JP4386056B2 - 液体収容容器の製造方法 - Google Patents
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Description
液体残量検出装置を装備したインクカートリッジの具体的な構成として、例えば、加圧されると貯留している液体を排出口から排出する液体収容体と、該液体収容体に接続された液体残量検出装置とを備え、且つ、液体残量検出装置は、一端が液体収容体の排出口に接続されると共に他端が外部に液体を供給するための液体導出部に接続された流路に振動を印加する圧電素子を備えて、この圧電素子により振動を印加した際の音響インピーダンスの変化を検出することで、液体収容体内の液体残量を検出するものが提案されている。
そこで、このようなインクカートリッジを製造する場合には、液体残量検出装置内の流路や液体収容体内に気泡が残留しないようにインクを充填する高度な充填技術が要求される。
前記液体収容体内の液体を前記液体残量検出装置内に導入する第1の導入処理工程と、液体が導入された前記液体残量検出装置内を減圧する導入後減圧処理工程と、減圧した前記液体残量検出装置内に前記液体収容体内の液体を更に導入する第2の導入処理工程とを有し、
前記導入後減圧処理工程では、前記液体残量検出装置の前記液体流入口の付近に配置され、前記液体収容体と前記液体残量検出装置との間の流路を開閉させる流路開閉手段を閉じた状態にして、前記液体導出部から前記液体残量検出装置内に負圧を付与することにより実行されることを特徴とする液体収容容器の製造方法により達成される。
前記液体収容体内の液体を前記液体残量検出装置内に導入する第1の導入処理工程と、前記液体残量検出装置の前記液体流入口の付近に配置され、前記液体収容体と前記液体残量検出装置との間の流路を開閉させる流路開閉手段をあいた閉じた状態にして、前記液体導出部から前記液体残量検出装置内に負圧を付与して液体が導入された前記液体残量検出装置内を減圧する導入後減圧処理工程と、減圧した前記液体残量検出装置内に前記液体収容体内の液体を更に導入する第2の導入処理工程とを有し、
前記第2の導入処理工程では、前記流路開閉手段を開いた状態にして、前記液体導出部から前記液体残量検出装置内に負圧を付与することにより実行されることを特徴とする液体収容容器の製造方法により達成される。
図1は、参考例である液体収容容器としてのインクカートリッジのインク充填前の組み立て状態の縦断面図、図2は図1に示した液体収容容器としてのインクカートリッジの、インクが充填された状態の縦断面図、図3は液体収容容器の製造方法を示すフローチャート、図4は液体収容容器としてのインクカートリッジの組み立て前の分解状態の説明図である。
図1に示したインクカートリッジ1は、不図示のインクジェット式記録装置のカートリッジ装着部に着脱可能に装着されて、記録装置に装備された記録ヘッド(液体噴射ヘッド)にインクを供給する液体収容容器である。
液体収容体7と液体残量検出装置11は、排出口7bに液体流入口11aを嵌合接続させることで、互いに接続した状態になる。即ち、排出口7bと液体流入口11aとの嵌合を解除することで、互いに分離可能になっている。なお、排出口7bと液体流入口11aとの嵌合部は、シール部材(パッキン)17により、気密性が保持されている。
液体収容体7には、液体残量検出装置11を接続する前に、予め脱気度の高い状態に調整されたインク6が充填される。
図示していないが、液体導出部9には、インクカートリッジ1をインクジェット式記録装置のカートリッジ装着部に装着した際に、カートリッジ装着部に装備されているインク供給針の挿入により流路を開く弁機構(流路開閉手段)が装備される。
底板31に形成された凹部であるインク誘導路33は、図1に示すように受圧板27が底板31に密着した状態では液体検出室21から遮断された閉空間に画成され、図2に示すように受圧板27が底板31から離れた状態になると液体検出室21に連通する。
本実施形態のインクカートリッジ1では、液体検出室21内のインク収容量の減少によって受圧板27が底板31に密着して、インク誘導路33を閉空間にする時点を、液体収容体7の液体が消尽された状態に設定している。
以上で、本発明の参考例によるインクカートリッジ1の製造が完了する。
従って、従前の液体導出部9に接続した外部の液体充填手段から液体残量検出装置11にインク6を注入する場合と比較すると、液体充填手段からの液体供給路を液体導出部9へ接続切り替えする設備が不要になるため、インクカートリッジ1にインク6を充填する設備を簡易にして、設備費を低減することができ、結果的に、インク6を充填したインクカートリッジ1のコストを低減することができる。
