JP4380285B2 - 段付きエンドミルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エンドミル本体の先端部に外径の小さな小径部とこの小径部に連続して外径が大きくなる段付き部とを備えた切刃部が形成されてなる段付きエンドミルおよびその製造方法に関するものである。
この種の段付きエンドミルとしては、例えば特許文献1にスクロール型圧縮機のスクロール部材を加工するものとして、上記スクロール部材のキー溝の底面および側面を切削する切刃を備えた第一切刃と、この第一切刃の上部に傾斜する段付き形状に形成されて該第一切刃よりも直径が大きくされ、キー溝の面取り部を切削する切刃を備えた第二切刃とを一体に構成したものが知られている。従って、このような段付きエンドミルによれば、キー溝の底面と側面および上端面の面取り部の切削加工を1つのエンドミルで行うことができる。
特開2003−139074号公報
ところで、このように切刃がエンドミルの本体に一体に構成されたエンドミルでは、一般にこの切刃のすくい面を上記軸線に直交する断面においてエンドミル本体の回転方向に対しこの回転方向の後方側に凹む凹曲状に湾曲するように形成し、これにより上記切刃のすくい角を正角側に設定し、すなわち上記断面において切刃と上記軸線とを結ぶ直線に対してすくい面が切刃から内周側に向かうに従い上記回転方向後方側に向かうようにし、該切刃に鋭い切れ味を与えて切削抵抗の低減等を図るようにしている。ただし、切削条件等によっては、これとは逆にすくい面をエンドミル本体の回転方向に凸となる凸状に湾曲形成して、すくい角を負角側に設定することにより切刃の刃先角および刃先強度を確保する場合もある。
しかしながら、上記特許文献1に記載の段付きエンドミルにおいて、このようにすくい面を凹曲状に湾曲形成して切刃のすくい角を正角側とした場合、例えば切刃外径が小径となる第一切刃側においてそのすくい角が適当な大きさになるように該切刃に連なるすくい面の湾曲の大きさを設定すると、この第一切刃と一体に構成された第二切刃では、すくい面がそのままの湾曲で延長されて切刃外径が大径となる第二切刃に連続させられることとなって、この第二切刃ですくい角が正角側に大きくなりすぎ、逆に第二切刃の刃先角は小さくなって切刃強度が損なわれる結果、切削時に第二切刃に欠損が生じてエンドミル寿命を著しく短縮するおそれがある。また、その一方で、逆にこの第二切刃に適正なすくい角が与えられるようにすくい面の湾曲を設定すると、小径の第一切刃ではすくい角がこれよりも負角側となり、切刃の切れ味が鈍化して切削抵抗の増大を招く結果となる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のような切刃外径の小さな小径部と切刃外径が大きくなる段付き部とを備えた切刃部が形成されてなる段付きエンドミルにおいて、これら小径部と段付き部との双方の切刃に適正なすくい角を与えることが可能な段付きエンドミルを提供することを目的とし、またこのような段付きエンドミルを複雑な工程を要さずに容易に製造することが可能な段付きエンドミルの製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の段付きエンドミルは、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部に、外径の小さな切刃を有する小径部とこの小径部の切刃に連続して該小径部よりも外径が大きな切刃を有する段付き部とを備えた切刃部が形成されてなる段付きエンドミルであって、上記小径部のすくい面を、上記軸線に直交する断面において湾曲する湾曲面に形成するとともに、上記段付き部のすくい面は、その内周側を上記小径部のすくい面に連続して湾曲する湾曲面とし、かつ外周側はこのすくい面の内周側がなす湾曲面の外周側への延長面に対して上記軸線に直交する断面において変曲点を介して反対向きに湾曲するように形成したことを特徴とする。
従って、例えば上述のように小径部のすくい面がエンドミル本体の回転方向後方側に凹状に湾曲形成されて、その切刃のすくい角が正角とされている場合には、上記段付き部のすくい面は、上記小径部のすくい面がなす凹湾曲面の外周側への延長面に対して変曲点を介して上記エンドミル本体の回転方向に凸状に湾曲形成されることとなる。なお、逆に小径部のすくい面がエンドミル本体回転方向に凸状に湾曲している場合には、段付き部のすくい面は上記変曲点を介してその外周側がエンドミル本体回転方向後方側に凹状に湾曲形成される。なお、上記小径部における切刃のすくい角と上記段付き部における切刃のすくい角との差は、3°以内とされるのが望ましい。
