JP4370232B2 - 流体シール機構を備えた流体機械 - Google Patents

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本発明は、排気ターボ過給機、産業用コンプレッサ、ガスタービン等に適用され、コンプレッサホイールからの空気出口通路に該コンプレッサホイールで圧縮された空気を案内するディフューザ羽根を備えあるいは、タービンホイールへのガス入口通路にタービンノズルを備えてなる、流体シール機構を備えた流体機械に関する。
コンプレッサホイールからの空気出口通路に該コンプレッサホイールで圧縮された空気を、ディフューザ羽根により案内するディフューザを備えた排気ターボ過給機においては、ディフューザ羽根の端面とコンプレッサハウジングあるいは軸受ハウジングとの間に形成される隙間から空気漏れが発生し、かかる空気漏れによって過給機性能が低下するという問題が発生することが多い。
図6(B)は、かかる排気ターボ過給機におけるディフューザ羽根取付部の1例を示し、図において、110は軸受ハウジング106に固定されたディフューザ羽根で、コンプレッサホイール101(図6(A)参照)出口に通ずる空気通路111に配設されて該空気通路111の空気流を案内している。前記ディフューザ羽根110の端面とコンプレッサハウジング103との間には熱伸び差等を考慮して最小寸法Sに設定された隙間020が形成されている。
この隙間020を通しての空気漏れによって、前記のような空気漏れが発生する。
かかる空気漏れに伴う過給機性能の低下を防止する手段の1つとして、図6(A)に示される手段が提供されている。
かかる手段においては、前記ディフューザ羽根110の端面と当接可能にされた当接面を有し、前記ディフューザ羽根110側に移動可能にコンプレッサハウジング103に組み込まれた環状のディスク011を備え、該ディスク011の背面とコンプレッサハウジング103との間に複数のコイルばね023を介装して、該コイルばね023の弾力によって前記ディフューザ羽根110の端面と該ディスク011の当接面とを常時当接させて、コンプレッサホイール101で圧縮された空気の漏れを抑制している。101aはコンプレッサホイール101の回転軸心である。
また、電動機駆動の回転体において、電動機の発熱によるロータ及びケーシングの熱膨張に伴う伸び差を考慮してロータとケーシングとの隙間を最小限にする手段が、特許文献1(特開2001−234706号公報)にて提供されている。
特開2001−234706号公報
しかしながら図6(A)に示される手段においては、コンプレッサハウジング103に組み込まれた環状のディスク011の背面とコンプレッサハウジング103との間に複数のコイルばね023を介装して、該コイルばね023の弾力によって前記ディフューザ羽根110の端面と該ディスク011の当接面とを圧接しているが、該コイルばね023が設けられているディスク011の背面とコンプレッサハウジング103との間には、隙間20が形成されており、該隙間20を通してディフューザ羽根110出口側の空気が入口側に漏れることとなり、ディフューザ羽根110部における空気漏れに伴う過給機性能の低下を完全に防止することは困難となる。
また、図示を省略したが、前記排気ターボ過給機のタービンノズルの入口ベーンの端面とタービンケーシングあるいは軸受ハウジングとの間に形成される隙間についても、図6(A)に示される手段を適用してガス漏れを抑制しているが、この場合も、前記と同様にガス漏れに伴う過給機性能の低下を完全に防止することは困難となる。
等の問題点を有している。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、きわめて簡単な構造で以って、流体機械のディフューザ羽根部及びタービンノズルの入口ベーンの端面部における空気漏れあるいはガス漏れを抑制して、かかる空気漏れあるいはガス漏れによるコンプレッサ性能あるいはタービン性能の低下を防止した流体シール機構を備えた流体機械を提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、コンプレッサホイールからの空気出口通路に該コンプレッサホイールで圧縮された空気を、ディフューザ羽根により案内するディフューザを備えた流体機械において、
