以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
(実施の形態1)
図2に示すように実施の形態1の基地局装置100は、符号化部105と、変調部110と、同期用チャネル(SCH)生成部115と、フレーム構成部120と、スクランブリングコード生成部125と、スクランブル部130と、IFFT部135と、GI挿入部140と、無線送信部145と、を有する。
符号化部105は、送信信号を入力し、所定の符号化を行い、符号化後の信号を変調部110に出力する。
変調部110は、符号化部105より符号化後の信号を入力し、符号化後の信号に対して所定の一次変調をかける。この一次変調は、一般的にはQoS(Quality of Service)や無線チャネル状態に応じて行われる。そして、変調後の信号は、フレーム構成部120に出力される。
同期用チャネル生成部115は、フレーム同期用およびTTI同期用のSCH系列を生成する。実施の形態1においては、特に、フレーム同期用のSCH1系列と、TTI同期用のSCH2系列とを生成する。また、実施の形態1においては、SCH1系列およびSCH2系列の長さは、TTI長に等しい。そして、同期用チャネル生成部115にて生成されたSCH系列は、フレーム構成部120に出力される。
フレーム構成部120は、変調部110からの変調後の信号を入力し、同期用チャネル生成部115からのSCH系列を入力し、変調後の信号およびSCH系列をサブキャリア(すなわち、周波数)および時間により特定される、予め定められているシンボルに配置してフレームを形成する。
実施の形態1においては、フレーム構成部120は、同期用チャネル生成部115より2種類の異なる系列、すなわちSCH1系列およびSCH2系列を入力し、予め決められている少なくとも1つ以上のサブキャリアにSCH系列を挿入する。なお、フレーム構成部120は、SCH系列を配置したシンボル以外に、特に実施の形態1においてはSCH系列を配置したサブキャリア以外のサブキャリアに、変調後の信号を配置する。
具体的には、図3に示すように、同一のサブキャリアにおいて、後述する移動局装置にてフレーム同期のために用いられるSCH1系列をフレーム先頭のTTIに時間軸方向に配置し、TTI同期のために用いられるSCH2系列をフレーム先頭のTTI以外のTTIに時間軸方向に配置する。同図においては、各サブキャリアブロックの2つのサブキャリアにSCH系列が配置されたフレーム構成となっている。なお、SCH1系列とSCH2系列とは、互いに相関が小さい、又は、無相関であることが望ましい。
スクランブリングコード生成部125は、基地局固有のスクランブリングコード番号に応じて、スクランブリングコードを生成する。生成されたスクランブリングコードは、スクランブル部130に出力される。
スクランブル部130は、スクランブリングコード生成部125よりスクランブリングコードを入力し、フレーム構成部120にて形成されたフレームを入力する。そして、スクランブル部130は、1OFDMシンボルごとに、その内のSCH系列が配置されたシンボルを除いたシンボルにスクランブリングコードを乗算し、スクランブルを行う。スクランブルされたフレームは、IFFT部135に出力される。
IFFT部135は、スクランブル部130よりスクランブルされた送信データが入力される。IFFT部135は、入力された周波数領域の信号を時間領域の信号に変換してマルチキャリア波信号を生成し、マルチキャリア波信号をGI(Guard Interval)挿入部140に出力する。
GI挿入部140は、OFDMシンボルデータ部の一部(大抵は、末尾のかたまりの信号成分)をOFDMシンボルの先頭にコピーする。これにより、遅延波対策を行っている。GI挿入後のOFDMシンボルは、無線送信部145に出力される。
無線送信部145は、GI挿入部140からガードインタバル挿入後の信号を入力し、アップコンバートなどのRF処理を行い、アンテナを介して送信する。
図4に示すように実施の形態1の移動局装置200は、受信制御部205と、無線受信部210と、シンボルタイミング検出部215と、GI除去部220と、FFT処理部225と、同期チャネル相関部230と、同期チャネル系列レプリカ生成部235と、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240と、スクランブリングコード同定部245と、スクランブリングコードレプリカ生成部250と、デスクランブリング部255と、復号部260と、CRCチェック部265とを有する。
受信制御部205は、移動局装置200の状態、すなわち初期セルサーチモードの第何段階であるか又は通常受信モードであるかなどに応じて無線受信部210及びFFT処理部225からの出力信号の出力先に関して制御する。具体的には、無線受信部210及びFFT処理部225に対して出力先命令信号を出力して無線受信部210及びFFT処理部225からの出力信号の出力先を制御する。無線受信部210への出力先命令信号の内容としては、移動局装置200の状態が初期セルサーチモードの第1段階である場合にはシンボルタイミング検出部215が出力先である旨の内容となり、第1段階以外である場
合にはGI除去部220が出力先である旨の内容となる。また、FFT処理部225への出力先命令信号の内容としては、初期セルサーチモードの第2段階である場合には同期チャネル相関部230が出力先である旨の内容となり、初期セルサーチモードの第3段階である場合にはスクランブリングコード同定部245が出力先である旨の内容となる。また、通常受信モードである場合にはデスクランブリング部255が出力先である旨の内容となる。
無線受信部210は、アンテナを介して基地局装置100からの信号を受信し、ダウンコンバートなどのRF処理を行う。そして、無線受信部210は、上記受信制御部205からの出力先命令信号が示す出力先に対してRF処理後の信号を出力する。
シンボルタイミング検出部215は、移動局装置200が初期セルサーチモードの第1段階であるときに無線受信部210からRF処理後の信号が入力される。シンボルタイミング検出部215は、ガードインタバル相関をとり、OFDMシンボルにおけるガードインタバルの相関特性を利用して、OFDMシンボルタイミングを検出する。このOFDMシンボルタイミングは、すなわちFFTを施すためのFFTウィンドウタイミングである。そして、シンボルタイミング検出部215は、検出したシンボルタイミングの結果をGI除去部220に出力するとともに、シンボルタイミングを検出したこと、すなわちセルサーチの第1段階が終了したことを通知するための第1段階終了通知信号を受信制御部205に出力する。
GI除去部220は、シンボルタイミング検出部215からのOFDMシンボルタイミングに従って、RF処理後の受信信号からガードインタバルを除去し、FFT処理部225に出力する。
FFT処理部225は、GI除去部220からのガードインタバル除去後の受信信号を、OFDMシンボル単位で入力し、この入力信号に対してFFT処理を施す。そして、FFT処理部225は、受信制御部205からの出力先命令信号に応じた出力先にFFT処理後の信号を出力する。具体的には、FFT処理部225は、現在の移動局装置200の状態がセルサーチの第2段階である場合には、同期チャネル相関部230が出力先である旨の出力先命令信号が入力され、FFT処理後の信号を同期チャネル相関部230に出力する。また、FFT処理部225は、現在の移動局装置200の状態がセルサーチの第3段階である場合には、スクランブリングコード同定部245が出力先である旨の出力先命令信号が入力され、FFT処理後の信号をスクランブリングコード同定部245に出力する。また、FFT処理部225は、受信制御部205より上記同期チャネル相関部230が出力先である出力先命令信号およびスクランブリングコード同定部245が出力先である旨の出力先命令信号以外の出力先命令信号を入力するときには、FFT処理後の信号をデスクランブリング部255に出力する。
同期チャネル相関部230は、FFT処理部225からFFT処理後の受信信号を入力し、SCHが多重されているサブキャリア信号をそれぞれ1TTI長分抽出し、この抽出した信号と、同期チャネル系列レプリカ生成部235から入力される2つのSCH系列レプリカ(SCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカ)との時間方向の相関演算を行い、同相加算して相関値を求める。さらに、所定のサブキャリア毎に得た相関値をSCH1系列ごとあるいはSCH2系列ごとにサブキャリア間で相関値の電力合成を行い、各シンボルにおける相関値の電力合成結果をTTIタイミング/フレームタイミング検出部240に出力する。以下、この電力合成結果を「SCH1相関値」、「SCH2相関値」と呼ぶことがある。
なお、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240よりTTIタイミング情報
が入力されている場合には、そのTTIタイミングにおいてのみSCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカと、抽出信号との相関演算をそれぞれ行い、サブキャリア間で相関値の電力合成を行う。そして、そのTTIタイミングにおける相関値をTTIタイミング/フレームタイミング検出部240にフィードバックする。
同期チャネル系列レプリカ生成部235は、システムによりあらかじめ決められているフレーム同期用チャネルのSCH系列を生成し、SCH系列レプリカとして同期チャネル相関部230に出力する。実施の形態1においては、基地局装置100から送信されてくるフレームには、2つの異なるSCH系列(SCH1系列、SCH2系列)が含まれているため、同期チャネル系列レプリカ生成部235は、SCH1系列、SCH2系列を生成し、同期チャネル相関部230に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、同期チャネル相関部230から1TTI内の各シンボルタイミングについてのSCH1系列およびSCH2系列による相関値(電力合成後のもの)を入力し、入力した相関値の中で最大相関値が得られるタイミングと、SCH系列の種別(すなわち、SCH1系列であるか又はSCH2系列であるか)とを検出する。
検出した結果、SCH1系列による相関値が最大相関値である場合には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、その最大相関値が得られるタイミングをフレームタイミングと同定する。そして、検出したフレームタイミング情報をスクランブリングコード同定部245と受信制御部205に出力する。一方、検出した結果、SCH2系列による相関値が最大相関値である場合には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、その最大相関値が得られるタイミングをTTIタイミングと同定する。そして検出したTTIタイミング情報を同期チャネル相関部230に出力する。なお、TTIタイミングを検出できた後は、TTIタイミングの中でフレームタイミングを検出すればよいので、同期チャネル相関部230は上述のとおりこのTTIタイミング情報を受け取った後にはTTIタイミングであるシンボルタイミングについてのみの相関をとればよいため処理量が低減される。
スクランブリングコード同定部245は、FFT処理部225から、フレームの先頭など予め決められている位置にCPICH(共通パイロット信号)が配置されている受信信号を入力する。また、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240よりフレームタイミング情報が入力される。さらに、スクランブリングコードレプリカをスクランブリングコードレプリカ生成部250から入力する。
そして、スクランブリングコード同定部245は、入力されるフレームタイミング情報に従って受信信号からCPICHを抽出し、スクランブリングコードレプリカの全候補と既知であるパイロット信号を用いてCPICHレプリカを形成し、抽出したCPICHと生成したCPICHレプリカとの相関をとり、最大相関値が得られるCPICHレプリカを形成する際に用いたスクランブリングコードを同定する。同定したスクランブリングコードはデスクランブリング部255に出力される。
スクランブリングコードレプリカ生成部250は、全候補のスクランブリングコードレプリカを作成し、スクランブリングコード同定部245に出力する。
デスクランブリング部255は、FFT処理部225から受信信号を入力する。また、デスクランブリング部255は、スクランブリングコード同定部245からスクランブリングコードを入力する。そして、デスクランブリング部255は、このスクランブリングコードを用いて受信信号のデスクランブリングを行い、デスクランブル後の信号を復号部
260に出力する。
復号部260は、デスクランブル後の受信信号を入力し、適切な誤り訂正復号を行って誤り訂正復号結果をCRCチェック部265に出力する。
CRCチェック部265は、復号部260からの誤り訂正復号結果に対してCRCエラーチェックを行い、エラーがない場合には、初期セルサーチを完了したと判定する。一方、エラーが存在する場合には、CRCチェック部265は、再度初期セルサーチを第1段階からやり直すべく、受信制御部205に対してCRCエラーチェック結果を出力する。なお、このエラーが存在したときに出力されるCRCエラーチェック結果を受け取ると、受信制御部205は、シンボルタイミング検出部215が出力先である旨の出力先命令信号を無線受信部210に出力することとなる。
