JP4371034B2 - スピーカアレイシステム - Google Patents

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本発明は、アレイ状に配置された複数のスピーカユニットから音響ビームを出力するスピーカアレイシステムに関する。
スピーカユニットを多数配列したスピーカシステムは“スピーカアレイ”と呼ばれる。スピーカアレイでは、個々のスピーカユニットに供給するオーディオ信号に与える遅延やゲインを制御することにより、スピーカの指向性を鋭くしたり、音響ビームの方向を制御することができる。指向性を強くすると、同じエネルギーをより狭い範囲に放射するため、音圧の距離減衰が小さくなり、遠くまで明瞭に音を聴かせることができ、また、不必要な方向への音響放射を抑えることができる。また、音響ビームの方向を制御することができると、スピーカを必ずしも音の聴取位置に向かせる必要がないため、スピーカの設置方法の制約が少なくなるという利点がある。なお、この種のスピーカアレイについては例えば特許文献1に開示されている。
特開平9−233591号公報
ところで、上述した従来のスピーカアレイは、それが使用される空間を想定し、好ましい指向性や方向が得られるように個々のスピーカユニットに供給するオーディオ信号に与える遅延やゲインを予め設定して用いるものであり、任意の空間において用いるのに適したものではなかった。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、任意の指向性および方向を持った音響ビームを自由自在に生成することができ、任意の空間での使用に適したスピーカアレイシステムを提供することを目的とする。
この発明は、円筒体、円錐体、多面体又は球体の凸面を構成するように配置された複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイと、スピーカアレイから出力する音響ビームの指向性と方向を指定する情報に基づき、前記スピーカアレイにおける前記情報により指定された指向性と方向を有する音響ビームの出力に用いる複数のスピーカユニットを選択する選択処理と、該選択されたスピーカユニットに供給する複数の遅延オーディオ信号の遅延時間を演算する演算処理とを実行する演算手段と、前記演算処理で演算された遅延時間を用いて、前記複数の遅延オーディオ信号を共通のオーディオ信号から得るための信号処理を行う信号処理手段とを具備し、前記演算手段は、前記選択処理で選択されるスピーカユニットに、前記情報により指定された前記音響ビームの方向を正面とするスピーカユニットを含むことを特徴とするスピーカアレイシステムを提供する。
かかるスピーカアレイシステムによれば、スピーカユニットが配置されている凸面に面した任意の方向に音響ビームを放射し、かつ、その指向性を制御することができる。
好ましい態様において、スピーカアレイは、円筒体をなしている。
スピーカアレイを円筒体とした場合、円筒体の外側面が面している360度の全方向に音響ビームを放射することが可能である。円筒体以外にも、スピーカアレイの形状として、円錐体、多面体または球体がありうる。
好ましい態様においては、複数種類のオーディオ信号から生成する複数種類の音響ビームの指向性と方向を各々指定する情報が与えられた場合に、前記演算手段の前記演算処理では、各音響ビーム毎に前記複数の遅延オーディオ信号の遅延時間を演算し、前記信号処理手段は、前記演算処理で演算された遅延時間を用いて、前記各音響ビームを前記スピーカアレイから各々出力するための複数の遅延オーディオ信号を前記複数のオーディオ信号の各々から得るための信号処理を行う。
かかる態様によれば、複数種類のオーディオ信号を、任意の指向性および方向を持った複数種類の音響ビームとして放射することができる。
また、他の好ましい態様において、前記信号処理手段は、前記オーディオ信号を複数の周波数帯域のオーディオ信号に分割する帯域分割手段と、前記演算処理で演算された遅延時間を用いて、前記帯域分割手段により得られた複数帯域のオーディオ信号の各々から複数の遅延オーディオ信号を生成する遅延手段と、前記複数帯域の複数のオーディオ信号に対し、各々の帯域に応じた窓関数を乗じる窓掛け手段とを具備する。
かかる態様によれば、周波数帯域毎に各帯域に適した窓掛け処理が行われるので、音響ビームの外側に生じる回り込み音を効果的に減衰させることができる。
また、他の好ましい態様において、スピーカアレイシステムは、前記スピーカアレイの前記選択処理により選択されなかったスピーカユニットを用いて、前記音響ビームの外側に生じる回り込み音と相殺する相殺音を生成する相殺音生成手段を具備する。
かかる態様によれば、音響ビームの外側に回り込み音が発生するのを抑制することができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1実施形態であるスピーカアレイシステムの電気的構成を示すブロック図である。この図に示すように、スピーカアレイシステムは、CPUボード100と、DSPボード200と、円筒型スピーカアレイ部300とにより構成されている。
