以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1には、本発明の実施の形態の遊戯機に係るパチンコ機の制御ブロック図が示されている。図1に示すように、パチンコ機はMPU12を備えている。MPU12には、出力インターフェース14を介して、パチンコ機の図示しない遊戯盤に配置されかつ複数の特別図柄を3列(左列、中列、右列)に配置させかつ各列毎に変動させて表示する特別図柄表示装置16、上記遊戯盤面上に配置されかつ例えば1〜7までの数字を順に表示する普通図柄表示装置18、及び、例えば、特別図柄表示装置16の近傍に配置され、かつ、入賞記憶数表示用の図示しない4個のLEDやその他装飾表示のためのLED等を点灯、点滅させるLED表示装置20を備えている。
また、MPU12には、出力インターフェース14を介して、上記遊戯盤に配置された図示しない開放板を開放させるための大入賞口ソレノイド22、上記遊戯盤に配置された特別図柄作動口(始動口)の下部に配置された図示しない普通電動役物を稼働させる普通電動役物ソレノイド24、軽快な音楽等を発生させるためのスピーカー26、動作状態をランプの点灯等により表示させるためのランプ表示装置28及びその他の電飾ランプ30が接続されている。
また、MPU12には、入力インターフェース32を介して、上記特別図柄作動口近傍に配置されかつ該特別図柄作動口をパチンコ球が通過したことを検出する特別図柄始動スイッチ34、図示しない普通図柄作動ゲート近傍に配置されかつ該普通図柄作動ゲートをパチンコ球が通過したことを検出する普通図柄始動スイッチ36、上記開放板を開放して露出される大入賞口内の所定位置に配置されかつパチンコ球が該所定位置を通過したことを検出する継続スイッチ(所謂、Vスイッチ)38、及び大入賞口に入賞したパチンコ球を1ラウンドあたり10個までカウントする10カウントスイッチ40、特別図柄表示装置16が表示する図柄の表示態様(コントラスト、透過率)を所定のタイミングで変更するか否かを選択するための表示態様選択スイッチ41が接続されている。なお、この表示態様選択スイッチ41は、遊戯盤近傍の遊戯者にとって操作可能な場所に設けられている。
更に、MPU12には、該制御部に電源を供給するための電源回路48、パチンコ機の制御プログラム等が記憶されたROM44、MPU12のワークエリアとして機能するRAM46、及びリセット回路50が接続されている。なお、リセット回路50には、MPU12から周期的タイマカウンタによるパルス信号及び、電源回路48より電源供給状況をモニタする信号が入力される。
次に、特別図柄表示装置16の詳細な構成を図30を用いて説明する。
図30に示すように、特別図柄表示装置16は、MPU12から出力インターフェイス14を介して一定周期(4.0ミリ秒)毎に送出される通信データを受信するデータ受信回路16aと、電源回路16bと、表示されるキャラクタのイメージデータとキャラクタの色彩を表すパレットデータとキャラクタの動きを表すシナリオデータとが格納されたキャラクタROM16cと、受信した通信データを基にキャラクタROM16cからシナリオデータとイメージデータの格納アドレスを読み込み、受信した通信データから得られた表示モードによって定められた表示制御を行うCPU16dと、CPU16dの制御プログラムを格納するプログラムROM16eと、表示データを一時的に格納するビデオRAM16fと、CPU16dによる表示制御に基づいて圧縮されているキャラクタのイメージデータをキャラクタROM16cより読み込んでデータを解凍(伸長)すると共にビデオRAM16f上にシナリオデータで指示された座標にキャラクタデータを配置する画像処理用LSI16gと、加工合成された画像を表示する液晶表示パネル16iと、加工合成された画像を液晶表示パネル16iに表示駆動するためのLCDインターフェイス用LSI16hと、から構成される。
液晶表示パネル16iの画面は、図30に示すように前景、図柄面、背景の3つの画面から構成されており、図柄面には図柄データのリール画像、背景には背景画像が表示される。また、後述するように、表示モード及び表示態様データに応じて図柄面及び背景の全体コントラストを変化させたり、図柄面の透過率又は前景の透過率を変化させたりすることが可能とされている。なお、図35に示すように、図柄面は3列(左列、中列、右列)有し、各列の中央部で1個の特別図柄(キャラクタ)を表示する。以下では、左列の特別図柄を左図柄、中列の特別図柄を中図柄、右列の特別図柄を右図柄という。
図31には、MPU12から特別図柄表示装置16に一定周期毎に送出される通信データのタイムチャートが示されている。図31に示すように、通信データは、DE信号、CK信号、及び各々16ビット毎のパラレルデータ線を介してシリアル転送される図柄表示に関するデータ信号(DATA;D0〜D6)を有している。
この通信データはDE信号が'L'の時に受信対象とされ、DE信号の立ち上がり('H')で通信データの転送終了が判断される。また、CPU16dは、通信データのCK信号の立ち上がりに同期してD0〜D6信号の取り込みを行う。D0〜D3は図柄等の表示態様を示す表示態様データであって、ノイズ除去のため、それぞれ3回連続してデータ値が一致した場合にのみ有効とされる。D4〜D6は、画面に表示される特別図柄の図柄データであって、受信毎に更新され、ビデオRAM16fの描画用一時格納領域に保存される。
図32には、各データ信号の具体的なデータ内容が示されている。D0信号は表示モードを示すモードデータであって、CPU16dは、このモードデータの値に応じた表示制御を行う。表示モードには、D1、D2信号における表示態様の内容や各信号の有効無効の別を指定する図柄表示モード1〜3、大当たり開始時の表示、大当たり中の表示、大当たり終了時の表示、デモ表示及びエラー表示がある。以下のD1〜D6信号は、モードデータD0で指示された画面内に図柄データが表示されている場合にのみ有効となる。