また、本発明の段付きエンドミルの製造方法は、
切刃部の外周に上記小径部から上記段付き部に亙って上記軸線回りに捩れる切屑排出溝が形成され、中心軸回りに回転させられる円板状砥石の外周部をこの切屑排出溝の捩れに略沿うように該切屑排出溝内に挿入して、この切屑排出溝の上記エンドミル本体の回転方向を向く壁面を研削することにより、上記すくい面を形成する上記段付きエンドミルの製造方法であって、上記小径部の上記段付き部と反対側の部分では、上記軸線と上記中心軸との位置関係を一定に保ちつつ上記円板状砥石を上記エンドミル本体に対して相対的に上記切屑排出溝の捩れに合わせて上記軸線回りに回転させながら上記軸線方向に移動させることにより、上記小径部のすくい面を形成し、該小径部の段付き部側から該段付き部に亙る部分では、そのまま上記円板状砥石を上記エンドミル本体に対して相対的に回転移動させて、この段付き部における切屑排出溝のエンドミル本体回転方向を向く壁面を研削し始めつつ、該壁面の外周側に上記円板状砥石の端面を干渉させ、しかる後このエンドミル本体と円板状砥石との相対的な軸線方向への移動を停止するとともに、上記円板状砥石を、上記エンドミル本体に対して上記軸線回りに相対的に回転させ続けながら、あるいはこの相対回転も停止させて、相対的に外周側に引き上げることにより、上記段付き部のすくい面を形成することを特徴とする。
そして、特にこのような製造方法によって製造される段付きエンドミルでは、上記切刃部の上記軸線に直交する断面に内接する心厚円の直径が、上記小径部の上記段付き部とは反対側で一定で、該小径部の上記段付き部側から該段付き部に亙って漸次大きくなるようにされる。
本発明の段付きエンドミルでは、軸線に直交する断面で切刃外径の小さな小径部のすくい面が凹状あるいは凸状に湾曲形成されていても、切刃外径が大きくなる段付き部のすくい面は、この小径部のすくい面を延長した大きく湾曲する状態のままでその外周側辺稜部の切刃に達することはなく、小径部の湾曲面を延長した延長面に対し、変曲点を介して途中でその湾曲の向きが反対向きとなるようにされる。従って、小径部において切刃に適正なすくい角が与えられるようにその湾曲を設定しても、上記段付き部のすくい面は上記軸線に直交する断面において、外周側に向けて小径部のすくい面に連続して同じ向きにその湾曲が大きくなるように延びた後、上記変曲点を介してこの湾曲が反対向きとなって湾曲の大きさは逆に小さくなるように延びて切刃に達するので、段付き部における切刃のすくい角が小径部に比べて正角側あるいは負角側に大きくなりすぎることがなくなる。
このため、上述のように小径部の切刃のすくい角が正角とされて、そのすくい面がエンドミル本体の回転方向後方側に凹状に湾曲形成されていても、段付き部のすくい面は、この小径部のすくい面がなす凹湾曲面の外周側への延長面に対して変曲点を介し、エンドミル本体回転方向に凸状に湾曲形成されるので、この段付き部における切刃のすくい角が正角側に大きくなりすぎるのを防ぐことができ、これに伴い該段付き部の切刃の刃先角および刃先強度を確保して切削時の欠損等を防止し、エンドミル寿命の延長を図ることが可能となる。また、逆に小径部のすくい面がエンドミル本体回転方向に凸状に湾曲しても、段付き部のすくい面は上記変曲点を介して外周側に向けてエンドミル本体回転方向後方側に凹状に湾曲形成されるので、この段付き部における切刃のすくい角が負角側に大きくなりすぎるのを防ぐことができ、該切刃の切れ味が鈍くなるのを防止して切削抵抗の低減を図ることが可能となる。
なお、このように切刃のすくい角を正角側に設定するか負角側に設定するかは、専ら切削条件によって切れ味重視か刃先強度重視かによるが、いずれにしても例えば段付き部の上記断面における変曲点の位置が外周側にあって段付き部の切刃に近すぎたりすると、該変曲点で湾曲が反対向きとなっても、上記切削条件に応じて適正に設定された小径部の切刃のすくい角に段付き部の切刃のすくい角を近づけることができなくなるおそれが生じる。そして、このように小径部に対して段付き部の切刃のすくい角が正または負角側に大きくなりすぎると、切削条件が切れ味重視の場合は段付き部に欠損が生じ易くなり、刃先強度重視の場合は段付き部で切削抵抗の増大を招くおそれがあるので、上記小径部における切刃のすくい角と上記段付き部における切刃のすくい角との差は、上述のように3°以内とされるのが望ましい。
