JP4380281B2 - エチレン系樹脂組成物 - Google Patents
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Description
(1)規格袋、ゴミ袋、米袋、パン包装、内袋、表面保護フィルム、ストレッチフィルム、ラップフィルム等の包装材料
(2)肥料や土などを入れる重包装に用いられる材料
(3)マルチフィルムや潅水チューブ等の農業資材
(4)牛乳容器、ジュース容器、酒容器、調味料容器等に用いられるコート材料
(5)電力ケーブル、通信ケーブル、電話線等の絶縁材料
(6)キャップや中栓等の射出成型材料
(7)マヨネーズ容器、ケチャップ容器、ドラム缶内容器等の中空成形容器材料
(8)液体の収納や輸送等に用いられるチューブ材料
(9)水道パイプ、ガス管等のパイプ用材料
(10)緩衝材等に使用される発泡体材料
(11)鋼管被覆材料
(12)粉末成型材料
すなわち、本発明は、
高圧ラジカル重合法によって製造され、下記の要件(A−1)〜要件(A−4)を満たすポリエチレン(A)97〜70重量%と、下記の要件(B−1)〜要件(B−3)を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体(B)3〜30重量%を含むエチレン系樹脂組成物(但し、エチレン系樹脂組成物の全量を100重量%とする。)および、前記エチレン系樹脂組成物を中空成形して得られる中空成形体に係るものである。(以下、高圧ラジカル重合法によって製造されるポリエチレン(A)を、高圧ラジカル重合法ポリエチレン(A)と称する。)
ポリエチレン(A)
要件(A−1)メルトフローレートが0.1〜20g/10分である。
要件(A−2)密度が、925〜940kg/m3である。
要件(A−3)スウェル比が1.20〜1.45である。
要件(A−4)赤外吸収スペクトルによって求められる炭素数2000個あたりのビニル基の数(Vvn)と、炭素数2000個あたりのビニリデン基の数(Vvd)との比(Vvn/Vvd)が0.01〜0.30である。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)
要件(B−1)メルトフローレートが0.1〜10g/10分である。
要件(B−2)密度が880〜940kg/m3である。
要件(B−3)メルトフローレート比(MFRR)が10〜30である。
赤外吸収スペクトルによって求められる炭素数2000個あたりのビニル基の数(Vvn)と、炭素数2000個あたりのビニリデン基の数(Vvd)との比(Vvn/Vvd)が0.01〜0.30である(要件(A−4))。この比(Vvn/Vvd)として、好ましくは0.05〜0.20である。この比(Vvn/Vvd)が0.30を超えた場合、耐熱性や透明性や光沢が悪化することがあり、この比(Vvn/Vvd)が0.01未満のものは製造が難しいことがある。
本発明で用いられる高圧ラジカル重合法ポリエチレン(A)の製造に用いられるラジカル発生剤の反応温度における半減期として、好ましくは5秒以下であり、より好ましくは1秒以下である。
チーグラー・ナッタ系触媒としては、例えば、次の(1)または(2)の触媒系が挙げられる。
(1)三塩化チタン、三塩化バナジウム、四塩化チタンおよびチタンのハロアルコラートからなる群から選ばれる少なくとも1種をマグネシウム化合物系担体に担持した成分と、共触媒である有機金属化合物からなる触媒系
(2)マグネシウム化合物とチタン化合物の共沈物または共晶体と共触媒である有機金属化合物からなる触媒系
(1)シクロペンタジエン形骨格を有する基を有する遷移金属化合物を含む成分と、アルモキサン化合物を含む成分からなる触媒系
(2)前記遷移金属化合物を含む成分と、トリチルボレート、アニリニウムボレート等のイオン性化合物を含む成分からなる触媒系
(3)前記遷移金属化合物を含む成分と、前記イオン性化合物を含む成分と、有機アルミニウム化合物を含む成分からなる触媒系
(4)前記の各成分をSiO2、Al2O3等の無機粒子状担体や、エチレン、スチレン等のオレフィン重合体等の粒子状ポリマー担体に担持または含浸させて得られる触媒系
ポリエチレン(A)が97重量%を超えた場合(すなわち、共重合体(B)が3重量%未満の場合)耐衝撃性が不充分なことがあり、ポリエチレン(A)が70重量%未満の場合(すなわち、共重合体(B)が30重量%を超えた場合)成形性や耐熱性が不充分なことがある。
