JP4383232B2 - 評価サンプルおよび記録媒体検査装置の位置決め精度評価方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、近年、SPMが計測装置として一般化/普及するにつれ、SPMの計測結果と他の計測機の計測結果を照合・比較検討したいという要求が高まっている。この傾向は、工業製品の開発試作工程において特に顕著なものとなっている。
この装置では、エラー箇所を光ピックアップの読み出し位置からプローブの検査領域に移動させる際の位置決め精度が重要であるため、この位置決め精度を定量的に把握する手段が求められている。
すなわち、請求項1に記載の評価サンプルは、記録媒体である光ディスクの記録情報を読み出すヘッドと前記記録情報を形成する記録パターンを読み出すプローブとを有し、前記ヘッドで前記記録媒体の記録面上のピットの信号読み出しを行って前記光ディスクの回転角センサおよび前記ヘッドの位置検出センサによりエラーピットの位置を特定し、特定された前記エラーピットを前記プローブで検査する記録媒体検査装置で、特定された前記エラーピットの位置と前記ヘッドおよび前記プローブの設計上の相対位置関係とに基づいて前記光ディスクの検査箇所を前記ヘッドの位置から前記プローブの位置に移動させた際の位置決め精度の評価に用いられる評価サンプルであり、記録面上の予め設定された位置に、前記ヘッドおよび前記プローブで読み込み可能なデータマークが記録されており、前記データマークは前記エラーピットで構成されていることを特徴とする。
したがって、モータ15を駆動することによりDVD−ROM1をその軸線回りに回転させ、また、モータ16を駆動することによりDVD−ROM1をX方向に直線的に微動させ、また、モータ17を駆動させることによりDVD−ROM1をY方向に直線的に微動させることが可能となっている。
したがって、駆動機構22により光ピックアップ21を移動させることで、DVD−ROM1の半径方向に沿って読み出しポイントを移動させることが可能となっている。この時、光ピックアップ位置検出センサ23の位置信号が前記制御部に逐次送信されることで、前記読み出しポイントの位置がリアルタイムに読み取られ、目標とする読み出しポイントから外れている場合には、前記制御部が駆動機構22に位置補正を行わせるフィードバック制御が行われるものとなっている。
また、円筒型圧電素子32は、その中心軸線が鉛直方向(Z方向)を向くように、Zステージ33に対して固定配置されている。また、Zステージ33は、モータ34の駆動により基台14に対して同図に示すZ方向にスライド動作できるように支持されており、前記記録面に対してプローブ31を接近離間させることが可能となっている。また、前記プローブ変位センサにより、前記記録面とプローブ31の先端との間隔を検出することができるようになっている。
前記制御部は、駆動部40の各構成要素の制御に加えて、光ピックアップ21からの信号の記録や解析を行うことも可能となっている。すなわち、この制御部には、DVD−ROM1の回転速度、検出対象物の深さ、長さ、断面形状、個数、間隔等によって決まる電気信号の状態を、比較標準試料により予め解析した結果が標準データとして保存されている。そして、この標準データに対して、光ピックアップ21で測定した測定データを対比させることにより、エラーピットの原因特定を行えることが可能となっている。
続くステップS7では、エラー箇所が複数ある場合、これらの中から、AFM30で測定する対象を選択する。この選択作業は、作業者に選択させるようにしても良いし、または、前記制御部側でエラーの度合いに応じて優先順位をつけさせるものとしても良い。
同図に示すように、本実施形態の評価サンプル50は、前記DVD−ROM1と同一の寸法を有するDVD−ROMディスクであり、記録面上の予め設定された位置に、光ピックアップ21およびプローブ31で読み出し可能な第1データマーク(データマーク)51が記録されている。
まず、評価される前記DVD−ROM検査装置の回転ステージ11上に、評価サンプル50を載置して固定する。そして、光ピックアップ21が評価サンプル50の記録面に対してレーザ光を照射するとともに反射光を受光し、反射光の物理的変化を電気信号の変化として逐次検出していく。そして、第1データマーク51を走査した際に、そのデータピットを検出すると同時に前記光ピックアップ位置検出センサ23からの位置信号が前記制御部に送信される。このようにして評価サンプル50の第1データマーク51を検出する第1検出工程を行うことで、記録面上における第1データマーク51の回転方向位置(基準角0度からの角度を示すアドレス情報)が確定される。
