図1は、本発明にかかる募金システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。なお、ここでは、説明の簡単のために自動販売機を用いた募金システムについて説明する。
図1において、この募金システム10は、募金を行う対象となる複数の自動販売機、上記募金の種類および上記募金の実施期間の情報を指定して、配信する配信手段としての配信サーバ11と、複数の種類の商品を販売する自動販売機21と、募金種類別募金金額を受信する自動販売機21の管理業者の自動販売機管理サーバ51と、同じく募金種類別募金金額を受信する募金団体の募金団体サーバ61と、配信サーバ11、自動販売機21、自動販売機管理サーバ51および募金団体サーバ61が接続されるネットワーク71とを備える。なお、ネットワーク71は、インターネット網、プライベートネットワーク網、携帯電話網、PHS網、LAN,CATV網などの有線、無線を問わない様々なネットワークを示すものである。この実施の形態では、たとえばPHS網を介して各サーバ11,51,61と自動販売機21とが通信するものとする。
配信サーバ11は、たとえば募金団体、自動販売機運営会社もしくは上記以外の第三者機関に設置、管理されており、ネットワーク71を介して無線通信で自動販売機21に募金情報の配信を行う。なお、配信サーバ11の詳細な構成、動作および処理手順の説明は後述する。
自動販売機21は、複数の商品見本22(図1中、商品見本22a〜22h)と、商品見本22に対応した商品の販売価格表23(図1中、23a〜23h)と、商品見本22に対応した商品の商品選択ボタン24(24a〜24h)と、紙幣を入金する紙幣入金口25と、硬貨を入金する硬貨入金口26と、返却レバー27と、電子マネーシステムを利用して入金するためのカードを挿入し、また返却するカード挿入口28と、電子マネーシステムを利用して入金するための携帯電話を接続する接続部29と、募金先の団体を指定する募金先指定ボタン30と、募金金額を入力するテンキー31が表示されるとともに、各種メッセージが表示される表示部32を有するタッチパネル33と、募金を選択するための選択ボタン34と、釣銭を出金する釣銭出金口35と、商品を取り出す取出口36と、を備える。また、37は、ネットワーク71を介してサーバ11,51,61と無線通信する際に使用するPHSアンテナを示す。なお、自動販売機21には、たとえば募金金額の決定ボタンやキャンセルボタン等を設けることも可能であり、自動販売機21の詳細な構成、動作及び処理手順は後述する。
自動販売機管理サーバ51は、たとえば自動販売機運営会社に設置、管理されており、自動販売機21からネットワーク71を介して無線通信で送信されたデータより募金種類別の募金金額を集計している。なお、自動販売機管理サーバ51の詳細な構成、動作及び処理手順は後述する。
募金団体サーバ61は、たとえば募金団体もしくは第三者機関に設置、管理されており、自動販売機21からネットワーク71を介して無線通信で送信されたデータより募金種類別の募金金額を集計して、この集計値と自動販売機21の管理業者からの送金金額を比較し、その送金金額の妥当性を判断している。なお、募金団体サーバ61の詳細な構成、動作及び処理手順は後述する。
次に、配信サーバ11のハードウエア構成について説明する。図2は、配信サーバ11のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図2において、配信サーバ11は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、HDD(ハードディスクドライブ)104と、HDハードディスク)105と、FDD(フロッピー(登録商標)ディスクドライブ)106と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フロッピー(登録商標)ディスク)107と、ディスプレイ108と、KB(キーボード)109と、マウス110と、スキャナ111と、プリンタ112と、I/F(インターフェース)113と、これら構成部を接続させるバス114と、を備える。
CPU101は、配信サーバ11全体の制御を司る。ROM102は、配信サーバ11の基本動作を司るOS102aと、ネットワーク71を介して自動販売機21と通信する通信プログラム102bと、募金を行う対象となる複数の自動販売機と、前記募金の種類と、前記募金の実施期間との情報を含む募金情報を指定する動作を行うための募金情報指定プログラム102cと、募金情報を記憶する動作を行うための募金情報格納プログラム102dなどを記憶している。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。
HDD104は、CPU101の制御にしたがってHD105に対するデータのリード/ライトを制御する。HD105は、HDD104の制御で書き込まれたデータを記憶する。具体的には、KB109やマウス110から入力された募金情報を記憶する。募金情報を記憶しておくことにより、I/F113を介した自動販売機21への募金情報の即時及び定期通信を可能にする。
また、FDD106は、CPU101の制御にしたがってFD107に対するデータのリード/ライトを制御する。FD107は、FDD106の制御で書き込まれたデータを記憶する。着脱可能な記録媒体として、FD107の他、CD−ROM(CD−RW)、MO、DVDなどであってもよい。ディスプレイ108は、KB109及びマウス110からの募金情報、画像、機能情報などのデータを表示する。たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどである。
KB109は、文字、数値、各種指示などの入力のためのキーを備え、データ入力を行う。マウス110は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウインドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様の機能を備えるものであれば、トラックボール、ジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ111は、画像を光学的に読み取る。プリンタ112は、データを記録紙に印刷する。たとえば、レーザプリンタ、インクジェットプリンタなどである。I/F113は、入出力端子を介して、外部装置あるいはネットワーク71などに接続され、データの入出力のインターフェースを司る。