安定剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名:IRGANOX1010)やn−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名:IRGANOX1076)等のフェノール系安定剤、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトやトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のホスファイト系安定剤が挙げられる。
有機脂肪酸アミドの配合量は、本発明の高圧ラジカル重合法ポリエチレン100重量部に対し、通常、0.01〜0.5重量部である。
また、他の樹脂や安定剤、滑剤、帯電防止剤、加工性改良剤、抗ブロッキング剤等の少なくとも一種のマスターバッチを用意して、このマスターバッチを高圧ラジカル重合法ポリエチレンにドライブレンドする方法も挙げられる。
(1)規格袋、ゴミ袋、米袋、パン包装、内袋、表面保護フィルム、ストレッチフィルム、ラップフィルム等の包装材料
(2)肥料や土などを入れる重包装に用いられる材料
(3)マルチフィルムや潅水チューブ等の農業資材
(4)牛乳容器、ジュース容器、酒容器、調味料容器等に用いられるコート材料
(5)電力ケーブル、通信ケーブル、電話線等の絶縁材料
(6)キャップ、中栓等の射出成型材料
(7)マヨネーズ容器、ケチャップ容器、ドラム缶内容器等の中空成形容器材料
(8)液体の収納や輸送等に用いられるチューブ材料
(9)水道パイプ、ガス管等のパイプ用材料
(10)緩衝材等に使用される発泡体材料
(11)鋼管被覆材料
(12)粉末成型材料
(13)押出材料
実施例および比較例で用いた高圧ラジカル重合法ポリエチレン(A)、エチレン・α―オレフィン共重合体(B)、および本発明のエチレン系樹脂組成物の物性は以下の方法で測定した。
JIS K6760に従って測定を行った。100℃沸騰水中で1時間アニーリングした後、測定に用いた。
JIS K7210に従って測定した。試験荷重は21.18N(2.16kgf)、測定温度は190℃であった。
JIS K7210に従って測定した。試験荷重211.82N(21.60kgf)、測定温度190℃の条件で測定した値を、試験荷重21.18N(2.16kgf)、測定温度190℃の条件で測定した値で除した値をMFRRとした。
JIS K7210に規定されたメルトフローレート測定装置を用い、メルトフローレート測定時に押出しされたストランドの直径Dを測定し、オリフィスの直径D0とストランドの直径Dの比(D/D0)をスウェル比(SR)の値とした。測定温度は190℃で行った。
融解温度は、パーキンエルマー社製DSC−7型示差走査熱量計(DSC)を用いて測定を行なった。熱プレスにより作成した厚さ約0.3mmのシートから切り出した約10mgの試片をDSC測定用サンプルパンに入れ、DSC中で150℃で5分間保持してプレメルトを行い、1℃/分で40℃まで降温させ、5分間保持させた後、10℃/分の速度で150℃まで昇温しサーモグラムを得た。この昇温時のサーモグラムについて、融解吸熱ピークの最も大きいところの温度を融解温度とした。
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC、Gel Permination Chromatography:ゲル浸透クロマトグラフィー)の装置として、Waters社の150C型を用いて、測定を行った。溶出溶媒としてオルトジクロロベンゼンを使用し、測定温度140℃、流速1mL/minの条件で測定を行った。測定には、東ソー社製のカラムであるTSK−GEL GMH−HT7.5×600を2本つないだカラムを使用し、ガードカラムは使用しなかった。2本つないだカラムの検量線を、予め分子量分布が単分散とみなせる分子量分布の狭い標準ポリスチレン(東ソー製TSK STANDARD POLYSTYRNE)を用いて作成したのち、試料濃度0.1g/L、注入量0.5mLの条件で測定を行った。目的の試料の数平均分子分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)は、検量線をもとに、ポリスチレンのQ−ファクターを41.3、ポリエチレンのQファクターを17.7として算出した。Q−ファクターについては森 定雄著「サイズ排除クロマトグラフィー −高分子の高速液体クロマトグラフィー−」(1991年、共立出版株式会社)を参考にした。 分子量分布として、得られた重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で除した値(Mw/Mn)を求めた。