この時、光ヘッド20が持つ回転方向座標とAFM30が持つ回転方向座標とが一致しており、なおかつモータ15による回転/停止精度が十分であれば、プローブ31の検出領域内(好ましくはプローブ31の真下位置)に正しく第1データマーク51が位置決めされることになる。
同様に、第1検出工程及び第2検出工程において第3データマーク53の測定を行うことで、ディスク半径方向における基準位置の位置決め精度確認を行うことも可能となる。
なお、第1データマーク51は1本に限らず、複数本形成するものとしても良い。この場合には、位置決め精度をより高精度に求めることが可能となる。
同図に示すように、本実施形態の評価サンプル60は、前記DVD−ROM1と同一の外径寸法を有するDVD−ROMディスクであり、記録面上の予め設定された位置に、光ピックアップ21およびプローブ31で読み出し可能な第4データマーク61及び第5データマーク62と、前記光学顕微鏡で観察可能な第6データマーク63とが記録されている。
これら3本の第5データマーク62によれば、DVD−ROM検査装置における半径方向の位置決め精度と、回転方向の位置決め精度との両方を評価することが可能であり、その詳細については後述で説明する。
これら第6データマーク63は、それぞれに隣接する第5データマーク62と一体化して見た場合に旗状のマークをなすものとなっている。そして、これら第6データマーク63によれば、これらを光学顕微鏡で確認することにより、隣接する第5データマーク62の概略位置を求めることが可能となっている。この詳細については後述で説明する。
まず、評価される前記DVD−ROM検査装置の回転ステージ11上に、評価サンプル60を載置して固定する。そして、光ピックアップ21が評価サンプル60の記録面に対してレーザ光を照射するとともに反射光を受光し、反射光の物理的変化を電気信号の変化として逐次検出していく。そして、第5データマーク62を走査した際に、そのデータピットを検出すると同時に前記光ピックアップ位置検出センサ23からの位置信号が前記制御部に送信される。このようにして評価サンプル60の全ての第5データマーク62を検出する第1検出工程を行うことで、記録面上における第5データマーク62の回転方向位置(基準角0度からの角度を示すアドレス情報)と、半径方向位置(第4データマーク61からの距離を示すアドレス情報)とが確定される。
この時、光ヘッド20が持つ回転方向座標とAFM30が持つ回転方向座標とが一致しており、なおかつモータ15による回転/停止精度が十分であれば、プローブ31の検出領域内(好ましくはプローブ31の真下位置)に正しく第5データマーク62が位置決めされることになる。
すなわち、回転方向の位置決め精度については、第1検出工程で測定した時の第5データマーク62の回転方向位置が例えば基準角に対してθ1度であり、また第2検出工程で測定した時にこれがθ2度となった場合には、これらの角度差=θ1−θ2が、このDVD−ROM検査装置における回転方向の位置決め誤差として求められる。
また、半径方向の位置決め精度については、第1検出工程で測定した時の第5データマーク62の最内周端位置が第4データマーク61からr1の距離にあり、また第2検出工程で測定した時にこれがr2の距離となった場合には、これらの寸法差=r1−r2が、このDVD−ROM検査装置における半径方向の位置決め誤差として求められる。
なお、第5データマーク62及び第6データマーク63からなる旗状のマークは、3カ所に限らず、2カ所、または4カ所以上形成するものとしても良い。
第1実施形態で説明した前記評価サンプル50と、第2実施形態で説明した前記評価サンプル60とを製作し、実際に、上記第1実施形態で説明した前記DVD−ROM検査装置(記録媒体検査装置)の位置決め精度評価と、この位置決め精度評価の結果に基づく位置決め調整を行った。
その後、再度、これら評価サンプル50,60のそれぞれを用いて前記DVD−ROM検査装置の位置決め精度を評価した。