D1信号は、図30の液晶表示パネル16iの全体画像(前景、図柄面、背景)の全体コントラストを定めるパレット番号0〜15を指定するデータであり、D0=0(図柄表示モード1)やD0=6(デモ表示モード)等で有効とされる。なお、図柄表示モード1のときはD2信号の指定は無効となり、前景の透過率を100%、図柄面の透過率を0%に設定し、後述するD3信号を所定の値に固定する。このパレット番号は、以下のようにして定められる。
即ち、キャラクタROM16cに格納されている画素毎のパレットデータ(色データ)は、各画素毎に赤(R)・緑(G)・青(B)の3原色の階調値の組から構成されている。この階調値は、フルカラー表示の場合は、0〜255の256段階で設定されており、0に近いほど黒になり、逆に255に近づくにつれて各原色に近くなる。パレットデータで指定される各階調値の3原色を混合した色が実際に液晶表示パネル16iに表示される色となる。ここで、階調データ混合により表示される色の例を次に示す。
R=255─┐ R=255─┐ R=0 ─┐
G=255 │白 G=0 │赤 G=255 │緑
B=255─┘、 B=0 ─┘ 、 B=0 ─┘
R=0 ─┐ R=0─┐
G=0 │青 G=0 │黒
B=255─┘ 、 B=0─┘
本実施の形態では、液晶表示パネル16iの表示可能色数を4096色に想定する。この場合、各原色の階調データは、赤・緑・青共に16段階(16×16×16)となり、0〜255階調の内の次の16の倍数だけを使用する。
(0,16,32,48,64,80,96,112,128,144,160,176,192,208,224,240)
本実施の形態の場合、コントラストを低下させる方法として、キャラクタROM16cに格納されているパレットデータの各色の階調値を液晶表示パネル16iで表示する前に、各色の階調値を16階調を単位として減算して黒に近づける方法を採用している。パレット番号D1は、図柄面及び背景の各色の階調値の減算値を指定するもので、図36(a)に、パレット番号及び減算値とコントラスト比率との関係を示す。図36(a)に示すように、パレット番号D1は、番号が1小さくなるに従って各色の階調値の減算値が16ずつ大きくなり、これに伴って各色は暗くなって(黒に近づく)、コントラスト比率(階調値の減算比率)が低下していく。このようにパレット番号D1を指定することにより、図柄面及び背景の全体コントラストを制御することができる。
実際にコントラストを制御する場合、1つの図柄データ(キャラクタ・背景等も含む)に対して複数(16段階;各段階がパレット番号に対応)のパレットデータをそれぞれ用意し、D1信号で指定されたパレット番号に対応する図柄データを表示させるようにしても良い。
ここで、D1=15〜0の適当な間隔の値で表示された全体画像の例を図38に示す。図38に示すように、パレット番号D1の低下と共に全体画像のコントラストが低下して視認性が低下していく様子がわかる。なお、本実施の形態では、コントラストを変化させたパレットデータを例にしたが、コントラスト以外に色彩や色調を変えたデータを用意しても同様の効果を演出することができる。
次に、図32に示すように、D2信号は、0〜15までの透明度の段階を表す透過率データである。
モードデータD0が1の場合(図柄表示モード2)、D2信号は図柄面(リール画像)の透過率データを示す。この図柄表示モード2でリール画像の透過率データD2が15の場合、リール画像の透明度は0であり、図柄と重なった背景部分は表示されないが、透過率データD2が小さくなるに従いリール画像の透明度が高くなって図柄が背景に同化していき、D2が0になると完全に図柄が消滅して背景のみが表示される。なお、図柄表示モード2では、D1信号の指定は無効となり、コントラストは最大値に設定される。
ここで、D2=15〜0の適当な間隔の値で表示されたリール画像の透過率変化の例を図41に示す。図41に示すように、透過率データD2の低下と共にリール画像の透明度が増し背景に同化していく様子がわかる。また、図37(b)に透過率データによって指定されるリール画像の透過率係数(半透明度係数)及び透過率の具体例を示す。このようにリール画像の透過率を変化させる場合には、前景の透過率係数は0(前景は完全に消滅)に設定される。
これに対し、図32に示すように、モードデータD0が2の場合(図柄表示モード3)、D2は前景の透過率データを示す。図柄表示モード3で前景の透過率データD2が0の場合、前景の透明度は0で図柄及び背景は完全に遮断されてみえないが、透過率データD2が大きくなるに従い前景の透明度が高くなって前景が図柄に同化していき、前景の透過率データD2が15となった場合、前景は完全に透明となって消滅し、図柄及び背景が最も明るく表示される。なお、図柄表示モード3では、D1信号の指定は無効となり、コントラストは最大値に設定される。
ここで、D2=15〜0の適当な間隔の値で表示された前景の透過率変化の例を図40に示す。図40に示すように、透過率データD2の低下と共に前景の透明度が低下し、リール画像及び背景の視認性が低下していく様子がわかる。また、図37(a)に透過率データによって指定される前景の透過率係数及び透過率の具体例を示す。図37(a)に示すように、前景の透過率を変化させる場合には、前景の透過率の低下(透過率係数の増加)に伴ってリール画像及び背景の透過率係数は低下する。
