JP4376783B2 - p40サブユニットおよび/またはp35サブユニットを含む、IL−12のような鳥類のサイトカイン - Google Patents

p40サブユニットおよび/またはp35サブユニットを含む、IL−12のような鳥類のサイトカイン Download PDF

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Description

本発明は、鳥類の新規なサイトカイン、これらの新規なサイトカインをコード化しているDNA配列およびワクチンの目的のためのアジュバントにおけるこれらの使用に関する。
可溶性の分泌性分子の群−−まとめてサイトカインと称される−−は、免疫系細胞間の、および免疫系細胞と非免疫系細胞との間の重要な伝達シグナルの代表である。生物活性を発揮するためには、これらのサイトカインのうちのいくつかは、インターフェロン・ガンマ(IFN−γ)などのようなホモ二量体、または腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーの分子のようなホモ三量体を形成する必要がある。単量体はわずかな生物活性を示すか、または全く生物活性を示さない。
現在、サイトカインは、ガン治療の際の薬物中および微生物による慢性感染症と闘う際の薬物中で用いられている。ワクチンを改善するために、アジュバント中の免疫賦活剤としてサイトカインを使用することも評価されている。
哺乳動物においては、p40タンパク質サブユニット複合体に基づいて、複合性のヘテロ二量体サイトカインの群が特定されてきた。哺乳動物のp40成分は40kDのタンパク質を含んでおり、このタンパク質はp35サブユニットとジスルフィド結合によって共有的に結合してインターロイキン−12(IL−12)p70を形成する(ガブラー・ユー(Gubler U)ら、PNAS USA 1991, 88: 4143−4147;ウォルフ・エスエフ(Wolf SF)ら、J. Immunol. 1991, 146: 3047−3081;トリンチエリ・ジー(Trinchieri G.)、Blood 1994, 12: 4008−4027)。さらに、p40は、p19と結合した後に複合性のサイトカインIL−23を形成する可能性がある(ウィコウスキ・エムティー(Wiekowski MT)ら、J. Immunol. 2001 166: 7563−7570)。p40は、IL−6、p35および顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)と構造的に関連性を有する分子である(オップマン・ビー(Oppmann B)ら、Immunity 2000, 13: 715−725)。さらに、p40はホモ二量体を形成するかもしれない。このホモ二量体は、IL−12 p70と競合してIL−12の高親和性受容体に結合し、そしてIL−12の生物活性を阻害すること(ハインゼル・エフピー(Heinzel FP)ら、J. Immunol., 1997, 158: 4381−4388)、またはCD8+T細胞およびTh1の発達によりIFN−γの産生を減少させるのではなく促進すること(ピコッティ・ジェイアール(Piccotti JR)ら、J. Immunol. 1997, 158: 643−648)のいずれかが示されている。
種々の哺乳類におけるインビボでのp40の重要性が、組み換え型p40を用いて実証されてきた。80KDaのホモ二量体(p40)のIL−12の拮抗的な特性が、リポ多糖類(LPS)によって誘導されるIFN−γ依存性致死ショックモデルにおいて明瞭に実証された(マットナー・エフ(Mattner F)ら、Infect. Immun. 1997, 11: 4734−4737)。脳の小グリア細胞について、生物活性を示すIL−12 p70が存在しない場合でのヒトp40の産生が実証された(デゴア−デハルベ・エムジー(De Goer−de Herve MG)ら、Cytokine 2001, 14: 88−96)。さらに、インビボの遺伝子ターゲティング手法を用いて、哺乳動物のp40複合性サイトカインの生理的役割が詳細に記述されてきた。p40タンパク質が遺伝的に欠損したマウス(p40−/−)は、Salmonella enteritidisによる感染を受けた後の死亡率および細菌による臓器の負担が、p40を産生する能力を有するがp35遺伝子を欠くマウス(IL−12 p35−/−)よりも高いことを示すことが分かった(レーマン・ジェイ(Lehmann J)ら、J. Immunol. 2001, 167: 5304−5315)。正常な(野生型)マウスおよびIL−12 p35−/−マウスは、Mycobacterium bovisカルメット−ゲラン(BCG)による感染または肺結核の感染を無事に通過したのに対して、IL−12が二重に欠損した(p35−/− + p40−/−)マウスは、M. bovis BCG感染および結核感染に対して高い感受性を示した(ホルシャー・シー(Holscher C)ら、J. Immunol. 2001, 167: 6957−6566)。感受性は、抗原特異的Th1の応答および細胞障害性T細胞の応答の減少と関係があった。興味深いことに、組み換え型p40ホモ二量体を用いるインビボ治療によって、M. bovis BCGが感染した二重欠損(p35−/− + p40−/−)マウスの表現型が抵抗性に戻った。このことは、マイコバクテリア感染における内因性および外因性p40の保護的役割および作用薬的役割を実証しており、この役割はIL−12 p70とは無関係である(ホルシャーら、2001、上掲)。同様に、Cryptococcus neoformansが感染したp40−/−マウスは、p35−/−マウスよりも初期に死亡し、臓器の負担もさらに進行していた。このことは、p40サブユニットについての保護的役割がIL−12ヘテロ二量体とは無関係であることを再度示唆している(デッケン・ケイ(Decken K.)ら、Infect. Immunity 1998, 66: 4994−5000)。また、p40−/−マウスは細胞内の細菌Franscisella tularensis(LVS)の多量投与にも関わらず生き残ったが、細菌および進行した慢性感染症を無事に通過することはできなかった。p35−/−マウスが、多量だが致死量以下のLVS感染に対して容易に生き残ったこととは、際立って対照的であった。この研究から、LVSを無事に通過することはp40に依存するが、IL−12 p70には無関係であることが示唆される(エルキンス・ケイエル(Elkins KL)ら、Infect. Immun. 2002, 70: 1936−1946)。また、マウスのサイトメガロウイルス(MCMV)感染の間に、p35−/−マウスは、p40−/−マウスとは対照的に表現型が変化することが示され、このことは、p40が、インビボでのIL−12の拮抗作用とは無関係でその作用に追加的な活性を有するかもしれないことを示唆する(カール・ジェイエイ(Carr JA)ら、J. Interferon Cytokine Res. 1999, 19: 1145−1152)。
総合すれば、これらの実証研究は、哺乳動物における、細菌、寄生生物、真菌またはウイルス種の細胞内感染のほとんどをコントロールするのに必須の、IFN−γ特有のTヘルパー1型免疫応答の調節に関する、p40に基づくサイトカイン−−たとえば、IL−12、IL−23および(p40)−−の重要な役割を明らかにしている。
本発明は、哺乳動物のp40に基づくサイトカインの鳥類での等価物に関する。
鳥類のサイトカインのクローニングおよび配列決定は、哺乳動物においてなされた同様の研究に遅れをとっている。わずかに鳥類の二、三種のサイトカインが現在までに特定された。IFN−γおよびIL−18ならびに多数のプロ炎症性サイトカインがクローン化され、ニワトリにおけるTh1様サイトカインネットワークの存在が実証された。哺乳動物のサイトカインとの配列のホモロジーが小さい−−たいてい30から50%程度−−ことから、哺乳動物のサイトカインの鳥類のホモログを特定するための古典的な手法は、たいていの場合通用しない。哺乳動物の配列に基づくプライマーを用いてのPCR増幅による特定は、極めて困難であり、かつ予測ができない(ヒルトン・エル・エス(Hilton L. S.)ら、Vet. Immunol. and Immunopathol. 2002, 85: 119−128;ステーリ・ピー(Staehli P.)ら、J. Interferon Cytokine Res. 2001, 21: 993−1010)。いくつかの鳥類のサイトカインが利用可能になった時に、免疫調節物質としてまたはワクチンの効力を高める免疫アジュバントとしての、これらの考えられる用途を研究する作業を開始した。
消費および産卵のために先進国で生育されるほとんどのニワトリは、ワクチン接種されている。マレック病ウイルスおよびニューカッスル病ウイルス、伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス、伝染性気管支炎ウイルス、鶏痘ウイルスに対するワクチン、ならびにコクシジウムワクチンをこれらに接種する。孵化前または孵化後のいずれかに、ワクチン接種を実施することができる。胚および新たに孵化した鳥の免疫系はまだ完全に発達し終えたわけではなく、孵化から2から3週間後の効果と同様の免疫応答を惹起することはできない。したがって、孵化前または孵化時に用いるワクチンを開発するためには、ワクチン接種後の鳥の免疫応答を高める物質が存在する必要がある。
本発明者らは、新規な鳥類のサイトカインについてのアミノ酸配列およびコード化した遺伝子配列の特定および配列決定に成功した。これらのタンパク質は、哺乳動物の対応物について知られている上記の目的にとって、特に鳥類のワクチンの効力を高めるために有用である。
本発明は、次のポリペプチドサブユニット:
−配列番号1に表されるようなアミノ酸配列と少なくとも80%の類似性を示すアミノ酸配列を有するサブユニット、
−配列番号2に表されるようなアミノ酸配列と少なくとも80%の類似性を示すアミノ酸配列を有するサブユニット
を少なくとも一つを含むタンパク質を提供する。
配列番号1に表される配列は、約40kDの分子量を有するポリペプチドを表す。配列番号2に表される配列は、約35kDの分子量を有するポリペプチドを表す。
40kDの分子量を有するポリペプチドサブユニットを「p40」と称することとし、その一方35kDのサブユニットを「p35」と称することとする。配列番号1および2に表されるような配列は共に、ニワトリのDNA(ニワトリのp40およびニワトリのp35)に由来する。
哺乳動物のサイトカインについて上記に説明したように、複合体を含む種々のp40が存在し得る。p40は単量体分子として、ホモ二量体分子として、またはヘテロ二量体分子として出現する可能性がある。p40サブユニットはp35サブユニットとジスルフィド結合によって共有的に結合して、インターロイキン−12(IL−12)を形成するかもしれない。さらに、p40は、p19と結合した後に複合性のサイトカインIL−23を形成するかもしれない。p40がその他のサイトカインのペプチド鎖と無差別に結合することは、p40と複合化する、現在まで特定されていないその他のサイトカインが存在することを示唆している。
