JP4372807B2 - プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマディスプレイパネルに関しており、特に、誘電体層の炭素濃度に特徴を有するプラズマディスプレイパネルに関する。また、本発明は、そのようなプラズマディスプレイパネルの製造方法にも関する。
近年、大型の薄型ディスプレイの市場が拡大している。特に、表示が高精細で大型化が可能なプラズマディスプレイパネルの技術革新は盛んに進められている。
プラズマディスプレイパネルは、対向配置された前面板と背面板とから構成されている。前面板および背面板の周縁部は封着処理されており、前面板と背面板との間に形成された放電空間には放電ガス(ヘリウムまたはネオンなど)が封入されている。前面板は、ガラス基板と、走査電極および維持電極から成る表示電極と、誘電体層と、保護層とから一般に構成されている。より具体的に言うと、前基板においては、ガラス基板の一方の主面上に表示電極がストライプ状に形成され、かかる表示電極を覆うように誘電体層が形成され、そして、誘電体層上に保護層が形成されている。一方、背面板は、ガラス基板と、アドレス電極と、誘電体層と、隔壁と、蛍光体層(赤色、緑色および青色の蛍光体層)とから一般に構成されている。より具体的に言うと、背面板においては、ガラス基板の一方の主面上にアドレス電極がストライプ状に形成され、かかるアドレス電極を覆うように誘電体層が形成されている。そして、誘電体層上に一定の間隔を空けて複数の隔壁が形成されており、蛍光体層が、誘電体層上において隣接する隔壁間に形成されている。
このようなプラズマディスプレイパネルでは、放電空間における電圧の印加で発生した紫外線によって、各色の蛍光体層を励起させており、それによって、赤色、緑色および青色と発光させ、カラー画像表示を実現している。
ここで、誘電体層はコンデンサとして機能し得るものであるが、特に前面板の誘電体層では、優れた放電効率を実現すべく高いコンデンサ性能が求められていると共に、電圧印加時の優れた耐絶破壊性能が求められている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特に近年では、より高精細で低消費電力のプラズマディスプレイパネルへの要望が高まっており、放電ガスの高エネルギー化または走査線数の増加等を図る開発が進んでいる。このような高精細化を図ろうとすると電極間のピッチが狭くなり、電圧印加時に電極−誘電体間で絶縁破壊が生じやすくなる。それゆえ、誘電体層の内部および表面には剥れやクラックなど物理的欠陥の少ないことが要求される。また、パネル開口部の面積低下に起因してパネル輝度は減少してしまうが、これを改善するために、高純度で低い誘電率の誘電体層を形成しなければならず、特に、誘電体の焼成時における電極との副反応に起因して誘電体層が黄色に変色する黄変現象の問題に対処しなければならない。
特表2003−518318号公報 特開平11−195382号公報
本発明は、上記事情に鑑みて為されたものである。つまり、本発明の課題は、クラックおよび黄変などが実質的に存在しない誘電体層を備えたプラズマディスプレイパネルを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、
第1基板上に第1電極と第1誘電体層と保護層とが設けられた前面板、および
第2基板上に第2電極と第2誘電体層と蛍光体層とが設けられた背面板
を有して成り、
前面板では第1基板上に第1電極が設けられ、第1電極を覆うように第1基板上に第1誘電体層が設けられ、第1誘電体層上に保護層が設けられており、また、背面板では第2基板上に第2電極が設けられ、第2電極を覆うように第2基板上に第2誘電体層が設けられ、第2誘電体層上に蛍光体層が設けられており、
保護層と蛍光体層とが向き合うように前面板と背面板とが配置され、前面板と背面板との間に放電空間が設けられているプラズマディスプレイパネルであって、
少なくとも第1誘電体層の炭素濃度(または炭素成分濃度)が約1.0×10ppm以上かつ約1.0×10ppm以下であることを特徴とするプラズマディスプレイパネルを提供する。特に好ましくは、第1誘電体層の炭素濃度の炭素は、第1誘電体層中のシロキサン骨格に結合しているアルキル基またはアルキレン基に起因している。
本明細書において「炭素濃度」とは、後述する「二次イオン質量分析法(SIMS)」で測定される誘電体層中のカーボン(C)量を実質的に意味している。
また、本明細書において「少なくとも第1誘電体層の炭素濃度」とは、「第1誘電体層の炭素濃度、または、第1および第2誘電体層の各誘電体層の炭素濃度」を実質的に意味している。
本発明は、第1誘電体層に残存する炭素の濃度、または、第1および第2誘電体層の各誘電体層に残存する炭素の濃度が1.0×10ppm以上かつ1.0×10ppm以下となっている点で特徴を有しており、このような炭素濃度であるために、誘電体層ではクラックや剥れなどの物理的欠陥が実質的に存在せず、誘電体層の黄変も抑えられている。
ある好適な態様では、第1誘電体層の炭素濃度、または、第1および第2誘電体層の各誘電体層の炭素濃度が1.0×10ppm以上かつ1.0×10ppm以下となっている。また、別のある好適な態様では、第1誘電体層が下層(電極と接している層)と上層(保護層と接している層)とから成る2層構造となっており、下層の炭素濃度が1.0×10ppm以上かつ1.0×10ppm以下であり、上層の炭素濃度が1.0×10ppm以上かつ1.0×10ppm以下となっている。この場合、電極と接している下層の炭素濃度は、黄変防止に特に寄与し得る点で特徴を有している。
別の更なる好適な態様では、第1誘電体層と第1電極との間に、炭素濃度が10ppm以下(即ち、0〜10ppm)の誘電体層が設けられている。これにより、より効果的に黄変が防止されたプラズマディスプレイパネルを得ることができる。尚、この態様は、上述の2層構造の第1誘電体層の下層(電極と接している層)の炭素濃度が1.0×10ppm以下となる態様と同一視できることに留意されたい。
また、本発明では、上述のようなプラズマディスプレイパネルの製造方法も提供する。かかる本発明の製造方法は、前面板の誘電体層および背面板の誘電体層の少なくとも一方の形成に際して、