次いで、移動局装置200の動作について図5のフロー図を参照して説明する。
ステップST1001において、移動局装置200のシンボルタイミング検出部215が、ガードインタバル相関をとり、OFDMシンボルにおけるガードインタバルの相関特性を利用して、OFDMシンボルタイミングを検出する。これがセルサーチの第1段階である。
ステップST1002において、同期チャネル相関部230は、受信信号からSCHが多重されているサブキャリア信号をそれぞれ1TTI長分抽出する。
ステップST1003において、同期チャネル相関部230は、ステップST1002にて抽出した信号と、SCH系列レプリカとの相関演算を行う。具体的には、実施の形態1において用いられるフレームがフレーム同期のために用いられるSCH1系列をフレーム先頭のTTIに時間軸方向に配置し、TTI同期のために用いられるSCH2系列をフレーム先頭のTTI以外のTTIに時間軸方向に配置した構成となっているので、同期チャネル相関部230は、ステップST1002にて抽出した信号と、2つのSCH系列レプリカ(SCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカ)の各々との時間方向の相関演算を1TTIの全シンボルに亘って行う。
ステップST1004において、同期チャネル相関部230は、ステップST1003にて所定のサブキャリア毎に得た相関値をSCH1系列ごとあるいはSCH2系列ごとにサブキャリア間で相関値の電力合成を行う。
ステップST1005において、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、同期チャネル相関部230から1TTI内の各シンボルタイミングについてのSCH1系列およびSCH2系列による相関値(電力合成後のもの)を入力し、入力した相関値の中で最大相関値が得られるタイミングと、SCH系列の種別(すなわち、SCH1系列であるか又はSCH2系列であるか)とを検出する。
ステップST1006において、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、ステップST1005にて検出した、最大相関値が得られたSCH系列がSCH2系列であるか否かを判断し、SCH系列の種別に応じた処理を行う。
すなわち、判断の結果、SCH2系列による相関値が最大相関値である場合(ステップST1006:YES)には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、その最大相関値が得られるタイミングをTTIタイミングと同定する(ステップST1007)。そして、このTTIタイミング情報を同期チャネル相関部230に出力する。
ステップST1008において、同期チャネル相関部230は、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240からTTIタイミング情報を受け取ると、TTIタイミングであるシンボルタイミングについてのみSCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカと、抽出信号との相関演算を行うこととなるため、次のTTIタイミングにおける、SCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカと、抽出信号との相関演算を行う。そして、同期チャネル相関部230は、ステップST1008にて所定のサブキャリア毎に得た相関値をSCH1系列ごとあるいはSCH2系列ごとにサブキャリア間で相関値の電力合成を行う。そして、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、SCH1系列について電力合成した相関値と、SCH2系列について電力合成した相関値とを比較して、最大相関値の得られるのがSCH1系列である場合には、このTTIタイミングをフレームタイミングと同定する。一方、最大相関値の得られるのがSCH2系列である場合には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、同期チャネル相関部230から入力される、次のTTIタイミングにおけるSCH1系列について電力合成した相関値と、SCH2系列について電力合成した相関値とを比較して、フレームタイミングの検出を継続して行う。
一方、判断の結果、SCH1系列による相関値が最大相関値である場合(ステップST1006:NO)には、その最大相関値が得られるタイミングをフレームタイミングと同定する(ステップST1009)。
ステップST1010において、スクランブリングコード同定部245は、入力されるフレームタイミング情報に従って受信信号からCPICHを抽出し、スクランブリングコードレプリカの全候補と既知であるパイロット信号を用いてCPICHレプリカを形成し、抽出したCPICHと生成したCPICHレプリカとの相関をとり、最大相関値が得られるCPICHレプリカを形成する際に用いたスクランブリングコードを同定する。そして、同定したスクランブリングコードを用いてデスクランブルを行い、誤り訂正復号、CRCチェックを行ってCRCチェック結果に応じてベリフィケーション(検証)を行う。
図6を参照して、上記TTIタイミングおよびフレームタイミングの同定について視覚的に説明する。同図においては、上の方に示す図(上図)として実施の形態1のフレームが示され、下図として同期チャネル相関部230が各シンボルタイミングで1TTI長分のサブキャリア信号を抽出した場合の、「SCH1相関値」および「SCH2相関値」の算出状況が1TTI区切りで示されている。なお、同図において、1TTIは8シンボルからなっているものとする。
例えば、同期チャネル相関部230が図6の下図の一番左に示すタイミング、すなわち前のフレームから今回のフレームにまたがったタイミングで1TTI長分のサブキャリア信号を抽出した場合には、そのTTIの範囲内にフレームタイミングが存在する。実施の形態1のフレームはSCH1系列をフレーム先頭のTTIに時間軸方向に配置しSCH2系列をフレーム先頭のTTI以外のTTIに時間軸方向に配置した構成となっているので、フレームタイミングで「SCH1相関値」が最大となり、「SCH2相関値」には大きなピークは現れない。そのため、同期チャネル相関部230が抽出した1TTI長分のサブキャリア信号に関して、「SCH1相関値」に最大相関値が現れ「SCH2相関値」に大きなピークが現れないときには、「SCH1相関値」の最大相関値が現れるシンボルタイミングをフレームタイミングおよびTTIタイミングであると同定することができる。
また、例えば、同期チャネル相関部230が図6の下図の左から2番目に示すタイミング、すなわちフレームの先頭のTTIと次のTTIとにまたがったタイミングで1TTI長分のサブキャリア信号を抽出した場合には、そのTTIの範囲内にTTIタイミングは
存在するがフレームタイミングは存在しない。実施の形態1のフレームは上述のような構成をとっているので、「SCH2相関値」がTTIタイミングで最大となり、このTTIタイミングでは「SCH1相関値」の大きなピークは現れない。そのため、同期チャネル相関部230が抽出した1TTI長分のサブキャリア信号に関して、「SCH2相関値」に最大相関値が現れ「SCH1相関値」に大きなピークが現れないときには、「SCH2相関値」の最大相関値が現れるシンボルタイミングをTTIタイミング(ただし、このTTIタイミングはフレームタイミングではない)であると同定することができる。フレームタイミングはTTIタイミングでもあるため、TTIタイミングが検出された後にはTTIタイミングについてのみ「SCH1相関値」および「SCH2相関値」を確認し、SCH1相関値」に最大相関値が現れるタイミングをフレームタイミングとして同定すればよいこととなる。
このように実施の形態1によれば、マルチキャリア通信を行う基地局装置100に、フレームタイミング同定のために用いられるフレーム同期系列(SCH1系列)とTTIタイミング同定のために用いられるTTI同期系列(SCH2系列)とを、周波数と時間とから特定される、同一シンボルに重ならないように配置してフレームを形成するフレーム構成部120と、前記フレームを送信する無線送信部145と、を設け、フレーム構成部120は、前記フレーム同期系列をフレームの先頭シンボルから所定の位置に配置し且つ前記TTI同期系列をTTIの先頭シンボルから所定の位置に配置する。
こうすることにより、フレームの受信側(移動局装置200)において、TTI同期系列の位置からTTIタイミングを検出することができ、TTIタイミングを検出した後はTTIタイミングについてのみフレームタイミングであるか否かを確認すればよいため、フレームタイミングを検出するまでの時間を短縮でき、セルサーチを高速化することができる。
また、フレーム構成部120は、予め定められている複数のサブキャリアにおいて、前記フレーム同期系列をフレームの先頭TTIの先頭に合わせて時間方向に配置し、前記TTI同期系列を前記先頭TTI以外のTTIの先頭に合わせて時間方向に配置してフレームを形成する。
こうすることにより、フレームの受信側(移動局装置200)においては、同期系列の位置から直接的にTTIタイミングを検出することができるので、TTIタイミング検出までの時間ひいてはフレームタイミングを検出するまでの時間を短縮でき、セルサーチを高速化することができる。
また、フレーム構成部120は、前記フレーム同期系列および前記TTI同期系列の配置されるサブキャリアが、複数のサブキャリアからなるサブキャリアブロックに少なくとも1つ以上の割合で存在するフレームを形成する。
こうすることにより、両系列が周波数上にバランス良く配置されるので、周波数フェージングに対する耐性を向上することができる。
また、実施の形態1によれば、基地局装置100から送信されたフレームに基づいてセルサーチを行う移動局装置200に、フレームタイミング同定のために用いられるフレーム同期系列(SCH1系列)がフレームの先頭シンボルから所定の位置に配置され且つTTIタイミング同定のために用いられるTTI同期系列(SCH2系列)がTTIの先頭シンボルから所定の位置に配置され、前記フレーム同期系列と前記TTI同期系列とが周波数と時間とから特定される、同一シンボルに重ならないように配置されたフレームを受信する無線受信部210と、前記フレーム同期系列および前記TTI同期系列の全候補を
前記フレームに順次掛け合わせて相関をとる同期チャネル相関部230と、同期チャネル相関部230にて得られる相関値に基づいて、前記フレームタイミングおよび前記TTIタイミングを検出するTTIタイミング/フレームタイミング検出部240と、を設けた。
こうすることにより、TTI同期系列の位置からTTIタイミングを検出することができ、TTIタイミングを検出した後はTTIタイミングについてのみフレームタイミングであるか否かを確認すればよいため、フレームタイミングを検出するまでの時間を短縮でき、セルサーチを高速化することができる。
また、無線受信部210は、予め定められている複数のサブキャリアにおいて、前記フレーム同期系列(SCH1系列)がフレームの先頭TTIの先頭に合わせて時間方向に配置され、前記TTI同期系列(SCH2系列)が前記先頭TTI以外のTTIの先頭に合わせて時間方向に配置されたフレームを受信し、同期チャネル相関部230は、受信フレームから前記フレーム同期系列および前記TTI同期系列が配置されているサブキャリア信号をTTI長抽出し、抽出したサブキャリア信号に当該フレーム同期系列および前記TTI同期系列の各々を時間方向に乗算して相関をとり、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、前記TTI同期系列による相関値に基づいてTTIタイミングを検出し、前記フレーム同期系列による相関値に基づいてフレームタイミングを検出する。
こうすることにより、同期系列の位置から直接的にTTIタイミングを検出することができるので、TTIタイミング検出までの時間ひいてはフレームタイミングを検出するまでの時間を短縮でき、セルサーチを高速化することができる。
また、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、前記フレームタイミングでない前記TTIタイミングを検出したときにTTIタイミング情報を同期チャネル相関部230に出力し、同期チャネル相関部230は、前記TTIタイミング情報に従って、前記フレームの前記TTIタイミングにおいてのみ相関をとる。
こうすることにより、TTIタイミングを検出した後はTTIタイミングについてのみフレームタイミングであるか否かを確認すればよいため、フレームタイミングを検出するまでの時間を短縮でき、セルサーチを高速化することができる。また、TTIタイミングを検出した後はTTIタイミングについてのみ相関をとればよいので処理量を軽減することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2においては、基地局装置と移動局装置との伝搬環境が劣悪な場合を想定し、初期セルサーチ第2段階処理において、移動局装置が相関値を複数のTTI間で平均化処理又は複数フレーム間で平均化処理を行う。なお、基地局装置の構成およびフレーム構成は実施の形態1と同様である。
図7に示すように実施の形態2の移動局装置300は、同期チャネル相関部310と、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320とを有し、図8に示すような動作をする。
