JP4382907B2 - 過充填防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高圧液化ガスの過充填防止装置に係り、特に、液化石油ガス(LPG)などの液化ガスを貯蔵するタンクつまり貯蔵容器内への液状物の過充填を防止する装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
貯蔵タンクやボンベなどの貯蔵容器に、LPGなどの高圧ガスを充填する場合、通常は貯蔵容器を所定のガス充填所に持ち運び、そこで高圧液化ガスを貯蔵容器内に詰め、その後、一般家庭などに配送している。またLPGを燃料とする自動車などの場合には、自動車に取り付けた貯蔵容器に液化ガスを充填している。
【0003】
このように貯蔵容器内に液化ガスを充填する場合、充填後に温度が上昇すると貯蔵容器内の圧力(ガス圧)が異常に高まり、容器がその圧力により変形したりまたは著しい場合には破裂するなどの危険性を有していた。そのため、貯蔵容器内への高圧ガスの充填は、充填完了時に貯蔵容器内に多少の未充填空間が残るように80〜85%程度に行われ、液化ガスを過充填しないようにして安全を図っている。
【0004】
ところで、上記のように未充填空間を残して液化ガスを貯蔵容器に充填するために、一般的には貯蔵容器に過充填防止装置を取り付け、この過充填防止装置により貯蔵容器への
液化ガスの充填量を制御している。この種の過充填防止装置としては、例えば、図9に示した構造のものがある。
【0005】
図9に示した例では、貯蔵容器5の上部に設けた充填用開口5aに取り付ける過充填防止装置80は、貯蔵容器5内の液化ガスの液面とともに上下するフロート75を該貯蔵容器内に設置してある。そして、このフロート75の上下動によって液化ガスの充填量を調節し、貯蔵容器5内に所要の未充填空間が残るような充填を可能にしている。
【0006】
図9において、図示しない外部タンクからの液化ガスは、外部タンクと連結する接続口71aを介してパイプ部72、弁本体部73と遊動弁74aおよび背圧弁74bとからな
るバルブ74を経て、貯蔵容器5内に充填して貯蔵されるものである。
【0007】
貯蔵容器5内の液面の上下動とともに移動するフロート75は、アーム76を介して弁操作部77に取り付けられており、弁操作部77は支部77aを支点に回動可能に軸支され、該弁本体部73の下端に設けた弁孔73bに開閉可能に装着した背圧弁74bの先端と係合している。そのため、貯蔵容器5内に液化ガスを充填する前は、該フロ−ト75は自重で下降して弁支部77aを支点にして弁操作部77によって背圧弁74bを押し上げて弁孔73bを開き、バルブ74を開弁状態に保つ。そして、外部タンクからパイプ部72を介して弁本体部73に設けた放出口73cから貯蔵容器5内に放出して液化ガスを充填する。
【0008】
貯蔵容器5内への液化ガスの充填が進み、液化ガスの液面が所定の位置(高さ)まで上昇すると、該液面の移動と共に上昇するフロート75は、軸支部77aを支点に反時計方向に回動してバルブ74を構成する背圧弁74bの一端から離間する。そのため、スプリングにより外方に弾発されている背圧弁74bが下降して弁孔73bを閉鎖し、差圧により遊動弁74aが上方に移動して弁座部73aを閉じてバルブ74を閉鎖し、これにより貯蔵容器5内への液化ガスの過充填を遮断する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
過充填防止装置80が故障した場合、過充填防止装置を貯蔵容器5から取り外し、修理ないし破損部品の交換等を行う必要がある。ところが、従来構造の過充填防止装置80は、貯蔵容器5内にその主要構成部材を設けてあるため、貯蔵容器5から該主要構成部材を取外すには、該貯蔵容器内の液化ガスをいったん抜いた後でなければ、修理や部品交換を行なうことができないためその修理作業が大掛かりになるという問題点があった。
【0010】