(1)有機溶剤およびガラス成分(シロキサン骨格にアルキル基またはアルキレン基が結合しているガラス成分)を含んで成る誘電体原料を、電極が形成された基板上に供給する工程、ならびに
(2)供された誘電体原料を熱処理に付す工程
を含んで成り、
熱処理によって得られる誘電体層の炭素濃度が1.0×10ppm以上かつ1.0×10ppm以下となることを特徴とする製造方法である。特に、前面板の誘電体層の製造についていえば、次のような製造方法が提供されることになる:
第1基板上に第1電極と第1誘電体層と保護層とが設けられた前面板および第2基板上に第2電極と第2誘電体層と蛍光体層とが設けられた背面板を有して成るプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、第1誘電体層の形成に際して、
(1)有機溶剤およびガラス成分を含んで成る誘電体原料であって、前記ガラス成分のシロキサン骨格にはアルキル基またはアルキレン基が結合している前記誘電体原料を、電極が形成された基板上に供給する工程、ならびに
(2)前記誘電体原料を熱処理に付す工程
を含んで成り、
前記熱処理によって得られる第1誘電体層の炭素濃度が10 ppm以上かつ10 ppm以下となり、前記炭素が第1誘電体層中のシロキサン骨格に結合しているアルキル基またはアルキレン基に起因していることを特徴とする製造方法。
本発明の製造方法は、シロキサン骨格(またはシロキサン結合)にアルキル基またはアルキレン基が結合しているガラス成分を含んで成る誘電体原料を用いることを特徴としている。好ましくは、ガラス成分において、シロキサン骨格のSi原子に対するアルキル基のモル比は1以上であり、より好ましくは1〜3である。尚、そのようなアルキル基の炭素数は1〜6であることが好ましい。
本発明の製造方法で用いる誘電体原料は、ガラス成分および有機溶剤を含んで成るものであるが、必要に応じてバインダ樹脂を更に含ませてもよい。
本発明のプラズマディスプレイパネルにおいては、誘電体層の炭素濃度に起因して、剥れ又はクラックなどの物理的欠陥が実質的に誘電体層に生じておらず、高精細化に対応可能な優れた耐絶縁性能がもたらされている。換言すれば、高電圧が印加されても誘電体層は絶縁破壊することがなく、プラズマディスプレイパネルの高精細化が可能となる。更に、誘電体層の炭素濃度に起因して、誘電体層に生じ得る黄変が実質的に抑制されているので、パネル開口部の面積低下に起因したパネル輝度の減少を回避することができる。
従って、本発明によれば、高精細表示が可能であって低消費電力で高効率なプラズマディスプレイパネルを得ることができる。
発明を実施するための形態
以下にて、本発明のプラズマディスプレイパネルおよびその製造方法について詳細に説明する。
[本発明のプラズマディスプレイパネルの構成]
まず、本発明のプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」とも称す)について説明する。
図1および図2には本発明のPDPを模式的に示す(図1はPDPの模式的な断面図であり、図2はPDPの模式的な断面斜視図である)。PDP40は、対向配置された前面板10と背面板20とから構成されている。前面板10および背面板20の周縁部は、例えば低融点フリットガラス材料などの封着部材によって封着処理されており、前面板10と背面板20との間に形成された放電空間に放電ガス(ヘリウム、ネオンまたはキセノンなど)が封入されている。
本発明のPDP40の構成を、図1および図2を参照して説明すると、
第1基板11上に第1電極12と第1誘電体層13と保護層14とが設けられた前面板10、および
第2基板21上に第2電極22と第2誘電体層23と蛍光体層(26R,26G,26B)とが設けられた背面板20
を有して成る。
前面板10では第1基板11上に第1電極12が設けられ、第1電極12を覆うように第1基板11上に第1誘電体層13が設けられ、また、第1誘電体層13上に保護層14が設けられている。背面板20では第2基板21上に第2電極22が設けられ、第2電極22を覆うように第2基板21上に第2誘電体層23が設けられ、第2誘電体層23上に蛍光体層(26R,26G,26B)が設けられている。前面板10と背面板20とは、保護層14と蛍光体層(26R,26G,26B)とが向き合うように配置されている。前面板10と背面板11との間に放電空間30(または放電セル31)が形成されている。
本発明のPDPの構成および関連するPDPの製造方法についてより具体的に説明していく。本発明のPDPの前面板10は、第1基板11、第1電極12、第1誘電体層13および保護層14を有して成る。第1基板11は、透明で絶縁性を有する基板である(厚さは例えば約1.0mm〜約3mm程度である)。第1基板11としては、例えば、フロート法などで製造されたフロートガラス基板を挙げることができる他、ソーダライムガラス基板、鉛アルカリケイ酸ガラス基板またはホウケイ酸塩ガラス基板などを挙げることができる。第1電極12は、第1基板11上にストライプ状に平行に複数配置されるものであり、例えば、走査電極および維持電極から成る表示電極(厚さは例えば約1〜約50μm程度)であることが好ましい。この場合、走査電極および維持電極は、それぞれ、酸化インジウム(ITO)または酸化スズ(SnO)などから成る透明導電膜である透明電極(蛍光体層で発生した可視光を透過させる電極)、および、かかる透明電極上に形成されたバス電極(表示電極の抵抗を低くして、透明電極の長手方向に導電性を付与するための電極)から構成されている。
第1誘電体層13は、第1基板11の表面に形成された第1電極12を覆うようにして設けられている。かかる第1誘電体層13は、主としてガラス成分および有機溶剤から成る誘電体原料ペーストを塗布および熱処理して得られる酸化膜(特に酸化珪素膜)であるが、上述のように又は後述で詳細に説明するように、本発明のPDPの第1誘電体層13は、その炭素濃度が10ppm以上かつ10ppm以下となっている点で特徴を有している。第1誘電体層13の厚さは、好ましくは約5μ〜約50μmである。第1誘電体層13の上には、保護層14が形成されている(厚さは例えば約0.5〜約1.5μm程度)。保護層14は、放電の衝撃(より具体的には「プラズマによるイオン衝撃」)から第1誘電体層13を守る目的で設けられており、例えば酸化マグネシウム(MgO)から構成されている。保護膜は、電子ビーム蒸着法、CVD法またはスパッタリング法などを用いて形成することができる。