同期チャネル相関部310は、ステップST1002〜1004において実施の形態1の同期チャンネル相関部230と同様の動作をする。
まず最初の段階では平均化する相関値がないのでステップST2001をスキップし、ステップST2002において、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320は
、同期チャネル相関部310から1TTI内の各シンボルタイミングについてのSCH1系列およびSCH2系列による相関値(電力合成後のもの)を入力し、入力した相関値の中で最大相関値が得られるタイミングと、SCH系列の種別(すなわち、SCH1系列であるか又はSCH2系列であるか)とを検出する。
ステップST2003において、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320は、ステップST2002にて検出した、最大相関値が得られたSCH系列がSCH2系列であるか否かを判断し、SCH系列の種別に応じた処理を行う。
すなわち、判断の結果、SCH2系列による相関値が最大相関値である場合(ステップST2003:YES)には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320は、SCH2系列による最大相関値とSCH1系列による相関値の最大値との差と、しきい値との比較を行う(ステップST2004)。
比較の結果、SCH2系列による最大相関値とSCH1系列による相関値の最大値との差がしきい値より大きいとき(ステップST2004:YES)には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320は、SCH2系列による最大相関値が得られたタイミングをTTIタイミングと同定する(ステップST2005)。そして、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320は、TTIタイミング情報を同期チャネル相関部310に出力する。
ステップST2006において、同期チャネル相関部310は、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320からTTIタイミング情報を受け取ると、TTIタイミングであるシンボルタイミングについてのみSCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカと、抽出信号との相関演算を行うこととなるため、次のTTIタイミングにおける、SCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカと、抽出信号との相関演算を行う。そして、同期チャネル相関部310は、ステップST2006にて所定のサブキャリア毎に得た相関値をSCH1系列ごとあるいはSCH2系列ごとにサブキャリア間で相関値の電力合成を行う。そして、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320は、SCH1系列について電力合成した相関値と、SCH2系列について電力合成した相関値とを比較して、最大相関値の得られるのがSCH2系列であるかを判断する。その判断の結果、SCH2系列である場合には、ステップST2004に再度移行する。また、その判断の結果、SCH1系列である場合には、ステップST2007に移行する。
比較の結果、SCH2系列による最大相関値とSCH1系列による相関値の最大値との差がしきい値以下のとき(ステップST2004:NO)には、ステップST1003に移行する。そして、ステップST1004を経てステップST2001に移行し、同期チャネル相関部310は相関値の電力平均化処理を行う。なお、この電力平均化処理は、SCH1系列の相関値についてはフレーム単位で行われ、SCH2系列の相関値についてはTTI単位で行われる。そして、ステップST2002、ステップST2003の処理へと移行していく。なお、伝搬環境が劣悪な移動局装置300は、TTI単位でフレームタイミングかTTIタイミングかを判定できない場合に、TTI間平均あるいはフレーム間平均を行うことでセルサーチ性能を改善することができる。
ステップST2003における判断の結果、SCH1系列による相関値が最大相関値である場合(ステップST2003:NO)には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320は、SCH1系列による最大相関値とSCH2系列による相関値の最大値との差と、しきい値との比較を行う(ステップST2007)。
比較の結果、SCH1系列による最大相関値とSCH2系列による相関値の最大値との
差がしきい値より大きい場合(ステップST2007:YES)には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320は、SCH1系列による最大相関値が得られたタイミングをフレームタイミングと同定する(ステップST2008)。
比較の結果、SCH1系列による最大相関値とSCH2系列による相関値の最大値との差がしきい値以下の場合(ステップST2007:NO)には、ステップST1003に移行する。そして、ステップST1004を経てステップST2001に移行し、同期チャネル相関部310は相関値の電力平均化処理を行う。なお、この電力平均化処理は、SCH1系列の相関値についてはフレーム単位で行われ、SCH2系列の相関値についてはTTI単位で行われる。そして、ステップST2002、ステップST2003の処理へと移行していく。
ステップST2009において、スクランブリングコード同定部245は、入力されるフレームタイミング情報に従って受信信号からCPICHを抽出し、スクランブリングコードレプリカの全候補と既知であるパイロット信号を用いてCPICHレプリカを形成し、抽出したCPICHと生成したCPICHレプリカとの相関をとり、最大相関値が得られるCPICHレプリカを形成する際に用いたスクランブリングコードを同定する。そして、同定したスクランブリングコードを用いてデスクランブルを行い、誤り訂正復号、CRCチェックを行ってCRCチェック結果に応じてベリフィケーション(検証)を行う。
図9を参照して、上記TTIタイミングおよびフレームタイミングの同定について視覚的に説明する。同図においては、上の方に示す図(上図)として実施の形態2のフレームが示され、下図として同期チャネル相関部310が各シンボルタイミングで1TTI長分のサブキャリア信号を抽出した場合の、「SCH1相関値」および「SCH2相関値」の算出状況が1TTI区切りで示されている。なお、同図において、1TTIは8シンボルからなっているものとする。
例えば、同期チャネル相関部が図9の下図の一番左に示すタイミング、すなわち前のフレームから今回のフレームにまたがったタイミングで1TTI長分のサブキャリア信号を抽出した場合には、そのTTIの範囲内にフレームタイミングが存在する。実施の形態2のフレームはSCH1系列をフレーム先頭のTTIに時間軸方向に配置しSCH2系列をフレーム先頭のTTI以外のTTIに時間軸方向に配置した構成となっているので、フレームタイミングで「SCH1相関値」が最大となり、「SCH2相関値」には大きなピークは現れない。そのため、同期チャネル相関部310が抽出した1TTI長分のサブキャリア信号に関して、「SCH1相関値」に最大相関値が現れ「SCH2相関値」に大きなピークが現れないときには、「SCH1相関値」の最大相関値が現れるシンボルタイミングをフレームタイミングおよびTTIタイミングであると同定することができる。
ただし、実施の形態2においては、単にSCH1系列による最大相関値が現れればそのタイミングをフレームタイミングと同定するのではなく、SCH2系列による相関値の最大値との差が所定のしきい値より大きいとき、すなわちある程度の差がついて初めてフレームタイミングとして同定する。こうすることにより、フレームタイミングであると同定する基準を厳しくすることになるため、フレームタイミング同定の正確性を向上することができる。
また、例えば、同期チャネル相関部が図9の下図の左から2番目に示すタイミング、すなわちフレームの先頭のTTIと次のTTIとにまたがったタイミングで1TTI長分のサブキャリア信号を抽出した場合には、そのTTIの範囲内にTTIタイミングは存在するがフレームタイミングは存在しない。実施の形態2のフレームは上述のような構成をとっているので、「SCH2相関値」がTTIタイミングで最大となり、このTTIタイミ
ングでは「SCH1相関値」の大きなピークは現れない。そのため、同期チャネル相関部310が抽出した1TTI長分のサブキャリア信号に関して、「SCH2相関値」に最大相関値が現れ「SCH1相関値」に大きなピークが現れないときには、「SCH2相関値」の最大相関値が現れるシンボルタイミングをTTIタイミング(ただし、このTTIタイミングはフレームタイミングではない)であると同定することができる。
ただし、実施の形態2においては、単にSCH2系列による最大相関値が現れればそのタイミングをTTIタイミングと同定するのではなく、SCH2系列による相関値の最大値との差が所定のしきい値より大きいとき、すなわちある程度の差がついて初めてTTIタイミングとして同定する。こうすることにより、TTIタイミングであると同定する基準を厳しくすることになるため、TTIタイミング同定の正確性を向上することができる。
なお、上記説明においては、SCH1系列による相関値の最大値とSCH2系列による相関値の最大値との差と、しきい値との比較結果に応じてフレームタイミングおよびTTIタイミングの同定を行ったが、これに限定されるものではなく、SCH1系列又はSCH2系列による最大相関値から所定の値を引いてしきい値を算出し、このしきい値と最大相関値が得られた方ではないSCH1系列又はSCH2系列の相関値の最大値との比較結果に応じてフレームタイミングおよびTTIタイミングの同定を行ってもよい。
このように実施の形態2によれば、基地局装置300に、予め定められている複数のサブキャリアにおいて、フレーム同期系列(SCH1系列)がフレームの先頭TTIの先頭に合わせて時間方向に配置され、TTI同期系列(SCH2系列)が前記先頭TTI以外のTTIの先頭に合わせて時間方向に配置されたフレームを受信する無線受信部210と、受信フレームから前記フレーム同期系列および前記TTI同期系列が配置されているサブキャリア信号をTTI長抽出し、抽出したサブキャリア信号に当該フレーム同期系列および前記TTI同期系列の各々を時間方向に乗算して相関をとる同期チャネル相関部310と、前記TTI同期系列による相関値に基づいてTTIタイミングを検出し、前記フレーム同期系列による相関値に基づいてフレームタイミングを検出するTTIタイミング/フレームタイミング検出部320とを設け、TTIタイミング/フレームタイミング検出部320は、前記TTI同期系列による最大相関値と前記フレーム同期系列による最大相関値との差と、しきい値との比較結果に基づいて、前記TTIタイミングおよび前記フレームタイミングを同定する。
こうすることにより、TTIタイミングおよびフレームタイミングであると同定する基準を厳しくすることになるため、TTIタイミング同定およびフレームタイミング同定の正確性を向上することができる。その結果、セルサーチのリトライ回数を軽減することができセルサーチの高速化を図ることができる。
(実施の形態3)
実施の形態1のフレームは、同一のサブキャリアにおけるフレーム先頭のTTIにSCH1系列を時間軸方向に配置しそれ以外のTTIにはSCH2系列を時間軸方向に配置した構成をとっている。これに対して、実施の形態3のフレームは、SCH1系列およびSCH2系列の配置されるTTIについては時間に関して実施の形態1と同様であるが、SCH1系列とSCH2系列とでは配置されるサブキャリアが異なる。さらに、SCH1系列およびSCH2系列が配置されるサブキャリア数が実施の形態1に比べて減少している。なお、実施の形態3における基地局装置および移動局装置の主要構成は、実施の形態1における基地局装置100および移動局装置200の主要構成と同一であるため、図2および図4を用いて本実施の形態について説明する。
フレーム構成部120は、変調部110からの変調後の信号を入力し、同期用チャネル生成部115からのSCH系列を入力し、変調後の信号およびSCH系列をサブキャリア(すなわち、周波数)および時間により特定される、予め定められているシンボルに配置してフレームを形成する。
実施の形態3においては、フレーム構成部120は、同期用チャネル生成部115より2種類の異なる系列、すなわちSCH1系列およびSCH2系列を入力し、予め決められている少なくとも2つ以上の異なるサブキャリアにSCH1系列およびSCH2系列の各々を挿入する。
具体的には、図10に示すように、所定のサブキャリアにおいてSCH1系列をフレーム先頭のTTIに時間軸方向に配置し、SCH1系列を配置したサブキャリア以外の所定のサブキャリアにおいてSCH2系列をフレーム先頭のTTI以外のTTIに時間軸方向に配置する。なお、同図においては、実施の形態1のフレーム構成に比べて、SCH1系列およびSCH2系列の各々が配置されるサブキャリア数が半数となっている。こうすることにより、実施の形態1のフレーム構成に比べて両系列の各々が配置されるサブキャリア数が半分になっても周波数上にバランス良く配置されるので周波数フェージングに耐性が低下することはない。また、両系列の各々が配置されるサブキャリア数を実施の形態1と同数にする場合には、さらに周波数フェージングに対する耐性を向上することができ、SCH1系列およびSCH2系列のいずれも検出できない確率が低下するため、セルサーチが成功する確率を上げることができる。
