JP4370055B2 - ヒトパピローマウイルスの遺伝子型決定のための方法、試薬およびキット - Google Patents
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Description
(技術分野)
本出願は、ヒトパピローマウイルスの遺伝子型決定のため、とくにウイルス型決定のためにヒトパピローマウイルスの配列を決定する方法、試薬およびキットに関する。
【0002】
(背景技術)
子宮頚癌は世界中で最も一般的な女性における悪性腫瘍の一つである。侵襲性子宮頚癌病変および前兆的病変、両者の90%以上は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の存在を伴い、多くの疫学的研究では、HPV感染が扁平内部上皮病変および子宮頚癌の主要な危険因子であることが確立されている。最近、子宮頚癌の疫学におけるHPVの関与が前立腺癌に拡大されてきた。疫学的研究では、20歳代および30歳代においてHPVに感染した男性では50歳代および60歳代に前立腺癌を5倍以上発症しやすいと思われることが示されている。
【0003】
HPV感染が重要である可能性からみて、HPVの存在についてサンプルを定常的に検査できることは明らかに興味がもたれる。しかしながら、これまでに報告された54以上のHPV遺伝子型のうち(HPV単離体は、E6、E&およびL1遺伝子における従来特徴づけられたHPVタイプとのホモロジーが90%ヌクレオチド未満の場合、新しい「タイプ」として定義される)わずか約20%が発癌性を示すのみであった。したがって、HPVを検出するだけでは十分ではない。意味のある診断には感染ウイルスの遺伝子型の決定も要求されるのである。
【0004】
米国特許第5,447,839号(引用により本明細書に導入される)には、HPVの検出およびタイプの決定方法が開示されている。この方法においては、サンプル中のHPV DNA配列が、発癌性および非発癌性HPVタイプの両者を増幅するコンセンサスプライマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅によって増幅される。すなわち、サンプル中におけるHPVの存在が増幅産物の形成によって指示される。HPVはついでDNAの増幅領域とハイブリダイズするタイプ特異的なDNAプローブを用いてタイプが決定される。この特許に開示されたタイプ特異的ハイブリダイゼーションプローブは、既知の5種のHPV発癌性タイプ、すなわちHPV-6、HPV-11、HPV-16、HPV-18およびHPV-33を同定し、識別することが可能である。
【0005】
米国特許第4,849,331号、第4,849,332号、第4,849,334号および第4,908,306号(引用により本明細書に導入される)はHPV-35、HPV-43、HPV-44、およびHPV-56に関する。これらの特許には、これらのタイプがタイプ特異的プローブとのハイブリダイゼーションによって同定できるが、このようなプローブの実際の配列については開示されていない。
【0006】
他のHPVタイプの同定は、Schiffmanら, (1993) “Epidemiologic evidence showing that human papillomavirus infection causes most cervical intraepithelial neoplasia”, J.Nat’l Cancer Inst. 85: 958-964; zur Hausen, H., (1994) “Molecular pathogenesis of cancer of the cervix and its causation by specific human papillomavirus types”, Curr. Top. Microbial. Immunol. 186: 131-156; およびde Villiers, E. (1994). “Human pathogenic papillomavirus types: an update”, Curr. Top. Microbial. Immunol. 186: 1-12において論じられている。
【0007】
上述の技術についての考察から明らかな点は、ハイブリダイゼーションプローブを用いるHPVタイプの決定が独特なプローブタイプの実質的な集積、およびこのアプローチによるHPVタイプの決定を時間がかかり高価なものとする一連の試験を要求することである。さらに、HPVの同定されたタイプの数は増え続けているので、新しい試験および試薬の開発を続けることが必須であり、現存するハイブリダイゼーションプローブでは実際、既知のゲノタイプとまだ特性づけられていないゲノタイプの間の識別は不可能であるという危険を伴う。したがって、タイプ特異的ではない試薬を用いてHPVサンプルのゲノタイプの決定を実施することが有利である。本発明の目的は、このような方法を提供することである。
【0008】
(発明の開示)
