JP4382820B2 - 近赤外線発光ダイオードを用いた前立腺疾患治療機 - Google Patents

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Description

本発明は近赤外線発光ダイオードを用いた前立腺疾患治療機に係り、特に、近赤外線発光ダイオードと振動器が設けられたプローブを直腸内に挿入して、最短距離から前立腺の部位に近赤外線を当てることができ、同時に前立腺の部位を直接的且つ物理的にマッサージする機能を持たせることにより、前立腺関係の疾患を効率よく治療できるようにした前立腺疾患治療機に関する。
近年、前立腺関係の疾患は成人男性に最も頻繁に見られる疾患の一つであり、多くの人々が前立腺炎をはじめとして前立腺肥大症、前立腺癌、勃起不全などに苦しんでいる。中でも、前立腺炎は、50歳以下の青長年層に最も多発する前立腺疾患である。アメリカでの統計によると、泌尿器科的な問題に悩んでいる患者を対象に調べてみたところ、約25%が前立腺炎の症状を持っており、約50%の男性は、生きる間に前立腺炎の症状を経験することになると報告されている。特に、前立腺炎は、「臨床学的な無知のゴミ箱」と言われるほど、病気の原因とその治療方法が未だ明らかになっていないのが現状である。これまで知られている前立腺炎に対する治療方法としては、抗生剤やアルファ遮断剤などの薬物療法と前立腺マッサージや温水座浴などの一般療法があり、外科的な治療法としては、超短波温熱療法とレーザ治療がある。
前立腺炎の次に多発するのが、前立腺肥大(BPH:Benign Prostatic Hyperplasia)である。男性が50代になると、前立腺の内部に肥大性病変が発生しはじめる。膀胱の出口を取り囲んでいる前立腺が肥大すると、先ず、その部位を圧迫して尿道が狭くなるため、膀胱からの小便の筋が細くなり、肥大の度合いが次第に高くなるにつれて段々小便をし難くなる。50代は50%、60代は60%、70代は70%程度が前立腺肥大に悩んでいると言われるほど、前立腺肥大はライフの質を落す深刻な男性成人病である。治療方法としては、ラジオ波を用いて前立腺組織を怪死させるチューナ(TUNA)療法と、超音波療法(HIFU)などが挙げられる。また、手術療法として、経尿道的な前立腺切除術(TURP)がある。薬物治療も並行しているが、前立腺組織の特殊性から、多くの難点がある。
そして、患者が最も恐怖に感じる疾患は、前立腺癌である。前立腺癌は、前立腺の周辺部から始まる悪性腫瘍であるが、初期には症状がほとんど現れず、一応症状が現れると、骨や肺などの身体の他の重要臓器へまで転移する場合が多い。アメリカの場合、男性6名のうち一人は、前立腺癌の発病危険に直面しているほど急速度で増えている傾向にある。ところが、前立腺癌は、早期発見さえすれば、10年生存率が80%に至るほど、治療効果に優れた癌である。治療方法としては、薬物治療と、外科的な手術治療と、放射線療法及びホルモン療法などがある。
前述した如き前立腺関係の疾病に起因する深刻な副作用の一つは、勃起不全である。慢性前立腺炎や前立腺肥大、前立腺癌の発生と治療過程中に現れる勃起不全は、前立腺癌に次ぐ、男性のライフの質に悪影響を及ぼす。勃起不全に対する治療方法としては、薬物や注射、手術などの方法が用いられている。
このように、従来より前立腺関係の疾患に対する種々な治療方法が開発されているが、本来前立腺は人体内における複雑なところに位置しており、特に、前立腺組織の特殊性と疾病発生の原因が未だ明らかになっていないが故に、その治療に多くの問題点と副作用が付随している。かかる従来の治療方法の限界点と問題点を改善するために開発されているのが、近赤外線前立腺治療機である。近赤外線前立腺治療機は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の「宇宙における植物成長研究プロジェクト」技術に基づくものである。