図7(a)〜(d)は、半径方向調整用試料である前記評価サンプル50を用いた場合の結果を示す。同図7(a)〜(d)は、前記光ヘッド20で位置確認された前記第1データマーク51及び前記第2データマーク間の接続部分である角部を目標とし、この角部を、前記駆動部40の駆動によって光ヘッド20の走査範囲からAFM30の走査範囲まで移動させ、さらにこの走査範囲をAFM30で走査した際の映像を示している。これらの図に示されているように、前記角部の全てがAFM30の走査範囲内に収まっており、評価サンプル50が、DVD−ROM検査装置の位置決め調整及び位置決め精度評価に極めて有効であることが実際に確認された。
21・・・光ピックアップ(ヘッド)
31・・・プローブ
50,60・・・評価サンプル
51・・・第1データマーク(データマーク)
52・・・第2データマーク(他のデータマーク)
53・・・第3データマーク(データマーク)
61・・・第4データマーク(データマーク)
62・・・第5データマーク(データマーク)
63・・・第6データマーク(他のデータマーク)
Claims (6)
- 記録媒体である光ディスクの記録情報を読み出すヘッドと前記記録情報を形成する記録パターンを読み出すプローブとを有し、前記ヘッドで前記記録媒体の記録面上のピットの信号読み出しを行って前記光ディスクの回転角センサおよび前記ヘッドの位置検出センサによりエラーピットの位置を特定し、特定された前記エラーピットを前記プローブで検査する記録媒体検査装置で、特定された前記エラーピットの位置と前記ヘッドおよび前記プローブの設計上の相対位置関係とに基づいて前記光ディスクの検査箇所を前記ヘッドの位置から前記プローブの位置に移動させた際の位置決め精度の評価に用いられる評価サンプルであり、
記録面上の予め設定された位置に、前記ヘッドおよび前記プローブで読み出し可能なデータマークが記録されており、
前記データマークは前記エラーピットで構成されていることを特徴とする評価サンプル。 - 請求項1に記載の評価サンプルにおいて、
前記記録媒体として光ディスクを検査する記録媒体検査装置の評価試験に用いられ、
前記データマークが、前記光ディスクの半径方向に延びる直線状に形成された部分または前記光ディスクの周方向に延びる円弧状に形成された部分の何れか一方もしくは両方を有することを特徴とする評価サンプル。 - 請求項1または請求項2に記載の評価サンプルにおいて、
前記データマークの近傍に、光学顕微鏡測定用の他のデータマークが記録されていることを特徴とする評価サンプル。 - 記録媒体である光ディスクの記録情報を読み出すヘッドと前記記録情報を形成する記録パターンを読み出すプローブとを有し、前記ヘッドで前記記録媒体の記録面上のピットの信号読み出しを行って前記光ディスクの回転角センサおよび前記ヘッドの位置検出センサによりエラーピットの位置を特定し、特定された前記エラーピットを前記プローブで検査する記録媒体検査装置で、特定された前記エラーピットの位置と前記ヘッドおよび前記プローブの設計上の相対位置関係とに基づいて前記光ディスクの検査箇所を前記ヘッドの位置から前記プローブの位置に移動させた際の位置決め精度を評価する方法であり、
記録面上の予め設定された位置に前記エラーピットで構成されたデータマークが記録されている評価サンプルの前記データマークを前記ヘッドで検出する第1検出工程と、
該第1検出工程で検出された前記データマークが前記プローブの検査領域内に入るように前記評価サンプルを移動させる移動工程と、
該移動工程後の前記データマークの記録パターンを前記プローブで検出する第2検出工程と、
該第2検出工程における前記データマークの検出位置を前記第1検出工程における前記データマークの検出位置と比較することにより、前記位置決め精度を求める評価工程とを有することを特徴とする記録媒体検査装置の位置決め精度評価方法。 - 請求項4に記載の記録媒体検査装置の位置決め精度評価方法において、
前記記録媒体評価装置が、光ディスクの評価試験に用いられるものであり、
前記評価工程で、前記データマークを参照することにより、前記光ディスクの半径方向または回転方向の何れか一方もしくは両方の位置決め精度を評価することを特徴とする記録媒体検査装置の位置決め精度評価方法。 - 請求項4または請求項5に記載の記録媒体検査装置の位置決め精度評価方法において、
前記データマークの近傍に、光学顕微鏡測定用の他のデータマークが記録され、
前記第2検出工程で、前記他のデータマークの位置を光学顕微鏡で確認することにより前記データマークの概略位置を求めることを特徴とする記録媒体検査装置の位置決め精度評価方法。
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