次に、配信サーバ11の機能的構成について、図3のブロック図を用いて説明する。図3は、配信サーバ11の機能的構成の一例を示したブロック図である。図3に示すように、配信サーバ11は、募金情報を指定する対象指定手段としての募金情報指定部201と、募金情報指定部201により指定された募金情報を記憶する記憶部202と、募金情報の配信を行う配信手段としての募金情報配信部203とを備える。
募金情報指定部201は、募金を行う対象となる複数の自動販売機と、この募金の種類と、この募金の実施期間との情報を含む募金情報を指定している。募金情報指定部201は、たとえば図2に示したCPU101、OS102aおよび募金情報指定プログラム102cによりその機能を実現することができる。たとえば配信サーバ11の管理者がKB109やマウス110などの情報入力手段を使って、募金情報を指定して記憶部202に記憶させている。
記憶部202は、募金を行う対象となる自動販売機毎に、取り扱う募金の種類と、募金の実施期間との情報を記憶している。記憶部202は、たとえば図2に示したHD105、HDD106および募金情報格納プログラム102dによりその機能を実現することができる。
募金情報配信部203は、記憶部202に記憶された募金情報を配信している。募金情報配信部203は、たとえば図2に示したI/F113と通信プログラム102bによりその機能を実現することができる。募金情報配信部203は、記憶部202に記憶された募金情報のうち、募金の種類と、この募金の実施期間との情報からなる募金情報を、ネットワーク71を介して、即時及び定期的にこの募金を行う対象となる自動販売機21を含む複数の自動販売機に配信している。
次に、自動販売機21の内部構成について説明する。図4は、図1に示した自動販売機21の内部構成の一例を示す構成図である。図4において、自動販売機21は、商品見本22を格納した商品見本部211と、商品選択ボタン24を配置した商品選択部212と、電子マネーを利用したカードを処理するカード部213と、電子マネーを利用した携帯電話を処理する携帯電話部214と、商品の販売価格または募金金額と硬貨入金口26から入金された金額またはテンキー31で決定された金額とから、釣銭金額を算出する金銭処理部215と、ネットワーク71を介して各サーバ11,51,61と接続する通信部216と、を有する。
カード部213には、カード挿入口28から挿入された、たとえば前払い用の磁気カードの情報(たとえば残高など)を読み取り、募金金額に関する情報(たとえば募金金額、募金回数、募金日時など)を記録する読取書込部213aと、読み取った情報を出力する情報出力部213bと、を備える。
携帯電話部214には、接続部29に接続された、携帯電話から残高などの情報を読み取り、募金金額に関する情報(たとえば募金金額、募金回数、募金日時など)を記録する読取書込部214aと、読み取った情報を出力する情報出力部214bと、を備える。
次に、自動販売機21のハードウエア構成について説明する。図5は、図1に示した自動販売機21のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図5において、自動販売機21は、CPU221と、メモリ222と、I/F(インターフェース)223と、ディスプレイ229と、テンキー31と選択ボタン34と、商品選択ボタン24と、募金先指定ボタン30と、カード部213と、携帯電話部214と、これら構成部を接続させるバス228と、を備える。
CPU221は、自動販売機21全体の制御を行うプロセッサであり、図4に示した主制御部217の主要な構成要素であって、後述するROM225に記憶されたプログラムにしたがって所定の処理を行う。
メモリ222は、CPU221のワークエリアとして使用されるRAM224、基本プログラムなどを記憶しておくROM225、募金金額などの各種データを記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ226、各募金情報を記憶するFIFO(ファースト イン ファースト アウト)メモリ227と、を備える。
ROM225には、自動販売機21の基本的な動作(商品の搬送や釣銭金額の算出)を制御する自動販売機制御プログラム225aと、ネットワーク71を介してサーバ11,51,61と通信するための通信プログラム225bと、カード部213を制御して電子マネーを利用したカードの読み取り制御や、募金金額に関する情報を記録する書き込み制御を行うカード部制御プログラム225cと、携帯電話部214を制御して電子マネーを利用した携帯電話の読み取り制御や、募金金額に関する情報を記録する書き込み制御を行う携帯電話部制御プログラム225d、募金先や募金金額の決定を行う募金決定プログラム225eと、が含まれている。FIFOメモリ227は、複数の募金先の募金情報を管理しており、また各募金情報は、それぞれの募金情報を区別するためのデータ、たとえば募金の種類を識別するための募金種別ID、募金管理団体を識別するための募金管理団体IDなどが付加されている。
I/F223は、自動販売機21内部と外部装置、特にサーバ11,51,61とのインターフェースを司る。具体的には、RC232C用の接続制御ドライバなどから構成される。
ディスプレイ229は、各種情報やメッセージを表示するものであり、図1に示したタッチパネル33の主要な構成要素であって、たとえば硬貨入金口26から入金された通貨(紙幣もしくは硬貨)の合計金額を表示したり、算出された釣銭金額を表示したり、募金時の操作指示を表示させたり、広告などを表示する。ディスプレイは、たとえば液晶ディスプレイなどを用いることができる。
なお、自動販売機21のハードウエア構成としては、商品を格納、搬送する機構や代金を格納する機構も当然含まれるが、これについては、従来の技術が適用可能であり、ここではその詳細な説明を省略する。