本発明のこの目的および他の目的は、以下の工程からなる方法を用いてサンプル中に存在するヒトパピローマウイルスの配列を決定することによって達成される。すなわち、
(a)ヒトパピローマウイルスゲノムのL1オープンリーディングフレームの部分を第一および第二の増幅プライマーを用いて増幅させて、プラスおよびマイナス増幅ストランドを含有するL1アンプリコンを形成させ、ついで
(b)少なくとも1種のプラスおよびマイナス増幅ストランド内の少なくとも1種のヌクレオチドの位置を、チェーンターミネーティングヌクレオチドの存在下にプラスまたはマイナス増幅ストランドにハイブリダイズする配列決定プライマーの伸長によって決定する工程からなり、
この場合、第一の増幅プライマーは配列番号1によって与えられる配列を有し、配列決定プライマーは配列番号3によって与えられる配列を有する。第二の増幅プライマーは配列番号2により与えられる配列を有するのが好ましい。
【0009】
(発明の詳細な説明)
本発明は配列の決定方法を提供し、すなわち、サンプル中に存在する可能性があるHPVのゲノタイプを決定する方法を提供する。本発明で使用される適当なサンプルには、それらに限定されるものではないが、子宮頚部綿棒もしくは切屑、尿道綿棒、膣/外陰部綿棒、尿および生検組織サンプルが包含される。
【0010】
本発明によれば、HPVを含有するかまたはその含有が疑われるサンプルを、HPVゲノムのL1オープンリーディングフレームの部分をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅により増幅するのに有効な1対の増幅プライマーと混合する。PCR増幅操作は周知になっており、ここで長々と繰り返すことはしない。しかしながら、基本的には、2つのプライマーは増幅に興味がある領域の両側部に隣接するように選択され、一つのプライマーはDNA二本鎖のそれぞれのストランドに、鋳型依存性プライマーの伸長が他のプライマーの結合部位方向に進行するように結合させる。アニーリング、伸長および変性の反復サイクルにより、プライマーに隣接する領域におけるプラスおよびマイナス(センスおよびアンチセンス)ストランド両者の多数のコピーが産生する。L1領域の二本鎖コピーを本明細書ではL1アンプリコンと呼ぶ。このようなアンプリコンが、それぞれプラスおよびマイナスストランドを含有することはもちろんである。
【0011】
HPVのL1オープンリーディングフレームについてのコンセンサス増幅プライマー配列が以前、米国特許第5,447,839号およびTingら, “Detection and Typing of Genital Human Papillomaviruses”, PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications, Academic Press, 1990, pp. 356-367に記載されている。それぞれMY11およびMY09と命名されたこれらのプライマーは以下の配列を有する。
MY11, 陽性ストランドプライマー:
GCMCAGGGWC ATAAYAATGG 配列番号:1
MY09, 陰性ストランドプライマー
CGTCCMARRG GAWACTGATC 配列番号:2
【0012】
第三のプライマー、HMB01(配列番号:4)は、MY09およびMY11単独では効率的に増幅しないHPV51を増幅するためにMY09およびMY11との組み合わせで用いられることが多い(Hildesheimら, J.Infect.Dis. 169: 235-240, 1994)。
この増幅プライマー、または困難なタイプの増幅効率を上昇させる他の付加的なプライマーを、本発明の実施に際して増幅混合物中に包含させることができる(Quら, J. Clin. Microbiol. 35: 1304-1310, 1997参照)。本発明の好ましい実施態様においては、試験するサンプル中に存在する可能性があるHPVを増幅させるために、MY11、MY09およびHMB01プライマーが用いられる。これは、L1アンプリコンの産生を生じる。
【0013】
本発明の方法の次工程は、L1アンプリコンの少なくともマイナスストランドの核酸配列の決定である。これは、チェーンターミネーション配列決定法および次の配列:
ARRGGAWACT GATCWARDTC 配列番号:3
を有する配列決定プライマーを用いて達成される。
【0014】
PCRと同様、チェーンターミネーション核酸配列決定法は周知の操作であるが、多くの変法が開発されている。チェーンターミネーション配列決定の基本的操作においては、配列を決定すべきポリヌクレオチドを単離し、必要ならば一本鎖にして、4個の容器内に入れる。それぞれの容器には、DNAストランドを複製するために必要な成分、すなわち、プライマーと配列を決定すべきDNAの間のハイブリダイゼーションおよびハイブリダイズしたプライマーの鎖伸長を助成する緩衝液中、鋳型依存性DNAポリメラーゼ、配列を決定すべきDNAの既知領域に相補性の短いプライマー分子、ならびに一般にA, C, GおよびTによって表される標準デオキシヌクレオチドトリホスフェート(dNTP)を加える。さらに各容器には、一つのタイプ(すなわち1種)のジデオキシヌクレオチドトリホスフェート(ddNTP)、たとえばジデオキシアデノシントリホスフェート(ddA)の少量を含有させる。
