回路52中の可変抵抗器の抵抗値は可変抵抗ツマミ54によって調整される。ブリッジ回路52から出力される出力電圧eはコネクタ55を介して測定器56に入力され、抵抗値算出に用いられる。
図12に示されるブリッジ回路において、R、Rは固定抵抗、Rは検出さるべき試験基板の直列配線接続体の抵抗、Rに可変抵抗である。直列配線接続体の抵抗値は接続する実装部品によって大きく異なるため、固定抵抗R、Rは3通りに切り替え可能とし、スイッチ(もしくは接続端子)による切り替えを行う。印加電圧をVとすると、出力電圧eは(1)式により与えられる。
e=(R・R−R・R)V/(R+R)・(R+R) (1)
よって、直列配線接続体の抵抗Rは(2)式により求まる。
={R・RV−R(R+R)e}/{RV+(R+R)e} (2)
[動作の説明]
次に、図1〜10を参照して第1の実施の形態の動作方法を説明する。落下衝撃試験に先だって、評価対象のプリント基板を模した試験基板が作成される。それにはバンプ間が配線で接続された半導体チップやチップ抵抗等のチップ部品が搭載され、これらの部品のバンプ間の配線は試験基板上の配線を介して直列に接続される。また試験基板上にはあらかじめひずみ測定用のひずみゲージを貼り付け、抵抗測定用の直列配線接続体と共に極細線にて外部へ取り出す。
上記のようにチップ部品とひずみゲージを配した試験基板を試験物として落下筐体にねじ止めにて固定する。本実施の形態では、図4に示すように、落下筐体内に両端支持(支持間距離80mm)で固定される。この落下筐体を、図5に示すように、筐体ホルダ3の支持アーム上に載置し、持ち上げてリリース装置のツメ6aに固定する。スイッチ13を二つ同時に押下すると、リリース装置のエアシリンダによってツメ6aが移動して落下筐体が筐体ホルダと共に落下を開始する。筐体ホルダが自由落下をしながら、速度センサ15を通過すると、その通過時間から、落下速度が計算される。その直後に、図8に示すように、落下筐体は衝突受け体に衝突し、筐体ホルダはブレーキ装置が作動することにより減速停止する(図9)。一方、落下筐体は支持アームのガイドローラに保持されたまま衝突し、衝突直後にガイドローラの転動によって筐体ホルダから分離され、衝突受け体の跳ね返り係数にもよるが、一般に垂直方向へ跳ね返り、着地してそのまま衝突受け体上に停止する。ガイドローラは上下2段になっているが、ガイドローラの把持力が衝突時の衝撃に与える影響を最小限とするため、下側に比べ、上側のローラは把持力を極めて小さく設定してある。
リリース装置からリリースされた後、落下筐体が停止するまでの間、直列配線接続体の抵抗の変化をモニタリングしつつ、試験基板に貼付したひずみゲージによって変形量を測定する。これにより、落下時の経時的挙動が明らかになると共に断線が発生した場合にはその断線故障を起こすタイミングを観察することができる。
[第2の実施の形態]
図13は、本発明の第2の実施の形態を示す斜視図である。上記第1の実施の形態では、自由落下を前提条件としているが、自由落下させる代わりに、筐体ホルダにシャフトタイプのリニアモータを取り付け、加速度、終端速度をさらに高度に制御することも可能である。本実施の形態では、筐体ホルダ3の両側に、円筒型リニアモータ17を取り付け、これを永久磁石を内蔵したシャフト16にこれとの間に隙間を保って設置する。回転型のモータを用いて筐体ホルダを直線駆動する場合に比べ、リニアモータでは摩擦抵抗等が発生しないため、速度安定性に優れ高速化に向いている。またリニアモータの回路を遮断しておけば、本来の自由落下試験も可能である。勿論、シャフト型ではなく、面形状のリニアモータを使用することも可能であるし、筐体ホルダに永久磁石を取り付けて、固定側にコイルを設置してもよい。この場合は、落下する部分に駆動用の配線を回さなくてすむが、固定側にコイルを並べるため、固定側の構造が大きくなる。この結果、高い加速度負荷中の変形挙動も確認できる。さらに、上記第1の実施の形態では筐体ホルダを落下開始点に移動させるとき、人手で行っているため、1試験物あたり数百回にも及ぶ落下試験により肉体的負荷が大きいが、上昇時もモータで動作させることができることから、この肉体的負荷を大幅に削減でき、試験効率の改善にも役立つ。
[第3の実施の形態]
図14は、本発明の第3の実施の形態の部分斜視図である。本実施の形態では、衝突受け体5の四隅に高速サンプリングの渦電流式やレーザ式の変位センサ18を埋め込んでおき、落下衝突時の姿勢誤差を観察する機能を付加する。この機能によって、繰り返し動作の再現性を確認できると共に、衝突受け体に対して垂直に衝突した場合と、角度を持って衝突した場合の差を調査することも可能になり、試験の信頼性を高めまた試験の多様化を実現することができる。
以上、好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこれら実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜の変更が可能なものである。例えば、説明した実施の形態では、試験基板は2辺を固定する方式で筐体に固定されていたが、例えば四隅を固定する方法など他の適宜の固定手段を採用することができる。また、通過センサや速度センサは他の一般的に採用されている手段によって代替することができる。