従って、本発明によるところのタンパク質は、前記サブユニットのうちの一つのものの一コピーからなるタンパク質でもよく、サブユニットのうちの一つのもの、特にp40のホモ二量体でもよく、またはサブユニット(p40もしくはp35)のうちの一つと、別のペプチドのサブユニットとからなるヘテロ二量体でもよく、または両方(p40およびp35)のサブユニットを含んでいてもよい。本発明は、たとえば、別の種に由来するp35サブユニットまたはp40サブユニットと一緒に、ニワトリのp40サブユニットまたはp35サブユニットを含むキメラタンパク質も包含する。キメラとしては、たとえば、ニワトリのp35と、別の鳥類に由来するp40さらには非鳥類の種に由来するものとが組み合わさったタンパク質でもよい。
たとえばジスルフィド結合によってp40およびp35が結合して一緒になると、同様に本発明の一部である鳥類のインターロイキン−12(IL−12)を形成することになる。
本発明のタンパク質は、原則的には、種々の異なる目的のために用いることができ、哺乳動物の対応物に類似する鳥類のサイトカインである。本発明によるところのサイトカイン、特に鳥類のIL−12、とりわけニワトリのIL−12を、鳥類のワクチンにおいて免疫応答を高めるためのアジュバントとして用いてもよい。
タンパク質配列における軽微な改変が同等に有用であることは明白なことから、本発明は、配列番号1または配列番号2における配列に対して少なくとも80%の類似性、または好ましくは少なくとも90%の類似性、より好ましくは95%の類似性、さらに好ましくは少なくとも99%の類似性、最も好ましくは100%の類似性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドのサブユニットを含むタンパク質も提供する。
「類似性」という用語は、アミノ酸の違いを考慮したタンパク質間の類似性の程度を意味するが、大きさ、親油性、酸性度などがほとんど等しいことを考慮すれば、その異なるアミノ酸は、機能的に似たものである。ヘニコフ・エスおよびヘニコフ・ジェイジー(Henikoff S. and Henikoff JG.)、P. N. A. S. USA 1992, 89: 10915−10919に記載のBlosum62行列などの類似性のスコアリング行列を用いて配列のアラインメントを最適化することによって、類似性のパーセントを計算することができる。Blosum62類似性行列および、ニードルマンおよびブンシュのアルゴリズム(Needleman and Wunsch)(J. Mol. Biol. 1970, 48: 443−453)を用いる二つの配列の類似性のパーセントおよび最適なアラインメントの計算を、Genetics Computer Group(GCG、マジソン、ウィスコンシン州、アメリカ合衆国)のGAPプログラムを用い、プログラムの初期設定パラメータを利用して実施することができる。
配列番号1および配列番号2のような配列を有するサブユニットの一方または両方の天然発生変異型を含むタンパク質を提供することは、本発明のさらなる側面である。配列番号1または配列番号2に規定されたポリペプチドに対して少なくとも80%の類似性、好ましくは少なくとも90%の類似性、より好ましくは少なくとも95%の類似性、さらに好ましくは少なくとも99%の類似性そして最も好ましくは100%の類似性の類似性を有するアミノ酸配列を有するサブユニットを含むこのようなタンパク質は、たとえば、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、シチメンチョウおよびハトなどの鳥類に由来する。
このような配列は配列番号5および7に示され、これらはそれぞれ、配列番号1に表されるニワトリのp40のアミノ酸配列のアヒルおよびシチメンチョウの等価物を表す。
このような多型体および鳥類のホモログは、本発明によって利用可能となったタンパク質のクラスに含まれる。同様に本発明の一部であるタンパク質の変異体は、当該配列における(単数または複数の)アミノ酸の欠失、置換、挿入、逆位または付加によるアミノ酸配列の変化を含んでもよい天然の変異体であり得る。本質的に生物活性および免疫学的活性を変化させるとは予想されないアミノ酸の置換が記述されてきた。関連するアミノ酸間でのアミノ酸の交換、または進化の過程で頻繁に生じてきた交換は、とりわけSer/Ala、Ser/Gly、Asp/Gly、Asp/Asn、Ile/Valである(デイホフ・エム・ディー(Dayhof, M. D.)、タンパク質の配列および構造のアトラス、Nat. Biomed. Res. Found.,ワシントンD.C.1978, 5: suppl. 3を参照すること)。この情報に基づいて、リップマンとピアーソン(Lipman and Pearson)は、相同的なポリペプチド間で迅速かつ鋭敏にタンパク質を比較して機能的類似性を決定する方法を開発した(Science 1985, 227: 1435−1441)。
その他の変異体は、たとえば、塩誘導体、アミド誘導体、エステル誘導体、特にC末端エステル誘導体、およびNアシル誘導体などの機能的な変異体であり得る。さらに、インビボまたはインビトロで、たとえばグリコシル化、アミド化、カルボキシル化またはリン酸化などによって改変を受けたペプチドも含まれる。
p40サブユニットまたはp35サブユニット(または両方)の機能的断片の一つだけを含むタンパク質は、同様に本発明の一部とみなされる。ポリペプチドの機能的断片とは、ポリペプチドの(単数または複数の)サブユニットの一部(または複数の部分)を少なくとも意味する断片であり、これ/これらのものは、たとえば単独でまたは異種の配列と融合して用いる場合に、サイトカインとして役立つことができ、そしてこの機能を実行できるタンパク質として不可欠である。従って、このような機能的断片は、それ自体が機能的なポリペプチドであってもよく、またはその他のポリペプチドと結合してキメラタンパク質を得た場合に機能的となるものでもよい。これらの機能的断片は、サブユニットの定義に含まれると理解されている。
断片は、とりわけDNAについての制限エンドヌクレアーゼおよびポリペプチドについてのプロテアーゼを用いる前駆体分子の酵素的な切断によって、これを生産することができる。その他の方法としては、断片の化学合成またはDNA断片によるペプチド断片の発現が挙げられる。
ポリペプチドサブユニットは、アミノ酸(aa)配列の長さに基づいてそれぞれ40kDまたは35kDの見かけの分子量を有する。還元条件でのSDS−PAGEによって、正確な分子量を求めることができる。
本発明によるところの好ましいタンパク質は、配列番号1に規定されたタンパク質に対して少なくとも80%の類似性、好ましくは少なくとも90%の類似性、より好ましくは少なくとも95%の類似性、さらに好ましくは少なくとも99%の類似性そして特に好ましくは100%の類似性を示すアミノ酸配列を有するポリペプチドサブユニットを含むタンパク質である。本発明によるところのこのような好ましいタンパク質は、p40サブユニットを一つまたは二つ含んでもよい(すなわちp40の単量体または二量体である)。この好ましい実施態様の範囲内のタンパク質は、ニワトリに由来するp40サブユニットを含む。配列番号1のニワトリの配列に対して99%を超える類似性を有するサブユニットの例は、それぞれ配列番号5および7に表されたアヒルおよびシチメンチョウのp40の配列である。
特に有用なものは、鳥類のIL−12が得られるように、p40サブユニットがp35サブユニットに(ジスルフィド結合によって)結合したタンパク質である。
特に好ましい実施態様においては、本発明は、配列番号1のアミノ酸配列を有するp40サブユニットと、配列番号2に表されるアミノ酸配列を有するp35サブユニットとが、たとえばジスルフィド結合によって結合したものからなるニワトリのIL−12を提供する。
様々な方法によって、p35サブユニットとp40サブユニットとの結合を達成することができる。たとえば、IRES(内部リボゾームエントリーセグメント)エレメントによって隔てられたp35のcDNAおよびp40のcDNAの両方を含むか、または単一のオープンリーディングフレームを形成するために、グリシン/セリンに富むコーディング領域(「ヒンジ」)を介して直接結合させたp35のcDNAおよびp40のcDNAの両方を含む発現ベクターを介して、ニワトリのIL−12を作製することができる。さらに、離れたプロモータのコントロール下で、p35のcDNA配列またはp40のcDNA配列のいずれかを含む発現ベクターを用いて、ニワトリのIL−12を作製することができる。
ペプチド合成に関する公知の有機化学的方法を用いることによって、または組み換えDNA技術を用いて、本発明によるところのタンパク質、そのサブユニットまたは機能的断片の調製を達成する。この後者の方法には、ヌクレオチド配列を有する組み換え型ポリヌクレオチドを用いての発現を利用することによって、所望のペプチドを調製することが含まれる。このヌクレオチド配列は、宿主として適切な微生物において当該ペプチドの一つ以上をコード化している。
これらのポリヌクレオチドは、同様に本発明の一部である。
従って、本発明はさらに、次のポリペプチドサブユニット:
−配列番号1に表されるようなアミノ酸配列と少なくとも80%の類似性を示すアミノ酸配列を有するサブユニット、および
−配列番号2に表されるようなアミノ酸配列と少なくとも80%の類似性を示すアミノ酸配列を有するサブユニット
の少なくとも一つをコード化した、単離されたポリヌクレオチドを提供する。
鳥類のIL−12をコード化したポリヌクレオチドは、たとえばヒンジをコード化した配列によって結合した両者の配列を含んでもよい。
ポリペプチドの機能的断片をコード化した所定の核酸(na)配列の断片は、同様に本発明の一部である。
たとえば、ポリペプチドのこのような機能的断片をコード化したポリヌクレオチドを、膜貫通領域および/またはシグナル配列をコード化したポリヌクレオチドと融合させてもよい。
本発明によって規定されたようなポリヌクレオチドは、特定された核酸配列と比較して核酸配列における変動を有するポリヌクレオチド、または多型性部位を有するポリヌクレオチドも含む。「変異体」を伴うポリヌクレオチドとは、特定された核酸配列とは異なるが、配列番号1および/または2に表されるようなアミノ酸配列を有するポリペプチドの活性と類似の生物活性、たとえばサイトカイン活性を有するポリペプチドをなおもコード化したものという意味である。
変異体は、天然の変異体でもよく、または非天然の変異体でもよい。天然の変異体には、様々な鳥類におけるホモログが含まれる。突然変異の誘発によって、非天然型の変異体を導入してもよい。天然の変異体は対立遺伝子の変異体でもよい。対立遺伝子の変異体は、生物体の染色体上の遺伝子座を占める遺伝子のいくつかの代替的な形態のうちの一つである。時々、ある特定の組織において、スプライシング変異体として遺伝子が発現し、5’mRNAもしくは3’mRNAの変化、または一以上のエキソン配列の挿入もしくは除外が生じる結果となる。これらの配列、ならびにこれらの配列によってコード化されるタンパク質のすべては、同一または同様の機能が期待され、そして本発明の一部を形成する。