このような透過率の変化の処理方法として、例えば、透過率データをテーブルデータ(図37(a)、図37(b)参照)としてプログラム内にセットし、D2信号に基づいて、半透明化される画像データと同化されていく画像データに透過率係数を掛けて画像処理用LSI16gに画像制御データをセットする。
次に、図32に示すように、D3信号はリール画像のみのコントラスト(明るさ)を指定する番号0〜15で(左中右の図柄に共通)、D3信号の番号が大きいほどコントラストの高いリール画像が表示される。D3信号は、D0=0(図柄表示モード1)やD0=6(デモ表示モード)と共に、D0=1、2(図柄表示モード1、2)でも有効とされる(固定値としても良い)。このD3信号でコントラスト変化を行う時は、パレット番号D1を固定(例えば最大値)しておく。
ここで、D3=15〜0の適当な間隔の値で表示されたリール画像のコントラスト変化の例を図39に示す。図39に示すように、リール画像番号D3の低下と共にリール画像のみのコントラストが低下し視認性が低下していく様子がわかる。なお、リール画像番号D3に対する階調値の減算値とコントラスト変化の具体例を図36(b)に示す。
このようなリール画像のコントラスト変化の処理方法として、1つの図柄データに対してコントラスト比率の各々異なる複数のリール画像データをキャラクタROM16cに予め登録しておき、リール画像番号D3に対応した図柄データを切り替え表示する方法がある。また、全体コントラストの制御と同じ原理で図柄面のみのコントラスト(ただし、透明箇所を除く)をモードデータD0に応じてパレット番号D1の指定で変化するように構成しても良い。
なお、本実施の形態では、16段階で透過率やコントラストを設定しているが、これに限定されるものではなく、例えば0〜99の1%単位で設定すれば、より滑らかな変化を表現することができる。
D4、D5、D6信号は、それぞれ左図柄データ、中図柄データ、右図柄データのライン番号を表している(図34参照)。図柄データとして使用する画像データは、図34に示すように帯状に作成されており上端から各横ラインにライン番号(0からスタート)が付与されている。特別図柄表示装置16は、図35に示すように、D4〜D6信号が示した各ライン番号を液晶表示パネル16iの各表示領域の各列上端に合わせて配置するように図柄データを表示させる。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
図2には、本実施の形態のメインルーチンを示したフローチャートが示されている。なお、本ルーチンは、所定時間(例えば4.0[ms])毎にリセット信号により繰り返し実行される。
図2のステップ52では、電源オン初回(電源がオンになって初めての処理)、即ち、オフ状態からオン状態に切り換わった初回であるか否かを判断する。該判断が肯定判定の場合、初期状態にするため、ステップ54で、RAM46に記憶されたデータを消去(クリア)し、ステップ56で、これから本メインルーチンを実行するために必要な初期データをRAM46にセットし、ステップ58に進む。このステップ56では、後述する特別図柄表示装置16へ転送する通信データD0〜D6のデフォルト値等が設定される。
例えば、通信データD0〜D6のデフォルト値を、D0=1、D1=10、D2=10、D3=10、D4=960(左図柄『7』に相当)、D5=1440(中図柄『3』に相当)、D6=960(右図柄『7』に相当)に設定する。
ステップ58では、図柄用乱数更新処理(詳細は後述する)を行い、リセット回路50により再び(メインルーチンのスタート時点より4.0[ms]後)リセット信号が入力されるまで、この処理を繰り返し実行する。
このようにメインルーチンがスタートしてから4.0[ms]経過したとき再度リセット信号により本ルーチンがステップ52より実行されるが、既に電源が投入されているので、ステップ52は否定判定となって、ステップ60に進む。なお、後述する各種タイマはこの4.0[ms]毎の回数をカウントすることで機能する。
ステップ60では、後述する乱数更新処理、特別図柄表示装置16等を稼働させるポート出力処理、特別図柄始動スイッチ34等からの信号を読み出すポート入力処理、ポート出力処理で出力した出力バッファの内容を初期化する出力バッファクリア等の共通処理1を実行する。なお、ポート出力処理には、特別図柄表示装置16へ通信データD0〜D6を転送する処理が含まれる。
次に、ステップ62で、10カウントスイッチのオープン・ショートエラーを検出し、ステップ64で、何らかのエラー中か否かを判断する。何らかのエラー中であればステップ66で、エラー処理を実行して、ステップ74に進み、何らかのエラー中でなければステップ68に進む。
ここで、ステップ68では、後述する始動入賞処理、普通図柄始動入賞処理、、始動入賞タイマ処理、及びゲーム関連タイマ処理を実行する。なお、これらの処理は、特別図柄処理、普通図柄処理を実行するための処理である。
ステップ70で、モード番号(MODE)に対応した特別図柄処理を実行する。この処理は、特別図柄を変動するための処理(始動中)と大当たり処理を実行するための処理(大役中)の機能に分けられる。また、始動中には、MODE=0〜10に対応して実行する処理0〜処理10があり、大役中には、MODE=11〜13に対応して実行する処理11〜処理13がある。
ステップ72では、Fモード番号(FMODE)に対応した普通図柄処理を実行する。この処理は、FMODEが0〜3の場合に実行する処理0〜処理3がある。
ステップ74では、外部情報出力セット処理、賞球制御処理、効果音発生処理、表示態様選択処理、ランプ表示処理、LED表示データセット等の共通処理2を実行して、ステップ58に進む。ステップ58で、図柄用乱数更新処理(詳細は後述する)を繰り返し実行して、次のリセット信号を待つ。