【0015】
各容器中で、プライマーは単離されたDNA上の特異的な部位にハイブリダイズする。プライマーはついで一度に1塩基ずつ伸長し、単離されたDNA片に相補性の新しい核酸ポリマーが形成される。伸長しているプライマーにジデオキシヌクレオチドトリホスフェートを導入すると、これがポリマーストランドを終結させ、それがさらに伸長するのを防止する。したがって、各容器内には特定の長さの伸長ポリマーのセットが形成され、それらはその容器中のジデオキシヌクレオチドに相当するヌクレオチドの位置を指示する。これらのポリマーのセットをついでゲル電気泳動を用いて評価し、配列を決定する。
【0016】
原理的には、標的DNAに結合する任意のオリゴヌクレオチドプライマーが、分析のための配列決定フラグメントを産生するこの方法における配列決定プライマーとして使用できる。しかしながら、実際上は、異なるプライマーは全く異なる結果を与える。あるプライマーは、実質的な量の「バックグランド」、すなわち配列決定トレース中に望ましくないノイズまたは未知のシグナルが包含された結果を生じる。このようなシグナルは、サンプルの望ましくない領域または他の未知のソースもしくは夾雑物質へのプライマーの非特異的結合から生じ、これらが増幅および配列決定工程から望ましくない伸長生成物を創製する。望ましくない生成物は配列決定生成物と類似の長さを有し、したがって、それらのバンドは配列決定ゲル上で重複する可能性がある。さらに、一部のプライマーは増幅されたストランドの限られた部分のみの配列決定を可能にするか、または配列決定結果に「ハードストップ」を生じることがある。他のプライマーは同じアンプリコンの長い領域をハードストップなく配列決定することが可能である。どちらのプライマーでうまくいき、どちらのプライマーでうまくいかないかを予測することは不可能ではないにしても難しい。
【0017】
本発明の配列決定プライマー(配列番号3)は、MY11/MY09プライマーによって産生されたL1アンプリコンを効率的に配列決定するために使用できる配列決定プライマーを同定する一連の実験によって達成された。少なくとも250から300塩基を一様に配列決定し、配列決定フラグメント中にハードストップまたはバックグランドのような他の異常を生じる傾向がないプライマーをもつことが望ましい。本発明の配列決定プライマーはこれらの基準に合致する。評価した他のプライマーは基準に合致しない。
【0018】
本発明者らは最初、配列決定のためにCy 5.5発蛍光団で標識したセンス(陽性ストランド)プライマーMY11の使用を試みた。このプライマーは質の劣る配列決定結果のみを産生し、高いバックグランドと約100塩基後にハードストップを来たした。本発明者らは、次にMY11-3と呼ばれ、MY11に基づく入れ子プライマー(MY11に関し3’方向に3塩基だけシフト)を試みた。これでは、バックグランドは低下し、配列の質は改善されたが、大部分の配列決定試行においてなおハードストップが観察された。次に本発明者らはCy 5.5で標識されたアンチセンスプライマーMY09を試みた。このプライマーは、ハードストップのない、はるかに改良された配列を生じた。300塩基を越える長さの配列が得られたものの、このプライマーではなおバックグランドがあった。本発明のプライマーはMY09に基づき、すなわちMY09に対して3’方向に6塩基だけシフトした縮重配列決定プライマー、MY09-6である(配列番号3)。このプライマーは、バックグランドのないはるかに良好な配列を与え、大部分の試行で300塩基を越えると評価される配列を生じた。HPV51-特異的である付加的な配列決定プライマーを、さらに、HPV51単離体で行う配列決定反応のためにMY09-6プライマーとともに包含させてもよい。HPV51-特異的プライマーの配列は、
5’-AAT GAC AAT TGG TCT AAA TC-3‘ 配列番号:5
である。
【0019】
本発明の配列決定プライマーは、MY09増幅プライマーによって定義されるL1アンプリコンのプラスストランド末端のちょうど内側にハイブリダイズするので、第二のプライマーの配列は本発明に重要ではないことを理解すべきである。すなわちMY11プライマーは第二の増幅プライマーとして好ましいが、非タイプ特異的様式でHPVゲノムのL1領域の近位にハイブリダイズする他の増幅プライマーもMY09と組み合わせて使用することができる。このようなプライマーの例には、1個または2個以上の塩基が末端から欠失または末端に付加したMY11の変異体が包含される。付加的塩基はHPV配列に相補性でも、増幅産物に選ばれた機能性を導入するように選択されてもよい。たとえば、MY11のようなプライマーは配列の5’末端にM13プライマーに相補性の配列を付加するように修飾し、したがって、M13配列決定プライマーは逆方向での配列決定に使用することが可能になる。
