JP4382850B2 - 移動通信システムにおける送信処理方法及び基地局 - Google Patents
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Description
図24に、基地局送信装置の構成を示す。この図24に示す基地局送信装置は、例えば、チャネル多重部101と、シリアル/パラレル変換処理部102と、逆高速フーリエ変換(IFFT)処理部103と、ガードインターバル挿入部104と、ガードインターバル長制御部105と、無線処理部106と、送信アンテナ107とをそなえて構成され、データチャネルの信号(シンボル)、パイロットチャネルの信号(シンボル)及び同期チャネル(SCH)の信号(シンボル)等がチャネル多重部101にて時間多重された後、シリアル/パラレル変換処理部102にて、シリアル/パラレル変換されて各サブキャリアに配置され、逆高速フーリエ変換(IFFT)処理部103にて、IFFT処理が施されることによって時間領域信号に変換される。なお、以降の説明において、上記各種チャネルの信号(シンボル)を単に「〜チャネル」と略記することがある。
第二段階では、第一段階で検出したサブフレームタイミングにて高速フーリエ変換(FFT)処理を行なって(つまり、検出したサブフレームタイミングがFFTタイミングとなる)、周波数領域信号を生成し、当該信号から前記パイロットチャネルを抽出する。そして、抽出したパイロットチャネルと候補スクランブルコード(パイロットレプリカ)との相関を取り、例えば、最大の相関値を示す候補スクランブルコードを検出スクランブルコードとする(ステップS200)。
3GPP R1-051549 「Physical Channels and Multiplexing in Evolved UTRA Downlink」、NTT DoCoMo, NEC, SHARP、2005年8月29日 3GPP R1-051549 「Cell Search procedure for initial synchronization and neighbour cell identification」、Nokia、2005年11月7日 丹野、新、樋口、佐和橋:「下りリンクブロードバンドOFCDMにおけるパイロットチャネルを用いる3段階高速セルサーチ法」、信学技報 (TECHNICAL REPORT OF IEICE. RCS2002-40, CQ2002-40(2002-04), p.135-140)
(1)本発明の移動通信システムにおける送信処理方法は、基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムにおいて、該基地局が、前記複数種類のフレームについて、少なくとも一部の前記有効データの位置がフレームタイミングから同じ位置になるように、ガードインターバル長の調整を行ない、前記調整後のフレームを該移動局へ送信することを特徴としている。
(3)また、該基地局は、前記複数種類のフレームの中で最小のガードインターバル長に他のフレームの前記有効データの前部に挿入するガードインターバル長を合わせるように前記調整を行なうのが好ましい。
(5)さらに、前記有効データは、該移動局が前記セルに固有の情報であるのが好ましい。
(7)さらに、前記セルに固有の情報は、該移動局への報知情報であってもよい。
(8)また、前記セルに固有の情報には、ガードインターバル長に関する情報を含めてもよい。
(11)さらに、該基地局は、前記スクランブルコードグループ情報にガードインターバル長に関する情報を含めてもよい。
(13)さらに、本発明の基地局は、基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムに用いられるものであって、前記フレーム先頭の有効データの前部にガードインターバルを挿入するガードインターバル挿入部と、前記複数種類のフレームについて、前記有効データの前部に同じ長さのガードインターバルが挿入されるように、該ガードインターバル挿入部にて挿入するガードインターバルの長さを制御するガードインターバル長制御部とをそなえて構成されたことを特徴としている。
(16)また、該ガードインターバル長制御部は、前記他のフレームのガードインターバル長と前記最小のガードインターバル長との差に等しい長さのガードインターバルを前記有効データの末尾に挿入すべく該ガードインターバル挿入部を制御してもよい。
(18)また、前記セルに固有の情報は、該移動局が前記セルに固有のスクランブルコードを同定するための情報であってもよい。