本発明の第1の実施の形態を示す斜視図。 図1中のA部の拡大図。 図1中のブレーキ部の拡大図。 本発明の第1の実施の形態の落下筐体の斜視図。 本発明の第1の実施の形態の落下筺体の筐体ホルダへの取り付け時の状態を示す斜視図。 本発明の第1の実施の形態の筐体ホルダの落下動作中の斜視図(その1)。 本発明の第1の実施の形態の筐体ホルダの落下動作中の斜視図(その2)。 本発明の第1の実施の形態の落下筺体衝突時の正面図。 本発明の第1の実施の形態の落下筺体衝突直後の正面図。 本発明の第1の実施の形態の試験物である試験基板の平面図と断面図。 本発明の第1の実施の形態の試験基板の抵抗値測定システム図。 図11中のブリッジ回路の回路図。 本発明の第2の実施の形態を示す斜視図。 本発明の第3の実施の形態を示す斜視図。
符号の説明
1 試験基板
2 落下筺体
3 筐体ホルダ
3a 支持板
3b 支持アーム
3c センサプレート
3d スライダ
3e 制動板
3f 予圧調整ねじ穴
4 直動案内
5 衝突受け体
6 リリース装置
6a ツメ
7 ブレーキ装置
8 ひずみゲージ
9 配線抵抗測定用パッド
10 ガイドローラ
11 板ばね
12 バックバー
13 スイッチ
14 通過センサ
15 速度センサ
16 シャフト
17 リニアモータ
18 変位センサ
21 外枠
22 ベース
23 フレーム
24 L金具
25 垂直ベース板
26 第1基板支持ロッド
27 第2基板支持ロッド
28 ロッド受け
29 半導体チップ
29a バンプ
31、32 高さ調整手段
50 試験基板上の直列配線接続体
51 端子台
52 ブリッジ回路
53 可変抵抗ツマミ
54 電源
55 コネクタ
56 測定器

Claims (16)

  1. 試験物を保持する筐体と、垂直に直立する直動案内と、前記直動案内に沿って上下動するスライドと、前記スライドと一体的に上下動する支持機構と、前記支持機構と衝突することなく前記筐体と衝突する衝突受け体と、を備える落下試験装置において、前記支持機構は前記筐体の底面の一部に接触することによりこれを支持しており、かつ、落下中は前記筐体が前記支持機構から浮き上がることのない程度の弾性力にて前記支持機構が前記筐体を弾性的に押圧していることを特徴とする落下試験装置。
  2. 前記支持機構は、水平方向に作用する弾性力により前記筐体を押圧していることを特徴とする請求項1に記載の落下試験装置。
  3. 前記支持機構には、水平方向の軸を中心に回転し、前記筐体の二側面に接触する対をなすガイドローラと、前記軸を軸の中心線と垂直方向でかつ水平方向に押圧する弾性体とが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の落下試験装置。
  4. 前記対をなすガイドローラが、上下2段に分かれて配置されていることを特徴とする請求項3に記載の落下試験装置。
  5. 上側に配置されたガイドローラの前記筐体に対する押圧力は、下側に配置されたガイドローラの前記筐体に対する押圧力より小さいことを特徴とする請求項4に記載の落下試験装置。
  6. 前記スライドは、循環式のクロスローラガイドにより前記直動案内に沿って移動することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の落下試験装置。
  7. 前記直動案内および前記スライドは対をなして設置されており、分離型の循環式クロスローラガイドを構成していることを特徴とする請求項6に記載の落下試験装置。
  8. 前記試験物が板状物であって、前記試験物上にはひずみゲージが設置されるとともに配線抵抗を測定するための配線パターンが形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の落下試験装置。
  9. 前記配線パターンが、前記試験物上に形成された配線と該試験物上にフリップチップ接続された半導体チップ上に形成された配線とをバンプを介して交互に接続した直列配線接続体であるを含むことを特徴とする請求項8に記載の落下試験装置。
  10. 前記支持機構を上下動させるリニアモータが付設されており、該リニアモータを用いて落下動作を行わせることができることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の落下試験装置。
  11. 前記衝突受け体に前記筐体までの距離を測定することのできる変位センサが複数個設置されており、落下衝突時の前記筐体の姿勢を測定することが可能であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の落下試験装置。
  12. 前記筐体が前記衝突受け体に衝突した後に、前記支持機構に制動をかける制動機構が備えられていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の落下試験装置。
  13. 前記筐体が前記衝突受け体に衝突する直前の前記支持機構の落下速度を検出する速度センサが備えられていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の落下試験装置。
  14. 試験物を保持する筐体と、これを底面より支持する支持機構とを一体的に落下させ前記支持機構により支持された状態で筐体のみを衝突受け体に衝突させる落下試験方法において、落下中には空気抵抗による前記筐体の前記支持機構からの浮遊が防止される程度の強度の弾性力により前記筐体は前記支持機構から押圧されていることを特徴とする落下試験方法。
  15. 落下開始から完了までの間、試験物の変形量および試験物上に形成された配線パターンの抵抗値を常時監視することを特徴とする請求項14に記載の落下試験方法。
  16. 前記筐体の衝突時の姿勢を観察することを特徴とする請求項14または15に記載の落下試験方法。
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