図2は円筒型スピーカアレイ部300の平面図、図3は円筒型スピーカアレイ部300の側面図である。これらの図に示すように、円筒型スピーカアレイ部300は、中空部を有する円筒体の外側壁に多数のスピーカユニットSPを配置してなるものである。さらに詳述すると、円筒型スピーカアレイ部300は、複数のスピーカユニットSPを各々有する複数のラインアレイユニットLUにより構成されている。個々のラインアレイユニットLUは、円筒型スピーカアレイ部300の外側壁の一部をなす第1の板部301と、隣り合ったラインアレイユニットLU(図2に示す例では左隣り)との境界壁である第2の板部302とを有する。ここで、第1の板部301は、長尺状の板材であり、ここには複数のスピーカユニットSPが1ラインをなすように配置されている。このスピーカユニットSPの並び方向(ライン方向)は、円筒型スピーカアレイ部300の軸の方向と平行である。第1の板部301と第2の板部302とがなす角度は、円筒型スピーカアレイ部300を構成するラインアレイユニットLUの個数により定まる。
各ラインアレイユニットLUにおける第2の板部302には、ラインアレイユニットLUに設けられた1ライン分のスピーカユニットSPを駆動するための手段として、インタフェースボード310と、1ライン分の各スピーカユニットSPに対応した複数のデジタルアンプボード320が取り付けられている。そして、円筒型スピーカアレイ部300には、各デジタルアンプボード320に搭載された回路に電力を供給するための電源330と、図1におけるCPUボード100およびDSPボード200(いずれも図2では図示略)が固定されている。
本実施形態において、円筒型スピーカアレイ部300は、任意の指向性および方向を持った音響ビームを発生するための手段として設けられたものである。ここで、図4〜図9を参照し、本実施形態における音響ビームの発生原理を説明する。なお、これらの図のうち、図4、図6および図8は、円筒型スピーカアレイ部300を上方から見た状態を示しており、図5、図7および図9は、円筒型スピーカアレイ部300を側方から見た状態を示している。
図4および図5に示す例では、円筒型スピーカアレイ部300から離れた位置Pにおいて局所的に音圧が高くなるように収束性の音響ビームを発生している。仮に位置Pを中心とする半径rの球面上の複数の仮想音源位置から同一波形同一位相の複数の音波を同時に出力したとすると、各音波は位置Pにおいて同位相で加算されるため、この位置Pにおける音圧が局所的に高まる。図4および図5に示す例では、このことを利用し、位置Pにおける音圧を局所的に高める音響ビームを円筒型スピーカアレイ部300により発生している。すなわち、次の通りである。
まず、本実施形態では、適当な複数のスピーカユニットSPを円筒型スピーカアレイ部300の中から選択する。この選択処理では、例えば位置Pに最も近いスピーカユニットSPを中心とした所定範囲内のスピーカユニットSPなど、有効な放射音を位置Pに到達させることができると考えてよい複数のスピーカユニットSPが選択される。
次に、この選択したスピーカユニットSPの各々について、スピーカユニットSPと位置Pとの距離を求め、半径rとこの距離の差分ΔLを音が伝播するのに要する所要時間を各々求める。そして、各スピーカユニットSP毎に求めた各所要時間だけ信号を遅延させる複数種類の遅延処理を同一のオーディオ信号に施して複数の遅延オーディオ信号を生成し、各遅延オーディオ信号を各々該当するスピーカユニットSPに供給するのである。このようにすると、各スピーカユニットSPから発した音は、上記のように位置Pにおいて同位相で加算されることとなる。
図6および図7に示す例では、収束も発散もしない平行な音響ビームを発生している。このような平行な音響ビームを発生するため、本実施形態では、次のような処理を行う。まず、音響ビームの伝播方向を真正面とするスピーカユニットSPを求め、これを中心とする所定範囲内の複数のスピーカユニットSPを音響ビームの出力のために動作させるスピーカユニットとして選択する。ここで、選択するスピーカユニットSPの範囲の大きさは、水平方向における音響ビームの放射範囲の大きさWに合わせて定めればよい。次に、選択した複数のスピーカユニットSPの背後に、音響ビームの伝播方向と直交する仮想平面を想定する。次に、各スピーカユニットSPについて、スピーカユニットSPから仮想平面までの距離ΔLを求め、この距離ΔLを音が伝播するのに要する所要時間を各々求める。そして、各スピーカユニットSP毎に求めた各所要時間だけ元のオーディオ信号を遅延させた複数の遅延オーディオ信号を生成し、各スピーカユニットSPに供給するのである。