本発明のPDPの背面板20は、第2基板21、第2電極22、第2誘電体層23および蛍光体層(26R,26G,26B)を有して成る。第2基板21は、透明で絶縁性を有する基板であることが好ましく(厚さは例えば約1.0mm〜約3mm程度である)、例えば、フロート法などで製造されたフロートガラス基板を挙げることができる他、ソーダライムガラス基板、鉛アルカリケイ酸ガラス基板、ホウケイ酸塩ガラス基板または各種セラミック基板などを挙げることができる。第2電極22は、第2基板21上にストライプ状に複数形成されるものであり、例えば、アドレス電極(またはデータ電極)である(厚さは例えば約1〜約4μm程度)。アドレス電極は、各放電セルを選択的に放電させる目的で設けられている。かかるアドレス電極は、銀を主成分とした導電性ペーストからスクリーン印刷法を用いて成膜される。また、アドレス電極は、銀を主成分とした感光性ペーストをダイコート法または印刷法によって塗布した後、約100℃〜約200℃で乾燥させ、次いで、露光・現像するフォトリソグラフィー法によってパターニングしても成膜できる。かかるアドレス電極は、塗布および乾燥後に、最終的には約400〜約700℃の焼成に付される。
第2誘電体層23は、第2基板21の表面に形成された第2電極22を覆うようにして設けられている。かかる第2誘電体層23は、主としてガラス成分および有機溶剤から成る誘電体原料ペーストを塗布および熱処理して得られる酸化膜(特に酸化珪素膜)であるが、上述のように又は後述で更に詳細に説明するように、第2誘電体層23の炭素濃度が10ppm以上かつ10ppm以下となっている点で特徴を有している。第2誘電体層23の厚さは、好ましくは約5μ〜約50μmである。第2誘電体層23の上には、蛍光体層(26R,26G,26B)が形成されている(厚さは例えば約5〜約50μm程度)。蛍光体層(26R,26G,26B)は、放電によって放射された紫外線を可視光線に変換する目的で設けられるものである。かかる蛍光体層(26R,26G,26B)は、赤色、緑色および青色の蛍光体層を構成単位としており、それぞれが隔壁25で区切られている。隔壁25は、放電空間をアドレス電極22毎に区画する目的で形成されている。ここで、蛍光体層(26R,26G,26B)は、蛍光体粉末、バインダ樹脂(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体など)および有機溶剤(例えば、メチルエチルケトンなどのケトン類、トルエンなどの芳香族炭化水素類、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類など)から成るペースト原料をダイコート法、印刷法、ディスペンス法またはインクジェット法などによって塗布し、次いで、約100℃の乾燥に付すことによって形成する。蛍光体粉末について説明すると、例えば赤色の蛍光体粉末としては、Y:Eu、YVO:Eu、YS:Eu等を挙げることができ、緑色の蛍光体粉末としては、ZnGeO:M、BaAl1219:Mn、LaPO:Tb等を挙げることができ、青色の蛍光体粉末としては、Sr(POCl:Eu、BaMgAl1424:Eu等を挙げることができる。隔壁25は、ストライプ状または井桁状に第2誘電体層23上に形成されるものであるが、低融点ガラス材料(例えば酸化鉛−酸化硼素−酸化珪素系、酸化鉛−酸化硼素−酸化珪素−酸化亜鉛系などのガラス粉末)、フィラー(例えば酸化物セラミックなど)、バインダ樹脂(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体など)および有機溶剤(例えば、メチルエチルケトンなどのケトン類、トルエンなどの芳香族炭化水素類、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類など)等を含んで成るペースト原料をダイコート法または印刷法によって塗布して約100℃〜200℃の乾燥に付した後、露光・現像するフォトリソグラフィー法でパターニングし、次いで、約400℃〜約700℃の焼成に付すことによって形成される。尚、隔壁25は、サンドブラスト法、エッチング法または成型法などを用いることによっても形成できる。
上述したような前面板10と背面板20とは、保護層14と蛍光体層(26R,26G,26B)とが向き合うように配置され、前面板10と背面板20との間に放電空間30が形成される。より具体的には、前面板10の走査電極および維持電極と背面板20のアドレス電極22とが直交するように、前面板10と背面板20とが放電空間を挟んで対向して配置される。対向して配置された前面板10と背面板20とは固定したまま加熱して前面板10と背面板20とを気密に接合する封着処理を行った後、加熱しながら放電空間30内のガスを排気する排気ベーキング処理を行い、最終的には、放電空間30内に放電ガスを封入して、PDP40を完成させる。放電ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴンまたはキセノンなどの希ガスが400〜600Torrの圧力で放電空間30内に封入される。
このようなPDP40では、隔壁25によって仕切られ、アドレス電極22と表示電極12とが交差する放電空間30が放電セル31として機能することになる。換言すれば、マトリクス状に配列されている放電セルが画像表示領域を構成している。従って、外部駆動回路から表示電極に映像信号電圧を選択的に印加することによって放電ガスを放電させ、放電によって生じる紫外線によって、各色の蛍光体層を励起させて赤色、緑色および青色の可視光を発生させ、それによって、カラー画像表示を実現している。
次に、本発明のPDPの誘電体層の炭素濃度についてより詳細に説明する。
〈誘電体層厚さの炭素濃度依存性〉