ASTM D1003に従って測定した。この値が小さいほど透明性が良いことを示す。
JIS K7105に従って測定した。45度鏡面光沢度を測定し、この値をGloss(光沢度)値とした。この値が大きいほど光沢が優れることを示す。
曲げ剛性率は、ASTM D747−70に従ってオルゼン曲げ試験機を用いて測定した。試料は熱プレスで150℃にて1mm厚に成型し100℃沸騰水中で1時間アニーリングしたものを測定に用いた。この値が大きいものほど剛性が高く腰があることを示す。
東洋精機製作所製メルトテンションテスターを用い、190℃の温度でオリフィス穴から一定量のポリマーを強制的に押出し、モノフィラメント状に引張るときに生じる張力をストレンゲージで検出した。張力は、モノフィラメント状の溶融ポリマーが切断するまで引取ロールにより引取速度を一定の速度で上昇させながら測定し、引取開始から切断までの間に測定される張力の最高値をもって溶融張力とした。
押出速度:0.32g/min
オリフィス:直径2.095mm、長さ8.000mm
引取上昇速度:6.3m/min
この値が高いほど溶融張力があることを示す。溶融張力が高すぎると引取性が悪化することがあるので、適度な値であることが望ましい。
ブラベンダー社のブラベンダープラストグラフを用いて、160℃、60rpmの条件で混練を行い、30分後のトルク値を測定する。この値が小さいほど、押出負荷が小さいことを示す。
赤外吸収スペクトルの測定に用いた試料は、150℃の熱プレスを用いて、約0.5mmに成型した。赤外吸収スペクトルは、日本分光製FT/IR−480PLUS型フーリエ変換赤外分光光度計を用いて、積算回数128回、分解能4cm-1にて、透過光にて測定を行った。
得られた赤外吸収スペクトルから、ビニル基にあたる910cm-1の吸収バンド、ビニリデン基にあたる888cm-1の吸収バンド、トランスビニレン基にあたる965cm-1の吸収バンドにおいて、各吸収バンドのそれぞれのベースラインからの吸光度、A910、A888、A965を求めた。試料により各バンドの吸収強度が異なるため、各吸収バンドのそれぞれのベースラインは各バンドの高波数側と低波数側の2点で吸収曲線と接する直線とし、ビニル基では900cm-1付近と918cm-1付近で接する接線、ビニリデン基では875cm-1付近と900cm-1付近で接する接線、トランスビニレン基では948cm-1付近と980cm-1付近で接する接線として決定した。
各吸収バンドのベースラインからの吸光度から下記の式(1)〜(3)を用いて、ポリエチレンの2000炭素あたりの、ビニル基、ビニリデン基、トランスビニレン基の数を求めた。
2000炭素あたりのビニル基の数:Vvn
Vvn=0.231/(d×l)×A910 式(1)
2000炭素あたりのビニリデン基の数:Vvd
Vvd=0.271/(d×l)×A888 式(2)
2000炭素あたりのトランスビニレン基の数:Vtv
Vtv=0.328/(d×l)×A965 式(3)
式(1)〜(3)において、dは試料の密度(g/cm3)を表し、lはマイクロメーターを用いて測定した試料の厚み(cm)を表す。
80℃ねじり剛性の測定は、測定温度が80±1℃で行い、測定温度以外の条件は、JIS K6730に記載の方法に従い測定を行なった。試料は150℃の熱プレスで成型を行ったものを、温度23℃、湿度50%の恒温室に24時間以上保管した後、測定に用いた。
この値が大きいほど、80℃において剛性が高く、耐熱剛性が大きいことを示す。
引張衝撃強度の測定は、ASTM D1822−61Tに従い、S型ダンベル形状で、23℃で行った。試料片は、150℃の熱プレスにより成型し、温度23℃、湿度50%の恒温室に24時間以上保管した後、測定に用いた。
中空成型で得られたボトルの熱膨張量の測定は、次の方法に従って行った。