しかし、貯蔵容器5からのガス抜き作業は非常に手間がかかり、また、ガス抜きは所要設備のある場所でしか行うことができないため、過充填防止装置80が故障した場合には、所要設備のある場所まで貯蔵容器5を運ばなければならなかった。しかし、従来の貯蔵容器は重量があるためその運搬の手間が甚大であって時間がかかり作業能率がわるいという問題点を有していた。
【0011】
そこで本発明は、貯蔵容器が故障した場合、故障した貯蔵容器からガス抜きすることなく、修理や部品交換を容易に行うことのできる過充填防止装置を提供することを課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、液化ガスを充填する貯蔵容器5の充填用開口5aに取り付け、該貯蔵容器への前記液化ガスの過充填を防止する過充填防止装置において、前記充填用開口5aに取り付けられる容器側部2と、該容器側部に取外自在に取り付けられる弁本体部1とからなり、前記弁本体部1は、外部タンクに接続する接続口13と貯蔵容器内への液化ガスの流入を許容あるいは阻止する操作ハンドル14を有した第1のバルブ11と、該貯蔵容器内へ流入する液化ガスの液面の上下動によりフロート16が上昇すると閉弁し、該フロートが降下すると開弁して前記第1のバルブ11に連通した液化ガスの過充填を防止する第2のバルブ12と、該第2のバルブ12を制御するフロート16とを有してなり、前記容器側部2は、内部に前記フロートを移動自在に収容するとともに流入する液化ガスを貯蔵容器5内に送るパイプ部22と、該貯蔵容器内へ流入する液化ガスの過充填防止位置である該パイプ部の下部に該パイプ部内への液化ガスの逆流を阻止する第3のバルブ23とを有してなることを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、液化ガスを充填する貯蔵容器5の充填用開口5aに取り付け、該貯蔵容器への液化ガスの過充填を防止する過充填防止装置において、前記充填用開口5aに取り付けられる容器側部2と、該容器側部に取外自在に取り付けられる弁本体部1とからなり、前記弁本体部1は、外部タンクに接続させる接続口13と貯蔵容器5内への液化ガスの流入を許容あるいは阻止する操作ハンドル14を有した第1のバルブ11と、該貯蔵容器内へ流入する液化ガスの液面の上下動によりフロート16が上昇して背圧弁15aが開弁すると該弁本体部内の差圧により遊動弁15が開弁し、該フロートが下降して背圧弁15aが閉弁すると該弁本体部内の差圧により遊動弁15が閉弁して前記第1のバルブ(11)に連通した液化ガスの過充填を防止する第2のバルブ12と、該第2のバルブの弁本体部1に枢動可能に軸支して一端を前記背圧弁(15a)と係合・離間する弁操作部17bの他端と連結したリンク機構17を介して連動したフロート16と、前記弁本体部に連結したガス案内用の小径な円筒31とを有してなり、前記容器側部2は、内部にフロート16を移動自在に収容すると共に弁本体部1から流入する液化ガスが貯蔵容器5内に送られる小径の内筒31を収容するパイプ部22と、該パイプ部の所定位置に取付けて該パイプ部内への液化ガスの逆流を阻止する弁口23bを開閉する弁体23cを該パイプ部の上部に取り付けた支持体25aの中心に取付けた案内筒28に挿通させた操作杆29の上端と該案内筒の間に装着したスプリング30を圧縮させて上下動可能に支持すると共に上端を該弁本体部に当接させた操作杆29の下端に弁体23cを設けた第3のバルブ23を有し、該弁本体部1を容器側部2から取り外すと該スプリング30の弾発力により第3のバルブ23が閉弁するようにしてなることを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、前記第3のバルブ23における弁体23cのパイプ部22への取付位置が、貯蔵容器5内への液化ガスの充填許容量に対応して決定され、該パイプの下端に設けた弁口23bに開閉可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、前記弁本体部1の放出口1cに上端を連結したガス案内用の小径な内筒31の下端に設けた噴出口32が、パイプ部22内に位置されて前記弁口23bより上方で且つ中間部の前記フロートを上下動する作動部分より下方に位置させてなることを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、前記容器側部2内に取外可能に嵌合させる弁本体部1の下部外周に設けた凹溝1d内にシールリング1eを装着させてなることを特徴とする。