NASAにおいては、宇宙における植物成長の研究のために、強力な光を発する発光ダイオード(LED;Light emitting diode)を開発している。また、アメリカのミルウォーキー市所在のウィスコンシン医科大学は、近赤外線発光ダイオード療法(NIR LEDテラピー)が細胞内におけるエンルギーを高め、潰瘍及び腫瘍の治療に画期的な成果があることを裏付けている。すなわち、近赤外線LEDから発せられる光が脳腫瘍を除去する上で必要なものと同じ波長を生み出し、また、細胞のミトコンドリアを活性化させて細胞の活動力を増進させ、血液内における酸化窒素(NO:Nitric Oxide)の増加を調節する機能があることを裏付けており、このことは、アメリカ食薬庁(FDA)から認められている。
さらに、電子技術の発達に伴い、発光ダイオードから発せられる近赤外線を用いて各種の疾患を治療する各種の方法が研究・開発されてきている。近赤外線(NIR;Nearinfrared Ray)とは、通常、赤外線のうち可視光に隣り合う領域である770〜1,400nmの波長範囲の光線を言う。近赤外線は、可視光や紫外線に比べて強い熱作用を持つことから熱線とも呼ばれるが、このような特性により、近赤外線が身体組織に浸透すると、その身体部位からは熱が生じる。
近赤外線は、通常、皮下20〜80mmの深さまで浸透するものであり、熱作用に加えて、消毒や滅菌などの効果もある。
さらに、前述したように、近赤外線は、血液内における酸化窒素の生成を促す作用をする。生体内において酸化窒素が局地的に増えると、新たな血管が形成され、且つ、組織の生理的な作用が活性化して傷の治癒が促され、痛症を軽減する。1994年、アメリカ食薬庁においては、890nm波長の近赤外線が血液内における酸化窒素を増やして血液循環と痛症の緩和及び傷の治療に有効であることを認定した。また、酸化窒素は、大食細胞の食作用を促して組織の抗菌作用の一助となり、炎症の治療にかなり効果があることが臨床実験などを通じて立証されており、性的機能を活性化させて勃起不全の治療に大幅に寄与する。この理由から、性的機能の治療剤であるバイアグラ(成分名;シルデナフィル)の生産原料としても用いられている。。
このように、近赤外線は、組織内に浸透して強い熱作用を引き起こし、且つ、酸化窒素の生成を促してその組織の生理的な機能を活性化させる卓越な効能があるにも拘わらず、現在のところ、限られた疾病の治療にのみ用いられている。特に、近赤外線を前立腺疾患の治療に活用可能な有効手段は未だ開発されていない。
本発明の目的は、近赤外線発光ダイオードと振動部材が設けられたプローブ機構を直腸内に挿入することにより、最短距離から前立腺の部位に近赤外線を当てることができ、同時に、前立腺の部位を直接的且つ物理的にマッサージ可能な前立腺疾患治療機を提供するところにある。
本発明の他の目的は、前記プローブ機構と、これに対する付属機構であって、会陰部に押し付けて前立腺の周辺機関に赤色可視光を発すると共に、振動を与えて前立腺の周辺機関の病証を改善するパッド機構と、により構成される前立腺の疾患治療機を提供するところにある。
先ず、本発明は、肛門に挿入して使用され、上部には前方に向かって傾斜するマッサージ部が形成され、下部には小径の肛門支持部が形成された筒状のプローブハウジングと、一端には前記プローブハウジングの下端部を立設自在に支持する支持溝が穿設され、他端には電源及び制御部につながる電線が敷設された受け台と、前記プローブハウジング内に立設された基板、および該基板に前方に向かって取り付けられた多数の近赤外線発光ダイオードにより構成される発光部材と、前記プローブハウジング内に組み込まれる振動部材と、を備えることを特徴とする近赤外線発光ダイオードを用いた前立腺疾患治療機である。