図8および図9に示す例は、図4および図5に示す例と逆である。この例では、各スピーカユニットSPから伝播に従い放射面を広げるような発散性の音響ビームを生成し、あたかも位置Pに音源位置があるかのように聴かせる効果を実現している。この効果を実現するため、本実施形態では、まず、音響ビームの放射方向に基づき、そのような放射方向への放射に適した複数のスピーカユニットSPを選択する。次に、選択した複数のスピーカユニットSPの背後に、位置Pを中心とした半径rの仮想球面を想定する。次に、各スピーカユニットSPについて、スピーカユニットSPから仮想球面までの距離ΔLを求め、この距離ΔLを音が伝播するのに要する所要時間を各々求める。そして、各スピーカユニットSP毎に求めた各所要時間だけ元のオーディオ信号を遅延させた複数の遅延オーディオ信号を生成し、各スピーカユニットSPに供給するのである。
以上が本実施形態における音響ビームの発生原理である。
図1において、CPUボード100にはCPU101と不揮発性メモリ102が搭載されている。CPU101は、USBインタフェースを介して接続された機器、イーサネット(登録商標)を介して接続された機器、MIDIケーブルを介して接続された機器および上位のホストコンピュータと通信を行うための通信機能を備えている。CPU101は、この通信機能により、ホストコンピュータなどから音響ビームの指向性および方向を指示する情報を受け取り、そのような指向性および方向を持った音響ビームを上記の原理に従って出力させるために、音響ビームの出力のために動作させるスピーカユニットSPの範囲、各スピーカユニット向けの遅延オーディオ信号を得るための遅延時間など、音響ビームの指向性および方向の制御に必要なパラメータを演算し、DSPボード200に供給する。なお、このCPU101が行う演算処理の詳細については、説明の重複を避けるため、本実施形態の動作説明において明らかにする。
不揮発性メモリ102にはCPU101のIDが記憶されている。このようなIDが記憶されるのは、本発明の実施態様の1つとして、全体の制御を司るホストコンピュータに対し、図1に示すスピーカアレイシステムを複数接続する態様があり得るからである。なお、不揮発性メモリ102に代えてDIPスイッチを設けてもよい。図10は、図1に示すスピーカアレイシステムを複数接続した例を示している。この例では、複数のスピーカアレイシステムの円筒型スピーカアレイ部300が縦積みされ、軸方向に長い円筒型スピーカアレイ部が構成されており、各スピーカアレイシステムのCPU101がイーサネットを介してホストコンピュータに接続されている。この構成は、ライン長の長いラインアレイユニットが構成されるため、指向性を鋭くしたり、低域まで制御することができるという利点がある。この態様において、ホストコンピュータは、あるシステムのCPU101と通信を行うために、その通信相手のIDを送信する。各CPU101は、ホストコンピュータから送信されるIDと不揮発性メモリ102に記憶されたIDとを比較し、両者が一致している場合にホストコンピュータとの通信を行う。
図1においてDSPボード200には、DSP201と、DIR(デジタルインターフェースレシーバ)202と、フォーマット変換部203と、複数のドライバ204と、ドライバ205が搭載されている。DSP201は、DIR202を介してデジタルオーディオ信号を受け取り、CPU101による制御の下、これらのデジタルオーディオ信号の処理を行う。このDSP201によって行われる信号処理として、上述した遅延オーディオ信号の生成の他、窓掛け処理がある。DSP201は、これらの処理を実行することにより、音響ビームの出力のために動作する複数のスピーカユニットSP宛のデジタルオーディオ信号を生成して出力する。なお、このDSP201が行う信号処理の詳細についても、説明の重複を避けるため、本実施形態の動作説明において明らかにする。
複数のドライバ204は、円筒型スピーカアレイ部300に設けられた複数のスピーカユニットSPに各々対応付けられている。DSP201から出力される特定のスピーカユニットSP宛のデジタルオーディオ信号は、フォーマット変換部203によって伝送に適した形式に変換された後、複数のドライバ204のうち宛先であるスピーカユニットSPに対応したものを介してインタフェースボード310に供給される。
DIR202は、入力されるデジタルオーディオ信号に基づき、クロックなどの同期信号を生成する。生成された同期信号は、DSP201およびフォーマット変換部203に入力されるとともに、ドライバ205を介して円筒型スピーカアレイ部300内の全てのインタフェースボード310に供給される。
インタフェースボード310は、円筒型スピーカアレイ部300を構成する複数のラインアレイユニットLUに各々1枚ずつ設けられている。各ラインアレイユニットLUに設けられたインタフェースボード310には、そのラインアレイユニットに設けられた複数のスピーカユニットSP宛のデジタルオーディオ信号を受信するための複数のレシーバ311が設けられている。
