JP4380576B2 - エンジン特性の推定方法 - Google Patents

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本発明はエンジン制御パラメータに応じて変化するエンジン特性の推定方法に関する。
一般的なエンジンにおいて、回転数及び負荷により定まる機関運転状態毎に、点火時期及び可変バルブタイミング機構による吸気弁開弁時期等のエンジン制御パラメータを制御して、エンジン出力及び排気エミッション等のエンジン特性を最良とすることが好ましい。このためには、機関運転状態毎の各エンジン制御パラメータの目標値を予め設定しておかなければならない。
エンジン制御パラメータが点火時期及び吸気弁開弁時期の二つである場合において、これら二つの機関運転状態毎の目標値を設定するためには、例えば、試作エンジン等を使用し、各機関運転状態において、点火時期を想定範囲内の各値に固定し、固定された点火時期の各値に対して、吸気弁開弁時期を想定範囲内で徐々に連続的又は段階的に変化させて(スイープ)エンジン出力の変化を実測することにより、機関運転状態毎に最大エンジン出力を発生させる目標点火時期と目標吸気弁開弁時期との組み合わせを得ることが可能となる。
例えば、機関運転状態を200通りとし、点火時期の想定範囲内での変化を10通りとすれば、2000回の吸気弁開弁時期スイープに対してエンジン出力の変化を測定しなければならない。また、可変バルブタイミング機構が排気弁閉弁時期も可変とする場合には、例えば、排気弁閉弁時期の変化が10通りであれば、機関運転状態毎に最大エンジン出力を発生させる目標点火時期と目標吸気弁開弁時期と目標排気弁閉弁時期との組み合わせを得るための吸気弁開弁時期スイープ試験の回数は20000回になる。さらに、エンジンが空燃比を変化させる場合には、例えば、空燃比の変化が10通りであれば、機関運転状態毎に最大エンジン出力を発生させる目標点火時期と目標吸気弁開弁時期と目標排気弁閉弁時期と目標空燃比との組み合わせを得るための吸気弁開弁時期スイープ試験の回数は200000回にもなる。
さらに、各回の吸気弁開弁時期スイープ試験において、吸気弁開弁時期を変化させた直後のエンジン出力は過渡的な値であり、現在の吸気弁開弁時期に対応した定常値とは大きさが異なっている。こうして、吸気弁開弁時期スイープ試験において、吸気弁開弁時期を連続的に変化させてエンジン出力の過渡値変化を測定しても、それは傾向的には定常値変化と一致するが、この過渡値変化をエンジン出力の定常値変化としてそのまま使用することはできない。
それにより、一般的には、吸気弁開弁時期を一段階だけ変化させた後に、エンジン出力が定常値に安定するまでの安定化期間を設けて、安定化期間中は吸気弁開弁時期を変化させないようにし、現在の吸気弁開弁時期に対応する定常エンジン出力が測定される。これが想定範囲内の吸気弁開弁時期に対して繰り返され、エンジン出力の定常値変化が測定されることとなるために、一回の吸気弁開弁時期スイープ試験は長時間となり、全体の試験工数は莫大なものとなる。
吸気弁開弁時期以外のエンジン制御パラメータをスイープさせる場合にも、エンジン制御パラメータの変化直後において、エンジン出力及び排気エミッションのようなエンジン特性は、やはり直ぐに定常値とはならず、エンジン制御パラメータを段階的に変化させる毎にエンジン特性値を安定させるための安定化期間を設けることが必要である。
試験工数を低減するために各スイープ試験時間を短くすることを意図して、各回のスイープ試験において、エンジン制御パラメータを想定範囲内で数段を飛ばして変化させ、数点の定常エンジン特性値しか測定せず、これら数点のエンジン特性値からモデル式を設定してエンジン制御パラメータの変化に対するエンジン特性を推定することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−206456号公報 特開2003−254099号公報 特開2000−321175号公報 特開1994−213032号公報
しかしながら、こうして推定されるエンジン特性は、測定された数点のエンジン特性の定常値を除いて全くの推定であり、その信頼性はそれほど高くない。