中空成型で得られたボトルの口部をピンセットを用いて把持し、ボトルを宙に浮かせたままの状態でボトルの口まで約85℃の湯を充填し、宙に浮かせたままの状態で2分間保持し、その後、流し台に置き、口部から注ぎ掛けるようにして、3分間流水で冷却を行った。ボトルが十分に冷やされていることを確認した上、ボトルの膨張量の測定を行なった。膨張が最も大きいボトルの底部の中央部を含む水平面と、膨張が小さいボトルの底周部を含む水平面との距離(mm)を測定して、膨張量とした。
中空成型で得られたボトルの外観から判定し、メルトフラクチャーによる縞模様が明らかに観察されたものを×、縞模様が観察されなかったものを○とした。
中空成形で得られたボトルの落下強度の評価は、次の方法に従って行った。
中空成形で得られたボトルに飲料水500.0〜500.2gを充填し、ゴム製パッキンを入れ、キャップを閉めた。このボトルを、5℃の恒温槽に12時間以上入れて保持したのち、まず、ボトルを縦方向にして(ボトルの口が上になるようにして)高さ1.5mから落とし試験を行った。このときボトルにピンホールや割れが発生しなければ、ボトルを横方向にして(口が横になるようにして)、高さ1.5mから落とし試験を行った。このときボトルにピンホールや割れが発生しなければ、再びボトルを縦方向にして1.5mから落下試験を行った。これでピンホールや割れが発生しなければ、再びボトルを横方向にして1.5mから落下試験を行った。このようにボトルを交互に縦方向と横方向に、縦と横の落下試験回数の合計が20回になるまで繰り返して落下試験を行い、ボトルにピンホールや割れが発生するかについて評価を行った。試験は、各試料についてボトル5本ずつ行った。
落下試験の結果を元に落下強度指数を次の式(4)から求めた。
20
(落下強度指数)=Σ W(m) 式(4)
m=1
W(m):m回落下後の5本中の割れていないボトルの本数
5本のうち1本も20回の落下で割れなければ、(落下強度指数)=100であり、5本すべてが1回目の落下で割れれば、(落下強度指数)=0となる。
落下強度指数が、0以上33未満の場合を「落下強度:×」、33以上66未満の場合を「落下強度:△」、66以上100以下の場合を「落下強度:○」と判定した。
反応温度における半減期は次のように求めた。
半減期は重合に用いた有機過酸化物それぞれについて、過酸化物初期濃度0.1mol/Lのベンゼン溶液のデータをもとに計算を行った。具体的には、有機過酸化物研究グループ編「有機化酸化物」(発行:株式会社化学工業社)記載の過酸化物初期濃度0.1mol/Lのベンゼン溶液での、半減期1分、半減期10時間、半減期100時間を得るための温度から、温度(T(℃))と半減期(t(1/2)(秒))の関係を求め、それをもとに目的の温度の半減期を求めた。
まず温度(T(℃))と半減期(t1/2(秒))の関係を、温度の逆数(1/(T+273.15)(1/℃))に対し半減期の自然対数(ln(t1/2))をプロットし、プロットについて直線近似を行い、1/(T+273.15)とln(t1/2)の関係を得た。得られた温度(T(℃))と半減期(t(1/2)(秒))の関係を、反応温度と半減期の関係とし、反応温度における半減期を求めた。
(19−1)赤外吸収スペクトル以外の物性測定に用いたプレスシート
赤外吸収スペクトル以外の物性測定に用いたプレスシートは、熱プレスを用いて次のように成型を行った。
各測定に適した厚みと枠形状を有するスペーサーの枠内に試料を入れ、スペーサーと試料をポリエチレンテレフタレートのフィルムでサンドウィッチにしてはさみ、それを0.3mm厚のアルミニウム板ではさみ、それをさらに3mm厚のSUS板ではさんだものを熱プレスを行った。熱プレスは、(株)神藤金属工業所の熱プレス成型機を用いて、150℃にて、加圧しない状態で5分保持して予備加熱を行った後、100kg/cm2に加圧して5分間成型した。加圧状態で5分経過直後、30℃の冷却水を流した冷却プレスで試料を5分プレスを行った。
赤外吸収スペクトルの測定に用いたプレスシートは、熱プレスを用いて次のように成型を行った。
0.5mmの厚みのスペーサーの枠内に試料を入れ、スペーサーと試料を、鏡面でない面が試料に触れるようにしてアルミ箔でサンドウィッチにしてはさみ、それを1mm厚の表面を荒らしたアルミニウム板ではさみ、それをさらに3mm厚のSUS板ではさんだものを熱プレスを行った。熱プレスは、(株)神藤金属工業所の熱プレス成型機を用いて、150℃にて、加圧しない状態で5分保持して予備加熱を行った後、100kg/cm2に加圧して5分間成型した。加圧状態で5分経過直後、30℃の冷却水を流した冷却プレスで試料を5分プレスを行った。
本発明の実施例1〜3、比較例1、4〜8、で用いた高圧ラジカル重合法ポリエチレン(A1)は、次のとおりに製造した。管型の反応器を用いて、重合圧力240MPa、重合温度225℃、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート(225℃での半減期0.157秒)とt−ブチルパーオキシピバレート(225℃での半減期0.009秒)とt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート(225℃での半減期0.006秒)をラジカル発生剤として、連鎖移動剤としてプロパンを用いて重合を行った。その物性を表1に示した。
比較例1には、高圧ラジカル重合法ポリエチレン(A2)として、住友化学工業(株)製 スミカセンF102−0を用いた。その物性を表1に示した。
B1:住友化学工業(株)製 エチレン・1−ヘキセン共重合体 エクセレンFX CX1001
B2:三井住友ポリオレフィン(株)製 エチレン・1−ヘキセン共重合体 エボリュー SP0510
B3:住友化学工業(株)製 エチレン・1−ブテン共重合体 エクセレンVL VL100
実施例1〜2および比較例1〜5には、表3に示した樹脂組成物を用い、30mmφ単軸造粒機でダルメージタイプのスクリューを用いて、210℃で造粒混練して得た。
実施例1〜2および比較例1〜5で用いた樹脂組成物試料のメルトテンション、80℃ねじり剛性、および、引張衝撃強度の測定、そして、熱プレスで作成した0.5mm厚のプレスシートでのHaze、Glossの評価を行った。結果を表3に示した。
実施例3および比較例6〜8には、表4に示した樹脂組成物を用いて、それぞれの成分をペレット状態でブレンドし、中空成型を行った。
中空成形は次のように行った。50mmφの押出機の日本製鋼所製NB−3B中空成型機を用いて、500ml用丸瓶の中空成形を行った。二つに分かれた金型のそれぞれについて、丸瓶の胴に当たる部分に100μm厚みで7×5cmのラベルを貼り、成型品に2箇所の凹状のくぼみができるようにして成型を行った。押出機の温度設定はシリンダー1:170℃、シリンダー2:190℃、シリンダー3:210℃、アダプター:210℃、クロスヘッド:210℃で行った。ダイは210℃以下にならないようにダイのヒーター電流を制御した。ダイ内径17mmφ、コア15mmφの円形のダイとコアを用いて、吐出量8kg/hr、金型温度30℃で成型を行った。パリソンコントロールを用いて目付量20gのボトルを得た。
Claims (2)
- 高圧ラジカル重合法によって製造され、下記の要件(A−1)〜要件(A−4)を満たすポリエチレン(A)97〜70重量%と、下記の要件(B−1)〜要件(B−3)を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体(B)3〜30重量%を含むエチレン系樹脂組成物。(但し、エチレン系樹脂組成物の全量を100重量%とする。)
ポリエチレン(A)
要件(A−1)メルトフローレートが0.1〜20g/10分である。
要件(A−2)密度が、925〜940kg/m3である。
要件(A−3)スウェル比が1.20〜1.45である。
要件(A−4)赤外吸収スペクトルによって求められる炭素数2000個あたりのビニル基の数(Vvn)と、炭素数2000個あたりのビニリデン基の数(Vvd)との比(Vvn/Vvd)が0.01〜0.30である。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)
要件(B−1)メルトフローレートが0.1〜10g/10分である。
要件(B−2)密度が880〜940kg/m3である。
要件(B−3)メルトフローレート比(MFRR)が10〜30である。 - 請求項1記載のエチレン系樹脂組成物中空成形して得られる中空成形体。
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