図3に、後述する実施例で得られた「誘電体層厚さの炭素濃度依存性を表したグラフ」を示す。かかるグラフでは、誘電体層の炭素濃度(ppm)と誘電体層の限界膜厚(μm)との相関関係が示されている。ここでいう「限界膜厚」とは、誘電体層に剥れ又はクラックなどの物理的欠陥が生じる境目となる誘電体層厚さを実質的に意味している。「剥れ」とは、誘電体層が基板や電極などのPDP要素から剥がれてしまう現象・態様を指している。例えばグラフ中に示すa点を例にとって説明すると、誘電体層がa点の炭素濃度(約1.0×10ppm)を有する場合、約2μmの厚さを境目として、誘電体層厚さがそれよりも大きくなると、剥れ又はクラックなどの物理的欠陥が生じやすくなる一方、誘電体層の厚さがそれよりも小さくなると、かかる物理的欠陥が生じにくくなることを意味している。これにより、誘電体層中に含まれる炭素量が多くなるにつれて限界膜厚が増加する図3のグラフをより理解できるであろう。
ここで、誘電体層というものは、上述したように、電極を覆うように構成されるものであるが、電極上には図4に示すように、突起部(エッジカール)が実際には存在している場合ある。かかる突起部は、電極の焼成過程で生じ得る。これについて、より詳細に説明する。近年、画面のコントラスト向上のため、バス電極を、表示側となる黒層(透明電極と接触する層)と、その上に配置される白色との二層構造にすることが行われている。黒層は、黒色の電極ペーストを塗布して形成し、白層は、その上に導電性の電極ペーストを塗布して形成する。黒色の電極ペーストとしては、銅−鉄(Cu−Fe系)、銅−クロム系(Cu−Cr)系などの黒色複合酸化物を配合した樹脂組成物が用いられる。これらの電極ペーストから形成するバス電極は、具体的には、各層ごとに、塗布、パターニング(露光および現像)、ならびにその後の焼成を行って形成している。この際、黒層と白層とを一括して露光現像する場合には、光が下層まで十分に届かず、下層の硬化が不十分となり得る。そのため、硬化の不十分な下層は上層に比べて現像時に除去される量が多くなり、現像後の状態で、上層の巾に対して下層の巾が小さくなる。そのようなバス電極の現像後の断面模式図を図5に示す。図示されるような電極を焼成すると、熱収縮により、図6に示すように、白層および黒層において、それぞれが収縮しようとする力が働き、図7に示すような合力が生じる。この際、現像後に黒層が残っている領域124では、図6に示すように焼成時に白層と黒層との界面の力が相殺される。そのため、合力としては、図7に示すように白層表面部にて、ガラス基板11に向かう方向の大きな力127が働く。また、現像時に黒層の削られた領域125では、図6に示すように黒層に拘束されることが無く、白層内部に向かって収縮する力128が生じる。これらの力が働く結果、図7に示すように、白層表面に働く、ガラス基板11に向かう方向の大きな合力127と、白層内部へ向けて収縮する力128との合力により、白層表面部において、その端部を巾方向の中央部へ引っ張る力129が働く。この力129が作用すると、白層に大きな撓みが生じると共に、電極巾方向端部が捲れ上がり、上方へと大きく突き出てしまい、最終的には、図4に示すような突起部(エッジカール)が生じてしまう。
このような突起部を有する電極を誘電体層で被覆するには、誘電体層厚さを少なくとも約0.5μm以上としなければならず、好ましくは約1.0μm以上としなければならない。換言すれば、エッジカールを有する電極の被覆性の観点から、誘電体層厚さは、少なくとも約0.5μm以上必要であり、好ましくは少なくとも約1.0μm以上必要である。かかる必要とされる誘電体層厚さを考慮すると、図3のグラフからは、誘電体層中の炭素濃度が、約1.0×10ppm以上必要であって、好ましくは約1.0×10ppm以上必要であるといえる。より具体的には、電極の被覆性の観点から誘電体層厚さを少なくとも約0.5μm以上にしようとすると、図3のグラフに基づき、誘電体層中の炭素濃度は約1.0×10ppm以上必要であり、それよりも低い炭素濃度の場合では剥れまたはクラックなどの物理的欠陥が生じ易くなってしまう。同様に、電極の被覆性の観点から誘電体層厚さを少なくとも約1.0μm以上にしようとすると、図3のグラフに基づき、誘電体層中の炭素濃度は約1.0×10ppm以上必要であって、それよりも低い炭素濃度の場合では剥れまたはクラックなどの物理的欠陥が生じ易くなってしまう。
〈誘電体層の耐熱温度の炭素濃度依存性〉
図8に、後述する実施例で得られた「誘電体層の耐熱温度の炭素濃度依存性を表したグラフ」を示す。かかるグラフでは、誘電体層の炭素濃度(ppm)と誘電体層の限界耐熱温度(℃)との相関関係が示されている。ここでいう「限界耐熱温度」とは、誘電体層に剥れ又はクラックなどの物理的欠陥が生じる境目となる誘電体層の耐熱温度(℃)を実質的に意味している。例えばグラフ中に示すb点を例にとって説明すると、誘電体層がb点の炭素濃度(約1.0×10ppm)を有する場合、約540℃を境目として、誘電体層の温度がそれよりも大きくなると、剥れ又はクラックなどの物理的欠陥が生じやすくなる一方、誘電体層の温度がそれよりも小さくなると、物理的欠陥が生じにくくなることを意味している。このようなことから、誘電体層中に含まれる炭素量が多くなるにつれて限界耐熱温度が低下する図8のグラフをより理解できるであろう。
ここで、PDPの製造では、蛍光体層の焼成温度が約470℃であると共に、前面板と背面板とを気密に接合する封着処理時の温度も約470℃であり、それらを考慮すると、誘電体層に必要とされる耐熱温度は、少なくとも約450℃であるといえる。かかる耐熱温度を考慮すると、図8のグラフから、誘電体層中の炭素濃度は約1.0×10ppm以下にしなければならないことが分かる。換言すれば、約450℃という誘電体層に求められる耐熱温度を考慮すると、図8のグラフに基づき、誘電体層中の炭素濃度は1.0×10ppm以下でなければならず、それよりも多い炭素濃度の場合では剥れまたはクラックなどの物理的欠陥が生じ易くなる。
ここで、本発明のPDPの第1誘電体層の炭素濃度、または、第1および第2誘電体層の各誘電体層の炭素濃度は、約1.0×10ppm以上かつ約1.0×10ppm以下となっており、好ましくは約1.0×10ppm以上かつ約1.0×10ppm以下となっている。従って、本発明の誘電体層では、剥れ又はクラックなどの物理的欠陥の発生が抑制されており、高精細化に対応可能な優れた耐絶縁性能がPDPにもたらされている。