ところで、このように切刃を連続してエンドミル本体に形成したエンドミルにおいては、通常このエンドミル本体先端部の切刃部の外周に、上記小径部から上記段付き部に亙って上記軸線回りに捩れる切屑排出溝を形成し、この切屑排出溝のエンドミル本体回転方向を向く壁面をすくい面として所定の形状に成形して製造するのが一般的である。そして、さらに、こうして切屑排出溝の上記壁面を所定の形状に成形するには、中心軸回りに回転させられる円板状砥石を用いて、この円板状砥石の外周部を切屑排出溝の捩れに略沿うように該切屑排出溝内に挿入し、この切屑排出溝の上記エンドミル本体の回転方向を向く壁面を研削することにより上記すくい面を成形するのも一般的であり、このときエンドミル本体の上記軸線と円板状砥石の上記中心軸との位置関係を一定に保ちつつ、エンドミル本体を円板状砥石に対して相対的に切屑排出溝の捩れに合わせて回転させながら軸線方向に移動させることで、この相対的に回転移動する円板状砥石の外周部の軌跡に応じてすくい面が凹状あるいは凸状に湾曲形成される。
しかるに、このような製造方法に基づいて、上記構成の段付きエンドミルを製造する場合、例えば小径部のすくい面を凹曲状として切刃すくい角を正角側とし、段付き部のすくい面外周側をこの小径部のすくい面の延長面に対して変曲点を有して凸曲するように成形するには、一旦これら小径部から段付き部に亙る切刃部の全長で断面が全体的に凹状に湾曲するすくい面を形成し、このうち上記段付き部のすくい面の外周側を後工程で研削するなどして凸曲するように成形することも可能ではあるが、そのような製造方法では2工程の研削加工が必要となって製造効率の低下を招くおそれがある。
そこで、本発明の製造方法では、上記小径部の上記段付き部と反対側の部分では、エンドミル本体の上記軸線と円板状砥石の上記中心軸との位置関係を一定に保ちつつ、円板状砥石をエンドミル本体に対して相対的に切屑排出溝の捩れに合わせて回転させながら上記軸線方向に移動させることにより、上記小径部のすくい面を形成する一方、該小径部の段付き部側からこの段付き部に亙る部分では、そのまま円板状砥石をエンドミル本体に対して相対的に回転移動させて、この段付き部における切屑排出溝のエンドミル本体回転方向を向く壁面を研削し始めつつ、該壁面の外周側に円板状砥石の端面を干渉させ、しかる後このうち円板状砥石とエンドミル本体との相対的な軸線方向への移動を停止するとともに、円板状砥石をエンドミル本体に対して相対的に軸線回りに回転しながら外周側に引き上げることにより、あるいはこの円板状砥石のエンドミル本体に対する相対的な回転も停止して円板状砥石をエンドミル本体に対して外周側に引き上げることにより、この段付き部のすくい面を、その外周側の断面が変曲点を有して小径部の湾曲とは反対向きに湾曲するように形成している。従って、このような製造方法によれば、小径部のすくい面から段付き部のすくい面にかけてを1工程の研削加工によって連続的に成型することが可能であり、効率的である。
また、特にこうして製造される段付きエンドミルでは、小径部の段付き部と反対側の部分でエンドミル本体の軸線と円板状砥石の中心軸との位置関係が一定で、上記小径部の段付き部側からこの段付き部に亙る部分では、エンドミル本体と円板状砥石との相対的な移動が停止されて円板状砥石がエンドミル本体に対し外周側に引き上げられることにより、上記切刃部の上記軸線に直交する断面に内接する心厚円の直径は、小径部の段付き部とは反対側で一定で、該小径部の段付き部側からこの段付き部に亙っては漸次大きくなるようにされることとなる。
従って、そのような段付きエンドミルによれば、切刃外径が小さくて周方向の切刃間の間隔も小さく、すなわち切屑排出溝の溝幅を確保し難い小径部では、この切屑排出溝の溝深さを確保して十分なチップポケット容量を得ることができる一方、逆に切刃外径が大きくなるのに伴い周方向の切刃間の間隔も大きくなって切屑排出溝の溝幅を広くできる段付き部では、小径部から連続した切屑排出溝のチップポケット容量を十分確保しながらも、心厚円直径が漸次大きくなるので高い剛性を得ることができ、切削時に優れた切屑排出性を維持しつつ切刃部の振れ等を抑えて加工精度の向上を図ることができるという利点が得られる。
図1ないし図6は、本発明の段付きエンドミルの一実施形態を示すものである。本実施形態において、エンドミル本体1は、超硬合金等の硬質材料によって一体に形成され、その後端部(図1および図2において右側部分)は軸線Oを中心とした外径が一定の概略円柱状とされてシャンク部2とされるとともに、先端部(図1および図2において左側部分)が切刃部3とされ、軸線O回りに図中に符号Tで示す回転方向に回転させられて、この切刃部3により切削加工に供される。
