JP4372989B2 - 情報記録ディスク装置用ランプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報記録ディスク装置中の高速回転する記録ディスクに情報を書きこみ或いは読み出しするヘッドを保持するサスペンション・アームを、記録ディスクが非動作時に情報記録ディスクから離間させた状態にて保持するランプの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ等の情報処理装置に用いられる情報記録装置の中で高速回転する磁気記録ディスクを記録媒体として用いる情報記録ディスク装置であるハードディスク・ドライブ装置は、複数枚の磁気記録ディスク(以下、記録ディスクと記載する)を高速回転させ、各記録ディスクの上下面の各々に対応して設けられた磁気ヘッドにより情報の書きこみ或いは読み出しを行っている。
【0003】
ハードディスク・ドライブ装置用の磁気ヘッドは、アクチュエータにより駆動されるサスペンション・アーム等により支持されて記録ディスク上を高速に移動する。また、磁気ヘッドと記録ディスクとは接触しておらず、記録ディスクの回転によって発生する空気流等の作用により磁気ヘッドは微少量だけ記録ディスクから浮上している。
【0004】
また、磁気ヘッドに対しては、記録ディスクが回転していないときにも記録ディスクと接触しないことが要求される。これは、磁気ヘッドと回転停止中の記録ディスクを長時間接触させると、磁気ヘッドと記録ディスクの表面が固着してしまう可能性があるためであり、もし、固着してしまった場合には、記録ディスクの回転開始により固着部が剥がれること等により記録ディスクの表面が破損することになる。
【0005】
また、磁気ヘッドと記録ディスクの表面が固着しないような短時間であっても、磁気ヘッドに対しては、記録ディスクと接触しないことが要求される。これは、例えば、磁気ヘッドを回転停止中の記録ディスクの上に接触させた場合、その後、記録ディスクが回転を開始してから記録ディスクが所定回転数に達するまでの間、磁気ヘッドと記録ディスクとが接触して発生する摩擦により記録ディスクの表面が研削される事態が発生する可能性が有るためである。一般的に、磁気ヘッドが記録ディスクの表面上で浮上するためには、記録ディスクが所定回転数に達していることが必要とされている。
【0006】
上記のように、磁気ヘッドは、記録ディスクが所定回転数に達していない間は記録ディスク上から離間させておく必要があるため、近年になり、記録ディスクが所定回転数以下である場合に磁気ヘッド及びサスペンション・アームを記録ディスクから離間させて保持するランプと呼ばれる磁気ヘッドの保持機構が知られるようになった。
【0007】
近年のハードディスク・ドライブ装置では、記録ディスクが回転を停止している間及び低速回転である間、磁気ヘッドを記録ディスクと離間させて保持するための退避場所としてのランプが設けられている。そのようなハードディスク装置では、記録ディスクの回転数が減って磁気ヘッドを浮上させられない回転数以下になると磁気ヘッドをランプにアンロードし、記録ディスクの回転数が上昇して磁気ヘッドを浮上させるために充分な回転数に達すると磁気ヘッドを記録ディスク上にロードしている。上記のように磁気ヘッドのランプへのアンロードとランプからのロードを行う方式をランプ・ローディング方式と称している。
【0008】
ランプは高分子材料により成形されて製造される。また、ランプはハードディスク装置のハウジングに螺子止めされており、螺子の締め付けトルクによってハウジングに押し付けられる圧縮方向に応力を受けている。従って、長い時間が経過した場合には、高分子材料により形成されたランプに塑性変形であるクリープ変形が発生する。
【0009】
また、情報記録ディスク装置には、記録ディスクを高速で回転させるためにモータやそのドライバ回路等が組み込まれており、それらの発熱により情報記録ディスク装置の内部が温度上昇することは避けられない。従って、ランプの周辺温度についても、記録ディスクが高速回転中は上昇し、記録ディスクが回転停止中は低下して常温に近づく。即ち、ランプは、温度サイクルの環境下にて使用される。その場合、例えば、信頼性試験の分野では温度サイクルにより時間を加速させていることからも明らかなように、時間の経過により発生するクリープ変形は発生しやすくなる。
【0010】
図11(a)は、ポリ・テトラ・フルオロ・エチレン(PTFE)を含む高分子材料を用いて全ての部分を一括成形した場合の従来のランプを示す斜視図であり、図11(b)は、図11(a)のランプ中におけるサスペンション・アームを誘導するガイド部の前端縁部を拡大して示した斜視図である。なお、図11(a)、(b)は、両面使用の記録ディスクを3段重ねた場合の各サスペンション・アームを保持するタイプのランプを示している。
【0011】
図11(a)に示すように、従来のランプ20は、ランプ20を情報記録ディスク装置のハウジングに螺子を用いて固定するための螺子穴25を有する取付部21と、記録ディスクに書き込みや読み出しを行う磁気ヘッドが取り付けられたスライダを記録ディスク中の対応するディスクから離間させた状態にて保持する格納部27及び持上げ突起を摺動させることによりサスペンション・アームが格納部27へ出入りすることを容易にするガイド部28とを有するアーム保持部22とから構成される。
【0012】
取付部21とアーム保持部22とは、PTFEを含む高分子材料を用いて1回のインジェクション成形により一括成形される。また、螺子穴25内に挿入して成形された金属スリーブ30は、螺子締め付け時に螺子穴25近傍に蓄積される応力を高分子材料部分に伝達され難くする。
【0013】
取付部21は、螺子穴25及び金属スリーブ30とその周囲のブラケット部23により構成される。
【0014】
アーム保持部22は、各記録ディスクの上下面に各々対応するサスペンション・アームの持上げ突起を格納する格納部27及びガイド部28、さらに、各格納部27及びガイド部28を記録ディスクの重ね方向に整列するように支持部24により支持されている。
【0015】
格納部27及びガイド部28は、図11(a)に示した上面側のみだけでなく、各記録ディスクを水平に2分して面対称の下面側にも形成されている。開口部26には、その中に記録ディスク中の各ディスクの周縁部の一部が入り込む。即ち、各ガイド部28の前端縁29と開口部26内の各ディスクとが非接触状態にて入り組む位置関係となる。ランプ20は、上記位置関係を満足するように螺子を用いてハウジングに固定される。サスペンション・アームに取り付けられた持上げ突起は、アクチュエータ・アセンブリが記録ディスクから離れる方向に回動することにより、ガイド部28の前端縁29近傍にて持上げられて、ガイド部28を摺動し、格納部27に格納される。また、アクチュエータ・アセンブリが上記とは逆方向に回動することにより、持上げ突起は、格納部27から出てガイド部28を摺動し、ガイド部28の前端縁29からディスク上に解き放たれる。
【0016】
