本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
図1は、本発明の実施形態による、サーバおよび端末に接続されたイントラネット140と外部端末に接続された外部ネットワーク40を含むシステム構成を示している。イントラネット140は、コールセンタ10におけるローカル・エリア・ネットワーク(LAN)である。外部ネットワーク40は、典型的にはインターネットであり、ISDN、PSTN、ADSLまたはケーブル・テレビジョン・ネットワーク等を含んでいてもよい。
コールセンタ10において、DMZ100と外部ネットワーク40の間にはファイアウォール(FW)80が接続され、DMZ100とイントラネット140の間にはファイアウォール85が接続されている。ファイアウォール80および85の間のDMZ100における通信線上のハブ82に、IETFによって勧告された拡張VoIP用の標準SIP(Session Initiation Protocol)に準拠したSIPプロキシ・サーバとしてのマルチメディア通信(MM.C.)サーバ110とその他のサーバ130〜131が接続されている。イントラネット140とファイアウォール85とにSIPに準拠したSIPプロキシ・サーバとしてのマルチメディア通信(MM.C.)リレー・サーバ120が接続されている。
イントラネット140には、SIPに準拠した呼制御装置としてのSIPサーバ150、VoIP通信用の端末識別またはIP電話番号および対応するIPアドレスを登録するための登録データベース152、SIPに準拠した複数の端末162〜166、および認証等用の顧客データベース170が接続されている。顧客データベース170は、サーバ110、および130〜131によって参照され、また顧客との通話時に端末162〜166上でオペレータまたはエージェントによって参照される。外部ネットワーク40には、NAT(Network Address Translation)ルータ210を介して構内のSIPに準拠した複数の端末240および250が接続され、またSIPに準拠した単一の端末270が接続されている。
図2は、本発明の別の実施形態による、イントラネット140と外部ネットワーク40を含む別のシステム構成を示している。この図では、コールセンタ10において、外部ネットワーク40とイントラネット140の間のDMZ100には単一のファイアウォール90が接続されている。ファイアウォール90に、ハブ83を介してMM.C.サーバ110とその他のサーバ130〜131が接続されている。イントラネット140とファイアウォール90の間の通信線に、MM.C.リレー・サーバ120が接続されている。
図1におけるファイアウォール80および85および図2におけるファイアウォール90は、外部ネットワーク40およびイントラネット140を介して受信したコネクション要求をそのルールに従って濾波し、そのルールに適合するコネクション要求だけに対してDMZ100におけるサーバ110、130、・・・または131へのコネクションを許可し、そのルールに適合しないコネクション要求を拒否する。ファイアウォール80、85および90は、さらに、外部ネットワーク40およびイントラネット140を介して受信したパケットを所定のフィルタリング・ルールに従って濾波し、そのルールに適合するパケットだけをイントラネット140、外部ネットワーク40およびサーバ110および130〜131へと通過させ、そのルールに適合しないパケットを破棄する。
図3は、本発明のさらに別の実施形態による、サーバおよび端末に接続されたイントラネット140と外部端末に接続された外部ネットワーク40を含むさらに別のシステム構成を示している。この図では、イントラネット140は、MM.C.リレー・サーバ120、DMZ100におけるMM.C.サーバ110、通信線上のハブ83およびファイアウォール80を介して、外部ネットワーク40に接続されている。MM.C.リレー・サーバ120とMM.C.サーバ110は、例えば、USB規格またはIEEE1394規格に基づいて非IP(ノン−インターネット・プロトコル)に従ってケーブル640を用いて、またはブルートゥース(Bluetooth)規格またはIEEE802.11規格のような無線LAN規格に基づいて非IPに従ってRF信号642を用いて、互いに通信する。
図4は、本発明のさらに別の実施形態による、イントラネット140と外部ネットワーク40を含むさらに別のシステム構成を示している。この図では、コールセンタ10において、イントラネット140と外部ネットワーク40は、図3に示されているような非IPに従って通信路を介してMM.C.リレー・サーバ120とMM.C.サーバ110を介して互いに接続され、通常の形態でIPに従って通信線を介してDMZ100における他のサーバ130〜131にそれぞれ接続される。コールセンタ10において、DMZ100と外部ネットワーク40の間にはファイアウォール80が接続され、DMZ100とイントラネット140の間には別のファイアウォール85が接続されている。
ファイアウォール80および85の間のDMZ100における通信線上のハブ82に、その他のサーバ130〜131が接続されている。MM.C.リレー・サーバ120がイントラネット140に接続されている。
MM.C.サーバ110が接続されたハブ83および他のサーバ130〜131が接続されたハブ82と、ファイアウォール80の間には、L3スイッチ81が設けられている。スイッチ81は、DMZ100におけるMM.C.サーバ110と他のサーバ130〜131の間で接続を切り換える。スイッチ81は、外部端末240または270からの通常のパケットを他のサーバ130〜131に供給し、外部端末240または270からの他のサーバ130〜131以外の装置に対するパケットをMM.C.サーバ110に供給するよう動作する。スイッチ81は、MM.C.サーバ110および他のサーバ130〜131からの外部ネットワーク40上の外部装置へのパケットを外部ネットワーク40に送出する。