次にステップ68を図3〜図6を参照して説明する。
最初に、始動入賞処理を図3に示したフローチャートを参照して説明する。図3のステップ82では、特別図柄始動スイッチ34がオンしたか否かによりパチンコ球が特別図柄作動口に入賞したかを検出する。パチンコ球が特別図柄作動口に入賞していない場合には、本サブルーチンを終了し、パチンコ球が特別図柄作動口に入賞した場合には、次のステップ90で、入賞記憶数が上限か否かを判断する。ここで、入賞記憶数は、特別図柄作動口へのパチンコ球の入賞により、未だ変動を開始せず、開始を待っている数であり、本形態では、Cで表すようにする。また、入賞記憶は、特別図柄変動中に特別図柄作動口に入賞した場合、即ち、特別図柄変動中に特別図柄作動口へ入賞し、特別図柄が変動を開始し、その特別図柄の変動中に新たに特別図柄作動口への入賞があった場合の救済のためのものである。入賞記憶数の上限は、現在変動中も含め5個(5に限定されない)である(未だ、変動を開始していないものは4)。これにより、現在の変動終了後、新たに、最大4回の特別図柄の変動が保証される。なお、1回の変動につき1個の記憶数が減算される。よって、変動が開始され、C<4となると、その時点より更に4−C個の追加入賞記憶が確保される。よって、C≧4であるか否かを判断することにより、入賞記憶数が上限か否かを判断する。C≧4である場合には本サブルーチンを終了し、C<4の場合にはステップ92で、入賞記憶数を加算する(C←C+1)。
次のステップ94で、大当たり決定用乱数(図21のステップ270参照)を抽出し、ステップ96で、抽出した大当たり決定用乱数を入賞記憶数Cに応じた乱数メモリに格納する(表1参照)。なお、C=0のエリアは現在変動中の図柄に対応する乱数メモリである。
ステップ98で、始動入賞タイマを入賞記憶数に応じた入賞タイマメモリにセットする(表2参照)。
次に、普通図柄始動処理を図4に示したフローチャートに沿って説明する。
図4のステップ102で、普通図柄始動スイッチ36がオンしたか否かによりパチンコ球が普通図柄作動ゲートを通過したかを検出する。パチンコ球が普通図柄作動ゲートを通過していない場合には本サブルーチンを終了し、パチンコ球が普通図柄作動ゲートを通過した場合には、ステップ104で、入賞記憶数が上限か否かを判断する。ここで、入賞記憶数は、普通図柄作動ゲートへのパチンコ球の通過により、未だ変動を開始せず、開始を待っている数であり、本形態では、Dで表すようにする。また、入賞記憶数の上限は、現在変動中も含め5回(5に限定されない)である。よって、D≧4であるか否かを判断することにより、入賞記憶数が上限か否かを判断する。D≧4である場合には本サブルーチンを終了し、D<4の場合にはステップ106で、入賞記憶数を加算する(D←D+1)。
次のステップ108で、普通図柄の当たり決定用乱数(図21のステップ274参照)を抽出し、ステップ110で、抽出した当たり決定用乱数を普通図柄用の入賞記憶数に応じた乱数メモリに格納する。なお、普通図柄用の乱数メモリは表1と同様の構成となっている。
ステップ112で、始動入賞タイマを入賞記憶数に応じた普通図柄用の入賞タイマメモリにセットする。なお、普通図柄用の入賞タイマメモリは表2と同様の構成となっている。
次に、始動入賞タイマ処理を図5に示すフローチャートに沿って説明する。
図5のステップ114で、特別図柄用の入賞記憶数に対応する始動入賞タイマメモリの値をC=0〜4の全エリアについて更新(1減算)する。但し、既にタイムアップして0となっているエリアは減算しない。
ここで、表2に示すように、C=0に対応する始動入賞タイマは129が記憶されており、メインルーチンが4.0[ms]毎に実行されるので、C=0に対応する始動入賞タイマは129×4.0[ms]後にタイムアップする。即ち、現在変動中の図柄に対応する入賞タイマは129×4.0[ms]後にタイムアップする。ステップ116では、ステップ114と同様の処理を普通図柄に対応する始動入賞タイマについて実行する。
次に、図6を参照して、ゲーム関連タイマ処理を説明する。本処理は、メインルーチンが実行する毎に、各種タイマを更新(1減算)する。但し、これらのタイマが0となっている時は、減算しない。なお、各種タイマには、特別図柄用自動停止固定時間タイマ(ステップ101)、普通図柄用自動停止固定時間タイマ(ステップ103)、特別図柄用役確認タイマ(ステップ105)、大役スタートウエイトタイマ(ステップ107)、大役インターバルタイマ(ステップ109)、大入賞口開放時間タイマ(ステップ111)、大役終了ウエイトタイマ(ステップ113)、普通電動役物開放タイマ(ステップ115)、普通図柄終了ウエイトタイマ(ステップ117)、リーチ2処理用一時停止タイマ(ステップ119)がある。
次に、ステップ70を図7〜図20を参照して説明する。
MODE=0の場合に実行される処理は図7に示す始動待ち処理(処理0)であり、始動待ち処理は特別図柄が停止しており、ゲームスタート(特別図柄の変動)を待つ状態のときに、実行される。
図7のステップ118で、始動メモリ数は0か否かを判断する。即ち、図3で説明した入賞記憶数C=0か否かを判断する。C=0の場合、パチンコ球が特別始動口に入賞していないので、ステップ122で、モードデータD0を6(デモ表示モード)に設定すると共に前景及び図柄面のいずれかの図柄透過率データD2を10に設定して(実際は転送データ用RAMへセット)、本サブルーチンを終了する(図32参照)。なお、デモ表示モードで全体コントラストを指定するパレット番号D1を10に設定したり、或いはリール図柄のコントラストを示す番号D3を10に設定したりしても良い。このステップ122の設定により、始動処理待ち状態の特別図柄表示装置16では、各設定値に応じたコントラスト及び透過率で表示されたデモ画像と図柄表示が約30秒位で交互に切り替え表示される。なお、通信データD0〜D3のセット値は次に変更されるまで有効とされる。