〈黄変現象の炭素濃度依存性〉
図9に、後述する実施例で得られた「黄変現象の炭素濃度依存性を表したグラフ」を示す。かかるグラフでは、誘電体層の炭素濃度(ppm)と誘電体層に生じる黄変現象との相関関係が示されている。ここでいう「黄変」とは、誘電体層(または誘電体層の原料となるペースト材料)と電極(特に銀電極)との反応に起因して誘電体層が黄色に変色する現象を意味している。縦軸の「b値」は、誘電体層が黄色に変色する度合いを表す指標として一般的に知られている色度計の測定値であり、プラス側にその絶対値が大きくなるほど黄色の度合いが大きいことを示している。
図9に示すグラフでは、誘電体層に含まれる炭素量が多くなるにつれてb値が増加することが理解できる。PDPの表示機能に支障を及ぼさないb値は3以下であることが知られている。つまり、b値が3以下となれば誘電体の黄変現象に起因したPDPの表示機能低下を防止することができる一方、b値が3よりも大きいとPDPの表示機能が低下してしまう。かかる求められるb値(即ち「3以下」)を考慮すると、図9のグラフに基づき、誘電体層中の炭素濃度は約1.0×10ppm以下でなければならない。換言すれば、3以下というb値の数値を基準にすると、図9のグラフから、誘電体層の炭素濃度を約1.0×10ppm以下にしなければならず、それよりも多い炭素濃度の場合では黄変現象に起因してPDPの表示機能が低下してしまう可能性があることが分かる。
従って、物理的欠陥の抑制の観点から得られる上述の「1.0×10ppm以上かつ1.0×10ppm以下」という炭素濃度と併せて考慮すると、誘電体層の炭素濃度を「1.0×10ppm以上かつ1.0×10ppm以下」とすることによって、剥れまたはクラックなどの誘電体層の物理的欠陥を防止できるのみならず、誘電体層の黄変現象も防止できるといえる。
ここで、特に前面板の第1誘電体層については、図10に示すように、下層(電極と接している層)13aと上層(保護層と接している層)13bとから成る2層構造であることが好ましく、下層13aの炭素濃度が1.0×10ppm以上かつ1.0×10ppm以下であり、上層13bの炭素濃度が1.0×10ppm以上かつ1.0×10ppm以下であることが好ましい。この場合、第1電極(特に銀から成る電極)と接する下層では、かかる電極に起因した黄変現象を効果的に防止することができると共、電極と接しない上層では、剥れまたはクラックなどの物理的欠陥を防止することができ、PDPに優れた耐絶縁性能がもたらされるだけでなく、パネル輝度の減少を効果的に防止することができる。尚、下層の厚さは、好ましくは0.1μm以上かつ10μm以下であり、上層の厚さは、好ましくは5μm以上かつ40μm以下である。
尚、下層13aの炭素濃度は、1.0×10ppm以下であってもよく、その場合には、黄変現象がより効果的に防止されたPDPが得られることになる。
第1誘電体層に含まれる炭素、または、第1および第2誘電体層の各誘電体層に含まれる炭素は、好ましくは、以下に示すようなシロキサン骨格(直鎖状、環状又は三次元網目状のシロキサン骨格)に結合しているアルキル基に起因している。
かかる場合、アルキル基の炭素数は1〜6であることが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基などのアルキル基を挙げることができる。これらアルキル基は単独または2種以上含まれている場合もあり得る。尚、ガラス成分のシロキサン骨格に結合する官能基は、炭素原子を含有している基であれば特にアルキル基に限定されるものでなく、例えば、アルキレン基(メチレン基、エチレン基、プロピレン基またはブチレン基など)も考えられる。
次に、本発明のPDPを製造する方法について説明する。かかる製造方法は、前面板の誘電体層および背面板の誘電体層の少なくとも一方の形成に際して、
(1)有機溶剤およびガラス成分を含んで成る誘電体原料であって、前記ガラス成分のシロキサン骨格にアルキル基またはアルキレン基が結合している誘電体原料を、電極が形成された基板上に供給する工程、ならびに
(2)誘電体原料を熱処理に付す工程
を含んで成る。この製造方法は、特に以下に示すようにアルキル基がシロキサン骨格に結合しているガラス成分を含んで成る誘電体原料を用いる点で特徴を有している。かかる特徴に起因して、熱処理で得られる誘電体層の炭素濃度が1.0×10ppm以上かつ1.0×10ppm以下となる。
尚、前面板の誘電体層の製造について特化していえば、本発明の製造方法は、第1基板上に第1電極と第1誘電体層と保護層とが設けられた前面板および第2基板上に第2電極と第2誘電体層と蛍光体層とが設けられた背面板を有して成るプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、第1誘電体層の形成に際して、
(1)有機溶剤およびガラス成分を含んで成る誘電体原料であって、ガラス成分のシロキサン骨格にはアルキル基またはアルキレン基が結合している誘電体原料を、電極が形成された基板上に供給する工程、ならびに
(2)誘電体原料を熱処理に付す工程
を含んで成り、
工程(2)の熱処理によって得られる第1誘電体層の炭素濃度が10 ppm以上かつ10 ppm以下となり、その炭素濃度の炭素が第1誘電体層中のシロキサン骨格に結合しているアルキル基またはアルキレン基に起因していることを特徴とする製造方法である。


工程(1)で用いる誘電体原料のガラス成分のシロキサン骨格は、直鎖状であっても、環状であっても、または三次元網目状であってもかまわない。ガラス成分において、シロキサン骨格のSi原子に対するアルキル基のモル比は、好ましくは少なくとも1以上であればよく、より好ましくは1〜3である。尚、そのようなアルキル基の炭素数は1〜6であることが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基などのアルキル基を挙げることができる(これらアルキル基は単独または2種以上含まれていてよい)。また、ガラス成分のシロキサン骨格に結合する官能基は、炭素原子を含有している基であれば特にアルキル基に限定されるものでなく、例えばアルキレン基(メチレン基、エチレン基、プロピレン基またはブチレン基など)であってもよい。