また、本発明は、肛門に挿入して用いるプローブ機構と、会陰部に押し付けて用いるパッド機構とにより構成され前記プローブ機構は、上部には前方に向かって傾斜するマッサージ部が形成され、下部には小径の肛門支持部が形成された筒状のプローブハウジングと、一端には前記プローブハウジングの下端部を立設自在に支持する支持溝が穿設され、他端には電源及び制御部につながる電線が敷設された受け台と、前記プローブハウジング内に立設された基板と、該基板に前方に向かって取り付けられた多数の近赤外線発光ダイオードとにより構成される発光部材と、前記プローブハウジング内に組み込まれる振動部材と、を備え、前記パッド機構は、肛門マッサージ部と会陰部マッサージ部及び断熱部がこの順で緩慢に突設された上板と、前記上板の下部に結合され、一端に電源及び制御部につながる電線が敷設された下板と、前記上板の肛門マッサージ部及び会陰部マッサージ部の下部に設けられる基板と、この基板上に上板に向かって取り付けられた多数の赤色光の発光ダイオードとにより構成される発光部材と、前記上板の断熱部と下板との間に充填される断熱充填部と、前記上板と下板との間に介装される振動部材と、を備えることを特徴とする近赤外線発光ダイオードを用いた前立腺疾患治療機である。
発明を実施するための最良の態様
以下、本発明の構成及びこれによる作用を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のプローブ機構1を示す斜視図であり、図2は、このプローブ機構1のプローブハウジング10と受け台20を示す分解斜視図であり、図3は、本発明のプローブ機構1を示す縦断面図であり、そして図4は、本発明のプローブ機構1の使用概念図である。
先ず、本発明に係る前立腺疾患治療機用のプローブ機構1は、肛門4を介して直腸内に挿入して用いるものであり、プローブハウジング10と、受け台20と、発光部材30と、振動部材40と、により構成される。プローブハウジング10は、全体として上広下狭の筒状をなし、上部には前方に向かって曲がるマッサージ部11が形成され、下部には小径の肛門支持部12が形成される。本発明に係るプローブハウジング10が直腸内に挿入されると、マッサージ部11は前立腺3の最近距離まで近づけられ、前立腺3はマッサージ部11から約60mm以内に位置付けられ、肛門支持部12は、くびれた個所が肛門4の括約筋の部位に安定して位置付けられる。
本発明の好適な実施の形態においては、前記プローブハウジング10が縦方向に分かれた前板13と背板14により構成されている。このとき、前板13は、近赤外線が透過し易く透明若しくは半透明な合成樹脂から形成され、背板14は不透明な合成樹脂から形成される。そして、前記前板13及び背板14にはそれぞれ粒径が5〜10nmのナノシルバー粉を含めることもできる。
前記プローブハウジング10は、受け台20上に立設される。このため、受け台20の一端にはプローブハウジング10の下端部を挿入可能な支持溝21が形成されており、他端には電源及び制御部(図示せず)につながる電線22が敷設されている。
さらに、前記プローブハウジング10内には、発光部材30と振動部材40が設けられる。発光部材30は、基板31と、この基板31に設けられた多数の発光ダイオード32と、により構成される。このとき、発光ダイオード32は前板13に向かって設けるが、発光ダイオード32の総数の90%以上は、波長範囲が830〜930nmの近赤外線を発する発光ダイオードとなっている。ところが、前記波長範囲の近赤外線は視認できないため、本発明においては、プローブ機構1の作動の有無を確認できるように、前記発光ダイオード32のうち10%以内の範囲で可視光を発光する発光ダイオード、例えば、波長範囲が600〜700nmの赤色発光ダイオードを設けることができる。そして、前記基板31と発光ダイオード32は一体に形成しても良いが、必要に応じては、マッサージ部11には基板31´と発光ダイオード32´を別々に設けることもできる 。
そして、振動部材40としては、本発明に係るプローブハウジング10内に組み込まれる振動器をいずれも使用可能であるが、好ましくは、市販の電磁式振動器のうち回転数が約10,000rpmのものを用いる。前記電磁式振動器は、背板14の内側に組み付けられるが、マッサージ部11の裏側に設けることが一層効果的である。