また、各ラインアレイユニットLUには、そのラインアレイユニットに設けられた複数のスピーカユニットSPを駆動する回路を搭載した複数のデジタルアンプボード320が設けられている。1つのスピーカユニットSPに対応したデジタルアンプボード320には、そのスピーカユニットSP宛のデジタルオーディオ信号を該当するレシーバ311から受け取ってアナログオーディオ信号に変換するD/A変換器321と、このアナログオーディオ信号を増幅してスピーカユニットSPに送るアンプ322とが搭載されている。
以上が本実施形態に係るスピーカアレイシステムの構成の詳細である。
次に本実施形態の動作を説明する。以下では、説明の便宜のため、ラインアレイユニットLUの並び方向における位置を特定するインデックスjと、ラインアレイユニットLU内のスピーカユニットSPの並び方向における位置を特定するインデックスiとにより、円筒型スピーカアレイ部300に設けられた個々のスピーカユニットSPijを特定する。また、図2および図3に示すように、円筒型スピーカアレイ部300は、36個のラインアレイユニットLUを有し、個々のラインアレイユニットLUは、12個のスピーカユニットSPを有しており、円筒型スピーカアレイ部300を構成する全スピーカユニットは、SPij(i=1〜12,j=1〜36)と表すものとする。
図11は、CPU101の処理内容を説明する図である。CPU101は、生成すべき音響ビームの指向性および方向を指示する情報をホストコンピュータなどから受け取る。図4および図5に示されるような音響ビームを生成する場合、指向性および方向を指示する情報は、音圧を局所的に高める位置Pの座標を示す情報を含む。また、図6および図7に示されるような平行な音響ビームを生成する場合、指向性および方向を指示する情報は、音響ビームの伝播方向とその放射幅Wを示す情報を含む。また、図8および図9に示されるように位置Pに仮想音源位置があるように聴かせる音響ビームを生成する場合、指向性および方向を指示する情報は、仮想音源位置Pの座標を示す情報を含む。このような指向性および方向を指示する情報を受け取ると、CPU101は、その音響ビームの生成のために動作させるスピーカユニットSPを選択する。図11に示すように、円筒型スピーカアレイ部300の外側の位置Pにおいて局所的に音圧を高める音響ビームを生成する場合、スピーカユニットSPの選択処理では、位置Pが真正面に位置しているラインアレイユニットLUのインデックスjmを求め、このjmを中心とした所定範囲ja(=jm−Δj)〜jb(=jm+Δj)を求める。そして、スピーカユニットSPij(i=1〜12,j=ja〜jb)を音響ビームの生成のために動作させるスピーカユニットとする。
既に図4〜図9を参照して説明したように、本実施形態では、特定の位置Pの音圧を高めるような音響ビームを生成する他、平行な音響ビームを生成し(図6および図7)、あるいは特定の位置Pに音源位置があるかのように聴かせる音響ビームを生成する(図8および図9)。各音響ビームを生成するために動作させるスピーカユニットSPの選択方法の例は、既に図4〜図9を参照して説明したので、ここでの説明は省略する。いずれの音響ビームを生成する場合でも、スピーカユニットSPの選択処理では、音響ビームの生成のために動作させるスピーカユニットSPijのインデックスjの範囲ja〜jbが決定される。
音響ビームの生成のために動作させるスピーカユニットSPij(i=1〜12、j=ja〜jb)が決定すると、CPU101は、これらのスピーカユニットに供給する遅延オーディオ信号の遅延時間Dij(i=1〜12、j=ja〜jb)を各々演算する。この演算方法は、既に図4〜図9を参照して説明した通りである。
次にCPU101は、4種類の窓関数値WAij(i=1〜12、j=ja〜jb)、WBij(i=1〜12、j=ja〜jb)、WCij(i=1〜12、j=ja〜jb)およびWDij(i=1〜12、j=ja〜jb)と、遅延時間Dij(i=1〜12、j=ja〜jb)と、これらが適用されるべきスピーカユニットSPij(i=1〜12、j=ja〜jb)とを示す情報とを対応付けてDSP201に供給する。なお、以下では、これらの情報を音響ビーム構成パラメータと総称する。
窓関数値WAij(i=1〜12、j=ja〜jb)等は、意図された音響ビームの放射範囲外に漏れるサイドローブを抑圧するために遅延オーディオ信号に乗じられるものであり、音響ビームの生成のために動作させるスピーカユニットSPij(i=1〜12、j=ja〜jb)のうち周辺部のスピーカユニットに供給される遅延オーディオ信号のレベルを抑えるように値が定められている。本実施形態では、サイドローブの抑圧に効果的な窓関数がオーディオ信号の帯域に依存することに鑑み、オーディオ周波数帯域を4分割した各帯域に対応した4種類の窓関数WA、WB、WCおよびWDが用意されている。