次に、自動販売機21の機能的構成について説明する。図6は、図1に示した自動販売機21の機能的構成を示すブロック図である。図6において、自動販売機21は、設定手段としての募金設定部301と、募金指定手段としての募金先指定部302と、許可手段としての許可部303と、入金手段としての入金部304と、販売提供手段としての商品販売部305と、カード部213と、携帯電話部214と、金額指定手段としての募金金額指定部306と、入金情報取得手段としての金額算出部307と、記憶部308と、出金送信選択部309と、通知手段としての送信部310と、出金部311と、表示手段としての表示部312と、を備える。また、カードおよび携帯電話は、個人の識別情報である個人IDを記憶し、個人毎の募金金額を管理することも可能である。この場合、カード部213と携帯電話部214は、この個人毎の募金金額の情報を読み出して記憶部308に記憶させ、情報出力部313から金額算出部307で新たに募金した金額を加えた募金金額の情報をカードおよび携帯電話のメモリに書き込んで、募金金額の変更を行うことも可能である。
募金設定部301は、配信サーバ11から配信される募金情報を受信して設定する。すなわち、募金設定部301は、受信した募金の種類と、前記募金の実施期間との情報を含む募金情報を、許可部303を介して記憶部308に記憶しており、たとえば通信部216、I/F223、通信プログラム225b(図5参照)によりその機能を実現することができる。募金先指定部302は、利用者が募金したい募金先を指定している。募金先指定部302は、たとえば募金先指定ボタン30(図1参照)によりその機能を実現することができる。なお、募金先指定部302による募金先の指定は、たとえばテンキー31と、ディスプレイ229を用いてメッセージを表示して対話的に指定してもよいし、音声によりメッセージを流すことで対話的に指定してもよい。
許可部303は、募金設定部301で設定された募金情報に基づき、募金先指定部302で指定された募金先に対して募金を許可するかどうか判断している。許可部303は、たとえばCPU221、募金決定プログラム225e(図5参照)によりその機能を実現することができる。
入金部304は、商品に対しての金銭および募金に対しての金銭を入金する。ここで商品に対しての金銭とは、購入したい商品に対してユーザが自動販売機21に投入する金銭をいい、募金に対しての金銭とは、所定の募金先に入金したい金額に対してユーザが自動販売機21に投入する金銭をいう。入金部304は、たとえば紙幣入金口25、硬貨入金口26(図1参照)、金銭処理部215(図4参照)および自動販売機制御プログラム225a(図5参照)によりその機能を実現することができる。
商品販売部305は、商品選択ボタン24(図5参照)により選択された商品を搬送し、その販売価格を金額算出部307に送出する。商品販売部305は、自動販売機21の物理的機構の大半を占める。商品販売部305は、従来技術が適用される図示しない商品搬送部や取出口36(図1参照)、主制御部217(図4参照)などによりその機能を実現することができる。募金金額指定部306は、所定の募金先に入金する募金金額を指定している。募金金額指定部306は、テンキー31、ディスプレイ229(図5参照)を用いてメッセージを表示して対話的に指定する。なお、募金金額指定部306による募金金額の指定は、音声によりメッセージを流して対話的に指定してもよい。
金額算出部307は、入金部304から入金した支払金額から商品販売部305で販売した商品の販売価格を差し引いた釣銭金額を算出する。また、金額算出部307は、入金部304から入金した金額から募金金額指定部306で指定された募金金額を差し引いた釣銭金額を算出する。さらに、金額算出部307は、カード部213および携帯電話部214から入力した金額情報から募金金額指定部306で指定された募金金額を差し引いた釣銭金額を算出する。金額算出部307は、たとえば金銭処理部215、自動販売機制御プログラム225a、募金決定プログラム225eによりその機能を実現することができる。
記憶部308は、金額算出部307で算出された釣銭や募金金額の情報を記憶する。また、記憶部308は、募金設定部301が設定した募金情報を記憶する。さらに、記憶部308は、金額算出部307で算出された釣銭を、カード部213または携帯電話部214により入力された募金金額に加算して、再びカードまたは携帯電話に記録する。記録部308は、フラッシュメモリ226、FIFOメモリ227、カード部制御プログラム225c、携帯電話部制御プログラム225dによりその機能を実現することができる。
出金送信選択部309は、金額算出部307において算出された釣銭(硬貨、紙幣)を出金部311に出金するか、所定募金先へ募金するかの選択を行う。出金が選ばれた場合は、自動販売機制御プログラム225a(図5参照)の制御のもと、釣銭出金口35から釣銭が出金され、選択ボタン34により募金が選ばれた場合は、募金決定プログラム225eの制御のもと、送信部310から釣銭金額または募金金額が自動販売機管理サーバ51および募金団体サーバ61に送信される。出金送信選択部309は、選択ボタン34、自動販売機制御プログラム225a、募金決定プログラム225eによりその機能を実願することができる。
送信部310は、金額算出部307で算出された釣銭金額または募金金額を募金先指定部302で指定された募金先へ送信する。送信部310は、ユーザが商品を購入した時点でその都度情報をサーバ51,61へ送信してもよいし、ある件数まとまった時点、たとえば10人が自動販売機21を利用した時点でそれぞれ指定されたサーバ51,61へ送信してもよい。その他、所定の時間間隔もしくは所定時刻にサーバ51,61へ送信するようにしてもよい。送信部310は、たとえばPHSアンテナ37(図1参照)、通信部216(図4参照)、通信プログラム225b、I/F223(図5参照)によりその機能を実現することができる。
出金部311は、出金送信選択部309で釣銭出金が選択された場合に、金額算出部307により算出された釣銭金額に相当する釣銭を出金する。出金部311は、釣銭出金口35(図1参照)、金銭処理部215(図4参照)、自動販売機制御プログラム225a(図5参照)によりその機能を実現することができる。
表示部312は、記憶部308に記憶された募金情報や各種メッセージなどを表示する。表示部312は、募金決定プログラムの制御のもと、実施期間になった募金情報や予約された募金情報をディスプレイ229上に表示する。情報出力部313は、カードおよび携帯電話が個人IDを持ち、個人毎の募金金額を管理する場合、記憶部308に記憶された募金金額に関する情報をカードおよび携帯電話のメモリに出力して記録させて、募金金額の変更およびカードの返却を行う。情報出力部313は、たとえばカード挿入口28、接続部29(図1参照)、カード部制御プログラム225c、携帯電話部制御プログラム225dによりその機能を実現することができる。