同期チャネル相関部230は、FFT処理部225からFFT処理後の受信信号を入力し、SCHが多重されているサブキャリア信号をそれぞれ1TTI長分抽出し、この抽出した信号と、同期チャネル系列レプリカ生成部235から入力される2つのSCH系列レプリカ(SCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカ)との時間方向の相関演算を行い、同相加算して相関値を求める。すなわち、同期チャネル相関部230は、SCH1系列が多重されているサブキャリア信号について1TTI長分抽出し、この抽出した信号と、SCH1系列レプリカとの時間方向の相関演算を行い同相加算して相関値を求める。そして、SCH2系列についても同様にして相関値を求める。
さらに、同期チャネル相関部230は、SCH1系列ごとあるいはSCH2系列ごとにサブキャリア間で相関値の電力合成を行い、各シンボルにおける相関値の電力合成結果をTTIタイミング/フレームタイミング検出部240に出力する。
このように実施の形態3によれば、基地局装置100に、フレーム同期系列と、TTI同期系列とを異なるサブキャリアに配置し、前記フレーム同期系列をフレームの先頭TTIの先頭に合わせて時間方向に配置し、前記TTI同期系列を前記先頭TTI以外のTTIの先頭に合わせて時間方向に配置してフレームを形成するフレーム構成部120と、前記フレームを送信する無線送信部145と、を設けた。
こうすることにより、両系列が周波数上にバランス良く配置されるので、周波数フェージングに対する耐性を向上することができる。また、両系列が配置されるサブキャリアを明確に分けることにより、例えば、他セルで利用されている系列との干渉を防止することができる。
また、実施の形態3によれば、移動局装置200に、フレーム同期系列と、TTI同期系列とが異なるサブキャリアに配置され、前記フレーム同期系列がフレームの先頭TTIの先頭に合わせて時間方向に配置され、前記TTI同期系列が前記先頭TTI以外のTTIの先頭に合わせて時間方向に配置されたフレームを受信する無線受信部210と、前記
フレーム同期系列が配置されているサブキャリア信号と前記TTI同期系列が配置されているサブキャリア信号とを同じシンボルタイミングでTTI長抽出し、抽出したサブキャリア信号の各々に対して配置されている前記フレーム同期系列又は前記TTI同期系列を時間方向に乗算して相関をとる同期チャネル相関部230と、前記TTI同期系列による相関値に基づいてTTIタイミングを検出し、前記フレーム同期系列による相関値に基づいてフレームタイミングを検出するTTIタイミング/フレームタイミング検出部240と、を設けた。
こうすることにより、両系列が周波数上にバランス良く配置されたフレームを受信するので、周波数フェージングに対する耐性を向上することができる。また、両系列が配置されるサブキャリアを明確に分けられたフレームを受信することにより、例えば、他セルで利用されている系列との干渉を防止することができる。
(実施の形態4)
実施の形態1のフレームは、同一のサブキャリアにおけるフレーム先頭のTTIにSCH1系列を時間軸方向に配置しそれ以外のTTIにはSCH2系列を時間軸方向に配置した構成をとっている。これに対して、実施の形態4のフレームは、同一サブキャリアにSCH1系列およびSCH2系列を互いにTTIに関して重なることなく配置する点では実施の形態1と同様であるが、1つのSCH1系列およびSCH2系列を複数のサブキャリアに分けて配置する点が異なる。そのため、SCH1系列およびSCH2系列を配置するために必要なシンボル数は実施の形態1と同様であっても利用するサブキャリアの数が増加するので、周波数選択フェージングに強いフレーム構成となっている。なお、実施の形態4における基地局装置および移動局装置の主要構成は、実施の形態1における基地局装置100および移動局装置200の主要構成と同一であるため、図2および図4を用いて本実施の形態について説明する。
フレーム構成部120は、変調部110からの変調後の信号を入力し、同期用チャネル生成部115からのSCH系列を入力し、変調後の信号およびSCH系列をサブキャリア(すなわち、周波数)および時間により特定される、予め定められているシンボルに配置してフレームを形成する。
実施の形態4においては、フレーム構成部120は、同期用チャネル生成部115より2種類の異なる系列、すなわちSCH1系列およびSCH2系列を入力し、予め決められているサブキャリアにSCH1系列およびSCH2系列を挿入する。
具体的には、図11に示すように、1TTI長のSCH1系列を複数のSCH1分割系列に分割し、このSCH1分割系列が隣接する複数のサブキャリアにおけるフレーム先頭TTIの時間的に最も早いシンボル群に配置されている。また、1TTI長のSCH2系列を分けたSCH2分割系列については、隣接する複数のサブキャリアにサブキャリアにおけるフレーム先頭以外のTTIの時間的に最も早いシンボル群に配置されている。このようなフレーム構成をとることにより、SCH1系列およびSCH2系列を配置するために必要なシンボル数は実施の形態1と同様であるので送信データを送るためのフレームにおけるシンボル数に変化はないが、1つのSCH1系列およびSCH2系列を複数のサブキャリアに分けて送信するため周波数選択フェージングに対する耐性を向上することができる。
同期チャネル相関部230は、FFT処理部225からFFT処理後の受信信号を入力し、SCHが多重されているサブキャリア信号をそれぞれ1TTI長分抽出し、この抽出した信号と、それと対応するSCH1分割系列およびSCH2分割系列との時間方向の相関演算を行い、同相加算して相関値を求める。すなわち、同期チャネル相関部230は、
SCH1系列が多重されているサブキャリア信号について1TTI長分抽出し、この抽出した信号と、そのサブキャリア信号に対応するSCH1分割系列レプリカとの時間方向の相関演算を行い同相加算して相関値を求める。そして、SCH2系列についても同様にして相関値を求める。
さらに、同期チャネル相関部230は、SCH1系列ごとあるいはSCH2系列ごとにサブキャリア間で相関値の電力合成を行い、各シンボルにおける相関値の電力合成結果をTTIタイミング/フレームタイミング検出部240に出力する。
このように実施の形態4によれば、基地局装置100に、フレーム同期系列(SCH1系列)が所定数に分割されたフレーム同期分割系列を隣接する複数のサブキャリアにおけるフレームの先頭に合わせて時間方向に各々配置し、TTI同期系列(SCH2系列)が所定数に分割されたTTI同期分割系列を隣接する複数のサブキャリアにおける前記先頭TTI以外のTTIの先頭に合わせて時間方向に各々配置してフレームを形成するフレーム構成部120と、前記フレームを送信する無線送信部145とを設けた。
こうすることにより、両系列を分割した分割系列を複数のサブキャリアに分散して配置することで両系列の多重されるサブキャリア数を増やすことができるので、周波数フェージングに対する耐性を向上することができる。
また、実施の形態4によれば、移動局装置200に、フレーム同期系列が所定数に分割されたフレーム同期分割系列が隣接する複数のサブキャリアにおけるフレームの先頭に合わせて時間方向に各々配置され、TTI同期系列が所定数に分割されたTTI同期分割系列が隣接する複数のサブキャリアにおける前記先頭TTI以外のTTIの先頭に合わせて時間方向に各々配置されたフレームを受信する無線受信部210と、受信フレームから前記フレーム同期系列および前記TTI同期系列が配置されているサブキャリア信号をTTI長抽出し、抽出したサブキャリア信号に対し対応する前記フレーム同期分割系列および前記TTI同期分割系列の各々を時間方向に乗算して相関をとる同期チャネル相関部230と、前記TTI同期分割系列による相関値に基づいてTTIタイミングを検出し、前記フレーム同期分割系列による相関値に基づいてフレームタイミングを検出するTTIタイミング/フレームタイミング検出部240と、を設けた。
こうすることにより、両系列を分割した分割系列が複数のサブキャリアに分散して配置されることで両系列の多重されるサブキャリア数が増やされたフレームを受信することができるので、周波数フェージングに対する耐性を向上することができる。
(実施の形態5)
実施の形態1のフレームは、同一のサブキャリアにおけるフレーム先頭のTTIにSCH1系列を時間軸方向に配置しそれ以外のTTIにはSCH2系列を時間軸方向に配置した構成をとっている。これに対して、実施の形態5のフレームは、所定のサブキャリアのフレーム先頭のTTIにSCH1系列を時間軸方向に配置し、このSCH1系列が配置されていない所定のサブキャリアにおけるフレーム先頭TTIを含むすべてのTTIにSCH2系列を配置する。また、SCH1系列およびSCH2系列が配置されるサブキャリア数が実施の形態1に比べて減少している。
図12に示すように実施の形態5の基地局装置400は、フレーム構成部410を有する。
このフレーム構成部410は、変調部110からの変調後の信号を入力し、同期用チャネル生成部115からのSCH系列を入力し、変調後の信号およびSCH系列をサブキャ
リア(すなわち、周波数)および時間により特定される、予め定められているシンボルに配置してフレームを形成する。
実施の形態5においては、フレーム構成部410は、同期用チャネル生成部115より2種類の異なる系列、すなわちSCH1系列およびSCH2系列を入力し、互いに異なるサブキャリアに各SCH系列(SCH1系列、SCH2系列)を挿入する。
具体的には、フレーム構成部410は、図13に示すように所定のサブキャリアのフレーム先頭のTTIにSCH1系列を時間軸方向に配置し、このSCH1系列が配置されていない所定のサブキャリアにおけるフレーム先頭TTIを含むすべてのTTIにSCH2系列を配置する。なお、SCH1系列およびSCH2系列の長さは、いずれもTTI長である。
図14に示すように実施の形態5の移動局装置500は、同期チャネル相関部510と、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520とを有する。
かかる構成を有する移動局装置500の動作について図15のフロー図を参照して説明すると、同期チャネル相関部510は、ステップST1002〜1004において実施の形態1の同期チャンネル相関部230と同様の動作をする。
まず最初の段階では平均化する相関値がないのでステップST3001をスキップし、ステップST3002において、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520は、同期チャネル相関部510から1TTI内の各シンボルタイミングについてのSCH1系列およびSCH2系列による相関値(電力合成後のもの)を入力し、各系列に関する相関値の中で最大相関値が得られるタイミングと、SCH系列の種別(すなわち、SCH1系列であるか又はSCH2系列であるか)とを検出する。
ステップST3003において、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520は、ステップST3002にて検出した、SCH2系列の最大相関値とSCH1系列の最大相関値との差と、所定のしきい値との比較を行い、比較結果に応じた処理を行う。
具体的には、SCH2系列の最大相関値とSCH1系列の最大相関値との差が所定のしきい値より大きい場合(ステップST3003:YES)には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520は、SCH2系列による最大相関値が得られたタイミングをTTIタイミングと同定する(ステップST3004)。そして、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520は、TTIタイミング情報を同期チャネル相関部510に出力する。
ステップST3005において、同期チャネル相関部510は、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520からTTIタイミング情報を受け取ると、TTIタイミングであるシンボルタイミングについてのみSCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカと、抽出信号との相関演算を行うこととなるため、次のTTIタイミングにおける、SCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカと、抽出信号との相関演算を行う。そして、同期チャネル相関部510は、ステップST3005にて所定のサブキャリア毎に得た相関値をSCH1系列ごとあるいはSCH2系列ごとにサブキャリア間で相関値の電力合成を行う。そして、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520は、SCH2系列について電力合成した相関値とSCH1系列について電力合成した相関値との差と、所定のしきい値とを比較して、比較結果に応じた処理を行う。比較の結果、SCH2系列について電力合成した相関値とSCH1系列について電力合成した相関値との差が所定のしきい値より大きい場合には、ステップST3004に再度移行する。