(19)さらに、本発明の移動通信システムにおける送信処理方法は、基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムにおいて、該基地局が、少なくとも前記複数種類のいずれかのフレームの前記有効データについて、当該フレームのガードインターバル長と他のフレームのガードインターバル長との差分に応じた位相回転処理を施し、前記位相回転処理後のフレームを該移動局へ送信することを特徴としている。
(1)ガードインターバル長の異なる複数種類のフレームを混在して用いるシステムにおいても、受信側(移動局)では、それらの相違に依存せず、常に、一定タイミングで、有効データのサンプルずれを起こすことなく、適切な時間区間で有効データについてのFFT処理等の受信処理を行なうことができる。したがって、移動局の構成を大規模化あるいは複雑化することなく、適切な処理(例えば、セルサーチ処理等)を実現することができ、移動局の簡易化、及び、特性改善を図ることができる。
10 チャネル多重部
11 シリアル/パラレル変換処理部
12 逆高速フーリエ変換(IFFT)処理部
13 ガードインターバル挿入部
14 無線処理部
15 送信アンテナ
16 サブフレームフォーマット記憶部
17 送信サブフレームフォーマット決定部
18 チャネル多重制御部
19 ガードインターバル長制御部
19a 位相回転処理部
2 移動局端末(UE)
20 受信アンテナ
21 無線処理部
22 第一段階処理部
22−1 同期チャネルレプリカ信号記憶部
22−2 相関処理部
22−3 サブフレームタイミング検出部
23 第二段階処理部
23−1 GI除去部
23−2 FFT処理部
23−3 パイロット抽出部
23−4 候補スクランブルコード記憶部
23−5 パイロット相関処理部
23−6 スクランブルコード検出部
23−7 パイロット/グループ同定用情報抽出部
23−8 グループ同定処理部
23−9 候補グループコード記憶部
24 復調処理部
111 パイロットチャネル
112 同期チャネル(SCH)
113 データチャネル
116 報知情報チャネル
118 グループ同定用情報(S-SCH)
300 受信信号
400 FFTウィンドウ
・基地局送信装置
図1は本発明の第1実施形態に係る基地局送信装置の要部の構成を示すブロック図で、この図1に示す基地局送信装置1は、例えば、チャネル多重部10と、シリアル/パラレル変換処理部11と、IFFT処理部12と、ガードインターバル(GI)挿入部13と、無線処理部14と、送信アンテナ15と、サブフレームフォーマット記憶部16と、送信サブフレームフォーマット決定部17と、チャネル多重制御部18と、ガードインターバル長制御部19とをそなえて構成されている。
送信サブフレームフォーマット記憶部16は、送信すべきサブフレームフォーマットの種別に関する情報(本例では、ショートGIサブフレームかロングGIサブフレームかを特定する情報)、各サブフレームについての1サブフレームあたりの送信シンボル数(Nsf)、各サブフレームについてのGI長(Ngi_s,Ngi_l)等、送信サブフレームを構成する(組み立てる)際に必要となる情報を記憶しておくものである。
基地局1では、送信サブフレームフォーマット決定部17によって、送信サブフレームフォーマットを決定し(図3のタイミングT1参照)、サブフレームフォーマット記憶部16から送信サブフレームフォーマット種(S,L)、1サブフレームあたりの送信シンボル数Nsfおよびガードインターバル長(Ngi_s,Ngi_l)を読み出し、チャネル多重制御部18およびガードインターバル長制御部19へ出力(指示)する(図2のステップS1及び図3のタイミングT2参照)。なお、上記送信サブフレームフォーマット種(S,L)のSはショートGIサブフレームフォーマット、LはロングGIサブフレームフォーマットを意味している。
なお、チャネル多重制御部18は、上述のごとくNc個の各チャネルの変調データ(A,B,C,…)をチャネル多重部10に入力すると、内部カウンタの値をカウントアップする。ただし、当該カウントアップによりNsfを超えた場合は0にリセットする(図2のステップS4及び図3の符号184参照)。なお、NsfはOFDMシンボル数の上限値を意味し、前述したように、ショートGIサブフレームの場合は7シンボル、ロングGIサブフレームの場合は6シンボルである。