前記ディフューザ羽根の端面と当接可能にされた当接面及びケース部材に対向する背面を有して前記ディフューザ側に移動可能に該ケース部材に組み込まれた環状のディスクを備えるとともに、該ディスクの背面とケース部材との間に形成される隙間を前記ディフューザ出口の空気通路に連通し、さらに前記ディスクの背面とケース部材との間に前記隙間と前記コンプレッサホイール出口の空気通路との間をシールする弾性体からなる環状のシール部材を介装し、前記隙間内に導入されたディフューザ出口の空気の圧力により前記ディスクの当接面とディフューザ羽根の端面とを当接させてコンプレッサホイール出口空気のシールを行うように構成したことを特徴とする。
かかる発明において、前記シール部材は、ゴムあるいは樹脂製のOリングで構成するのが好ましい。
かかる発明によれば、ディフューザ側に移動可能にケース部材に組み込まれた環状のディスクの背面とケース部材との間に形成される隙間と、コンプレッサホイール出口の空気通路との間を好ましくはゴムあるいは樹脂製のOリングからなる弾性体のシール部材でシールし、該隙間にディフューザ出口の高圧空気を導入して該高圧空気の圧力により前記ディスクとディフューザ羽根の端面とを当接させるので、前記隙間にシール部材によってコンプレッサホイール出口の空気通路と完全にシールされた状態でディフューザ出口の高圧空気を供給できる。
従って、前記隙間にディフューザ出口の高圧空気を充満した状態で以って、該高圧空気の圧力によってディスクとディフューザ羽根の端面とを常時圧接することが可能となり、これによりディフューザ出口側からコンプレッサホイール出口側への空気漏れを確実に回避でき、かかる空気漏れに伴うコンプレッサ性能の低下を防止することができる。
また、前記隙間内におけるディフューザ出口の高圧空気の圧力により前記ディスクとディフューザ羽根の端面とを当接させるので、エンジンの運転条件の変化に影響されることなく、常時シール部材により隙間とコンプレッサホイール出口側との間をシールされた状態で、前記隙間内におけるディフューザ出口の高圧空気の圧力とコンプレッサホイール出口の圧力との圧力差により前記空気漏れを確実に回避できる。
また、本発明は、タービンホイールへのガス入口通路に、入口ベーンを具えたタービンノズルを備えた流体機械において、前記入口ベーンの端面と当接可能にされた当接面及びケース部材に対向する背面を有して前記タービンノズル側に移動可能に該ケース部材に組み込まれた環状のディスクを備えるとともに、該ディスクの背面と前記ケース部材との間に形成される隙間を前記タービンノズル入口のガス通路に連通し、さらに前記ディスクの背面とケース部材との間に前記隙間とタービンホイール入口のガス通路との間をシールする弾性体からなる環状のシール部材を介装し、前記隙間内に導入されたタービンノズル入口のガスの圧力により前記ディスクの当接面と前記入口ベーンの端面とを当接させてタービンホイール入口ガスのシールを行うように構成したことを特徴とする。
かかる発明において、前記シール部材は、弾性変形可能な金属製のOリングで構成するのが好ましい。
かかる発明によれば、タービンノズル側に移動可能にケース部材に組み込まれた環状のディスクの背面とケース部材との間に形成される隙間と、前記タービンホイール入口のガス通路との間を好ましくは弾性変形可能な金属製のOリングからなる弾性体のシール部材でシールし、該隙間にタービンノズル入口の高圧ガスを導入して該高圧ガスの圧力により前記ディスクとディフューザ羽根の端面とを当接させるので、前記隙間に、シール部材によってタービンホイール入口の空気通路と完全にシールされた状態でタービンホイール入口のガスを供給できる。
従って、前記隙間にタービンノズル入口の高圧ガスを充満した状態で以って、該高圧ガスの圧力によってディスクとディフューザ羽根の端面とを常時圧接することが可能となり、これによりタービンノズル入口側からタービンホイール入口側へのガス漏れを確実に回避でき、かかるガス漏れに伴うタービン性能の低下を防止することができる。
また、前記隙間内におけるタービンノズル入口の高圧ガスの圧力により前記ディスクとディフューザ羽根の端面とを当接させるので、エンジン等の運転条件の変化に影響されることなく、常時シール部材により前記隙間とタービンホイール入口側との間をシールされた状態で、前記隙間内におけるタービンノズル入口の高圧ガスの圧力とタービンホイール入口の圧力との圧力差により前記ガス漏れを確実に回避できる。
また前記2発明において好ましくは、前記シール部材の取付径が前記ディフューザ羽根の外周径あるいは前記タービンノズルの入口ベーン外周径よりも小さくなるように該シール部材を配置する。
このように構成すれば、前記シール部材の取付部をディフューザ羽根の外周あるいは前記タービンノズルの入口ベーン外周よりも内側に配置することにより、高圧空気あるいは高圧ガスが導入される隙間の面積を最大限に採ることができて、ディスクとディフューザ羽根の端面との圧接力を最大値に保持できる。