【0020】
本発明の方法は、増幅と配列決定反応を別個の工程で実施することができる。すなわち、HPVゲノムのL1領域を最初に増幅し、ついで所望により精製後に、一方のストランドの配列を決定する。この場合、増幅プライマーの一つにビオチンのような捕獲標識を包含させることが望ましい。これは、最終増幅サイクル後にアビジンまたはストレプトアビジン被覆支持体(たとえば、アビジン被覆磁性ビーズ)上への二本鎖DNA生成物の捕獲、およびたとえば未反応プライマーを含む増幅試薬の除去のための洗浄を可能にする。ついで、DNAの一つのストランドを支持体から溶出して、配列決定すべきストランドを含む溶液または配列決定すべきストランドが容易に配列決定できるように固定化された支持体のいずれかを得ることができる。
【0021】
アンプリコンの配列決定はプライマーアニーリング、伸長および変性の1サイクルを実施する慣用の配列決定法により行うことができる。配列決定はまた多重サイクル配列決定技術、たとえば「サイクル配列決定法」を用いて行うこともできる。Kretzら, PCR Methods and Applications, Cold Spring Harbor Laboratory Press 1994, pp. S107-S11に記載されているように、サイクル配列決定法は配列決定プライマーの鋳型との混合、ならびに熱安定性ポリメラーゼ、たとえばTaqポリメラーゼを用いる変性、プライマーアニーリングおよびプライマー伸長に適合した加熱条件の多重サイクル(たとえば約30サイクル)による鋳型の処理を包含する。
【0022】
増幅および配列決定反応を別個の工程として実施する方法に対する別法として、このタイプの混合方法が、Ruanoにより米国特許第5,427,911号に一般的に記載されている。この記載は引用により本明細書に導入する。この方法では、初期の増幅サイクルの一部(たとえば15〜20)を、少なくともプライマーMY09(配列番号2)を含む増幅プライマー対を用いて実施する。ついで、本発明の配列決定プライマー(配列番号3)とチェーンターミネーティングヌクレオチドトリホスフェートを増幅混合物に加え、ある数の付加的サイクル(たとえば15〜20)を行って解析のための配列決定フラグメントを産生させる。一緒に譲渡された米国特許第5,888,736号に開示された操作のような配列決定操作もまた使用することができる。この記載は引用により本明細書に導入される。
【0023】
本発明の方法は、4つのタイプの塩基それぞれに相当するチェーンターミネーティングヌクレオチドを使用する配列決定反応を実施することにより、ヌクレオチドトリホスフェートすべての4種の位置を正確に決定するために使用することができる。米国特許第5,834,189号および国際特許公開WO97/20202号(これらの記載は引用により本明細書に導入される)に説明されているように、塩基すべての正確な決定は既知配列をもつウイルスのゲノタイプの決定には必ずしも必要ではない。HPVの場合、L1領域内のA塩基位置の決定は、すべての既知癌遺伝子ゲノタイプの決定を可能にする。
【0024】
配列決定フラグメントの検出には、一般的にフラグメントへの検出可能な標識の導入が必要である。このような標識にはたとえば、放射標識、発色団もしくは発色源標識、または蛍光団もしくは発蛍光団標識がある。好ましい標識には現存するDNA配列決定装置における検出に適した蛍光標識、たとえばフルオレセイン、テキサスレッドX、カルボキシ-X-ローダミン、カルボキシフルオレセイン、カルボキシテトラメチルローダミン、カルボキシシアニン5.0(Cy 5.0)、およびカルボキシシアニン5.5(Cy 5.5)が包含される。
【0025】
検出可能な標識は、好ましくは本発明の配列決定プライマー(配列番号3)に結合させる。標識はまた、チェーンターミネーティングヌクレオチドまたは伸長する鎖中に導入される塩基に結合させてもよい。
【0026】
(実施例)
次に、本発明を以下の非限定的実施例によりさらに説明する。
【0027】
実施例1
DNAはMahonyら(J.Clin.Microbiol. 30: 2241-2245, 1992)によって記載されたように子宮頚部標本(綿棒またはブラッシング)から調製した。綿棒を1%Tween 20界面活性剤を含む0.2 mlのddH2O中に入れる。プロテイナーゼKを最終濃度200μg/mlに添加し、サンプルを55℃で1時間または室温で18時間インキュベートする。さらに95℃で10分間インキュベートする。0.2 mlのサンプルからXTRAX(登録商標)DNA抽出キット(Gull Laboratories, St. Lake City)を用いてDNAを抽出し、DNAを20μlのddH2Oに再懸濁する。溶解溶液対照は0.2 mlのプロテイナーゼK/Tween 20を滅菌チューブに加え、チューブを他と同様に処理して作成できる。
【0028】
PCR増幅は10反応について次のように実施する。滅菌した1.5 mlのマイクロ遠心分離チューブを取り、10反応に十分なマスターミックスを以下のように調製する。MgCl2を含まない10×PCR緩衝液(Perkin-Elmer)100μl;25 mM MgCl2 160μl、各200μMの4種dNTPの混合物16μl、2.5μl の200μMプライマーMY09、 2.5μlの200μMプライマーMY11、1.25μlの40μMプライマーHMB01、612.75 μl のddH2O、および5単位/μl のTaqGold DNAポリメラーゼ(Perkin- Elmer)5μlを加える。以下のプライマー:
5’-GCM CAG GGW CAT AAY AAT GG-3‘ 配列番号:1
5’-CGT CCM ARR GGA WAC TGA TC-3‘ 配列番号:2
5’-GCG ACC CAA TGC AAA TTG GT-3‘ 配列番号:4
が存在する。
【0029】
PCR反応チューブ(薄い壁の0.2 ml チューブ)を準備し、それらをラック中でラベルしセットする(加熱蓋熱サイクラーを用いない場合は各PCRチューブに1滴のミネラルオイルを加える)。反応混合物をPCRチューブ中に入れる準備ができたならば、TaqGold DNAポリメラーゼを最後に加える。混合物を十分に混合し、できるだけ速やかに使用する。上に調製したマスターミックス90μlを各PCRチューブに入れる。各チューブにサンプルDNA 10μlを加える。以下の対照を包含させる。5個のサンプルあたり1個の陰性対照を設ける。この陰性対照には10μlのサンプルに代えて10μlの水を含有させる。1個の溶解溶液対照:溶解溶液が汚染されていないことを確認するため10μlの溶解溶液を添加する。サンプルを加えたならば、できるだけ速やかに各チューブに栓をする。陰性対照をサンプルと交互にする。5個のサンプルにつき1個の陰性対照を設ける。すべてのサンプルを加えた時、薄い壁のチューブを受けることができる熱サイクラー(MJ Research PTC200)にチューブを入れる。
【0030】
熱サイクルは以下のように進行させる。
94℃/10分
ついで以下の35サイクルを行う。
94℃/15秒
55℃/15秒
72℃/70秒
これらのサイクルののち、続けて
72℃/5分
4℃/負荷の準備ができるまで。
【0031】
PCR産物の濃度を以下のように測定する。PCR反応混合物8μlを2μlの負荷緩衝液と混合し、全10μlを2%アガロースゲルに標準条件を用いて負荷する。平行レーンで、8μlのマスラダー(Gibco low DNA mass ladder cat. No.10068- 013)と負荷緩衝液2μlで電気泳動を行う。PCR産物のバンド強度をマスラダー中の類似の強度とマッチさせることにより、サンプル中に存在するDNAの量を決定する。アンプリコンの濃度は次のように計算する。すなわち、サンプルが200と400 bpバンドについての強度間のバンド強度を有する場合は、DNA濃度は約60 ng/8 μlまたは7.5 ng/μlである。
【0032】
PCR増幅産物はQIAquickカラム(QIAGEN Inc.)を用いて製造業者の説明書に従い精製する。全100μlのPCR反応混合物をカラムに加え、30μlのddH2O中に溶出する。この段階で、DNAは約3倍に濃縮される。上記の例では、DNA濃度は3×7.5 ng/μl=22.5 ng/μlになる。
【0033】
配列決定に要求される最小DNA濃度は8 ng/μlであり、最大濃度は60 ng/μlである。精製したDNAを濃度が8〜60 ng/μlになるように稀釈する(DNA濃度が8 ng/μl未満の場合は、さらにサンプルを用いて元のサンプルを再増幅する)。
【0034】
各サンプルについて以下の4つのPCRサイクル配列決定反応をセットアップする。各サンプルについて、4つのチューブを次のように、A, C, G, Tとラベルする。他のチューブで、2μlの配列決定緩衝液、2μlの25mM MgCl2、濃度1.5 pmol/μl のCy 5.5標識逆配列決定プライマーMY09-6(5’-CGT CCM ARR GGA WAC TGA TC-3‘、配列番号3)2μl、酵素稀釈緩衝液(Amersham PLC)中に1:8に稀釈したTHERMOSEQUENASEポリメラーゼ2μl、2μlのddH2O、および6μlの精製サンプルDNAを混合することによって14μlのマスターミックスを調製する。A, C, G, Tとラベルした4つのチューブのそれぞれに各ジデオキシヌクレオチドトリホスフェート(ddATP, ddCTP, ddGTPまたはddTTP)3μlおよびマスターミックス3μlを加える。すべてのサンプルを加え終わったならば、チューブを熱サイクラーに入れる。
【0035】
熱サイクルは以下のように進行させる。
94℃/2分
ついで以下の35サイクルを行う。
94℃/40秒
55℃/20秒
70℃/120秒
これらのサイクルののち、続けて
70℃/2分
4℃/負荷の準備ができるまで。
【0036】
1μlの配列決定反応混合物を取り、それに1μlのMICROGENE BLASTER負荷緩衝液を加える。反応混合物の残部は−20℃に保存する。負荷の直前に、サンプル/負荷緩衝液を94℃に1.5分間加熱する。氷上で急速に冷却して、2μlをMICROGENE BLASTER DNAシーケンサー(Visible Genetics Inc, Toronto, Canada)の単一レーンに1300 V(54℃)で40分間負荷する。
【0037】
実施例2
DNAはMahonyら(J.Clin.Microbiol. 30: 2241-2245, 1992)によって記載されたように子宮頚部標本(綿棒またはブラッシング)から調製した。綿棒を1%Tween 20界面活性剤を含む0.2 mlのddH2O中に入れる。プロテイナーゼKを最終濃度200μg/mlに添加し、サンプルを55℃で1時間または室温で18時間インキュベートする。さらに95℃で10分間インキュベートする。0.2 mlのサンプルからXTRAX(登録商標)DNA抽出キット(Gull Laboratories, St. Lake City)を用いてDNAを抽出し、DNAを20μlのddH2Oに再懸濁する。溶解溶液対照は0.2 mlのプロテイナーゼK/Tween 20を滅菌チューブに加え、チューブを他と同様に処理して作成できる。
【0038】
PCR増幅は10反応について次のように実施する。滅菌した1.5 mlのマイクロ遠心分離チューブを取り、10反応に十分なマスターミックスを以下のように調製する。MgCl2を含まない10×PCR緩衝液(Perkin-Elmer)100μl;25 mM MgCl2 160μl、各200μMの4種dNTP混合物16μl、 2.5μl の200μMプライマーMY09、 2.5μlの200μMプライマーMY11、 1.25μlの40μMプライマーHMB01、612.75μl のddH2O、および5単位/μl のTaqGold DNAポリメラーゼ(Perkin- Elmer)5μlを加える。以下のプライマー:
5’-GCM CAG GGW CAT AAY AAT GG-3‘ 配列番号:1
5’-CGT CCM ARR GGA WAC TGA TC-3‘ 配列番号:2
5’-GCG ACC CAA TGC AAA TTG GT-3‘ 配列番号:4
が存在する。
【0039】
PCR反応チューブ(薄い壁の0.2 ml チューブ)を準備し、それらをラック中でラベルしセットする(加熱蓋熱サイクラーを用いない場合は各PCRチューブに1滴のミネラルオイルを加える)。反応混合物をPCRチューブ中に入れる準備ができたならば、TaqGold DNAポリメラーゼを最後に加える。混合物を十分に混合し、できるだけ速やかに使用する。上に調製したマスターミックス90μlを各PCRチューブに入れる。各チューブにサンプルDNA 10μlを加える。以下の対照を包含させる。5個のサンプルあたり1個の陰性対照を設ける。この陰性対照には10μlのサンプルに代えて10μlの水を含有させる。1個の溶解溶液対照:溶解溶液が汚染されていないことを確認するため10μlの溶解溶液を加える。サンプルを加えたならば、できるだけ速やかに各チューブに栓をする。陰性対照をサンプルと交互にする。5個のサンプルにつき1個の陰性対照を設ける。すべてのサンプルを加えたとき、薄い壁のチューブを受けることができる熱サイクラー(MJ Research PTC200)にチューブを入れる。
【0040】
熱サイクルは以下のように進行させる。
94℃/10分
ついで以下の35サイクルを行う。
94℃/15秒
55℃/15秒
72℃/70秒
これらのサイクルののち、続けて
72℃/5分
4℃/負荷の準備ができるまで。
【0041】
PCR産物の濃度を以下のように測定する。PCR反応混合物8μlを2μlの負荷緩衝液と混合し、全10μlを2%アガロースゲルに標準条件を用いて負荷する。平行レーンで、8μlのマスラダー(Gibco low DNA mass ladder cat. No.10068- 013)と負荷緩衝液2μlで電気泳動を行う。PCR産物のバンド強度をマスラダー中の類似の強度とマッチさせることにより、サンプル中に存在するDNAの量を決定する。アンプリコンの濃度は次のように計算する。すなわち、サンプルが200と400 bpバンドについての強度間のバンド強度を有する場合は、DNA濃度は約60 ng/ 8μlまたは7.5 ng/μlである。
【0042】
PCR増幅産物はQIAquickカラム(QIAGEN Inc.)を用いて製造業者の説明書に従い精製する。全100μlのPCR反応混合物をカラムに加え、30μlのddH2O中に溶出する。この段階で、DNAは約3倍に濃縮される。上記の例では、DNA濃度は3×7.5 ng/μl=22.5 ng/μlになる。
【0043】
配列決定に要求される最小DNA濃度は8 ng/μlであり、最大濃度は60 ng/μlである。精製したDNAを濃度が8〜60 ng/μlになるように稀釈する(DNA濃度が8 ng/μl未満の場合は、さらにサンプルを用いて元のサンプルを再増幅する)。
【0044】