対応するmRNAからの不完全な転写のせいで、単離されたcDNA配列が不完全となってもよく、または完全なcDNAの断片を含むクローンを得てもよい。当該cDNA配列、たとえばRACE(cDNA末端の迅速な増幅)を完遂させるための種々の技術が、当技術分野において公知である。
特定された核酸配列の変異体であるところの核酸配列を有するポリヌクレオチドを、次の工程を含む方法によって単離してもよい:a)配列番号3または4に示されるような特定された配列の全部または一部を含むDNAを、対象のポリヌクレオチドを高度に発現する鳥類の細胞から単離される(ゲノム)DNAまたはcDNAである核酸に対して、ストリンジェントな条件下でハイブリッド形成させる工程;およびb)当業者によって知られた方法によって、当該核酸を単離する工程。
ハイブリッド形成の条件としては、高ストリンジェントが好ましい。
本発明によるところの「ストリンジェント」という用語は、1×SSC、0.1%のSDSで温度が65℃での洗浄条件を意味する;高ストリンジェントな条件とは、SSCを0.3×SSCに、より好ましくは0.1×SSCに減少させることを意味する。最初の二種の洗浄を、15から30分間に続けて二回行うことが好ましい。高ストリンジェントな条件下で洗浄する必要がある場合は、15分間に一回、0.1×SSCによる洗浄を追加する。たとえば、7%のSDSを含むpH7.5の0.5Mのリン酸緩衝液中で65℃にて一晩かけて、ハイブリッド形成を行うことができる。このようなハイブリッド形成法は、分子クローニングに関するあらゆる標準的な教科書、たとえば、分子クローニング:実験室の手引き(Molecular Cloning: a laboratory manual)、第三版;編集:サムブルック(Sambrook)ら、CSHL press, 2001に開示されている。
別の方法として、本発明によって提供される核酸配列に由来するプライマーおよび/またはプローブを用いる核酸増幅の方法論が、単離方法に含まれるかもしれない。このようなプライマーおよび/またはプローブは少なくとも15ヌクレオチドの長さのオリゴヌクレオチドである;好ましいオリゴは約25〜50ヌクレオチドを有するものである。
コンピュータ内の配列を、コンピュータデータベース内に含まれ得るその他の鳥類の配列と比較することによって、配列番号3および4に表される配列の変異体またはその他の鳥類のホモログを特定してもよい。BLASTプログラム(BLASTF 2.1.2 [Oct.−19−2000])(オルチュル・エスエフ、ティーエル・マッデン、エーエー・シャフナー、ジェイ・チャン、ゼット・チャン、ダブリュー・ミラーおよびディージェイ・リプマン(Altschul, SF, TL Madden, AA Schaffer, J Zhang, Z Zhang, W Miller, and DJ. Lipman)、「ギャップ付きのBLASTおよびPSI−BLAST:タンパク質データベース検索プログラムの新しい世代(Gapped BLAST and PSI−BLAST: a new generation of protein database search programs)」、Nucleic Acids Res. 1997, 25: 3389−3402)を用いて、配列をデータベース中の配列と比較してもよい。
次のような方法の増殖のアッセイを利用して、本発明によるところのタンパク質の生物活性をインビトロで測定することができる:COS−7細胞またはニワトリの細胞−−たとえばCEF、HD−11、DT40など−−を直径が35mmの皿に、5×10細胞/ウェルにて播種してもよい。16時間の培養期間の後、ニワトリのIL−12をコード化した1μgのプラスミドDNALipofectamin Plus(商標)(Gibco BRL)によって、製造メーカーの取扱説明書に従って、細胞の形質移入を行うことができる。ニワトリのIL−12を含む培地を、形質移入の72時間後に集めることができる。ニワトリのIL−12の生物活性についてチェックするために、末梢血リンパ球(PBLs)の増殖に基づくバイオアッセイを開発する必要がある。このために、形質移入される(単数または複数の)プラスミドによってコード化された、培地中に放出されるサイトカインの活性を、既に記載されたバイオアッセイ(ゲイトリー・エムケイ、チゾニッテ・アールおよびプレスキー・ディーエイチ(Gately, M. K., Chizzonite, R. and Presky, D. H.)、「ヒトおよびマウスのインターロイキン−12の測定(Measurement of human and mouse interleukin−12)」、Current Protocols in Immunology, 1997, pp. 6.16.1−6.16.15、ジェイイー・コリガン(J. E. Coligan)ら編: John Wiley and Sons)のプロトコールを適合化させて利用して分析してもよい。
マウスおよびヒトのIL−12について特に開発されたこのバイオアッセイにおいては、Lymphoprep(商標)(Nycomed)を用いて分離したヒトのPBLSを、5μg/mLのコンカナバリンA(ConA)を含むイスコフ培地中で2日間培養する。胚の形成を刺激するために、組み換え型ヒトインターロイキン−2を添加(50単位/mL)し、そして細胞をさらに3日間培養する。細胞を洗浄し、96ウェルプレートに播種し(2×10細胞/ウェル)、そして培地の存在下で形質移入された細胞を培養する。48時間後、H−チミジン(Amersham)を添加し、そしてインキュベーションを4時間継続する。その後、自動化セルハーベスターによって細胞を集める。組み込まれた放射能−−これは細胞の増殖についての指標であり、従ってIL−12の生物活性の指標である−−を、液体シンチレーションカウンターによって定量できる。
さらなる側面においては、本発明は、それぞれ配列番号1または2に表されるようなアミノ酸配列と少なくとも80%の類似性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドサブユニットをコード化した核酸配列を含むポリヌクレオチドを提供する。好ましいポリヌクレオチドは、配列番号1または2と少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドをコード化したものであり、そしてさらに好ましいものは、配列番号1または2と少なくとも97%の同一性を有するポリタンパク質をコード化したポリヌクレオチドであり、少なくとも98%または99%を有するポリペプチドをコード化したものがより好ましい。最も好ましいものは、配列番号1または2のポリペプチドをコード化したポリヌクレオチドである。遺伝コードが縮重しているせいで、同一または実質的に同一のアミノ酸配列をコード化したポリヌクレオチドを、異なる特定のコドンに利用してもよい。上記に規定されたポリペプチドをコード化したすべてのポリヌクレオチドは、本発明の一部であるとみなされる。
本発明によるところの特に好ましいポリヌクレオチドは、配列番号3または4の核酸配列と少なくとも80%の同一性を有する、単離されたポリヌクレオチドである。より好ましいものは、配列番号3または4の全配列の全体に対して少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチドであり、そしてさらに好ましいものは、少なくとも95%、好ましくは99%の同一性を有するものであり、最も好ましくは100%の同一性を有するものである。
このようなポリヌクレオチドとしては、配列番号3および/または4に表される核酸配列を含むポリヌクレオチドが挙げられる。配列番号1および/または2に表されるような配列を伴うポリペプチドをコード化したポリヌクレオチドは、配列番号3および/または4に表されるような核酸配列を含んでいてもよい。本発明のさらに好ましい実施態様においては、ポリヌクレオチドは配列番号3および/または4に表されるような核酸配列から成るものである。
配列番号3に表されるヌクレオチド配列と99%を超えるホモロジーを示すポリヌクレオチドの例は、配列番号6および8に表される配列であり、それぞれアヒルおよびシチメンチョウのp40についてのコーディング配列である。
本発明によるところのポリヌクレオチドは、DNAまたはRNAのいずれでもよく、好ましくはDNAである。本発明によるところのDNAをcDNAから得てもよい。あるいは、コーディング配列はゲノムDNAでもよいかもしれず、またはDNA合成技術を用いて調製してもよい。ポリヌクレオチドがDNAである場合、一本鎖の形態でも二本鎖の形態でもよい。一本鎖としては、コーディング鎖でも非コーディング(アンチセンス)鎖でもよい。
ポリヌクレオチドの定義の範囲には、改変されたRNAまたはDNAも包含される。核酸における塩基の改変を行ってもよく、イノシンなどの塩基を組み込んでもよい。その他の改変には、たとえば、バックボーンの改変が包含されてもよい。
「単離された」とは、ポリヌクレオチドが自然の状態から分離された、すなわちその自然環境から変化を受けたもしくは移動した、またはその両方という意味である。この分子は、この分子が現実に見い出される生物体の全体から分離され不連続となる。
「同一性%」とは、二以上のポリヌクレオチドまたはポリペプチド間の関係であって、それらの揃えられた配列間の比較に基づくものであると定義される。
公知の方法によって、同一性を計算することができる。同一性、またはホモロジー、本明細書で記載されるパーセントは、GCG(Genetics Computer Group Inc.、マジソン、ウィスコンシン州、アメリカ合衆国)の下で実行されるGAPプログラムを利用して計算可能なものである。
ポリペプチド配列を比較することについてのパラメータとしては、次のもの:アルゴリズム:ニードルマンおよびブンシュ、J. Mol. Biol. 1970, 48: 443−453が挙げられる。
アミノ酸のアラインメントについての比較マトリックスとして、Blosum62行列を用いた(ヘニコフおよびヘニコフ、上掲)次のパラメータを利用する:
ギャップペナルティー:8
ギャップ長ペナルティー:2
末端のギャップについてのペナルティーはなし。
用いてもよいヌクレオチド比較についてのパラメータ:
アルゴリズム:ニードルマンおよびブンシュ(上掲)。
比較マトリクス:マッチ=+10、ミスマッチ=0。
ギャップペナルティー:50。
ギャップ長ペナルティー:3。
本発明によるところのDNAは、インビボまたはインビトロで、コード化されたポリペプチドを十分な量、実質的に純粋な形態で発現させることにとって非常に有用となる。本発明によるところのポリヌクレオチドをコード化されたポリペプチドの発現に用いる場合、ポリヌクレオチドには、ポリペプチドまたはその機能的断片についてのコーディング配列に加えて、その他のコーディング配列−−たとえばリーダー配列またはマーカー配列などの融合部分−−が含まれてもよい。