また前記2発明において好ましくは、前記シール部材よりも外周寄りの、前記ディスクの背面と前記ケース部材との間に、前記ディスクの当接面と前記ディフューザ羽根の端面あるいは前記ディスクの当接面と前記タービンノズルの入口ベーンの端面とを押し付けるばねを介装する。
このように構成すれば、前記隙間に導入される高圧空気あるいは高圧ガスの圧力とばねの弾力との合力により、前記ディスクの当接面と前記ディフューザ羽根の端面あるいは前記ディスクの当接面と前記タービンノズルの入口ベーンの端面との間の圧接力を増大でき、ディフューザ出口側からコンプレッサホイール出口側への空気漏れ、及びタービンノズル入口側からタービンホイール入口側へのガス漏れの防止効果がさらに向上する。
本発明によれば、ディフューザ羽根側に移動可能にケース部材に組み込まれた環状のディスクの背面とケース部材との間に形成され、シール部材でシールされた隙間に、ディフューザ出口の高圧空気を充満した状態で以って、該高圧空気の圧力によってディスクとディフューザ羽根の端面とを常時圧接することが可能となり、これによりディフューザ出口側からコンプレッサホイール出口側への空気漏れを確実に回避できる。
また本発明によれば、タービンノズル側に移動可能にケース部材に組み込まれた環状のディスクの背面とケース部材との間に形成されシール部材でシールされた隙間に、タービンノズル入口の高圧ガスを充満した状態で以って、該高圧ガスの圧力によってディスクとディフューザ羽根の端面とを常時圧接することが可能となり、これによりタービンノズル入口側からタービンホイール入口側へのガス漏れを確実に回避できる。
以上のように、本発明によれば、ケース部材に組み込まれた環状のディスクの背面とケース部材との間に形成される隙間を弾性体のシール部材でシールし、該隙間に高圧空気あるいは高圧ガスを導入して前記ディスクを押圧するという、きわめて簡単な構造で以って、ディフューザ出口側からコンプレッサホイール出口側への空気漏れを確実に回避可能とし、かつタービンノズル入口側からタービンホイール入口側へのガス漏れを確実に回避可能とすることにより、かかる空気漏れあるいはガス漏れに伴うコンプレッサ性能あるいはタービン性能の低下を防止することができる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図5は本発明の第1実施例に係る流体シール機構が適用される排気ターボ過給機の回転軸心線に沿う断面図である。
図5において、104はタービンケーシング、109は該タービンケーシング104内の外周部に渦巻状に形成されたスクロール通路、113はタービンロータで膨張仕事をした排ガスを機外に送出するための排気ガス出口である。112は前記スクロール通路109から前記タービンホイール102のガス入口に通ずるガス入口通路である。103はコンプレッサハウジング、106は該コンプレッサハウジング103と前記タービンケーシング104とを連結する軸受ハウジングである。
102はタービンホイール、101はコンプレッサホイール、105は該タービンホイール102とコンプレッサホイール101とを連結するタービンシャフト、107、108は前記軸受ハウジング106に取り付けられて前記タービンシャフト105を支持する軸受である。101aは該タービンシャフト105の回転軸心である。
110は前記コンプレッサホイール101で圧縮された空気を案内する環状のディフューザ羽根であり、一端側を前記軸受ハウジング106に固定されてコンプレッサホイール101出口の空気通路に設置されている。111bは前記ディフューザ羽根110の入口通路を形成するコンプレッサ出口空気通路、111aはディフューザ羽根110の出口通路を形成するディフューザ出口空気通路である。
1は本発明の要旨をなすディスク機構である。
かかる排気ターボ過給機に作動時において、図示しないエンジンの排気通路からタービンケーシング104内のスクロール通路109内に導入された排気ガスは、ガス入口通路112を通ってタービンホイール102の外周から該タービンホイール102に流入して該タービンホイール102を回転駆動した後、排気ガス出口113から外部に排出される。
前記タービンホイール102の回転力はタービンシャフト105を介してコンプレッサホイール101に伝達され、該コンプレッサホイール101は空気入口通路130を通して吸入した空気を圧縮する。この圧縮空気はディフューザ羽根110で案内され、コンプレッサハウジング103内部の通路を経てエンジンの給気ポート(図示省略)に送り込まれて燃焼に供される。