図5は、MM.C.サーバ110の構成を示している。MM.C.サーバ110は、プロセッサ1110と記憶装置1112とを具え、ネットワーク・インタフェース(NW I/F)を介してハブ82または83に物理的に接続され、さらに、ネットワーク・インタフェース(NW I/F)または非IPインタフェース(non−IP I/F)を介してMM.C.リレー・サーバ120に接続される。記憶装置1112には、外部端末240または270からのその端末識別およびIPアドレスの登録を要求する登録メッセージおよび登録完了メッセージをハンドリング(処理)し、さらに、シグナリング通信およびマルチメディア通信をハンドリングし、それによってイントラネット140を介した呼またはコネクションと外部ネットワーク40を介した呼またはコネクションとを結合するためのプログラムが格納されている。そのプログラムに従ってプロセッサ1110上に処理生成器112が実装(インプレメント)される。処理生成器112は、登録通信(REG.C.)部113としての共に同じ構成を有する登録通信(REG.C.)コンポーネント1131、1132、・・・および1134と、複数のシグナリング通信コンポーネントを含み得るシグナリング通信(SIG.C.)部114と、対応する複数のマルチメディア通信コンポーネントを含み得るマルチメディア通信(MM.C.)部116とを動的に生成する。そのプログラムに従ってプロセッサ1110上にさらにマネージメント・コンポーネント118が実装される。SIG.C.部114およびMM.C.部116等の詳細な構成および動作は、前述の特開2003−324485号および特願2003−10424号に記載されており、ここにこれらの文献を引用して組み込む。
REG.C.コンポーネント1131〜1134は、IETF(Internet Engineering Task Force)によって作成されたTCP(Transmission Control Protocol)またはUDP(User Datagram Protocol)上で標準SIPに基づいて、外部ネットワーク端末240〜270からSIPサーバ150への登録通信をハンドリングし、MM.C.リレー・サーバ120との登録通信をハンドリングする。SIG.C.部114は、TCPまたはUDP上でSIPに基づいて、外部ネットワーク端末240〜270とのシグナリング通信をハンドリングし、MM.C.リレー・サーバ120とのシグナリング通信をハンドリングする。MM.C.部116は、TCP上またはUDP上で、RFC1889仕様書に規定された標準プロトコルRTP(Real Time Protocol)/RTCP(Real Time Control Protocol)に基づいて、外部ネットワーク端末240〜270およびMM.C.リレー・サーバ120との、オーディオ、ビデオおよび/またはテキスト等のためのマルチメディア通信をハンドリングする。
図6は、図5のMM.C.サーバ110に結合されるMM.C.リレー・サーバ120の構成を示している。MM.C.リレー・サーバ120は、プロセッサ1210と記憶装置1212とを具え、ネットワーク・インタフェース(NW I/F)を介してイントラネット140に物理的に接続され、さらに、ネットワーク・インタフェース(NW I/F)または非IPインタフェース(non−IP I/F)を介してMM.C.サーバ110に接続されている。記憶装置1212には、登録通信、シグナリング通信およびマルチメディア通信を適正に中継するためのプログラムが格納されている。そのプログラムに従ってプロセッサ1210上に処理生成器122が実装され、処理生成器122は、登録通信(REG.C.)リレー部123としての共に同じ構成を有する登録通信(REG.C.)リレー・コンポーネント1231、1232、・・・および1234と、複数のシグナリング通信リレー・コンポーネントを含み得るシグナリング通信(SIG.C.)リレー部124と、対応する複数のマルチメディア通信リレー・コンポーネントを含み得るマルチメディア通信(MM.C.)リレー部126とを動的に生成する。
REG.C.リレー・コンポーネント1231〜1234は、イントラネット140上のSIPサーバ150とMM.C.サーバ110の通信プロトコルの間の変換、および登録メッセージおよび登録完了メッセージの改変または変換を行う。SIG.C.リレー部124は、イントラネット140上の端末162〜166とMM.C.サーバ110のシグナリング・プロトコルの間の変換を行う。MM.C.リレー部126は、イントラネット140上の端末162〜166によって使用されるUDP上のマルチメディア通信プロトコルRTP/RTCPと、MM.C.サーバ110によって使用されるTCP上で実現されたUDP上のマルチメディア通信プロトコルRTP/RTCPとの間の変換を行う。
図5に戻って、マネージメント・コンポーネント118は、MM.C.サーバ110およびMM.C.リレー・サーバ120における呼を管理する。マネージメント・コンポーネント118は、コネクション管理情報送受信部11418および11618を介してSIG.C.部114とMM.C.部116との間の対応関係を制御する。マネージメント・コンポーネント118は、SIG.C.リレー部124とMM.C.リレー部126との間の対応関係を制御する。
図6のMM.C.リレー・サーバ120の全ての機能を、DMZ100に配置された図5のMM.C.サーバ110に1つのサーバとして組み込んでもよい。
SIPサーバ150は、端末162〜166および240〜270から端末識別およびIPアドレスの登録を要求する登録(Register)メッセージを受信して、その端末の端末識別およびIPアドレスを登録データベース152に格納し、登録完了(200 OK)メッセージを端末に送信し返し、その後、その登録された端末の中のいずれかからの要求に応答してそれらの端末の中の任意の2つ以上の端末の間で呼を確立させ、例えば、MM.C.サーバ110のSIG.C.コンポーネント1141〜1144の中の1つとMM.C.リレー・サーバ120のSIG.C.リレー・コンポーネント1241〜1244の中の1つとを介して、端末240〜270の1つとイントラネット140上の端末162〜166の1つの間で呼を確立させる。
図5を参照すると、MM.C.サーバ110のREG.C.コンポーネント1131は、プロトコル変換部11309、プロトコル・チェック(判定)部11310と、ネットワーク40を介して端末240〜270に接続される受信機/送信機部11312と、図4のMM.C.リレー・サーバ120における対応するSIG.C.リレー・コンポーネント1231の受信機/送信機部(12312)に接続される送信機/受信機部11314とを含んでいる。受信機/送信機部11312、プロトコル・チェック部11310、プロトコル変換部11309および送信機/受信機部11314は縦続接続される。プロトコル変換部11309は、図1および2の構成において、登録メッセージについて外部ネットワーク40とMM.C.リレー・サーバ120のプロトコル間の変換を行う。プロトコル変換部11309は、図3および4の構成において、外部ネットワーク40用のIPプロトコルとケーブル640またはRF信号642用の非IP規格のプロトコルの間の変換を行う。プロトコル・チェック部11310は、コネクション要求および登録メッセージを所定の通信プロトコルに従ってチェックして、それに応答してコネクション応答を送ったりコネクション要求を送ったりメッセージを転送したりする。