工程(1)で用いる誘電体原料は、ガラス成分および有機溶剤を含んで成るものであるが、必要に応じてバインダ樹脂を更に含むものであってもかまわない。ここで、例えば、ガラス成分は、ポリアルキルシロキサンなどのシロキサン骨格を有する材料の他、二酸化珪素(SiO)などのガラス材料(例えばガラスフリット)を含んでいることが好ましく、更には、そのような二酸化珪素のTg(ガラス転移温度)を下げるべく、酸化ナトリウム(NaO)、酸化カリウム(KO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化バリウム(BaO)、酸化鉛(PbO)および酸化硼素(B)から成る群から選択される少なくとも1種以上の典型元素の酸化物を含んで成るものが好ましい。有機溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、テルピネオールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、シクロヘキサンなどのケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの酢酸エステル類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤などを挙げることができ、これらを単独または2種以上組み合せて用いることができる。また、バインダ樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重合体、および、ブチルメタクリレート樹脂などを挙げることができ、これらを単独または2種以上組み合せて用いることができる。
上述の誘電体原料の各種成分の割合は、典型的なPDP誘電体層を得る際に用いられる一般的な割合であれば、特に制限はない。例えば一例を挙げると、誘電体原料がガラス成分と有機溶剤とから成る場合、ガラス成分が40重量%以上かつ60重量%以下であり、有機溶剤が60重量%以下かつ40重量%以上であればよい。また、誘電体原料がガラス成分と有機溶剤とバインダ樹脂から成る場合、例えば、ガラス成分が約55重量%、有機溶剤が約40重量%、バインダ樹脂が約5重量%であればよい。
工程(1)で誘電体原料が供給される「電極が形成された基板上」とは、前面板の形成ついて言えば、「第1電極が形成された第1基板」を意味しており、具体的には、例えば「表示電極が形成されたガラス基板」のことを指している。同様に、背面板の形成について言えば、「電極が形成された基板上」は、「第2電極が形成された第2基板」を意味しており、具体的には、例えば「アドレス電極が形成されたガラス基板」のことを指している。
工程(1)において、誘電体原料の「電極が形成された基板上」への供給は、浸漬コーティング法(実施例にて詳細に説明する)、図13に示すような装置を用いた塗布方法(図示する態様では、ポンプ72のシリンジ動作速度を制御することによって、タンク71内に仕込まれた誘電体原料を配管およびノズル73を介して、基板74上に塗布できる)、ロールコート法、ダイコート法、スピンコート法またはブレードコート法などの種々の方法を用いることができる。このような方法によって、誘電体原料が基板上に薄膜状に形成される。膜厚は、所望の誘電体層厚さが得られるのであれば特に制限はなく、例えば1〜20μm程度である。
工程(2)では、供給された誘電体原料が熱処理に付される。ここでいう「熱処理」とは、乾燥処理および/または焼成処理などの加熱処理を実質的に意味している。そのような加熱処理は、PDPの誘電体層を得るのに一般的な条件であればよく、特に制限はない。例えば、約100〜約300℃の乾燥温度条件では乾燥時間は約1〜約2時間であり、約400〜約500℃の焼成温度条件では焼成時間は約1〜約2時間である。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されず、種々の改変がなされ得ることを当業者は容易に理解されよう。例えば、本発明では、誘電体層を乾燥または焼成などの熱処理によって作製しているが、それに限定されず、スパッタ法、CVD、PVD、EB蒸着法、プラズマガン蒸着法またはゾルゲル法などを用いても、物理的欠陥および黄変現象が抑制された誘電体層を同様に作製することができる。
《誘電体層厚さの炭素濃度依存性の確認試験》
「誘電体層の炭素濃度(ppm)」と「誘電体層の限外膜厚(μm)」との相関関係を得るべく試験を行った。試験に際しては、ガラス基板(日本電気硝子製、L×W×H:12.5cm×12.5cm×1.8cm)上に誘電体原料ペーストを薄膜状に供した。次いで、薄膜状の誘電体原料を150℃で10分間の乾燥に付した後、500℃で1時間の焼成に付すことによって、薄膜状の原料ペーストから誘電体層を作製した。このような試験を、以下の4種類の原料ペーストに基づいてそれぞれ薄膜厚さ(即ち「膜厚」)を変化させながら実施し、剥れやクラックの存在しない正常な誘電体層が得られる厚さ(即ち、誘電体層の「限界膜厚」)を確認した。その際、誘電体層に含まれるカーボン濃度(C濃度)についても定量化することによって、限界膜厚と炭素濃度との相関関係を得た。
ガラス基板上に形成する薄膜の膜厚制御は、図11に示すような装置50を用いて浸漬コーティング法で行った。具体的には、昇降ユニット51に取り付けたガラス基板52を、誘電体原料ペーストを含んだタンク53に浸漬した後、一定の速度でガラス基板52をタンク53から引き上げる。ここで、引上げ速度が大きいと、ガラス基板と原料ペーストとの表面張力が重力より支配的になり、ガラス基板上に形成される薄膜の膜厚が大きくなる一方、引上げ速度が小さいと、重力の方が支配的となり薄膜の膜厚が小さくなる。従って、この原理を利用して、引き上げ速度を調節して膜厚を制御した。膜厚の測定は、電子顕微鏡観察(SEM)により断面部を観測し、ガラス基板と誘電体層との界面から誘電体層表面までの距離を定量化することで行った。