p40に基づく複合性サイトカイン−−たとえば、IL−12、IL−23および(p40)など−−を適用することによって、細胞性免疫および体液性免疫の両方に基づいた、微生物により誘導される進行中の免疫応答またはワクチンにより誘導される免疫応答を増強させることができるかもしれない。さらに、たとえば(p40)の拮抗的な投与を利用しての、これらのサイトカインによって引き起こされる免疫学的カスケードにおける介入によって、p40に基づく分子の過剰産生が解除された後の不必要な病理学的免疫反応を防ぐことができるかもしれない。
本発明によるところの組み換え型タンパク質の産生に、本発明によるところのポリヌクレオチドを用いてもよい。たとえば鳥類の病原体に由来する免疫原性のタンパク質をコード化したその他の核酸配列と一緒に、ポリヌクレオチドを、DNAワクチンまたはベクターワクチンに用いてもよい。
本発明によるところのポリヌクレオチドは、インビボまたはインビトロで、コード化されたポリペプチドを十分な量、実質的に純粋な形態で発現させることにとって非常に有用となる。本発明によるところのポリヌクレオチドを、コード化されたポリペプチドの発現に用いる場合、ポリヌクレオチドには、ポリペプチドまたはその機能的断片についてのコーディング配列に加えて、その他のコーディング配列−−たとえばリーダー配列またはマーカー配列などの融合部分−−が含まれてもよい。
多種多様の宿主細胞とクローン化媒体との組み合わせは、本発明によるところの核酸配列をクローニングに用いることにとって有用となる。本発明によるところのポリヌクレオチドを、適切な発現系−−たとえば細菌性の発現系(大腸菌DH5αなど)、ウイルス性の発現系(バキュロウイルスなど)、酵母の系(Sacharomyces cerevisiae、Pichia)または真核細胞(たとえば、Cos細胞、BHK細胞、HeLa細胞、HD−11細胞、DT40細胞またはCEF細胞)−−内にクローン化してもよい。すべての系において、適切な構成的プロモータまたは誘導性プロモータのコントロール下にある適切なベクター内に、ポリヌクレオチドが最初にクローン化される。
従って、別の側面において、本発明は、本発明によるところのポリヌクレオチドを含む組み換えベクターに関する。適切なベクターは、たとえば、コスミド、細菌または酵母のプラスミド、宿主の範囲が広いプラスミドおよびプラスミドとファージすなわちウイルスDNAとの組み合わせから得られるベクターである。染色体DNAから得られるベクターも含まれる。さらに、複製起点および/または優性な選択マーカーを本発明によるところのベクターに含むことができる。本発明によるところのベクターは、宿主細胞を形質転換することに適している。適切なクローニングベクターの例としては、pBR322、種々のpUC、pEMBLおよびブルースクリプトプラスミドなどのプラスミドベクター、またはHVT(シチメンチョウのヘルペスウイルス)、MDV(マレック病ウイルス)、ILT(伝染性喉頭気管炎ウイルス)、FAV(トリアデノウイルス)、FPV(鶏痘ウイルス)、またはNDV(ニューカッスル病ウイルス)などのウイルスベクターである。
ポリペプチドまたはその機能的断片の発現に用いる場合、本願発明の組み換えベクターは、タンパク質をコード化した核酸配列に機能できるように結合した発現制御配列をさらに含んでもよい。
「機能できるように結合する」とは、ポリヌクレオチドが発現する際に、それらの通常の機能が発揮するように、コントロール配列が構成されている配置を意味する。
このような発現コントロール配列は一般的に、プロモータ配列と転写および翻訳を制御する配列および/または発現レベルを向上させる配列を含む。所望のポリヌクレオチドを転写し翻訳することができる限り、これらのコントロール配列のすべてが組み換えベクター内に存在する必要はない。当然のことながら、発現コントロール配列およびその他の配列は、選択された宿主細胞に応じて変化してもよく、または誘導できるものになり得る。このような発現コントロール配列は、当技術分野において周知であり、そして遺伝子転写を方向付けることが可能な、任意の真核生物の、原核生物の、もしくはウイルスのプロモータまたはポリAシグナルにまで及ぶ。有用なプロモータの例としては、SV−40プロモータ(Science 1983, 222: 524−527)、メタロチオネインプロモータ(Nature 1982, 296: 39−42)、熱ショックプロモータ(ベルミー(Voellmy)ら、P.N.A.S. USA 1985, 82: 4949−4953)、PRV gXプロモータ(メッテンライターおよびロー(Mettenleiter and Rauh)、J. Virol. Methods 1990, 30: 55−66)、ヒトCMV IEプロモータ(米国特許第5,168,062号)、ラウス肉腫ウイルスのLTRプロモータ(ゴールマン(Gorman)ら、P.N.A.S. USA 1982, 79: 6777−6781)またはヒトの伸長因子1αもしくはユビキチンプロモータなどがある。
ポリヌクレオチドが適切なベクター内にクローン化された後、エレクトロポレーション、CaCl形質移入またはリポフェクチンなどの適切な方法を利用して、この構築物を細胞、細菌、または酵母内に単独で導入してもよい。バキュロウイルス発現系を用いる場合、ポリヌクレオチドを含むトランスファーベクターをバキュロの完全なゲノムと一緒に形質移入してもよい。
これらの技術のすべては当技術分野において周知であり、そして分子生物学の材料を製造することによって与えられたプロトコール(Promega、Stratagene、Clontech、および/またはInvitrogenなど)に、および文献または参照する教科書に広範囲に記載されている。たとえば、ロドリゲス・アール・エルおよびディー・ティー・デンハルト(Rodriguez, R. L. and D. T. Denhardt)編、「ベクター:分子クローニングベクターの概説およびそれらの使用(Vectors: A survey of molecular cloning vectors and their uses)」、バターワース、1988;Current protocols in Molecular Biology、編集:エフ・エム・オースベル (F. M. Ausubel)ら編、Wiley N. Y., 1995;分子クローニング:実験室の手引き、上掲;ならびにDNAクローニング(DNA Cloning)、Vol. 1−4、第二版、1995、編集:グローバーおよびヘイムズ(Glover and Hames)、 Oxford University Pressがある。
本発明によるところのポリヌクレオチドまたはベクターを用いて形質転換された細胞は、同様に本発明の一部である。従って、別の側面においては、本発明は、発現した組み換え型ポリペプチドをコード化する、本発明によるところのポリヌクレオチドを含む細胞を特徴とする、組み換え型ポリペプチドを発現することができる細胞を提供する。
この文脈において、「組み換え型」という用語は、自然状態の細胞内では発現することのないポリペプチドを意味する。従って、本発明によるところのDNAまたは発現ベクターを含む宿主細胞もまた、本発明の範囲内にある。作り出された宿主細胞を、たとえば、適切な選択、増幅または転写の誘導などのために改変することができる従来からの栄養素の培地内で培養することができる。温度、pH、栄養素などの培養条件は、当業者にとって周知である。
本発明によるところのベクターを用いて形質転換される細胞は、原核生物起源でも真核生物起源でもよく、好ましくは真核生物起源の細胞である。本発明によるところの真核細胞は、鳥類起源でもよく、非鳥類起源でもよい。非鳥類起源の細胞としては、たとえば、BHK細胞、昆虫の細胞、HeLa細胞またはCOS細胞である。好ましい細胞は鳥類の細胞であり、たとえばCEF細胞、HD−11細胞またはDT−40細胞である。
本発明によるところの形質転換細胞には、ゲノム物質内に安定的に組み込まれた本発明によるところのポリヌクレオチド、または自己複製性ベクターの一部としてのそのポリヌクレオチドが含まれてもよい。
本発明によるところの細胞を数多く含む細胞培養は、同様に本発明の一部である。本発明によるところの細胞を用いて、ポリペプチドサブユニットまたは完全なタンパク質を発現させることができ、そして細胞培養物からその細胞を単離することができる。
p40サブユニットおよびp35サブユニットのそれぞれをコード化するヌクレオチド配列のクローニングによって、その他のサイトカインを含まない、純粋なタンパク質の産生が可能となる。このことは特に、本発明のタンパク質に特異的な抗体の産生に有用である。一般的に利用できる技術を介して、これらの特異的抗体を作製することができる。好ましい特異的抗体は、モノクローナル抗体である。従って、本発明では、p40サブユニットおよび/またはp35サブユニットに特異的な抗体、またはニワトリのIL−12に特異的な抗体をさらに提供する。本発明によるところの抗体は、診断における使用またはたとえば、粗調製物から鳥類であるニワトリのIL−12などのタンパク質の単離や精製に適している。さらに、抗体を用いて、インビトロで産生するタンパク質の定量分析のためのアッセイ法、またはインビボのタンパク質レベルを定量測定するためのアッセイ法を開発することができる。
既述のように、本発明によるところのタンパク質およびポリヌクレオチドは、鳥類のワクチンに対する免疫応答を高めることに特に有用である(すなわち、これらをアジュバントとして、またはアジュバント内で用いてもよい)。
伝染病に対するワクチン接種によって、病原体による感染に関連する臨床症状を限定するような免疫応答を惹起することを目指している。誘発される免疫反応の正確なタイプが重要である。というのは、活性化することができる免疫メカニズムの多数のタイプは、特定の病原体をコントロールすることには適さないからである。ワクチン抗原に対する応答性が小さいことは、アジュバントと一緒に抗原を投与することによって克服することができる。アジュバントとは、抗原に対する免疫応答性を高めることに寄与する、抗原以外のワクチン製剤の成分として定義され、たとえば、アルミニウム塩、油のエマルジョン、ムラミルペプチドの誘導体、モノホスホリル脂質A、リポソーム、QS21(商標)、MF−59(商標)、Iscoms(商標)などがある。
ワクチン接種後に活性化した細胞メカニズムおよび分子メカニズムは、ワクチン抗原と一緒に投与されるアジュバントの選択に強い影響を受ける。従って、最良の効果を提供する際に、アジュバントの選択は、ワクチン抗原自体の選択と同程度に重要である。
本発明によるところのタンパク質、とりわけニワトリのIL−12は、ワクチンに対する対象の免疫応答に及ぼす潜在的なアジュバントの効果を持っていてもよい。したがって、別の実施態様においては、本発明は、アジュバントとして有効な量の、本発明によるところのタンパク質、とりわけニワトリのIL−12を含有するアジュバント組成物を提供する。ワクチン製剤と一緒に、またはそれと連続して、アジュバント組成物を投与することができる。
本発明によるところの(単数または複数の)タンパク質を、ワクチン製剤中に含ませることができる。従って、別の実施態様においては、本発明は、少なくとも一種の活性物質、アジュバントとして有効な量の本発明によるところのタンパク質、好ましくはニワトリのIL−12、および医薬適合性の担体または賦形剤を含むワクチンを提供する。