各サンプルについて単一の「A」塩基PCRサイクル配列決定反応をセットアップする。マイクロ遠心分離チューブ中に、10反応のための配列決定マスターミックスを、以下の混合により調製する。すなわち、10μlの配列決定緩衝液、10μlの25 mM MgCl2、Cy 5.5標識MY09-6(1.5 pmol/μl)を含有する逆配列決定プライマー、10μlの1:8に稀釈したTHERMOSEQUENASEポリメラーゼを混合する。10個のチューブのそれぞれに、4μlの配列決定マスターミックスならびに3μlのサンプルDNAを加える。ミックスをピペットで加える。
【0045】
別個のチューブ中、各サンプル3μl(配列決定マスターミックス緩衝液中)を3μlのジデオキシアデノシントリホスフェート(ddATP)ターミネーターに加える。すべてのサンプルを加えたならば、チューブを熱サイクラーに入れる。熱サイクルは以下のように進行させる。
94℃/2分
ついで以下の35サイクルを行う。
94℃/40秒
55℃/20秒
70℃/120秒
これらのサイクルののち、続けて
70℃/2分
4℃/負荷の準備ができるまで。
【0046】
1μlの配列決定反応混合物を取り、それに1μlのMICROGENE BLASTER負荷緩衝液を加える。反応混合物の残部は−20℃に保存する。負荷の直前に、サンプル/負荷緩衝液を94℃に1.5分間加熱する。氷上で急速に冷却して、2μlをMICROGENE BLASTER DNAシーケンサーの単一レーンに1300 V(54℃)で40分間負荷する。
【0047】
実施例3
CYTYC PRESERVCYT溶液に標本を収集する場合は、サンプルをボルテックス、攪拌または振盪によって完全に混合する。サンプル1000μlをマイクロ遠心分離チューブに移し、細胞物質を16,000×gで1分間遠心分離してペレット化する。上清を吸引し、各サンプルにXTRAX(登録商標)DNA抽出緩衝液(1000μl)を加え、穏やかに渦を巻かせて混合する。完全にボルテックス混合してクランプがあれば破壊する。5秒間16,000×gで遠心分離する。700μlの上清をSarstedtの2.0 mlスクリューキャップ付きのマイクロチューブに移してキャップをする。チューブを10秒間、高電力(775ワット)でマイクロ波処理する。抽出緩衝液は加熱したとき澄明から不透明に変わり、適切なマイクロ波処理を確認するため、チューブを加温しなければならない。チューブ内容物を穏やかに混合し、高電力(775ワット)でさらに3秒間マイクロ波処理する。チューブをこの段階で3分間室温にまたは氷上で1分間冷却すると、遠心分離時の望ましくない沈殿を促進させることができる。
【0048】
チューブをついで1分間遠心分離し、沈殿したタンパク質をペレット化する。ペレットを乱すことなく500μlの上清を、1.5 mlを保持できる新しいマイクロチューブに移す。各チューブに分子等級のイソプロパノール500μlを添加する。最終容量は1000μlとする。チューブの内容物をボルテックスまたは逆転により完全に混合し、−70℃で15分間インキュベートする。1分間遠心分離してDNAをペレット化し、ついで70%のエタノール1000μlを加えてペレットを洗浄する。完全にボルテックス混合し、再び遠心分離して洗浄したDNAを回収する。吸引または傾瀉によってすべての上清を除去する。35μlのTE緩衝液を加えてDNAペレットを溶解し、ボルテックス攪拌する。
【0049】
増幅のためには、0.2 mlの薄い壁の増幅チューブ中、5μlのサンプルを39.75μl のddH2O、5.0μl の10×PCRマスターミックス(10×PCRマスターミックスは12μMのMY09、12μMのMY11、0.9μMのHMB01プライマー、4.0 mMの各dATP, dCTP, dGTPおよびdTTP、25 mM MgCl2、100 mMのTris, pH 8.3、500 mMのKCl、10.0μMのGH20および10.0μMのPC04を含有する)および0.25μl のPCR Taqポリメラーゼ(5単位/μl)と混合する。GH20およびPC04はβ-グロビン内部対照プライマーである。
【0050】
臨床的標本の完全性を確証するため、ヒトβ-グロビンのフラグメントを増幅する内部対照プライマー(GH20およびPC04)をMY11/MY09コンセンサスプライマー混合物中に包含させる。したがって、PCR反応は、HPV-陽性臨床サンプルに使用する場合、約450 bp のHPV-特異的フラグメントおよび268 bp β-グロビン-特異的フラグメントを生じる多重反応である。PCR反応は、非分解ゲノムDNAを含有し、臨床サンプルが分解された場合にフラグメントを生じないHPV-陰性臨床サンプルに使用したとき、268 bp β-グロビン-特異的フラグメントのみを生じる。
【0051】
サンプルを熱サイクラーに入れ、次のように処理する。
変性 95℃ 10分
ついで以下の40サイクル
変性 94℃ 30秒
アニーリング 55℃ 30秒
伸長 72℃ 75秒
を行い、ついで最後に
伸長 72℃ 8分
ののち、使用の準備ができるまで4℃に保持する。
【0052】