誘電体層の炭素濃度については二次イオン質量分析法(SIMS)を用い、測定2次イオンとして原子量m/e=12のCを分析した。定量化の手法としては、予め一定量のCイオンを注入した酸化物試料を標準試料として準備し、母体元素(酸素)強度を基準としたCプロファイルからCの感度係数を算出し定量を行った。ただし、測定毎に作成するCイオン注入試料のプロファイルの強度が低い場合は、同様にSiを一定量注入した標準サンプルを用意し、CとSiそれぞれの感度係数の比率を求めておいて、通常の定量時には実測するSiの注入プロファイルからSi感度係数を求め、予め確認しておいた比率に応じCの感度係数を比例換算し、Cの定量を行った。具体的な分析装置としては、ATOMIKA製の型式SIMS4500を用い、測定条件は、一次イオン種がCsであって、入射角度30度、5.0keVのイオンエネルギー、一次イオン電流量18nA、ビームスキャン長18μmとした。
試験に用いた4種類の誘電体原料ペースト(アルキル群およびアルコキシル群の量が少ない順にA試料、B試料およびC試料と称す)を以下に示す:

TEOS試料・・・一般的に金属アルコキシドを含むゾルとして用いられるテトラエトキシシラン(TEOS)単体、即ち、TEOSを100重量%の割合で含んだ原料ペースト

A試料 ・・・シリカおよびポリアルキルシロキサンから成る固形分成分と、イソプロピルアルコール、メタノールおよびイソブチルアルコールから成る有機溶媒成分とから構成されるペースト原料

B試料 ・・・シリカおよびポリアルキルシロキサンから成る固形分成分と、イソプロピルアルコール、メタノールおよびイソブチルアルコールから成る有機溶媒成分とから構成されるペースト原料

C試料 ・・・シリカおよびポリアルキルシロキサンから成る固形分成分と、イソプロピルアルコール、メタノールおよびイソブチルアルコールから成る有機溶媒成分とから構成されるペースト原料

* A試料、B試料およびC試料の固形分濃度(重量%)の比率は、以下の通りである:
A試料固形分濃度:B試料固形分濃度:C試料固形分濃度=20:50:60
本確認試験で得られた「誘電体層の炭素濃度(ppm)」と「誘電体層の限外膜厚(μm)」との相関関係を表したグラフを図3に示す。かかるグラフからは、誘電体層中の炭素濃度が大きくなるにつれて限界膜厚が増加することを理解できる。このように、炭素濃度が増加するにつれて、限界膜厚も増加する要因としては、Si原子およびO原子が互いに結合し形成された網目状のシロキサン骨格にアルキル基(アルキル群)が存在することで膜層の機械的な柔軟性・耐久性が増加し、誘電体層とガラス基板との熱膨張差により生じる膜応力を緩和する効果が生じる為、剥れやクラックのない良好な膜が得られると考えられる。
《誘電体層の耐熱温度の炭素濃度依存性の確認試験》
「誘電体層の炭素濃度(ppm)」と「誘電体層の耐熱温度(℃)」との相関関係を得るべく試験を行った。試験に際しては、ガラス基板上に誘電体原料ペーストを薄膜状に供した。次いで、薄膜状の原料ペーストを乾燥に付した後、焼成に付すことによって、薄膜状の誘電体原料ペーストから誘電体層を作製した。このような試験を、上述した原料ペーストに対してそれぞれ焼成温度を変化させながら実施し、剥れやクラックの存在しない正常な誘電体層が得られる温度(即ち、誘電体層の「限界耐熱温度」)を確認した。また、その際、誘電体層に含まれるカーボン濃度(C濃度)についても定量化することによって、耐熱温度と炭素濃度との相関関係を得た。尚、誘電体層の炭素濃度は、《誘電体層厚さの炭素濃度依存性の確認試験》と同様に二次イオン質量分析法(SIMS)によって求めた。
本確認試験で得られた「誘電体層の炭素濃度(ppm)」と「誘電体層の限界耐熱温度(℃)」との相関関係を表したグラフを図8に示す。かかるグラフからは、誘電体層中の炭素濃度が大きくなるにつれて限界耐熱温度が低下することを理解できる。このように、炭素濃度が増加するにつれて、限界耐熱温度が低下する要因としては、焼成温度が増加するにつれて、誘電体構造内の熱分解が加速され、アルキル基(アルキル群)が、Si原子およびO原子が互いに結合し形成された網目状のシロキサン骨格から、脱離することで、膜剥れやクラックが生じると想定する。
《黄変現象の炭素濃度依存性の確認試験》
「誘電体層の炭素濃度(ppm)」と「誘電体層に生じる黄変現象」との相関関係を得るべく試験を行った。試験に際しては、複数のソーダライムガラス基板を用意し、それぞれの基板上に表示電極および誘電体層を焼成法で順に形成した(誘電体原料ペーストとしては上述のTEOS試料およびA試料を用いた)。また、基板上に表示電極を形成した後、図12に示す装置60を用いてスパッタ法でSiO膜を成膜する試験も行った(図9のグラフでいうD試料の場合であるが、SiO膜は誘電体層(主成分:酸化珪素)と同一視できることに留意されたい)。成膜に際しては、真空チャンバー61のガス導入口63より種々のガスを導入し、62の基板に対して、64の成膜ターゲットを成膜した。その際、四重極質量分析計(Qmass)65を取り付け、チャンバー61内のガス分圧を観察出来るようにした。成膜条件は、パワー1kW、スパッタ圧力:1.0Pa、ガス流量(Ar/O=100/10sccm)、基板温度:250〜350℃、膜の厚さは1μmとした。
得られた誘電体層については、色度計(日本電色製、型式NF999)を用いて、b値(黄色に変化する度合いを表す指標)を算出することによって黄変の評価を行った。
本確認試験で得られた「誘電体層の炭素濃度(ppm)」と「b値」との相関関係を表すグラフを図9に示す。かかるグラフから、誘電体層の炭素濃度が大きくなるにつれてb値が増加することを理解できる。特に、PDPの表示機能に支障がない3以下のb値となるには、炭素濃度が1.0×10ppm以下となる必要があることを理解できる。
以下、「誘電体層中の炭素濃度が大きくなるにつれてb値が増加する要因」について詳しく説明する。一般的に、パネルに黄変不良現象が生じる要因として、電極を構成する銀と誘電体とが焼成処理中に反応することが想定される。特に、銀が凝集してコロイドになった場合に黄変することが一般に知られている。誘電体中にアルキル基(アルキル群)などの炭素含有基が多量に含まれている場合、これらが焼成中に結合が切れて揮発(散逸)し、誘電体の構造中に空孔が生じるので、この空孔に向かって活性な銀イオンが拡散することになる。その後、焼成プロセス中の温度降下とともに銀イオンの動きが縮小し、周辺で孤立した銀同士が凝集した結果、黄変現象が起こると推測する。従って、誘電体中の炭素濃度が10ppm以下と小さくなると、そのような銀イオンが拡散できる空孔が少なくなり、結果的に、銀イオンの拡散が防止でき、黄変を抑制できたと考えられる。