MM.C.サーバ110のSIG.C.部114は、シグナリング・プロトコル変換部11409、プロトコル・チェック部11410と、ネットワーク40を介して端末240〜270に接続される受信機/送信機部11412と、図6のMM.C.リレー・サーバ120における対応するSIG.C.リレー部124の受信機/送信機部(12412)に接続される送信機/受信機部11414と、コネクション管理情報送受信部(CMI)11418とを含んでいる。受信機/送信機部11412、プロトコル・チェック部11410、シグナリング・プロトコル変換部11409および送信機/受信機部11414は縦続接続される。プロトコル変換部11309は、図1および2の構成において、コネクション要求およびシグナリングについて外部ネットワーク40とMM.C.リレー・サーバ120のプロトコル間の変換を行う。プロトコル変換部11409は、図3および4の構成において、外部ネットワーク40用のIPシグナリング・プロトコルとケーブル640またはRF信号642用の非IP規格のシグナリング・プロトコルの間の変換を行う。プロトコル・チェック部11410は、コネクション要求およびシグナリング・メッセージを所定の通信プロトコルに従ってチェックして、それに応答してコネクション応答を送ったりコネクション要求を送ったりする。
MM.C.部116は、同様に、マルチメディア通信プロトコル変換部11609、プロトコル・チェック部11610と、ネットワーク40を介して端末240〜270に接続される受信機/送信機部11612と、図4のMM.C.リレー・サーバ120における対応するMM.C.リレー部126の受信機/送信機部(12612)に接続される送信機/受信機部11614と、コネクション管理情報送受信部11618とを含んでいる。受信機/送信機部11612、プロトコル・チェック部11610、マルチメディア通信プロトコル変換部11609および送信機/受信機部11614は縦続接続されている。プロトコル変換部11609は、図1および2の構成において、コネクション要求およびマルチメディア通信について外部ネットワーク40とMM.C.リレー・サーバ120のプロトコル間の変換を行う。プロトコル変換部11609は、図3および4の構成において、外部ネットワーク40用のIP規格のマルチメディア通信プロトコルとケーブル640またはRF信号642用の非IP規格のマルチメディア通信プロトコルの間の変換を行う。プロトコル・チェック部11610は、コネクション要求およびマルチメディア・データストリームの受信パケットを所定のプロトコルに従ってチェックして、それに応答してコネクション応答を送ったり、適合するパケットを通過させ、不適合のパケットを破棄したりする。
図6を参照すると、MM.C.リレー・サーバ120のREG.C.リレー・コンポーネント1231は、プロトコル変換部12309と、プロトコル・チェック部12310と、メッセージ改変部12311と、図5のMM.C.サーバ110における対応するREG.C.コンポーネント1131の送信機/受信機部11314に接続される受信機/送信機部12312と、イントラネット140を介して端末162〜166に接続される送信機/受信機部12314とを含んでいる。受信機/送信機部12312およびプロトコル変換部12309は互いに結合される。プロトコル・チェック部12310はメッセージ改変部12311に結合される。メッセージ改変部12311は、プロトコル変換部12309と送信機/受信機部12314とに結合される。プロトコル変換部12309および送信機/受信機部12314はプロトコル・チェック部12310に結合される。プロトコル変換部12310は、図1および2の構成において、登録メッセージの転送についてMM.C.サーバ110とイントラネット140の間のプロトコルの変換を行う。プロトコル変換部12310は、図3および4の構成において、登録メッセージの転送についてMM.C.サーバ110とイントラネット140の間のプロトコルの変換を行い、さらに外部ネットワーク40用のIP規格のプロトコルとケーブル640またはRF信号642用の非IP規格のプロトコルの間の変換を行う。
プロトコル・チェック部12310は、コネクション要求、登録および登録完了メッセージを所定のプロトコルに従ってチェックして、それに応答してコネクション応答を送ったり、適合するパケットを通過させ、不適合のパケットを破棄したりする。メッセージ改変部12311は、外部端末240〜270からの登録要求メッセージをSIPサーバ150への送信に適合するよう改変し、またSIPサーバ150からの登録完了メッセージを外部端末240〜270への送信に適合するよう改変する。
MM.C.リレー・サーバ120のSIG.C.リレー部124は、プロトコル変換部12410と、図3のMM.C.サーバ110における対応するSIG.C.部114の送信機/受信機部11414に接続される受信機/送信機部12412と、イントラネット140を介して端末162〜166に接続される送信機/受信機部12414と、コネクション管理情報送受信部12418とを含んでいる。受信機/送信機部12412、プロトコル変換部12410および送信機/受信機部12414は縦続接続される。プロトコル変換部12410は、図1および2の構成において、シグナリングおよびコネクション要求についてMM.C.サーバ110とイントラネット140の間のプロトコルの変換を行う。プロトコル変換部12410は、図3および4の構成において、シグナリングおよびコネクション要求についてMM.C.サーバ110とイントラネット140の間のプロトコルの変換を行い、さらに外部ネットワーク40用のIP規格のシグナリング・プロトコルとケーブル640またはRF信号642用の非IP規格のシグナリング・プロトコルの間の変換を行う。
MM.C.リレー部126は、同様に、プロトコル変換部12610と、図3のMM.C.サーバ110における対応するMM.C.部116の送信機/受信機部11614に接続される受信機/送信機部12612と、イントラネット140を介して端末162〜166に接続される送信機/受信機部12614と、コネクション管理情報送受信部12618とを含んでいる。受信機/送信機部12612、プロトコル変換部12610および送信機/受信機部12614は縦続接続される。プロトコル変換部12610は、図1および2の構成において、コネクション要求およびマルチメディア・データストリームの受信パケットについてMM.C.サーバ110とイントラネット140の間のプロトコルの変換を行う。プロトコル変換部12610は、図3および4の構成において、コネクション要求およびマルチメディア・データストリームの受信パケットについてMM.C.サーバ110とイントラネット140の間のプロトコルの変換を行い、さらに外部ネットワーク40用のIP規格のマルチメディア通信プロトコルとケーブル640またはRF信号642用の非IP規格のマルチメディア通信プロトコルの間の変換を行う。