図1は本発明の第1実施例に係る排気ターボ過給機のディフューザ部における流体シール機構の回転軸心線に沿う要部断面図、図2は図1のZ部拡大図である。
図1〜2において、101はコンプレッサホイール、103はコンプレッサハウジング、106は軸受ハウジングである。110は前記コンプレッサホイール101で圧縮された空気を案内する環状のディフューザ羽根であり、一端側を前記軸受ハウジング106に固定されてコンプレッサホイール101出口の空気通路に設置されている。111bは前記ディフューザ羽根110の入口通路を形成するコンプレッサ出口空気通路、111aはディフューザ羽根110の出口通路を形成するディフューザ出口空気通路である。
1はディスク機構で、次のように構成されている。
11は円環状に形成されたディスクで、前記ディフューザ羽根110の端面110aと当接可能にされた当接面11a及び前記コンプレッサハウジング103に対向する背面11bを有しており、前記ディフューザ羽根110側に移動可能に該コンプレッサハウジング103の取付溝103a内に組み込まれている。
20は前記ディスク11の背面11bと前記コンプレッサハウジング103の取付溝103aの底面との間に形成された隙間で、該隙間20の上部は前記ディフューザ出口空気通路111aに連通され、該隙間20内に前記ディフューザ出口空気通路111a内の高圧空気が導入されるようになっている。
12は環状に形成されたシールリングで、ゴムあるいは樹脂製のOリングで構成されて、前記コンプレッサハウジング103に形成されたリング溝103b内に、前記ディスク11の背面11bとの間に一定圧力で押し込まれ、前記隙間20と前記コンプレッサ出口空気通路101bとの間を流体密にシールしている。
前記シールリング12の取付径Dは前記ディフューザ羽根110の内周径Dtよりも小さくなるように該シールリング12を配置している。
このように構成すれば、前記シールリング12の取付部をディフューザ羽根110の内周よりも内周寄りに配置することにより、高圧空気が導入される隙間20の面積を最大限に採ることができて、ディスク11とディフューザ羽根110の端面110aとの圧接力を最大値に保持できる。
また、図2において、前記シールリング12の取付位置と、前記ディフューザ羽根110の要目との関係を次のように設定するのが好ましい。
=ディスク11の内周径、D=シールリング12の取付径、D=ディスク11の外周径、Dディフューザ羽根110の外周径、Dディフューザ羽根110の内周径とすると、
≧D
≧D
≦(D+D)/2 またはD≦D
かかる第1実施例によれば、ディフューザ羽根110側に移動可能にコンプレッサハウジング103に組み込まれた環状のディスク11の背面11bとコンプレッサハウジング103との間に形成される隙間20と、圧力Pなるコンプレッサ出口空気通路との間を好ましくはゴムあるいは樹脂製のOリングからなる弾性体のシールリング12でシールし、該隙間20にディフューザ出口空気通路111aから前記圧力Pよりも高圧の圧力Pなる高圧空気(21は高圧空気流)を導入して、該高圧空気の圧力により前記ディスク11とディフューザ羽根110の端面とを当接させるので、前記隙間20に、前記シールリング12によりコンプレッサ出口空気通路111bと完全にシールされた状態でディフューザ出口空気通路111aの高圧空気を供給できる。
従って、前記隙間20にディフューザ出口空気通路111aからの高圧空気を充満した状態で以って、該高圧空気の圧力によってディスク11とディフューザ羽根110の当接面11aと端面110aとを常時圧接することが可能となり、これによりディフューザ羽根110出口側からコンプレッサホイール101出口側への空気漏れを確実に回避でき、かかる空気漏れに伴う過給機性能の低下を防止することができる。
また、前記隙間20内におけるディフューザ出口空気通路111aからの高圧空気の圧力により前記ディスク11とディフューザ羽根110の端面110aとを当接させるので、エンジンの運転条件の変化に影響されることなく、常時シールリング12により隙間20とコンプレッサ出口空気通路111b側との間をシールされた状態で、前記隙間20内におけるディフューザ羽根110出口の高圧空気の圧力Pとコンプレッサホイール101出口の圧力Pとの圧力差(P−P)により前記空気漏れを確実に回避できる。
図3は本発明の第2実施例を示す図1対応図である。
この実施例においては、前記第1実施例に加えて、前記シールリング12よりも外周寄りの、前記ディスク11の背面11bと前記コンプレッサハウジング103の取付溝103aとの間に、前記ディスク11の当接面11aと前記ディフューザ羽根110の端面110aとを押し付けるコイルばね23を介装する。尚、該コイルばね23に代えて板ばねを用いてもよい。