しかし、本参考例のように、加圧手段71による加圧と吸引手段72による吸引とを同時に実行した場合には、吸引手段72により液体残量検出装置11内に作用する吸引力によって、液体残量検出装置11内の気体を効果的に排出することができ、脱気度の高いインク充填をより安定的に実現することが可能になる。
液体残量検出装置11の改良点は、液体収容体7の排出口7bが接続される液体流入口11aと液体検出室21との間に、流路開閉手段12を設けた点である。
本発明の第1の実施形態に適用されるインク充填方法は、参考例で示したインク充填方法における処理ステップS104と処理ステップS105との間に、処理ステップS201と処理ステップS202の二つの処理ステップを追加したものである。
しかし、その後、処理ステップS201による導入後減圧処理工程が実施されると、液体検出室21内に残留していた気泡51は、液体検出室21内の減圧により膨張して、図7に示すように、大きな気泡51Aに成長する。
そして、次の処理ステップS202による第2の導入処理工程が実施されると、液体検出室21に残留して成長した大きな気泡51Aは液体導出部9から排出され易くなり、図8に示すように、速やかに液体導出部9から排出される。この結果、液体残量検出装置11内はより高度に脱気された状態でインク6が充填された状態になる。
このような構成にすると、液体収容体7と液体残量検出装置11との間の圧力差で、液体収容体7内の液体が液体残量検出装置11に導入され易くなり、充填時間の短縮により生産性を向上させることができる。
このような構成にすると、インクカートリッジ1内に残留するインク量(初期充填量)を正確に設定でき、インク貯留量にばらつきのない、信頼性の高いインクカートリッジを安定生産することができる。
このようにすると、昇温により液体収容体7内のインクの粘度が低下して、液体収容体7から液体残量検出装置11へのインクの導入が容易になり、例えば、液体残量検出装置11へのインクの導入を促進するために、液体残量検出装置11に負圧を作用させる場合に、液体残量検出装置11に作用させる負圧を軽減して、液体残量検出装置11のセンサ部等に作用する負担を軽減することが可能になる。
液体噴射ヘッドを備える液体消費装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置、捺染装置やマイクロデスペンサ等が挙げられる。
可撓性フィルム(ダイヤフラム)、25 振動検出部、27 受圧板、29 押しばね(付勢手段)、31 底板、33 インク誘導路(凹部)、35 圧電素子、41 凹所、41a 凹湾曲面、42 弁膜、43 加圧室、51 気泡、71 加圧手段、72 吸引手段、73 開閉制御手段、81 インクカートリッジ(液体収容容器)、
Claims (2)
- 液体を排出する排出口を有する液体収容体と、前記排出口に接続される液体流入口と外部に液体を供給するための液体導出部とを有すると共に、前記液体流入口と前記液体導出部との間の流路に振動を印加して前記液体収容体内の液体残量の検出を行う振動検出部を有する液体残量検出装置と、を備えた液体収容容器の製造方法であって、
前記液体収容体内の液体を前記液体残量検出装置内に導入する第1の導入処理工程と、液体が導入された前記液体残量検出装置内を減圧する導入後減圧処理工程と、減圧した前記液体残量検出装置内に前記液体収容体内の液体を更に導入する第2の導入処理工程とを有し、
前記導入後減圧処理工程では、前記液体残量検出装置の前記液体流入口の付近に配置され、前記液体収容体と前記液体残量検出装置との間の流路を開閉させる流路開閉手段を閉じた状態にして、前記液体導出部から前記液体残量検出装置内に負圧を付与することにより実行されることを特徴とする液体収容容器の製造方法。 - 液体を排出する排出口を有する液体収容体と、前記排出口に接続される液体流入口と外部に液体を供給するための液体導出部とを有すると共に、前記液体流入口と前記液体導出部との間の流路に振動を印加して前記液体収容体内の液体残量の検出を行う振動検出部を有する液体残量検出装置と、を備えた液体収容容器の製造方法であって、
前記液体収容体内の液体を前記液体残量検出装置内に導入する第1の導入処理工程と、前記液体残量検出装置の前記液体流入口の付近に配置され、前記液体収容体と前記液体残量検出装置との間の流路を開閉させる流路開閉手段を閉じた状態で液体が導入された前記液体残量検出装置内を減圧する導入後減圧処理工程と、減圧した前記液体残量検出装置内に前記液体収容体内の液体を更に導入する第2の導入処理工程とを有し、
前記第2の導入処理工程では、前記流路開閉手段を開いた状態にして、前記液体導出部から前記液体残量検出装置内に負圧を付与することにより実行されることを特徴とする液体収容容器の製造方法。
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