【発明の実施の形態】
図1に本発明に係る実施の形態の過充填防止装置を示す。この過充填防止装置35は、弁本体部1および該弁本体部と取外自在な容器側部2とで構成されている。ここで、弁本体部1と貯蔵容器5にボルト3を用いて取付けた容器側部2とは、図示した実施の形態ではボルト4を用いて取外自在に取り付けてあるが、その他の適宜な取付機構ないし取付用部品を用いて同様に取外自在に構成することも可能である。また、以下の説明では高圧の液化ガスとして例えばLPGを用いているが、その他公知の高圧な液化ガスの場合にも同様に本発明の実施の形態を適用することができる。
【0017】
弁本体部1は、外部タンク(図示せず)に一端を連結した連結ホース(図示せず)等の連結手段の他端を接続する接続口13を設けてあり、該弁本体部1内に、LPGを導入させるため開閉弁からなる第1のバルブ11および容器側部2内へのLPGの過充填を防止する第2のバルブ12を有している。
【0018】
第1のバルブ11は、前記外部タンクに接続する接続口13および手動で回動させる操作ハンドル14を有している。また第2のバルブ12は、弁本体部1内の差圧で作動する遊動弁15と、該遊動弁および弁操作部17bと適宜係合する背圧弁15aとから構成されている。ここで、背圧弁15aの先端と係合する弁操作部17bの他端は、フロート16と、該フロート16に係合するリンク機構17とにより連動できるように構成されている。
【0019】
リンク機構17は、パイプ部22内の液面の上下動にともなって移動するフロート16と共に弁本体部1に設けた軸支部17aを支点にして回動する。さらに図1において、リンク機構17の上端には、背圧弁15aの先端と係合・離間する弁操作部17bを枢動可能に設けてある。
【0020】
容器側部2は、パイプ部22の上端に直接又は間接的に固着され、貯蔵容器5に取り付けるための取付部21を設けてあり、下端に弁口23bを有したパイプ部22と、逆止弁である弁体23aとからなる第3のバルブ23とを具えて構成されている。取付部21は、ボルト3を用いて貯蔵容器5の所望位置に設けた充填用開口5aに取り付けてある。
【0021】
パイプ部22は、取付部21から下側、つまり貯蔵容器5の内側に所定の長さだけ延在して設けてある。なお、該弁体23aには例えばスプリングなどを装着して耐震性を具備させるようにしてもよい。
【0022】
パイプ部22の内部に、上下動できるようにフロート16を収容してある。図示した例では、パイプ部22の下端に設けた弁口23bの位置を液化ガスの充填許容量に対応して図1に示す過充填防止位置Xとしている。このため第3のバルブ23は、パイプ部22の下端に図示して設けてあるが、これに限定されることなく、該過充填防止位置Xをパイプ部22の下端より上部の適宜位置に設定し、該位置に第3のバルブ23を設ける構成でもよい。
【0023】
上記の実施の形態において、弁本体部1と容器側部2を取付けるボルト4と、容器側部2と貯蔵容器5を取付けるボルト3との配置は、図2に示すように交互に45度位置をずらせてある。すなわち、図示した例では、ボルト3およびボルト4はそれぞれ90°の等間隔に配置されてあり、ボルト3はパイプ部22を有した取付部21を貯蔵容器5に設けた充填用開口5aに取付け、ボルト4は弁本体部1を前記取付部21に固定するためのものである。そのため、ボルト4を取り外せば取付部21から弁本体部1を簡単に取り外すことができる。
【0024】