図7は、図5のMM.C.サーバ110の変形を示している。図8は、図6のMM.C.リレー・サーバ120の変形を示している。図7において、図6における登録通信コンポーネント1231におけるメッセージ改変部12311に対応するメッセージ改変部11311が、図5における送受信機11312およびプロトコル変換部11309に結合され、プロトコル・チェック部11310がメッセージ改変部11311に結合され、プロトコル変換部11309および送受信機11312がプロトコル・チェック部11310に結合されている。図8において、図6におけるメッセージ改変部12311が存在せず、送受信機12312、プロトコル変換部12309、プロトコル・チェック部11310および送受信機12314が従属接続される。
図9は、図1〜4におけるイントラネット端末162〜166、および外部ネットワーク端末240〜270の基本的構成を示している。各端末は、プロセッサ1621、記憶装置1622、音声回路1623、表示装置1624および入力装置1625を含んでいる。記憶装置1622には、プロセッサ1621によって実行される例えばIP電話アプリケーションのような端末間通信アプリケーションにおいて使用されるシグナリング通信およびマルチメディア通信のためのプログラムが格納されている。音声回路1623はマイクロフォン1632およびスピーカ1634に結合されている。端末162〜166および240〜270は、プログラムに従ってプロセッサ1621上に実装された登録通信部とシグナリング部とマルチメディア通信部とを有する。外部ネットワーク端末240および250またはNATルータ210、および端末270は、電子メール・アドレス形式の固定された端末識別またはIP電話番号が割り当てられ、さらに固定されたIPアドレスが割り当てられていてもよい。
図10は、図1および2において、外部ネットワーク端末240または270のユーザがコールセンタ10のSIPサーバ150に端末識別およびIPアドレスを登録するときの、TCP上で、外部ネットワーク端末240または270の登録通信部2432、MM.C.サーバ110のREG.C.コンポーネント1131、MM.C.リレー・サーバ120のREG.C.リレー・コンポーネント1231、およびSIPサーバ150の登録通信部(REG.)1531の間で実行される端末識別およびIPアドレスの登録の手順を示している。この図には、イントラネット端末162とSIPサーバ150のREG.C.部1531の間で実行される端末識別の登録の手順も示されている。図11は、図1および2において、TCPおよびUDP上で、それらの間で実行される代替的な端末識別の登録の手順を示している。
図10および11において、手順は、起動時のフェーズIと登録のためのフェーズIIとを含んでいる。フェーズIにおいて、MM.C.リレー・サーバ120のREG.C.リレー・コンポーネント1231は、MM.C.サーバ110のREG.C.コンポーネント1131とのTCPコネクション602を予め確立する、即ちREG.C.リレー・コンポーネント1231はTCPコネクションを開始してREG.C.コンポーネント1131にTCPコネクション要求を送りそれからTCPコネクション応答を受け取る。次いで、REG.C.リレー・コンポーネント1231およびREG.C.コンポーネント1131は互いに送受信レディ・メッセージ604を送受して、REG.C.リレー・コンポーネント1231は登録メッセージ待ち状態となる。
図10のフェーズIIにおいて、外部ネットワーク端末240または270のユーザがその端末上で登録通信アプリケーションを起動してコールセンタ10に接続したとき、端末240または270(登録部2432)は、MM.C.サーバ110(REG.C.コンポーネント1131)とのTCPコネクション606を先に確立し、次いでMM.C.サーバ110(コンポーネント1131)にSIPに基づいて端末識別およびIPアドレスの登録の要求を表す登録メッセージ608を送る。
MM.C.サーバ110(コンポーネント1131)は、その受信した登録メッセージ608をプロトコルに関してチェックして、適正であれば、必要に応じてプロトコルを変換し、MM.C.リレー・サーバ120(REG.C.リレー・コンポーネント1231)にSIPに基づいてその登録メッセージ612を送る。
代替構成として、図10および11の登録手順において、MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1231)は、起動時のフェーズIにおいてTCPコネクション602を確立する代わりに、MM.C.サーバ110によってフェーズIIにおける間欠的または周期的なモニタ期間において検出された登録メッセージ608に応答してREG.C.コンポーネント1131との間に別のTCPコネクション609を確立し、その確立された別のTCPコネクション609上で、REG.C.コンポーネント1131から登録メッセージ612を受け取ってもよい。登録メッセージ608および612には、MM.C.リレー・サーバ120に関連する内部情報が含まれない。
MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1231)は、その受信した登録メッセージ609を必要に応じてプロトコルに関して変換しチェックして、適正であれば、登録メッセージ612の受信に応答して、SIPに従って登録メッセージを改変し、SIPサーバ150(登録通信部1531)とのTCPコネクション614を先に確立し、次いでその改変された登録メッセージ616を送る。登録メッセージ616には、MM.C.リレー・サーバ120に関連する内部情報が含まれている。
SIPサーバ150は、端末240〜270からの登録メッセージに基づいて登録データベース152にそのメッセージ中の端末識別およびIPアドレスを登録する。
SIPサーバ150(登録通信部1531)は、登録メッセージ616に応答して、端末240または270の端末識別およびとIPアドレスを登録データベース152に格納し、それによって登録が完了する。その後、SIPサーバ150(登録通信部1531)は、MM.C.リレー・サーバ120に登録の完了を表す登録完了メッセージ618を送信し返す。登録完了メッセージ618には、MM.C.リレー・サーバ120に関連する内部情報が含まれている。
MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1231)は、その登録完了メッセージ618の受信に応答して、その受信した登録完了メッセージ618をプロトコルに関してチェックして、適正であれば、改変し、必要に応じてプロトコル変換し、その改変された登録完了メッセージ620をMM.C.サーバ110(コンポーネント1131)に送る。登録完了メッセージ620には、MM.C.リレー・サーバ120に関連する内部情報が含まれておらず、それによって外部ネットワーク40からMM.C.リレー・サーバ120を介してイントラネット140等が不法なアクセスを受ける危険性を低減できる。