SCH2系列の最大相関値とSCH1系列の最大相関値との差が所定のしきい値以下の場合(ステップST3003:NO)には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520は、SCH2系列の最大相関値の得られるタイミングと、SCH1系列の最大相関値の得られるタイミングとを比較する(ステップST3006)。
比較の結果、SCH2系列の最大相関値の得られるタイミングと、SCH1系列の最大相関値の得られるタイミングとが一致する場合(ステップST3006:YES)には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520は、そのタイミングをフレームタイミングと同定する(ステップST3007)。
比較の結果、SCH2系列の最大相関値の得られるタイミングと、SCH1系列の最大相関値の得られるタイミングとが一致しない場合(ステップST3006:NO)には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520は、ステップST1003に移行する。
ステップST3008において、スクランブリングコード同定部245は、入力されるフレームタイミング情報に従って受信信号からCPICHを抽出し、スクランブリングコードレプリカの全候補と既知であるパイロット信号を用いてCPICHレプリカを形成し、抽出したCPICHと生成したCPICHレプリカとの相関をとり、最大相関値が得られるCPICHレプリカを形成する際に用いたスクランブリングコードを同定する。そして、同定したスクランブリングコードを用いてデスクランブルを行い、誤り訂正復号、CRCチェックを行ってCRCチェック結果に応じてベリフィケーション(検証)を行う。
図16を参照して、上記TTIタイミングおよびフレームタイミングの同定について視覚的に説明する。同図においては、上の方に示す図(上図)として実施の形態1のフレームが示され、下図として同期チャネル相関部が4つのタイミングで1TTI長分のサブキャリア信号を抽出した場合の、「SCH1相関値」および「SCH2相関値」の算出状況が示されている。なお、同図において、1TTIは8シンボルからなっているものとする。
例えば、同期チャネル相関部が図16の下図の一番左に示すタイミング、すなわち前のフレームから今回のフレームにまたがったタイミングで1TTI長分のサブキャリア信号を抽出した場合には、そのTTIの範囲内にフレームタイミングが存在する。実施の形態5のフレームはフレーム先頭のTTIの異なるサブキャリアにSCH1系列およびSCH2系列の各々が配置された構成となっているので、フレームタイミングでは「SCH1相関値」および「SCH2相関値」の両方に大きさに余り差のない大きなピークが現れる。そのため、「SCH1相関値」の最大値と「SCH2相関値」の最大値との差が所定のしきい値以下である場合、すなわち両最大値に余り差がない場合には、このタイミングをフレームタイミングの候補とする。そして、「SCH1相関値」の最大値および「SCH2相関値」の最大値が現れるタイミングもフレームタイミングで一致するはずなので、両最大値が現れるタイミングが一致する場合にはそのタイミングをフレームタイミングと同定する。なお、図16の下図の一番左に示すタイミングでは、両最大値に余り差がなく、且つ、両最大値が現れるタイミングが一致しているので、このタイミングはフレームタイミングと同定される。
また、例えば、同期チャネル相関部が図16の下図の左から2番目に示すタイミング、すなわちフレームの先頭のTTIと次のTTIとにまたがったタイミングで1TTI長分のサブキャリア信号を抽出した場合には、そのTTIの範囲内にTTIタイミングは存在するがフレームタイミングは存在しない。実施の形態2のフレームは上述のような構成を
とっているので、「SCH2相関値」がTTIタイミングで最大となり、このTTIタイミングでは「SCH1相関値」の大きなピークは現れない。そのため、同期チャネル相関部が抽出した1TTI長分のサブキャリア信号に関して、「SCH2相関値」に最大相関値が現れ「SCH1相関値」に大きなピークが現れないときには、「SCH2相関値」の最大相関値が現れるシンボルタイミングをTTIタイミング(ただし、このTTIタイミングはフレームタイミングではない)と同定することができる。
このように実施の形態5によれば、基地局装置400に、フレーム同期系列(SCH1系列)を所定のサブキャリアにおけるフレームの先頭に合わせて時間方向に配置し、TTI同期系列(SCH2系列)を前記フレーム同期系列が配置された前記所定のサブキャリア以外のサブキャリアにおけるすべてのTTIの先頭に合わせて配置してフレームを形成するフレーム構成部410と、前記フレームを送信する無線送信部145とを設けた。
こうすることにより、フレーム先頭TTIにおいては時間的にフレーム同期系列とTTI同期系列とが多重されて送信されているので、フレームの受信側においてはフレームタイミングとこのフレームタイミングに対応するTTIタイミングの検出結果がタイミング的に一致するか否かを判定することにより、フレームタイミングの成否を判定することができる。その結果、フレームタイミング同定の正確性を向上することができる。
また、実施の形態5によれば、移動局装置500に、フレーム同期系列(SCH1系列)が所定のサブキャリアにおけるフレームの先頭に合わせて時間方向に配置され、TTI同期系列(SCH2系列)が前記フレーム同期系列の配置された前記所定のサブキャリア以外のサブキャリアにおけるすべてのTTIの先頭に合わせて配置されたフレームを受信する無線受信部210と、受信フレームから前記フレーム同期系列および前記TTI同期系列が配置されているサブキャリア信号をTTI長抽出し、抽出したサブキャリア信号に当該フレーム同期系列および前記TTI同期系列の各々を時間方向に乗算して相関をとる同期チャネル相関部510と、前記TTI同期系列による相関値に基づいてTTIタイミングを検出し、前記フレーム同期系列による相関値に基づいてフレームタイミングを検出するTTIタイミング/フレームタイミング検出部520とを設けた。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部520は、検出した前記フレームタイミングと、このフレームタイミングに対応する、検出した前記TTIタイミングとが一致するときに、検出した前記フレームタイミングをフレームタイミングとして同定する。
こうすることにより、フレーム先頭TTIにおいては時間的にフレーム同期系列とTTI同期系列とが多重されて送信されているので、フレームタイミングとこのフレームタイミングに対応するTTIタイミングの検出結果がタイミング的に一致するか否かを判定することにより、フレームタイミングの成否を判定することができる。その結果、フレームタイミング同定の正確性を向上することができる。
また、TTIタイミング/フレームタイミング検出部520は、前記TTI同期系列による最大相関値と前記フレーム同期系列による最大相関値との差分量に応じて、前記TTIタイミングおよび前記フレームタイミングを同定する。
こうすることにより、TTIタイミングおよびフレームタイミングであると同定する基準を厳しくすることになるため、TTIタイミング同定およびフレームタイミング同定の正確性を向上することができる。その結果、セルサーチのリトライ回数を軽減することができセルサーチの高速化を図ることができる。
(実施の形態6)
実施の形態6のフレームは、所定のサブキャリアにおいてはSCH2系列をすべてのTTIに時間軸方向に配置し、このサブキャリア以外の所定のサブキャリアにおいてはフレーム先頭のTTIにのみSCH2系列を時間軸方向に配置する。すなわち、実施の形態5におけるSCH1系列をSCH2系列に変更したフレーム構成をとっている。
図17に示すように実施の形態6の基地局装置600は、フレーム構成部610を有する。
このフレーム構成部610は、変調部110からの変調後の信号を入力し、同期用チャネル生成部115からのSCH系列を入力し、変調後の信号およびSCH系列をサブキャリア(すなわち、周波数)および時間により特定される、予め定められているシンボルに配置してフレームを形成する。
実施の形態6においては、フレーム構成部610は、同期用チャネル生成部115から受け取るSCH2系列を、予め定められているサブキャリアに挿入する。
具体的には、フレーム構成部610は、図18に示すように所定のサブキャリアにおいてはSCH2系列をすべてのTTIに時間軸方向に配置し、このサブキャリア以外の所定のサブキャリアにおいてはフレーム先頭のTTIにのみSCH2系列を時間軸方向に配置する。
図19に示すように実施の形態6の移動局装置700は、同期チャネル相関部710と、TTIタイミング/フレームタイミング検出部720とを有する。
かかる構成を有する移動局装置700の動作について図20のフロー図を参照して説明すると、ステップST4001において、同期チャネル相関部710は、すべてのTTIに亘ってSCH2系列が配置されているサブキャリア信号をそれぞれ1TTI長分抽出する。
ステップST4002において、同期チャネル相関部710は、ステップST4001にて抽出した信号と、SCH2系列レプリカとの時間方向の相関演算を1TTIの全シンボルに亘って行う。
ステップST4003において、同期チャネル相関部710は、ステップST4002にて得た相関値をサブキャリア間で電力合成する。
ステップST4004において、同期チャネル相関部710は、ステップST4003にて得た相関値をSCH2系列レプリカの抽出した信号に対する時間的相対的位置ごとにTTI単位で平均化を行う。
ステップST4005において、TTIタイミング/フレームタイミング検出部720は、ステップST4004にて得た平均化された相関値のうち最大相関値が得られるタイミングをTTIタイミングとして同定する。そして、TTIタイミング情報を同期チャネル相関部710に出力する。
ステップST4006において、同期チャネル相関部710は、TTIタイミング/フレームタイミング検出部720からTTIタイミング情報を受け取ると、TTIタイミングであるシンボルタイミングについてのみSCH2系列レプリカと、抽出信号との相関演算を行うこととなるため、次のTTIタイミングにおける、SCH2系列レプリカと、抽出信号との相関演算を行う。
ステップST4007において、同期チャネル相関部710は、すべてのTTIに亘ってSCH2系列が配置されたサブキャリアに係る次のTTIタイミングにおける抽出信号と、SCH2系列レプリカとの相関演算を行う。
ステップST4008において、TTIタイミング/フレームタイミング検出部720は、ステップST4007にて演算された相関値を用いて今回のTTIタイミングがフレームタイミングであるか否かを判定する。具体的には、実施の形態6のフレームはその先頭のTTIにのみSCH2系列が配置されたサブキャリアが存在するので、このサブキャリアの信号とすべてのTTIに亘ってSCH2系列が配置されたサブキャリア信号との相関をTTIタイミングに従ってとることにより、今回のTTIタイミングがフレームタイミングであるか否かを判定することができる。具体的には、その先頭のTTIにのみSCH2系列が配置されたサブキャリア信号とすべてのTTIに亘ってSCH2系列が配置されたサブキャリア信号との相関がある程度の大きさであれば、今回のTTIタイミングがフレームタイミングであると判断され、相関がある程度の大きさに満たなければ今回のTTIタイミングはフレームタイミングでないと判断される。
判定の結果、今回のTTIタイミングがフレームタイミングであると判断される場合(ステップST4008:YES)には、TTIタイミング/フレームタイミング検出部720は、このTTIタイミングをフレームタイミングと同定する(ステップST4009)。
判定の結果、今回のTTIタイミングがフレームタイミングでないと判断される場合(ステップST4008:NO)には、ステップST4006に戻り、次のTTIタイミングでサブキャリア信号を抽出する。
ステップST4010において、スクランブリングコード同定部245は、入力されるフレームタイミング情報に従って受信信号からCPICHを抽出し、スクランブリングコードレプリカの全候補と既知であるパイロット信号を用いてCPICHレプリカを形成し、抽出したCPICHと生成したCPICHレプリカとの相関をとり、最大相関値が得られるCPICHレプリカを形成する際に用いたスクランブリングコードを同定する。
このように実施の形態6によれば、基地局装置600に、フレーム同期系列を所定のサブキャリアにおけるフレームの先頭に合わせて時間方向に配置し、TTI同期系列を前記フレーム同期系列が配置された前記所定のサブキャリア以外のサブキャリアにおけるすべてのTTIの先頭に合わせて配置し前記フレーム同期系列と前記TTI同期系列とが同一系列(例えば、SCH2系列)からなるフレームを形成するフレーム構成部610と、前記フレームを送信する無線送信部145とを設けた。
こうすることにより、すべてのTTIにTTI同期系列が配置されたサブキャリア信号を用いてフレームの受信側においてTTIタイミングを検出した後は、このTTIタイミングに従ってTTI同期系列が配置されたサブキャリア信号とフレーム同期系列が配置されたサブキャリア信号との相関をとるだけでフレームタイミングか又はフレームタイミングでないTTIタイミングかを判定することができる。また、同じタイミングの、異なるサブキャリア信号の相関をとることにより伝搬路の影響を打ち消すことができるので、上記判定の結果の正確性も高いものとなる。