また、本実施形態では、複数のデジタルオーディオ信号に基づき、複数の音響ビームを円筒型スピーカアレイ部300により生成することがある。その場合、各音響ビームの指向性および方向を指定する情報が例えばホストコンピュータなどからCPU101に与えられる。このとき、CPU101は、複数の音響ビームのそれぞれについて、上記の音響ビーム構成パラメータを求め、DSP201に送る。
また、本実施形態では、ある音響ビームの指向性および方向を指示する情報が時間経過に伴って変化することもある。その場合、CPU101は、指示される指向性および方向が変化する都度、新たに指示された指向性および方向に対応した音響ビーム構成パラメータを求め、DSP201に送る。
音響ビームの指向性および方向を指示する情報を時間経過に伴って変化させる態様としては、音響ビームの指向性および方向を指示する時系列情報を例えば記録媒体に記録しておき、これをシーケンサにより読み出してCPU101に供給するという態様があり得る。これ以外の態様としては、ジョイスティック、ロータリエンコーダ、3D入力デバイスなどの操作により、音響ビームの方向をCPU101に指示する態様が考えられる。
図12は、DSP201によって行われる信号処理をハードウェア的に示したブロック図である。図12に示す例では、DSP201は、5種類のデジタルオーディオ信号S1〜S5の各々について音響ビーム生成のための遅延オーディオ信号を生成するための演算処理手段が設けられている。5種類のデジタルオーディオ信号S1〜S5は、DIR202を経由して供給される。
以下では、5種類のうちデジタルオーディオ信号S1〜S5に対応した各演算処理手段のうち、図示されているデジタルオーディオ信号S1に対応した演算処理手段を説明するが、他のデジタルオーディオ信号S2〜S5に対応した演算処理手段もこれと同様である。
DSP201は、入力されるデジタルオーディオS1に対し、タイムアライメント用の遅延処理2011を施す。これは、デジタルオーディオ信号S1〜S5間の位相関係を調整するための処理である。遅延処理2011における遅延時間は、CPU101により指定される。
次にDSP201は、オーディオ周波数帯域を4分割した各帯域のうち最低域の信号を選択するLPF処理2012Aと、2番目の帯域の信号を選択する第1BPF処理2012B、3番目の帯域を選択する第2BPF処理2012Cと、最高域の信号を選択するHPF処理2012Dとを、遅延処理2011を経たデジタルオーディオ信号に各々施す。
次にDSP201は、LPF処理2012A、第1BPF処理2012B、第2BPF処理2012CおよびHPF処理2012Dを経た各デジタルオーディオ信号にオーバサンプリング処理2013を各々施してから遅延処理2014を各々施す。オーバサンプリング処理2013を行うのは、遅延処理2014における遅延時間の分解能を高めるためである。
各遅延処理2014では、デジタルオーディオ信号S1のためにCPU101から与えられた音響ビーム構成パラメータの中の遅延時間に関する情報を参照し、オーバサンプリングされたデジタルオーディオ信号を遅延時間Dij(i=1〜12、j=ja〜jb)だけ遅らせた複数の遅延デジタルオーディオ信号を生成する。これらはスピーカユニットSPij(i=1〜12、j=ja〜jb)に対応した遅延デジタルオーディオ信号である。
次に、DSP201は、各遅延処理2014により得られた遅延デジタルオーディオ信号に対し、窓掛け処理2015A、2015B、2015Cおよび2015Dを各々施す。ここで、窓掛け処理2015Aでは、デジタルオーディオ信号S1のためにCPU101から与えられた音響ビーム構成パラメータの中から窓関数値WAij(i=1〜12、j=ja〜jb)を取り出す。そして、窓関数値WAij(i=1〜12、j=ja〜jb)を、スピーカユニットSPij(i=1〜12、j=ja〜jb)に対応した遅延デジタルオーディオ信号に各々乗じる。他の窓掛け処理も同様であるが、窓掛け処理2015Bでは、音響ビーム構成パラメータ中の窓関数値WBij(i=1〜12、j=ja〜jb)が、窓掛け処理2015Cでは窓関数値WCij(i=1〜12、j=ja〜jb)が、窓掛け処理2015Dでは窓関数値WDij(i=1〜12、j=ja〜jb)が各々用いられる。
DSP201は、以上の処理と並行し、円筒型スピーカアレイ部300の全スピーカユニットSPij(i=1〜12,j=1〜36)に供給する複数のデジタルオーディオ信号を合成するための複数の加算処理2017を並列実行する。そして、DSP201は、窓掛け処理により得られた各スピーカユニットSPijに送られるべき遅延デジタルオーディオ信号を、それらのスピーカユニットSPijのための加算処理2017に各々引き渡すマッピング処理2016を実行する。
