JP4370232B2 - 流体シール機構を備えた流体機械 - Google Patents
流体シール機構を備えた流体機械 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4370232B2 JP4370232B2 JP2004280070A JP2004280070A JP4370232B2 JP 4370232 B2 JP4370232 B2 JP 4370232B2 JP 2004280070 A JP2004280070 A JP 2004280070A JP 2004280070 A JP2004280070 A JP 2004280070A JP 4370232 B2 JP4370232 B2 JP 4370232B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- disk
- inlet
- diffuser
- gap
- turbine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
図6(B)は、かかる排気ターボ過給機におけるディフューザ羽根取付部の1例を示し、図において、110は軸受ハウジング106に固定されたディフューザ羽根で、コンプレッサホイール101(図6(A)参照)出口に通ずる空気通路111に配設されて該空気通路111の空気流を案内している。前記ディフューザ羽根110の端面とコンプレッサハウジング103との間には熱伸び差等を考慮して最小寸法Sに設定された隙間020が形成されている。
この隙間020を通しての空気漏れによって、前記のような空気漏れが発生する。
かかる手段においては、前記ディフューザ羽根110の端面と当接可能にされた当接面を有し、前記ディフューザ羽根110側に移動可能にコンプレッサハウジング103に組み込まれた環状のディスク011を備え、該ディスク011の背面とコンプレッサハウジング103との間に複数のコイルばね023を介装して、該コイルばね023の弾力によって前記ディフューザ羽根110の端面と該ディスク011の当接面とを常時当接させて、コンプレッサホイール101で圧縮された空気の漏れを抑制している。101aはコンプレッサホイール101の回転軸心である。
また、電動機駆動の回転体において、電動機の発熱によるロータ及びケーシングの熱膨張に伴う伸び差を考慮してロータとケーシングとの隙間を最小限にする手段が、特許文献1(特開2001−234706号公報)にて提供されている。
等の問題点を有している。
前記ディフューザ羽根の端面と当接可能にされた当接面及びケース部材に対向する背面を有して前記ディフューザ側に移動可能に該ケース部材に組み込まれた環状のディスクを備えるとともに、該ディスクの背面とケース部材との間に形成される隙間を前記ディフューザ出口の空気通路に連通し、さらに前記ディスクの背面とケース部材との間に前記隙間と前記コンプレッサホイール出口の空気通路との間をシールする弾性体からなる環状のシール部材を介装し、前記隙間内に導入されたディフューザ出口の空気の圧力により前記ディスクの当接面とディフューザ羽根の端面とを当接させてコンプレッサホイール出口空気のシールを行うように構成したことを特徴とする。
かかる発明において、前記シール部材は、ゴムあるいは樹脂製のOリングで構成するのが好ましい。
また、前記隙間内におけるディフューザ出口の高圧空気の圧力により前記ディスクとディフューザ羽根の端面とを当接させるので、エンジンの運転条件の変化に影響されることなく、常時シール部材により隙間とコンプレッサホイール出口側との間をシールされた状態で、前記隙間内におけるディフューザ出口の高圧空気の圧力とコンプレッサホイール出口の圧力との圧力差により前記空気漏れを確実に回避できる。
かかる発明において、前記シール部材は、弾性変形可能な金属製のOリングで構成するのが好ましい。
また、前記隙間内におけるタービンノズル入口の高圧ガスの圧力により前記ディスクとディフューザ羽根の端面とを当接させるので、エンジン等の運転条件の変化に影響されることなく、常時シール部材により前記隙間とタービンホイール入口側との間をシールされた状態で、前記隙間内におけるタービンノズル入口の高圧ガスの圧力とタービンホイール入口の圧力との圧力差により前記ガス漏れを確実に回避できる。
このように構成すれば、前記シール部材の取付部をディフューザ羽根の外周あるいは前記タービンノズルの入口ベーン外周よりも内側に配置することにより、高圧空気あるいは高圧ガスが導入される隙間の面積を最大限に採ることができて、ディスクとディフューザ羽根の端面との圧接力を最大値に保持できる。
このように構成すれば、前記隙間に導入される高圧空気あるいは高圧ガスの圧力とばねの弾力との合力により、前記ディスクの当接面と前記ディフューザ羽根の端面あるいは前記ディスクの当接面と前記タービンノズルの入口ベーンの端面との間の圧接力を増大でき、ディフューザ出口側からコンプレッサホイール出口側への空気漏れ、及びタービンノズル入口側からタービンホイール入口側へのガス漏れの防止効果がさらに向上する。