(実施の形態7)
実施の形態7のフレームは、所定のサブキャリアにフレーム同期のためのSCH1系列がすべてのTTIに亘って時間軸方向に配置され、このSCH1系列が配置されたサブキ
ャリア以外の所定のサブキャリアにTTI同期のためのSCH2系列がすべてのTTIに亘って時間軸方向に配置されている。ただし、SCH1系列は1フレーム長であり、SCH2系列は1TTI長である。
図21に示すように実施の形態7の基地局装置800は、フレーム構成部810を有する。このフレーム構成部810は、変調部110からの変調後の信号を入力し、同期用チャネル生成部115からのSCH系列を入力し、変調後の信号およびSCH系列をサブキャリア(すなわち、周波数)および時間により特定される、予め定められているシンボルに配置してフレームを形成する。
実施の形態7においては、フレーム構成部810は、同期用チャネル生成部115より2種類の異なる系列、すなわちSCH1系列およびSCH2系列を入力し、予め決められている少なくとも2つ以上の異なるサブキャリアにSCH1系列およびSCH2系列の各々を挿入する。
具体的には、図22に示すように、所定のサブキャリアにおいてフレーム同期のためのSCH1系列をすべてのTTIに亘って時間軸方向に配置し、このSCH1系列が配置されたサブキャリア以外の所定のサブキャリアにおいてTTI同期のためのSCH2系列をすべてのTTIに亘って時間軸方向に配置する。ただし、SCH1系列は1フレーム長であるためフレーム周期で配置されるが、SCH2系列はTTI長であるためTTI周期で配置される。
図23に示すように実施の形態7の移動局装置900は、同期チャネル相関部910と、TTIタイミング/フレームタイミング検出部920とを有する。
同期チャネル相関部910は、FFT処理部225からFFT処理後の受信信号を入力し、SCHが多重されているサブキャリア信号を抽出し、この抽出した信号と、2つのSCH系列レプリカ(SCH1系列レプリカ、SCH2系列レプリカ)との時間方向の相関演算を行い、同相加算して相関値を求める。具体的には、同期チャネル相関部910は、SCH1系列が多重されているサブキャリア信号を1フレーム分抽出し、この抽出した信号と、1フレーム長であるSCH1系列レプリカとの時間方向の相関演算を行い、同相加算して相関値を求める。これと並行して、同期チャネル相関部910は、SCH2系列が多重されているサブキャリア信号を1TTI長分抽出し、この抽出した信号と、1TTI長であるSCH2系列レプリカとの時間方向の相関演算を行い、同相加算して相関値を求める。さらに、所定のサブキャリア毎に得た相関値をSCH1系列ごとあるいはSCH2系列ごとにサブキャリア間で相関値の電力合成を行い、各シンボルにおける相関値の電力合成結果をTTIタイミング/フレームタイミング検出部920に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部920は、同期チャネル相関部910から1フレーム内の各シンボルタイミングについてのSCH2系列による相関値(電力合成後のもの)を入力し、入力した相関値の中で最大相関値が得られるタイミングを検出する。また、TTIタイミング/フレームタイミング検出部920は、同期チャネル相関部910から1TTI内の各シンボルタイミングについてのSCH2系列による相関値(電力合成後のもの)を入力し、入力した相関値の中で最大相関値が得られるタイミングを検出する。そして、検出した両タイミングをフレームタイミングおよびTTIタイミングとして同定する。なお、フレームタイミングはTTIタイミングでもあるので、フレームタイミングとTTIタイミングとが一致するか否かを判定し、この判定結果を終了判定に利用してもよい。すなわち、フレームタイミングとTTIタイミングとが一致する場合には、初期セルサーチの第2段階を終了するものとし、一方、フレームタイミングとTTIタイミングとが一致しない場合には、初期セルサーチの第2段階が失敗したと判定して第1段
階若しくは第2段階の最初からリトライする、又は、同期チャネル相関部910にて次のフレーム又はTTIにおけるサブキャリア信号から得られる相関値も含めた平均化を行ってもよい。
また、上記説明においては、フレームタイミングとTTIタイミングとを並行して検出するものとして説明を行ったが、これに限定されるものではなく、まず、TTIタイミングを検出し、TTIタイミングを検出した後にそのTTIタイミングの中からフレームタイミングを検出するように段階的な検出を行ってもよい。
このように実施の形態7によれば、基地局装置800に、フレーム長に等しいフレーム同期系列(SCH1系列)を所定のサブキャリアで時間方向に配置し、当該フレーム同期系列が配置された前記所定のサブキャリア以外のサブキャリアにTTI長に等しいTTI同期系列(SCH2系列)を時間方向に配置してフレームを形成するフレーム構成部810と、前記フレームを送信する無線送信部145とを設けた。
こうすることにより、フレームの受信側において、TTIタイミングの検出とフレームタイミングの検出とを同時に独立に行うことができるので、両タイミングの同定を高速に行うことができる。また、フレーム同期系列が長いので、フレームタイミング検出精度を向上することができる。
また、実施の形態7によれば、移動局装置900に、フレーム長に等しいフレーム同期系列(SCH1系列)が所定のサブキャリアで時間方向に配置され、TTI長に等しいTTI同期系列(SCH2系列)が前記フレーム同期系列の配置された前記所定のサブキャリア以外のサブキャリアに時間方向に配置されたフレームを受信する無線受信部210と、受信フレームから、前記フレーム同期系列が配置されているサブキャリア信号をフレーム長抽出し抽出した前記サブキャリア信号に当該フレーム同期系列を時間方向に掛け合わせて相関をとるとともに、前記TTI同期系列が配置されているサブキャリア信号をTTI長抽出し抽出した前記サブキャリア信号に当該TTI同期系列を乗算し相関をとる同期チャネル相関部910と、前記TTI同期系列による相関値に基づいてTTIタイミングを検出し、前記フレーム同期系列による相関値に基づいてフレームタイミングを検出するTTIタイミング/フレームタイミング検出部920と、を設けた。
こうすることにより、TTIタイミングの検出とフレームタイミングの検出とを同時に独立に行うことができるので、両タイミングの同定を高速に行うことができる。また、フレーム同期系列が長いので、フレームタイミング検出精度を向上することができる。
また、TTIタイミング/フレームタイミング検出部920は、前記フレームタイミングでない前記TTIタイミングを検出したときにTTIタイミング情報を同期チャネル相関部910に出力し、同期チャネル相関部910は、前記TTIタイミング情報に従って、前記TTIタイミングにおいてのみ前記フレーム同期系列による相関をとる。
こうすることにより、TTIタイミングを検出した後はTTIタイミングについてのみフレームタイミングであるか否かを確認すればよいため、同期チャネル相関部910の処理量を軽減できるとともにフレームタイミングを検出するまでの時間を短縮でき、セルサーチを高速化することができる。
また、TTIタイミング/フレームタイミング検出部920は、検出した前記フレームタイミングと、このフレームタイミングに対応する、検出した前記TTIタイミングとが一致するときに、検出した前記フレームタイミングをフレームタイミングとして同定する。
こうすることにより、フレームタイミングであると同定する基準を厳しくすることになるため、フレームタイミング同定の正確性を向上することができる。その結果、セルサーチのリトライ回数を軽減することができセルサーチの高速化を図ることができる。
(実施の形態8)
実施の形態1乃至実施の形態7のフレームは、SCH系列が時間軸方向に配置された構成となっていた。これに対して実施の形態8のフレームは、まずSCH系列が周波数軸方向に配置された構成となっている。また、すべてのTTIに共通してTTI先頭のシンボルにSCH系列が時間多重される。さらにフレーム先頭のTTIにおいてはTTI末尾のシンボルにSCH系列が時間多重され、フレーム先頭以外のTTIにおいてはTTI先頭と末尾以外のシンボルにSCH系列が時間多重される。こうして、TTI先頭のシンボル以外に配置されたSCH系列のTTIにおける位置により先頭TTIとそれ以外のTTIとの区別がつくようになっている。
図24に示すように実施の形態8の基地局装置1000は、フレーム構成部1010を有する。このフレーム構成部1010は、変調部110からの変調後の信号を入力し、同期用チャネル生成部115からのSCH系列を入力し、変調後の信号およびSCH系列をサブキャリア(すなわち、周波数)および時間により特定される、予め定められているシンボルに配置してフレームを形成する。
実施の形態8においては、フレーム構成部1010は、同期用チャネル生成部115よりSCH2系列を入力し、フレームの先頭TTIとそれ以外のTTIで区別がつくようにSCH系列を周波数軸方向に配置するシンボル位置を変えてフレームに挿入する。
具体的には、図25に示すように、フレーム構成部1010は、フレーム先頭のTTIにおいてはTTI先頭および末尾のシンボルにSCH2系列を周波数軸方向に配置し、フレーム先頭以外のTTIにおいてはTTIの先頭シンボル並びに先頭および末尾シンボル以外の所定のシンボル(同図においては、「固有シンボル」と表示)にSCH2系列を周波数軸方向に配置する。
図26に示すように実施の形態8の移動局装置1100は、同期チャネル相関部1110と、TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120とを有する。
かかる構成を有する移動局1100の動作について説明すると、同期チャネル相関部1110は、FFT処理部225からFFT処理後の受信信号を入力し、TTI間隔でOFDMシンボルを抽出し、抽出した信号と、SCH2系列レプリカとの周波数軸方向の相関演算を行う。そして、TTIにおけるシンボル位置が同一のOFDMシンボルに係る相関値をTTI間で電力平均して電力平均値をTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、電力平均された相関値のうち最大相関値が得られるシンボルタイミングをTTIタイミングとして検出する。そして、TTIタイミング情報を同期チャネル相関部1110に出力する。
同期チャネル相関部1110は、TTIタイミング情報を受け取った後には、上記固有シンボル位置のOFDMシンボルと、TTIの末尾のOFDMシンボルとを抽出し、抽出した各OFDMシンボルと、SCH2系列レプリカとの周波数方向の相関演算を行い、求めた相関値をTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、同期チャネル相関部1110からの相関値を入力し、固有シンボル位置のOFDMシンボルに係る相関値が大きくTTIの末尾のOFDMシンボルに係る相関値が小さいときにはこのときのTTIタイミングはフレームタイミング以外のTTIタイミングであると判定し、一方、TTIの末尾のOFDMシンボルに係る相関値が大きく固有シンボル位置のOFDMシンボルに係る相関値が小さいときにはこのときのTTIタイミングをフレームタイミングと判定する。そして、フレームタイミング情報をスクランブリングコード同定部245に出力する。
なお、上記説明においては、TTIの先頭シンボル、末尾シンボル、および固有シンボルのすべてを同一のSCH系列としたが、これに限定されるものではなく、先頭シンボルと、末尾シンボルおよび固有シンボルとで異なるSCH系列を用いてもよい。
このように実施の形態8によれば、マルチキャリア通信を行う基地局装置1000に、各サブキャリアにおける各TTIの先頭シンボルおよび所定シンボルに同期をとるための同期系列を周波数方向に配置してフレームを形成するフレーム構成部1010と、前記フレームを送信する無線送信部145と、具備し、フレーム構成部1010は、前記フレームの先頭TTIと前記先頭TTI以外のTTIとの間で前記所定シンボルの位置を変えて前記同期系列を配置する。
こうすることにより、フレームの受信側において、各TTIの先頭シンボルに配置された同期系列を用いてTTIタイミングを検出した後は、上記所定シンボルの位置によりフレームタイミングと、フレームタイミングでないTTIタイミングとを判別することができる。また、同期系列を周波数方向に配置し時間方向に繰り返して配置しているため時間ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、フレーム構成部1010は、前記先頭TTIにおいては前記所定シンボルを末尾のシンボルとする。
また、実施の形態8によれば、基地局装置1000から送信されたフレームに基づいてセルサーチを行う移動局装置1100に、各サブキャリアにおける各TTIの先頭シンボルおよび所定シンボルに同期をとるための同期系列が周波数方向に配置され、先頭TTIと当該先頭TTI以外のTTIとの間で前記所定シンボルの位置が異なるフレームを受信する無線受信部210と、前記フレームからTTI間隔に各サブキャリアにおけるシンボルを抽出し、抽出した前記シンボルに前記同期系列を周波数方向に乗算して相関をとる同期チャネル相関部1110と、同期チャネル相関部1110にて得られた相関値に基づいてTTIタイミングを検出してTTIタイミング情報を前記相関手段に出力するTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120と、を具備し、同期チャネル相関部1110は、前記TTIタイミング情報に従って前記所定シンボルに前記同期系列を乗算して相関をとり、TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、前記所定シンボルと前記同期系列との相関値に基づいて、前記先頭TTIと当該先頭TTI以外のTTIとを同定する。