次に、第2の実施の形態は、図1に示した実施の形態を改良したもので、同じ符号は同じものを表している。即ち、図1に示す容器側部2に取り付けたパイプ部22の下端に設けた取付リング24の中心には、図6に示すように直径上に配した支持体25の中心にボス部26を設けてある。このボス部26には、前記パイプ部22の下端に設けた弁口23bを開閉するための弁体23aが下端に取り付けられている支持杆27を上下動可能に取り付けてある。
【0025】
しかしながら、図6に示すようにパイプ部22の内部に支持体25などの障害物が存在していると、外部タンク(図示せず)から貯蔵容器5内に充填する液化ガスは、弁本体部の弁座1bおよび放出口1cを通り、さらに、パイプ部22内を通って該パイプ部の下端に取り付けた取付リング24の内部に設けた支持体25の両側で且つパイプ部22内を通過する際に、高圧ガスの流れに一段と乱れが生じて高圧ガス中に気泡が生じ、該パイプ部内の支持体25の上方に位置するフロート16を誤作動により押し上げてしまう。
【0026】
そのため、図7に示すように、パイプ部22の上方に取り付けた取付部21aまたは該パイプ部の上端に支持体25aを取り付け、且つ、フロート16を吊り下げる棒杆やワイヤや鎖などの吊下手段16aが挿通する開口部25bを設け、該支持体25aの中心に取り付けた筒状の案内部28に、長尺に形成した操作杆29を上下動可能に挿通させることにより左右への揺動を防止している。
【0027】
操作杆29の下端は、前記パイプ部22の下端付近に位置させ、上面を流線形にして上方からの流体抵抗を少なくなるように形成した弁体23cを取り付けてある。操作杆29の上端は、弁本体部1の下面により押し下げられ、該操作杆の上端と案内筒28との間に装着したスプリング30は圧縮される。
【0028】
操作杆29の上端は、弁本体部1の下面に当接しているので、弁本体部1を取付部21aから取り外して操作杆29の上端を弁本体部1による押圧から解放すると、圧縮しているスプリング30の弾発力により押し上げられる。すると、該操作杆29の下端に設けた弁体23cが引き上げられて、パイプ部の下端に設けた弁口23bを閉じて貯蔵容器内からのガスの漏出を遮断する。
【0029】
弁本体部1を取付部21aから取り外すまで,操作杆29の上端は弁本体部の下面により押し下げられているため、弁体23cが弁口23bを完全に閉鎖しない状態でも、弁本体部1の下部外周に設けた凹溝1d内に装着したシールリング1eが取付部21aとの間をシールしている。そして、弁本体部1を取付部21aから上方に取り出すと、スプリング30により弁体23cが引き上げられて弁口23bを閉鎖する。
【0030】
弁本体部1に設けた放出口1cには、前記パイプ部22より小径で且つやや短いガス案内用の内筒31の上端を連結してあり、該内筒31の下端は該パイプ部22の中間部内に位置している。そのため、該放出口1cに連結して前記支持体の開口部25bを挿通した内筒31の下端に設けた噴出口32は、前記支持体25aより下方で且つフロート16の中間部、即ち、フロートを上下動する作動部分より下方であって、弁体23cより上方のパイプ部22内に位置している。
【0031】
以下に、本発明に係る第1〜3の実施の形態の作用について説明する。
【0032】
まず第1の実施の形態の作用について説明すると、図1に示した貯蔵容器5の充填用開口5aに取り付けた過充填防止装置35の接続口13と外部タンク(図示せず)とを連結ホース(図示せず)で接続し、操作ハンドル14を回動して第1のバルブ11を開くと、開弁している第2バルブ12を介して貯蔵容器5内に液化ガスの充填を開始する。貯蔵容器5内では、液化ガスの充填の進行に従って液化ガスの液面が次第に上昇する。
【0033】
フロート16が、図1において実線で示す下方に位置すると、リンク機構17の一端に連動する弁操作部17bは、背圧弁15aの先端と係合して後退させることにより弁口部1aを開放する。また、遊動弁15は弁本体部1内の差圧により移動して弁座1bを開き、接続口13から流入する高圧な液化ガスは、第2のバルブ12の弁座1bおよび出口1cを通り、さらにパイプ部22内を通って弁口23bから貯蔵容器5内に充填される。
【0034】