図5において、104はタービンケーシング、109は該タービンケーシング104内の外周部に渦巻状に形成されたスクロール通路、113はタービンロータで膨張仕事をした排ガスを機外に送出するための排気ガス出口である。112は前記スクロール通路109から前記タービンホイール102のガス入口に通ずるガス入口通路である。103はコンプレッサハウジング、106は該コンプレッサハウジング103と前記タービンケーシング104とを連結する軸受ハウジングである。
102はタービンホイール、101はコンプレッサホイール、105は該タービンホイール102とコンプレッサホイール101とを連結するタービンシャフト、107、108は前記軸受ハウジング106に取り付けられて前記タービンシャフト105を支持する軸受である。101aは該タービンシャフト105の回転軸心である。
1は本発明の要旨をなすディスク機構である。
前記タービンホイール102の回転力はタービンシャフト105を介してコンプレッサホイール101に伝達され、該コンプレッサホイール101は空気入口通路130を通して吸入した空気を圧縮する。この圧縮空気はディフューザ羽根110で案内され、コンプレッサハウジング103内部の通路を経てエンジンの給気ポート(図示省略)に送り込まれて燃焼に供される。
図1〜2において、101はコンプレッサホイール、103はコンプレッサハウジング、106は軸受ハウジングである。110は前記コンプレッサホイール101で圧縮された空気を案内する環状のディフューザ羽根であり、一端側を前記軸受ハウジング106に固定されてコンプレッサホイール101出口の空気通路に設置されている。111bは前記ディフューザ羽根110の入口通路を形成するコンプレッサ出口空気通路、111aはディフューザ羽根110の出口通路を形成するディフューザ出口空気通路である。
11は円環状に形成されたディスクで、前記ディフューザ羽根110の端面110aと当接可能にされた当接面11a及び前記コンプレッサハウジング103に対向する背面11bを有しており、前記ディフューザ羽根110側に移動可能に該コンプレッサハウジング103の取付溝103a内に組み込まれている。
20は前記ディスク11の背面11bと前記コンプレッサハウジング103の取付溝103aの底面との間に形成された隙間で、該隙間20の上部は前記ディフューザ出口空気通路111aに連通され、該隙間20内に前記ディフューザ出口空気通路111a内の高圧空気が導入されるようになっている。
前記シールリング12の取付径D2は前記ディフューザ羽根110の内周径Dtよりも小さくなるように該シールリング12を配置している。
このように構成すれば、前記シールリング12の取付部をディフューザ羽根110の内周よりも内周寄りに配置することにより、高圧空気が導入される隙間20の面積を最大限に採ることができて、ディスク11とディフューザ羽根110の端面110aとの圧接力を最大値に保持できる。
D1=ディスク11の内周径、D2=シールリング12の取付径、D3=ディスク11の外周径、Dl=ディフューザ羽根110の外周径、Dt=ディフューザ羽根110の内周径とすると、
D3≧Dl
Dt≧D1
D2≦(D1+D3)/2 またはD2≦Dl
また、前記隙間20内におけるディフューザ出口空気通路111aからの高圧空気の圧力により前記ディスク11とディフューザ羽根110の端面110aとを当接させるので、エンジンの運転条件の変化に影響されることなく、常時シールリング12により隙間20とコンプレッサ出口空気通路111b側との間をシールされた状態で、前記隙間20内におけるディフューザ羽根110出口の高圧空気の圧力P1とコンプレッサホイール101出口の圧力P2との圧力差(P1−P2)により前記空気漏れを確実に回避できる。
この実施例においては、前記第1実施例に加えて、前記シールリング12よりも外周寄りの、前記ディスク11の背面11bと前記コンプレッサハウジング103の取付溝103aとの間に、前記ディスク11の当接面11aと前記ディフューザ羽根110の端面110aとを押し付けるコイルばね23を介装する。尚、該コイルばね23に代えて板ばねを用いてもよい。
かかる第2実施例によれば、前記隙間20に導入される高圧空気の圧力P1とコイルばね23の弾力との合力により、前記ディスク11の当接面11aと前記ディフューザ羽根110の端面110aとの間の圧接力を増大でき、ディフューザ出口空気通路111a側からコンプレッサ出口空気通路111b側への空気漏れの防止効果がさらに向上する。
その他の構成及び作用効果は、前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
図4において、102はタービンホイール、25はタービンノズルの入口ベーン、104はタービンケーシング、106は軸受ハウジングである。112aはタービンノズル入口ガス通路、112bはタービンホイール入口ガス通路である。
11は円環状に形成されたディスクで、前記タービンノズルの入口ベーン25の端面25aと当接可能にされた当接面11a及び前記タービンケーシング104に対向する背面11bを有しており、前記タービンノズル25側に移動可能に該タービンケーシング104の取付溝104a内に組み込まれている。