ここで、現在の(送信サブフレームフォーマット決定部17で決定された)送信サブフレーム(フォーマット)が、ショートGIサブフレーム(S)の場合は(Ngi_pre,Ngi_post)=(Ngi_s,0)とし、ロングGIサブフレーム(L)の場合は(Ngi_pre,Ngi_post)=(Ngi_s,Ngi_l-Ngi_s)とする。なお、現在の送信サブフレーム(フォーマット)が、ロングGIサブフレームで内部カウンタの値が0でない場合(つまり、GI挿入対象の有効シンボルがサブフレームの先頭シンボル以外の場合)は、(Ngi_pre,Ngi_post)=(Ngi_l,0)として、有効シンボル前部にGI長Ngi_lのガードインターバルの挿入を指示する(図2のステップS7)。
一方、無線処理部14は、ガードインターバル挿入部13からのOFDMシンボルについてアップコンバート処理等の所要の無線処理を施して、送信無線信号を送信アンテナ15から伝播路へ送信する(図2のステップS10及び図3の符号191参照)。
次に、移動局端末2の構成及び動作について説明する。
図6はOFDM通信システムにおける移動局端末2の要部の構成を示すブロック図で、この図6に示す移動局端末2は、例えば、受信アンテナ20と、同期チャネルレプリカ信号記憶部22−1,相関処理部22−2及びサブフレームタイミング検出部22−3を有して成る第一段階処理部22と、GI除去部23−1,FFT処理部23−2,パイロット抽出部23−3,候補スクランブルコード記憶部23−4,パイロット相関処理部23−5及びスクランブルコード検出部23−6を有して成る第二段階処理部23と、復調処理部24とをそなえて構成されている。
そのため、この第二段階処理部23において、GI除去部23−1は、サブフレームタイミング検出部22−3で検出されたサブフレームタイミングを基に受信信号に挿入されているガードインターバルを除去するものである。ただし、本例では、前述したように、基地局1において、少なくとも送信サブフレーム先頭の有効シンボル前部には、ショートGIサブフレーム及びロングGIサブフレームの相違に関わらず、常に、一定GI長(Ngi_s)のガードインターバルが挿入されているので、少なくともサブフレーム先頭については上記サブフレームタイミングにて当該一定GI長(Ngi_s)のガードインターバルを除去することになる。
そして、復調処理部24は、上記スクランブルコード検出部23−6にて検出されたスクランブルコードを用いた逆拡散処理や、有効シンボルについてのFFT処理等を含む所要の受信信号復調処理を行なうものである。なお、本例では、サブフレーム先頭の有効シンボル前部のGI長を、異なるGI長をもつサブフレームフォーマットの相違によらず、一定としているため、本来のGI長よりも短いGI長となる場合があり、その分、遅延波による特性劣化が生じるおそれがあるが、これは、当該復調処理部24において、図9により後述する処理を行なうことで回避可能である。
本例においても、移動局2は、図7に示すように、セルサーチの第一段階の処理として、既知パターンである同期チャネル(SCH)の時間信号のレプリカとの相関を検出して、例えば、最大の相関値を示すタイミングをサブフレームタイミングとする(ステップS21)。
このように、本例では、サブフレーム先頭シンボルのFFT処理において、受信信号のサブフレームフォーマットの相違(ショートGIサブフレームかロングGIサブフレームか)に関係なく、常に、サブフレームタイミングからNgi_s[sample]分のガードインターバルを除去することにより、サンプルずれを起こすことなく、常に適切な時間区間(FFTウィンドウ)でFFT処理を実行することができる。
以上のように、本実施形態によれば、移動局2によるセルサーチの第二段階のスクランブルコード検出時のパイロットチャネルが多重されたサブフレーム先頭シンボルのFFT処理において、受信信号のサブフレームフォーマットの相違(ショートGIサブフレームかロングGIサブフレームか)に関係なく、常に、サブフレームタイミングからNgi_s[sample]分のガードインターバルを除去することにより、サンプルずれを起こすことなく、常に適切な時間区間(FFTウィンドウ)でFFT処理を実行することができ、結果として、適切なパイロットチャネル抽出処理及びスクランブルコード検出処理を行なうことができる。
移動局2は、上述した基地局1のスクランブルコードを検出した後、セル固有の情報が含まれる報知情報(基地局1から周期的に報知情報チャネルよって送信される)の受信を行なうが、上述した第1実施形態では、受信しているサブフレームに挿入されているガードインターバルの長さの相違(ロングGIサブフレームかショートGIサブフレームか)に関わらず、適正な時間区間でFFT処理を実行してスクランブルコードを検出することができたが、受信しているサブフレームについての情報(どのGI長をもつサブフレームか)は依然として未知であるため、報知情報の復調処理時には、全ての候補GI長(Ngi_s,Ngi_l)について処理が必要となる。