本発明においては、プローブハウジング10のマッサージ部11の表面にマッサージ効果を高められる多数の摩擦突起(図示せず)を形成することもでき、基板31と基板31´との間に関節部(図示せず)を設けてマッサージ部11の傾斜角度を調節可能にすることもできる。
さらに、本発明に係る前立腺疾患治療機は、前記プローブ機構1と、その付属機構としてのパッド機構2と、により構成される。このとき、プローブ機構1は前述したような構造を有し、パッド機構2は、図5に示すような構造を有する。なお、図6は、前記パッド機構2の使用概念図である。
図5及び図6に示すように、本発明に係るパッド機構2は、会陰部及び肛門4の周りに押し付けて用いるものであり、上板50と、下板60と、発光部材70と、断熱充填部80及び振動部材90を備える。
先ず、上板50はパッド機構2を覆う蓋体であり、肛門マッサージ部51と会陰部マッサージ部52及び断熱部53がこの順で緩慢に突設されている。そして、下板60は前記上板50の下方に一定の間隔をおいて結合される底板であり、一端には電源及び制御部(図示せず)につながる電線61が敷設される。本発明において、上板50は近赤外線が透過し易く透明若しくは半透明な合成樹脂製のものを用いることが好適であり、必要に応じては、上板50の全部または一部に通孔(図示せず)を形成するか、若しくは、表面に摩擦突起(図示せず)を形成する。
そして、前記上板50及び下板60との間の内部空間には、発光部材70と、断熱充填部80及び振動部材90が設けられる。
先ず、発光部材70は、例えば、下板60に設けられる基板71と、この基板71上に上板50に向かって取り付けられた多数の発光ダイオード72と、により構成される。このとき、発光部材70は、肛門マッサージ部51と会陰部マッサージ部52の下方にのみ設ける。
本発明においては、使用の目的と経済的な理由を考慮して、プローブ機構1とパッド機構2において相異なる波長範囲を持つ発光部材30、70を用いる。すなわち、プローブ機構1に設けられる発光ダイオード32の90%以上は、830〜930nmの波長範囲を持つ近赤外線を発する発光ダイオードであり、且つ、パッド機構2に設けられる発光ダイオード72の90%以上は、600〜700nmの波長範囲を持つ赤色可視光を発する発光ダイオードである。残りの10%以内の発光ダイオード32、72は、これらを混用可能である。
上板50の断熱部53の下部には、例えば、シリコンなどの断熱材が充填された断熱充填部80が設けられる。断熱充填部80は、発光部材70から発せられる熱と光が他の生体部位、特に、睾丸などに副作用を引き起こすことを防ぐ役割を果たす。これは、周知のように、睾丸の温度が高ければ、精子の生産に悪影響を及ぼすためである。最後に、振動部材90としては、プローブ機構1の振動部材40と同様、電磁式の振動器を用いることができ、発光ダイオード70から発せられる光線を遮ることのないように下板50の真上に組み付けられることが好適である。
本発明に係るパッド機構2は前記プローブ機構1の付属機構であり、肛門マッサージ部51を肛門4側に設け、断熱部53を睾丸側に位置付けた後、会陰部マッサージ部52を会陰部に押し付けて用いる。前記パッド機構2は、前立腺3の周りに位置する機関、例えば、会陰部、肛門及び尿道の部位に温熱効果及びマッサージ効果を与えて、前立腺疾患によりその周辺機関に派生する種々の症状を緩和するため、結果的に、前立腺疾患の治療に役立つ補助的な機能をする。
一方、本発明に係る前立腺疾患治療機は、プローブ機構1を直腸に挿入するとき、前記プローブ機構1上に伸縮性のラテックス材質よりなるプローブコンドーム5を被覆して用いることが有効である。図7は、上述したプローブコンドーム5の使用概念図である。率直に言うと、肛門4を介してプローブ機構1を挿入することは、決して容易な作業ではなく、しかも愉快なことでもない。さらには、使用後には必ずきれいに洗浄して保管する必要があり、もしも、保管中にプローブハウジング10が汚れた場合には、患者の直腸を介して細菌や異物が入ることもある。このような問題点を解消し、且つ、治療をより一層容易に行わせるために、使い捨てのプローブコンドーム5を用いることが有効である。