こうすることにより、各TTIの先頭シンボルに配置された同期系列を用いてTTIタイミングを検出した後は、上記所定シンボルの位置によりフレームタイミングと、フレームタイミングでないTTIタイミングとを判別することができる。また、同期系列を周波数方向に配置し時間方向に繰り返して配置しているため時間ダイバーシチ効果を得ることができる。
(実施の形態9)
実施の形態8においては、フレーム先頭以外のTTIにおけるTTI先頭以外のシンボ
ル以外にSCH系列が配置された固有シンボルの位置は、フレーム先頭以外の各TTIにおいて共通である。これに対して、実施の形態9においては、フレーム先頭以外の各TTIにおける固有シンボル位置をTTI(例えば、TTI識別番号)に応じて変化させる。すなわち、固有シンボル位置を用いてTTI識別情報を付加している。こうすることにより、固有シンボルのTTIにおける位置を検出することにより、そのTTIがどのTTIであるか同定することができ、その結果、フレームタイミングも同定することができる。なお、実施の形態9における基地局装置および移動局装置の主要構成は、実施の形態8における基地局装置1000および移動局装置1100の主要構成と同一であるため、図24および図26を用いて本実施の形態について説明する。
実施の形態9においては、フレーム構成部1010は、同期用チャネル生成部115よりSCH2系列を入力し、フレームの先頭TTIとそれ以外のTTIで区別がつくようにSCH系列を周波数軸方向に配置するシンボル位置を変えてフレームに挿入する。さらに、フレーム先頭以外のTTI間においても区別がつくように、TTI先頭シンボル以外にSCH系列が配置されるシンボル位置をTTI識別情報に応じて変えてフレームに挿入する。
具体的には、図27に示すようにフレーム構成部1010は、フレーム先頭のTTIにおいてはTTI先頭および末尾のシンボルにSCH2系列を周波数軸方向に配置し、フレーム先頭以外のTTIにおいてはTTIの先頭シンボル並びに先頭および末尾シンボル以外のTTI識別番号に応じた所定のシンボルにSCH2系列を周波数軸方向に配置する。
次いで実施の形態9の移動局装置1100の動作について説明すると、同期チャネル相関部1110は、FFT処理部225からFFT処理後の受信信号を入力し、TTI間隔でOFDMシンボルを抽出し、抽出した信号と、SCH2系列レプリカとの周波数軸方向の相関演算を行う。そして、TTIにおけるシンボル位置が同一のOFDMシンボルに係る相関値をTTI間で電力平均して電力平均値をTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、電力平均された相関値のうち最大相関値が得られるシンボルタイミングをTTIタイミングとして検出する。そして、TTIタイミング情報を同期チャネル相関部1110に出力する。
同期チャネル相関部1110は、TTIタイミング情報を受け取った後には、上記固有シンボル位置の候補に対応するOFDMシンボルを抽出し、抽出した各OFDMシンボルと、SCH2系列レプリカとの周波数方向の相関演算を行い、求めた相関値をTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、同期チャネル相関部1110からの相関値を入力し、最大相関値が得られた固有シンボル位置を検出し、この固有シンボルに対応するTTI識別情報を同定する。予め各TTIタイミングとフレームタイミングとのフレームにおける位置関係は決まっているので、このTTI識別情報が判明すると、TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、これに応じてフレームタイミングを同定することができる。そして、フレームタイミング情報は、スクランブリングコード同定部245に出力される。
このように実施の形態9によれば、マルチキャリア通信を行う基地局装置1000に、各サブキャリアにおける各TTIの先頭シンボルおよび所定シンボルに同期をとるための同期系列を周波数方向に配置してフレームを形成するフレーム構成部1010と、前記フレームを送信する無線送信部145と、を設け、フレーム構成部1010は、前記フレー
ムの先頭TTIと前記先頭TTI以外のTTIとの間で前記所定シンボルの位置を変えて前記同期系列を配置するとともに、前記先頭TTI以外のTTIにおいて前記同期系列を配置する前記所定シンボルを当該TTIごとに変える。すなわち、フレーム構成部1010は、TTIごとに前記所定シンボルを変えて前記同期系列を配置する。
こうすることにより、フレームの受信側において、TTIタイミングを検出した後は、所定シンボルの位置によりTTIを識別することができる。予め各TTIとフレームタイミングとの位置関係を把握しておくことで、TTIを識別することができれば直ぐにフレームタイミングを同定することができる。
また、実施の形態9によれば、基地局装置1000から送信されたフレームに基づいてセルサーチを行う移動局装置1100に、各サブキャリアにおける各TTIの先頭シンボルおよび所定シンボルに同期をとるための同期系列が周波数方向に配置され、先頭TTIと当該先頭TTI以外のTTIとの間で前記所定シンボルの位置が異なるフレームを受信する無線受信部210と、前記フレームからTTI間隔に各サブキャリアにおけるシンボルを抽出し、抽出した前記シンボルに前記同期系列を周波数方向に乗算して相関をとる同期チャネル相関部1110と、同期チャネル相関部1110にて得られた相関値に基づいてTTIタイミングを検出してTTIタイミング情報を同期チャネル相関部1110に出力するTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120と、を設け、同期チャネル相関部1110は、前記TTIタイミング情報に従って前記所定シンボルに前記同期系列を乗算して相関をとり、TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、前記所定シンボルと前記同期系列との相関値に基づいて、前記先頭TTIと当該先頭TTI以外のTTIとを同定する。そして、無線受信部210は、TTIごとに前記所定シンボルを変えて前記同期系列が配置された前記フレームを受信し、TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、前記所定シンボルと前記同期系列との相関値に基づいて、各TTIを同定する。
こうすることにより、TTIタイミングを検出した後は、所定シンボルの位置によりTTIを識別することができる。予め各TTIとフレームタイミングとの位置関係を把握しておくことで、TTIを識別することができれば直ぐにフレームタイミングを同定することができる。
(実施の形態10)
実施の形態9においては、フレーム先頭以外の各TTIにおける固有シンボル位置をTTI(例えば、TTI識別番号)に応じて変化させる。これに対して、実施の形態10においては、サブキャリアを複数のサブキャリアブロックに分け、TTI(例えば、TTI識別情報)に応じて、TTIに含まれるサブキャリアブロックごとのSCH系列を配置するシンボル位置を変化させる。すなわち、サブキャリアブロックごとのSCH系列が配置されるシンボル位置の組み合わせを用いてTTI識別情報を付加している。つまり、TTIにおけるSCH系列の2次元の配置パターン(時間・周波数)によりTTI識別情報を表現している。こうすることにより、TTIにおけるサブキャリアブロックごとのSCH系列が配置されているシンボル位置を検出し、サブキャリアブロックとSCH系列が配置されているシンボル位置との組み合わせから、そのTTIがどのTTIであるか同定することができ、その結果、フレームタイミングも同定することができる。なお、実施の形態10における基地局装置および移動局装置の主要構成は、実施の形態8における基地局装置1000および移動局装置1100の主要構成と同一であるため、図24および図26を用いて本実施の形態について説明する。
実施の形態10においては、フレーム構成部1010は、同期用チャネル生成部115よりSCH2系列を入力し、TTI同士で区別がつくようにSCH系列を周波数軸方向に
配置するシンボル位置を変えてフレームに挿入する。
具体的には、図28に示すように各TTIの先頭シンボルには共通してSCH2系列を配置し、先頭シンボル以外には各TTIに応じて各サブキャリアブロックにおけるSCH2系列の配置されるシンボル位置を変える。ここで、実施の形態9のようにTTIにおけるSCH系列の配置される位置をすべてのサブキャリアブロックで共通のシンボル位置にする場合には高々1TTIに含まれるシンボル数と同数のTTI識別情報しか表すことができないが、本実施の形態のようなフレーム構成とすることにより、TTIにおける各サブキャリアブロックのSCH系列を配置するシンボル位置数のサブキャリアブロック数乗種のTTI識別情報を表すことができる。具体的には、サブキャリアブロックが4つであり、TTIにおける各サブキャリアブロックのSCHを配置するシンボル位置が6つである場合には(先頭シンボルを除く)、6の4乗個のTTI識別情報を表すことができる。
次いで実施の形態10の移動局装置1100の動作について説明すると、同期チャネル相関部1110は、FFT処理部225からFFT処理後の受信信号を入力し、TTI間隔でOFDMシンボルを抽出し、抽出した信号と、SCH2系列レプリカとの周波数軸方向の相関演算を行う。そして、TTIにおけるシンボル位置が同一のOFDMシンボルに係る相関値をTTI間で電力平均して電力平均値をTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、電力平均された相関値のうち最大相関値が得られるシンボルタイミングをTTIタイミングとして検出する。そして、TTIタイミング情報を同期チャネル相関部1110に出力する。
同期チャネル相関部1110は、TTIタイミング情報を受け取った後には、TTIにおける各サブキャリアブロックのSCH系列が配置されているシンボル位置候補のシンボル群を抽出し、抽出した各サブキャリアブロックのシンボル群と、SCH2系列レプリカとの周波数方向の相関演算を行い、求めた相関値をサブキャリアブロックおよびシンボル位置と対応づけてTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、同期チャネル相関部1110からの、サブキャリアブロックおよびシンボル位置と関係づけられた相関値を入力し、これらの入力情報に基づいて今回のTTI識別情報(例えば、TTI識別番号)を同定する。予め各TTIタイミングとフレームタイミングとのフレームにおける位置関係は決まっているので、このTTI識別情報が判明すると、TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、これに応じてフレームタイミングを同定することができる。そして、フレームタイミング情報は、スクランブリングコード同定部245に出力される。
このように実施の形態10によれば、マルチキャリア通信を行う基地局装置1000に、各サブキャリアにおける各TTIの先頭シンボルおよび所定シンボルに同期をとるための同期系列を周波数方向に配置してフレームを形成するフレーム構成部1010と、前記フレームを送信する無線送信部145と、具備し、フレーム構成部1010は、前記フレームの先頭TTIと前記先頭TTI以外のTTIとの間で前記所定シンボルの位置を変えて前記同期系列を配置するとともに、前記同期系列を配置する前記所定シンボルをサブキャリアブロックごとに移動してTTIごとに変える。すなわち、フレーム構成部1010は、前記所定シンボルをサブキャリアブロックごとに移動してTTIごとに前記所定シンボルの位置を変えて前記同期系列を配置する。
こうすることにより、所定シンボルの位置で表すことができる情報が増えるので、フレームに含まれるTTIの数が多くなっても対応することができる。
また、実施の形態10によれば、基地局装置1000から送信されたフレームに基づいてセルサーチを行う移動局装置1100に、各サブキャリアにおける各TTIの先頭シンボルおよび所定シンボルに同期をとるための同期系列が周波数方向に配置され、先頭TTIと当該先頭TTI以外のTTIとの間で前記所定シンボルの位置が異なるフレームを受信する無線受信部210と、前記フレームからTTI間隔に各サブキャリアにおけるシンボルを抽出し、抽出した前記シンボルに前記同期系列を周波数方向に乗算して相関をとる同期チャネル相関部1110と、同期チャネル相関部1110にて得られた相関値に基づいてTTIタイミングを検出してTTIタイミング情報を前記相関手段に出力するTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120と、を具備し、同期チャネル相関部1110は、前記TTIタイミング情報に従って前記所定シンボルに前記同期系列を乗算して相関をとり、TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、前記所定シンボルと前記同期系列との相関値に基づいて、前記先頭TTIと当該先頭TTI以外のTTIとを同定する。そして、無線受信部210は、前記同期系列を配置する前記所定シンボルがサブキャリアブロックごとに移動されTTIごとに変えられた前記フレームを受信し、TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、前記所定シンボルと前記同期系列との相関値に基づいて、各TTIを同定する。