次に、自動販売機管理サーバ51について説明する。自動販売機管理サーバ51は1台しか示してないが、これに限ることなく複数台から構成されていてもよい。図7は、図1に示した自動販売機管理サーバ51のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図7において、自動販売機管理サーバ51は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、HDD(ハードディスクドライブ)504と、HD(ハードディスク)505と、FDD(フロッピー(登録商標)ディスクドライブ)506と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フロッピー(登録商標)ディスク)507と、ディスプレイ508と、KB(キーボード)509と、マウス510と、スキャナ511と、プリンタ512と、I/F(インターフェース)513と、これら構成部を接続させるバス514と、を備える。自動販売機管理サーバ51は、配信サーバ11とほぼ同様の構成であり、配信サーバ11と同様の構成部に関してはその詳細な説明は省略する。この自動販売機管理サーバ51が配信サーバ11と異なる点は、ROM502が、自動販売機管理サーバ51の基本動作を司るOS502aと、ネットワーク71を介して自動販売機21と通信する通信プログラム502bと、自動販売機21から受信した募金金額を格納する制御を行う募金金額格納プログラム502cを備える点である。
次に、自動販売機管理サーバ51の機能的構成について説明する。図8は、図1に示した自動販売機管理サーバ51の機能的構成を示すブロック図である。図8において、自動販売機管理サーバ51は、受信部521と、加算部522と、記憶部523と、出力部524と、を備える。
受信部521は、自動販売機21から送信された募金金額および販売代金を受信する。また、必要に応じて、商品の販売時刻も受信する。受信部521は、たとえば図7に示したI/F513、通信プログラム502bによりその機能を実現することができる。
加算部522は、記憶部523に既に記憶されている募金金額を読み出し、受信部521により受信された募金金額を加算して新たな募金金額として記憶部523に再格納する。また、加算部522は、受信部521で募金金額を受信した受信時間についても記憶部523に併せて格納することも可能である。加算部522は、たとえば図7に示したCPU501、OS502a、募金金額格納プログラム502cによりその機能を実現することができる。
記憶部523は、受信部521で受信した募金金額を記憶し、また加算部522で加算処理された募金金額を記憶する。記憶部523は、たとえば図7に示したHD505、HDD504,募金金額格納プログラム502cによりその機能を実現することができる。また、記憶部523には、加算部522で加算された自動販売機21での販売代金も記憶されている。
出力部524は、記憶部523に記憶された募金金額の情報を管理者に出力する。出力部524は、たとえばディスプレイ508またはプリンタ512によりその機能を実現することができる。
次に、募金団体サーバ61について説明する。募金団体サーバ61は1台しか示してないが、これに限ることなく複数台から構成されていてもよい。図9は、図1に示した募金団体サーバ61のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図9において、募金団体サーバ61は、自動販売機管理サーバ51とほぼ同様の構成であるので、自動販売機管理サーバ51と同様の構成部に関しては、その詳細な説明は省略する。この募金団体サーバ61が自動販売機管理サーバ51と異なる点は、ROM602が、募金団体サーバ51の基本動作を司るOS602aと、ネットワーク71を介して自動販売機21と通信する通信プログラム602bと、自動販売機21から受信した募金金額を格納する制御を行う募金金額格納プログラム602cの他に、募金金額の比較を行う募金金額比較プログラム602dを備える点である。
次に、募金団体サーバ61の機能的構成について説明する。図10は、図1に示した募金団体サーバの機能的構成の一例を示すブロック図である。図10において、募金団体サーバ61は、自動販売機管理サーバ51とほぼ同様の構成であるので、自動販売機管理サーバ51と同様の構成部に関しては、その詳細な説明は省略する。図10において、この募金団体サーバ61が自動販売機管理サーバ51と異なる点は、募金金額を入力する入力部624と、比較部625をさらに備える点である。
入力部624は、管理者が入力する募金金額を比較部625に出力する。入力部624は、たとえばKB609、マウス610によりその機能を実現することができる。
比較部625は、入力部624から入力する募金金額と、記憶部623に記憶されている募金金額とを比較する。比較部625は、図9に示したCPU601、募金金額比較プログラム602dによりその機能を実現することができる。
次に、商品購入時および募金時の動作について説明する。図11は、本発明の実施の形態にかかる複数募金実施時のタイムチャートである。図11では、たとえばA募金とB募金の実施期間が異なる場合を示している。また、自動販売機21の基本動作としては、1.待機時(通常モード)、2.購入時(通常モード)、3.待機時(募金モード)、4.購入・募金時(募金モード)、5.待機時(通常モード・募金予約設定中)、6.待機時(募金モード・募金予約設定中)の動作がある。
1.待機時(通常モード)は、募金が行えない状態であり、図1に示した募金を選択するための選択ボタン34およびタッチパネル33などの募金操作が無効になる。また、表示部32では、たとえば広告、ニュース、地域情報、時刻の表示をサイクリックに行うものとする。
2.購入時(通常モード)は、募金が行えない状態での金銭投入から商品搬出までを示し、募金を選択するための選択ボタン34およびタッチパネル33などの募金操作が無効になる。また、表示部32では、待機時は1.待機時と同じ表示を行い、商品の購入時には、たとえば購入メッセージとして、「商品を選択して下さい!」、「ご購入有り難うございました!」などのメッセージ表示を行うものとする。