上記プローブコンドーム5は、コンドームを製造する通常の素材、例えば、ラテックス素材から製造可能であり、その表面には通常の潤滑剤を塗布する。但し、上記プローブコンドームは、前立腺疾患治療に用いられるものであるため、前立腺の治療に有効な薬物、例えば、アロエエキスを含めることが効果的である。さらに、前記プローブコンドーム5が使用中にプローブ機構1から離脱することを防ぐために、肛門支持部12の下端のプローブハウジング1の外周縁に抜け止め凹溝(図示せず)を穿設するか、あるいは、抜け止め爪(図示せず)を形成して、プローブコンドーム5の先端部が前記抜け止め凹溝や抜け止め爪に引っ掛かるようにすることが好適である。
本発明に係る前立腺疾患治療機は、患者の状態に応じて、または、必要に応じてプローブ機構1のみを用いることができ、プローブ機構1とパッド機構2を併用することもできる。好ましくは、前記プローブ機構1にプローブコンドーム5を被覆して用いると、治療が便利になり、且つ、治療の効果も上がる。
前記プローブ機構1及びパッド機構2は、それぞれ電線22、61により電源及び制御部(図示せず)につながる。このとき、電源は、直流または交流を用いることができ、充電式バッテリを用いると一層便利である。また、制御部は、前記発光部材30、70と振動部材40、90を制御する役割を果たし、患者の状態及び治療の目的によって各種の作動モードを設定することができる。
本発明に係るプローブ機構1及びパッド機構2は他の前立腺関係の医療機器、例えば、前立腺3の形状及び大きさの撮影、または、前立腺3の表面における切欠きの存否の検査を行う診断装備につないで用いることもでき、このような使用形態もまた本発明の権利範囲内に属するものとする。
本発明に係る前立腺疾患治療機は、前立腺組織の細胞を活性化させて再生する方式により治療を行うものであり、極超短波や超音波、高周波などを用いて高熱にて前立腺組織を燃焼または怪死させて治療する従来の前立腺治療用具とは根本的に異なる。特に、本発明は、電磁波の形でエネルギーを伝えるとき、中間の伝達媒体を不要にすることから、エネルギーを伝える過程では熱の損失がほとんどない。このため、本発明においては、直腸から前立腺までの約60mmの距離を近赤外線が十分に浸透し、通常の腫瘍細胞が死滅する温度である43℃を迅速で且つ正確に保持して前立腺腫瘍の予防効果を期待することができ、前立腺組織の血行を改善して最適な温熱治療効果をもたらすものである。
さらに、本発明は、プローブに取り付けられた振動器が1分当たり10,000rpmで前立腺を微細にマッサージして、慢性前立腺炎により前立腺内の溜まっている膿や死細胞の欠片を物理的な力により尿道に払い出して、前立腺組織を柔らかく弛緩させ、特に、近赤外線光から発せられた熱エネルギーと振動器によるマッサージが前立腺組織の薬物を浸透し易くして治療の効果を倍加させられる。
以上、本発明の内容の特定な部分を詳述したが、当業界における通常の知識を有する者にとって、このような具体的な記述は単なる好適な実施の態様に過ぎず、これにより本発明の範囲が制限されることはないという点は明らかである。
以上述べたように、本発明に係る前立腺疾患治療機は、熱作用、酸化窒素の増大、血行の改善、細胞機能の活性化などの治療作用を持つ近赤外線を最短距離から前立腺及びその周辺機関に当てると共に、前立腺及び会陰部を物理的にマッサージしてその治療効果を大幅に増進させる。