20は前記ディスク11の背面11bと前記タービンケーシング104の取付溝104aの底面との間に形成された隙間で、該隙間20の上部は前記タービンノズル入口ガス通路112aに連通され、該隙間20内に前記タービンノズル入口ガス通路112a内の高圧ガスが導入されるようになっている。
前記シールリング12の取付径は、前記タービンノズル入口ベーン25の内周径よりも小さくなるように該シールリング12を配置している。
このように構成すれば、前記シールリング12の取付部をタービンノズル入口ベーン25の内周よりも内周寄りに配置することにより、高圧空気が導入される隙間20の面積を最大限に採ることができて、ディスク11とタービンノズルの入口ベーン25の端面25aとの圧接力を最大値に保持できる。
また、前記隙間20内におけるタービンノズル入口ガス通路112aからの高圧ガスの圧力により前記ディスク11とタービンノズルの入口ベーン25の端面25aとを当接させるので、エンジンの運転条件の変化に影響されることなく、常時シールリング12により隙間20とタービンホイール入口ガス通路112bとの間をシールされた状態で、前記隙間20内におけるタービンノズル入口ベーン25入口の高圧ガスの圧力P3とタービンホイール102入口の圧力P4との圧力差(P3−P4)により前記ガス漏れを確実に回避できる。
102 タービンホイール入口ベーン
103 コンプレッサハウジング
104 タービンケーシング
106 軸受ハウジング
110 ディフューザ羽根
111a ディフューザ出口空気通路
111b コンプレッサ出口空気通路、
112a タービンノズル入口ガス通路
112b タービンホイール入口ガス通路
1 ディスク機構
11 ディスク
12 シールリング
20 隙間
23 コイルばね
Claims (6)
- コンプレッサホイールからの空気出口通路に該コンプレッサホイールで圧縮された空気を、ディフューザ羽根により案内するディフューザを備えた流体機械において、
前記ディフューザ羽根の端面と当接可能にされた当接面及びケース部材に対向する背面を有して前記ディフューザ側に移動可能に該ケース部材に組み込まれた環状のディスクを備えるとともに、該ディスクの背面とケース部材との間に形成される隙間を前記ディフューザ出口の空気通路に連通し、さらに前記ディスクの背面とケース部材との間に前記隙間と前記コンプレッサホイール出口の空気通路との間をシールする弾性体からなる環状のシール部材を介装し、前記隙間内に導入されたディフューザ出口の空気の圧力により前記ディスクの当接面とディフューザ羽根の端面とを当接させてコンプレッサホイール出口空気のシールを行うように構成したことを特徴とする流体シール機構を備えた流体機械。 - 前記シール部材が、ゴムあるいは樹脂製のOリングで構成されたことを特徴とする請求項1記載の流体シール機構を備えた流体機械。
- タービンホイールへのガス入口通路に、入口ベーンを具えたタービンノズルを備えた流体機械において、前記入口ベーンの端面と当接可能にされた当接面及びケース部材に対向する背面を有して前記タービンノズル側に移動可能に該ケース部材に組み込まれた環状のディスクを備えるとともに、該ディスクの背面と前記ケース部材との間に形成される隙間を前記タービンノズル入口のガス通路に連通し、さらに前記ディスクの背面とケース部材との間に前記隙間とタービンホイール入口のガス通路との間をシールする弾性体からなる環状のシール部材を介装し、前記隙間内に導入されたタービンノズル入口のガスの圧力により前記ディスクの当接面と前記入口ベーンの端面とを当接させてタービンホイール入口ガスのシールを行うように構成したことを特徴とする流体シール機構を備えた流体機械。
- 前記シール部材が、弾性変形可能な金属製のOリングで構成されたことを特徴とする請求項1記載の流体シール機構を備えた流体機械。
- 前記シール部材の取付径が前記ディフューザ羽根の外周径あるいは前記タービンノズルの入口ベーン外周径よりも小さくなるように該シール部材を配置してなることを特徴とする請求項1または3のいずれかの項に記載の流体シール機構を備えた流体機械。
- 前記シール部材よりも外周寄りの、前記ディスクの背面と前記ケース部材との間に、前記ディスクの当接面と前記ディフューザ羽根の端面あるいは前記ディスクの当接面と前記入口ベーンの端面とを押し付けるばねを介装したことを特徴とする請求項1または3のいずれかの項に記載の流体シール機構を備えた流体機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004280070A JP4370232B2 (ja) | 2004-09-27 | 2004-09-27 | 流体シール機構を備えた流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004280070A JP4370232B2 (ja) | 2004-09-27 | 2004-09-27 | 流体シール機構を備えた流体機械 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006090273A JP2006090273A (ja) | 2006-04-06 |