そして、この切刃部3の外形は、シャンク部2から先端側に向けて、その外径が先端側に向かうに従い漸次縮径する第1のテーパ部と、この第1のテーパ部の先端の外径が一定とされた第1の円柱状部と、この第1の円柱状部の先端の外径が先端側に向かうに従いさらに漸次縮径する第2のテーパ部と、この第2のテーパ部の先端の外径が第1の円柱状部よりも小径で一定とされた第2の円柱状部とから概略構成されており、この第2の円柱状部に外径の小さな切刃4を有する小径部5が形成されるとともに、第2の円柱状部には、この小径部5の切刃4に連続して外径が大きくなる切刃6を有する段付き部7が形成されている。従って、本実施形態では、小径部5の切刃4は該小径部5の全長に亙ってその外径が一定とされる一方、段付き部7の切刃6はその外径が切刃4に連続するその先端から後端側に向けて一定の割合で漸次拡径する面取り刃状に形成される。
ここで、この切刃部3には、その先端側の上記小径部5の先端から後端側の上記第1のテーパ部にかけて、後端側に向かうに従い上記回転方向Tの後方側に捩れる切屑排出溝8が、周方向に等間隔に複数条(本実施形態では3条)形成されており、これらの切屑排出溝8の回転方向T側を向く壁面が上記切刃4,6のそれぞれすくい面9,10とされ、言い換えればこれらのすくい面9,10の外周側辺稜部がそれぞれ上記切刃4,6とされる。また、この切刃4,6を介してすくい面9,10と交差する切刃部3の外周面は、該切刃4,6から回転方向Tの後方側に向かうに従い内周側に漸次後退する逃げ面11,12とされる。
なお、切刃部3の先端、すなわち上記小径部5の先端には、図3に示すように切刃4の先端から上記軸線O側に向けて延びるように底刃13が形成されている。ここで、この小径部5の先端面には切屑排出溝8の先端側開口部から内周側に延びるようにギャッシュ14が形成されており、上記底刃13は、このギャッシュ14の回転方向T側を向く壁面および上記すくい面9の先端側辺稜部に形成されることとなる。また、小径部5の先端面の底刃13から回転方向T後方側に連なる部分は、この回転方向T後方側に向かうに従いエンドミル本体1の後端側に漸次後退する先端逃げ面15とされる。
さらに、小径部5の上記すくい面9は、図4に示すように該小径部5の軸線Oに直交する断面において湾曲するように形成されている。ここで、本実施形態では、このすくい面9は、エンドミル本体1の上記回転方向Tに対してその後方側に凹む凹状に湾曲形成されており、特に該断面において軸線Oと切刃4とを結ぶ直線Lよりも回転方向T後方側に凹曲する滑らかな凹曲面とされている。従って、すくい面9は外周側では切刃4から内周側に向かうに従い直線Lに対して回転方向T後方側に漸次後退することとなり、この切刃4の位置においてすくい面9が上記直線Lに対してなす角度、すなわち小径部5の切刃4のすくい角αは0°を上回る正角とされる。
一方、上記段付き部7におけるすくい面10は、その内周側が小径部5のすくい面9と滑らかに連続するようにして、図5に示すように該段付き部7の軸線Oに直交する断面において該小径部5のすくい面9と略同様の湾曲、すなわち曲率で回転方向Tの後方側に凹む凹状に湾曲形成されている。そして、この段付き部7のすくい面10の外周側、すなわち上記小径部5の切刃4の外径dよりも外周側に延びる部分では、図6に示すように該すくい面10の上記内周側の凹湾曲形状を外周側に延長した延長面Pに対して、僅かに該延長面Pに沿って凹状に延びた後に、変曲点Qを介して内周側とは反対向きに湾曲するように、本実施形態では回転方向Tに凸となる凸湾曲形状を描くようにして切刃6に達するように形成されている。
このように構成された段付き部7の切刃6においては、そのすくい面10が小径部5のすくい面9と略同様に湾曲する内周側から上記延長面Pに沿って外周側に凹状に延びた後に、変曲点Qを介してその湾曲の向きが反対向きの凸状とされるため、すくい面10上の各位置におけるすくい角は、外周側に向けて上記変曲点Qまでは小径部5の切刃4のすくい角αから正角側に漸次大きくなった後、変曲点Qから外周側では逆に漸次小さくなって(負角側に大きくなって)、切刃6のすくい角βとなるようにされる。そして、こうして得られる段付き部7の切刃6のすくい角βと上記小径部5の切刃4のすくい角αとの差は、3°以内とされている。