一方、C=0でない場合には、ステップ120で、C(始動メモリ数(入賞記憶数))を1減算(C←C−1)し、乱数メモリ及び入賞タイマメモリをシフトする。なお、ステップ120では、モードデータD0を2(図柄表示3モード)若しくは1(図柄表示2モード)に設定する。これによって、特別図柄表示装置16はデモ表示モードから図柄表示モードに切り替わる。このとき、図柄透過率データD2はステップ120の前に実行されるステップ122における設定値10を保持しているので、D0の値に応じて前景若しくは図柄面の透過率が透過率データ10に対応した値となる。また、モードデータD0を0(図柄表示1モード)に設定しても良い。この場合、ステップ122でD1=10又はD3=10と設定した場合には、この値が保持されているので、この値に応じて全体コントラスト又はリール画像のコントラストが設定される。
以下、ステップ120の処理を、ステップ92〜98の処理を含めて、図27及び図28を参照して説明する。
特別図柄作動口にパチンコ球が入賞していない状態であれば、図27(a)に示すように、C=0〜4に対応する乱数メモリ及び入賞タイマメモリには何ら有効なデータが記憶されていない。
一方、特別図柄作動口にパチンコ球が入賞すると、図27(b)〜図27(e)、図28(a)〜図28(e)の順に乱数メモリ及び入賞タイマメモリのデータが変化する。
即ち、特別図柄作動口にパチンコ球が1個入賞すると、図27(b)に示すように、抽出された大当たり決定用乱数(77)をC=1に対応する乱数メモリ、始動入賞タイマ(1500)をC=1に対応する入賞タイマメモリに記憶する。
その後、変動を開始すると、図27(c)に示すように、C=1に対応する乱数メモリの大当たり決定用乱数(77)、C=1に対応する入賞タイマメモリの始動入賞タイマ(1500)を、それぞれC=0に対応する乱数メモリ及び入賞タイマメモリにシフトする(ステップ120)。
変動開始してから、例えば、メインルーチンが100回スタートした時(100×4[ms]経過)、再度特別図柄作動口にパチンコ球が追加入賞すると、図27(d)に示すように、抽出した大当たり決定用乱数(177)をC=1に対応する乱数メモリ、始動入賞タイマ(1500)をC=1に対応する入賞タイマメモリに記憶すると共に、この時点においてC=0に対応する始動入賞タイマは(1400)になっている。
更に、メインルーチンが300回スタートした時、再度特別図柄作動口にパチンコ球が追加入賞すると、図27(e)に示すように、抽出した大当たり決定用乱数(27)をC=2に対応する乱数メモリ、始動入賞タイマ(1500)をC=2に対応する入賞タイマメモリに記憶すると共に、この時点においてC=0、1の始動メモリの始動入賞タイマはそれぞれ(1100)、(1200)になっている。
更に、メインルーチンが100回スタートした時点で再度特別図柄作動口に1個、メインルーチンが100回スタートした時点で追加の2個目が入賞したとすると、図28(a)に示すように、抽出された大当たり決定用乱数(127)、(2)がC=3、4に対応する乱数メモリに、始動入賞タイマ(1400)、(1500)がC=3、4に対応する入賞タイマメモリに記憶されていると共に、この時点においてC=0、1の始動メモリの始動入賞タイマはそれぞれ(900)、(1000)になっている。
更に、メインルーチンが900回スタートすると、図28(b)に示すように、C=0〜4の始動メモリの始動入賞タイマがそれぞれ(0)、(100)、(400)、(500)、(600)となり、変動が停止する。
更に、メインルーチンが300回スタートすると、図28(c)に示すように、C=0、1の始動メモリの始動入賞タイマは0となれば減算されないので、(0)、(0)となり、C=2、3、4の始動メモリの始動入賞タイマは(100)、(200)、(300)となる。
次の変動が開始すると、図28(d)に示すように、C=1〜4の乱数メモリ及び入賞タイマメモリのデータが、C=0〜3の乱数メモリ及び入賞タイマメモリにシフトする。なお、C=4の乱数メモリ及び入賞タイマメモリには0が記憶される。
そして、更に、メインルーチンが20回スタートした時、再度特別図柄作動口にパチンコ球が2個以上追加入賞すると、図28(e)に示すように、C=4の乱数メモリに大当たり決定用乱数(22)及びC=4の入賞タイマメモリには(1500)が記憶されると共に、C=0〜3の始動メモリの始動入賞タイマがそれぞれ(0)、(80)、(180)、(280)となる。
以上のように繰り返す。
なお、表1、表2の各メモリは、次の変動開始までにメインルーチンが500回スタートしたとすると、変動開始時には、表3、表4のようになる。
そして、MODE=1にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述する初期変動処理が実行されるようにすると共に、初期変動処理に必要なデータをセットする。なお、初期変動処理に必要なデータには、例えば、図柄変動中音スタートコマンド、図柄変動中ランプ表示モード、初期変動スピードデータ、初期変動図柄枚数、及び自動停止固定タイマ等がある。なお、自動停止固定タイマとは、変動開始時より最低限変動を継続させるためのものであり、初期変動処理から高速変動処理へと移行した後、この自動停止固定タイマがタイムアップしているか否かにより高速変動処理から停止処理へ移行するかどうか判定するために用いられる。なお、高確率中(確率変動)にあっては自動停止固定タイマに高確率中以外の場合より短い値をセットする。