3.待機時(募金モード)は、募金が行える状態での待機状態を示し、表示部32では、たとえば募金広告、広告、募金広告、ニュース、募金広告、地域情報、募金広告、時刻、募金広告、募金経過報告の表示をサイクリックに行うものとする。
4.購入・募金時(募金モード)は、募金が行える状態での金銭投入から商品搬出までを示し、募金を選択するための選択ボタン34およびタッチパネル33などの募金操作が可能となる。また、表示部32では、商品の購入時には、たとえば購入メッセージとして、「商品を選択して下さい!」、「ご購入有り難うございました!」などの表示を行うものとする。また、募金時には、対話型で募金手順を導く。表示部32では、たとえば、「募金先を選択して下さい」、「募金金額を指定して下さい」、「募金してもよろしいでしょうか?」、「募金有り難うございました」などのメッセージ表示を行うものとする。
5.待機時(通常モード・募金予約設定中)は、募金が行えない状態で、募金の予約を設定している状態を示し、募金を選択するための選択ボタン34およびタッチパネル33などの募金操作が無効となる。表示部32では、たとえば募金予告、広告、募金予告、ニュース、募金予告、地域情報、募金予告、時刻の表示をサイクリックに行うものとする。
6.待機時(募金モード・募金予約設定中)は、募金が行える状態で、かつ募金の予約を設定している状態を示し、募金を選択するための選択ボタン34およびタッチパネル33などの募金操作が可能となる。また、表示部32では、たとえば募金広告、募金予告、広告、募金広告、ニュース、募金広告、募金予告、地域情報、募金広告、募金予告、時刻、募金広告、募金予告、募金経過報告の表示をサイクリックに行うものとする。
なお、ここで自動販売機21に搭載されている表示部32で表示するメッセージの例を以下に示す。
(1)広告は、たとえば自動販売機運営会社の広告、商品の広告、契約広告(第三社の広告/広告契約料を取る)などである。(2)ニュースは、たとえば時事通信ニュース、読売、毎日、日経等の全国版ニュース、地方新聞ニュースなどである。(3)地域情報は、たとえば地方自治体情報などである。(4)時刻は、現在の時刻などである。(5)募金広告は、募金団体毎の募金情報などで、たとえば「ただ今、○○地震救済募金を実施しております。多くの被災者が、今現在も不自由な生活を余儀なくされております。皆様のご協力を宜しくお願い致します。」などである。(6)募金予告は、募金団体毎の募金予告情報で、たとえば「○月○日〜△月△日まで□□募金を実施致します。当自動販売機では、実施期間中、募金を行うことができます。皆様のご協力をお待ちしております。」などである。(7)募金結果・結果報告は、現在実施中の募金結果や終了した募金の結果報告情報であり、たとえば○○募金の累計金額は、○○○○○○円です。ご協力有り難うございます。△月△日をもちまして、□□募金を終了致しました。合計○○△△□□円でした、皆様、ご協力有り難うございました。」などである。
次に、図11に示す(1)〜(7)の時点における自動販売機21の動作を説明する。図12は、図11に示す(1)の時点における自動販売機21の動作を説明するためのフローチャートである。図12において、自動販売機21は、まず1.待機時(通常モード)を実施する(ステップS901)。そして、紙幣入金口25または硬貨入金口26から金銭が投入されると(ステップS902)、2.購入時(通常モード)を実施する(ステップS903)。
次に、商品選択ボタン24が押されたかどうか判断する(ステップS904)。ここで、商品選択ボタン24が押されず(ステップS904:No)、募金ボタンである選択ボタン34が押されると(ステップS905)、ステップS903に戻って、2.購入時(通常モード)を実施する。また、商品選択ボタン24が押された場合(ステップS904:Yes)、該当する商品を取出口36に搬出する(ステップS906)。
次に、釣銭があるかどうか判断する(ステップS907)。ここで、釣銭がなく、入金が商品価格と同じ場合(ステップS907:No)、上記動作を終了する。また、入金が商品価格より多い、釣銭がある場合(ステップS907:Yes)、釣銭出金口35から釣銭の払い出しを行う(ステップS908)。なお、商品購入が行われない待機時には、1.待機時(通常モード)のみを実施する。
図13は、図11に示す(2)の時点における自動販売機21の動作を説明するためのフローチャートである。図13において、自動販売機21は、まず5.待機時(通常モード・募金予約設定中)を実施する(ステップS910)。そして、紙幣入金口25または硬貨入金口26から金銭が投入されると(ステップS911)、2.購入時(通常モード)を実施する(ステップS912)。
次に、商品選択ボタン24が押されたかどうか判断する(ステップS913)。ここで、商品選択ボタン24が押されず(ステップS913:No)、募金ボタンである選択ボタン34が押されると(ステップS914)、ステップS912に戻って、2.購入時(通常モード)を実施する。また、商品選択ボタン24が押された場合(ステップS913:Yes)、該当する商品を取出口36に搬出する(ステップS915)。
次に、釣銭があるかどうか判断する(ステップS916)。ここで、釣銭がなく、入金が商品価格と同じ場合(ステップS916:No)、上記動作を終了する。また、入金が商品価格より多い、釣銭がある場合(ステップS916:Yes)、釣銭出金口35から釣銭の払い出しを行う(ステップS917)。なお、商品購入が行われない待機時には、5.待機時(通常モード・募金予約設定中)のみを実施する。
図14は、図11に示す(3)の時点における自動販売機21の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この動作では、金銭の投入後に募金ボタンである選択ボタン34を押して、募金動作を行う募金ボタン後押しの場合を説明する。
図14において、自動販売機21は、まず3.待機時(募金モード)を実施する(ステップS920)。そして、紙幣入金口25または硬貨入金口26から金銭が投入されると(ステップS921)、4.購入・募金時(募金モード)を実施する(ステップS922)。