MM.C.サーバ110(コンポーネント1131)は、その完了メッセージ620の受信に応答して、必要に応じてプロトコルを変換し、端末240または270(シグナリング部2432)に登録完了メッセージ622を送る。登録完了メッセージ622にはMM.C.リレー・サーバ120に関連する内部情報が含まれていない。
MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1231)によって登録メッセージ612を改変する代わりに、MM.C.サーバ110(コンポーネント1131)によって登録メッセージ608を改変してもよい。この場合、登録完了メッセージ612にはMM.C.リレー・サーバ120に関連する内部情報が含まれる。MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1231)によって登録完了メッセージ618を改変する代わりに、MM.C.サーバ110(コンポーネント1131)によって登録完了メッセージ620を改変してもよい。この場合、登録完了メッセージ620にはMM.C.リレー・サーバ120に関連する内部情報が含まれる。
端末240または270は、登録完了メッセージ622の受信に応答して、その後の発呼または呼接続要求を可能にする。このようにして、端末240または270のユーザとコールセンタ10の端末162のオペレータまたはエージェントがマルチメディア通信(例えば、IP電話)できるようになる。その後、通信手順は、図1〜4において実行される特開2003−324485号に記載され図15〜18に例示されたシグナリングおよびマルチメディア通信へと続く。端末240または270のIPアドレスが変更されたとき、端末240または270は、登録メッセージを再び送信してSIPサーバ150に端末識別およびIPアドレスを登録する。この場合、SIPサーバ150は登録データベース152に格納されている端末240または270の端末識別およびIPアドレスを上書きする。
一方、イントラネット端末162は、イントラネット140上でSIPサーバ150との間に通常の形態でTCPコネクション652を確立して、登録メッセージ654を送出する。SIPサーバ150は、その登録メッセージ654の受信に応答して、端末162の端末識別またはIP電話番号と、プライベートIPアドレスとを登録データベース152に格納する。端末162のプライベートIPアドレスが変更されたとき、端末162は、SIPサーバ150に登録メッセージを再び送信する。
図11において、MM.C.サーバ110のREG.C.コンポーネント1131とMM.C.リレー・サーバ120のREG.C.リレー・コンポーネント1231との間の登録通信はTCP上で行われるが、外部ネットワーク端末240または270の登録通信部2432とMM.C.サーバ110のREG.C.コンポーネント1131の間の登録通信と、MM.C.リレー・サーバ120のREG.C.リレー・コンポーネント1231とSIPサーバ150の登録通信部(REG.)1531の間の登録通信とはUDP上で行われる。図11のフェーズIは図10のものと同様である。図11のフェーズIIにおいて、端末240または270(登録部2402)は、図10のTCPコネクション606の代わりに、MM.C.サーバ110(SIG.C.コンポーネント1131)とのUDPコネクション607を確立する。同様に、MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1231)は、TCPコネクション614の代わりにSIPサーバ150(登録通信部1531)とのUDPコネクション615を確立する。
図11において、端末162は、図10においてTCPコネクションを確立する代わりに、イントラネット140上でSIPサーバ150との間に通常の形態でUDPコネクション653を確立する。図11におけるその他の手順は図10のものと同様である。
図12は、図3および4において、外部ネットワーク端末240または270のユーザがコールセンタ10に発呼するときの、TCPおよびリンク上で、外部ネットワーク端末240または270のシグナリング部2402、MM.C.サーバ110のSIG.C.コンポーネント1131、MM.C.リレー・サーバ120のSIG.C.リレー・コンポーネント1231、およびSIPサーバ150の登録通信部1531の間で実行される端末識別登録手順を示している。この場合、MM.C.サーバ110のSIG.C.コンポーネント1131とMM.C.リレー・サーバ120のSIG.C.リレー・コンポーネント1231との間は、上述のように非IPリンク640または642で接続されている。図13は、図3および4において、UDPおよびリンク上で、それらの間で実行される代替的な端末識別登録手順を示している。
端末240または270(登録通信部2432)は、図10の場合と同様に、MM.C.サーバ110(REG.C.コンポーネント1131)とのTCPコネクション606を先に確立し、次いでMM.C.サーバ110にSIPに基づいて登録要求を表すメッセージ608を送る。MM.C.サーバ110(コンポーネント1131)は、その受信した登録要求メッセージ608をプロトコルに関してチェックして、適正であれば、MM.C.リレー・サーバ120(REG.C.リレー・コンポーネント1231)との間にリンク706を確立して、その確立されたリンク706上で非IPに基づいて登録メッセージ612を送る。この場合、MM.C.サーバ110(コンポーネント1131)とMM.C.リレー・サーバ120(REG.C.リレー・コンポーネント1231)の双方は、非IPリンク640または642上の通信のために少なくともIP−非IPの間のプロトコル変換を行う。図12のその他の手順は図10の場合と同様である。
図13において、MM.C.サーバ110のREG.C.コンポーネント1131とMM.C.リレー・サーバ120のREG.C.リレー・コンポーネント1231との間の登録通信はリンク640または642上で行われるが、外部ネットワーク端末240または270の登録通信部2432とMM.C.サーバ110のREG.C.コンポーネント1131の間の登録通信と、MM.C.リレー・サーバ120のREG.C.リレー・コンポーネント1231とSIPサーバ150の登録通信部(REG.)1531の間の登録通信とはUDP上で行われる。端末240または270(登録部2402)は、図12のTCPコネクション606の代わりに、MM.C.サーバ110(SIG.C.コンポーネント1131)とのUDPコネクション607を確立する。同様に、MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1231)は、TCPコネクション614の代わりにSIPサーバ150(登録通信部1531)とのUDPコネクション615を確立する。図13におけるその他の手順は図12のものと同様である。
図14は、登録メッセージ608、改変された登録メッセージ616、登録完了メッセージ618および改変された登録完了メッセージ622の例を示している。メッセージの改変がMMCリレー・サーバ120において行われる場合、登録メッセージ612は登録メッセージ608と同じであり、改変された登録完了メッセージ620は改変された登録完了メッセージ622と同じである。メッセージの改変がMMCサーバ110において行われる場合、改変された登録完了メッセージ612は改変された登録完了メッセージ616と同じであり、改変された登録完了メッセージ620は改変された登録完了メッセージ622と同じである。
登録メッセージ608は、登録(Register、レジスタ)を意味するリクエストライン“REGISTER sip:10.254.33.12 SIP/2.0”と、Via(ヴァイア)ヘッダ“Via: SIP/2.0/UDP 10.2.3.4:5060;branch=z9hG4bKnashds7”と、To(トゥ)ヘッダ“To: UserA <sip:UserA@example.jp>”と、From(フロム)ヘッダ“From: UserA <sip:UserA@example.jp>;tag=456248”と、Contact(コンタクト)ヘッダ“Contact: <sip:UserA@10.2.3.4>”と、を含んでいる。ここで、Registerリクエストライン中の“10.254.33.12”は、REG.C.コンポーネント1131のIPアドレスを表し、ViaヘッダおよびContactヘッダ中の“10.2.3.4”は登録メッセージを送信したイニシエータである端末240のIPアドレスを表し、Viaヘッダ中の“:5060”は端末240のポート番号を表し、ToヘッダおよびFromヘッダ中の“ UserA@example.jp”は端末240の端末識別またはIP電話番号を表す。
改変された登録メッセージ616は、Registerリクエストライン“REGISTER sip:192.168.0.5 SIP/2.0”とViaヘッダ“Via: SIP/2.0/UDP 192.168.0.10:5060;branch=z9hG4bKnashds7”と、Toヘッダ“To: UserA <sip:UserA@example.jp>”と、Fromヘッダ“From: UserA <sip:UserA@example.jp>;tag=456248”と、Contactヘッダ“Contact: <sip:UserA@10.2.3.4>”と、Path(パス)ヘッダ“Path: <sip:192.168.0.10>”と、Supported(サポーティッド)ヘッダ“Supported: path”とを含んでいる。ここで、Registerリクエストライン中のREG.C.コンポーネント1131のIPアドレスが呼接続制御装置としてのSIPサーバ150のIPアドレス“192.168.0.5”に置き換えられ、Viaヘッダ中の端末240または270のIPアドレス“10.2.3.4”がREG.C.リレー・コンポーネント1231のIPアドレス“192.168.0.10”に置き換えられ、PathヘッダおよびSupportedヘッダが追加されている。従って、端末240は、PathヘッダおよびSupportedヘッダを作成する必要がない。Pathヘッダ中の“192.168.0.10”はREG.C.コンポーネント1231のIPアドレスである。
登録完了メッセージ618は、200 OK(登録完了)ステータスライン“SIP/2.0 200 OK”と、Viaヘッダ“Via: SIP/2.0/UDP 192.168.0.10:5060;branch=z9hG4bKnashds7”と、Toヘッダ“To: UserA <sip:UserA@example.jp>;tag=251077”と、Fromヘッダ“From: UserA <sip:UserA@example.jp>;tag=456248”と、Contactヘッダ“Contact: <sip:UserA@10.2.3.4>”と、Pathヘッダ“Path: <sip:192.168.0.10>”とを含んでいる。ここで、Pathヘッダ中にREG.C.コンポーネント1231のIPアドレス“192.168.0.10”が含まれている。
改変された登録完了メッセージ622は、200 OKステータスライン“SIP/2.0 200 OK”と、Viaヘッダ“Via: SIP/2.0/UDP 10.2.3.4:5060;branch=z9hG4bKnashds7”と、Toヘッダ“To: UserA <sip:UserA@example.jp>;tag=251077”と、Fromヘッダ“From: UserA <sip:UserA@example.jp>;tag=456248”と、Contactヘッダ“Contact: <sip:UserA@10.2.3.4>”と、Pathヘッダ“Path: <sip:192.168.0.10>”とを含んでいる。ここで、Viaヘッダ中のREG.C.コンポーネント1231のIPアドレスが端末240または270の“10.2.3.4”に置き換えられ、Pathヘッダは削除されている。従って、端末240は、200 OKメッセージ中のPathヘッダおよびSupportedヘッダを処理するための機能が不要であり、Pathヘッダに含まれる、イントラネット140上のMM.C.リレー・サーバのREG.C.コンポーネント1231のIPアドレスが不必要に外部ネットワーク40へ送信されることが防止される。
図15は、図1および2において、外部ネットワーク端末240または270のユーザがコールセンタ10に発呼するときの、外部ネットワーク端末240または270のシグナリング部2402、MM.C.サーバ110のSIG.C.コンポーネント1141、MM.C.リレー・サーバ120のSIG.C.リレー・コンポーネント1241、およびイントラネット端末162のシグナリング部1642の間で実行されるシグナリング手順を例示している。
その手順は、起動時のフェーズIと呼確立のためのフェーズIIIとを含んでいる。フェーズIにおいて、MM.C.リレー・サーバ120のSIG.C.リレー・コンポーネント1241は、MM.C.サーバ110のSIG.C.コンポーネント1141とのTCPコネクション702を予め確立する、即ちSIG.C.リレー・コンポーネント1241はTCPコネクションを開始してSIG.C.コンポーネント1141にTCPコネクション要求を送りそれからTCPコネクション応答を受け取る。次いで、SIG.C.リレー・コンポーネント1241およびSIG.C.コンポーネント1141は、互いに送受信レディ・メッセージ704を送受して、共に着呼要求待ち状態となる。