増幅された物質のアリコートをアガロースゲル電気泳動によって分析し、生成したL1アンプリコンのおおよその濃度を測定する。L1アンプリコン6〜480 ng を含有するサンプルのある量を配列決定反応に使用する。
【0053】
L1アンプリコンの配列を決定するため、3.0μlの各配列決定ターミネーション混合物をラベルした個々の0.2 mlの薄い壁の増幅チューブにピペットで加え、氷上に置いた。各配列決定ターミネーション混合物は750μMの4種のdNTPプラス5.0μMの適当なジデオキシヌクレオチドトリホスフェート(ddNTP)である。ついで、マイクロ遠心分離チューブ中に以下の混合物、すなわち1.40μlの10×配列決定混合物(107.5 mMジチオスレイトール、400mM Tris, pH 9.0, 73.0mM MgCl2、8.0μMのCY5.5-標識MY09-6配列決定プライマー(配列番号3)および12.0μMのCy 5.5-標識HPV51-特異的プライマー(配列番号5)、1.0μl の配列決定Taq [TAQ-FM(登録商標)、90μl ]を調製する。最終容量をddH2Oで14.00μl に調整し、ついで3.0μl の混合物を4個の配列決定ターミネーション反応チューブのそれぞれにピペットで加える。ついでチューブを熱サイクラーに入れ、次のように処理する。
変性 94℃ 2分
ついで以下の35サイクル
変性 94℃ 40秒
アニーリング 55℃ 20秒
伸長 70℃ 2分
を行い、ついで最後に
伸長 70℃ 2分
を行う。停止負荷染料6μlを加え、配列解析のために電気泳動ゲル上に負荷する準備ができるまで4℃に保存する。
【配列表】
Claims (19)
- サンプル中に存在するヒトパピローマウイルスの遺伝子型の決定方法において、
(a)ヒトパピローマウイルスゲノムのL1オープンリーディングフレームの部分を、第一および第二の増幅プライマーを用いて増幅させ、プラスおよびマイナス増幅ストランドを含有するL1アンプリコンを形成させ、
(b)少なくとも1種のプラスおよびマイナス増幅ストランド内の少なくとも1種のヌクレオチドの位置を、チェーンターミネーティングヌクレオチドの存在下にプラスまたはマイナス増幅ストランドにハイブリダイズする配列決定プライマーの伸長によって決定する工程からなり、
この場合、第一の増幅プライマーは配列番号2によって与えられる配列からなり、配列決定プライマーは配列番号3によって与えられる配列からなる方法。 - 第二の増幅プライマーは配列番号1によって与えられる配列からなる請求項1に記載の方法。
- A塩基の位置のみを工程(b)において決定する請求項2に記載の方法。
- A塩基の位置のみを工程(b)において決定する請求項1に記載の方法。
- 増幅は配列番号4によって与えられる配列からなる増幅プライマーを用いて実施する請求項1に記載の方法。
- A塩基の位置のみを工程(b)において決定する請求項5に記載の方法。
- 付加的な増幅プライマーおよびHPV51に特異的な付加的配列決定プライマーをそれぞれ工程(a)および(b)に使用する請求項1に記載の方法。
- 付加的配列決定プライマーは配列番号5である請求項7に記載の方法。
- 配列番号3によって与えられる配列からなるポリヌクレオチド。
- 検出可能な標識を付加した請求項9に記載のポリヌクレオチド。
- 検出可能な標識は蛍光標識である請求項10に記載のポリヌクレオチド。
- ヒトパピローマウイルスの配列を決定するためのパッケージした組み合わせのキットにおいて、
(a)ヒトパピローマウイルスゲノムのL1オープンリーディングフレームの部分を増幅するための、プラスおよびマイナス増幅ストランドを含有するL1アンプリコンを形成させる第一および第二の増幅プライマー、ならびに
(b)配列決定プライマーの伸長によってプラスおよびマイナス増幅ストランドの少なくとも1種内の少なくとも1種のヌクレオチド配列の位置を決定するためのチェーンターミネーティングヌクレオチドの存在下にプラスまたはマイナス増幅ストランドにハイブリダイズする配列決定プライマーを含み、
この場合、第一の増幅プライマーは配列番号2によって与えられる配列からなり、配列決定プライマーは配列番号3によって与えられる配列からなるキット。 - 第二の増幅プライマーは配列番号1によって与えられる配列からなる請求項12に記載のキット。
- さらに配列番号4によって与えられる配列からなる第三の増幅プライマーを含む請求項13に記載のキット。
- 配列決定プライマーは付加した検出可能な標識を有する請求項12に記載のキット。
- 検出可能な標識は蛍光標識である請求項15に記載のキット。
- 第二の増幅プライマーは配列番号1によって与えられる配列からなる請求項15に記載のキット。
- さらに配列番号4によって与えられる配列からなる第三の増幅プライマーを含む請求項17に記載のキット。
- さらに配列番号5によって与えられる配列からなる付加的配列決定プライマーを含む請求項14に記載のキット。
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