本発明によるところのタンパク質を、(単数または複数の)p40サブユニットおよび/またはp35サブユニットの全体、またはその断片を含む分子とすることができる。ただし、当該断片はサイトカインとして作用する能力を保持するものとする(たとえば、ワクチン内で用いた場合に、そのアジュバント能を保持していること)。
本発明によるところのアジュバント組成物は、本発明によるところのタンパク質、好ましくはニワトリのIL−12、および医薬適合性の担体を含有する。適切な製薬用の担体としては、水、生理食塩水などである。さらに、アジュバント組成物は、油のエマルジョン、アルミニウム塩、ムラミルジペプチドの誘導体、モノホスホリル脂質A、リポソーム、QS21(商標)、MF−59(商標)、Iscoms(商標)などの一種以上のその他のアジュバントを含有していてもよい。本発明によるところのタンパク質を、その他のサイトカインと組み合わせて用いてもよい。
あるいは、本発明によるところのアジュバント組成物は、本発明によるところのタンパク質を発現させる能力を有するDNAプラスミドを含有してもよい。当該DNAプラスミドは、転写制御配列に機能できるように結合した、本発明によるところのタンパク質、好ましくはニワトリのIL−12をコード化したDNA配列を含む。本発明によるところのタンパク質と組み合わせて用いられる、その他のサイトカインをコード化したヌクレオチド配列は、同一のDNAプラスミド上に、または別個のプラスミド上に存在することができる。このようなDNAアジュバント組成物を対象に投与した時点で、宿主細胞はそれを取り込み、そして接種されたDNA上のコード化された遺伝子を発現させる。その結果、本発明によるところのタンパク質、たとえばニワトリのIL−12をインビボで発現させる。
本発明によるところのワクチンは、少なくとも一種の活性物質とアジュバントとして有効な量、すなわちワクチン接種を受けた対象が、当該タンパク質を含まないワクチンと比較してより高められた免疫応答を生じさせる量の本発明によるところのタンパク質を含む。
本発明によるところのアジュバント組成物またはワクチンに要求される有効量は、用いる活性物質のタイプ、免疫化対象の病原体のタイプ、ならびにワクチン接種を受ける対象のタイプに左右される。有効量の決定は、熟練者の通常の技量の範囲内のことであろうし、そして一般的に0.001から500μg/投与の量となる。好ましい量は0.01から50μg/投与であり、より好ましくは0.1から5μg/投与である。
本発明によるところのワクチンに用いるための活性物質は、ウイルス起源、細菌起源または寄生生物起源であり得る。活性物質としては、病気を引き起こす病原体全体でもよく、または当該病原体から得られる成分からなるものでもよい。結果的に、活性物質は病原体全体であり、当該病原体は生きている病原体でもよく、または不活性化された病原体でもよい。生きている病原体は、当該病原体の弱毒化されたものか、または天然の穏やかな株のいずれかであると考えられる。不活性化された病原体は、化学的手段または物理的手段によって死滅した病原体であり、すなわち、不活性化されたまたは「死滅した」病原体はもはや複製する能力を持たない。化学的な不活性化のための適切な手段は、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、β−プロピオラクトン、エチレンイミンおよび誘導体などである。物理的な不活性化のための適切な手段は、UV照射、γ線照射、「熱ショック」、X線照射などである。あるいは、活性物質は、当該病気を引き起こす病原体、たとえば、精製タンパク質、タンパク質−多糖類、タンパク質−リポ多糖類、リポ多糖類などから得られる一以上の成分から構成されてもよい。
活性物質としては、病原体または当該病原体から得られる選択された成分をインビボで発現させることができるDNAプラスミドでもよい。さらに、ワクチンは、本発明によるところのタンパク質をインビボで発現させる能力を持つDNAプラスミドを含んでもよい。当該タンパク質アジュバントをコード化したDNAおよび当該病原体または選択された成分をコード化したDNAは、一つの同一のプラスミド上に存在してもよく、または別個のプラスミドに存在してもよい。DNAワクチンを対象に投与した時点で、宿主細胞はそれを取り込み、そして当該活性物質ならびに本発明によるところの当該タンパク質をインビボで発現させることになる。DNAワクチンとしては、たとえば、米国特許第5,580,859号に記載されたものがある。
本発明によるところのアジュバント組成物またはワクチン組成物を製剤化するために用いることができる、医薬適合性の担体または賦形剤は無菌のものであって、生理学的に適合性を有するものであり、たとえば、水性の緩衝液、食塩水などがある。さらに、安定剤、防腐剤などをこれらの組成物に添加してもよい。
本発明の組成物は、経口投与または非経口投与に適した任意の形態を取ることができる。経口用途のためには、本発明によるところのアジュバント組成物またはワクチン組成物を、溶液、シロップ、懸濁液、錠剤、カプセルなどとして製剤化すればよい。非経口用途のためには、本発明によるところの組成物を懸濁液、溶液、分散液、エマルジョンなどの注射に適した形態に製剤化すればよい。当業者が日常的に使う手段によって、本発明によるところの組成物を調製する。
好ましい投与経路としては、筋肉注射、静脈注射、皮内注射、皮下注射などの非経口経路、および点鼻剤、目薬、(エアゾール)スプレーなどの粘膜経路である。
次の実施例は、本発明を当該実施例に限定することなく本発明を例証する。
(実施例)
すべての実施例についての材料および方法。
細胞培養とLPS処理。
ニワトリのセルラインHD−11(マクロファージ起源)およびDT−40(B−細胞起源)を、それぞれ、(10%のウシ胎仔血清、100μg/mLのストレプトマイシン、100単位/mLのペニシリン、2mMのグルタミンおよび1mMのピルビン酸塩を追加した)RPMI中で、ならびに(8%のウシ胎仔血清、2%のニワトリ血清、2mMのグルタミン、100μg/mLのストレプトマイシン、100単位/mLのペニシリンおよび1mMのピルビン酸塩を追加した)DMEM中で、細胞懸濁物として培養した。リポ多糖類(LPS)処理としては、5μg/mLのLPSで5時間、細胞のインキュベーションをすることが挙げられた。この処理の後、細胞をリン酸緩衝化食塩水で2回洗浄し、次いでRNAを単離するために用いたり、または−70℃で保存した。5%のCOで37℃にて、加湿雰囲気で細胞を維持した。
哺乳動物のセルラインCOS−7(アフリカミドリザルの腎細胞)を、(10%のFCS、2mMのグルタミン、100μg/mLのストレプトマイシン、100単位/mLのペニシリンおよび1mMのピルビン酸塩を追加した)DMEM中で培養した。
ニワトリ、アヒルおよびシチメンチョウの臓器とLPS処理。
三週齢の通常の白色レグホーン特異的病原体が無い(SPF)ニワトリを、Intervet動物施設から入手し、そしてSPF条件下で収容した。動物には自由に水と食物を与えた。
分離したてのニワトリ、アヒルまたはシチメンチョウの臓器−−すなわち脾臓および腎臓−−を、篩とハンクス緩衝液を用いてすりつぶした。室温で、1500rpmで3分間かけて細胞をペレット化し、そして同じやり方で2回洗浄した。続いて、アヒルおよびシチメンチョウの細胞を用いてRNAを単離した。10%のニワトリ血清、100μg/mLのストレプトマイシンおよび100単位/mLのペニシリンを追加したRPMIでニワトリの細胞を再懸濁し、そして16時間培養した。いくらかの細胞を、5μg/mLのLPSで5時間インキュベーションした。処理後、細胞をリン酸緩衝化食塩水で2回洗浄し、続けてRNAの単離に用いたり、または−70℃で保存した。5%のCOで41℃にて、加湿雰囲気で細胞を維持した。
RNAの単離。
製造メーカーによって記載されたTrizol reagent(商標)(Gibco−Invitrogen)を用いて、全RNAを単離した。1%のアガロースゲル上でRNAの品質をチェックした。
RT−PCR反応、PCR反応および配列の反応。
Superscript II RT(商標)のプロトコール(Gibco−Invitrogen)を用いて、2μgの全RNAをcDNAに逆転写した。新たに作製されたこのcDNAを、次にPCR増幅のためのテンプレートとして用いた。このために、1μLのRT−cDNA反応(10から20ngのプラスミドcDNAのテンプレート)を、0.5μLの1単位/μLのSupertaq(商標)(HT Biotechnology Ltd.)、1μLの10ng/μLの各プライマー、1.6μLの2mMのdNTPs、および2μLの10×ST PCR緩衝液(HT Biotechnology Ltd.)と混合し、最終的な量を20μLとした。反応サイクルの条件は、94℃で2分間、次いで94℃で30秒間、55℃で1分間、72℃で1分30秒間を30サイクル、次いで最後の延長のために72℃で2分間というものであった。Qiaquick Gel Extraction kit(商標)(Qiagen)を用いてPCR産物をゲルで精製し、pDrive(商標)ベクター(Qiagen PCR Cloning kit, Qiagen)内またはpCR2.1−TOPO(商標)ベクター(TA Cloning kit, Invitrogen)内にクローン化した。
Qiagen Plasmid Midi kit(商標)(Qiagen)を用いてプラスミドDNAを精製した。10ngのプラスミドのテンプレートを用いる一般的なPCR反応のために、上記と同じサイクルの条件を用いた。
DNA配列決定キット(BigDye Terminator v3.0 Cycle Sequencing Ready Reaction(商標)、Applied Biosystems)を用いて、5’および3’方向の両者におけるすべてのクローンの配列を広範囲に決定した。Sequencher(商標)4.0ソフトウェア(Gene Codes Corporation)を用いて配列を分析した。
配列分析。
配列分析としては、Blast検索(Intervet Innovation、シュワーベンハイム、ドイツからの国際的なサーバーを介するInterBLAST)、Wisconsin Package(商標)10.2版(Genetics Computer Group;GCG)、Sequencher(商標)4.0(Gene Codes Corporation)、OMIGA(商標)2.0(Oxford Molecular Ltd.)およびGeneDoc(商標)2.6(www.psc.edu/biomed/genedoc)の利用が含まれた。
ニワトリ(Ch)のIL−12 p35、ChIL−12 p40、ChFlexi−IL−12およびネコ(Fe)のFlexi−IL−12の真核細胞発現構築物