よって、本発明は、薬物治療が困難なために手術に依存していた慢性前立腺患者を外科的な手術無しに簡単で且つ効率よく治療することができ、専門知識のない素人であっても手軽に使用できるほど操作が簡単であるだけではなく、その構造が簡単であるために安価に製造することができることから、現代人のライフの質を落す前立腺関係の疾患の治療に大幅に寄与できると期待される。
図1は、本発明のプローブ機構を示す斜視図、
図2は、図1におけるプローブハウジング及び受け台を示す分解斜視図、
図3は、本発明のプローブ機構を示す縦断面図、
図4は、本発明のプローブ機構の使用概念図、
図5は、本発明のパッド機構を示す縦断面図、
図6は、本発明のパッド機構の使用概念図、
図7は、本発明のプローブコンドームの使用概念図である。
符号の説明
1:プローブ機構
2:パッド機構
3:前立腺
4:肛門
5:プローブコンドーム
10:プローブハウジング
20:受け台
30:発光部材
40:振動部材
50:上板
60:下板
70:発光部材
80:断熱充填部
90:振動部材

Claims (5)

  1. 肛門に挿入して使用され、上部には前方に向かって傾斜するマッサージ部が形成され、下部には小径の肛門支持部が形成された筒状のプローブハウジングと、
    一端には前記プローブハウジングの下端部を立設自在に支持する支持溝が穿設され、他端には電源及び制御部につながる電線が敷設された受け台と、
    前記プローブハウジング内に立設された基板、および該基板に前方に向かって取り付けられた多数の近赤外線発光ダイオードにより構成される発光部材と、
    前記プローブハウジング内に組み込まれる振動部材と、
    を備えることを特徴とする近赤外線発光ダイオードを用いた前立腺疾患治療機。
  2. 前記プローブハウジングは、縦方向に分かれた前板と背板とから構成され、前記前板は透明若しくは半透明な合成樹脂製であり前記背板は不透明な合成樹脂製であることを特徴とする請求項1に記載の近赤外線発光ダイオードを用いた前立腺疾患治療機。
  3. 前記発光部材の多数の近赤外線発光ダイオードは、90%以上が830〜930nmの波長範囲の近赤外線を発し、且つ、残りの10%未満は赤色の可視光を発するものであることを特徴とする請求項1に記載の近赤外線発光ダイオードを用いた前立腺疾患治療機。
  4. 肛門に挿入して用いるプローブ機構と、会陰部に押し付けて用いるパッド機構とにより構成され
    前記プローブ機構は、上部には前方に向かって傾斜するマッサージ部が形成され、下部には小径の肛門支持部が形成された筒状のプローブハウジングと、一端には前記プローブハウジングの下端部を立設自在に支持する支持溝が穿設され、他端には電源及び制御部につながる電線が敷設された受け台と、前記プローブハウジング内に立設された基板と、該基板に前方に向かって取り付けられた多数の近赤外線発光ダイオードとにより構成される発光部材と、前記プローブハウジング内に組み込まれる振動部材と、を備え、
    前記パッド機構は、肛門マッサージ部と会陰部マッサージ部及び断熱部がこの順で緩慢に突設された上板と、前記上板の下部に結合され、一端に電源及び制御部につながる電線が敷設された下板と、前記上板の肛門マッサージ部及び会陰部マッサージ部の下部に設けられる基板と、この基板上に上板に向かって取り付けられた多数の赤色光の発光ダイオードとにより構成される発光部材と、前記上板の断熱部と下板との間に充填される断熱充填部と、前記上板と下板との間に介装される振動部材と、を備えることを特徴とする近赤外線発光ダイオードを用いた前立腺疾患治療機。
  5. 前記プローブ機構の多数の近赤外線発光ダイオードは、90%以上が830〜930nmの波長範囲の近赤外線を発するものであり、前記パッド機構の多数の近赤外線発光ダイオードは、90%以上が600〜700nmの波長範囲の赤色可視光を発するものであり、残りの10%未満はこれらが混用されていることを特徴とする請求項4に記載の近赤外線発光ダイオードを用いた前立腺疾患治療機。
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