なお、切刃部3の上記小径部5の先端から段付き部7を経て第1のテーパ部に至る上記切屑排出溝8は、その溝底の位置が、図2に破線で示すように小径部5の段付き部7とは反対側、すなわち先端側では軸線Oに対して一定の位置とされ、この小径部5の後端側、すなわち小径部5中の段付き部7側で後端側に向かうに従い漸次外周側に向かうように切り上げられている。従って、この切刃部5の上記軸線Oに直交する断面に内接する心厚円も、上記小径部5の段付き部7とは反対側すなわち先端側の、小径部5の軸線O方向の長さよりも短い長さMの範囲で一定直径の心厚円Cとされ、該小径部5の段付き部7側から該段付き部7に亙っての部分では図5に示すようにこの一定とされた先端側の心厚円Cの直径よりも漸次大きくなるようにされる。
次に、このような段付きエンドミルの製造方法の一実施形態について、図7を用いて説明する。この図7に示すように、本実施形態では、中心軸X回りに回転される円板状砥石Gの砥粒層が形成された外周部を、エンドミル本体1の切刃部3外周に形成された上記切屑排出溝8の捩れに沿うように該切屑排出溝8内に挿入し、この円板状砥石G外周部の上記砥粒層によってこの切屑排出溝8の回転方向Tを向く壁面を研削することにより、上記小径部5から段付き部7にかけてのすくい面9,10を連続して上述のような形状に成形し、その外周側の逃げ面11,12との交差稜線部に切刃4,6を形成してゆく。
ここで、上記円板状砥石Gは、まず切刃部3において小径部5の段付き部7とは反対側、すなわち先端側からその外周部が切屑排出溝8内に挿入され、この小径部5先端側の直径一定の心厚円Cとされる上記長さMの範囲では、上記中心軸Xと軸線Oとの位置関係が一定に保たれるようにしつつ、円板状砥石Gをエンドミル本体1に対して相対的に切屑排出溝8の捩れに合わせて軸線O回りに回転させながら該軸線O方向に移動させる(通常は、円板状砥石Gの中心軸Xを固定しておいて、エンドミル本体1を回転移動させる)ことにより、この円板状砥石G外周部の周面Hと上記回転方向Tを向く壁面に対向する端面(側面)J、およびこれら周面Hと端面Jとの交差稜線部Kとによって上記すくい面9を含めた切屑排出溝8の壁面および溝底面を凹曲面状に湾曲形成してゆく。なお、このとき、軸線Oおよび中心軸Xに直交する側面視において、中心軸Xに直交する直線Nが軸線Oに対してなす角度、すなわち砥石取付角θは、図7に示すように切屑排出溝8の捩れ角よりも通常僅かに大きくされる。
そして、このように円板状砥石Gをエンドミル本体1に対して軸線O方向に相対移動させて、円板状砥石Gの外周部が切刃部3において小径部5の段付き部7側(後端側)から該段付き部7に亙ったところでは、まずそのまま円板状砥石Gをエンドミル本体1に対して相対回転移動させ続けることにより、この段付き部7における切屑排出溝8の上記回転方向Tを向く壁面を研削し始めつつ、この壁面の外周側の部分に円板状砥石Gの上記端面Jを干渉させ、しかる後このエンドミル本体1と円板状砥石Gとの相対的な軸線O方向への移動を停止するとともに、円板状砥石Gをエンドミル本体1に対して軸線O回りに相対的に回転させ続けながらその外周側に引き上げ、あるいはこの相対回転をも停止させて円板状砥石Gをエンドミル本体1に対して相対的に外周側に引き上げることにより、干渉した円板状砥石Gの端面Jの砥粒層によって上記壁面の外周側部分が内周側の湾曲とは反対向きに湾曲するように成形される。従って、これにより、段付き部7においてはそのすくい面10の外周側が、内周側の凹湾曲形状の延長面Pに対し変曲点Qを介して凸湾曲形状をなすように形成される。
なお、ここで、この小径部5から段付き部7に亙る部分で円板状砥石Gの端面Jを壁面に干渉させた後に、円板状砥石Gを相対回転させ続けながら外周側に引き上げるか、相対回転をも停止して引き上げるかは、円板状砥石Gの外径や切屑排出溝8の捩れ角、小径部5の外径dや段付き部7の外径、心厚円Cの直径、あるいは小径部5の切刃4や段付き部7の切刃6に与えられるべきすくい角α,βなどにもよるが、この端面Jが壁面と干渉しすぎてしまうと、すくい面10の外周側が内周側の凹湾曲形状の延長面Pに対して大きく凸湾曲しすぎて、本実施形態では段付き部7の切刃6のすくい角βが負角側に大きくなりすぎてしまうので、そのような場合には円板状砥石Gのエンドミル本体1に対する相対回転も停止して外周側に引き上げればよい。一方、円板状砥石Gを相対回転させ続けながら外周側に引き上げるときは、場合によっては端面Jが壁面と干渉し始める前に円板状砥石Gを引き上げて、その途中で端面Jを壁面の外周側部分に干渉させることにより、すくい面10の外周側を凸湾曲形状に形成することも可能である。