図11(a)に示したランプ20は、情報記録ディスク装置のハウジングに螺子を用いて固定する場合、螺子を締め付けることにより、取付部21中の螺子穴25近傍に応力が蓄積されるので、その螺子の締め付け応力を緩和するために金属スリーブ30を用いている。ところが、金属スリーブ30を用いる場合であっても、ランプ20を成形する際には、常温の金属スリーブ30を所定の高温状態に管理された金型中に置いてインジェクション成形を行うため、ランプ20中の金属スリーブ30近傍には、成形時の温度差に基づく応力(熱応力)が蓄積される。特に成形時の金型温度がハードディスク・ドライブ装置の使用温度上限に近い80℃〜90℃に一旦上昇してから室温に戻った場合に、その熱応力は、螺子の締め付け応力と同様に、ガイド部28の前端縁29に変形を発生させる。
【0017】
その応力は、時間の経過に従って、もしくは、ランプ20が一旦高温になった後に不可逆的に周辺部を変形させ、ランプ20の各部の寸法に狂いを生じさせる。即ち、ランプ20には、螺子で固定することにより応力によってクリープ変形が発生する。ランプ20中においてクリープ変形が特に問題になる部分は、螺子穴25及びガイド部28の前端縁29である。
【0018】
また、ガイド部28の前端縁29は、高速回転中の記録ディスク上のサスペンション・アーム14(持上げ突起15)を格納部27へ滑らかに導いたり、逆に、格納部27に格納されたサスペンション・アーム14(持上げ突起15)を高速回転中の記録ディスク上に滑らかに導いたりするために、記録ディスクに接触せず且つ離れすぎないような位置に設置される必要がある。つまり、ガイド28の前端縁29は、記録ディスクから所定距離範囲内に位置している必要があり、そのために、ガイド28は、サスペンション・アーム14を誘導するために適した位置に指示される必要がある。
【0019】
ところが、取付部21の螺子穴25付近にクリープ変形が発生すると、図11(b)に示したように、その影響がガイド部28に及び、ガイド部28の前端縁29が変形して記録ディスクから所定距離範囲内でなくなる。その結果、ランプ20と記録ディスクとが外部からの衝撃により容易に接触してポリマー・パーティクルが発生する不具合が発生する。
【0020】
次に、ガイド部28の前端縁29が記録ディスク17から所定距離範囲内でなくなるということについて、図を用いてさらに説明する。
【0021】
図12は、図11(a)のランプ20とサスペンション・アームと記録ディスクとの位置関係を示す断面図である。
図12では、ランプ20は情報記録ディスク装置のハウジング11に螺子31により固定されており、ランプ20に非接触状態にて入り組む配置となる3枚の記録ディスク17(A、B、C)と、ガイド部28により記録ディスク17の各ディスクから離間させられるサスペンション・アーム14とが共に示されている。また、図12中では描画物を判別する都合上から空間を設けて描いているが、例えば、ブラケット部23の下面と支持部24の下面はハウジング11に接しさせて、ランプ20をハウジング11により支持されるようにしても良い。
【0022】
ガイド部28の前端縁29が記録ディスクから所定距離範囲内でなくなるということは、記録ディスク上下の表面とランプ20の切れ込み部との距離であるL1upとL1downが等しくなくなる場合が発生する。そして、L1upとL1downの片方が極端に小さくなる場合には、ハードディスク・ドライブ装置が稼動中の外部からの衝撃により、記録ディスク17とランプ20とが容易に接触してしまい、磁気記録の読み書きに支障をきたすことがあり得る。
【0023】
また、L1upとL1downの距離が等しくなくなるため、同じ記録ディスクの上下面に設置されたスライダ(ヘッド)の記録ディスク上におけるロード、アンロードの位置に著しくずれを生じる。記録ディスク上の記録可能面積は、距離L2がより大きいヘッドにより決定される。即ち、スライダ(ヘッド)の記録ディスク上におけるロード、アンロードの位置が記録ディスクの内周方向に移動することで記録ディスク上の記録可能面積が減少してしまい、同じ記録密度の場合、全体の容量は少なくなるという不利益が生ずる。
【0024】
また、ハードディスク・ドライブ装置の実機の極端な例としては、このガイド部28の前端縁29の移動により、記録されたデータを読み出せないこともあり得る。
【0025】
なお、図12中には、説明の都合上から、ガイド部28により持上げられた位置にある場合の持上げ突起15と、ディスク17上の位置にある場合の持上げ突起15の双方について示している。
【0026】
また、ガイド部28の前端縁29が記録ディスクから所定距離範囲内でなくなるという不具合は、記録ディスク17が高速回転中、即ち、情報記録ディスク装置の内部が高温状態である場合に発生しやすい。これは、高分子材料は、金属材料の数倍から10数倍程度の熱膨張率を有していることから、記録ディスク17が高速回転中のランプ20におけるガイド部28の前端縁29が熱膨張により変形する際に、上記した熱応力或いは螺子締め付けによる応力の影響により、変形方向が変わるためと考えられる。
【0027】
また、ガイド部28の前端縁29が記録ディスク17から所定距離範囲内でなくなるという不具合は、情報記録ディスク装置10内で積層される記録ディスク17の枚数が多くなるほど発生しやすくなる。これは、記録ディスクの枚数が増加すると、ランプ20における複数の記録ディスクの重なる方向への寸法が大きくなり、例えば、図12における6個の前端縁29を、磁気記録ディスク装置の上側からハウジング11に接触する下側に向けて順にA1、A2、B1、B2、C1、及び、C2で表わす場合、記録ディスク17の最下層のディスクCの下面に対応するガイド部28の前端縁29(C2)と、記録ディスク17最上層のディスクAの上面に対応するガイド部28の前端縁29(A1)との間の距離L3が増大することから、各ガイド部28の前端縁29(A1、A2、B1、B2、C1、及び、C2)が熱膨張により変形する量も増大するためである。
【0028】
図13は、図11及び図12に示した従来のランプのガイド部28の前端縁29が温度により変形する量を示す図である。
【0029】
図13では、図12における6個の前端縁29(A1、A2、B1、B2、C1、及び、C2)の変形量を周囲温度の変化に対応させて測定した。
【0030】
図13に示すように、前端縁A1と前端縁C2との間隔の変化(図12の距離L3の変形による差分寸法ΔL)が100℃の場合、約85μmとなっている。この間隔の値は、上記したように情報記録ディスク装置内で積層される記録ディスク17の枚数が多くなるほど大きくなり、より深刻な問題となる。
【0031】
上記したガイド部28の前端縁29の変形方向は、従来はP方向のみと考えられていたため、熱膨張率の小さい金属板(ステンレス板)を任意位置に接合穴を設けて支持部24内に収まる形状に打ち抜き、支持部24内に埋め込むことにより、前端縁29のP方向の変形量を抑制する方法が考えられた。
【0032】
図14は、記録ディスクの枚数が図11から図13に示した従来例の倍の6枚である場合であって、さらに金属板を指示部24に埋め込んだ場合の従来のランプにおけるガイド部28の前縁端29が温度により変形する量を示す図である。
【0033】