ChIL−12 p35。全長ChIL−12 p35(クローンpat. pk0055. c11)−−もともとはpcDNA3(商標)(Invitrogen)(チルナガル・ブイジー(Tirunagaru, VG)ら、Genomics 2000, 66: 144)にクローン化されていたもの−−を、EcoRIおよびNotIを用いてpcDNA3から切り出し、そして真核細胞性発現ベクターpcDNA3.1(+)(商標)(Invitrogen)の対応する制限部位内にクローン化した。EcoRI/NotIのChIL−12 p35断片も、pcDNA3.1(−)(商標)(Invitrogen)の対応する制限部位内にクローン化して、アンチセンスのコントロール構築物を得た。
ChIL−12 p40。ワクチン接種されたニワトリから単離された、プールされたT細胞およびB細胞から構築したcDNAライブラリーに存在し、そしてpDrive(商標)(Qiagen)内に再クローン化された全長ChIL−12 p40を、NotIおよびHindIIIを用いてpDriveから切り出し、そして真核細胞性発現ベクターpcDNA3.1(−)(Invitrogen)の対応する制限部位内にクローン化した。
ChFlexi−IL−12。マクモナグル(McMonagle)らによって記載された計画(Equine Vet. J. 2001, 33: 693)によって、一本鎖のニワトリのIL−12分子を作製した。
次のプライマーを用いて、Wisconsin Package(上掲)からのSPScanプログラムによって決定された、推定される35アミノ酸のシグナルペプチド配列が伴わないChIL−12 p35を増幅し、5’−BamHIの制限部位および3’−HindIIIの制限部位に導入した:
Figure 0004376783
ChIL−12 p40について、次のプライマーを用いて5’−NotIの制限部位および3’−BamHIの制限部位に導入した:
Figure 0004376783
両方のPCR断片を別々にpCR2.1−TOPO(商標)(Invitrogen)内にクローン化し、そして広範囲に配列を決定した。pCR2.1−TOPOから、NotI/BamHI断片としてChIL−12 p40を切り出し、そしてpcDNA3.1(−)ベクター(Invitrogen)の対応する制限部位内にクローン化した。pCR2.1−TOPOから、BamHI/HindIII断片としてChIL−12 p35を切り出し、そして[ChIL−12 p40]−[pcDNA3.1(−)]構築物のp40断片の下流の、対応する制限部位内にクローン化した。このことから、一本鎖のp40−p35ヘテロ二量体構築物が生じる結果となった。この構築物の中では、p40鎖が、インフレームの状態にある(GlySer)−リンカーによって、p35鎖と結合していた;この分子をChFlexi−IL−12と表した。
FeFlexi−IL−12。ネコのIL−12を、真核細胞性pCl−neo(商標)ベクター(Promega)(エル・ニコルソン博士(Dr. L. Nicolson)、グラスゴー大学獣医学スクール、英国)内にクローン化し、ChFlexi−IL−12に類似の構築物を産生させた。
COS−7細胞におけるcDNAクローンの一時的な発現
(製造メーカーによって記載されたように)Invitrogen Life Technologies Lipofectamine(商標)試薬を用いて、1.5μgのそれぞれのcDNA構築物でCOS−7細胞を形質移入し、そして(FCSおよびペニシリン/ストレプトマイシンを含まない)DMEMと共に3cmの皿の中で培養した。8時間後、形質移入された細胞を洗浄し、そしてペニシリン/ストレプトマイシンと10%のFCSを含むDMEMで培養した。37℃/5%のCOで72時間のインキュベーションの後、細胞培養の上清を集め、そして4℃にて13,000rpmで10分間の遠心分離処理に付して、細胞の残骸を除去した。この上清を、ウェスタンブロットを介して分析し、そして直ちに用いるか、または−70℃で保存した。
ウェスタンブロット分析
形質移入されたCOS−7細胞からの細胞培養の上清を、4から12%のNu−PAGE(商標)(Invitrogen)を用いてサイズ分画し、そしてニトロセルロースフィルタ上にブロットした(シュライヒャーおよびシュエル(Schleicher and Schuell))。PBS中の3%のスキムミルク(MPBS)でウェスタンブロットをブロックし、続いて、MPBSで1:300に希釈したFeIL−12 p40ペプチドによって惹起されたポリクローナル抗体と共にインキュベーションを行った。ブロッキングおよび抗体のインキュベーションをそれぞれ1時間、室温で行った。十二分に洗浄(5分間を3回)した後、MPBSで1:1000に希釈したアルカリペルオキシダーゼ(AP)結合ヤギの抗ウサギIgG抗体(Sanbio)と共に、ブロットのインキュベーションを1時間室温で行った。洗浄(5分間を3回)後、結合したAP標識化二次抗体を染色して可視化した。
ニワトリ(Ch)のIL−12についての生物活性のアッセイ
ChIL−12による脾臓のChIFN−γの誘導についてのNOアッセイ。単離したてのニワトリの脾臓細胞を、100μL中に0.5×10細胞/ウェルの密度にて、96ウェルプレート内に三組播種し、そして、ChIL−12 p40、ChIL−12 p35が混合したChIL−12 p40、ChFlexi−IL−12、FeFlexi−IL−12をコード化したcDNAクローンを形質移入したCOS−7細胞からの、または空のpcDNA3.1プラスミド(mock)を形質移入したその細胞からの細胞培養の上清の50μLの一連の希釈物と共に、インキュベーションを行った。タンパク質を添加してから48時間後に、上清(75μL)を集め、そして生物活性を持つChIFN−γの存在について分析した。このために、75μLの集めた上清と共に、100μLの1.5×10/mLのHD−11細胞のインキュベーションを、37℃で24時間/5%のCOにて、96ウェルプレート内で行った。グリースアッセイ法(ディング・エイエイチ(Ding, AH)ら、J. Immunol. 1988, 141: 2407;スチュア・ディージェイおよびシーエフ・ナータン(Stuehr, DJ, and CF Nathan)、J. Exp. Med. 1989, 169: 1543)を利用して、ChIFN−γによるHD−11細胞の活性化を培地上清中の亜硝酸塩の蓄積量の関数として測定した。
ChIL−12による脾臓細胞の増殖についてのアッセイ。75μLの上清(ChIL−12による脾臓のChIFN−γの誘導についてのNOアッセイの項を参照すること)を取り除いた後、50μLの培地および18.5kBqのメチル−H−チミジン(ウェルあたり25μL)を、96ウェルプレート中の残りの75μLに添加した。そして18から20時間、41℃/5%のCOにてインキュベーションを行った。インキュベーションの後、LKB Betaplate(商標)βカウンターを用いて、組み込まれた放射能を計数した。
統計分析
NO産生の平均間の違いの有意性、または細胞の増殖の平均間の有意性を、スチューデントのt−検定を利用して分析した。信頼性のレベルが95%(P<0.05)なので、違いは有意であるとみなされた。
ニワトリのIL−12 p35サブユニット(ChIL−12 p35)をコード化したクローンpat. pk0055. c11の単離および配列分析
Con Aで刺激されたニワトリのT細胞cDNAライブラリー(チルナガルら、上掲)の高処理能力の配列決定プロジェクトから単離されたcDNAクローンpat. pk0055. c11(図1を参照すること)のオープンリーディングフレーム(ヌクレオチド1〜618)の分析から、ヒトのIL−12 p35のcDNA配列(全体のホモロジーが43%、EMBL/GenbankのM65271)、ヒツジの配列(全体のホモロジーが45%、EMBL/GenbankのAF173557)、ウマの配列(全体のホモロジーが48%、EMBL/GenbankのY11130)、ネコの配列(全体のホモロジーが43%、EMBL/GenbankのY07761)、ウシの配列(全体のホモロジーが45%、EMBL/GenbankのU14416)、マウスの配列(全体のホモロジーが42%;EMBL/GenbankのM86672)およびマーモットの配列(全体のホモロジーが45%、EMBL/GenbankのX970189)に対する相同性が示された(図2を参照すること)。ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのIL−12 p35タンパク質に対する、pat. pk0055. c11をコード化するChIL−12 p35タンパク質の複数のアラインメントから、それぞれ27%、25%、30%、24%、25%、29%および21%というアミノ酸の全体のホモロジーが与えられる(図3を参照すること)。pat. pk0055. c11の最初の64aa(1〜64残基)を除去した場合、ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのIL−12 p35タンパク質に対するホモロジーは、それぞれ33%、32%、37%、25%、32%、34%および28%に向上し(図4を参照すること)、このことは、pat. pk0055. c11のN末端の断片の保存性がタンパク質の残りの部分ほど高くないことを示唆する。これらの配列のホモロジーに基づいて、本発明者らはクローンpat. pk0055. c11はニワトリのIL−12 p35サブユニットをコード化していると結論付ける。
ニワトリのIL−12 p40サブユニット(ChIL−12 p40)をコード化しているクローンpND89の単離。
マウスのインターロイキン12 p40サブユニット(MuIL−12 p40;EMBL/Genbank登録番号M86671)のコーディング配列−−すなわちヌクレオチド35〜1042−−を用いて、tBlastXプログラムを利用して、UMIST/Nottingham/DundeeニワトリEST貯蔵データベース(http://www.chick.umist.ac.uk/cgi−bin/chicken_database.cgi)を検索した。ニワトリのEST配列(クローンID:ChEST582p2;EST名603603708F1;成熟した腎臓に由来するもの)を検索したところ、MuIL−12 p40の配列のaa 251〜279と51%の同一性、およびaa 310〜327と66%の同一性が示された。このChEST582p2クローンに対するGenbank登録番号は指定されておらず、そしてこのニワトリESTデータベースの所有者による、IL−12の方向を指摘する注釈はなされていなかった。同一のニワトリESTデータベースにおいてこのChEST582p2クローンを利用してデータベース検索を行った結果、より長いまたは全長クローンには至らなかった。U. D. Chick ESTデータベース(http://www.chickest.udel.edu/)において、MuIL−12 p40(EMBL/Genbank登録番号M86671)のコーディング配列−−すなわちヌクレオチド35〜1042−−を利用して同様のデータベース検索を行った結果、BlastNプログラムを用いての有効なヒットも得られず、ChEST582p2クローンを利用した検索結果もより長いまたは全長クローンには至らなかった。
特定されたChEST582p2クローンは848ヌクレオチドの長さのものであり、このうちのヌクレオチド3〜233(このものは終止コドンを含む)は76 aaの長さのポリペプチドをコード化する(図5を参照すること)。推定されるChEST582p2タンパク質の配列の複数のアラインメントから、MuIL−12 p40の最もC末端側の部分(全体のホモロジーが35%;EMBL/GenbankのM86671)に対して、ならびにヒト(全体のホモロジーが43%、EMBL/GenbankのM65272)、ヒツジ(全体のホモロジーが43%、EMBL/GenbankのAF004024)、ウマ(全体のホモロジーが43%、EMBL/GenbankのY11129)、ネコ(全体のホモロジーが43%、EMBL/GenbankのY07762)、ウシ(全体のホモロジーが42%、EMBL/GenbankのU11815)およびマーモット(全体のホモロジーが51%、EMBL/GenbankのX97019)を含めたその他のいくつかの種のIL−12 p40のC末端側の部分に対して、それが揃ったことが示された(図6を参照すること)。
これらの高いホモロジーから、ChEST582p2クローンがニワトリのIL−12 p40サブユニットのC末端部分をコード化していることが分かる。
ニワトリのIL−12 p40タンパク質のサブユニット(ChIL−12 p40)の全長をクローン化するために、三種の研究方法を用いた。
第一の研究方法においては、ヒト(EMBL/GenbankのM65272)、アカシカ(reddear)(EMBL/GenbankのU57752)、ウマ(EMBL/GenbankのY11129)、ヒツジ(EMBL/GenbankのAF004024)、マウス(EMBL/GenbankのM86671)およびマーモット(EMBL/GenbankのX97019)の5’末端に基づいて、3種の縮重プライマー:
Figure 0004376783
および1種の特異的5’末端プライマー
Figure 0004376783
を設計した(図7を参照すること)。3’−ChESTp582p2プライマー
Figure 0004376783
(図5の233から200位のヌクレオチドに相補的なもの)と組み合わせて、5μg/mLのリポ多糖類(LPS)で処理したまたは処理しなかったニワトリのHD−11(マクロファージ)細胞、ニワトリのDT−40(B)細胞、ニワトリの腎細胞およびニワトリの脾臓細胞から単離された全RNAに関して、RT−PCR反応を実施した。驚くべきことに、プライマーのどの組み合わせからも、PCR産物が生じなかった。コントロールとして、5’末端ChESTp582p2プライマー
Figure 0004376783
(図5の12から41位のヌクレオチド)および3’末端ChESTp582p2プライマー(配列番号17、上掲)を用いたRT−PCR反応を同時に実施した。このプライマーの組み合わせの結果、約200ヌクレオチドのPCR断片を得た。これらの結果は、縮重プライマーを特異的な3’末端プライマーと組み合わせて、ヒト、アカシカ、ウマ、マウスまたはマーモットからの5’末端のIL−12 p40配列に基づくRT−PCR手法を利用することによって、ニワトリのIL−12 p40の全長の分子を得ることは不可能であることを示唆する。
第二の研究方法においては、本発明者らは、5μg/mLのLPSによって5時間刺激されたニワトリのHD−11(マクロファージ)細胞から構築されたHD−11のcDNAライブラリーから単離された、プラスミドのプールを用いた(シック・シー、シュナイダー・ケイ、スターヘリ・ピー、ワイニング・ケイシー(Sick C, Schneider K, Staeheli P, Weining KC)、ニワトリの新規CXCケモカインおよびCCケモカイン(Novel chicken CXC and CC chemokines). Cytokine 2000, 12: 181−186)。このライブラリーにおいては、cDNA分子は、真核細胞性の発現ベクターpcDNA1のEcoRI部位とXhoI部位との間で一方向にクローン化されている。pcDNA1ベクターの、EcoRIの制限部位の116 nt上流の5’末端プライマー
Figure 0004376783
(ベクターpcDNA1の2918から2951位のヌクレオチド)と、3’ChEST582p2プライマー(配列番号17、上掲)とのPCR反応においては、pDrive(商標)(Qiagen)内にクローン化された約1000ヌクレオチドのPCR断片を得た。
第三の研究方法においては、本発明者らは、T細胞およびB細胞から構築されたcDNAライブラリーから単離されたプラスミドのプールを用いた。ここで、これらの細胞は、ワクチン接種されたニワトリから単離されプールされたものであった。このライブラリーにおいては、cDNA分子は、真核細胞性の発現ベクターpBlueScript(商標)(Stratagene)のNotI部位とEcoRI部位との間で一方向にクローン化されている。pBlueScriptベクターの、NotI制限部位の約120ヌクレオチド上流の5’末端プライマーと、3’ChEST582p2プライマー(配列番号17、上掲)とのPCR反応においては、pDrive内にクローン化された約1000ヌクレオチドのPCR断片を得た。
pND89と表されるこのクローンが、その3’末端において約200ntのIL−12 p40断片を含んでいるかどうかを調べるために、テンプレートとしてpND89を用い、そして5’ChESTp582p2(配列番号18、上掲)および3’ChESTp582p2プライマー(配列番号17、上掲)を組み合わせて用いるPCR反応を行った。その結果、222 ntの長さのIL−12 p40断片を含む約1000ntの長さのpND89のcDNAクローンを示す、約200ヌクレオチドのPCR断片が示された。
cDNAクローンpND89の配列分析
クローンpND89の配列を広範囲に決定した。これによって、(開始から終止までの)cDNAクローンが948ヌクレオチドの長さであり、そして315 aaのタンパク質をコード化していることが明らかになった(図8を参照すること)。オープンリーディングフレーム(ヌクレオチド1〜948)を含むpND89のcDNA配列の分析から、ヒトのIL−12 p40のcDNA配列(全体のホモロジーが57%、EMBL/GenbankのM65272)、ヒツジの配列(全体のホモロジーが56%、EMBL/GenbankのAF004024)、ウマの配列(全体のホモロジーが57%、EMBL/GenbankのY11129)、ネコの配列(全体のホモロジーが55%、EMBL/GenbankのY07762)、ウシの配列(全体のホモロジーが56%、EMBL/GenbankのU11815)、マウスの配列(全体のホモロジーが55%;EMBL/GenbankのM86671)およびマーモットの配列(全体のホモロジーが57%、EMBL/GenbankのX97019)に対する相同性が示された(図9を参照すること)。ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのIL−12 p40タンパク質に対する、pND89をコード化するChIL−12 p40タンパク質の複数のアラインメントから、それぞれ41%、40%、40%、42%、39%、36%および41%のアミノ酸のホモロジーが与えられる(図10を参照すること)。配列分析からは、aa 20〜21の間に切断部位を有するシグナルペプチドが存在する結果、20 aaのシグナルペプチドと295 aaの成熟タンパク質が生じることが、さらに明らかになった。WSXWSボックス(aa 305〜311)、Ig様C2型ドメイン(aa残基41〜94)およびフィブロネクチンIII型ドメイン(aa残基228〜308)−−これらは両者ともIL−12 p40の特徴である−−の存在が、類似性によって確認された。これらの配列のホモロジーから、クローンpND89がニワトリのIL−12 p40サブユニットをコード化していることが分かる。
アヒルおよびシチメンチョウのIL−12 p40サブユニットをそれぞれコード化しているクローンpND115およびクローンpND117の単離と配列分析。
ニワトリのIL−12 p40配列と、ニワトリとアヒル/シチメンチョウの間に存在する高いホモロジーを利用して、本発明者らはアヒルおよびシチメンチョウのIL−12 p40サブユニットをクローン化しようとした。ニワトリのIL−12 p40の5’末端プライマー
Figure 0004376783
(図8の1から20位のヌクレオチド)とニワトリのIL−12 p40の3’末端プライマー
Figure 0004376783
(図8の948から926位のヌクレオチドに相補的なもの)を組み合わせて、アヒル又はシチメンチョウの脾臓細胞および腎細胞のいずれかから単離された全RNAに関して、RT−PCR反応を実施した。RT−PCR反応から、約1000 ntのPCR断片を得、続いてこれをpCR2.1(商標)ベクター(Invitrogen)内にクローン化した。アヒルのクローンをpND115と表し、そしてシチメンチョウのクローンをpND117とした。クローンpND115およびクローンpND117の配列を広範囲に決定したことから、両方の(開始から終止までの)cDNAクローンが948ヌクレオチドの長さであり、そして315 aaのタンパク質をコード化していることが明らかになった(図11および12を参照すること)。オープンリーディングフレーム(ヌクレオチド1〜948)を含むpND115およびpND117のcDNA配列の分析から、両者とニワトリのIL−12 p40のcDNA配列との同一性は99%を超えていることが示された(図13を参照すること)。推定されるpND115およびpND117のタンパク質の複数のアラインメントから、pND115はニワトリのIL−12 p40と同一であり、そしてpND117とニワトリのIL−12 p40タンパク質との同一性は99%を超えていることが示された(図14を参照すること)。pND115、pND117およびニワトリのIL−12 p40との間のホモロジーの小さな違いは、pND115およびpND117についてのアミノ酸残基のサイレント変異および1アミノ酸残基の変化pND117をもたらすcDNA配列におけるわずかな置換の結果である(図14を参照すること)。三つの配列の高いホモロジーに基づいて、本発明者らは、クローンpND115はアヒルのIL−12 p40サブユニットをコード化し、そしてクローンpND117はシチメンチョウのIL−12 p40サブユニットをコード化していると結論付ける。
組み換え型のニワトリ(Ch)IL−12のキャラクタリゼイション
