JP4369722B2 - 被製版ロールの硫酸銅メッキ方法及び装置 - Google Patents
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従来のグラビア印刷用の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法・装置は、スタッカクレーンにより搬送されるカセット形ロールチャック回転搬送ユニットをメッキ装置本体フレームに載置して該カセット形ロールチャック回転搬送ユニットにより両端チャックされるグラビア印刷用の被製版ロールを陰極に接続してメッキ槽に貯留されるメッキ液に浸漬して回転し、メッキ液に浸漬するメッキ金属である含燐銅ボールを陽極にして被製版ロールとの間にメッキ電流を流す方法であった。そして、酸素:2〜5ppm、P:350〜700ppmを含有する含燐銅からなる銅ボールがメッキ槽に陽極籠に投入・補給して、10〜15A/dm2 の高電流密度でメッキしている。
含燐銅ボールには不可避不純物が含まれていてメッキ金属銅ボールの表面に黒色のアノードスラッジが付着する。そして、液の攪拌とメッキ金属銅ボールの溶解によってアノードスラッジがメッキ金属銅ボールから離れてメッキ液中を浮遊し被製版ロールの表面に付着してブツ(微小突起)やピット(ピンホール)の原因になっていた。
又、メッキ金属銅ボールの溶解量が多過ぎてメッキ液中の銅イオン濃度が高すぎて適切な硫酸銅メッキができなくなるのを回避するために定期的にメッキ液を抜いて希釈して適切な銅イオン濃度のメッキ液とするメンテナンスが必要であった。
なお、半導体ウエハにおける電気銅めっき方法においても、含燐銅ボールを陽極にしてメッキ電流を流す方法が行われている。
含リン銅ボールを溶解する方法以外の不溶性陽極を用いた硫酸銅メッキ方法・装置としては以下の技術文献がある。
その結果、メッキ液補給槽からメッキ槽へメッキ液を給送する過程でメッキ液に含まれる不可避不純物を補足除去することによりブツやピットが生じないメッキが行えることを見出し、そして、ロール対向面が平滑で被製版ロールに平行し陽極となるように通電される不溶性陽極を被製版ロールの下面に5mm〜30mmのギャップとなるように近接させてメッキ電流を流したところ、ロールの両端においてメッキ電流の回り込みによる電流集中の影響が生じずにロール全長に渡り均一な厚みのメッキが行えてしかも超音波を照射したり被製版ロールのメッキ液浸漬面積を小さくしたりシャワーをかけること等により高電流を流して短時間で所要厚みのメッキが得られることを見出した。しかし、被製版ロールの径が異なると、その都度にメッキ液の被製版ロールに対する浸漬面積が異なってきてメッキ電流の密度が異なりメッキ時間が大きく相違してくるので自動メッキラインにおける時間管理が難しいという問題がある。そこで、メッキ液の被製版ロールに対する浸漬管理とは独立して不溶性陽極を昇降自在に設けてギャップを独立に制御してかつ不溶性陽極の長さを少なくとも被製版ロールの最大長以上になるようにして大きさが様々に異なる被製版ロールに対する汎用性を確保して種々の大きさの被製版ロールについてメッキテストを行った結果、時間に大差がない範囲内でピンホールやピットが生じない硫酸銅メッキができることを確認した。次いで、沢山の被製版ロールのメッキを行うとメッキ液の銅濃度及び硫酸濃度が不足するので、メッキ液の銅濃度及び硫酸濃度の不足を検出してメッキ液補給槽において必要量の含銅微粉末又は硫酸を自動補給することとしてメッキラインの自動化・無人運転に繋げて、本願の発明を完成するに至った。
請求項2に記載の発明は、昇降自在なメッキ槽を備えたメッキ装置本体を用い、前記メッキ槽にメッキ液を補給するメッキ液補給槽において硫酸に酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を添加してなる硫酸銅メッキが行えるメッキ液を貯留し、前記メッキ液補給槽内に貯留されるメッキ液をメッキ液給送手段により吸い上げかつ該メッキ液給送手段に備えたフィルターによりブツやピットの原因となる不可避不純物を除去して不溶性陽極を備えた前記メッキ槽へ供給し、被メッキ体である被製版ロールをロール回転手段により両端チャックして前記メッキ槽内に位置させて陰極となるように通電して所要回転数で回転し、該被製版ロールの最大長以上の長さを有しロール対向面が平滑で該被製版ロールに平行し陽極となるように通電される不溶性陽極を該被製版ロールの下面に近接させてメッキを行う被製版ロールの硫酸銅メッキ方法において、前記メッキ装置本体の所要位置に該被製版ロールを位置させた後に、前記メッキ槽を該被製版ロールの少なくとも下側半分を収容するように上昇させ次いで不溶性陽極を該被製版ロールの下面に近接させ、メッキ液が該被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽内に設けるメッキ液シャワーノズルからメッキ液を該被製版ロールの下面にかけてメッキを行うことを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項3に記載の発明は、使用中のメッキ液の銅濃度及び硫酸濃度を計測して銅濃度が不足するときは酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末のいずれかの含銅微粉末の必要量を、又硫酸濃度が不足するときは必要量の硫酸を自動補給することを特徴とする請求項1又は2に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項4に記載の発明は、前記メッキ槽内に前記被製版ロールを位置させた後に、該メッキ槽内に設ける不溶性陽極を上昇させ該被製版ロールの下面に近接するとともに、該メッキ槽内のメッキ液の液面レベルを上昇させてメッキ液が該被製版ロールを全没乃至1/3以上没入する浸漬状態にしてメッキを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項5に記載の発明は、超音波発信装置が発信する超音波をメッキ液に伝波してメッキを行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項6に記載の発明は、メッキ終了後は、洗浄水がメッキ槽に混入しないようにする洗浄水受皿を被製版ロールの下側に移動して被製版ロールの洗浄を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法を提供することにある。
請求項7に記載の発明は、被メッキ体である被製版ロールを両端チャックして所要位置にて陰極となるように通電して所要回転数で回転し得るロール回転手段と、前記ロール回転手段の下側に設けられる昇降自在なメッキ槽と、メッキ槽内の中央に被製版ロールの最大長以上の長さとなるように昇降自在に横架されていて陽極となるように通電される不溶性陽極と、硫酸に酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を添加してなる硫酸銅メッキが行えるメッキ液を貯留するメッキ液補給槽と、メッキ液補給槽内に貯留されるメッキ液をフィルターを介して吸い上げてメッキ槽へ供給するメッキ液給送手段と、メッキ槽から余分のメッキ液をメッキ液補給槽へ戻すメッキ液帰還手段とを備え、メッキ槽の上昇ストロークを被製版ロールの径に対応させることにより、メッキ液が被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽に備えられているメッキ液シャワーノズルが所要高さに位置してメッキ液を被製版ロールの下面にかけられるように構成され、メッキ槽の上昇後に不溶性陽極を上昇させて近接センサにより不溶性陽極と被製版ロールの下面とのギャップを検出して不溶性陽極を被製版ロールの下面に近接させ得る構成であることを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ装置を提供することにある。
請求項8に記載の発明は、使用中のメッキ液の銅濃度及び硫酸濃度を計測して銅濃度が不足するときは酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末のいずれかの含銅微粉末の必要量を、又硫酸濃度が不足するときは必要量の硫酸をメッキ液補給槽へ補給する手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ装置を提供することにある。
(1)不溶性陽極を用いたメッキ方法でありメッキ液に補給する銅源としてメッキ液補給槽にて含燐銅ボールを溶解するか又はメッキ液補給槽へ酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を投入するどちらの方法も取りうるが、銅源に含まれるブツやピットの原因となる不可避不純物をフィルターで捕捉除去したメッキ液をメッキ槽に供給してメッキを行うことができるから、ブツやピットが生じない良好な硫酸銅メッキが行える。
(2)従来では陽極と被製版ロールとの距離が大きかったのでメッキ電流がロールの両端に集中してメッキ厚がロールの両端付近で大きくなっていた。このため、円筒研磨もロールの両端付近で大きく研磨していた。これに対して、この発明は、ロール対向面が平滑で被製版ロールに平行する不溶性陽極を被製版ロールの下面に近接させてメッキを行うのでメッキ電流がロール全長に渡って均一な密度になり均一な厚さのメッキが行える。従って、メッキ前のロール径を全長に渡り均一に精密加工しておけばメッキ後のロール径も全長に渡り均一な精密度に維持されるから、メッキ後のロールの円筒研磨も砥石研磨ではなくて柔らかい材料を摺接する研磨、好適には電解砥粒研磨が適用できる。
(3)被製版ロールの最大長以上の長さを有する不溶性陽極を上昇させて被製版ロールの下面に近接させメッキを行うので、直径の長さが様々に異なる被製版ロールに対する汎用性を有する。不溶性陽極を被製版ロールに近接させてメッキを行うから、不溶性陽極に対して被製版ロールの長さが例えば1/2であったとしても、メッキ電流がロール端面付近に集中することがなく、ロール全長に渡って均一なメッキ電流密度が維持されて均一な厚さのメッキが行える。
上記の請求項1の発明の(1), (2),及び (3)効果に加えて以下の(4)の効果を有する。
(4)銅ボールの使用を止めて、硫酸に酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を添加してなる硫酸銅メッキが行えるメッキ液を用いるので、高電流を流して強力なメッキを行っても銅源材料の不足が生じることが回避される。
従来は含燐銅ボールを補給を行うときはラインの運転を停止させていたが、本発明は、メッキ液の銅イオン濃度及び硫酸濃度の管理と銅源材料の自動計量・自動補給を実現できるから、銅源の補給時にメッキラインの運転を停止させることを回避できてラインの稼動率が上がる、又、毒性が有る酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末の人手による取り扱いを回避できる、という加重的効果を有する。
メッキ槽を所要ストローク上昇させ次いで不溶性陽極を所要ストローク上昇させるので、被製版ロールの径が大小いかようであっても、被製版ロールの径に対応して被製版ロールのメッキ液の浸漬面積と不溶性陽極と被製版ロールの下面とのギャップをそれぞれ最適な条件・数値に設定できて高密度電流による最適メッキ条件を割り出すことができる。従って、ロール径が大小いかようであってもメッキ液の被製版ロールに対する浸漬面積を小さく一定範囲内に設定できるとともに不溶性陽極を被製版ロールの下面に近接させることができるから、ロール径が大小いかようであっても電流密度を大きくかつ一定範囲内に制御できて短時間で厚い硫酸銅メッキが得られる、という加重的効果を有する。
ロール径が大小いかようであってもメッキ液が被製版ロールを全没乃至約1/3以上没入する浸漬状態にして不溶性陽極を用いたメッキを行う方式が適用でき、被製版ロールの径に対応して被製版ロールのメッキ液の浸漬面積と不溶性陽極と被製版ロールの下面とのギャップをそれぞれ最適な条件・数値に設定できて高密度電流による最適メッキ条件を割り出すことができる。
超音波発信装置が発信する超音波をメッキ液に伝波してメッキを行うので、メッキ液中の銅イオンの攪拌分散が行われるから高電流を流したときに均一な厚いメッキが短時間に行える、という加重的効果を有する。
従来は全没してメッキすることが可能なメッキ槽でメッキしてメッキ槽内に位置する被製版ロールを水洗してロールに付着している強酸性のメッキ液を直ちに洗い流して錆の発生を回避しておりこのとき水洗水がメッキ液に混入してメッキ液を薄めてしまうことになっていたが、この発明では、水洗水がメッキ液に混ざらないからメッキ液の濃度管理が容易になる、という加重的効果を有する。
請求項1,請求項2, 請求項4〜請求項5の発明の効果を有する。
なお、構成要件として超音波装置を備えれば、至請求項6の発明の効果も有することになる。
上記の請求項8の発明の効果に加えて請求項3の発明の効果を有する。
このカセット形ロールチャック回転搬送ユニットは、対向一対のチャックコーン及び各チャックコーンの外側を密封する防水キャップを有し、スタッカクレーンにより搬送され、被メッキ体である被製版ロールを両端チャックしてメッキ装置本体に載置されると、駆動系が連結して所要位置にて陰極となるように通電して所要回転数で回転し得る。
しかし、上記のように、含燐銅ボールを溶解するのではなくて、硫酸に易溶解性を有し銅イオンになりやすい酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末の含銅微粉末をメッキ液補給槽へ補給する方式とすることの方が好ましい。
具体的には、メッキ液補給槽に対応して銅濃度センサと硫酸濃度センサを付設した濃度分析用槽と粉末自動計量投入装置と液体自動計量投入装置を備え、メッキ液補給槽のメッキ液を濃度分析用槽に循環させて銅濃度と硫酸濃度を常時測定するようにし、銅濃度が不足したことを銅濃度センサが検知したときに出力する電気信号を粉末自動計量投入装置に入力し、又、硫酸濃度が不足したことを硫酸濃度センサが検知したときに出力する電気信号を液体自動計量投入装置に入力するようにする。
そして、粉末自動計量投入装置は、含銅微粉末の必要量を予め自動計量しストックしておいて、銅濃度センサが出力する電気信号を入力したときは含銅微粉末をメッキ液補給槽に投入するように構成されているとともに、
又、液体自動計量投入装置は、必要量の硫酸を予め自動計量しストックしておいて、硫酸濃度センサが出力する電気信号を入力したときはストックしている硫酸をメッキ液補給槽に投入するように構成されているのが好ましい。
この不溶性陽極は、例えば、チタンの板に酸化イリジウムをコーティングしてなるものが好ましい。
この不溶性陽極は、該被製版ロールの下方に位置して設けられ昇降自在であり被製版ロールの最大長以上の長さを有しロール対向面が平滑で被製版ロールに平行して近接しかつメッキ液が被製版ロールに浸漬したら通電される。
この不溶性陽極は、メッキ液の液面レベルの上昇開始よりも前、同時又は後に上昇して被製版ロールの下面に対して5mm〜30mmのギャップが確保されることが好ましい。
この不溶性陽極は、不溶性陽極のロール対向面を最大径の被製版ロールに近接したときに、不溶性陽極のロール対向面が被製版ロールと略同心となる曲率半径を有する凹筒面である構成であると、被製版ロールの径が大小いかようであってもギャップ変化が最も良好となり、被製版ロールに高電流密度となるようにメッキ電流を流すことができて、短時間で厚い硫酸銅メッキが得られる。
メッキ槽内のメッキ液の液面管理を溢流方式で行う場合、部分的な構成である溢流堰の高さを調整する方式を採用しても良いが、溢流堰をチューリップ式開閉構造にして槽本体を昇降させる方式が望ましい。
詳述すると、メッキ装置本体Xの上にカセット形ロールチャック回転搬送ユニットUを載置すると、メッキ装置本体Xに備えたモータ1により走行駆動されるチェーン巻掛け装置のチェーン2に、カセット形ロールチャック回転搬送ユニットUの駆動側のスピンドル3に被嵌固定したスプロケット4が係合する。
カセット形ロールチャック回転搬送ユニットUは、吊り上げフレーム5の両端より設けられ互いに対向する一対のスピンドル3、6の先端に付設した一対の通電可能なロールチャック7、8により、被製版ロールRの両端の円錐孔を支持するとともに、各スピンドル3、6に被嵌された一対の防液キャップ9、10を移動して被製版ロールRの端面に当接して通電を行なうロールチャック7,8への処理液の進入を防止する構成である。
モータ1の駆動により被製版ロールRを回転して被製版ロールRと不溶性陽極11との間にメッキ電流を流してメッキを行う。
なお、メッキ槽12は上記構成のような固定式ではなく昇降式とする方が好ましい。詳しくは、まずメッキ槽12の昇降スペースを確保するためにメッキ液補給槽17をメッキ槽12の真下から外した位置に設け、メッキ槽12を昇降ガイドに係合しかつ該メッキ槽12にサーボモータを駆動源としピニオン・ラック方式等の回転−直動変換機構等からなる昇降駆動手段と係合することにより、メッキ槽12を昇降自在に備え、メッキ槽12の両側に不溶性陽極11を昇降させるための昇降装置15を付設し、昇降装置15に連結されたブラケット16を介して不溶性陽極11を支持するように構成する。そうすると、被製版ロールRがメッキ装置本体に収容されてから、メッキ槽12を被製版ロールRの径に大きさに対応して上昇させて被製版ロールRの1/3〜1/4がメッキ液13に浸漬状態になるようにして、次いで昇降装置15を作動して不溶性陽極11を上昇し被製版ロールRの下面に対して5mm〜30mmの平行なギャップを有するように近接させることができる。そして、メッキ槽12を昇降式の構成にすると、メッキ槽12が下がっているときに、メッキ槽12と被製版ロールRとの間に水洗水受皿を側方から移動して水洗を行うことができる。
又、液体自動計量投入装置21は、必要量を予め自動計量して投入タンクに貯留しておいて、硫酸濃度センサから出力する電気信号を入力したときは投入タンクのバルブを開いてメッキ液補給槽に必要量の硫酸を投入するように構成されている。
反応式は例えば酸化第二銅粉末を用いる場合には、CuO+H2SO4→CuSO4+H2O・・・となる。
なお、メッキを終了するときは、メッキ槽12とメッキ液補給槽17とを繋いでいる落液管26に設けた自動開閉弁27を開いてメッキ槽12内のメッキ液をメッキ液補給槽17に回収できるようになっている。
Claims (8)
- 昇降自在なメッキ槽を備えたメッキ装置本体を用い、被メッキ体である被製版ロールをロール回転手段により両端チャックして前記メッキ槽内に位置させて陰極となるように通電して所要回転数で回転し、該被製版ロールの下方に位置して設けられていて該被製版ロールの最大長以上の長さを有しロール対向面が平滑で該被製版ロールに平行し陽極となるように通電される不溶性陽極を上昇させて該被製版ロールの下面に近接させ、ブツやピットの原因となる不可避不純物をフィルターで除去したメッキ液を供給してメッキを行う被製版ロールの硫酸銅メッキ方法において、前記メッキ装置本体の所要位置に該被製版ロールを位置させた後に、前記メッキ槽を該被製版ロールの少なくとも下側半分を収容するように上昇させ次いで不溶性陽極を該被製版ロールの下面に近接させ、メッキ液が該被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽内に設けるメッキ液シャワーノズルからメッキ液を該被製版ロールの下面にかけてメッキを行うことを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
- 昇降自在なメッキ槽を備えたメッキ装置本体を用い、前記メッキ槽にメッキ液を補給するメッキ液補給槽において硫酸に酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を添加してなる硫酸銅メッキが行えるメッキ液を貯留し、前記メッキ液補給槽内に貯留されるメッキ液をメッキ液給送手段により吸い上げかつ該メッキ液給送手段に備えたフィルターによりブツやピットの原因となる不可避不純物を除去して不溶性陽極を備えた前記メッキ槽へ供給し、被メッキ体である被製版ロールをロール回転手段により両端チャックして前記メッキ槽内に位置させて陰極となるように通電して所要回転数で回転し、該被製版ロールの最大長以上の長さを有しロール対向面が平滑で該被製版ロールに平行し陽極となるように通電される不溶性陽極を該被製版ロールの下面に近接させてメッキを行う被製版ロールの硫酸銅メッキ方法において、前記メッキ装置本体の所要位置に該被製版ロールを位置させた後に、前記メッキ槽を該被製版ロールの少なくとも下側半分を収容するように上昇させ次いで不溶性陽極を該被製版ロールの下面に近接させ、メッキ液が該被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽内に設けるメッキ液シャワーノズルからメッキ液を該被製版ロールの下面にかけてメッキを行うことを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
- 使用中のメッキ液の銅濃度及び硫酸濃度を計測して銅濃度が不足するときは酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末のいずれかの含銅微粉末の必要量を、又硫酸濃度が不足するときは必要量の硫酸を自動補給することを特徴とする請求項1又は2に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
- 前記メッキ槽内に前記被製版ロールを位置させた後に、該メッキ槽内に設ける不溶性陽極を上昇させ該被製版ロールの下面に近接するとともに、該メッキ槽内のメッキ液の液面レベルを上昇させてメッキ液が該被製版ロールを全没乃至1/3以上没入する浸漬状態にしてメッキを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
- 超音波発信装置が発信する超音波をメッキ液に伝波してメッキを行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
- メッキ終了後は、洗浄水がメッキ槽に混入しないようにする洗浄水受皿を被製版ロールの下側に移動して被製版ロールの洗浄を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ方法。
- 被メッキ体である被製版ロールを両端チャックして所要位置にて陰極となるように通電して所要回転数で回転し得るロール回転手段と、前記ロール回転手段の下側に設けられる昇降自在なメッキ槽と、メッキ槽内の中央に被製版ロールの最大長以上の長さとなるように昇降自在に横架されていて陽極となるように通電される不溶性陽極と、硫酸に酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末を添加してなる硫酸銅メッキが行えるメッキ液を貯留するメッキ液補給槽と、メッキ液補給槽内に貯留されるメッキ液をフィルターを介して吸い上げてメッキ槽へ供給するメッキ液給送手段と、メッキ槽から余分のメッキ液をメッキ液補給槽へ戻すメッキ液帰還手段とを備え、メッキ槽の上昇ストロークを被製版ロールの径に対応させることにより、メッキ液が被製版ロールの下面を浸漬状態にするか、又はメッキ槽に備えられているメッキ液シャワーノズルが所要高さに位置してメッキ液を被製版ロールの下面にかけられるように構成され、メッキ槽の上昇後に不溶性陽極を上昇させて近接センサにより不溶性陽極と被製版ロールの下面とのギャップを検出して不溶性陽極を被製版ロールの下面に近接させ得る構成であることを特徴とする被製版ロールの硫酸銅メッキ装置。
- 使用中のメッキ液の銅濃度及び硫酸濃度を計測して銅濃度が不足するときは酸化第二銅粉末、炭酸銅粉末、又は硫酸銅粉末のいずれかの含銅微粉末の必要量を、又硫酸濃度が不足するときは必要量の硫酸をメッキ液補給槽へ補給する手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の被製版ロールの硫酸銅メッキ装置。
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