パイプ部22の下端から貯蔵容器5内に噴出する液体は気相部に噴出されるが、貯蔵容器5内の液面が上昇して弁口23bの位置、即ち、過充填防止位置Xに達すると、パイプ部22から流出しようとする液化ガスは該液面に衝突し、該パイプ部22内の液化ガスの流れに抵抗する力が増す。この場合、弁体23aにフロ−ト等を装着し、液面の上昇により該パイプ部22の下部に設けた弁口23bの出口通路を狭めて流れの抵抗を増すようにすることも可能である。
【0035】
パイプ部22の下端に設けた弁口23bが、貯蔵容器内の上昇した液面により閉じるとパイプ部22内の液面が急激に上昇し、該液化ガスの浮力によりフロート16は破線で示した上方の位置に移動する。すると、リンク機構17と連動する弁操作部17bは、図1において軸支部17aを支点に時計方向に回動し、前進する背圧弁15aが弁口部1aを閉じて弁操作部17bが背圧弁15aから離間する。遊動弁15は、弁本体部1内の差圧により第1のバルブ11方向に移動し、弁座1bを閉じることにより第2のバルブ12を閉鎖し、貯蔵容器5内への液化ガスの充填を遮断する。
【0036】
第3のバルブ23をなすパイプ部の下端に設けた弁口23bが、上昇した液面により閉鎖した後、急激に上昇するパイプ部22内の液体の浮力によりフロート16が上昇して第2のバルブ12の遊動弁15が動作するまでの時間は、パイプ部22内の容量によって決まるがいずれにしてもこの動作時間は短時間である。即ち、実質的に第3のバルブ23が設けられた位置、つまりパイプ部22の下端の過充填防止位置Xを基準として過充填防止を行うものである。
【0037】
一方、過充填防止装置35を構成する弁本体部1が故障して部品交換などの修理を行う場合、ボルト4を取り外せば弁本体部1を容器側部2から簡単に取外すことができ、ガスの排出作業を不要にして短時間で修理や部品交換作業が可能になる。この場合、図1において、フロート16は下方に位置し、遊動弁15及び背圧弁15aからなる第2のバルブ12は開いており、第3のバルブ23も開いている。ここで、弁本体部1の取外作業は次のように行われる。
【0038】
まず、操作ハンドル14を手動で回動して第1のバルブ11を開いて、パイプ部22内の液化ガスを大気中に排出する。すると圧力差によって第3のバルブ23の弁体23aが動作してパイプ部の弁口23bを閉じ、貯蔵容器5内からの液化ガスの排出を第3のバルブ23で遮断する。そして、パイプ部22内の圧力を大気圧と等しい圧力に戻した後、ボルト4を外して弁本体部1を容器側部2の取付部21から外し、弁本体部1およびフロ−ト16を取り外して故障個所の保守点検や部品交換などを行う。
【0039】
図5は第2の実施の形態を示している。この実施の形態における過充填防止装置35aは、前記第1の実施の形態の過充填防止装置35と基本的に同じ構造および動作をするが、以下の点が異なる。すなわち、この第2の実施の形態では、弁本体部1を液化ガス用の貯蔵容器5の充填用開口5aから横方向にずらして設け、これによりフロート16のリンク機構17をより簡略化している。なお同じ符号は同じものを表している。
【0040】
図7に示した第3の実施の形態に置ける過充填防止装置についてその作用を説明すると、第1の実施の形態における過充填防止装置35と基本的に同じ構造および作用は殆ど同じであリ、同じ符号は同じものを表している。
【0041】
即ち、操作ハンドル14を操作して第1のバルブ11を開放すると、外部タンク(図示せず)から供給された高圧な液化ガスは、接続口13から進入して弁座1bを通った後、放出口1cに固着した小径な内筒31内に進入し、該内筒下端に設けた噴出口32からパイプ部22内に噴出する。この噴出口32から勢い良く噴出したガス中に気泡が発生してパイプ部22内で一段と流れが乱れるが、フロートを上下動させる作動部分が該噴出部分より上方に位置していて、下方に位置していないためフロートは誤作動せず、高圧ガスの乱れはパイプ部22内のフロート16の作動にほとんど影響を与えることがない。
【0042】