従って、本発明の目的は、エンジン制御パラメータに応じて変化するエンジン特性の推定方法において、エンジン制御パラメータのスイープ試験時間を短くしても推定されたエンジン特性の信頼性を高めることである。
本発明による請求項1に記載のエンジン特性の推定方法は、エンジン制御パラメータに応じて変化するエンジン特性の推定方法であって、特定変化速度でエンジン制御パラメータを連続変化させた時のエンジン特性の過渡値変化を測定する段階と、前記エンジン制御パラメータの各値に対する前記エンジン特性の定常値、又は、各前記定常値と前記特定変化速度とは異なる変化速度で前記エンジン制御パラメータを連続変化させた時の前記エンジン制御パラメータの各値に対する前記エンジン特性の過渡値とを、前記特定変化速度で前記エンジン制御パラメータを連続変化させた時に前記エンジン制御パラメータの対応する値に対して測定された過渡値と前記エンジン制御パラメータの対応する値における変化速度とに基づき推定する段階、とを有することを特徴とする。
また、本発明による請求項2に記載のエンジン特性の推定方法は、請求項1に記載のエンジン特性の推定方法において、さらに、少なくとも一つの別の特定変化速度で前記エンジン制御パラメータを連続的に変化させた時の前記エンジン特性の過渡値変化を測定する段階を有し、前記エンジン制御パラメータの各値に対する前記エンジン特性の定常値、又は、各前記定常値と前記特定変化速度及び前記別の特定変化速度とは異なる変化速度で前記エンジン制御パラメータを連続変化させた時の前記エンジン制御パラメータの各値に対する前記エンジン特性の過渡値とを、前記特定変化速度及び前記別の特定変化速度で前記エンジン制御パラメータを連続変化させた時に前記エンジン制御パラメータの対応する値に対して測定された少なくとも二つの過渡値と前記エンジン制御パラメータの対応する値における少なくとも二つの変化速度とに基づき推定する段階、とを有することを特徴とする。
本発明による請求項1に記載のエンジン特性の推定方法によれば、エンジン制御パラメータを特定変化速度で連続変化させた時のエンジン特性の過渡値変化が測定され、こうして測定されたエンジン制御パラメータの各値に対するエンジン特性の各過渡値は、特定変化速度でエンジン制御パラメータを連続変化させた時のエンジン制御パラメータの対応する値における変化速度に応じてエンジン特性の各定常値から変化する。それにより、エンジン制御パラメータの各値に対するエンジン特性の各定常値は、エンジン制御パラメータの対応する値に対して測定されたエンジン特性の過渡値と、エンジン制御パラメータの対応する値における変化速度とに基づき推定することができる。こうして推定されるエンジン制御パラメータの各値に対するエンジン特性の各定常値は、エンジン制御パラメータの対応する値に対して測定されたエンジン特性の過渡値に基づくものであり、この過渡値変化は傾向的に定常値変化に一致している。それにより、エンジン制御パラメータの各値に対するエンジン特性の定常値をエンジン制御パラメータの対応しない値に対して測定されたエンジン特性の定常値に基づき推定する場合に比較して、推定されたエンジン特性の各定常値の信頼性を高めることができる。
また、エンジン制御パラメータを一段階だけ変化させる毎に安定化期間を設けてエンジン特性の定常値を測定する場合に比較して、本推定方法におけるエンジン制御パラメータのスイープ試験には安定化期間が設けられておらず、スイープ試験時間を十分に短縮することができる。また、特定変化速度とは異なる変化速度でエンジン制御パラメータを連続変化させた時のエンジン制御パラメータの各値に対するエンジン特性の各過渡値も、推定された各定常値とエンジン制御パラメータの対応する値における変化速度とを基づき推定することができる。
また、本発明による請求項2に記載のエンジン特性の推定方法によれば、さらに、少なくとも一つの別の特定変化速度でエンジン制御パラメータを連続的に変化させた時のエンジン特性の過渡値変化も測定され、エンジン制御パラメータの各値に対するエンジン特性の各定常値は、特定変化速度及び別の特定変化速度でエンジン制御パラメータを連続変化させた時にエンジン制御パラメータの対応する値に対して測定された少なくとも二つの過渡値と、エンジン制御パラメータの対応する値における少なくとも二つの変化速度とに基づいて、さらに正確に推定することができる。