次に、募金ボタンである選択ボタン34が押されたかどうか判断する(ステップS923)。ここで、選択ボタン34が押されない場合は(ステップS923:No)、返却を実施するかどうか判断する(ステップS924)。ここで、返却を実施する場合(ステップS924:Yes)、たとえば返却レバー27の操作や図示しないキャンセルボタンを押す(タッチパネル33も含む)などがあった場合、紙幣入金口25または釣銭出金口35に金銭を払い出す(ステップS925)。また、返却を実施しない場合(ステップS924:No)、商品選択ボタン24が押され(ステップS926)、該当する商品を取出口36に搬出する(ステップS927)。なお、この実施の形態では、上記の返却行為は、この動作フローの中のどの時点で行っても、金銭が紙幣入金口25または釣銭出金口35に払い出されるものとする。
次に、釣銭があるかどうか判断する(ステップS928)。ここで、釣銭がなく、入金が商品価格と同じ場合(ステップS928:No)、上記動作を終了し、また入金が商品価格より多い、釣銭がある場合(ステップS928:Yes)、ステップS923に戻って募金ボタンである選択ボタン34が押されたかどうか判断する。
このステップS923において、選択ボタン34が押された場合(ステップS923:Yes)、募金先の団体を指定する募金先指定ボタン30によって募金先を指定し(ステップS929)、さらにテンキー31を操作して募金金額を指定する(ステップS930)。そして、図示しない決定ボタン(タッチパネル33も含む)を押すことで(ステップS931)、募金金額が決定する。
次に、投入された金額の全額募金かどうか判断する(ステップS932)。ここで、投入された金額が全額募金の場合(ステップS932:Yes)、御礼のメッセージを流し(ステップS933)、上記動作を終了する。なお、このメッセージは、表示部32にメッセージ表示しても良いし、音声によりメッセージを流すことで行ってもよい。また、投入された金額が全額募金でない場合(ステップS932:No)、募金を続けるかどうか判断する(ステップS934)。
ここで、募金を続ける場合(ステップS934:Yes)、ステップS929に戻って、募金先の指定を行って募金行為を続行する。また、募金を続けない場合(ステップS934:No)、残金を紙幣入金口25または釣銭出金口35に払い出して(ステップS935)、上記動作を終了する。なお、商品購入も募金も行われない待機時には、3.待機時(募金モード)のみを実施する。
図15は、図11に示す(4)の時点における自動販売機21の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この動作では、金銭の投入前に募金ボタンである選択ボタン34を押して、募金動作を行う募金ボタン先押しの場合を説明する。
図15において、自動販売機21は、まず3.待機時(募金モード)を実施する(ステップS940)。そして、募金ボタンである選択ボタン34が押されたかどうか判断する(ステップS941)。ここで、選択ボタン34が押された場合は(ステップS941:Yes)、金銭投入を促して(ステップS942)、紙幣入金口25および硬貨入金口26への金銭投入を行わせる(ステップS943)。また、選択ボタン34が押されない場合は(ステップS941:No)、ステップS943に進んで紙幣入金口25および硬貨入金口26への金銭投入を行わせる。なお、金銭投入を促す動作は、たとえば表示部32にメッセージ表示させても良いし、音声によってメッセージを流すことで行ってもよい。
次に、自動販売機21は、金銭が投入されると、4.購入・募金時(募金モード)を実施し(ステップS944)、募金ボタンである選択ボタン34が押されたかどうか判断する(ステップS945)。ここで、選択ボタン34が押されない場合は(ステップS946:No)、返却を実施するかどうか判断する(ステップS947)。ここで、返却を実施する場合(ステップS947:Yes)、たとえば返却レバー27の操作や図示しないキャンセルボタンを押す(タッチパネル33も含む)などがあった場合、紙幣入金口25または釣銭出金口35に金銭を払い出す(ステップS948)。また、返却を実施しない場合(ステップS947:No)、商品選択ボタン24が押され(ステップS949)、該当する商品を取出口36に搬出する(ステップS950)。なお、この実施の形態では、上記の返却行為は、この動作フローの中のどの時点で行っても、金銭が紙幣入金口25または釣銭出金口35に払い出されるものとする。
次に、釣銭があるかどうか判断する(ステップS951)。ここで、釣銭がなく、入金が商品価格と同じ場合(ステップS951:No)、上記動作を終了し、また入金が商品価格より多い、釣銭がある場合(ステップS951:Yes)、ステップS945に戻って募金ボタンである選択ボタン34が押されたかどうか判断し、選択ボタン34が押されない場合、選択ボタン34を押すかどうか判断する(ステップS946)。このステップS946において、選択ボタン34を押す場合は(ステップS946:Yes)、募金先の団体を指定する募金先指定ボタン30によって募金先を指定し(ステップS952)、さらにテンキー31を操作して募金金額を指定する(ステップS953)。そして、図示しない決定ボタン(タッチパネル33も含む)を押すことで(ステップS954)、募金金額が決定する。
次に、投入された金額の全額募金かどうか判断する(ステップS955)。ここで、投入された金額が全額募金の場合(ステップS955:Yes)、御礼のメッセージを流し(ステップS956)、上記動作を終了する。なお、このメッセージは、表示部32にメッセージ表示しても良いし、音声によりメッセージを流して行ってもよい。また、投入された金額が全額募金でない場合(ステップS955:No)、募金を続けるかどうか判断する(ステップS957)。
ここで、募金を続ける場合(ステップS957:Yes)、ステップS952に戻って、募金先の指定を行って募金行為を続行する。また、募金を続けない場合(ステップS957:No)、残金を紙幣入金口25または釣銭出金口35に払い出して(ステップS958)、上記動作を終了する。なお、商品購入も募金も行われない待機時には、6.待機時(募金モード・募金予約設定中)のみを実施する。
次に、図11に示す(5)の時点における自動販売機21の動作を説明する。この(5)の時点における自動販売機21の動作は、金銭投入後に募金ボタンである選択ボタン34を押して、募金動作を行う募金ボタン後押しの場合には、図14と同様の動作を行い、また金銭の投入前に募金ボタンである選択ボタン34を押して、募金動作を行う募金ボタン先押しの場合には、図15と同様の動作を行う。なお、商品購入も募金も行われない待機時には、3.待機時(募金モード)のみを実施する。