スピーカユニットSPij(i=1〜12,j=1〜36)に対応した複数の加算処理2017の結果は、複数の加算処理2018を経て、DSP201から出力され、図1におけるフォーマット変換部203,ドライバ204、レシーバ311を介してデジタルアンプボード320に供給される。この結果、指定された指向性および方向を持った音響ビームが円筒型スピーカアレイ部300により生成される。
次に、音響ビームの指向性および方向を時間的に変化させるためにDSP201内で行われる信号処理について説明する。既に述べたように、ある音響ビームの指向性および方向を指示する情報が時間経過に伴って変化する場合、CPU101は、指示される指向性および方向が変化する都度、新たに指示された指向性および方向に対応した音響ビーム構成パラメータを求め、DSP201に送る。このような音響ビーム構成パラメータの切り換えに対応するため、DSP201は、より詳細には、例えば図13および図14に示すような方法により図12に示す遅延処理2014、窓掛け処理2015A、マッピング処理2016を実行している。なお、図13には、一例として窓掛け処理2015Aに関連した部分のみが示されているが、他の窓掛け処理に関連した部分も同様な処理内容である。
まず、DSP201には、レジスタアレイRAij(i=1〜12、j=1〜36)とレジスタアレイRBij(i=1〜12、j=1〜36)と、いずれか一方のレジスタアレイを選択するスイッチSWが設けられている。ここで、スイッチSWにより選択されたレジスタアレイの各レジスタに記憶された各信号は、スピーカユニットSPij(i=1〜12、j=1〜36)の駆動に各々用いられるようになっている。
そして、例えば現在与えられている音響ビーム構成パラメータにより遅延時間DAij(i=1〜12、j=ja〜jb)、窓関数値WAAij(i=1〜12、j=ja〜jb)およびスピーカユニットSPij(i=1〜12、j=ja〜jb)が指定されているとする。この場合、DSP201は、オーバサンプリングされた信号S1から、遅延時間DAij(i=1〜12、j=ja〜jb)を有する複数の遅延デジタルオーディオ信号を各々生成し、これらに窓関数値WAAij(i=1〜12、j=ja〜jb)を各々乗じる。そして、乗算により得られた窓掛け済みの複数の遅延デジタル信号を、例えばレジスタアレイRAij(i=1〜12、j=1〜36)におけるレジスタRAij(i=1〜12、j=ja〜jb)に書き込む。この動作が行われている間、スイッチSWはレジスタアレイRAij(i=1〜12、j=1〜36)を選択し、ここに記憶されている信号がスピーカユニットSPij(i=1〜12、j=1〜36)の駆動に用いられる(図14におけるRAijマッピング)。
その後、CPU101により新たな音響ビーム構成パラメータが生成され、この音響ビーム構成パラメータにより遅延時間DBij(i=1〜12、j=ja’〜jb’)、窓関数値WBAij(i=1〜12、j=ja’〜jb’)およびスピーカユニットSPij(i=1〜12、j=ja’〜jb’)が指定されたとする。
この場合、古い音響ビーム構成パラメータを用いた信号処理を継続させつつ、新たな音響ビーム構成パラメータを用いた遅延処理、窓掛け処理を実行し、この結果得られる窓掛け済みの遅延デジタルオーディオ信号をもう一方のレジスタアレイRBij(i=1〜12、j=1〜36)におけるレジスタRBij(i=1〜12、j=ja’〜jb’)に書き込む。そして、この書き込みが終了した時点でスイッチSWをレジスタアレイRBij(i=1〜12、j=1〜36)側に切り換えるのである。これによりレジスタアレイRBij(i=1〜12、j=1〜36)に記憶されている信号がスピーカユニットSPij(i=1〜12、j=1〜36)の駆動に用いられる(図14におけるRBijマッピング)。
その後、CPU101により新たな音響ビーム構成パラメータが生成された場合も同様であり、現在使用中のレジスタアレイRBij(i=1〜12、j=1〜36)を用いた信号処理を継続しつつ、新たな音響ビーム構成パラメータに基づく信号処理の結果をレジスタアレイRAij(i=1〜12、j=1〜36)に書き込み、その後、レジスタアレイの切り換えを行う。
以上のような動作が繰り返されることにより、時間的に変化する音響ビーム構成パラメータに対応した信号処理が進められ、時間経過に伴って指向性および方向の変化する音響ビームが生成されるのである。