また、こうして小径部5の先端側では中心軸Xが軸線Oに対して一定の位置関係とされた円板状砥石Gが、その外周部が小径部5から段付き部7に亙ったところで軸線O方向への相対移動が停止されて外周側に引き上げられることにより、切屑排出溝8の溝底の位置も、小径部5の先端側では軸線Oに対して一定の位置にあったものが、後端側ではこの円板状砥石Gの外周部の形状に合わせて小径部5中の段付き部7側から後端に向けて切り上げられることとなり、これにより切刃部3の心厚円も、その直径が上述のように小径部5の段付き部7とは反対側(先端側)の長さMの範囲で一定直径の心厚円Cとされ、該長さMの範囲より後端側に向けて小径部5の段付き部7側から該段付き部7に亙っては、この先端側の心厚円Cよりもその直径が漸次大きくなるようにされる。
しかして、例えばこのような製造方法によって製造される上記構成の段付きエンドミルにおいては、段付き部7におけるすくい面10が、その内周側が小径部5のすくい面9に連続した湾曲形状をなしているのに対して、外周側は軸線Oに直交する断面においてこの内周側の湾曲の延長面Pとは変曲点Qを介して反対向きに湾曲させられていて、これにより、該延長面Pの外周に切刃が形成された場合に比べ、この段付き部7の切刃6のすくい角βが小径部5の切刃4のすくい角αに対して正角側あるいは負角側に大きくなりすぎるのを避けることができる。
すなわち、小径部5のすくい面9が凹状に湾曲して切刃4のすくい角αが正角とされた上記実施形態の段付きエンドミルでは、段付き部7でもその切刃が上記延長面P上にあるとすくい角が正角側に大きくなりすぎて刃先角は小さくなり、刃先強度が確保できずに切削時に切刃が欠損してエンドミル寿命が短縮されるおそれがあるが、本実施形態のように段付き部7の外周側ですくい面10が内周側とは逆に凸湾曲するように形成されていると、その切刃6のすくい角βが正角側に大きくなりすぎることはなく、図6に示されるように刃先角を小径部5と略同等に大きく確保することが可能となって切刃6の欠損等を防止し、エンドミル寿命の延長を図って円滑な切削を行うことができる。
また、上記実施形態では、こうして小径部5のすくい面9が凹曲状に湾曲されるとともに、段付き部7のすくい面10は内周側から外周側に向けて変曲点Qを介して凹曲から凸曲にその湾曲の向きが逆となるようにされているが、これとは逆に、小径部5のすくい面9がエンドミル本体1の回転方向Tに凸状に湾曲形成されるとともに、段付き部7においてはそのすくい面10の内周側が上記すくい面9に連続して凸状に湾曲形成され、外周側ではこの凸湾曲した内周側からの延長面Pに対して軸線Oに直交する断面において変曲点Qを介し回転方向Tの後方側に凹状に湾曲するように、その湾曲の向きが反対向きとなるようにされていてもよい。
しかるに、この場合には、上記延長面P上に切刃6が形成されていると、小径部5の切刃4のすくい角αが負角である場合は勿論、0°あるいは正角であっても、これに対して段付き部7の切刃6のすくい角βが負角側に大きくなり、その切れ味が鈍化して切削抵抗の増大を招いたりするおそれがあるが、上記構成を適用することにより、これらすくい角α,βの差が大きくなりすぎるのを防ぐことができ、従って段付き部7においても鋭い切れ味を確保して切削抵抗の抑制等を図ることが可能となる。すなわち、上記構成の段付きエンドミルによれば、例えば切削条件等に応じて適正なすくい角α,βを小径部5と段付き部7との切刃4,6に与えることが可能となる。
なお、上記実施形態では上述のように小径部5のすくい面9が凹状に湾曲形成されてその切刃4と段付き部7の切刃6とのすくい角α,βがともに正角とされているが、上記のように小径部5のすくい面9が凸状に湾曲形成されている場合も含めて、該すくい角α,βは、こうしてともに正角あるいは負角であってもよく、また切削条件等によっては一方が0°あるいは正角で他方が0°あるいは負角であってもよい。ただし、これらすくい角α,βの差が大きすぎると、上述の切刃欠損の防止や切削抵抗の抑制といった効果が確実に奏功されなくなるおそれが生じるので、その差は上記実施形態のように3°以内とされるのが望ましい。勿論、これらのすくい角α,βが等しい角度とされていても構わない。