次に、図11に示す(6)の時点における自動販売機21の動作を説明する。この(6)の時点における自動販売機21の動作も、上記と同様に、金銭投入後に募金ボタンである選択ボタン34を押して、募金動作を行う募金ボタン後押しの場合には、図14と同様の動作を行い、また金銭の投入前に募金ボタンである選択ボタン34を押して、募金動作を行う募金ボタン先押しの場合には、図15と同様の動作を行う。なお、商品購入も募金も行われない待機時には、3.待機時(募金モード)のみを実施する。
次に、図11に示す(7)の時点における自動販売機21の動作を説明する。この7)の時点における自動販売機21の動作は、図12と同様の動作を行う。また、商品購入が行われない待機時には、1.待機時(通常モード)のみを実施する。
なお、以上の募金システム10では、携帯電話、募金用のカードなどで個人情報である個人IDを識別できて、個人毎の募金金額を管理することが可能であるが、この他にたとえば募金金額、募金を行う募金頻度が指定した値を超えた場合、自動販売機から飲物をサービスする、また景品を提供するなどの募金プロモーションを提供することも可能である。また、この募金システムでは、たとえば自動販売機管理業者のホームページを公共のネットワーク上に公開するホームページ用のホストコンピュータが、自動販売機管理サーバ51から募金金額の集計値を受け取り、自動販売機管理業者のホームページ上にその募金金額の集計値を掲載して、募金の信頼性の向上、募金者の募金意欲の向上を図ることも可能である。さらに、この募金システムでは、たとえば募金団体のホームページを公共のネットワーク上に公開するホームページ用のホストコンピュータが、募金団体サーバ61から募金金額の集計値を受け取り、自動販売機管理業者のホームページ上にその募金金額の集計値を掲載して、募金の信頼性の向上、募金者の募金意欲の向上を図ることも可能である。
また、この募金用自動販売機は、募金者に安心して募金してもらえる手段も有する。たとえば、そのような手段として、募金用自動販売機認定シールを該当する自動販売機に貼ったり、表示部で所定機関の許可を受けたことを示す許可済みをPRしたり、テレビジョンなどで広告したり、テレビCMを表示部32に表示したり、証明書画像データを定期的にサーバから配信し、表示部32に表示させるなどの手段である。
また、以上の募金システム10は、図1を中心としたシステム構成として、配信サーバ11と、自動販売機21と、自動販売機管理サーバ51と、募金団体サーバ61は、それぞれ1台ずつが示された例を説明したが、それぞれが複数台ネットワーク71に接続されていてもよい。図16−1は、システム構成の他の第1例を示した概略図であり、募金情報を配信する複数の配信サーバを有する複数募金情報配信サーバ型のシステムである。また、図16−2は、システム構成の他の第2例を示した概略図であり、単一の配信サーバが募金情報を配信する単一募金配信サーバ型のシステムである。
図16−1では、A募金団体、B募金団体、C募金団体は、各種の募金を行う募金団体であり、募金団体サーバ61をそれぞれ備える。A募金団体は、a飲料メーカーとc飲料メーカーと契約し、B募金団体は、bオペレータとdオペレータと契約し、C募金団体は、c飲料メーカーとdオペレータと契約している。a飲料メーカー、bオペレータ、c飲料メーカー、dオペレータは、自動販売機を管理する自動販売機管理業者であり、配信サーバ11と自動販売機管理サーバ51をそれぞれ備える。
a飲料メーカーは、A募金団体と契約し、複数の自動販売機21aを管理している。自動販売機21aでは、A募金を実施しているため、A募金団体の配信サーバから配信される募金情報を管理し、この募金情報に基づいて、上記募金の動作フローを実行している。bオペレーターは、B募金団体と契約し、複数の自動販売機21cを管理している。自動販売機21cでは、B募金を実施しているため、B募金団体の配信サーバから配信される募金情報を管理し、この募金情報に基づいて、上記募金の動作フローを実行している。c飲料メーカーは、A募金団体、C募金団体と契約し、複数の自動販売機21cを管理している。自動販売機21cでは、A募金とC募金を実施しているため、A募金団体とC募金団体の配信サーバから配信される募金情報を管理し、この募金情報に基づいて、上記募金の動作フローを実行している。dオペレータは、B募金団体、C募金団体と契約し、自動販売機21dを管理している。自動販売機21dでは、B募金とC募金を実施しているため、B募金団体とC募金団体の配信サーバから配信される募金情報を管理し、この募金情報に基づいて、上記募金の動作フローを実行している。
このようなシステム構成により、募金システムでは、複数の自動販売機を接続し、配信サーバから配信される募金情報に基づいて、自動販売機が募金の動作フローを実行するので、外部から自動販売機に対して募金情報の設定や設定の変更を容易に行うことができ、これにより、定期的に行われる募金に対しては計画的に、また自然災害などの発生で突発的に実施される募金に対してはリアルタイムに対応することができる。
図16−2では、A募金団体、B募金団体、C募金団体の募金団体毎の募金情報を管理する第三の上位機関であるY募金情報管理上位機関が設けられている。Y募金情報管理上位機関は、募金団体毎に契約している自動販売機管理業者の情報を管理しており、この情報をもとに募金の種類と、募金の実施期間との情報を、募金を行う対象となる自動販売機に配信する配信サーバ11を備える。A募金団体、B募金団体、C募金団体は、募金団体サーバ61をそれぞれ備える。A募金団体は、a飲料メーカーとc飲料メーカーと契約し、B募金団体は、bオペレータとdオペレータと契約し、C募金団体は、c飲料メーカーとdオペレータと契約している。a飲料メーカー、bオペレータ、c飲料メーカー、dオペレータは、自動販売機を管理する自動販売機管理業者であり、自動販売機管理サーバ51をそれぞれ備える。
Y募金情報管理上位機関の配信サーバは、各募金団体の募金情報を募金団体ごとに契約されている自動販売機管理業者の自動販売機に、各募金団体の募金情報を一手に配信する。自動販売機は、図16‐1に示した複数募金情報配信サーバ型のシステムと同様、複数の募金情報を管理する構成を有する。