また、エンジン制御パラメータのスイープ試験時間には安定化期間が設けられておらず、スイープ試験時間を十分に短縮することができる。また、特定変化速度及び別の特定変化速度とは異なる変化速度でエンジン制御パラメータを連続変化させた時のエンジン制御パラメータの各値に対するエンジン特性の各過渡値も、さらに正確に推定された各定常値とエンジン制御パラメータの対応する値における変化速度とに基づき、さらに正確に推定することができる。
ガソリンエンジンにおいて、例えば、点火時期及び空燃比等のエンジン制御パラメータがあり、可変バルブタイミング機構を有する場合には、さらに、吸気弁開弁時期及び排気弁閉弁時期等のエンジン制御パラメータが追加され、筒内噴射エンジンの場合には、さらに、燃料噴射開始時期及び燃料噴射圧力等のエンジン制御パラメータが追加される。このような多数のエンジン制御パラメータを制御して、失火及びノッキングを発生させることなく、排気エミッションの良好な高いエンジン出力が得られる運転を各機関運転状態で実現することが好ましい。そのためには、回転数及び負荷により定まる機関運転状態毎に最適な運転が実現されるように機関運転状態毎の各エンジン制御パラメータの目標値を予め設定するための適合試験が必要とされる。
適合試験は、試作エンジン等を使用し、各エンジン制御パラメータの想定範囲内の各値の全ての組み合わせに対して、実際の運転がどのようになるかを検証し、最適な運転が実現される全エンジン制御パラメータの値の組み合わせを見つけ出すためのものである。具体的には、各機関運転状態において、一つのエンジン制御パラメータを除く他のエンジン制御パラメータをそれぞれの想定範囲内の値に固定し、一つのエンジン制御パラメータを想定範囲内でスイープさせて、エンジン特性として、例えば、エンジン出力の変化等を測定する。各機関運転状態において、この一つのエンジン制御パラメータのスイープ試験を他のエンジン制御パラメータのそれぞれの想定範囲内の値の全ての組み合わせに対して実施することとなる。もちろん、経験的に、明らかに最適な運転が実現されない他のエンジン制御パラメータの値の組み合わせに対しては、スイープ試験を省略することは可能であるが、それでも、適合試験には莫大な試験工数が必要となる。
本実施形態は、スイープ試験自身の時間を短縮してもスイープ試験結果であるエンジン特性を比較的正確に推定することにより適合試験の工数を低減するものである。以下、可変バルブタイミング機構による吸気弁開弁時期をスイープさせる場合を説明するが、もちろん、吸気弁開弁時期以外のエンジン制御パラメータをスイープさせる場合にも同じ考え方が適用可能である。
図1は本実施形態の吸気弁開弁時期スイープ試験における吸気弁開弁時期INに対する発生トルクTの変化を示すタイムチャートである。尚、可変バルブタイミング機構は、例えば、吸気弁用カムが、カムシャフトの軸線方向に厚く形成され、軸線方向の各位置において連続的に異なるカム形状を有しており、アクチュエータによってカムシャフトを軸線方向に移動させることにより、吸気弁開弁時期を無段階に可変とするものである。本実施形態では、各機関運転状態において、吸気弁開弁時期以外のエンジン制御パラメータをそれぞれの想定範囲内の値に固定される全ての組み合わせに対して、アクチュエータの作動速度を異ならせて吸気弁開弁時期を想定範囲内の最遅角時期IN0から最進角時期INnまで第一特定変化速度及び第一特定変化速度より遅い第二特定変化速度で変化させる二つのスイープ試験を実施するようになっている。このスイープ試験において、各気筒の実際の吸気弁開弁時期は段階的に変化することとなる。
それぞれのスイープ試験において吸気弁開弁時期の変化に対する発生トルクの変化が測定される。図1において、一点鎖線は吸気弁開弁時期を定速の第一特定変化速度で変化させた場合であり、点線は吸気弁閉弁時期を第一特定変化速度より遅い定速の第二特定変化速度で変化させた場合である。これらのスイープ試験が行われた機関運転状態において、定常的には、図1の実線に示すように、吸気弁開弁時期を特定時期INtまで進角するほど吸気充填効率が高まって発生トルクは上昇し、特定時期を越えて進角し過ぎると吸気充填効率は下がり発生トルクは低下する。
吸気弁開弁時期のスイープ試験において、吸気弁開弁時期を変化させた直後に、この吸気弁開弁時期に対応する吸気充填効率が実現されることはなく、この吸気弁開弁時期での運転を繰り返す安定化期間を設けなければ、この吸気弁開弁時期に対応する定常発生トルクを測定することはできない。こうして、吸気弁開弁時期を一段階だけ変化させる毎に安定化期間を設けると、スイープ試験時間が長くなり、適合試験工数は莫大なものとなる。
本実施形態では、スイープ試験において安定化期間は設けられず、スイープ試験時間を短くすることができる。しかしながら、各吸気弁開弁時期に対して測定される発生トルクは過渡値となり、この過渡値変化は傾向的には定常値変化に一致するものであるが、そのまま定常値変化として使用して、現在の機関運転状態における目標吸気弁開弁時期の決定に使用することはできない。
本実施形態において、図1の一点鎖線及び点線で示すような二つの発生トルクの過渡値変化が測定される。第一特定変化速度で吸気弁開弁時期を変化させた時(一点鎖線)には、吸気の吸入遅れによって、全体的に、各吸気弁開弁時期に対する過渡発生トルクは定常発生トルク(実線)に比較して小さくなる。また、第一特定変化速度より遅い第二特定変化速度で吸気弁開弁時期を変化させた時(点線)には、吸気の吸入遅れは小さくなり、全体的に、各吸気弁開弁時期に対する過渡発生トルクは、定常発生トルク(実線)に比較して小さくなるが、第一特定変化速度で変化させた時の過渡発生トルク(一点鎖線)に比較すれば大きくなる。
このように、各吸気弁開弁時期に対する過渡発生トルクは、対応する吸気開弁時期に対する定常発生トルクより、吸気弁開弁時期の変化速度が大きいほど吸気の吸入遅れが大きくなって、より小さくなる。また、吸気の吸入遅れ以外にも、設備の計測遅れや、エンジン制御系の応答遅れ等の要因によっても、過度発生トルクが多少ずれることもある。それにより、各吸気弁開弁時期に対する定常発生トルクは、対応する吸気弁開弁時期に対する過渡発生トルクと、吸気弁開弁時期の変化速度との関数として表すことができる。
例えば、各吸気弁開弁時期に対する定常発生トルクTsは、次式(1)によって表すことができる。
Ts=T+a*v2 (1)
ここで、Tは対応する吸気弁開弁時期に対する過渡発生トルクであり、vは吸気弁開弁時期の変化速度(rad/s)であり、aは係数である。
式(1)において、係数aが経験的に定められれば、一つの特定変化速度で吸気弁開弁時期を変化させて過渡発生トルク変化を測定すれば良く、例えば、第一特定変化速度で吸気弁開弁時期を変化させた時に測定された各吸気弁開弁時期に対する各過渡発生トルクと、変化速度vとしての第一特定変化速度とを代入することにより、各吸気弁開弁時期に対する各定常発生トルクTsを推定することができる。
また、本実施形態のように、二つの特定変化速度で吸気弁開弁時期を変化させて、それぞれの過渡発生トルク変化が測定される場合には、機関運転状態毎の係数aを吸気弁開弁時期毎に特定することができる。すなわち、任意の吸気弁開弁時期における係数aは、次式(2)のように表すことができる。
a=(T2−T1)/(v1 2−v2 2) (2)
ここで、T2は第二特定変化速度で吸気弁開弁時期を変化させた時の対応する吸気弁開弁時期に対する過渡発生トルクであり、T1は第一特定変化速度で吸気弁開弁時期を変化させた時の対応する吸気弁開弁時期に対する過渡発生トルクであり、v1は第一特定変化速度であり、v2は第二特定変化速度である。
こうして、各吸気弁開弁時期に対する各定常発生トルクTsが推定されると、式(1)を式(3)のように変形することにより、第一特定変化速度及び第二特定変化速度以外の変化速度vで吸気弁開弁時期を変化させた時の各吸気弁開弁時期に対する各過渡発生トルクTを推定することも可能である。
T=Ts−a*v2 (3)