図16は、図1および2において、外部ネットワーク端末240または270のマルチメディア通信部2404、MM.C.サーバ110のMM.C.コンポーネント1161、MM.C.リレー・サーバ120のMM.C.リレー・コンポーネント1261、およびイントラネット端末162のマルチメディア通信部1644の間で実行されるマルチメディア通信手順を例示している。
図16において、手順は、上述した起動時のフェーズIと、フェーズIIIの後のマルチメディア通信のためのフェーズIVとを含んでいる。フェーズIにおいて、MM.C.リレー・サーバ120のMM.C.リレー・コンポーネント1261は、MM.C.サーバ110のMM.C.リレー・コンポーネント1161とのTCPコネクション802を予め確立する。次いで、MM.C.リレー・コンポーネント1261およびMM.C.リレー・コンポーネント1161は、互いに送受信レディ・メッセージ804を送受して、共にマルチメディア・データストリーム受信待ち状態となる。
図15のフェーズIIIにおいて、外部ネットワーク端末240または270のユーザがその端末上でマルチメディア通信アプリケーションを起動してコールセンタ10に発呼したとき、端末240または270(シグナリング部2402)は、MM.C.サーバ110(SIG.C.コンポーネント1141)とのTCPまたはUDPコネクション706を先に確立し、次いでMM.C.サーバ110(コンポーネント1141)にSIPに基づいて発呼または呼接続要求または呼開始要求を表すシグナリング・メッセージ708を送る。
MM.C.サーバ110(コンポーネント1141)は、その受信したシグナリング・メッセージ708をプロトコルに関してチェックして、適正であれば、MM.C.リレー・サーバ120(SIG.C.リレー・コンポーネント1241)にSIPに基づいて着呼要求またはシグナリング要求メッセージ711を送る。
起動時のフェーズIにおいてTCPコネクション702を確立する代わりに、MM.C.サーバ110によってフェーズIIIにおける間欠的または周期的なモニタ期間において検出されたシグナリング・メッセージ708に応答してSIG.C.コンポーネント1141との間に別のTCPコネクション709を確立し、その確立された別のTCPコネクション709上で、SIG.C.コンポーネント1141から着呼要求メッセージ711を受け取ってもよい。
MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1241)は、着呼要求メッセージ711の受信に応答して、SIPサーバ150を介してイントラネット端末162(シグナリング部1642)とのTCPまたはUDPコネクション712を先に確立し、次いで端末162(シグナリング部1642)にSIPに従った着呼または呼接続要求を表すシグナリング・メッセージ714を送る。
SIPサーバ150は、登録データベース152を参照して端末162〜166のいずれに呼を着信させるかを決定し、TCPまたはUDPコネクション712がMM.C.リレー・サーバ120とその決定された端末162の間で確立されるようにすればよい。SIPサーバ150のその呼制御機能をMM.C.リレー・サーバ120に組み込んでもよい。
端末162(シグナリング部1642)は、シグナリング・メッセージ714に応答して、呼が確立できるときは、MM.C.リレー・サーバ120に着呼完了または呼接続完了を表すシグナリング完了メッセージ716を送って、呼を確立させる。MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1241)は、そのシグナリング完了メッセージ716の受信に応答して、着呼完了メッセージ718をMM.C.サーバ110(コンポーネント1141)に送る。MM.C.サーバ110(コンポーネント1141)は、その着呼完了メッセージ718の受信に応答して、端末240または270(シグナリング部2402)に呼接続完了を表すシグナリング完了メッセージ720を送る。端末240または270は、そのシグナリング完了メッセージ720の受信に応答して、呼を確立させる。
シグナリング・メッセージ708、711および714〜720には、メディア通信を行うのに必要な情報、即ちIPアドレスおよびポート番号と、通話または通信のメディアのタイプ(例えば、音声のみ、音声と映像、等)とが含まれている。
このようにして、端末240または270のユーザとコールセンタ10の端末162のオペレータまたはエージェントがマルチメディア通信できるようになる。その後、通信手順は、図16のフェーズIVへと続く。
図16を参照すると、フェーズIVにおいて、端末240または270(マルチメディア通信部2404)は、シグナリングで決定されたIPアドレスおよびポート番号でMM.C.サーバ110(MM.C.コンポーネント1161)とのUDPコネクション832を確立させる。次いで、端末240または270(通信部2404)とMM.C.サーバ110(コンポーネント1161)の間でマルチメディア・データストリーム814が送受信される。MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1261)と端末162(マルチメディア通信部1644)は、シグナリングで決定されたそれぞれのUDPポートを用いて互いにUDPコネクション806を確立させる。MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1261)と端末162(通信部1644)の間で、RTPに従ってマルチメディア・データストリーム818が送受信される。MM.C.サーバ110(コンポーネント1161)とMM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1261)の間で、予め確立されたTCPコネクション802上でマルチメディア・データストリーム816が送受信される。
図17は、図3および4において、外部ネットワーク端末240または270のシグナリング部2402、MM.C.サーバ110のSIG.C.コンポーネント1141、MM.C.リレー・サーバ120のSIG.C.リレー・コンポーネント1241、およびイントラネット端末162のシグナリング部1642の間で実行される別のシグナリング手順を例示している。
端末240または270(シグナリング部2402)は、MM.C.サーバ110(SIG.C.コンポーネント1141)とのTCPまたはUDPコネクション706を先に確立し、次いでMM.C.サーバ110(コンポーネント1141)にSIPに基づいてシグナリング・メッセージ708を送る。