このようなシステム構成により、募金システムでは、複数の自動販売機を接続し、配信サーバから配信される募金情報に基づいて、自動販売機が募金の動作フローを実行するので、外部から自動販売機に対して募金情報の設定や設定の変更を容易に行うことができ、これにより、定期的に行われる募金に対しては計画的に、また自然災害などの発生で突発的に実施される募金に対してはリアルタイムに対応することができる。
また、この募金システムでは、募金情報管理上位機関が複数の募金団体の募金情報を管理するので、募金情報の管理および各自動販売機への募金情報の配信を効率よく行うことができる。
また、この募金システムでは、募金団体、自動販売機運営会社もしくは募金情報管理上位機関である上位第三機関が募金を推進することにより、募金者に対して安心感や信頼感を与え、更なる募金の促進を行うことができる。
次に、募金の運用の動作を説明する。図17−1は、現金支払い時での募金の運用動作を説明するためのフローチャートであり、図17−2は、企業などの部署別の募金の運用動作を説明するためのフローチャートであり、図17−3は、プリペイドカード使用時でプリペイドカード発行者が自動販売機運営会社の場合の募金の運用動作を説明するためのフローチャートであり、図17−4は、プリペイドカード使用時でプリペイドカード発行者がロケオーナーの場合の募金の運用動作を説明するためのフローチャートであり、図17‐5は、カード(携帯電話を含む)による電子マネー使用時での募金の運用動作を説明するためのフローチャートであり、図17−6は、ローカル型の電子マネー使用時での募金の運用動作を説明するためのフローチャートであり、図17−7は、ポストペイカード使用時での募金の運用動作を説明するためのフローチャートである。なお、自動販売機運営会社は、自動販売機管理会社でもその他の第三者、たとえば自動販売機管理会社からの依託を受けた運営会社であってもよい。
図17−1では、(1)募金者が自動販売機21に現金を投入して上述したように募金先(A募金団体)に募金を行うと、その募金金額の情報がA募金団体とE自動販売機運営会社に通知される。なお、この通知動作は、以下の図17−2〜図17−7でも同様なので、以下では省略する。
次に、(2)E自動販売機運営会社は、この自動販売機21から商品購入代金を含む募金金額を回収し、(3)このうちの募金金額を募金先のA募金団体に支払う。
図17−2では、(1)募金者が自動販売機21に現金を投入して上述したように募金先(A募金団体)に募金を行うと、その募金金額の情報がD会社(たとえば総務部)にも通知される。
次に、(2)E自動販売機運営会社は、この自動販売機21から商品購入代金を回収するか、または(3)D会社から商品購入による売上の支払いを受ける。さらに、(4)D会社は、自動販売機21から回収した募金金額をA募金団体に支払う。
図17−3では、(1)募金者がFカード発行機から先払いのプリペイドカードを購入し、(2)そのプリペイドカードを自動販売機21に投入して上述したように募金先(A募金団体)に募金を行う。
次に、(3)E自動販売機運営会社は、この自動販売機21から商品購入代金を回収するとともに、(4)Fカード発光機の管理者(会社)からカード発行時の代金を回収する。そして、(5)E自動販売機運営会社は、この回収した代金の中から自動販売機21で募金された募金金額をA募金団体に支払う。
図17−4では、(1)募金者が、Gロケオーナーが管理する先払いのカードを購入し、(2)自動販売機21にこのカード(または携帯電話)を投入(接続)して、上述したように募金先(A募金団体)に募金を行う。
次に、(3)E自動販売機運営会社は、この自動販売機21から商品購入代金を回収するとともに、(4)Gロケオーナーからカード(または携帯電話)使用時による自動販売機21の売上および募金金額の支払いを受ける。そして、(5)E自動販売機運営会社は、この回収した金額の中から自動販売機21で募金された募金金額をA募金団体に支払う。
図17−5では、(1)金額チャージ型の先払いの、たとえばSUICA(登録商標)やEdy(登録商標)などのカード(携帯電話を含む)を、Hカード発行会社の金額チャージ型端末装置でチャージし、かつ(2)自動販売機21にこのカード(または携帯電話)を投入(接続)して、上述したように募金先(A募金団体)に募金を行う。このように、募金を行うと、売上(募金金額を含む)の情報がI電子マネー管理会社にも通知される。
次に、(3)E自動販売機運営会社は、この自動販売機21から商品購入代金を回収する。また、(4)Hカード発行会社は、カードチャージによる利用代金をI電子マネー管理会社に支払う。
(5)このI電子マネー管理会社では、カード(携帯電話)使用による売上(募金金額を含む)をE自動販売機運営会社に支払い、(6)これに対して、E自動販売機運営会社は、I電子マネー管理会社に手数料を支払う。また、(7)E自動販売機運営会社は、この自動販売機21から回収した金額およびI電子マネー管理会社から支払われた売上の中からから自動販売機21で募金された募金金額をA募金団体に支払う。
図17−6では、(1)金額チャージ型の先払いのカードを、E自動販売機運営会社の金額チャージ型端末装置、または金額チャージ機能を有する自動販売機21でチャージし、かつ(2)自動販売機21にこのカードを投入して、上述したように募金先(A募金団体)に募金を行う。
次に、(3)E自動販売機運営会社は、この自動販売機21から商品購入代金を回収し、(4)この自動販売機21に入金された募金金額をA募金団体に支払う。
図17−7では、(1)後払いのカードを自動販売機21に投入して、上述したように募金先(A募金団体)に募金を行う。
次に、(3)E自動販売機運営会社は、この自動販売機21から商品購入代金を回収するとともに、自動販売機21から受信した後払いのカードによる商品購入(募金金額も含む)による代金の支払い要求をHカード発行会社に要求する。
そして、E自動販売機運営会社は、Hカード発行会社から代金の支払いを受けると、その代金の中から募金金額を該当するA募金団体に対して支払う。
このような構成により、自動販売機運営会社の募金回収から、対象募金団体への送金、募金金額の妥当性の確認を円滑に行うことができる仕組みを提供することで、各自動販売機運営会社が積極的に募金用の自動販売機を設置することができ、その結果、自動販売機の普及に結びつけることができる。