ところで、式(1)、式(2)、及び式(3)における変化速度v,v1,v2は、前述の第一特定変化速度v1及び第二特定変化速度v2をそれぞれ定速としたために、各吸気弁開弁時期において第一特定変化速度v1及び第二特定変化速度v2をそのまま代入するようにしたが、第一特定変化速度及び第二特定変化速度は定速に限定されることはなく、例えば、スイープ期間中に変速させる場合には、各式において代入する変化速度は、対応する吸気弁開弁時期における変化速度となる。
また、各吸気弁開弁時期に対する定常発生トルクTsは、次式(4)のように統計モデル化することもできる。
Ts=T+b*IN+c*v+d*SA+e*NE+f*KL
ここで、Tは対応する吸気弁開弁時期に対する過渡発生トルクであり、INは対応する吸気弁開弁時期であり、vは対応する吸気弁開弁時期における変化速度(rad/s)であり、SAは今回のスイープ試験において固定されている点火時期であり、NEは今回のスイープ試験における機関運転状態の回転数であり、KLは今回のスイープ試験における機関運転状態の負荷である。b,c,d,e,fはそれぞれ係数である。これらの係数が経験的に特定されていれば、一つの特定変化速度により吸気弁開弁時期を変化させることにより各吸気弁開弁時期に対して測定された各過渡発生トルクTによって、各吸気弁開弁時期に対する各定常発生トルクTsを推定することができる。線形項からなる式(4)以外に、各吸気弁開弁時期に対する定常発生トルクTsを高次多項式又は軸対称関数によって統計モデル化しても良い。
このように、本実施形態において、推定される各吸気弁開弁時期に対する各定常発生トルクは、対応する吸気弁開弁時期に対して測定された過渡発生トルクに基づいており、この過渡発生トルクの変化は傾向的に定常発生トルクの変化に一致するものである。それにより、対応しない吸気弁開弁時期に対して測定された定常発生トルクに基づき各吸気弁開弁時期に対する各定常発生トルクを推定する場合に比較して、推定される各定常発生トルクの信頼性を高めることができる。
前述した全ての実施形態において、エンジン制御パラメータの変化に対するエンジン特性の過渡値変化を測定し、この過渡値変化からエンジン特性の定常値変化を推定するようにしている。それにより、例えば、エンジン特性として排気ガス温度を測定するスイープ試験において、定常排気ガス温度が触媒装置等を溶損させる温度となる時にも、過渡排気ガス温度であれば、触媒装置等が実際に溶損するようなことはなく、スイープ試験の実施が可能となる。
吸気弁開弁時期スイープ試験における発生トルクの変化を示すタイムチャートである。

Claims (2)

  1. エンジン制御パラメータに応じて変化するエンジン特性の推定方法であって、特定変化速度でエンジン制御パラメータを連続変化させた時のエンジン特性の過渡値変化を測定する段階と、前記エンジン制御パラメータの各値に対する前記エンジン特性の定常値、又は、各前記定常値と前記特定変化速度とは異なる変化速度で前記エンジン制御パラメータを連続変化させた時の前記エンジン制御パラメータの各値に対する前記エンジン特性の過渡値とを、前記特定変化速度で前記エンジン制御パラメータを連続変化させた時に前記エンジン制御パラメータの対応する値に対して測定された過渡値と前記エンジン制御パラメータの対応する値における変化速度とに基づき推定する段階、とを有することを特徴とするエンジン特性の推定方法。
  2. さらに、少なくとも一つの別の特定変化速度で前記エンジン制御パラメータを連続的に変化させた時の前記エンジン特性の過渡値変化を測定する段階を有し、前記エンジン制御パラメータの各値に対する前記エンジン特性の定常値、又は、各前記定常値と前記特定変化速度及び前記別の特定変化速度とは異なる変化速度で前記エンジン制御パラメータを連続変化させた時の前記エンジン制御パラメータの各値に対する前記エンジン特性の過渡値とを、前記特定変化速度及び前記別の特定変化速度で前記エンジン制御パラメータを連続変化させた時に前記エンジン制御パラメータの対応する値に対して測定された少なくとも二つの過渡値と前記エンジン制御パラメータの対応する値における少なくとも二つの変化速度とに基づき推定する段階、とを有することを特徴とする請求項1に記載のエンジン特性の推定方法。
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