MM.C.サーバ110(コンポーネント1141)は、その受信したシグナリング・メッセージ708をプロトコルに関してチェックして、適正であれば、MM.C.リレー・サーバ120(SIG.C.リレー・コンポーネント1241)との間にリンク710を確立して、非IPに基づいてシグナリング要求メッセージ711を送る。
MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1241)は、着呼要求メッセージ711の受信に応答して、SIPサーバ150を介してイントラネット端末162(シグナリング部1642)とのTCPまたはUDPコネクション712を先に確立し、次いで端末162(シグナリング部1642)にSIPに従ったシグナリング・メッセージ714を送る。その後の手順は、図15の手順のものと同様である。
図18は、図3および4において、外部ネットワーク端末240または270のマルチメディア通信部2404、MM.C.サーバ110のMM.C.コンポーネント1161、MM.C.リレー・サーバ120のMM.C.リレー・コンポーネント1261、およびイントラネット端末162のマルチメディア通信部1644の間で実行される別のマルチメディア通信手順を例示している。
図18において、図17におけるMM.C.サーバ110のSIG.コンポーネント1141がMM.C.リレー・サーバ120のSIG.コンポーネント1241とのリンク710を確立したとき、MM.C.サーバ110のMM.C.コンポーネント1161は、MM.C.リレー・サーバ120のMM.C.リレー・コンポーネント1261とのリンク805を確立する。MM.C.リレー・サーバ120(コンポーネント1261)とMM.C.サーバ110(コンポーネント1161)の間で、確立されたリンク805上で非IPに従ってマルチメディア・データストリーム816が送受信される。図18におけるその他の手順は図16のものと同様である。
以上説明した実施形態は典型例として挙げたに過ぎず、その各実施形態の構成要素を組み合わせること、その変形およびバリエーションは当業者にとって明らかであり、当業者であれば本発明の原理および請求の範囲に記載した発明の範囲を逸脱することなく上述の実施形態の種々の変形を行えることは明らかである。
以上の実施例を含む実施形態に関して、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) DMZにおける第2の装置とイントラネットとに接続可能な、第1の装置としての情報処理装置であって、
前記第2の装置とのコネクションまたはリンクを確立し、前記第2の装置から登録メッセージを受信し、前記受信した登録メッセージを改変して前記イントラネット上の第3の装置へと転送し、前記確立されたコネクションまたはリンクの上で、前記第3の装置から登録完了メッセージを受信して前記受信した登録完了メッセージを改変して前記第2の装置に転送する転送手段を具える、情報処理装置。
(付記2) 前記転送手段は、前記登録メッセージにパス・ヘッダを組み込むことによって前記登録メッセージを改変し、前記登録完了メッセージからパス・ヘッダを削除することによって前記登録完了メッセージを改変することを特徴とする、付記1に記載の情報処理装置。
(付記3) 前記転送手段は、前記第2の装置との前記コネクションを前記イントラネットから前記外部ネットワークの方向に確立させるものである、付記1に記載の情報処理装置。
(付記4) さらに、前記第2の装置とのコネクションを確立し、前記イントラネット上でコネクションを確立させて前記イントラネット上でシグナルを送信または受信して、前記第2の装置と前記イントラネット上の端末の間に呼を確立させるシグナリング手段を具える、付記1に記載の情報処理装置。
(付記5) イントラネット上の第2の装置と外部ネットワークとに接続可能でありDMZに配置可能な、第1の装置としての情報処理装置であって、
前記第2の装置とのコネクションまたはリンクを確立して、前記外部ネットワーク上の第3の装置から登録メッセージを受信し、前記受信した登録メッセージを改変して前記イントラネット上の前記第2の装置へと転送し、前記第2の装置から登録完了メッセージを受信し、前記受信した登録完了メッセージを改変して前記第3の装置に転送する第1の手段を具える、情報処理装置。
(付記6) DMZにおける第2の装置とイントラネットとに接続可能な第1の装置としての情報処理装置用のプログラムであって、
前記第2の装置とのコネクションまたはリンクを確立するステップと、
前記確立されたコネクションまたはリンクの上で、前記第2の装置から登録メッセージを受信して前記受信した登録メッセージを改変して前記イントラネット上の第3の装置へと転送するステップと、
前記確立されたコネクションまたはリンクの上で、前記第3の装置から登録完了メッセージを受信して前記受信した登録完了メッセージを改変して前記第2の装置に転送するステップと、
を実行するよう動作可能なプログラム。
(付記7) イントラネット上の第2の装置と外部ネットワークとに接続可能でありDMZに配置可能な第1の装置としての情報処理装置用のプログラムであって、
前記第2の装置とのコネクションまたはリンクを確立するステップと、
前記確立されたコネクションまたはリンクの上で、前記外部ネットワーク上の第3の装置から登録メッセージを受信し、前記受信した登録メッセージを改変して前記イントラネット上の前記第2の装置へと転送するステップと、
前記確立されたコネクションまたはリンクの上で、前記第2の装置から登録完了メッセージを受信し、前記受信した登録完了メッセージを改変して前記第3の装置に転送するステップと、
を実行するよう動作可能なプログラム。
(付記8) DMZにおける第2の装置とイントラネットとに接続可能な第1の装置としての情報処理装置における通信方法であって、
前記第2の装置とのコネクションまたはリンクを確立する工程と、
前記確立されたコネクションまたはリンクの上で、前記第2の装置から登録メッセージを受信して前記受信した登録メッセージを改変して前記イントラネット上の第3の装置へと転送する工程、
前記確立されたコネクションまたはリンクの上で、前記第3の装置から登録完了メッセージを受信して前記受信した登録完了メッセージを改変して前記第2の装置に転送する工程と、
を含む方法。
(付記9) イントラネット上の第2の装置と外部ネットワークとに接続可能でありDMZに配置可能な第1の装置としての情報処理装置における通信方法であって、
前記第2の装置とのコネクションまたはリンクを確立する工程と、
前記確立されたコネクションまたはリンクの上で、前記外部ネットワーク上の第3の装置から登録メッセージを受信し、前記受信した登録メッセージを改変して前記イントラネット上の前記第2の装置へと転送する工程と、
前記確立されたコネクションまたはリンクの上で、前記第2の装置から登録完了メッセージを受信し、前記受信した登録完了メッセージを改変して前記第3の装置に転送する工程と、
を含む方法。