MODE=1の場合に実行される処理は図8に示す初期変動処理(処理1)である。
図8のステップ126で、左図柄、中図柄、及び右図柄の各々を、順に、前述した変動スピードで変動させる。
ステップ128で、前述した初期変動図柄枚数分、特別図柄が変動したか否かを判断する。初期変動図柄枚数分、特別図柄が変動していない場合には、本サブルーチンを終了する。その後、何回かメインルーチンが実行されると、初期変動図柄枚数分、特別図柄が変動することになり、ステップ128が肯定判定となって、ステップ130で、MODE=2とすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述する高速変動処理が実行されるようにすると共に、高速変動処理に必要なデータをセットする。なお、高速変動処理に必要なデータは、図柄を高速変動させる変動スピード、変動枚数、表示態様データ等である。
なお、ステップ130では、表示態様データを例えば次のように設定変更する。即ち、透過率データD2を10から5に設定変更する。この設定変更によって、図柄の高速変動中に、D0=2(図柄表示モード3)の場合、前景の透明度が減少する(図40のD2=10からD2=5への前景画像の透過率減少)。或いはD0=1の場合(図柄表示モード2)、図柄面の透明度が増加する(図41のD2=10からD2=5へのリール画像の透過率増加)。いずれの場合も、図柄の高速変動によるちらつきが極端に減少して遊戯者の目の疲労を防ぐことができる。
なお、D0=0(図柄表示モード1)に設定されている場合、ステップ130でパレット番号D1を10から5に設定変更したり、リール画像番号D3を10から5に設定変更したりしても良い。これによって、全体コントラストが低下したり(図38のD1=10からD1=5への全体コントラスト低下)、リール画像のコントラストが低下して視認性が低下する(図39のD3=10からD3=5へのリール画像コントラスト低下)。いずれの場合も上記と同様に図柄の高速変動によるちらつきが極端に減少して遊戯者の目の疲労を防ぐことができる。
ここで、ステップ130で設定されたMODE=2の場合に実行される処理は図9に示す高速変動処理(処理2)である。
図9のステップ132で、自動停止固定タイマが0かにより、自動停止固定タイマがタイムアップしたか判断し、自動停止固定タイマがタイムアップしていない場合にはステップ136に進み、自動停止固定タイマがタイムアップしている場合には、ステップ134で、始動入賞タイマが0かにより、始動入賞タイマがタイムアップしたかを判断する。始動入賞タイマがタイムアップしていない場合にはステップ136、138、140の順で、それぞれ、左図柄、中図柄、右図柄を、前述した変動スピードで変動して、本サブルーチンを終了する。
メインルーチンが何回が実行されると、自動停止固定タイマ及び始動入賞タイマが両者共タイムアップして、ステップ132、134の判断が各々肯定判定となり、ステップ142で、図7のステップ120で抽出して記憶された入賞記憶数C=0に対応する始動乱数値が大当たり値(例えば、『7』)であるか否かを判断することにより、大当たりか否かを判断する。
大当たりである場合には、ステップ144で、後述する大当たり停止図柄用乱数(図21のステップ272参照)を抽出し、大当たり停止図柄を決定すると共に、大当たり移行フラグをセットして、ステップ150に進む。なお、大当たり停止図柄用乱数は、例えば0〜15であり、各々の乱数値に16種類の左図柄=中図柄=右図柄となる特別図柄が対応している。
一方、大当たりでない場合には、ステップ146で、左図柄用、中図柄用、及び右図柄用の各々の乱数(図21のステップ280、286、290参照)を抽出し、外れ停止図柄を決定する。なお、左図柄用、中図柄用、及び右図柄用の各々の乱数から、左図柄、中図柄、右図柄の外れ図柄の組合わせが大当たり図柄の組合せとなる場合は、停止時に大当たり図柄の組み合わせとならないように、右停止図柄を次の図柄に変更する。
ステップ148で、抽出した乱数値(図21のステップ280、286、290参照)に基づいて、左停止図柄=中停止図柄かどうか、即ち、リーチか否かを判断し、リーチでない場合には、ステップ156に進む。リーチか否かの判定は停止図柄の組み合わせが大当たりとなる可能性があるか否かを判定することにより行う。この変動パターンに入ると、大当たりの期待がアップする。
但し、全体リーチ(全列の図柄が一度に停止)のパターンでは、上記判定でリーチに入るかどうかを判定しても良いが、左≠中≠右(停止図柄)の時に行っても良い(外れ全体リーチ発生用乱数等を設け、判断しても良い)。また、左列、右列、中列の順に図柄が停止するパチンコ機では、左停止図柄=右停止図柄で判断する。このように、パチンコ機の機種の仕様により色々ある。
以上、基本的には第2図柄まで停止した時に大当たりとなる可能性のある時に、特別変動態様(リーチ)を行う。但し、全体リーチの様に最終停止まで、停止図柄の組合せの一部もわからない様な場合、最終停止図柄の組合せに係わらずリーチ変動を行う様にしても良いので、限定はされない。
リーチの場合には、ステップ150で、リーチモード選択用テーブルとリーチモード選択用乱数(リーチモードを選択するための乱数)よりリーチモードを決定する。即ち、ステップ142で、大当たりか外れか判定されて、ステップ144で、大当たり移行フラグがセットされているので、これらにより、リーチモード選択用テーブルが選択される。