さらに、上記実施形態の段付きエンドミルでは、特に上述のような実施形態の製造方法によって製造されることにより、切刃部3の軸線Oに直交する断面に内接する心厚円が、小径部5の段付き部7とは反対側(先端側)の長さMの範囲で一定の直径の心厚円Cとされ、この長さMの範囲よりも後端側、つまり該小径部5の途中の段付き部7側から該段付き部7に亙っては上記心厚円Cよりも直径が漸次大きくなるようにされている。すなわち、言い換えれば、この切刃部3の先端から直径が一定の心厚円Cが形成される部分の軸線O方向の長さMが、小径部5の切刃4の軸線O方向の長さつまり小径部5自体の長さよりも短くされていて、段付き部7の手前から心厚円の直径が大きくなるようにされている。
このため、本実施形態の段付きエンドミルによれば、切刃4の外径dが小径であるために切刃4間の周方向の間隔も小さく、従って切屑排出溝8の溝幅も確保し難い反面、切屑の生成量も少ない小径部5においては、切屑排出溝8の溝深さを上記外径dに対して比較的大きくすることができ、生成される切屑に対して十分なチップポケット容量を確保して切屑詰まりの発生などを防止することができる。その一方で、逆に切刃6の外径が大きくなるために切屑排出溝8の溝幅も確保し易く、しかも加工溝等の開口部を切削するために切屑排出が容易な段付き部7にあっては、先端側の直径一定とされた心厚円Cよりも大きな心厚円直径となることにより、高い剛性および強度を切刃部3に与えることが可能となり、従って切削時に小径部5側から送り出される切屑を該段付き部7で生成された切屑とともに円滑に排出しつつも、該切刃部3における振れやビビリ振動等を抑えて高い加工精度を得ることが可能となる。
一方、上記実施形態のように小径部5から段付き部7の内周側ですくい面9,10が凹状に湾曲形成されるとともに、段付き部7のすくい面10の外周側では凸状に湾曲形成された段付きエンドミルは、例えば小径部5から段付き部7の全長に亙って上記円板状砥石Gの中心軸Xとエンドミル本体1の軸線Oとの位置関係を一定としたまま切屑排出溝8の捩れに沿って円板状砥石Gとエンドミル本体1とを相対的に軸線O回りに回転しつつ該軸線O方向に移動させて、そのすくい面9,10を段付き部7のすくい面10外周側でも上記延長面Pに沿って凹状に湾曲するように形成し、しかる後この段付き部7のすくい面10外周側を研削等によって凸状に湾曲するように研削成形して製造したりすることも可能ではあり、そのように製造された段付きエンドミルも本発明の範疇であると言える。ただし、そのような製造方法では、1つの切屑排出溝8についてすくい面9,10の研削が2工程となってしまうため、製造効率の低下を招くこととなる。
ところが、これに対して上記実施形態の段付きエンドミルの製造方法によれば、上述のように切削条件等に応じた適正なすくい角α,βの切刃4,6を有するすくい面9,10を、上記砥石取付角θを適宜調整したりすることにより、小径部5から段付き部7にかけて1つの切屑排出溝8について円板状砥石Gによる1工程の研削で形成可能であり、上述のような優れた効果を奏する段付きエンドミルを効率的に製造することが可能となる。また、特に上述のように切刃部3の心厚円が小径部5の段付き部7とは反対側で一定の直径の心厚円Cとされるとともに、小径部5の段付き部7側から該段付き部7に亙ってこの一定直径の心厚円Cよりも直径が漸次大きくなるようにされた段付きエンドミルも、上記円板状砥石Gをエンドミル本体1に対して相対的に外周側に引き上げる位置を適宜調整して上記長さMを適正に設定したりすることで、容易に製造することができる。
例えば、切屑排出溝8の捩れ角が30°、小径部5の切刃4の外径dが1.8mm、切刃4の軸線O方向の長さが3mm、段付き部7の切刃6の最大外径が2.5mm、切刃6の軸線Oに対する角度が30°の場合、外径100mm、幅1.32mmの円板状砥石(平砥石)を用いて、その砥石取付角θを33°とし、切刃部3に一定の直径の心厚円Cが形成される部分の軸線O方向の長さMを小径部5の先端から2.7mmとすると、小径部5の切刃4のすくい角αが約+6°であるのに対し、段付き部7の切刃6のすくい角βも約+6°と、略等しい角度とすることができる。
なお、上記実施形態では図1に示すように小径部5の切刃4と上記底刃13とが軸線O回りの回転軌跡において略直交するようにされたスクエアタイプの切刃とされるとともに、上記段付き部7の切刃6は軸線O回りの回転軌跡が該軸線Oに対して一定の傾斜角をなす面取り刃状とされているが、例えばこの段付き部7についても軸線O回りの回転軌跡が軸線Oに垂直な底刃とこの底刃に直交する切刃とから構成されるようにして、小径部5によって加工された加工溝の開口部にざぐり状の段付き部を形成するような段付きエンドミルとしてもよい。また、小径部5の切刃についても、上記スクエアタイプ以外の刃型としてもよい。