以上、デジタルオーディオ信号S1を例にDSP201の動作を説明したが、他のデジタルオーディオ信号S2〜S5についても同様な処理が行われる。そして、各デジタルオーディオ信号S1〜S5の信号処理の結果は、各スピーカユニットSPij毎に、加算処理2018において加算され、円筒型スピーカアレイ部300の駆動に用いられる。ここで、本実施形態におけるCPU101は、デジタルオーディオ信号S1〜S5の各々について音響ビーム構成パラメータを生成してDSP201に供給し、DSP201は、デジタルオーディオ信号S1〜S5の信号処理を各々のために与えられた音響ビーム構成パラメータを用いて実行する。従って、本実施形態によれば、指向性および方向が区々の5種類の音響ビームを円筒型スピーカアレイ部300により生成することができる。しかも、本実施形態では、円筒型スピーカアレイ部300が図2および図3に例示するように構成されているので、その周囲360度の全方位の範囲内で音響ビームの指向性および方向を任意に選択することができ、さらに音響ビームの指向性および方向を円筒型スピーカアレイ部300の軸方向に変化させることもできる。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、円筒型スピーカアレイ部300の各スピーカユニットSPの中から、指示された音響ビームの生成のために役に立ちそうな一部のスピーカユニットSPを選択し、それらのスピーカユニットSPのみを動作させた。この発明の第2実施形態に係るスピーカアレイシステムでは、音響ビームの生成のために選択されなかったスピーカユニットSPを回り込み音の相殺手段として動作させるものである。このスピーカアレイシステムの構成は基本的に上記第1実施形態と同様である。第1実施形態との相違点は、CPU101が、上記音響ビーム構成パラメータの生成処理を行うだけでなく、音響ビームの生成のために選択されなかったスピーカユニットSPに回り込み音と相殺する音を発生させるためのDSP201の制御を行う点である。
図15はこの発明の第2実施形態であるスピーカアレイシステムの動作例を示すものである。この例では、矢印Y1によって示す範囲内のスピーカユニットSPを用いて、位置Pに音源があるように聴かせる音響ビームをエリアAR内に放射している。第1実施形態において説明したように、各スピーカユニットSPに供給するオーディオ信号の遅延時間を調整するとともに適切な窓掛け処理を行えば、エリアARの外側への音波の放射をある程度は抑えることができる。しかし、スピーカユニットSPから出力された音は、比較的広範囲に伝播するので、どうしてもエリアARの外側のエリアBRに回り込み音となって届いてしまう。そこで、本実施形態では、音響ビームの生成のためのスピーカユニットSPとして選択されていない矢印Y2によって示す範囲内のスピーカユニットSPを用いて、エリアBR内の回り込み音と打ち消し合う相殺音をエリアBR内に放射する。この相殺音の発生方法として次の3つがある。
a.第1の相殺音発生方法
この方法では、矢印Y1の範囲内のあるスピーカユニットSP(以下、回り込み音生成スピーカユニットという)の出力音が回り込み音となってエリアBR内のある位置(以下、回り込み音到達位置Qという)に届くことが分かっている場合に次のようにして相殺音を生成する。すなわち、図16に示すように、上記回り込み音到達位置Qにおいて、回り込み音と逆位相の相殺音が届くように、矢印Y2内のスピーカユニットSPに供給する遅延オーディオ信号の遅延時間を調整する。CPU101は、そのような遅延オーディオ信号を得るのに必要な相殺音用パラメータを生成し、DSP201に送る。
b.第2の相殺音発生方法
この方法では、矢印Y1の範囲内のある回り込み音生成スピーカユニットの出力音が回り込み音となってエリアBR内のある回り込み音到達位置Qに届くことが分かっている場合に次のようにして相殺音を生成する。まず、オーディオ信号が回り込み音生成スピーカユニットを介して回り込み音となってエリアBR内の位置に到達するまでの経路の伝達関数G1を予め求めておく。次に、矢印Y2によって示す範囲内のあるスピーカユニットSPを相殺音用スピーカユニットとして選択し、この相殺音用スピーカユニットから上記回り込み音到達位置Qまでの伝達関数G2を予め求めておく。そして、あるオーディオ信号に基づいて音響ビームをエリアAR内に放射するときには、図17に示すように、このオーディオ信号に伝達関数G1に対応したフィルタ処理を施して、上記回り込み音到達位置における回り込み音に対応したオーディオ信号を生成し、このオーディオ信号の位相を反転させた後、伝達関数G2の逆関数G2−1相当のフィルタ処理を施し、相殺音用スピーカユニットに供給する。このような処理を行うことにより、回り込み音と逆位相の相殺音を上記回り込み音の到達位置に供給し、回り込み音を打ち消すことができる。
c.第3の相殺音発生方法
この方法では、矢印Y1の範囲内のある回り込み音生成スピーカユニットの出力音が回り込み音となってエリアBR内のある回り込み音到達位置Qに届くことが分かっている場合にその回り込み音到達位置Qに回り込み音を検知するセンサを配置しておく。また、矢印Y2によって示す範囲内のあるスピーカユニットSPを相殺音用スピーカユニットとして選択しておく。そして、あるオーディオ信号に基づいて音響ビームをエリアAR内に放射するときには、図18に示すように、センサによって検知される回り込み音到達位置Qにおける回り込み音のレベルが極小値になるように、オーディオ信号に適応フィルタ処理を施して相殺音用スピーカユニットに供給する。このような処理を行うことにより、回り込み音到達位置Qにおける回り込み音のレベルを低く抑えることができる。