即ち、操作杆29を支持する支持体25aをパイプ部22の上方に位置させることにより、フロートが位置するパイプ部22内の中間部より上方のガスの乱れを少なくし、且つ、前記噴出口32の近隣に他の障害物を設けていないためガスの乱れが小さくてすむ。該パイプ部の下端に設けた弁口23bの下方に位置する第3のバルブ23の弁体23cは、ガスの流れに対する流体抵抗が少なくなるように形成してある。
【0043】
このように、外部タンクから供給される高圧の液化ガスの充填に際して、弁本体部1の放出口1cに連結した内筒31の下端に設けた噴出口32の位置を、パイプ部22の中間部分より下方に位置させたため、第3のバルブ23を構成する弁口23bの内側には前記操作杆29以外障害物は存在しない。
【0044】
第2のバルブ12の作動・不作動に関係なく、修理や保守点検のために、弁本体部1を容器側部2の取付部21aから取り外すと、該弁本体部の下面による操作杆29の押下げが解消され,該操作杆の上方に装着して圧縮されているスプリング30の弾発力により該操作杆29を押し上げて弁体23cを引き上げることにより、確実に弁口23bを閉じてガス漏れを遮断することができる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、貯蔵容器内に液化ガスを充填する場合にパイプ部内の液面の位置に応じて正確に作動して未充填空間を保ってガスの過充填を遮断できるため安全である。また貯蔵容器内の高圧な液化ガスを大気中に排出することなく、弁本体部を容器側部から取り外すことができ、ガス抜きの必要なしに弁本体部の故障修理や部品交換等を貯蔵容器の設置現場で行うことができる。
請求項2の発明は、前記効果の他に、過充填を防止する第2のバルブの作動・不作動に関係なく、たとえ遮断装置が故障して作動しない場合でも、弁本体部を容器側部から取り外すことにより第3のバルブが確実に作動してガス漏出を確実に遮断出来るので、作動が確実で安全である。
請求項3の発明は、パイプ部の下端に第3のバルブの弁口を設けてあるため、比較的構造が簡単であり修理の際に容易に弁体を取り外すことが出来る。
請求項4の発明は、外部から供給する高圧な液化ガスの噴出口をパイプ部内に位置するフロートの中間部より下方に配したため、該フロートの作動部に高圧ガスの影響を受けることが少なく、該フロートの誤作動を防止することが出来る。
請求項5の発明は、第3のバルブがまだ完全に作動しない状態で、弁本体部を容器側部の取付部から取り外すまでの間、パイプ部内からのガス漏出をシールすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る過充填防止装置の第1の実施の形態を示す要部の断面図である。
【図2】 貯蔵容器の充填用開口に設けた取付部分を示す容器側部の上面図である。
【図3】 弁本体部の中央部分の縦断面図である。
【図4】 弁本体部の右側内部構造を示すため側蓋を外した状態の右側面図である。
【図5】 本発明に係る過充填防止装置の第2の実施の形態を示した要部の断面図である。
【図6】 図1のA−A線方向の断面図である。
【図7】 本発明に係る過充填防止装置の第3の実施の形態を示した要部の断面図である。
【図8】 弁本体部を取付部から取り外して第3のバルブが閉鎖した状態を示した要部断面図である。
【図9】 従来の過充填防止装置の要部を示す断面図である。
【図10】 図に示すフロートを省略した弁本体部の底面図である。
【符号の説明】
1 弁本体部
1a 弁口部
1b 弁座部
1c 放出口
1e シールリング
2 容器側部
5a 充填用開口
5 貯蔵容器
11 第1のバルブ
12 第2のバルブ
13 接続口
14 操作ハンドル
15 遊動弁
15a 背圧弁
16 フロート
17 リンク機構
17a 軸支部
17b 弁操作部
22 パイプ部
23 第3のバルブ
23a 弁体
23b 弁口
23c 弁体
25a 支持体
27 支持杆
28 案内筒
29 操作杆
30 スプリング
31 内筒
32 噴出口
35 過充填防止装置

Claims (5)