ここで、図10はサブフレームフォーマットを時間及びサブキャリア(周波数)の2次元配置で表しているが、時間領域で表すと、図5と同様に、図11に示すようになる。即ち、この図11において、(1)がロングGIサブフレームフォーマットを表し、(2)がショートGIサブフレームフォーマットを表しており、いずれのフォーマットにおいても、サブフレーム先頭の有効シンボル(符号114参照)には、パイロットシンボルと報知情報チャネル(BCH)(以下、単に「報知情報」ともいう)とが多重(周波数多重)されている。
なお、上記では、サブフレーム先頭シンボルの有効データ開始位置がサブフレームタイミングから同じ位置になるようにガードインターバルの配置を制御しているが、2シンボル目以降について、有効データ開始位置がサブフレームタイミングから同じ位置になるようにガードインターバルの配置を制御してもよい。例えば、ショートGIサブフレームの3シンボル目とロングGIサブフレームの2シンボル目の有効データ開始位置がサブフレームタイミングから同じ位置になるようにガードインターバルの配置を制御しても良い。このような場合には、有効データ開始位置がサブフレームタイミングから同じ位置になっている有効データにパイロットおよび報知情報が多重される。
従来例として前述した前記非特許文献3で提案されている技術(3段階高速セルサーチ法)では、例えば図12に示すように、サブフレームの先頭と末尾にそれぞれパイロットシンボルが多重され、末尾のパイロットシンボルには、先頭のパイロットパターンP(i)(i=0〜Nc−1)に、スクランブルコードグループを特定(同定)するためのグループ同定用情報であるグループコードG(i)が乗算されたパターン(スクランブルコードグループ情報)G(i)P(i)が用いられる。なお、この図12では全てのサブキャリアについてパイロットシンボルが多重されているが、1サブキャリア間隔等、間引いて多重されている場合もある。
そして、第三段階では、パイロットシンボルと、第二段階で検出したグループに含まれる候補スクランブルコードとの相関をとることにより、スクランブルコードを検出する。
即ち、グループコードは時間的に隣接したサブフレーム先頭のパイロットにより復調されるが、GI長が異なる複数のサブフレームが混在する場合においては、全ての候補ガードインターバル長において、FFT処理したパイロットシンボルを用いて、復調処理を行なう必要がある。また、この場合、処理量の増加、及び、検出時の候補数が増加するため、特性の劣化につながる。
以上のような構成(フォーマット)を有するサブフレームについても、基本的には、図1に示した基地局1において、サブフレームフォーマット記憶部16に、図13及び図14に示すサブフレームフォーマットを組み立てるのに必要な情報を予め記憶しておき、その情報に基づいてチャネル多重制御部18が上記グループ同定用情報を含む各種チャネルの時間多重処理を制御するようにすれば、図1と同様の構成で、図13及び図14に示すサブフレームフォーマットでの送信を実現できる。
そして、第二段階の処理としては、検出されたサブフレームタイミングを用いて受信信号についてFFT処理を行なって周波数領域信号に変換した上で、グループ同定用情報とパイロットチャネルとを抽出し、前記式(1)に示したように、グループ同定用情報と時間的に隣接するパイロットチャネルの複素共役を乗算して得られた(復調された)系列と、候補グループコードとの相関をとり、例えば最大の相関値を得るグループを検出グループとして同定する。
つまり、上記第二段階及び第三段階の処理は、例えば図6に示した移動局2の構成において、パイロット抽出部23−3に代えて、パイロットチャネルとグループ同定用情報とを抽出するパイロット/グループ同定用情報抽出部23−7をそなえるとともに、パイロット相関処理部23−5の前段に、上記候補グループコードを記憶する候補グループコード記憶部23−9と、当該候補グループコード記憶部23−9に記憶されている候補グループコードを用いて前記式(1)による演算を行なってグループの同定を行なうグループ同定処理部23−8とを設けることにより実現可能である。
上述した実施形態では、いずれも、サブフレーム先頭の有効シンボルにパイロットチャネルが配置(多重)されるとともに、サブフレーム末尾の有効シンボルに同期チャネル(SCH)が多重されているが、これらの関係を入れ替えて、例えば図16及び図17に示すように、同期チャネル(SCH)をサブフレーム先頭の有効シンボルに多重し(図16の斜線部112及び図17の符号114参照)、パイロットチャネルをサブフレーム末尾の有効シンボルに多重してもよい(図16の斜線部111及び図17の符号119参照)。なお、符号113は本例においてもデータチャネルを表している。
即ち、例えば図18に模式的に示すように、受信信号(符号300参照)のサブフレームフォーマットがショートGIサブフレームフォーマット(符号301参照)かロングGIサブフレームフォーマット(符号302参照)か分からなくても、いずれのサブフレームについてもその先頭の有効シンボル(符号114参照)の前部には同じGI長Ngi_sのガードインターバル(符号115参照)が挿入されているので、前記相関処理部22−2(図6参照)において最大の相関値を示すタイミングを容易かつ確実に検出することが可能である。
このように、本例では、パイロットチャネルをサブフレーム末尾の有効シンボルに多重していることで、スクランブルコード検出部23−6(図6参照)でのスクランブルコード検出処理時において、ロングGIサブフレームが基地局1から送信されている場合、第1実施形態と比較して、長いガードインターバルが付加されているメリットを活かすことができ、特性改善を見込むことができる。
さらに、上述した実施形態では、いずれも、サブフレーム先頭の有効シンボルについてのみGI長の調整を行なっているが、サブフレーム先頭以外の有効シンボルについて同様のGI長調整を行なってもよい。
また、上記では、サブフレーム先頭シンボルの有効データ開始位置がサブフレームタイミングから同じ位置になるようにガードインターバルの配置を制御しているが、2シンボル目以降について、有効データ開始位置がサブフレームタイミングから同じ位置になるようにガードインターバルの配置を制御してもよい。例えば、ショートGIサブフレームの3シンボル目とロングGIサブフレームの2シンボル目の有効データ開始位置がサブフレームタイミングから同じ位置になるようにガードインターバルの配置を制御しても良い。このような場合には、有効データ開始位置がサブフレームタイミングから同じ位置になっている有効データに同期チャネルが多重される。
有効シンボルの時間領域信号をgk(ただし、kは時間[sample]を表し、0≦k≦N−1で、NはDFTサイズを表す)とし、gkをΔk[sample]だけ循環的にシフトした信号を離散フーリエ変換(DFT)すると、下記式(2)となる。
したがって、前述した第1実施形態において、ロングGIサブフレームの前後にガードインターバルが付加された先頭OFDMシンボルは、周波数方向にNgi_l-Ngi_sだけ位相回転させた系列をIFFT処理した有効シンボル(Ngi_l-Ngi_s[sample]だけ循環的にシフトしたシンボルになる)の前部にNgi_l[sample]のガードインターバルを付加したOFDMシンボルと考えることができる。
だけ回転させた系列)をIFFT処理部12に入力する構成とする。
ここで、上記位相回転処理部19aは、チャネル多重制御部18によって制御される。即ち、チャネル多重制御部18は、既述のチャネル多重制御機能に加えて、送信サブフレームフォーマット決定部17にて送信サブフレームフォーマットがロングGIサブフレームフォーマットと決定された場合に、そのサブフレーム先頭の有効シンボルについて、上記位相回転処理の指示を位相回転処理部19aに与える機能を具備し、位相回転処理部19aは、当該指示を受けることにより、上記位相回転処理を実行することになる。なお、図19において、他の既述の符号と同一符号を付した構成要素は、特に断らない限り、既述のものと同一もしくは同様のものである。
基地局1Aでは、送信サブフレームフォーマット決定部17によって、送信サブフレームフォーマットを決定し(図21のタイミングT1参照)、サブフレームフォーマット記憶部16から送信サブフレームフォーマットに応じた1サブフレームあたりの送信シンボル数Nsfおよびガードインターバル長(Ngi)を読み出し、チャネル多重制御部18およびガードインターバル挿入部13へ出力する(図20のステップS11及び図21のタイミングT2参照)。
一方、シリアル/パラレル変換処理部11は、チャネル多重部10から入力された時間多重信号(Nc個の変調データ)をシリアル/パラレル変換して各サブキャリアに配置して、位相回転処理部19aへ出力する(図20のステップS14)。位相回転処理部19aは、チャネル多重制御部18から前記位相回転指示があれば(サブフレーム先頭の有効シンボルの場合)、入力系列を前述したごとく周波数方向に位相回転処理してIFFT処理部12へ出力する(図20のステップS15及び図21の矢印187参照)。なお、サブフレーム先頭の有効シンボル以外の場合は、その入力系列については上記位相回転処理は施されずに、IFFT処理部12へ出力される(図21の点線矢印185参照)。
ガードインターバル挿入部13は、IFFT処理部12から入力された有効シンボルの末尾Ngi[サンプル]をコピーし、有効シンボル前部に付加して(図21の符号189参照)無線処理部14へ出力する(図20のステップS18及び図21の矢印190参照)。
以降、以上の処理が繰り返されることにより、例えば図22の(1)に示すようなロングGIサブフレームフォーマット、又は、図22の(2)に示すようなショートGIサブフレームフォーマットにて、ダウンリンクの無線信号が送信されることになる。
一方、ショートGIサブフレームの場合は、図5の(2)の場合と同様に、サブフレーム先頭の有効シンボル前部には、以降の有効シンボルに対して付加されるGI長Ngi_sと同じ長さのガードインターバルが多重されるとともに(符号115参照)、前記位相回転処理を施されていないパイロットシンボルが挿入される(符号114参照)。
つまり、本例では、前述した第1実施形態と異なり、サブフレームフォーマット自体に変更を加えることなく(挿入GI長を調整することなく)、第1実施形態と同等の処理を実現することができるのである。したがって、第1実施形態と同等の効果ないし利点を得ることができるほか、既存の基地局装置構成に多少の変更を加えるだけでよいので、汎用性にも富む。
また、上述した例では、ロングGIサブフレームの先頭有効シンボルについて、長い方のGI長Ngi_sから短い方のGI長Ngi_sを差し引いた分(Ngi_l-Ngi_s)だけ周波数方向に位相回転処理を行なっているが、逆に、ショートGIサブフレームの先頭有効シンボルについて、短い方のGI長Ngi_sから長い方のGI長Ngi_sを差し引いた分(Ngi_s-Ngi_l)だけ位相回転(逆回転)処理を行なってもよい。これは、上述した例とは逆に、ショートGIサブフレームの先頭有効シンボルに対するGI長をロングGIサブフレームのGI長に合わせることに相当する。
また、上記では、サブフレーム先頭シンボルの有効データについて位相回転を施しているが、2シンボル目以降の有効データに位相回転を施してもよい。例えば、ショートGIサブフレームの3シンボル目とロングGIサブフレームの2シンボル目の有効データ部分に位相回転を施してもよい。このような場合には、有効データ開始位置がサブフレームタイミングから同じ位置になっている有効データにパイロットが多重される。
〔F〕付記
(付記1)
基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムにおいて、
該基地局が、
前記複数種類のフレームについて、少なくとも一部の前記有効データの位置がフレームタイミングから同じ位置になるように、ガードインターバル長の調整を行ない、
前記調整後のフレームを該移動局へ送信することを特徴とする、移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記2)
該基地局が、
前記複数種類のフレームとして、異なる長さのガードインターバルを挿入した2種類のフレームを用いる場合に、一方のフレームの前記有効データの前部に挿入するガードインターバル長を、他方のフレームの前記有効データの前部に挿入するガードインターバル長に合わせるように前記調整を行なうことを特徴とする、付記1記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記3)
該基地局が、
前記複数種類のフレームの中で最小のガードインターバル長に他のフレームの前記有効データの前部に挿入するガードインターバル長を合わせるように前記調整を行なうことを特徴とする、付記1又は2に記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記4)
該基地局が、
前記他のフレームのガードインターバル長と前記最小のガードインターバル長との差に等しい長さのガードインターバルを前記有効データの末尾に挿入することを特徴とする、付記3記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記5)
前記有効データが、前記セルに固有の情報であることを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記6)
前記セルに固有の情報が、該移動局が前記セルに固有のスクランブルコードを同定するための情報であることを特徴とする、付記5記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記7)
前記セルに固有の情報が、該移動局への報知情報であることを特徴とする、付記5記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記8)
前記セルに固有の情報に、ガードインターバル長に関する情報を含めることを特徴とする、付記5〜7のいずれか1項に記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記9)
該基地局が、
前記フレーム先頭の有効データに、該移動局が前記セルに固有のスクランブルコードを同定するための情報を挿入するとともに、グループ分けされた前記スクランブルコードのグループを同定するための情報に前記スクランブルコードを同定するための情報を乗算した結果をスクランブルコードグループ情報として前記フレーム末尾の有効データに挿入することを特徴とする、付記1記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記10)
該移動局が、
前記フレーム末尾の有効データに挿入された前記スクランブルコードグループ情報を、前記フレーム先頭の有効データに挿入された前記スクランブルコードを同定するための情報により復調することを特徴とする、付記9記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記11)
該基地局が、
前記スクランブルコードグループ情報にガードインターバル長に関する情報を含めることを特徴とする、付記9又は10に記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記12)
該移動局が、
前記ガードインターバル長に関する情報を検出して、当該情報に基づいて前記フレームの受信処理を行なうことを特徴とする、付記8又は11に記載の移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記13)
基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムに用いられる前記基地局であって、
前記フレーム先頭の有効データの前部にガードインターバルを挿入するガードインターバル挿入部と、
前記複数種類のフレームについて、少なくとも一部の前記有効データの位置がフレームタイミングから同じ位置になるように、該ガードインターバル挿入部にて挿入するガードインターバルの長さを制御するガードインターバル長制御部とをそなえて構成されたことを特徴とする、基地局。
(付記14)
該ガードインターバル長制御部が、
前記複数種類のフレームとして、異なる長さのガードインターバルを挿入した2種類のフレームを用いる場合に、一方のフレームの前記有効データの前部に挿入するガードインターバル長を、他方のフレームの前記有効データの前部に挿入するガードインターバル長に合わせるように前記調整を行なうことを特徴とする、付記13記載の基地局。
(付記15)
該ガードインターバル長制御部が、
前記複数種類のフレームの中で最小のガードインターバル長に他のフレームの前記有効データの前部に挿入するガードインターバル長を合わせるように前記調整を行なうことを特徴とする、付記13又は14に記載の基地局。
(付記16)
該ガードインターバル長制御部が、
前記他のフレームのガードインターバル長と前記最小のガードインターバル長との差に等しい長さのガードインターバルを前記有効データの末尾に挿入すべく該ガードインターバル挿入部を制御することを特徴とする、付記15記載の基地局。
(付記17)
前記有効データが、該移動局が前記セルに固有の情報であることを特徴とする、付記13〜16のいずれか1項に記載の基地局。
(付記18)
前記セルに固有の情報が、該移動局が前記セルに固有のスクランブルコードを同定するための情報であることを特徴とする、付記17記載の基地局。
(付記19)
基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムにおいて、
該基地局が、
少なくとも前記複数種類のいずれかのフレームの前記有効データについて、当該フレームのガードインターバル長と他のフレームのガードインターバル長との差分に応じた位相回転処理を施し、