以上説明した相殺音発生方法は、特に低域の回り込み音を打ち消すのに効果的である。従って、低域成分のみに限定して上記相殺音発生方法を実施してもよい。
<他の実施形態>
本発明には以上挙げた実施形態の他、例えば次のような実施形態も考えられる。
(1)上記各実施形態では、円筒型のスピーカアレイを用いた。しかし、スピーカアレイの形状は、例えば円錐体、多面体または球体であってもよい。
(2)図19に示すように、円筒型スピーカアレイ部300を例えば2分割し、分割された領域のスピーカユニットSPに与える遅延デジタルオーディオ信号の生成処理を2個のDSP201Aおよび201Bに分担させるようにしてもよい。このようにすることにより、各DSPの負担を軽減し、処理の高速化を図ることができる。
この発明の第1実施形態であるスピーカアレイシステムの構成を示すブロック図である。 同スピーカアレイシステムにおける円筒型スピーカアレイ部の構成を示す平面図である。 同円筒型スピーカアレイ部の構成を示す側面図である。 同実施形態における音響ビームの発生原理を説明する図である。 同実施形態における音響ビームの発生原理を説明する図である。 同実施形態における音響ビームの発生原理を説明する図である。 同実施形態における音響ビームの発生原理を説明する図である。 同実施形態における音響ビームの発生原理を説明する図である。 同実施形態における音響ビームの発生原理を説明する図である。 同スピーアアレイシステムを複数用いたシステムの例を示す図である。 同実施形態におけるCPUの処理内容を説明する図である。 同実施形態におけるDSPの処理内容を説明する図である。 同実施形態におけるDSPの処理内容を説明する図である。 同実施形態におけるDSPの処理内容を説明する図である。 この発明の第2実施形態であるスピーカアレイシステムの動作を示す図である。 同実施形態における相殺音発生方法の第1の例を示す図である。 同実施形態における相殺音発生方法の第1の例を示す図である。 同実施形態における相殺音発生方法の第1の例を示す図である。 この発明の他の実施形態を示す図である。
符号の説明
101…CPU、201…DSP、300…円筒型スピーカアレイ部。

Claims (4)

  1. 円筒体、円錐体、多面体又は球体の凸面を構成するように配置された複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイと、
    スピーカアレイから出力する音響ビームの指向性と方向を指定する情報に基づき、前記スピーカアレイにおける前記情報により指定された指向性と方向を有する音響ビームの出力に用いる複数のスピーカユニットを選択する選択処理と、該選択されたスピーカユニットに供給する複数の遅延オーディオ信号の遅延時間を演算する演算処理とを実行する演算手段と、
    前記演算処理で演算された遅延時間を用いて、前記複数の遅延オーディオ信号を共通のオーディオ信号から得るための信号処理を行う信号処理手段と
    を具備し、
    前記演算手段は、前記選択処理で選択されるスピーカユニットに、前記情報により指定された前記音響ビームの方向を正面とするスピーカユニットを含む
    ことを特徴とするスピーカアレイシステム。
  2. 複数種類のオーディオ信号から生成する複数種類の音響ビームの指向性と方向を各々指定する情報が与えられた場合に、前記演算手段の前記演算処理では、各音響ビーム毎に前記複数の遅延オーディオ信号の遅延時間を演算し、前記信号処理手段は、前記演算処理で演算された遅延時間を用いて、前記各音響ビームを前記スピーカアレイから各々出力するための複数の遅延オーディオ信号を前記複数のオーディオ信号の各々から得るための信号処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のスピーカアレイシステム。
  3. 前記信号処理手段は、
    前記オーディオ信号を複数の周波数帯域のオーディオ信号に分割する帯域分割手段と、
    前記演算処理で演算された遅延時間を用いて、前記帯域分割手段により得られた複数帯域のオーディオ信号の各々から複数の遅延オーディオ信号を生成する遅延手段と、
    前記複数帯域の複数のオーディオ信号に対し、各々の帯域に応じた窓関数を乗じる窓掛け手段と
    を具備することを特徴とする請求項1または2に記載のスピーカアレイシステム。
  4. 前記スピーカアレイの前記選択処理により選択されなかったスピーカユニットを用いて、前記音響ビームの外側に生じる回り込み音と相殺する相殺音を生成する相殺音生成手段を具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載のスピーカアレイシステム。
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