こうすることにより、所定シンボルの位置で表すことができる情報が増えるので、フレームに含まれるTTIの数が多くなっても対応することができる。
(実施の形態11)
実施の形態8においては、1種類のSCH系列のみを利用している。これに対して、実施の形態11においては、TTI先頭シンボルのSCH系列とTTI先頭シンボル以外に配置されるSCH系列とを異なるSCH系列(SCH1系列、SCH2系列)とする。なお、実施の形態11における基地局装置および移動局装置の主要構成は、実施の形態8における基地局装置1000および移動局装置1100の主要構成と同一であるため、図24および図26を用いて本実施の形態について説明する。
実施の形態11においては、フレーム構成部1010は、同期用チャネル生成部115よりSCH1系列およびSCH2系列を入力し、SCH1系列を各TTIの先頭シンボルに周波数軸方向に配置し、SCH2系列をフレームの先頭TTIとそれ以外のTTIで区別がつくようにSCH系列を周波数軸方向に配置するシンボル位置を変えてフレームに挿入する。
具体的には、図29に示すように、フレーム構成部1010は、フレーム先頭のTTIにおいてはTTI先頭シンボルにSCH1系列を配置するとともに末尾のシンボルにSCH2系列を周波数軸方向に配置し、フレーム先頭以外のTTIにおいてはTTIの先頭シンボルにSCH1系列を配置し先頭および末尾シンボル以外の所定のシンボル(同図においては、「固有シンボル」と表示)にSCH2系列を周波数軸方向に配置する。
次いで実施の形態11の移動局装置1100の動作について説明すると、同期チャネル相関部1110は、FFT処理部225からFFT処理後の受信信号を入力し、TTI間隔でOFDMシンボルを抽出し、抽出した信号と、SCH1系列レプリカとの周波数軸方向の相関演算を行う。そして、TTIにおけるシンボル位置が同一のOFDMシンボルに係る相関値をTTI間で電力平均して電力平均値をTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、電力平均された相関値のうち最大相関値が得られるシンボルタイミングをTTIタイミングとして検出する。そして
、TTIタイミング情報を同期チャネル相関部1110に出力する。
同期チャネル相関部1110は、TTIタイミング情報を受け取った後には、上記固有シンボル位置の候補に対応するOFDMシンボルを抽出し、抽出した各OFDMシンボルと、SCH2系列レプリカとの周波数方向の相関演算を行い、求めた相関値をTTIタイミング/フレームタイミング検出部1120に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、同期チャネル相関部1110からの相関値を入力し、最大相関値が得られた固有シンボル位置を検出し、この固有シンボルに対応するTTI識別情報を同定する。予め各TTIタイミングとフレームタイミングとのフレームにおける位置関係は決まっているので、このTTI識別情報が判明すると、TTIタイミング/フレームタイミング検出部1120は、これに応じてフレームタイミングを同定することができる。そして、フレームタイミング情報は、スクランブリングコード同定部245に出力される。
このように実施の形態11によれば、マルチキャリア通信を行う基地局装置1000に、各サブキャリアにおける各TTIの先頭シンボルおよび所定シンボルに同期をとるための同期系列を周波数方向に配置してフレームを形成するフレーム構成部1010と、前記フレームを送信する無線送信部145と、具備し、フレーム構成部1010は、前記フレームの先頭TTIと前記先頭TTI以外のTTIとの間で前記所定シンボルの位置を変えて前記同期系列を配置し、前記先頭シンボルと、前記所定シンボルとに異なる系列を配置する。
こうすることにより、前記先頭シンボルと、前記所定シンボルとに異なる系列を配置するので、受信側において前記先頭シンボルを用いてTTIタイミングを検出する際に所定シンボルに配置された系列の影響を受けずにすむため、TTIタイミング検出の精度を向上することができる。
(実施の形態12)
実施の形態1のフレームは、同一のサブキャリアにおけるフレーム先頭のTTIにSCH1系列を時間軸方向に配置しそれ以外のTTIにはSCH2系列を時間軸方向に配置した構成をとっている。また、実施の形態4のフレームは、SCH1系列およびSCH2系列の配置されるTTIについては時間に関して実施の形態1と同様であるが、SCH1系列とSCH2系列とでは配置されるサブキャリアが異なっている。これに対して、実施の形態12のフレームは、フレーム先頭のTTIと、それ以外のTTIとでSCH系列が異なるサブキャリアに配置されている。こうして先頭TTIとそれ以外のTTIとで区別がつくようになっている。さらに、先頭TTI以外のTTIの各々についても、SCH系列が配置されるサブキャリアのパタン(組み合わせ)が異なっている。こうして先頭TTI以外のTTIについても互いに区別がつくようになっている。また、SCH系列としては、1種類のSCH2系列が用いられている。なお、実施の形態12における基地局装置および移動局装置の主要構成は、実施の形態1における基地局装置100および移動局装置200の主要構成と同一であるため、図2および図4を用いて本実施の形態について説明する。
フレーム構成部120は、変調部110からの変調後の信号を入力し、同期用チャネル生成部115からのSCH系列を入力し、変調後の信号およびSCH系列をサブキャリア(すなわち、周波数)および時間により特定される、予め定められているシンボルに配置してフレームを形成する。
実施の形態12においては、フレーム構成部120は、同期用チャネル生成部115よ
り1種類のSCH系列(ここでは、SCH2系列)を入力し、フレーム先頭のTTIと、それ以外のTTIとでSCH2系列が配置されるサブキャリアの組み合わせが異なるようにSCH2系列を挿入する。さらに、フレーム構成部120は、先頭TTI以外のTTIの各々についても、互いにSCH2系列が配置されるサブキャリアの組み合わせが異なるようにSCH2系列を挿入する。
具体的には、図30に示すように、すべてのTTIで互いに異なる組み合わせのサブキャリアにSCH系列が配置されている。同図においては、特に、TTI内における、各サブキャリアブロック内のSCH系列が配置されるサブキャリアは共通である。また、先頭TTIにおいては、各サブキャリアブロックにおける、周波数方向で端のサブキャリアにSCH系列が配置されている。
同期チャネル相関部230は、FFT処理部225からFFT処理後の受信信号を入力し、SCH系列が多重されるすべての組み合わせのサブキャリア信号をそれぞれ1TTI長分抽出し、この抽出した信号と、同期チャネル系列レプリカ生成部235から入力されるSCH系列レプリカ(SCH2系列レプリカ)との時間方向の相関演算を行い、同相加算して相関値を求める。
さらに、同期チャネル相関部230は、SCH系列が多重されるサブキャリアの組み合わせごとに、サブキャリア間で相関値の電力合成を行い、各シンボルにおける相関値の電力合成結果をTTIタイミング/フレームタイミング検出部240に出力する。
TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、同期チャネル相関部230から1TTI内の各シンボルタイミングについての、配置されるサブキャリアの組み合わせごとのSCH2系列による相関値(電力合成後のもの)を入力し、入力した相関値の中で最大相関値が得られるタイミングと、SCH系列が配置されるサブキャリアの組み合わせとを検出する。そして、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、最大相関値が得られるタイミングをTTIタイミングと同定し、最大相関値が得られるサブキャリアの組み合わせからTTI識別情報を同定する。このTTI識別情報が判明すると、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、これに応じてフレームタイミングを同定することができる。ここで、最大相関値が得られるサブキャリアの組み合わせがフレームの先頭TTIにおける組み合わせである場合には、直接フレームタイミングを同定することができる。そして、フレームタイミング情報は、スクランブリングコード同定部245に出力される。
なお、上記説明においては、図30に示すように同一のTTI内における、各サブキャリアブロック内のSCH系列が配置されるサブキャリアが同一の場合について説明を行ったが、これに限定されるものではなく、図31に示すように同一のTTI内における、各サブキャリアブロック内のSCH系列が配置されるサブキャリアを異なるようにしてもよい。要は、各TTIにおける、SCH系列が配置されるサブキャリアの組み合わせが互いに異なることにより、TTIを区別できればよい。ただし、図31に示すように同一のTTI内における、各サブキャリアブロック内のSCH系列が配置されるサブキャリアを異なるようにすることで表現することができる情報が増えるので、フレームに含まれるTTIの数が多くなっても対応することができる。
またなお、上記説明においては1種類のSCH系列をフレーム内に配置する場合について説明を行ったが、これに限定されるものではなく、例えば、フレームの先頭TTIと、それ以外のTTIとで配置するSCH系列を異ならせてもよい。
このように実施の形態12によれば、基地局装置100に、フレームタイミング同定の
ために用いられるフレーム同期系列とTTIタイミング同定のために用いられるTTI同期系列とを、周波数と時間とから特定される、同一シンボルに重ならないように配置してフレームを形成するフレーム構成部120と、前記フレームを送信する無線送信部145と、を設け、フレーム構成部120は、前記フレーム同期系列をフレームの先頭シンボルから所定の位置に配置し且つ前記TTI同期系列をTTIの先頭シンボルから所定の位置に配置するとともに、フレームの先頭TTIにおける前記フレーム同期系列を配置するサブキャリアの組み合わせと、前記先頭TTI以外のTTIにおける前記TTI同期系列を配置するサブキャリアの組み合わせとを異ならせる。
こうすることにより、フレームの受信側(移動局装置200)において、同期系列が配置されているサブキャリアの組み合わせを検出することにより、フレームタイミングと、フレームタイミングでないTTIタイミングとを判別することができる。
また、基地局装置100に、フレームタイミング同定のために用いられるフレーム同期系列とTTIタイミング同定のために用いられるTTI同期系列とを、周波数と時間とから特定される、同一シンボルに重ならないように配置してフレームを形成するフレーム構成部120と、前記フレームを送信する無線送信部145と、を設け、フレーム構成部120は、前記フレーム同期系列をフレームの先頭シンボルから所定の位置に配置し且つ前記TTI同期系列をTTIの先頭シンボルから所定の位置に配置するとともに、フレームに含まれる各TTIにおける前記フレーム同期系列又は前記TTI同期系列を配置するサブキャリアの組み合わせを異ならせる。
こうすることにより、同期系列が配置されているサブキャリアの組み合わせを検出することにより、TTIを識別することができる。予め各TTIとフレームタイミングとの位置関係を把握しておくことで、TTIを識別することができれば直ぐにフレームタイミングを同定することができる。
また、実施の形態12によれば、移動局装置200に、フレームタイミング同定のために用いられるフレーム同期系列(SCH1系列)がフレームの先頭シンボルから所定の位置に配置され且つTTIタイミング同定のために用いられるTTI同期系列(SCH2系列)がTTIの先頭シンボルから所定の位置に配置され、前記フレーム同期系列と前記TTI同期系列とが周波数と時間とから特定される、同一シンボルに重ならないように配置されたフレームを受信する無線受信部210と、前記フレーム同期系列および前記TTI同期系列の全候補を前記フレームに順次掛け合わせて相関をとる同期チャネル相関部230と、同期チャネル相関部230にて得られる相関値に基づいて、前記フレームタイミングおよび前記TTIタイミングを検出するTTIタイミング/フレームタイミング検出部240と、を設け、無線受信部210は、フレームの先頭TTIにおける前記フレーム同期系列を配置するサブキャリアの組み合わせと、前記先頭TTI以外のTTIにおける前記TTI同期系列を配置するサブキャリアの組み合わせとが異なるフレームを受信し、同期チャネル相関部230は、受信フレームから前記フレーム同期系列および前記TTI同期系列が配置されているサブキャリア信号をTTI長抽出し、抽出したサブキャリア信号に当該フレーム同期系列および前記TTI同期系列の各々を時間方向に乗算して相関をとり、TTIタイミング/フレームタイミング検出部240は、同期チャネル相関部230にて得られた、前記サブキャリアの組み合わせごとの相関値に基づいて、フレームタイミングおよびTTIタイミングを検出し各TTIを同定する。
こうすることにより、同期系列が配置されているサブキャリアの組み合わせを検出することにより、フレームタイミングと、フレームタイミングでないTTIタイミングとを判別することができる。