前記位相回転処理後のフレームを該移動局へ送信することを特徴とする、移動通信システムにおける送信処理方法。
(付記20)
基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムに用いられる前記基地局であって、
前記フレーム先頭の有効データの前部にガードインターバルを挿入するガードインターバル挿入部と、
少なくとも前記複数種類のいずれかのフレームの前記有効データについて、該ガードインターバル挿入部で挿入するガードインターバル長と他のフレームのガードインターバル長との差分に応じた位相回転処理を施す位相回転処理部とをそなえて構成されたことを特徴とする、基地局。
(付記21)
前記セルに固有の情報が、該移動局への報知情報であることを特徴とする、付記17記載の基地局。
(付記22)
前記セルに固有の情報に、ガードインターバル長に関する情報を含めることを特徴とする、付記17、18、21のいずれか1項に記載の基地局。
Claims (8)
- 基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムにおいて、
該基地局が、
前記複数種類のフレームについて、少なくとも一部の前記有効データの位置がフレームタイミングから同じ位置になるように、ガードインターバル長の調整を行ない、
前記調整後のフレームを該移動局へ送信することを特徴とする、移動通信システムにおける送信処理方法。 - 基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムに用いられる前記基地局であって、
前記フレーム先頭の有効データの前部にガードインターバルを挿入するガードインターバル挿入部と、
前記複数種類のフレームについて、少なくとも一部の前記有効データの位置がフレームタイミングから同じ位置になるように、該ガードインターバル挿入部にて挿入するガードインターバルの長さを制御するガードインターバル長制御部とをそなえて構成されたことを特徴とする、基地局。 - 該ガードインターバル長制御部が、
前記複数種類のフレームとして、異なる長さのガードインターバルを挿入した2種類のフレームを用いる場合に、一方のフレームの前記有効データの前部に挿入するガードインターバル長を、他方のフレームの前記有効データの前部に挿入するガードインターバル長に合わせるように前記調整を行なうことを特徴とする、請求項2記載の基地局。 - 該ガードインターバル長制御部が、
前記複数種類のフレームの中で最小のガードインターバル長に他のフレームの前記有効データの前部に挿入するガードインターバル長を合わせるように前記調整を行なうことを特徴とする、請求項2又は3に記載の基地局。 - 該ガードインターバル長制御部が、
前記他のフレームのガードインターバル長と前記最小のガードインターバル長との差に等しい長さのガードインターバルを前記有効データの末尾に挿入すべく該ガードインターバル挿入部を制御することを特徴とする、請求項4記載の基地局。 - 前記有効データが、該移動局が前記セルに固有の情報であることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の基地局。
- 基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムにおいて、
該基地局が、
少なくとも前記複数種類のいずれかのフレームの前記有効データについて、当該フレームのガードインターバル長と他のフレームのガードインターバル長との差分に応じた位相回転処理を施し、
前記位相回転処理後のフレームを該移動局へ送信することを特徴とする、移動通信システムにおける送信処理方法。 - 基地局と、当該基地局が形成する無線通信エリアであるセルにおいて該基地局と無線通信を行なう移動局とをそなえ、該基地局から該移動局への下り通信フレームとして、有効データの前部に挿入したガードインターバルの長さが異なる複数種類のフレームを混在して送信しうる移動通信システムに用いられる前記基地局であって、
前記フレーム先頭の有効データの前部にガードインターバルを挿入するガードインターバル挿入部と、
少なくとも前記複数種類のいずれかのフレームの前記有効データについて、該ガードインターバル挿入部で挿入するガードインターバル長と他のフレームのガードインターバル長との差分に応じた位相回転処理を施す位相回転処理部とをそなえて構成されたことを特徴とする、基地局。
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