ここで、リーチモード選択用テーブルを説明する。リーチモード選択用テーブルは、外れリーチ及び大当たりリーチの各々について予めROMに記憶されている。大当たり移行フラグの状態から大当たりと判定した場合、大当たり時用のリーチモード選択用テーブル2(表6参照)が選択される。また、外れと判定し、なおかつリーチとなる場合、外れ用のリーチモード選択用テーブル(表5参照)が選択される。
そして、選択されたリーチモード選択用テーブル及びリーチモード選択用乱数(図21のステップ276参照)から、リーチモード選択用乱数に対応するリーチモードを選択する。即ち、選択されたリーチモード選択用テーブルの先頭アドレスを算出し、リーチモード選択用乱数を該先頭アドレスに加算し、加算値のアドレスに記憶されているデータからリーチモードを選択する。
例えば、前述したように、大当たりとなっており、リーチモード選択用テーブル2(表6参照)が選択され、リーチモード選択用乱数として3が抽出された場合には、リーチ1処理モード(表ではリーチモード1)が選択されることになる。
次のステップ152で、リーチ1処理モードが選択されたか否かを判断する。リーチ1処理モードの場合にはステップ154に進み、リーチ1処理モードでない場合にはステップ156に進む。
ステップ154では、MODE=6にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述するリーチ1処理モード処理が実行されるようにすると共に、リーチ1処理モード処理に必要なデータ(次のように設定変更される表示態様データを含む)をセットすると共に全図柄差し替え処理を実行する。
即ち、ステップ154では透過率データD2を高速変動処理時の値5から13に設定変更する。この設定変更によって、D0=1の場合(図柄表示モード2)はリール画像の透過率が低下し(図41のD2=5からD2=13へのリール画像透過率低下)、D0=2の場合(図柄表示モード3)には前景の透過率が増加する(図40のD2=5からD2=13への前景透過率増加)。いずれの場合にも図柄の視認性が著しく高まる。これにより、リーチ1となったときに図柄の視認性の高まりと共に遊戯者の大当たりへの期待感を増大させることができる。
また、D0=0の場合(図柄表示モード1)はパレット番号D1を5から13に設定変更したり或いはリール画像番号D3を5から13に設定変更する。この設定変更によって、表示画像の全体コントラストが高まったり(図38のD1=5からD1=13への全体コントラスト増加)若しくはリール画像のコントラストが高まる(図39のD3=5からD3=13へのリール画像コントラスト増加)。これにより、リーチ1となったときにコントラストの高まりと共に遊戯者の大当たりへの期待感を増大させることができる。
ステップ156では、MODE=3にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述する左図柄減速停止処理が実行されるようにすると共に、左図柄減速停止処理に必要なデータ(減速スピード、停止するまでに変動させる図柄枚数等)をセットすると共に左図柄差し替え処理を実行する。
ここで、全図柄(ステップ154)、左図柄(ステップ156)の図柄差し替え処理は、以下の通りである。即ち、例えば、左図柄が変動終了(停止)し、中図柄減速停止処理モードへと移行し、固定図柄枚数(例えば2図柄分)変動して停止する際、予め決定された図柄と、高速変動中の中図柄は、この停止図柄の2図柄前の図柄とは必ずしも一致していない。よって、変動の同期合わせとして、中停止図柄の2図柄前の図柄に表示図柄を変更する。これにより、次の処理モードにおいて、2図柄変動し、決定された停止図柄で停止させることができる。なお、ステップ154では全図柄に対し、また、ステップ156では左図柄に対し、この図柄差し替え処理を実行する。
なお、全図柄差し替えはまず、左図柄をランダムに決められる残り変動枚数前に差し替えた後、左図柄=中図柄=右図柄となる様、中図柄、右図柄も差し替える。
MODE=3の場合に実行される処理は図10に示す左図柄減速停止処理(処理3)である。なお、図10の処理では、高速変動処理のデータ設定の際に変更されたD1〜D3の値は保持される。また、D0も引き続き保持される。
図10のステップ158は、前述した減速スピードで左図柄を変動させ、ステップ160で、前述した図柄枚数分、左図柄が変動したか否かを判断する。図柄枚数分、左図柄が変動していない場合には、図9のステップ138に進む。そして、メインルーチンが何回か実行される内に、セットされた図柄枚数分、左図柄が変動することとなり、ステップ160が肯定判定となって、ステップ162で、MODE=4にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述する中図柄減速停止処理が実行されるようにすると共に、中図柄減速停止処理に必要なデータ(減速スピード、停止するまでに変動させる図柄枚数等)をセットし、また、中図柄に対して上述した図柄差し替え処理と同様の処理を実行して、図9のステップ140に進む。
ここで、D0=0の場合、D3を左図柄・中図柄・右図柄の各々について独立に設定できるように構成し、停止した図柄のみ(ここでは左図柄)D3=13のように高コントラストのリール画像としても良い。
MODE=4の場合に実行される処理は図11に示す中図柄減速停止処理(処理4)である。なお、図11の処理でも、高速変動処理のデータ設定の際に変更されたD1〜D3の値は保持される。また、D0も引き続き保持される。