  1. 液化ガスを充填する貯蔵容器(5)の充填用開口(5a)に取り付け、該貯蔵容器への前記液化ガスの過充填を防止する過充填防止装置において、
    前記充填用開口(5a)に取り付けられる容器側部(2)と、該容器側部に取外自在に取り付けられる弁本体部(1)とからなり、
    前記弁本体部(1)は、外部タンクに接続する接続口(13)と貯蔵容器()内への液化ガスの流入を許容あるいは阻止する操作ハンドル(14)を有した第1のバルブ(11)と、該貯蔵容器内へ流入する液化ガスの液面の上下動によりフロート(16)が上昇すると閉弁し、該フロートが降下すると開弁して前記第1のバルブ(11)に連通した液化ガスの過充填を防止する第2のバルブ(12)と、該第2のバルブ(12)を制御するフロート(16)とを有してなり、
    前記容器側部(2)は、内部に前記フロートを移動自在に収容するとともに流入する液化ガスを貯蔵容器(5)内に送るパイプ部(22)と、該パイプ部の下部に取付けて該パイプ部内への液化ガスの逆流を阻止する第3のバルブ(23)とを有してなることを特徴とする過充填防止装置。
  2. 液化ガスを充填する貯蔵容器(5)の充填用開口(5a)に取り付け、該貯蔵容器への液化ガスの過充填を防止する過充填防止装置において、
    前記充填用開口(5a)に取り付けられる容器側部(2)と、該容器側部に取外自在に取り付けられる弁本体部(1)とからなり、
    前記弁本体部(1)は、外部タンクに接続させる接続口(13)と貯蔵容器(5)内への液化ガスの流入を許容あるいは阻止する操作ハンドル(14)を有した第1のバルブ(11)と、該貯蔵容器内へ流入する液化ガスの液面の上下動によりフロート(16)が上昇して背圧弁(15a)が開弁すると該弁本体部内の差圧により遊動弁(15)が開弁し、該フロートが下降して背圧弁(15a)が閉弁すると該弁本体部内の差圧により遊動弁(15)が閉弁して前記第1のバルブ(11)に連通した液化ガスの過充填を防止する第2のバルブ(12)と、該第2のバルブの弁本体部(1)に枢動可能に軸支して一端を前記背圧弁(15a)と係合・離間する弁操作部(1)の他端と連結したリンク機構(17)を介して連動したフロート(16)と、前記弁本体部に連結したガス案内用の小径な円筒(31)とを有してなり、
    前記容器側部(2)は、内部にフロート(16)を移動自在に収容すると共に弁本体部(1)から流入する液化ガスが貯蔵容器(5)内に送られる小径の内筒(31)を収容するパイプ部(22)と、該パイプ部の所定位置に取付けて該パイプ部内への液化ガスの逆流を阻止する弁口(23b)を開閉する弁体(23c)を該パイプ部の上部に取り付けた支持体(25a)の中心に取り付けた案内筒(28)に挿通させた操作杆(29)の上端と該案内筒の間に装着したスプリング(30)を圧縮させて上下動可能に支持すると共に上端を該弁本体部に当接させた操作杆(29)の下端に弁体(23c)を設けた第3のバルブ(23)を有し、該弁本体部(1)を容器側部(2)から取り外すと該スプリング(30)の弾発力により第3のバルブ(23)が閉弁するようにしてなることを特徴とする過充填防止装置。
  3. 前記第3のバルブ(23)における弁体(23c)のパイプ部(22)への取付位置が、貯蔵容器(5)内への液化ガスの充填許容量に対応して決定され、該パイプの下端に設けた弁口(23b)に開閉可能に取り付けられていることを特徴とする請求項2記歳の過充填防止装置。
  4. 前記弁本体部(1)の放出口(1c)に上端を連結したガス案内用の小径な内筒(31)の下端に設けた噴出口(32)が、パイプ部(22)内に位置されて前記弁口(23b)より上方で且つ中間部の前記フロートを上下動する作動部分より下方に位置させてなることを特徴とする請求項2記載の過充填防止装置。
  5. 前記容器側部(2)内に取外可能に嵌合させる弁本体部(1)の下部外周に設けた凹溝(1d)内にシールリング(1e)を装着させてなることを特徴とする請求項2記載の過充填防止装置。
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