COS−7細胞の形質移入後(と同時)に分泌されるChIL−12 p40サブユニットおよびChIL−12 p35サブユニットを検出するために、ウェスタンブロット分析を用いた。このために、ネコ(Fe)のIL−12 p40サブユニットのペプチドに対して惹起されたポリクローナル抗体を用いた。この抗FeIL−12 p40ペプチド抗体を用いて、形質移入されたCOS−7細胞の上清中にChIL−12 p40およびChIL−12 p40ホモ二量体:ChIL−12 p80(Ch(p40))を検出することができた(図15、レーン1)。ChIL−12 p35およびChIL−12 p40の両者によって形質移入されたCOS−7細胞からの上清中に、ヘテロ二量体ChIL−12 p70タンパク質(ChIL−12)(図15、レーン4)を検出することができた。このことから、p40鎖およびp35鎖が互いに作用してヘテロ二量体IL−12 p70分子となることが示唆された。ChIL−12 p80は全く検出されなかったか、または極めて少量しか検出されなかったので、ChIL−12 p70の形成は、ホモ二量体のChIL−12 p80の形成よりも効率的であった。さらに、アンチセンスChIL−12 p35のcDNAまたは無関係のウイルスタンパク質(IBV−N)をコード化したcDNA構築物とChIL−12 p40とのcDNA同時形質移入の結果、ヘテロ二量体が形成されなかったので、ChIL−12 p70の形成は特異的である(図15、レーン5〜6)。
ニワトリのIL−12の生物活性:[1]ChIL−12依存性のChIFN−γの誘導
哺乳動物におけるIL−12活性の顕著な特徴は、Tリンパ球によるIFN−γの誘導である。したがって、COS−7細胞で一時的に共発現した後に単離した種々のタンパク質の希釈物によってインキュベーションを行ったニワトリの脾臓細胞の、分離したての培地における、IFN−γのレベルを評価した。HD−11細胞とグリースアッセイ法を用いて、亜硝酸塩の蓄積量の関数として、ChIFN−γを測定した。図16に示されるように、わずかにヘテロ二量体ChIL−12 p70(ChIL−12 p40とChIL−12 p35とが同時形質移入したもの)が、ニワトリの脾臓細胞において、濃度に依存する様式でIFN−γを産生することができる。mockベクターの形質移入またはChIL−12 p40単独の形質移入では、ヘテロ二量体ChIL−12 p70によるレベルにおおよそ匹敵するレベルに、ChIFN−γの分泌を誘導することはできなかった。この次に、FeFlexi−IL−12は有意な量のChIFN−γを誘導しなかったので、ニワトリの脾臓細胞において、IL−12に特異的な種だけがIFN−γを誘導することが明らかである。ChIL−12 p40およびChIL−12 p70(ChIL−12 p40とChIL−12 p35とが同時形質移入したもの)の間のNO産生の違い、ならびにChIL−12 p70とFeFlexi−IL−12との間のその違いは有意であった(P<0.05)。総合すれば、これらの結果から、ChIL−12が生物活性を持ち、そしてニワトリの脾臓細胞を介するIFN−γの誘導はChIL−12に依存することが示唆される。
ニワトリのIL−12の生物活性:[2]ChIL−12−依存性のニワトリの脾臓細胞の増殖
IL−12の別の特性−−いくつかのその他のサイトカインと共有する特性−−は、T細胞の増殖を誘導することである。単離したてのニワトリの脾臓細胞の種々のタンパク質に対する成長応答−−COS−7細胞で一時的に(同時)発現した後に単離したもの−−を、細胞増殖のアッセイによって測定した。わずかにヘテロ二量体ChIL−12 p70(ChIL−12 p40とChIL−12 p35とが同時形質移入したもの)が、ニワトリの脾臓細胞の増殖を誘導することができた(図17)。最初の希釈物について観察された、相対的に増殖が少ないデータを、このパラメータについての過剰摂取の影響によって説明できるかもしれない。ChIL−12 p40単独であっても、FeFlexi−IL−12であっても、同様の増殖応答を誘導することはできなかった。1/6の希釈物から、ChlL−12 p40とChIL−12 p70(ChIL−12 p40とChIL−12 p35とが同時形質移入したもの)との間の増殖の違い、およびChIL−12 p70とFeFlexi−IL−12とのその違いは有意となった(P<0.05)。総合すれば、これらの結果から、ChIL−12が生物活性を持ち、そしてこの分子がニワトリの脾臓細胞の増殖を誘導する能力を有することが分かる。
ニワトリのIL−12の生物活性:[3]一本鎖のChFlexi−IL−12の生物活性
一本鎖のChIL−12 p40と一本鎖のChIL−12 p35との同時形質移入の結果として、生物活性を持つChIL−12 ヘテロ二量体(図16および17)の形成が示された後、一本鎖のIL−12分子(ChFlexi−IL−12)が構築された。ChFlexi−IL−12は一本鎖のp40−p35ヘテロ二量体構築物であり、その中でChIL−12 p40鎖は、インフレームの状態にある「ヒンジ」領域とも呼ばれる(GlySer)−リンカーによって、ChIL−12 p35鎖と結合している。ウェスタンブロット分析によって、COS−7細胞中の形質移入後のChFlexi−IL−12の発現プロフィールがFeFlexi−IL−12のそれと匹敵することを示すことができた。単離したてのニワトリの脾臓細胞をChFlexi−IL−12と一緒にインキュベーションした後、両方のIFN−γの放出ならびに細胞の増殖が観察された(図18および図19)。これらの実験の結果から、ニワトリのIL−12 flexi構築物も生物活性を有することが分かる。
図1は、クローンpat. pk0055. c11(=ChIL−12 p35)のDNA配列およびタンパク質配列である。 図2−1は、ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのp35配列に対するニワトリのp35のDNAのホモロジーである。 図2−2は、ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのp35配列に対するニワトリのp35のDNAのホモロジーである。 図3は、ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのp35配列に対するニワトリのp35のタンパク質のホモロジーである。 図4は、ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのp35配列に対するニワトリのp35断片(アミノ酸65〜205)のタンパク質のホモロジーである。 図5は、クローンChEST582p2の配列である;5’および3’プライマー(それぞれ配列番号18および17)は下線が付されている。 図6は、ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのp40配列に対するニワトリのChEST582p2のタンパク質のホモロジーである。 図7は、IL−12 p40のPCR用の5’縮重プライマーである;配列番号13から16。 図8は、クローンpND89(=ChIL−12 p40)のDNA配列およびタンパク質配列である。 図9−1は、ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのp40配列に対するニワトリのp40のDNAのホモロジーである。 図9−2は、ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのp40配列に対するニワトリのp40のDNAのホモロジーである。 図10は、ヒト、ヒツジ、ウマ、ネコ、ウシ、マウスおよびマーモットのp40配列に対するニワトリのp40のタンパク質のホモロジーである。 図11は、クローンpND115(=アヒルのIL−12 p40)のDNA配列およびタンパク質の配列である。 図12は、クローンpND117(=シチメンチョウのIL−12 p40)のDNA配列およびタンパク質の配列である。 図13は、アヒルおよびシチメンチョウのp40配列に対するニワトリのp40のDNAのホモロジーである。 図14は、アヒルおよびシチメンチョウのp40配列に対するニワトリのp40のタンパク質のホモロジーである。 図15は、ニワトリのIL−12およびその他のcDNA分子による形質移入後のCOS−7細胞培養上清のウェスタンブロット分析である(mock=空ベクターコントロール)。 図16は、ニワトリのヘテロ二量体IL−12依存性の、IFN−γの誘導を示す図である(Fe=ネコ;mock=空ベクターコントロール)。 図17は、ニワトリのヘテロ二量体IL−12依存性の、ニワトリの脾臓細胞の増殖を示す図である(Fe=ネコ;mock=空ベクターコントロール)。 図18は、ニワトリのFlexi−IL−12依存性の、IFN−γの誘導を示す図である(Fe=ネコ;mock=空ベクターコントロール)。 図19は、ニワトリのFlexi−IL−12依存性の、ニワトリの脾臓細胞の増殖を示す図である(Fe=ネコ;mock=空ベクターコントロール)。

Claims (12)

  1. 次のポリペプチドサブユニット:
    −配列番号1に表されるアミノ酸配列と少なくとも95%の類似性を示すアミノ酸配列を有するサブユニット、および
    −配列番号2に表されるアミノ酸配列と少なくとも95%の類似性を示すアミノ酸配列を有するサブユニット
    を含む鳥類IL12タンパク質
  2. 0kDの見かけの分子量を有し、配列番号1、配列番号5、または配列番号7に表されるようなアミノ酸配列を有するポリペプチドサブユニットを含む、請求項1に記載のタンパク質。
  3. −40kDの見かけの分子量および配列番号1に表されるアミノ酸配列を有するポリペプチドサブユニット、および
    −35kDの見かけの分子量および配列番号2に表されるアミノ酸配列を有するポリペプチドサブユニット、
    からなり、該サブユニットが結合している、請求項2に記載のタンパク質。
  4. 次のポリペプチドサブユニット:
    −配列番号1に表されるアミノ酸配列と少なくとも95%の類似性を示すアミノ酸配列を有するサブユニット、および
    −配列番号2に表されるアミノ酸配列と少なくとも95%の類似性を示すアミノ酸配列を有するサブユニット
    の少なくとも一つをコードする、単離された鳥類IL12ポリヌクレオチド。
  5. −配列番号3に表される配列と少なくとも95%の同一性を示すポリヌクレオチド配列
    −配列番号4に表される配列と少なくとも95%の同一性を示すポリヌクレオチド配列からなる群より選択される核酸配列の少なくとも一つを含む、単離された鳥類IL12ポリヌクレオチド。
  6. 請求項4または5に記載のポリヌクレオチドを含む組み換えベクター。
  7. 請求項4若しくは5に記載のポリヌクレオチドまたは請求項6に記載のベクターを含む細胞。
  8. 請求項1から3のいずれか一項に記載のタンパク質および医薬適合性の担体を含有するアジュバント組成物。
  9. 医薬適合性の担体とともに、鳥類の病原体に由来する活性物質および請求項1から3のいずれか一項に記載のタンパク質を含有するワクチン組成物。
  10. 免疫賦活剤としての請求項1から3のいずれか一項に記載のタンパク質の使用。
  11. ワクチンアジュバントにおける請求項1から3のいずれか一項に記載のタンパク質の使用。
  12. 医薬適合性の担体とともに請求項1に記載のタンパク質を含有する医薬組成物。
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