ちなみに、黄変現象の確認試験では、SiO膜の成膜に際して、TEOSガスを用いたCVD法を用いた場合であっても同様の結果が得られることを確認した。かかる場合の成膜条件としては、チャンバー内にO=700sccm、He=150sccm、TEOS=0.25 l/minのガスを流し、圧力を5.9Paに調整した後、RF=700W、BIAS=100Wのパワーで放電を行った。
本発明のPDPの誘電体層では、剥れ又はクラックなどの物理的欠陥が実質的に存在しておらず、また、黄変も効果的に防止されているので、本発明は、高精細表示が可能であって低消費電力で高効率なPDPの製造に資するものである。
本発明のPDPを模式的に示した断面図 本発明のPDPを模式的に示した断面斜視図 誘電体層厚さの炭素濃度依存性を示すグラフ 突起部(エッジカール)を有する電極を模式的に示した断面図 露光および現像して形成した電極を模式的に示す断面図 露光および現像して形成した電極の焼成時に働く力を模式的に示した断面図 露光および現像して形成した電極の焼成時に働く合力を模式的に示した断面図 誘電体層の耐熱温度の炭素濃度依存性を示すグラフ 黄変の炭素濃度依存性を示すグラフ 2層構造の誘電体層を模式的に示した断面図 「誘電体層厚さの炭素濃度依存性の確認試験」で用いた浸漬コーティング装置の模式図 「黄変現象の炭素濃度依存性の確認試験」で用いた成膜装置の模式図 誘電体原料ペーストの塗布に用いることができる装置の模式図
符号の説明
10 前面板
11 第1基板
12 第1電極
13 第1誘電体層
13a 下層(第1誘電体層の下層)
13b 上層(第1誘電体層の上層)
14 保護層
20 背面板
21 第2基板
22 第2電極
23 第2誘電体層
23a 下層(第2誘電体層の下層)
23b 上層(第2誘電体層の上層)
25 隔壁
26R 赤色の蛍光体層
26G 緑色の蛍光体層
26B 青色の蛍光体層
30 放電空間
31 放電セル
40 PDP
12a 透明電極
12b 黒層(バス電極)
12c 白層(バス電極)
124 現像後の黒層
125 現像時に黒層が削られている領域
126 相殺される白層−黒層間の力
127 ガラス基板向きの合力
128 白層内部に向かって収縮する力
129 白層表面部を白層巾方向中央部へ引っ張る力
50 浸漬コーティング装置
51 昇降ユニット
52 ガラス基板
53 タンク
60 成膜装置
61 真空チャンバー
62 基板
63 ガス導入口
64 成膜ターゲット
65 四重極質量分析計
71 タンク
72 ポンプ
73 ノズル
74 基板

Claims (7)

  1. 第1基板上に第1電極と第1誘電体層と保護層とが設けられた前面板、および
    第2基板上に第2電極と第2誘電体層と蛍光体層とが設けられた背面板
    を有して成り、
    前記前面板では第1基板上に第1電極が設けられ、第1電極を覆うように第1基板上に第1誘電体層が設けられ、第1誘電体層上に前記保護層が設けられており、また、前記背面板では第2基板上に第2電極が設けられ、第2電極を覆うように第2基板上に第2誘電体層が設けられ、第2誘電体層上に前記蛍光体層が設けられており、
    前記保護層と前記蛍光体層とが向き合うように前記前面板と前記背面板とが配置され、前記前面板と前記背面板との間に放電空間が設けられているプラズマディスプレイパネルであって、
    少なくとも第1誘電体層の炭素濃度が10ppm以上かつ10ppm以下であって、前記炭素が第1誘電体層中のシロキサン骨格に結合しているアルキル基またはアルキレン基に起因していることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 第1誘電体層が下層と上層とから成る2層構造であって、前記下層が第1電極と接し、前記上層が前記保護層と接しており、
    前記下層の炭素濃度が10ppm以上かつ10ppm以下であり、前記上層の炭素濃度が10ppm以上かつ10ppm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 第1誘電体層と第1電極との間に、炭素濃度が10 ppm以下の誘電体層を更に有して成ることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 第1基板上に第1電極と第1誘電体層と保護層とが設けられた前面板および第2基板上に第2電極と第2誘電体層と蛍光体層とが設けられた背面板を有して成るプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、第1誘電体層の形成に際して、
    (1)有機溶剤およびガラス成分を含んで成る誘電体原料であって、前記ガラス成分のシロキサン骨格にはアルキル基またはアルキレン基が結合している前記誘電体原料を、電極が形成された基板上に供給する工程、ならびに
    (2)前記誘電体原料を熱処理に付す工程
    を含んで成り、
    前記熱処理によって得られる第1誘電体層の炭素濃度が10 ppm以上かつ10 ppm以下となり、前記炭素が第1誘電体層中のシロキサン骨格に結合しているアルキル基またはアルキレン基に起因していることを特徴とする製造方法。
  5. 前記ガラス成分において、前記シロキサン骨格のSi原子に対する前記アルキル基のモル比が1〜3であることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記アルキル基の炭素数が1〜6であることを特徴とする、請求項4または5に記載の製造方法。
  7. 前記誘電体原料が、バインダ樹脂を更に含んで成ることを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の製造方法。
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