JP4370232B2 true JP4370232B2 (ja) | 2009-11-25 |
Family
ID=36231487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004280070A Expired - Fee Related JP4370232B2 (ja) | 2004-09-27 | 2004-09-27 | 流体シール機構を備えた流体機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4370232B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102016125189B4 (de) * | 2016-12-21 | 2020-11-26 | Man Energy Solutions Se | Turbolader |
CN112761743B (zh) * | 2020-12-29 | 2022-08-16 | 杭州汽轮动力集团有限公司 | 一种燃气轮机排气扩散器密封结构 |
-
2004
- 2004-09-27 JP JP2004280070A patent/JP4370232B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006090273A (ja) | 2006-04-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4412081B2 (ja) | ガスタービンとガスタービンの冷却方法 | |
JP3004616B2 (ja) | ターボ過給機の排ガスタービン | |
JP4841661B2 (ja) | 多段ブラシシールを備えた封止機構 | |
US6786488B2 (en) | Seal structure, turbine having the same, and leak-preventing seal system for rotating shaft | |
US20070253809A1 (en) | Methods and apparatus for assembling gas turbine engines | |
US10302012B2 (en) | Variable nozzle unit and variable geometry system turbocharger | |
JP5561368B2 (ja) | 固定翼式ターボチャージャ | |
JP2003314704A (ja) | 軸方向に付勢する単一片環状ばねをもつ吸込型面シール | |
US9103223B2 (en) | Shaft sealing device and rotating machine comprising same | |
JP2007309139A (ja) | ターボチャージャ | |
US20090033037A1 (en) | Seal assembly | |
JP2004197741A (ja) | タスタービンエンジンの可変ベーンアセンブリを密封する方法及び装置 | |
WO2011152454A1 (ja) | 固定翼式ターボチャージャ | |
JP2010096110A (ja) | ターボチャージャ | |
JP5494248B2 (ja) | 固定翼式ターボチャージャ | |
JP2008309111A (ja) | 可変ノズル機構 | |
US20110229311A1 (en) | Seal assembly | |
JP4370232B2 (ja) | 流体シール機構を備えた流体機械 | |
JP5861287B2 (ja) | ターボチャージャ | |
JP2012107527A (ja) | ターボチャージャ | |
WO2022113619A1 (ja) | 過給機 | |
JP2002022033A (ja) | ラビリンスシール及び流体機械 | |
JP2010014051A (ja) | 遠心圧縮機 | |
JP7343362B2 (ja) | 過給機 | |
CN219388233U (zh) | 一种离心式压缩机用叶轮装配结构 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060719 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090522 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090721 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090814 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090831 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |