JP4369722B2 - 被製版ロールの硫酸銅メッキ方法及び装置 - Google Patents

被製版ロールの硫酸銅メッキ方法及び装置 Download PDF

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本願発明は、ブツやピットの原因となる不可避不純物をフィルターで除去したメッキ液を供給してメッキを行う不溶性陽極を用いた被製版ロールの硫酸銅メッキ方法及び装置に関する。
従来のグラビア印刷用の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法・装置においては、銅を電気メッキするための陽極として含燐銅陽極が使われることは知られており、この電気メッキ用含燐銅陽極の一つとして燐:350〜700ppm、酸素:2〜5ppmを含有し、残部が銅および不可避不純物からなる組成を有する含燐銅陽極が知られている。
従来のグラビア印刷用の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法・装置は、スタッカクレーンにより搬送されるカセット形ロールチャック回転搬送ユニットをメッキ装置本体フレームに載置して該カセット形ロールチャック回転搬送ユニットにより両端チャックされるグラビア印刷用の被製版ロールを陰極に接続してメッキ槽に貯留されるメッキ液に浸漬して回転し、メッキ液に浸漬するメッキ金属である含燐銅ボールを陽極にして被製版ロールとの間にメッキ電流を流す方法であった。そして、酸素:2〜5ppm、P:350〜700ppmを含有する含燐銅からなる銅ボールがメッキ槽に陽極籠に投入・補給して、10〜15A/dm2 の高電流密度でメッキしている。
含燐銅ボールには不可避不純物が含まれていてメッキ金属銅ボールの表面に黒色のアノードスラッジが付着する。そして、液の攪拌とメッキ金属銅ボールの溶解によってアノードスラッジがメッキ金属銅ボールから離れてメッキ液中を浮遊し被製版ロールの表面に付着してブツ(微小突起)やピット(ピンホール)の原因になっていた。
又、メッキ金属銅ボールの溶解量が多過ぎてメッキ液中の銅イオン濃度が高すぎて適切な硫酸銅メッキができなくなるのを回避するために定期的にメッキ液を抜いて希釈して適切な銅イオン濃度のメッキ液とするメンテナンスが必要であった。
なお、半導体ウエハにおける電気銅めっき方法においても、含燐銅ボールを陽極にしてメッキ電流を流す方法が行われている。
特開平5−214586号公報 特開平8−67932号公報 特開平11−061488号公報 特開2003−171797号公報 特開2002−275698号公報
従来のグラビア印刷用の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法・装置においては、不溶性陽極を用いたメッキ方法及び装置は全く採用されていない。
含リン銅ボールを溶解する方法以外の不溶性陽極を用いた硫酸銅メッキ方法・装置としては以下の技術文献がある。
特開2003−166100号公報・・・銅メッキ方法に使用される銅粉及び銅粉の使用方法。 特開2002−068743号公報・・・易溶解性酸化銅の製造方法、易溶解性酸化銅及び銅メッキ材料並びに銅メッキ方法。 特表2002−515549号公報・・・基体の電気銅めっき方法 特表平08−501827号公報・・・銅の電解メッキ方法及び装置
しかし、従来の含燐銅ボールを陽極とする銅メッキ方法によれば、メッキ液中に不可避不純物が集積して該不可避不純物が被製版ロールの表面に付着してブツやピットの原因となる。半導体ウエハにおける硫酸銅メッキに使用する高純度の含燐銅ボールを陽極とする銅メッキ方法を採用することはメッキコストの高騰につながり採用できない。
又、従来の含燐銅ボールを陽極とする銅メッキ方法によれば、陽極と被製版ロールとの距離が大きかったのでメッキ電流がロールの両端に集中してメッキ厚がロールの両端付近で大きくなっていた。このため、砥石円筒研磨を行うときにロールの両端付近で大きく研磨していた。砥石円筒研磨装置は大形であり高価であり加工に時間がかかる等の問題があるので、装置が小形であり安価であり加工に短時間である電解研磨装置の採用が検討したところ、電解研磨装置は、不均一なメッキ厚を均一になるように研磨することはできないので、電解研磨装置を適用するには被製版ロールの全長に渡りメッキ厚を均一にできるメッキシステムの構築が必要であることが分かった。
本願発明者らは、上記の問題点を解決するために、不溶解性陽極を用いて被製版ロールに銅メッキ処理を施す手法の採用を考えた。この手法は、不溶解性陽極として例えばチタンの表面に触媒をコーティングしたものを用い、メッキ槽外でメッキ液を作り、不可避不純物をフィルターで捕捉して不可避不純物が含まれていないメッキ液を用いてメッキを行うものでアノードスラッジが発生しない。
本願発明は、不溶性陽極を用いたメッキシステムをグラビア印刷用の被製版ロールに対して適用できるように鋭意に研究し案出したもので、ブツやピットの原因となる不可避不純物を除去できるメッキシステム、被製版ロールの全長に渡り均一なメッキ厚が得られメッキ後の鏡面加工について砥石研磨ではなくて電解研磨が適用できるメッキシステム、被製版ロールの大きさに対して汎用性が有るメッキシステムが実現できる、被製版ロールの硫酸銅メッキ方法及び装置を提供することを解決課題としている。
本願発明者らは、メッキ液がオーバーフローして液面レベルの管理が行える硫酸銅メッキを行えるメッキ槽を昇降自在に備えているとともに、メッキ槽が下降位置に有るときにメッキ槽の上側を閉塞するように移動し得る洗浄水受皿を備え、メッキ液補給槽を有するメッキ装置を設備し、スタッカクレーンにより搬送されるカセット形ロールチャック回転搬送ユニットをメッキ装置本体フレームに載置して該カセット形ロールチャック回転搬送ユニットにより両端チャックされるグラビア印刷用の被製版ロールを、前記のメッキ槽上側に位置させる構成の研究設備を整えた上で、メッキ槽に備える不溶性陽極をどのように設ければ大きさが様々に異なる被製版ロールに対してブツやピットが生じることなく全長に渡り均一な厚みのメッキが行えるかについて鋭意に研究した。
その結果、メッキ液補給槽からメッキ槽へメッキ液を給送する過程でメッキ液に含まれる不可避不純物を補足除去することによりブツやピットが生じないメッキが行えることを見出し、そして、ロール対向面が平滑で被製版ロールに平行し陽極となるように通電される不溶性陽極を被製版ロールの下面に5mm〜30mmのギャップとなるように近接させてメッキ電流を流したところ、ロールの両端においてメッキ電流の回り込みによる電流集中の影響が生じずにロール全長に渡り均一な厚みのメッキが行えてしかも超音波を照射したり被製版ロールのメッキ液浸漬面積を小さくしたりシャワーをかけること等により高電流を流して短時間で所要厚みのメッキが得られることを見出した。しかし、被製版ロールの径が異なると、その都度にメッキ液の被製版ロールに対する浸漬面積が異なってきてメッキ電流の密度が異なりメッキ時間が大きく相違してくるので自動メッキラインにおける時間管理が難しいという問題がある。そこで、メッキ液の被製版ロールに対する浸漬管理とは独立して不溶性陽極を昇降自在に設けてギャップを独立に制御してかつ不溶性陽極の長さを少なくとも被製版ロールの最大長以上になるようにして大きさが様々に異なる被製版ロールに対する汎用性を確保して種々の大きさの被製版ロールについてメッキテストを行った結果、時間に大差がない範囲内でピンホールやピットが生じない硫酸銅メッキができることを確認した。次いで、沢山の被製版ロールのメッキを行うとメッキ液の銅濃度及び硫酸濃度が不足するので、メッキ液の銅濃度及び硫酸濃度の不足を検出してメッキ液補給槽において必要量の含銅微粉末又は硫酸を自動補給することとしてメッキラインの自動化・無人運転に繋げて、本願の発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、昇降自在なメッキ槽を備えたメッキ装置本体を用い、被メッキ体である被製版ロールをロール回転手段により両端チャックして前記メッキ槽内に位置させて陰極となるように通電して所要回転数で回転し、該被製版ロールの下方に位置して設けられていて被製版ロールの最大長以上の長さを有しロール対向面が平滑で被製版ロールに平行し陽極となるように通電される不溶性陽極を上昇させて被製版ロールの下面に近接させ、ブツやピットの原因となる不可避不純物をフィルターで除去したメッキ液を供給してメッキを行う被製版ロールの硫酸銅メッキ方法において、前記メッキ装置本体の所要位置に該被製版ロールを位置させた後に、前記メッキ槽を該被製版ロールの少なくとも下側半分を収容するように上昇させ次いで不溶性陽極を該被製版ロールの下面に近接させ、メッキ液が該被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽内に設けるメッキ液シャワーノズルからメッキ液を該被製版ロールの下面にかけてメッキを行うことを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項2に記載の発明は、昇降自在なメッキ槽を備えたメッキ装置本体を用い、前記メッキ槽にメッキ液を補給するメッキ液補給槽において硫酸に酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を添加してなる硫酸銅メッキが行えるメッキ液を貯留し、前記メッキ液補給槽内に貯留されるメッキ液をメッキ液給送手段により吸い上げかつ該メッキ液給送手段に備えたフィルターによりブツやピットの原因となる不可避不純物を除去して不溶性陽極を備えた前記メッキ槽へ供給し、被メッキ体である被製版ロールをロール回転手段により両端チャックして前記メッキ槽内に位置させて陰極となるように通電して所要回転数で回転し、被製版ロールの最大長以上の長さを有しロール対向面が平滑で被製版ロールに平行し陽極となるように通電される不溶性陽極を被製版ロールの下面に近接させてメッキを行う被製版ロールの硫酸銅メッキ方法において、前記メッキ装置本体の所要位置に該被製版ロールを位置させた後に、前記メッキ槽を該被製版ロールの少なくとも下側半分を収容するように上昇させ次いで不溶性陽極を該被製版ロールの下面に近接させ、メッキ液が該被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽内に設けるメッキ液シャワーノズルからメッキ液を該被製版ロールの下面にかけてメッキを行うことを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項3に記載の発明は、使用中のメッキ液の銅濃度及び硫酸濃度を計測して銅濃度が不足するときは酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末のいずれかの含銅微粉末の必要量を、又硫酸濃度が不足するときは必要量の硫酸を自動補給することを特徴とする請求項1又は2に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項に記載の発明は、前記メッキ槽内に前記被製版ロールを位置させた後に、該メッキ槽内に設ける不溶性陽極を上昇させ被製版ロールの下面に近接するとともに、該メッキ槽内のメッキ液の液面レベルを上昇させてメッキ液が被製版ロールを全没乃至1/3以上没入する浸漬状態にしてメッキを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項に記載の発明は、超音波発信装置が発信する超音波をメッキ液に伝波してメッキを行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項に記載の発明は、メッキ終了後は、洗浄水がメッキ槽に混入しないようにする洗浄水受皿を被製版ロールの下側に移動して被製版ロールの洗浄を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項に記載の発明は、被メッキ体である被製版ロールを両端チャックして所要位置にて陰極となるように通電して所要回転数で回転し得るロール回転手段と、前記ロール回転手段の下側に設けられる昇降自在なメッキ槽と、メッキ槽内の中央に被製版ロールの最大長以上の長さとなるように昇降自在に横架されていて陽極となるように通電される不溶性陽極と、硫酸に酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を添加してなる硫酸銅メッキが行えるメッキ液を貯留するメッキ液補給槽と、メッキ液補給槽内に貯留されるメッキ液をフィルターを介して吸い上げてメッキ槽へ供給するメッキ液給送手段と、メッキ槽から余分のメッキ液をメッキ液補給槽へ戻すメッキ液帰還手段とを備え、メッキ槽の上昇ストロークを被製版ロールの径に対応させることにより、メッキ液が被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽に備えられているメッキ液シャワーノズルが所要高さに位置してメッキ液を被製版ロールの下面にかけられるように構成され、メッキ槽の上昇後に不溶性陽極を上昇させて近接センサにより不溶性陽極と被製版ロールの下面とのギャップを検出して不溶性陽極を被製版ロールの下面に近接させ得る構成であることを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ装置を提供することにある。
請求項に記載の発明は、使用中のメッキ液の銅濃度及び硫酸濃度を計測して銅濃度が不足するときは酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末のいずれかの含銅微粉末の必要量を、又硫酸濃度が不足するときは必要量の硫酸をメッキ液補給槽へ補給する手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ装置を提供することにある。
請求項1の発明の効果
(1)不溶性陽極を用いたメッキ方法でありメッキ液に補給する銅源としてメッキ液補給槽にて含燐銅ボールを溶解するか又はメッキ液補給槽へ酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を投入するどちらの方法も取りうるが、銅源に含まれるブツやピットの原因となる不可避不純物をフィルターで捕捉除去したメッキ液をメッキ槽に供給してメッキを行うことができるから、ブツやピットが生じない良好な硫酸銅メッキが行える。
(2)従来では陽極と被製版ロールとの距離が大きかったのでメッキ電流がロールの両端に集中してメッキ厚がロールの両端付近で大きくなっていた。このため、円筒研磨もロールの両端付近で大きく研磨していた。これに対して、この発明は、ロール対向面が平滑で被製版ロールに平行する不溶性陽極を被製版ロールの下面に近接させてメッキを行うのでメッキ電流がロール全長に渡って均一な密度になり均一な厚さのメッキが行える。従って、メッキ前のロール径を全長に渡り均一に精密加工しておけばメッキ後のロール径も全長に渡り均一な精密度に維持されるから、メッキ後のロールの円筒研磨も砥石研磨ではなくて柔らかい材料を摺接する研磨、好適には電解砥粒研磨が適用できる。
(3)被製版ロールの最大長以上の長さを有する不溶性陽極を上昇させて被製版ロールの下面に近接させメッキを行うので、直径の長さが様々に異なる被製版ロールに対する汎用性を有する。不溶性陽極を被製版ロールに近接させてメッキを行うから、不溶性陽極に対して被製版ロールの長さが例えば1/2であったとしても、メッキ電流がロール端面付近に集中することがなく、ロール全長に渡って均一なメッキ電流密度が維持されて均一な厚さのメッキが行える。
請求項2の発明の効果
上記の請求項1の発明の(1), (2),及び (3)効果に加えて以下の(4)の効果を有する。
(4)銅ボールの使用を止めて、硫酸に酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を添加してなる硫酸銅メッキが行えるメッキ液を用いるので、高電流を流して強力なメッキを行っても銅源材料の不足が生じることが回避される。
請求項3の発明の効果
従来は含燐銅ボールを補給を行うときはラインの運転を停止させていたが、本発明は、メッキ液の銅イオン濃度及び硫酸濃度の管理と銅源材料の自動計量・自動補給を実現できるから、銅源の補給時にメッキラインの運転を停止させることを回避できてラインの稼動率が上がる、又、毒性が有る酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末の人手による取り扱いを回避できる、という加重的効果を有する。
請求項4の発明の効果
メッキ槽を所要ストローク上昇させ次いで不溶性陽極を所要ストローク上昇させるので、被製版ロールの径が大小いかようであっても、被製版ロールの径に対応して被製版ロールのメッキ液の浸漬面積と不溶性陽極と被製版ロールの下面とのギャップをそれぞれ最適な条件・数値に設定できて高密度電流による最適メッキ条件を割り出すことができる。従って、ロール径が大小いかようであってもメッキ液の被製版ロールに対する浸漬面積を小さく一定範囲内に設定できるとともに不溶性陽極を被製版ロールの下面に近接させることができるから、ロール径が大小いかようであっても電流密度を大きくかつ一定範囲内に制御できて短時間で厚い硫酸銅メッキが得られる、という加重的効果を有する。
請求項5の発明の効果
ロール径が大小いかようであってもメッキ液が被製版ロールを全没乃至約1/3以上没入する浸漬状態にして不溶性陽極を用いたメッキを行う方式が適用でき、被製版ロールの径に対応して被製版ロールのメッキ液の浸漬面積と不溶性陽極と被製版ロールの下面とのギャップをそれぞれ最適な条件・数値に設定できて高密度電流による最適メッキ条件を割り出すことができる。
請求項6の発明の効果
超音波発信装置が発信する超音波をメッキ液に伝波してメッキを行うので、メッキ液中の銅イオンの攪拌分散が行われるから高電流を流したときに均一な厚いメッキが短時間に行える、という加重的効果を有する。
請求項7の発明の効果
従来は全没してメッキすることが可能なメッキ槽でメッキしてメッキ槽内に位置する被製版ロールを水洗してロールに付着している強酸性のメッキ液を直ちに洗い流して錆の発生を回避しておりこのとき水洗水がメッキ液に混入してメッキ液を薄めてしまうことになっていたが、この発明では、水洗水がメッキ液に混ざらないからメッキ液の濃度管理が容易になる、という加重的効果を有する。
請求項8の発明の効果
請求項1,請求項2, 請求項4〜請求項5の発明の効果を有する。
なお、構成要件として超音波装置を備えれば、至請求項6の発明の効果も有することになる。
請求項9の発明の効果
上記の請求項8の発明の効果に加えて請求項3の発明の効果を有する。
被製版ロールの硫酸銅メッキ方法・装置は、メッキ装置本体に備えている、走行形のロール搬送ロボットにより搬送されてくる被製版ロールを、対向一対の通電可能なチャックコーン及び各チャックコーンの外側を密封する防水キャップを有してなるロールチャック回転手段で両端チャックしてチャックコーンを介して被製版ロールを陰極に通電できるようになっているか、又は、特公昭57-36995号公報に示すカセット形ロール自動脱着装置と実質的に同一のカセット形ロールチャック回転搬送ユニットがロール回転手段として採用できるメッキ装置とすることが望ましい。
このカセット形ロールチャック回転搬送ユニットは、対向一対のチャックコーン及び各チャックコーンの外側を密封する防水キャップを有し、スタッカクレーンにより搬送され、被メッキ体である被製版ロールを両端チャックしてメッキ装置本体に載置されると、駆動系が連結して所要位置にて陰極となるように通電して所要回転数で回転し得る。
メッキ槽は、固定された槽として構成されていてロール回転手段にチャックされる被製版ロールがメッキ槽内に位置した後にメッキ液補給槽からメッキ液の供給が行われて液面を上昇していきメッキ液が被製版ロールを全没乃至約1/3直径だけ液没し所定の液面レベルで溢流するメッキ液をメッキ液補給槽へ帰還する構成であるか、又は、昇降自在な可動槽として構成されていて、ロール回転手段にチャックされる被製版ロールがメッキ装置本体内に位置した後に可動槽が被製版ロールの径に対応して所要ストローク上昇して被製版ロールを槽内に位置させてからメッキ液補給槽からメッキ液の供給が行われて液面を上昇していきメッキ液が被製版ロールを約1/3直径乃至約1/4直径だけ液没し液面レベル保つように溢流するメッキ液をメッキ液補給槽へ帰還する構成であることが望ましい。
この被製版ロールの硫酸銅メッキ方法・装置は、メッキ液をメッキ液補給槽において作りメッキ槽に銅イオンを供給する。メッキ液の生成方法としては、含燐銅ボールをメッキ液補給槽に投入し空気撹拌を行いメッキ液中の遊離の硫酸と溶存酸素との相乗作用によって溶解して銅イオン(陽イオン)の生成を行い、チャッキ弁式揚液口と揚液ポンプと配管と流量調整弁と不可避不純物を捕捉するフィルター等からなる液供給手段によりメッキ槽内に不足する銅イオンの供給を行うようにすることを含む。この場合、メッキ液に浸す金属銅を金、白金、パラジュウムなどの銅よりも貴な金属に接触させかつ空気撹拌をおこなうことによって銅の溶解を促進するように構成されていることが好ましい。
しかし、上記のように、含燐銅ボールを溶解するのではなくて、硫酸に易溶解性を有し銅イオンになりやすい酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末の含銅微粉末をメッキ液補給槽へ補給する方式とすることの方が好ましい。
含銅微粉末のメッキ液補給槽への補給は濃度管理の下に行うことが望ましい。
具体的には、メッキ液補給槽に対応して銅濃度センサと硫酸濃度センサを付設した濃度分析用槽と粉末自動計量投入装置と液体自動計量投入装置を備え、メッキ液補給槽のメッキ液を濃度分析用槽に循環させて銅濃度と硫酸濃度を常時測定するようにし、銅濃度が不足したことを銅濃度センサが検知したときに出力する電気信号を粉末自動計量投入装置に入力し、又、硫酸濃度が不足したことを硫酸濃度センサが検知したときに出力する電気信号を液体自動計量投入装置に入力するようにする。
そして、粉末自動計量投入装置は、含銅微粉末の必要量を予め自動計量しストックしておいて、銅濃度センサが出力する電気信号を入力したときは含銅微粉末をメッキ液補給槽に投入するように構成されているとともに、
又、液体自動計量投入装置は、必要量の硫酸を予め自動計量しストックしておいて、硫酸濃度センサが出力する電気信号を入力したときはストックしている硫酸をメッキ液補給槽に投入するように構成されているのが好ましい。
この被製版ロールの硫酸銅メッキ方法・装置は、メッキ槽には不溶性電極を備えて陽極となるように、そして、被メッキ体である被製版ロールが陰極となるように通電する。
この不溶性陽極は、例えば、チタンの板に酸化イリジウムをコーティングしてなるものが好ましい。
この不溶性陽極は、該被製版ロールの下方に位置して設けられ昇降自在であり被製版ロールの最大長以上の長さを有しロール対向面が平滑で被製版ロールに平行して近接しかつメッキ液が被製版ロールに浸漬したら通電される。
この不溶性陽極は、メッキ液の液面レベルの上昇開始よりも前、同時又は後に上昇して被製版ロールの下面に対して5mm〜30mmのギャップが確保されることが好ましい。
この不溶性陽極は、不溶性陽極のロール対向面を最大径の被製版ロールに近接したときに、不溶性陽極のロール対向面が被製版ロールと略同心となる曲率半径を有する凹筒面である構成であると、被製版ロールの径が大小いかようであってもギャップ変化が最も良好となり、被製版ロールに高電流密度となるようにメッキ電流を流すことができて、短時間で厚い硫酸銅メッキが得られる。
この被製版ロールの硫酸銅メッキ方法・装置は、メッキ終了後は、前記上昇させたメッキ槽と不溶性陽極を下降させてから、洗浄水がメッキ液に混入しないようにする洗浄水受皿を被製版ロールの下側に移動して被製版ロールの洗浄を行う構成とすることが望ましい。
この被製版ロールの硫酸銅メッキ方法・装置は、メッキ槽とメッキ液補給槽との間でメッキ液を循環させる。メッキ液補給槽内に貯留されるメッキ液をメッキ槽へ給送するメッキ液給送手段は、管路とポンプからなり不可避不純物を捕捉除去するフィルターを備えている。メッキ槽は、メッキ液の液面レベルが一定になるように管理される。メッキ槽は、オープンタンクであるから、溢流方式で液面レベルが一定になるように管理される。メッキ液帰還手段は、メッキ液が重力流下方式でメッキ槽から管路を介してメッキ液補給槽に帰還するようになっていれば足りる。
メッキ槽内のメッキ液の液面管理を溢流方式で行う場合、部分的な構成である溢流堰の高さを調整する方式を採用しても良いが、溢流堰をチューリップ式開閉構造にして槽本体を昇降させる方式が望ましい。
図1は、特公昭57-36995号公報に示すカセット形ロール自動脱着装置と実質的に同一のカセット形ロールチャック回転搬送ユニットを適用できる硫酸銅メッキ装置を示すもので、メッキ装置本体Xの上にカセット形ロールチャック回転搬送ユニットUを載置してメッキを行う。
詳述すると、メッキ装置本体Xの上にカセット形ロールチャック回転搬送ユニットUを載置すると、メッキ装置本体Xに備えたモータ1により走行駆動されるチェーン巻掛け装置のチェーン2に、カセット形ロールチャック回転搬送ユニットUの駆動側のスピンドル3に被嵌固定したスプロケット4が係合する。
カセット形ロールチャック回転搬送ユニットUは、吊り上げフレーム5の両端より設けられ互いに対向する一対のスピンドル3、6の先端に付設した一対の通電可能なロールチャック7、8により、被製版ロールRの両端の円錐孔を支持するとともに、各スピンドル3、6に被嵌された一対の防液キャップ9、10を移動して被製版ロールRの端面に当接して通電を行なうロールチャック7,8への処理液の進入を防止する構成である。
モータ1の駆動により被製版ロールRを回転して被製版ロールRと不溶性陽極11との間にメッキ電流を流してメッキを行う。
この硫酸銅メッキ装置は、スタッカクレーンにより搬送されるカセット形ロールチャック回転搬送ユニットUをメッキ装置本体XのフレームFに載置して該カセット形ロールチャック回転搬送ユニットUにより両端チャックされるグラビア印刷用の被製版ロールRをメッキ槽12に貯留されるメッキ液13に浸漬し不溶性陽極11を上昇して被製版ロールRの下面に5mm〜30mmのギャップとなるように近接させ超音波装置14から超音波を発振させて、不溶性陽極11を陽極となるように、被製版ロールRを陰極となるように、通常のメッキ電流よりも所要大きいメッキ電流を流して硫酸銅メッキを行う。
不溶性陽極11は、長さ方向の両端付近を昇降装置15に連結されたブラケット16に支持されていて、被製版ロールRがメッキ槽12に位置されると昇降装置15が作動して上昇されていきロール対向面が被製版ロールRに平行に近接する。不溶性陽極11は、長さが被製版ロールRの最大長以上に確保されていて、ロール対向面が平滑である。不溶性陽極11の上昇ストロークは、個々の被製版ロールRをメッキラインで処理するに当って径をデータ入力することにより算出される。
この硫酸銅メッキ装置は、メッキ液補給槽17内のメッキ液18をチャッキ弁式揚液口と揚液ポンプと配管と流量調整弁とフィルター19a等からなるメッキ液供給手段19によりメッキ槽12へ給送することにより、メッキ槽12内に不足する銅イオンの補給を行い、不可避不純物を捕捉するフィルター19aが有ることによりメッキ時に不可避不純物の付着に起因するピンホールやピットの発生を回避できる。
この硫酸銅メッキ装置は、メッキ槽12が長手方向の両端に溢流槽を備えていて被製版ロールRがメッキ液13に全没に近い浸漬状態になるようにオーバーフロー方式でメッキ槽12のメッキ液の液面レベルを管理し、溢流するメッキ液を重力流下方式で液帰還手段(管路)20を通してメッキ液補給槽17に帰還するように構成されている。
なお、メッキ槽12は上記構成のような固定式ではなく昇降式とする方が好ましい。詳しくは、まずメッキ槽12の昇降スペースを確保するためにメッキ液補給槽17をメッキ槽12の真下から外した位置に設け、メッキ槽12を昇降ガイドに係合しかつ該メッキ槽12にサーボモータを駆動源としピニオン・ラック方式等の回転−直動変換機構等からなる昇降駆動手段と係合することにより、メッキ槽12を昇降自在に備え、メッキ槽12の両側に不溶性陽極11を昇降させるための昇降装置15を付設し、昇降装置15に連結されたブラケット16を介して不溶性陽極11を支持するように構成する。そうすると、被製版ロールRがメッキ装置本体に収容されてから、メッキ槽12を被製版ロールRの径に大きさに対応して上昇させて被製版ロールRの1/3〜1/4がメッキ液13に浸漬状態になるようにして、次いで昇降装置15を作動して不溶性陽極11を上昇し被製版ロールRの下面に対して5mm〜30mmの平行なギャップを有するように近接させることができる。そして、メッキ槽12を昇降式の構成にすると、メッキ槽12が下がっているときに、メッキ槽12と被製版ロールRとの間に水洗水受皿を側方から移動して水洗を行うことができる。
この硫酸銅メッキ装置は、メッキ液補給槽17内のメッキ液18の銅濃度と硫酸濃度を銅濃度センサ21及び硫酸濃度センサ22により常時に計測するようになっていて、銅濃度が不足したことを銅濃度センサ21が検知したときに出力する電気信号を粉末自動計量投入装置23に入力し、又、硫酸濃度が不足したことを硫酸濃度センサ22が検知したときに出力する電気信号を液体自動計量投入装置24に入力するように構成されている。
粉末自動計量投入装置20は、酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末の含銅微粉末の必要量を予め自動計量して下端に投入口がありバルブがあるチャンバに貯留しておいて、銅濃度センサが出力する電気信号を入力したときはバルブを開いてチャンバ内の含銅微粉末をメッキ液補給槽に投入するように構成されている。
又、液体自動計量投入装置21は、必要量を予め自動計量して投入タンクに貯留しておいて、硫酸濃度センサから出力する電気信号を入力したときは投入タンクのバルブを開いてメッキ液補給槽に必要量の硫酸を投入するように構成されている。
この硫酸銅メッキ装置は、硫酸と、酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末の含銅微粉末を所要割合でメッキ液補給槽17の一側より投入して攪拌装置25により攪拌し銅イオン(陽イオン)の生成を行う。
反応式は例えば酸化第二銅粉末を用いる場合には、CuO+HSO→CuSO+HO・・・となる。
い、チャッキ弁式揚液口と揚液ポンプと配管と流量調整弁と不可避不純物を捕捉するフィルター16a等からなるメッキ液供給手段16によりメッキ液補給槽14からメッキ槽12へメッキ液の給送を行うことによりメッキ槽12内に不足する銅イオンの供給を行うとともに、メッキ槽12のメッキ液の液面レベルを全没に近い浸漬状態になるようにオーバーフロー方式で管理し、溢流するメッキ液を重力流下方式で液帰還手段(管路)17を通してメッキ液補給槽14に帰還するように構成されている。
なお、メッキを終了するときは、メッキ槽12とメッキ液補給槽17とを繋いでいる落液管26に設けた自動開閉弁27を開いてメッキ槽12内のメッキ液をメッキ液補給槽17に回収できるようになっている。
上記の構成であると、メッキ液中の銅イオン濃度を常に適切な状態に管理できるから良好な硫酸銅メッキを持続できる。そして、メッキ槽においてアノードスラッジが発生しないので被製版ロールに着いた硫酸銅メッキの表面にブツやピットの形成がなくなり、短時間に綺麗な表面の硫酸銅メッキを形成できて、製版において電解砥粒研磨を適用すると研磨代が小さくてもブツやピットが無い極めて良好な鏡面研磨ができるからメッキの厚みを小さくすることができメッキ時間を短縮できかつ製版の失敗が少なくなる。
本願発明は、スタッカクレーンにより搬送されるカセット形ロールチャック回転搬送ユニットを適用しないメッキ方法も含まれる。メッキ装置が被製版ロールをチャックして回転するチャック手段を備えていて、産業用ロボットにより搬送されてくる被製版ロールを授受する場合にも適用される。また、グラビア印刷用の被製版ロールは、軸付きタイプも含まれる。
本願発明にかかる硫酸銅メッキ方法及び装置の概略の縦断正面図を示す。
符号の説明
U・・・カセット形ロールチャック回転搬送ユニット、X・・・メッキ装置本体、F・・・メッキ装置本体のフレーム、R・・・グラビア印刷用の被製版ロール、1・・・モータ、2・・・チェーン、3・・・駆動側のスピンドル、4・・・スプロケット、5・・・吊り上げフレーム、6・・・反駆動側のスピンドル、7,8・・・ロールチャック、9,10・・・防液キャップ、11・・・不溶性陽極、12・・・メッキ槽、12a・・・溢流枡、13・・・メッキ液、14・・・超音波装置、15・・・昇降装置、16・・・ブラケット、17・・・メッキ液補給槽、18・・・メッキ液、19・・・メッキ液供給手段、19a・・・フィルター、20・・・粉末自動計量投入装置、21・・・銅濃度センサ、22・・・硫酸濃度センサ、23・・・粉末自動計量投入装置、24・・・液体自動計量投入装置、25・・・落液管、26・・・落液管、27・・・自動開閉弁、

Claims (8)

  1. 昇降自在なメッキ槽を備えたメッキ装置本体を用い、被メッキ体である被製版ロールをロール回転手段により両端チャックして前記メッキ槽内に位置させて陰極となるように通電して所要回転数で回転し、該被製版ロールの下方に位置して設けられていて被製版ロールの最大長以上の長さを有しロール対向面が平滑で被製版ロールに平行し陽極となるように通電される不溶性陽極を上昇させて被製版ロールの下面に近接させ、ブツやピットの原因となる不可避不純物をフィルターで除去したメッキ液を供給してメッキを行う被製版ロールの硫酸銅メッキ方法において、前記メッキ装置本体の所要位置に該被製版ロールを位置させた後に、前記メッキ槽を該被製版ロールの少なくとも下側半分を収容するように上昇させ次いで不溶性陽極を該被製版ロールの下面に近接させ、メッキ液が該被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽内に設けるメッキ液シャワーノズルからメッキ液を該被製版ロールの下面にかけてメッキを行うことを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
  2. 昇降自在なメッキ槽を備えたメッキ装置本体を用い、前記メッキ槽にメッキ液を補給するメッキ液補給槽において硫酸に酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を添加してなる硫酸銅メッキが行えるメッキ液を貯留し、前記メッキ液補給槽内に貯留されるメッキ液をメッキ液給送手段により吸い上げかつ該メッキ液給送手段に備えたフィルターによりブツやピットの原因となる不可避不純物を除去して不溶性陽極を備えた前記メッキ槽へ供給し、被メッキ体である被製版ロールをロール回転手段により両端チャックして前記メッキ槽内に位置させて陰極となるように通電して所要回転数で回転し、被製版ロールの最大長以上の長さを有しロール対向面が平滑で被製版ロールに平行し陽極となるように通電される不溶性陽極を被製版ロールの下面に近接させてメッキを行う被製版ロールの硫酸銅メッキ方法において、前記メッキ装置本体の所要位置に該被製版ロールを位置させた後に、前記メッキ槽を該被製版ロールの少なくとも下側半分を収容するように上昇させ次いで不溶性陽極を該被製版ロールの下面に近接させ、メッキ液が該被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽内に設けるメッキ液シャワーノズルからメッキ液を該被製版ロールの下面にかけてメッキを行うことを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
  3. 使用中のメッキ液の銅濃度及び硫酸濃度を計測して銅濃度が不足するときは酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末のいずれかの含銅微粉末の必要量を、又硫酸濃度が不足するときは必要量の硫酸を自動補給することを特徴とする請求項1又は2に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
  4. 前記メッキ槽内に前記被製版ロールを位置させた後に、該メッキ槽内に設ける不溶性陽極を上昇させ被製版ロールの下面に近接するとともに、該メッキ槽内のメッキ液の液面レベルを上昇させてメッキ液が被製版ロールを全没乃至1/3以上没入する浸漬状態にしてメッキを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
  5. 超音波発信装置が発信する超音波をメッキ液に伝波してメッキを行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
  6. メッキ終了後は、洗浄水がメッキ槽に混入しないようにする洗浄水受皿を被製版ロールの下側に移動して被製版ロールの洗浄を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
  7. 被メッキ体である被製版ロールを両端チャックして所要位置にて陰極となるように通電して所要回転数で回転し得るロール回転手段と、前記ロール回転手段の下側に設けられる昇降自在なメッキ槽と、メッキ槽内の中央に被製版ロールの最大長以上の長さとなるように昇降自在に横架されていて陽極となるように通電される不溶性陽極と、硫酸に酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を添加してなる硫酸銅メッキが行えるメッキ液を貯留するメッキ液補給槽と、メッキ液補給槽内に貯留されるメッキ液をフィルターを介して吸い上げてメッキ槽へ供給するメッキ液給送手段と、メッキ槽から余分のメッキ液をメッキ液補給槽へ戻すメッキ液帰還手段とを備え、メッキ槽の上昇ストロークを被製版ロールの径に対応させることにより、メッキ液が被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽に備えられているメッキ液シャワーノズルが所要高さに位置してメッキ液を被製版ロールの下面にかけられるように構成され、メッキ槽の上昇後に不溶性陽極を上昇させて近接センサにより不溶性陽極と被製版ロールの下面とのギャップを検出して不溶性陽極を被製版ロールの下面に近接させ得る構成であることを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ装置。
  8. 使用中のメッキ液の銅濃度及び硫酸濃度を計測して銅濃度が不足するときは酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末のいずれかの含銅微粉末の必要量を、又硫酸濃度が不足するときは必要量の硫酸をメッキ液補給槽へ補給する手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ装置。
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