かかる第2実施例によれば、前記隙間20に導入される高圧空気の圧力Pとコイルばね23の弾力との合力により、前記ディスク11の当接面11aと前記ディフューザ羽根110の端面110aとの間の圧接力を増大でき、ディフューザ出口空気通路111a側からコンプレッサ出口空気通路111b側への空気漏れの防止効果がさらに向上する。
その他の構成及び作用効果は、前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
図4は、本発明の第3実施例に係る排気ターボ過給機の、入口ベーンを具えたタービンノズル部における流体シール機構の回転軸心線に沿う要部断面図である。
図4において、102はタービンホイール、25はタービンノズルの入口ベーン、104はタービンケーシング、106は軸受ハウジングである。112aはタービンノズル入口ガス通路、112bはタービンホイール入口ガス通路である。
1はディスク機構で、次のように構成されている。
11は円環状に形成されたディスクで、前記タービンノズルの入口ベーン25の端面25aと当接可能にされた当接面11a及び前記タービンケーシング104に対向する背面11bを有しており、前記タービンノズル25側に移動可能に該タービンケーシング104の取付溝104a内に組み込まれている。
20は前記ディスク11の背面11bと前記タービンケーシング104の取付溝104aの底面との間に形成された隙間で、該隙間20の上部は前記タービンノズル入口ガス通路112aに連通され、該隙間20内に前記タービンノズル入口ガス通路112a内の高圧ガスが導入されるようになっている。
12は環状に形成されたシールリングで、耐熱性を有する金属製のOリング(このOリング自体は公知である)で構成されて、前記タービンケーシング104に形成されたリング溝104b内において、前記ディスク11の背面11bとの間に一定圧力で押し込まれ、前記隙間20と前記タービンホイール入口ガス通路112bとの間を流体密にシールしている。
前記シールリング12の取付径は、前記タービンノズル入口ベーン25の内周径よりも小さくなるように該シールリング12を配置している。
このように構成すれば、前記シールリング12の取付部をタービンノズル入口ベーン25の内周よりも内周寄りに配置することにより、高圧空気が導入される隙間20の面積を最大限に採ることができて、ディスク11とタービンノズルの入口ベーン25の端面25aとの圧接力を最大値に保持できる。
かかる第3実施例によれば、タービンノズル入口ベーン25に移動可能にタービンケーシング104に組み込まれた環状のディスク11の背面11bとタービンケーシング104との間に形成される隙間20と、圧力Pなるタービンホイール入口ガス通路112bとの間を弾性体のシールリング12でシールし、該隙間20にタービンノズル入口ガス通路112aから前記圧力Pよりも高圧の圧力Pなる高圧ガス(26は高圧ガス流)を導入して、該高圧ガスの圧力により前記ディスク11とタービンノズルの入口ベーン25の端面とを当接させるので、前記隙間20にシールリング12によりタービンホイール入口ガス通路112bと完全にシールされた状態でタービンノズル入口ガス通路112aの高圧ガスを供給できる。
従って、前記隙間20にタービンノズル入口ガス通路112aからの高圧ガスを充満した状態で以って、該高圧ガスの圧力によってディスク11とタービンノズルの入口ベーン25の端面25aとを常時圧接することが可能となり、これによりタービンノズル入口ベーン25入口側からタービンホイール102入口側への空気漏れを確実に回避でき、かかる空気漏れに伴う過給機性能の低下を防止することができる。
また、前記隙間20内におけるタービンノズル入口ガス通路112aからの高圧ガスの圧力により前記ディスク11とタービンノズルの入口ベーン25の端面25aとを当接させるので、エンジンの運転条件の変化に影響されることなく、常時シールリング12により隙間20とタービンホイール入口ガス通路112bとの間をシールされた状態で、前記隙間20内におけるタービンノズル入口ベーン25入口の高圧ガスの圧力Pとタービンホイール102入口の圧力Pとの圧力差(P−P)により前記ガス漏れを確実に回避できる。
尚、図示を省略したが、図4の第3実施例に加えて、図3の第2実施例のように、前記シールリング12よりも外周寄りの、前記ディスク11の背面11bと前記タービンケーシング104の取付溝104aとの間に、前記ディスク11の当接面11aと前記タービンノズルの入口ベーン25の端面25aとを押し付けるコイルばね23(あるいは板ばね)を介装することもできる。