図14では、図13と同様にして、6枚の記録ディスクの上下に対応する12個のガイド部28の前縁端29(A1、A2、B1、B2、C1、C2、D1、D2、E1、E2、F1、及び、F2)の変形量を周囲温度の変化に対応させて測定した。また、1枚目の記録ディスクAの上下面に対するガイド部28の前縁端29であるA1とA2との間隔の長さをL6とし、同様に2枚目の記録ディスクBの上下面に対する前縁端29であるB1とB2との間隔の長さをL7とし、3枚目の記録ディスクCに対するC1とC2との間隔の長さをL8とし、4枚目の記録ディスクDに対するD1とD2との間隔の長さをL9とし、5枚目の記録ディスクEに対するE1とE2との間隔の長さをL10とし、6枚目の記録ディスクFに対するF1とF2との間隔の長さをL11とした。
【0034】
図14に示すように、金属板を指示部24に埋め込んだことにより、前端縁A1と前端縁F2との間隔の変化(前端縁A1と前端縁F2との間隔L6のΔL)は、100℃の場合でも図13の半分以下の約40μmとなっているので、ランプ全体としては問題の生じにくいレベルに減少している。しかし、例えば、前端縁A1と前端縁A2との間隔L6の変化は約31μm、同様に間隔L7の変化は約36μm、間隔L10の変化は約35μm、間隔L11の変化は約35μmとなっており、個々の記録ディスク毎に見た場合には、ガイド部28の前縁端29の変形量は問題の生じにくいレベルまで減少していない。
【0035】
また、ガイド部28の前端縁29の変形量を抑制するためには、本発明者らによる特許出願番号2000−31985号に示したように、取付部についてはアーム支持部と異なる熱膨張率の小さい高分子材料を用いて2色成形(2種材料連続成形)することにより、前端縁29のP方向の変形量を抑制することが行われていた。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ガイド部28の前端縁29の変形方向は、本発明の発明者の研究により、記録ディスク面に対して平行なままの積層方向(P方向)だけでなく、さらに、前端縁29が記録ディスク面からモーメント的に開いて遠ざかる(めくれあがる)方向(Q方向)、及び、前端縁29近辺の側端縁が記録ディスク面からモーメント的に開いて遠ざかる(めくれあがる)方向(R方向)の3方向であることが発見されたため、変形量を抑制するためには、従来のP方向の変形に対する対策にくわえて、Q方向やR方向の変形にも対策が必要であることがわかってきた。
【0037】
前端縁29のQ方向やR方向の変形は、特に、記録ディスクを挟む方向で背中合わせの2個のガイド部28間をそのガイド部28と同材料で連結する橋梁部40が熱膨張することによる図11(b)に示したZ方向の変形が原因と考えられる。
【0038】
また、熱膨張率の小さい材料である金属板や2色成形を用いる場合には、熱膨張率の大きい材料を用いるガイド部と熱膨張率の小さい材料との係合部分の位置が前端縁29から遠くなると、モーメントの腕に相当するガイド部の一部分が延伸され、Q方向やR方向の変形量が増大すると考えられる。
【0039】
また、特にR方向のモーメント的な変形量は、モーメントの腕に相当するガイド部28の前端縁29の横幅寸法が大きい場合には、変形量が増大すると考えられる。
【0040】
従って、本発明の目的は、上記した変形量を増大させる原因を軽減もしくは無くして、熱膨張によるガイド部の前端縁の変形、特に、記録ディスクの積層方向にくわえて、その前端縁がモーメント的に開く方向、及び、その前端縁の側端縁がモーメント的に開く方向への変形量をも減少させたランプを提供することにある。
【0041】
上述の目的を達成するため、本発明の情報記録ディスク装置用ランプでは、サスペンション・アーム毎に個別に形成され、このサスペンション・アームを摺動させることにより格納場所に誘導する少なくとも2個の前縁部が互いに分離されたガイド部と、これら各ガイド部を所定位置に支持するこれら2個のガイド部よりも熱膨張率の小さい高分子材料を用いて形成されるガイド支持部材とを備え、このガイド支持部材は、分離されたガイド部の支持面とは反対側の面同士の間にてガイド部と係合するガイド間隙部からなる第1の係合部を有し、各ガイド部は、この第1の係合部に係合する第2の係合部を有するものとする。
【0048】
また、本発明の情報記録ディスク装置用ランプでは、前記第1の係合部は、ガイド支持部材における各ガイド間隙部に設けられ、前記第2の係合部は、ガイド部における前記第1の係合部と対向する位置に設けられることを特徴とする。
【0049】
また、本発明の情報記録ディスク装置用ランプでは、前記第1の係合部及び第2の係合部は、相互に形状が組合わさる鈎型であることを特徴とする。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示した実施形態に基づいて説明する。
【0052】
図1は、本発明の一実施形態のランプが設けられた磁気記録ディスク装置を示す平面図である。
【0053】
図1の磁気記録ディスク装置10は、ハウジング11の中に記録ディスク17と回動型アクチュエータ・アセンブリ12とボイス・コイル・モータ16とランプ20とを収納し内部に気密空間を形成している。記録ディスク17は、上面と下面に各々磁気記録層が設けられた複数の円盤状のディスクが積層されてスピンドル軸18に固着され、各ディスクは図示しないスピンドル・モータによりスピンドル軸18と共に回転される。記録ディスク17の各ディスクの上面及び下面は各々が情報記録面として使用され、各々の面に対して図示しない専用の磁気ヘッドが用いられる。アクチュエータ・アセンブリ12は、情報記録面の数に等しい数のサスペンション・アーム14が積層されてピボット軸13に支持される。各サスペンション・アーム14の先端部には各ディスクの上下の情報記録面を走査する磁気ヘッドを備えたスライダ19が取り付けられ、さらにサスペンション・アーム14の先端部には持上げ突起15が取り付けられている。
【0054】
アクチュエータ・アセンブリ12は、ボイス・コイル・モータ16によりピボット軸13を中心に回動し、磁気ヘッドを備えたスライダ19を記録ディスク17の表面上にロードしたり、スライダ19をランプ20にアンロードしたりする。サスペンション・アーム14は、弾性体材料により形成されており、各アームに取り付けられた各スライダ19が記録ディスク17中の対応するディスクの表面に近づく方向に付勢されている。記録ディスク17の回転によりスライダ19に生じた浮揚力とサスペンション・アーム14の弾力とのバランスがとれることにより、スライダ19は、回転中の記録ディスク17の表面から一定の距離を維持して浮上する。
【0055】
ランプ20は、記録ディスク17の周辺であってその前端縁29が記録ディスク17中の各ディスクと交互に非接触状態にて入り組む位置に、螺子31を用いて磁気記録ディスク装置10のハウジング11に固定される。ランプ20は、ランプ20をハウジング11に取り付けるための取付部21と、サスペンション・アーム14を記録ディスク17から離間させて保持する格納部27と、スライダ19を保持したサスペンション・アーム14を摺動させるガイド部28と、ガイド部28及び格納部27を支持する支持部24とから構成される。また、サスペンション・アーム14がガイド部28から記録ディスク17上へ放出されるか、サスペンション・アーム14が記録ディスク17上からガイド部28に格納される際の、ガイド部28のアプローチ部分の最先端が前端縁29である。また、ランプ20中のガイド部28及び格納部27は、各サスペンション・アーム14毎に個別に設けられる。
【0056】
図2は、本発明のランプのガイド部及びガイド支持部材の設計概念を示す斜視図である。図2(a)では、本発明のガイド部とガイド支持部材とを個別に示し、図2(b)では、本発明のガイド部とガイド支持部材とを係合した場合を示した。なお、図2(a)、(b)に示した本発明のランプは、両面使用の記録ディスクを3段重ねた場合の各サスペンション・アームを保持するタイプである。
【0057】
図2(a)、(b)に示すように、本発明のランプでは、熱膨張率の比較的小さい材料で形成されたガイド支持部材51に、熱膨張率は比較的大きいがサスペンション・アームを摺動させるために摩擦が少ない材料で形成されたガイド部28を係合するための第1の係合部であるガイド支持穴52が各ガイド部28毎に個別に設けられ、ガイド部28の支持面側にも個別に第2の係合部であるガイド支持凸部57が設けられる。ガイド支持穴52にガイド支持凸部57が係合されることにより、図2(b)に示したようにガイド支持部材51と各ガイド部28とは一体化される。
【0058】
なお、ガイド支持穴52及びガイド支持凸部57は、係合に充分な強度を有するだけの面積の領域がガイド部接触面28a内に入っていれば良いので、例えば、ガイド部接触面28aからはみ出した部分の領域が有っても良い。
【0059】
このように、熱膨張率の比較的小さいガイド支持部材51に各ガイド部28を個別に係合するためのガイド支持穴52を設けると共に、熱膨張率の比較的大きい各ガイド部28に個別にガイド支持凸部57を設けてガイド支持部材51と係合させることにより、従来のように任意位置や各ガイド部28の間となるガイド間隙部53にガイド支持穴を設ける場合に比べて、ガイド部28の前端縁29が記録ディスク面に対して平行なまま積層方向(P方向)の熱膨張による変形量を抑えることができる。
【0060】
また、ガイド支持部材51中におけるガイド支持穴52が設けられる位置は、ガイド支持部材51が各ガイド部28と接触する各ガイド部接触面28aで最も前端縁29に近い側である最短となる位置とする。この場合の最短の意味は、単純に距離的な要素のみにより限定的に解釈されるものではなく、ガイド部28とガイド支持部材51が係合された場合の強度等のガイド部28およびガイド支持部材51に要求される諸条件を満足したうえで、前縁端29に極力近くなるように考慮するという広義で解釈されるべきものである。なお、ガイド支持部材51は、記録ディスク17及びサスペンション・アーム14と接触しないように寸法設定されていることとする。また、ガイド部28側のガイド支持凸部57は、上記したガイド支持穴52に対向する位置に、ガイド支持穴52の寸法に適合させて設けられる。
【0061】
このように、熱膨張率の比較的小さいガイド支持部材51中のガイド支持穴52が設けられる位置を、各ガイド部28の前端縁29側に近づけることにより、前端縁29が変形する際のモーメントの腕に相当するガイド支持穴52から前端縁29の解放側側面端までの長さが最小限になるので、前端縁29のQ方向やR方向の変形量を抑えることができる。
【0062】
また、1つのガイド部28は、強度等の事情が許す限り他のガイド部28とは極力分離された形状で個別に成形される。ガイド部28の少なくとも前端縁29とガイド支持穴52との間には、隣接するガイド部28との間をガイド部28と同材料で連結する橋梁部は設けないようにする。特に、各ガイド部における支持面と反対側の面同士を連結する橋梁手段を設けないようにする。
【0063】
なお、この場合の橋梁部とは、その部分の熱膨張により両端に位置するガイド部の前端縁やその側面端縁を広げる方向に応力を与えるものである。従って、例えば、隣接するガイド部間をガイド部と同材料で接続する形状であるが、ガイド支持部材51上を膜状につなぐものや、ガイド支持部材51側のみをガイド部28の幅よりも充分に狭い幅で接続するものは、その熱膨張により両端のガイド部28に充分な応力を与えるとは考えられないので、本発明の橋梁部から除外して考えても良い。
【0064】
これにより、橋梁部の熱膨張によりガイド部28をQ方向やR方向に変形させようとする力が発生しなくなるので、より、前端縁29のQ方向やR方向の変形量を抑えることができる。
【0065】
次に、各ガイド部28の前端縁29の幅寸法を最小にする設計手法について説明する。
【0066】
図3は従来のサスペンション・アームとランプとの相対位置関係を示す図であり、図4は本発明のサスペンション・アームとランプとの相対位置関係を示す図である。
【0067】
従来の設計手法では、図3に示したように、サスペンション・アーム14の格納時の中心線SL1とサスペンション・アーム14の先頭に設けられた持上げ突起15の先端が描く円弧との交点における接線TL1と、支持部24のガイド部28側の支持面MF1とが平行になるようにランプ20を設計していた。そのため、ガイド部28と持上げ突起15との間のセーフティマージンTと、支持部24と持上げ突起15との間のセーフティマージンUに、持上げ突起15の先端が描く円弧の半径成分Wが加わっていたので、前端縁29の幅寸法Sは格納部27の幅寸法よりも大きくなっていた。
【0068】
それに対して、本発明の設計手法では、図4に示したように、図3のサスペンション・アーム14が格納角シータだけ移動してガイド部28の前端縁29から記録ディスク17に放出される際の中心線SL2とサスペンション・アーム14の先頭に設けられた持上げ突起15の先端が描く円弧との交点における接線TL2と、支持部24のガイド部28側の支持面MF2とが平行になるように、即ち、図3の支持部24を、中心線SL2と持上げ突起15の先端が描く円弧との交点を中心として、従来の支持部の角度から格納角θ1と同じシフト角θ2だけシフトさせるようにしてランプ60を設計する。
【0069】
すると、ガイド部28の前端縁29の幅寸法Vは、ガイド部28と持上げ突起15との間のセーフティマージンTと、支持部24と持上げ突起15との間のセーフティマージンUのみとなるので、格納部27の幅寸法よりも小さくなり、必要最小限の幅寸法となる。なお、例えば図4における支持部24の長手側直線部の途中を折り曲げる形状に形成したり、支持部24の長手側を円弧状に形成することにより、サスペンション・アーム14の格納時の先頭を支持面28に近づけることも可能である。
【0070】
また、図4では、支持部24の支持面MF2を、接線TL2と平行の直線状にしたが、例えば、支持面MF2を、持上げ突起15の先端が描く円弧と平行な円弧状にすることで、格納部27の幅寸法を従来と同様な寸法に抑えることができる。その結果、ブラケット部も従来と同様の寸法にできるので、前端縁29の幅寸法Vを小さくしても、磁気記録ディスク装置のハウジング寸法も従来と同様の寸法内に収まることになる。
【0071】
このようにして、モーメントの腕に相当するガイド部28の前端縁29の横幅寸法Vを最小限に設計できるので、前端縁29のR方向のモーメント的な変形量をより抑えることができる。
【0072】
(第1の実施形態)
図5は、本発明の第1の実施形態のランプの構成を示す斜視図であり、図6は、(a)が図5のランプの前端縁を含む一部のガイド部を拡大して示す側面図であり、(b)が(a)の正面図であって、例えば、図1のA−A断面を矢印Z方向から見た断面図の一部に相当する図である。
【0073】
本実施形態のガイド支持部材71は、ステンレス板等の金属板を打ち抜いて形成され、図2に示した基本的なガイド支持部材51に追加機能を付与する構成を追加したものである。また、図5、図6に示した本実施形態のランプ70と、図11、12に示した従来のランプ20と主に異なる点は、ランプ70では、支持部74内にステンレス板等からなるガイド支持部材71が埋め込まれており、ガイド部28とガイド支持部材71とを係合する接続部(ガイド支持穴72、ガイド支持凸部77)を各ガイド部毎に、且つ、極力ガイド部の前端縁29寄りに設ける点と、ガイド部28と同材料による従来の橋梁部40が無くなって代わりに傾倒防止支持部75が形成される点と、図4に示したように支持部74へのガイド部28の取付角度の違いから前端縁29の寸法が異なる点となる。
【0074】
なお、本実施形態のランプ80は、図12に示した従来のランプ20と同様に、図1に示した情報記録ディスク装置10のハウジング11に螺子31により固定されており、ランプ80に非接触状態にて入り組む配置となる3枚の記録ディスク17(A、B、C)と、ガイド部28により記録ディスク17の各ディスクからサスペンション・アーム14を離間させるようになっている。
【0075】
本実施形態のガイド支持部材71では、射出成形後のステンレス板とガイド部28の構成材料との接合性が良いことから、前端縁29の変形量を抑えるために、記録ディスク17を挟み込む部分を除いて櫛歯状にガイド部28の前端縁29まで延伸した前端縁支持部73を有する構成とした。
【0076】
ガイド支持部材71におけるガイド部28を支持するためのガイド支持穴72は、ガイド支持部材71のガイド部接触面28a上であって、且つ、櫛歯状に延伸された前端縁支持部73を除くガイド間隙部76に近い位置に設けられる。なお、図2でも説明したように、ガイド支持穴72及びガイド支持凸部77は、係合に充分な強度を有するだけの面積の領域がガイド部接触面28a内に入っていれば良いので、例えば、図5或いは図6に示したようにガイド部接触面28aからはみ出した部分の領域が有っても良い。
【0077】
また、ガイド部28のガイド支持凸部77には、ガイド部28が記録ディスク17側に転倒することを防止するためにガイド部28と同材料で形成される傾倒防止支持部75が設けられる。この傾倒防止支持部75は、各ガイド部28同士を連結して橋梁部とならないように、上記したガイド支持凸部77がガイド部接触面28aからはみ出した部分の領域に設けられる。
【0078】
傾倒防止支持部75は、特に、各ガイド部28におけるガイド支持部材71と反対側の面同士を連結する橋梁部にならないように設けられるが、上記したように、各ガイド部28間をガイド支持部材71上に沿って膜状につなぐものや、ガイド支持部材71側のみをガイド部28の幅よりも充分に狭い幅で接続するものについては、熱膨張時にガイド部に与える応力が小さいので、橋梁部の定義から除外して考えても良い。
【0079】
図7は、図5及び図6に示した本実施形態のランプ80を、図14との比較のために6枚ディスクタイプとした際の、ガイド部28の前端縁29が温度により変形する量を示す図である。
【0080】
図7は、従来の6枚ディスクタイプの金属板(メタルプレート)入りランプを測定した図14と同様に、6枚の記録ディスクの上下に対応する12個のガイド部28の前縁端29(A1、A2、B1、B2、C1、C2、D1、D2、E1、E2、F1、及び、F2)の変形量をを周囲温度の変化に対応させて測定した。
【0081】
また、図14と同様に、1枚目の記録ディスクAの上下面に対するガイド部28の前縁端29であるA1とA2との間隔の長さをL6とし、同様に2枚目の記録ディスクBの上下面に対する前縁端29であるB1とB2との間隔の長さをL7とし、3枚目の記録ディスクCに対するC1とC2との間隔の長さをL8とし、4枚目の記録ディスクDに対するD1とD2との間隔の長さをL9とし、5枚目の記録ディスクEに対するE1とE2との間隔の長さをL10とし、6枚目の記録ディスクFに対するF1とF2との間隔の長さをL11とした。
【0082】
図7に示すように、本実施形態では、前端縁A1と前端縁F2との間隔の変化(前端縁A1と前端縁F2との間隔L6のΔL)は、100℃の場合に図14の約40μmよりも少ない約29μmとなっており、ランプ全体としても変化量は減少している。次に、前端縁A1と前端縁A2との間隔L6の変化は約17μm、同様に間隔L7の変化は約8μm、間隔L10の変化は約13μm、間隔L11の変化は約13μmとなっており、個々の記録ディスク毎に見た場合にも、ガイド部28の前縁端29の変形量が問題の生じにくいレベルまで減少している。つまり、本実施形態では、アーム保持部の上下端のガイド部28の前端縁29間の変形量に加えて、個々の記録ディスク毎のガイド部28の前縁端29の変形量も減少させることができている。
【0083】
上記から、本実施形態のランプ70では、温度サイクル試験を実施した場合に、アーム保持部のガイド部28の前端縁29全体の熱膨張を減少させることができることがわかる。
【0084】
従って、本実施形態のランプ70では、従来のランプよりも記録ディスクの重ね(積層)方向の熱膨張率も減少していることから、サスペンション・アーム14が移動中に金属パーティクルを発生する不具合の可能性を減らすことができる。
【0085】
以上のように本実施形態のランプ70は、図2〜図4を用いて説明した本発明の基本的な構成と同様な構成を備えていることから本発明特有の効果を有している。
【0086】
具体的には、ランプ70は、図5に示すように背中合わせで隣接する格納部27側は同じ材料で連結されているものの、ガイド支持穴72及びガイド支持凸部77が係合していることから、この格納部27の連結部分等が熱膨張することにより、ガイド支持凸部77を超えてガイド部28の前端縁29が記録ディスク面に対して平行なまま積層方向(P方向)に変形する量は少なくなる。
【0087】
また、本実施形態では、ガイド支持穴72及びガイド支持凸部77を、各ガイド部28毎に設けると共に、その設ける位置を極力前端縁29に近づけて最短となる位置であるように構成したので、前端縁29のQ方向やR方向の変形量を少なくすることができる。
【0088】
また、本実施形態では、各ガイド部28の前端縁29は、図4に示した前端縁幅Vとなるように設計されるので、図3に示した従来のガイド部の前端縁よりも幅が狭くなり、より前端縁29のQ方向やR方向の変形量を少なくすることができる。
【0089】
また、傾倒防止支持部75を、各ガイド部28におけるガイド支持部材71と反対側の面同士を連結する橋梁部にならないように設けたことにより、より前端縁29のQ方向やR方向の変形量を抑えることができると共に、従来の橋梁部40を削除してもガイド部28の記録ディスク面側への転倒を防止することができる。
【0090】
また、本実施形態では、ガイド支持部材71に櫛形の前端縁支持部73を設けたので、より前端縁29のQ方向やR方向の変形量を抑えることができる。
【0091】
(第2の実施形態)
上記した第1の実施形態では、本発明のガイド支持部材としてステンレス板を用いた場合を示したが、本発明の発明者のうちの何人かは、特許出願番号2000−31985号に示したように、取付部にアーム保持部と異なる熱膨張率の小さい高分子材料を用いて2色成形(2種材料連続成形)するランプを発明している。そこで、以下の第2の実施形態では、2色成形によりランプを形成する場合の実施形態を説明する。
【0092】
図8は、本発明の第2の実施形態のランプの構成を示す斜視図であり、図9は、(a)が図8のランプの前端縁を含む一部のガイド部を拡大して示す側面図であり、(b)が(a)の正面図であって、例えば、図1のA−A断面を矢印Z方向から見た断面図の一部に相当する図である。
【0093】
本実施形態における、図2に示した基本的なガイド支持部材51に相当する部分は支持部83全体であり、図2に示した基本的なガイド支持部材51にブラケット部23の機能及び熱膨張による寸法変化抑制機能を付与する構成を追加している。
【0094】
また、図8、図9に示した本実施形態のランプ80と、図11、図12に示した従来のランプ20と主に異なる点は、ランプ80では、支持部83とアーム保持部82とが異なる材料の2色成形で構成されており、両者を係合する鈎形状の接続部(鈎部91、92、94、ガイド支持凸部93等)を各ガイド部毎に有し、特にガイド支持凸部93及びガイド支持凹部85を極力ガイド部の前端縁29寄りに設ける点と、アーム保持部82(ガイド部28)と同材料による従来の橋梁部40が無くなって支持部83と同材料によるガイド間隙部84が形成される点と、図4に示したように支持部83へのガイド部28の取付角度の違いから前端縁29の寸法が異なる点となる。
【0095】
なお、本実施形態のランプ80も、図12に示した従来のランプ20と同様に、図1に示した情報記録ディスク装置10のハウジング11に螺子31により固定されており、ランプ80に非接触状態にて入り組む配置となる3枚の記録ディスク17(A、B、C)と、ガイド部28により記録ディスク17の各ディスクからサスペンション・アーム14を離間させるようになっている。
【0096】
また、図8のランプ80は、ガイド支持凹部85を有するブロック部品である取付部81と、記録ディスク17に書き込みや読み出しを行う磁気ヘッドが取り付けられたスライダ19を記録ディスク17中の対応するディスクから離間させた状態にて保持する格納部27及び持上げ突起15を摺動させることによりサスペンション・アーム14が格納部へ出入りすることを容易にするガイド部28とを有するブロック部品であるアーム保持部82と、が組み合わされて構成されるように設計される。
【0097】
なお、図8は、説明の便宜上から取付部81とアーム保持部82とを2つのブロック部品として分離させて描いているが、両者の接続面には後述するように掛止手段であるアンダカット形状の穴部及び鈎部等が成形中に設けられ、そのアンダカット形状の穴部と鈎部等が嵌合するように成形されているため、取付部81とアーム保持部82とを分離することはできない。
【0098】
また、本実施形態のランプ80は、図11(a)に示した一括成形された従来のランプ20と異なり、取付部81と、アーム保持部82とが異なる高分子材料により成形される。
【0099】
ここで、本実施形態のランプ80の2色成形方法について、簡単に説明する。
【0100】
取付部81を成形する高分子材料としては、熱膨張率が小さくクリープ変形の少ない材料を選択する。例えば、ポリ・エーテル・イミド(PEI)、ポリ・イミド(PI)、ポリ・カーボネート(PC)、ポリ・エーテル・サルフォン(PES)、及び、ポリ・フェニレン・サルファイド(PPS)が好適である。また、上記以外の高分子材料であっても、例えば、グラスファイバ或いはカーボンファイバにより強化された高分子材料は、強化されていない高分子材料と比較して熱膨張率が小さくクリープ変形が少なくなる。従って、グラスファイバ或いはカーボンファイバにより強化された高分子材料を選択することもできる。本実施形態では、PEIを選択し、GEプラスチック社のウルテム1000(商標)を用いて取付部81を成形している。
【0101】
アーム保持部82を成形する高分子材料としては、ガイド部28の長手方向への伸びが抑制され、摩擦係数が低く、耐磨耗特性が良いことが必要なことからリキッド・クリスタル・ポリマー(LCP)を選択し、hoechst-Celanese,Inc.から、商品名VECTRA A430を用いた。VECTRA A430は、4−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(HAHN)のコポリエーテルである。HAHNは、低い摩擦係数と優れた磨耗特性を有する。また、HAHNは、高度に異方性の熱膨張係数を有し、従って2つの熱膨張係数を有する。但し、本実施形態のLCPには、ガイド部28の摩擦係数を減少させるために、ポリ・テトラ・フルオロ・エチレン(PTFE)が混合されている。
【0102】
一般的に、LCPとPEIとは非常に融合しにくく、通常の2色成形の技法を用いて成形しても両材料が接触面において融合することは少ない。さらに、本実施形態のLCPにはPTFEが混合されており、PTFEをLCPに混入することは、LCPとPEIとの融合を阻害するように機能するので、通常の2色成形の技法を用いて成形してもLCPとPEIとの接触面は全く融合しない。
【0103】
そこで、本実施形態では、取付部81側のアーム保持部82との接続面に掛止手段であるガイド支持凹部85、固定穴部86、及び、87を、通常の金型成形手法或いはアンダカット等の手法を用いて形成し、アーム保持部82側の取付部81との接続面にはガイド支持凸部93、鈎部91、及び、92を、やはり通常の金型成形手法或いはアンダカット等の手法を用いて形成している。なお、アンダカット形状とは、成形品を金型から抜き出す際に成形品を変形させるか特殊な金型構造を用いなければ離型が不可能な成形品の一部、或いは、そのような成形品の繰り抜いた部分である。特殊な金型構造とは、例えば、金型にはめ込むルーズコア、金型の開閉に伴い金型内部にて摺動するスライドコア或いはスライドピン等を取り付けた金型の構造である。つまり、アンダカット形状とは、通常の金型では成形できないような、抜き方向に対し側方に突出した部分を有する形状である。
【0104】
また、本実施形態の取付部81用の高分子材料PEIと、アーム保持部82用の高分子材料LCPとは、同一の金型温度にて成形可能なものが選択されている。これは、成形時に取付部81とアーム保持部82の一方や他方に対し、成形時に残留応力を与えないようにするためである。また、両部81、82を成形する高分子材料として、成形する際の金型に要求される温度条件中に同一金型温度範囲を有する高分子材料を選択することにより、1個の金型中に両部81、82を成形する型部を設けることができるようにしている。
【0105】
本実施形態の成形方法としては、まず、取付部81が、PEI等の熱膨張率が小さくクリープ変形の小さい高分子材料を用いて成形され、それに続けて、アーム保持部82が、PTFEを含むLCP等の長手方向への伸びが少なく摩擦係数が小さい高分子材料を用いて成形される。
【0106】
上記した本実施形態の2色成形方法の他の事項および詳細については、本発明者による特許出願番号2000−31985号に示した方法と同様となる。
【0107】
上記のようにして成形した本実施形態のランプ80のガイド部28の前端縁29が、温度に応じて変形する量について以下に説明する。
【0108】
図8及び図9に示したランプ80は、上記したように熱膨張率が比較的小さい高分子材料を用いた取付部81と、低い摩擦係数と優れた磨耗特性を有するが熱膨張率は比較的大きい高分子材料を用いたアーム保持部82(ガイド部28)とが2色成形されており、その両者の係合部が各ガイド部28毎に個別に設けられている。そのため、図11(b)に示したガイド部28の前端縁29がP方向に変形しようとする変化量を抑えることができる。
【0109】
また、ランプ80は、上記したようにガイド間隙部84を有しており、取付部81と同材料で設けられるガイド間隙部84、及び、ガイド部28におけるガイド間隙部84と対向する面に、各ガイド部28毎に個別に設けられる係合部は、記録ディスク17との接触を回避する条件下において、前端縁29に極力近い(最短となる)位置に設けられる。これにより、前端縁29が変形する際のモーメントの腕に相当するガイド支持凹部85から前端縁29までの長さが最小限になり、熱膨張率の比較的大きい橋梁部も無いので、図11(b)に示したガイド部28の前端縁29がQ方向及びR方向に変形しようとする変化量を抑えることができる。
【0110】
また、本実施形態のランプ80の各ガイド部28の前端縁29は、図4に示した前端縁幅Vとなるように設計されるので、図3に示した従来のガイド部の前端縁よりも幅が狭くなり、より変形量を少なくすることができる。
【0111】
図10は、図8及び図9に示した本実施形態のランプ80のガイド部28の前端縁29が温度により変形する量を示す図である。
【0112】
図10は、従来のランプ20を測定した図13と同様に、図8における6個の前端縁29(A1、A2、B1、B2、C1、及び、C2)の変形量を温度の変化に対応させて測定した。
【0113】
図10に示したランプ80のグラフと図13に示したランプ20のグラフとの最も顕著な相違点は、図10のランプ80のグラフでは、前端縁A1と前端縁C2との間隔(図10の距離L3の変形による差分寸法ΔL)が100℃の場合、約49μmとなっており、図13に示した従来のランプ20の場合(約85μm)よりも減っている点である。また、それに関連して、前端縁A1、A2或いはC2の各変形量も減少している。つまり、アーム保持部82の上下端のガイド部28の前端縁29間の変形量、上端或いは下端の各ガイド部28の前端縁29の変形量が減少している。
【0114】
上記から、本実施形態のランプ80では、温度サイクル試験を実施した場合に、アーム保持部82のガイド部28の前端縁29全体の熱膨張を減少させることができることがわかる。
【0115】
従って、本実施形態のランプ80では、従来のランプ20よりも記録ディスクの重ね(積層)方向の熱膨張率も減少していることから、サスペンション・アーム14が移動中に金属パーティクルを発生する不具合の可能性を減らすことができる。
【0116】
また、従来のランプ20のようにアーム保持部82を構成するLCPを用いて橋梁部40のような肉厚部を成形する場合には、成形品を室温に冷却する際に、その肉厚部の表面に窪みである「ひけ」が発生しやすいという不都合点を有していた。そのため、LCPを用いて橋梁部40の肉厚部を成形する場合には、橋梁部40の肉厚部の中央部を繰り抜いた形状にして肉厚を薄くする等が必要であった。ところが、本実施形態のガイド間隙部84を構成する高分子材料PEIは、アーム保持部82を構成するLCPに比べて熱膨張率が小さくクリープ変形の小さい材料であることから、「ひけ」を発生させないで成形することができる。これによりハードディスク・ドライブ装置用部品の成形時及び組み立て時等に求められる洗浄工程の洗浄液の乾きが良いため後工程等の時間短縮が可能という利点が発生する。
【0117】
以上のように本実施形態のランプ80は、取付部81とアーム保持部82のように複数のブロック部品に分割されており、各ブロック部品毎に異なる高分子材料が用いられており、さらに、各ブロック部間の接続面に形成された掛止手段により一体化されており、且つ、図2〜図4を用いて説明した本発明の基本的な構成と同様な構成を備えていることから本発明に特有の効果を有している。
【0118】
具体的には、ランプ80は、ガイド支持凹部85及びガイド支持凸部93が係合していることから、ガイド部28が熱膨張することにより、ガイド支持凸部93を超えてガイド部28の前端縁29が記録ディスク面に対して平行なまま積層方向(P方向)に変形する量は少なくなる。
【0119】
また、本実施形態では、ガイド支持凹部85及びガイド支持凸部93を、各ガイド部28毎に設けると共に、その設ける位置を極力前端縁29に近づけて最短となる位置であるように構成したので、前端縁29のQ方向やR方向の変形量を少なくすることができる。
【0120】
また、本実施形態でも、各ガイド部28の前端縁29は、図4に示した前端縁幅Vとなるように設計されるので、図3に示した従来のガイド部の前端縁よりも幅が狭くなり、より前端縁29のQ方向やR方向の変形量を少なくすることができる。
【0121】
また、本実施形態では、各ガイド部28及び格納部27を分離させると共に、各ガイド部28の傾倒を防止するガイド間隙部84を取付部81と同材料で設けたことにより、より前端縁29のQ方向やR方向の変形量を抑えることができると共に、従来の橋梁部40を削除してもガイド部28の記録ディスク面側への転倒を防止することができる。
【0122】
また、上記した第1の実施形態のランプ70または第2の実施形態のランプ80を磁気記録ディスク装置に用いる場合には、ガイド部28の前端縁29の変形量が少ないランプを用いることになるので、サスペンション・アーム14をロードするとき或いはアンロードするときの磁気ヘッド(スライダ19)と記録ディスク17が接触する不具合を減少させることができる。
【0123】
また、上記した各実施形態の係合部となるガイド支持穴72及びガイド支持凸部77、或いは、ガイド支持凹部85及びガイド支持凸部93は、各々の凹部と凸部を逆にしても同様な効果を得ることができる。また、本実施形態の係合部であるガイド支持凹部85、固定穴部86及び87、ガイド支持凸部93、鈎部91及び92等の係合部の形状は、ランプとして成形後、容易に外れない形状であれば任意の形状とすることができる。
【0124】
【発明の効果】
上記のように本発明の情報記録ディスク装置用ランプは、各ガイド毎に熱膨張率の小さいガイド支持部材と係合するため、熱膨張時に、ガイド部の前端縁が記録ディスク面に対して平行なまま積層方向に変形する量を少なくすることができる。
【0125】
また、本発明の情報記録ディスク装置用ランプは、少なくとも各ガイド部の前端縁から、ガイド部とガイド支持部材との係合部までの間には、各ガイド部と同材料の橋梁手段を設けないため、熱膨張時に、橋梁手段の熱膨張によりガイド部の前端縁及びその側面端縁がめくれ上がる方向に変形する量を少なくすることができる。
【0126】
また、本発明の情報記録ディスク装置用ランプは、各ガイド毎に熱膨張率の小さいガイド支持部材と係合する位置を、極力各ガイド部の前端縁に近づけるようにしたので、熱膨張時に、ガイド部の前端縁及びその側面端縁がめくれ上がる方向に変形する量を少なくすることができる。
【0127】
また、本発明の情報記録ディスク装置用ランプは、各ガイド部の前端縁の幅を、サスペンション・アームがガイド支持部材に接触しない最低限の幅に設定し、ガイド支持部材は、サスペンション・アームが接触しない角度でガイド部と係合するようにしたので、熱膨張時に、ガイド部の前端縁の側面端縁がめくれ上がる方向に変形する量を少なくすることができる。
【0128】
また、本発明の情報記録ディスク装置用ランプは、記録ディスクを逃げる部分を除いてガイド支持部材を櫛形に前端縁まで延伸したので、熱膨張時に、ガイド部の前端縁がめくれ上がる方向に変形する量を少なくすることができる。
【0129】
また、本発明の情報記録ディスク装置用ランプは、サスペンション・アームが摺動しない側の各ガイド部間を埋める形状のガイド間隙部を有するので、熱膨張時に、ガイド部の前端縁が記録ディスク面に対して平行なまま積層方向に変形する量を少なくすることができる。
【0130】
また、本発明の情報記録ディスク装置用ランプは、第1の係合部を各ガイド間隙部に設け、第2の係合部を第1の係合部と対向する位置に設けたので、熱膨張時に、ガイド部の前端縁及びその側面端縁がめくれ上がる方向に変形する量を少なくすることができる。
【0131】
また、本発明の情報記録ディスク装置用ランプは、第1の係合部及び第2の係合部を相互に形状が組合わさる鈎型にしたので、成形後に第1の係合部及び第2の係合部が分離しないようにすることができる。
【0132】
また、本発明の情報記録ディスク装置は、ガイド部の前端縁の変形量が少ないランプを用いるので、サスペンション・アームをロードするとき或いはアンロードするときの磁気ヘッドと記録ディスクが接触する不具合を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のランプが設けられた磁気記録ディスク装置を示す平面図である。
【図2】 (a)は本発明のランプのガイド部及びガイド支持部材の設計概念を個別に示す斜視図であり、(b)は(a)のガイド部とガイド支持部材とを係合した場合を示す斜視図である。
【図3】 従来のサスペンション・アームとランプとの相対位置関係を示す図である。
【図4】 本発明のサスペンション・アームとランプとの相対位置関係を示す図である。
【図5】 本発明の第1の実施形態のランプの構成を示す斜視図である。
【図6】 (a)は図5のランプの前端縁を含む一部のガイド部を拡大して示す側面図であり、(b)は(a)の正面図である。
【図7】 図5及び図6に示した本実施形態のランプを6枚ディスクタイプとした際のガイド部の前端縁が温度により変形する量を示す図である。
【図8】 本発明の第2の実施形態のランプの構成を示す斜視図である。
【図9】 (a)は図8のランプの前端縁を含む一部のガイド部を拡大して示す側面図であり、(b)は(a)の正面図である。
【図10】 図8及び図9に示したランプのガイド部の前端縁が温度により変形する量を示す図である。
【図11】 (a)はポリ・テトラ・フルオロ・エチレン(PTFE)を含む高分子材料を用いて全ての部分を一括成形した場合の従来のランプを示す斜視図であり、(b)は(a)のランプ中におけるサスペンション・アームを誘導するガイド部の前端縁部を拡大して示した斜視図である。
【図12】 図11(a)のランプとサスペンション・アームと記録ディスクとの位置関係を示す断面図である。
【図13】 図11及び図12に示した従来のランプのガイド部の前端縁が温度により変形する量を示す図である。
【図14】 6枚ディスクタイプで金属板を指示部に埋め込んだ従来のランプにおけるガイド部の前縁端が温度により変形する量を示す図である。
【符号の説明】
10 磁気記録ディスク装置、 11 ハウジング、 12 アクチュエータ・アセンブリ、 13 ピボット軸、 14 サスペンション・アーム、 15持上げ突起、 16 ボイス・コイル・モータ、 17 記録ディスク、 18 スピンドル軸、 19 スライダ、 20、70、80 ランプ、 21、81 取付部、 22、82 アーム保持部、 23 ブラケット部、 24、74、83 支持部、 25 螺子穴、 26 開口部、 27 格納部、 28 ガイド部、 28a ガイド部接触面、 29 前端縁、 30 金属スリーブ、 31 螺子、 40 橋梁部(橋梁手段)、 51、71 ガイド支持部材、 52、72 ガイド支持穴、 53、76、84 ガイド間隙部、 57、77、93 ガイド支持凸部、 73 前端縁支持部、 75 傾倒防止支持部、 85 ガイド支持凹部、 86、87 固定穴部、 91、92、94鈎部、 SL1、SL2 中心線、 TL1、TL2 接線、 MF1、MF2 支持面、 S、V 前端縁幅、 T ガイド部セーフティマージン、 U 支持部セーフティマージン、 θ1 格納角、 θ2 シフト角、 P、Q、R、Z 方向、 (A1)、(A2)、(B1)、(B2)、(C1)、(C2)、(D1)、(D2)、(E1)、(E2)、(F1)、(F2) 各記録ディスク毎のガイド部前端縁の分類符号、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F) 各記録ディスクの分類符号。
Claims (3)
- 複数のサスペンション・アームを有する情報記録ディスク装置のランプであって、
前記サスペンション・アーム毎に個別に形成され、このサスペンション・アームを摺動させることにより格納場所に誘導する少なくとも2個の前縁部が互いに分離されたガイド部と、
前記各ガイド部を所定位置に支持する前記2個のガイド部よりも熱膨張率の小さい高分子材料を用いて形成されるガイド支持部材とを備え、
前記ガイド支持部材は、前記分離されたガイド部の支持面とは反対側の面同士の間にて前記ガイド部と係合するガイド間隙部からなる第1の係合部を有し、
前記各ガイド部は、前記第1の係合部に係合する第2の係合部を有する情報記録ディスク装置用ランプ。 - 前記第2の係合部は、前記ガイド部における前記第1の係合部と対向する位置に設けられる請求項1に記載した情報記録装置用ランプ。
- 前記第1の係合部及び第2の係合部は、相互に形状が組合わさる鈎型である請求項2に記載した情報記録ディスク用ランプ。
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