本発明の段付きエンドミルの一実施形態を示す側面視の概略図である。 図1に示す実施形態の切刃部3の拡大側面図である。 図1に示す実施形態の小径部5先端の正面図である。 図2におけるYY断面図である。 図2におけるZZ断面図である。 図5におけるすくい面10の外周側を示す拡大断面図である。 本発明の段付きエンドミルの製造方法の一実施形態を説明する切刃部3側面視の概略図である。
符号の説明
1 エンドミル本体
3 切刃部
4,6 切刃
5 小径部
7 段付き部
8 切屑排出溝
9,10 すくい面
O エンドミル本体1の軸線
T エンドミル本体1の回転方向
C 小径部5の一定直径とされる心厚円
M 小径部5の先端から一定直径の心厚円Cが形成される長さ
P 段付き部7のすくい面10内周側の湾曲面の外周側への延長面
Q 延長面Pからすくい面10外周側が反対向きに湾曲する変曲点
G 円板状砥石
X 円板状砥石Gの中心軸
J 円板状砥石Gの端面
α,β 切刃4,6のすくい角

Claims (5)

  1. 軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部に、外径の小さな切刃を有する小径部とこの小径部の切刃に連続して該小径部よりも外径が大きな切刃を有する段付き部とを備えた切刃部が形成されてなる段付きエンドミルであって、上記小径部のすくい面は、上記軸線に直交する断面において湾曲する湾曲面に形成されるとともに、上記段付き部のすくい面は、その内周側が上記小径部のすくい面に連続して湾曲する湾曲面とされ、かつ外周側はこのすくい面の内周側がなす湾曲面の外周側への延長面に対して上記軸線に直交する断面において変曲点を介して反対向きに湾曲するように形成されていることを特徴とする段付きエンドミル。
  2. 上記小径部のすくい面は上記エンドミル本体の回転方向後方側に凹状に湾曲形成されてその切刃のすくい角が正角とされるとともに、上記段付き部のすくい面は、上記小径部のすくい面がなす凹湾曲面の外周側への延長面に対して変曲点を介して上記エンドミル本体の回転方向に凸状に湾曲形成されていることを特徴とする請求項1に記載の段付きエンドミル。
  3. 上記小径部における切刃のすくい角と上記段付き部における切刃のすくい角との差が、3°以内とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の段付きエンドミル。
  4. 上記切刃部の上記軸線に直交する断面に内接する心厚円の直径が、上記小径部の上記段付き部とは反対側で一定で、該小径部の上記段付き部側から該段付き部に亙って漸次大きくなるようにされていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の段付きエンドミル。
  5. 上記切刃部の外周に上記小径部から上記段付き部に亙って上記軸線回りに捩れる切屑排出溝が形成され、中心軸回りに回転させられる円板状砥石の外周部をこの切屑排出溝の捩れに略沿うように該切屑排出溝内に挿入して、この切屑排出溝の上記エンドミル本体の回転方向を向く壁面を研削することにより、上記すくい面を形成する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の段付きエンドミルの製造方法であって、上記小径部の上記段付き部と反対側の部分では、上記軸線と上記中心軸との位置関係を一定に保ちつつ上記円板状砥石を上記エンドミル本体に対して相対的に上記切屑排出溝の捩れに合わせて上記軸線回りに回転させながら上記軸線方向に移動させることにより、上記小径部のすくい面を形成し、該小径部の段付き部側から該段付き部に亙る部分では、そのまま上記円板状砥石を上記エンドミル本体に対して相対的に回転移動させて、この段付き部における切屑排出溝のエンドミル本体回転方向を向く壁面を研削し始めつつ、該壁面の外周側に上記円板状砥石の端面を干渉させ、しかる後このエンドミル本体と円板状砥石との相対的な軸線方向への移動を停止するとともに、上記円板状砥石を、上記エンドミル本体に対して上記軸線回りに相対的に回転させ続けながら、あるいはこの相対回転も停止させて、相対的に外周側に引き上げることにより、上記段付き部のすくい面を形成することを特徴とする段付きエンドミルの製造方法。
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