前記各実施例は本発明を排気ターボ過給機に適用した場合であるが、本発明はこれらに限られることはなく、産業用コンプレッサ、ガスタービン用コンプレッサ及びタービン、各種膨張機等にも適用できる。
本発明によれば、きわめて簡単な構造で以って、排気ターボ過給機のディフューザ羽根部及びタービンノズル部における空気漏れあるいはガス漏れを抑制でき、かかる空気漏れあるいはガス漏れによるコンプレッサ性能あるいはタービン性能の低下を防止した流体機械を提供することができる。
本発明の第1実施例に係る排気ターボ過給機のディフューザ羽根部における流体シール機構の回転軸心線に沿う要部断面図である。 前記第1実施例における図1のZ部拡大図である。 本発明の第2実施例を示す図1対応図である。 本発明の第3実施例に係る排気ターボ過給機のタービンノズル部入口ベーンにおける流体シール機構の回転軸心線に沿う要部断面図である。 本発明の第1実施例が適用される排気ターボ過給機の回転軸心線に沿う断面図である。 (A)は従来技術の第1例を示す図1対応図、(B)は従来技術の第2例を示すディフューザ羽根部の拡大図である。
101 コンプレッサホイール
102 タービンホイール入口ベーン
103 コンプレッサハウジング
104 タービンケーシング
106 軸受ハウジング
110 ディフューザ羽根
111a ディフューザ出口空気通路
111b コンプレッサ出口空気通路、
112a タービンノズル入口ガス通路
112b タービンホイール入口ガス通路
1 ディスク機構
11 ディスク
12 シールリング
20 隙間
23 コイルばね

Claims (6)

  1. コンプレッサホイールからの空気出口通路に該コンプレッサホイールで圧縮された空気を、ディフューザ羽根により案内するディフューザを備えた流体機械において、
    前記ディフューザ羽根の端面と当接可能にされた当接面及びケース部材に対向する背面を有して前記ディフューザ側に移動可能に該ケース部材に組み込まれた環状のディスクを備えるとともに、該ディスクの背面とケース部材との間に形成される隙間を前記ディフューザ出口の空気通路に連通し、さらに前記ディスクの背面とケース部材との間に前記隙間と前記コンプレッサホイール出口の空気通路との間をシールする弾性体からなる環状のシール部材を介装し、前記隙間内に導入されたディフューザ出口の空気の圧力により前記ディスクの当接面とディフューザ羽根の端面とを当接させてコンプレッサホイール出口空気のシールを行うように構成したことを特徴とする流体シール機構を備えた流体機械。
  2. 前記シール部材が、ゴムあるいは樹脂製のOリングで構成されたことを特徴とする請求項1記載の流体シール機構を備えた流体機械。
  3. タービンホイールへのガス入口通路に、入口ベーンを具えたタービンノズルを備えた流体機械において、前記入口ベーンの端面と当接可能にされた当接面及びケース部材に対向する背面を有して前記タービンノズル側に移動可能に該ケース部材に組み込まれた環状のディスクを備えるとともに、該ディスクの背面と前記ケース部材との間に形成される隙間を前記タービンノズル入口のガス通路に連通し、さらに前記ディスクの背面とケース部材との間に前記隙間とタービンホイール入口のガス通路との間をシールする弾性体からなる環状のシール部材を介装し、前記隙間内に導入されたタービンノズル入口のガスの圧力により前記ディスクの当接面と前記入口ベーンの端面とを当接させてタービンホイール入口ガスのシールを行うように構成したことを特徴とする流体シール機構を備えた流体機械。
  4. 前記シール部材が、弾性変形可能な金属製のOリングで構成されたことを特徴とする請求項1記載の流体シール機構を備えた流体機械。
  5. 前記シール部材の取付径が前記ディフューザ羽根の外周径あるいは前記タービンノズルの入口ベーン外周径よりも小さくなるように該シール部材を配置してなることを特徴とする請求項1または3のいずれかの項に記載の流体シール機構を備えた流体機械。
  6. 前記シール部材よりも外周寄りの、前記ディスクの背面と前記ケース部材との間に、前記ディスクの当接面と前記ディフューザ羽根の端面あるいは前記ディスクの当接面と前記入口ベーンの端面とを押し付けるばねを介装したことを特徴とする請求項1または3のいずれかの項に記載の流体シール機構を備えた流体機械。
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