図11のステップ164は、前述した減速スピードで中図柄を変動させ、ステップ166で、前述した図柄枚数分、中図柄が変動したか否かを判断する。図柄枚数分、中図柄が変動していない場合には、図9のステップ140に進む。そして、メインルーチンが何回か実行される内に、図柄枚数分、中図柄が変動することとなり、ステップ166が肯定判定となって、ステップ168で、停止した中図柄が左図柄と同一か否かにより、リーチとなったか否かを判断する。リーチとなっていなければ、ステップ170で、MODE=5にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述する右図柄減速停止処理が実行されるようにすると共に、右図柄減速停止処理に必要なデータ(減速スピード、停止するまでに変動させる図柄枚数等)をセットし、ステップ172で、右図柄差し替え処理を実行する。右図柄差し替え処理は、ステップ156の左図柄差し替えと同様の処理を右図柄に対して行う。
リーチとなった場合には、ステップ174で、右図柄のオフセットをクリアする。ここで、図柄のオフセットについて説明する。
図柄キャラクタ全体につけられた図柄番号をNとする。図29(a)に示し例では、図柄キャラクタ15、14、...8、7・・・0の図柄番号は、0、1、...7、8・・・15となる。
図柄の表示位置データは、図柄番号N×(1図柄のライン数)+オフセット(図柄表示原点からのズレ分のライン数)となる。
例えば、図29(b)に示すように7が縦方向表示領域Mの中央に表示されている時、図柄番号=8、オフセット=0となる。
一方、図29(c)に示すように7と8が縦方向表示領域Mに表示されているとき、図柄のライン数を120とすると、図柄番号=7、オフセット=60で表現される。
このように、図柄番号とオフセットの2つのデータに分けるのは、停止図柄、リーチ判定等をこの図柄番号によって行った方がソフト処理上簡便なためである。
そして、オフセットのクリアは、図柄番号はそのまま(基本的には差しかえない)で、オフセットのみをその図柄の表示原点にすることにより行う。
一方、オフセットのみクリアするのは、リーチになってから、決定された停止図柄まで、固定枚数分、図柄を変動させると、リーチ途中で外れか当りかが判明してしまうので、図柄は差し替えず、現在図柄から固定枚数(or時間)変動し、その後停止図柄になるまで変動を続けるようにしている。
これにより、リーチモードとなった時、
の間で、バラツキを含んだ変動となり、どの図柄で停止するか予測困難とすることができる。
ところで、オフセットを0にしないで行う方法も十分可能であるが、オフセットを0にするのはリーチになった瞬間は図柄が高速変動で変動中図柄の特定が困難な状況から確認可能な変動に移行する瞬間であり、この時、図柄が縦方向表示領域M全体に表示されていた方が視覚的に良く、(1)式により、あらかじめその後の変動枚数を演算し、その残り枚数により変動スピード、表示態様を様々に変化させる様に構成すると処理が簡単で大きな効果が得られやすくなるが、その際(1)式にオフセットまで含めると演算が複雑となり、オフセットのみならクリアしても実害がないからである。
次のステップ176で、リーチ2処理モードが選択されたか否かを判断する。リーチ2処理モードの場合には、ステップ178で、MODE=7にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述するリーチ2処理モードが実行されるようにすると共に、リーチ2処理モードに必要なデータ(右図柄を一時停止するタイミング等)をセット(次のように設定変更される表示態様データを含む)して、本サブルーチンを終了する。
即ち、ステップ178では透過率データD2を高速処理変動時の値5から13に設定変更する。この設定変更によって、D0=1の場合はリール画像の透過率が低下し(図41参照)、D0=2の場合には前景の透過率が増加する(図40参照)。いずれの場合にも図柄の視認性が著しく高まる。これにより、リーチ2となったときに図柄の視認性の高まりと共に遊戯者の大当たりへの期待感を増大させることができる。
また、D0=0の場合はパレット番号D1を5から13に設定変更したり或いはリール画像番号D3を5から13に設定変更する。この設定変更によって、表示画像の全体コントラストが高まったり(図38参照)、或いはリール画像のコントラストが高まる(図39参照)。これにより、リーチ2となったときにコントラストの高まりと共に遊戯者の大当たりへの期待感を増大させることができる。
リーチ2処理モードでなければ、ステップ180で、リーチ3処理モードが選択されているか否かを判断する。リーチ3処理モードの場合には、ステップ182で、MODE=8にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述するリーチ3処理モードが実行されるようにすると共に、リーチ3処理モードに必要なデータをセットして、本サブルーチンを終了する。
リーチ3処理モードでなければ、リーチ4処理モードが選択されているので、ステップ184で、MODE=9にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述するリーチ4処理モードが実行されるようにすると共に、リーチ4処理モードに必要なデータ(次のように設定変更される表示態様データを含む)をセットして、本サブルーチンを終了する。
即ち、ステップ184では透過率データD2を5から13に設定変更する。この設定変更によって、D0=1の場合はリール画像の透過率が低下し(図41参照)、D0=2の場合には前景の透過率が増加して(図40参照)図柄の視認性が高まる。これにより、リーチ4となったときに図柄の視認性の高まりと共に遊戯者の大当たりへの期待感を増大させることができる。
また、D0=0の場合はパレット番号D1を5から13に設定変更したりリール画像番号D3を5から13に設定変更する。この設定変更によって、表示画像の全体コントラストが高まったり(図38参照)或いはリール画像のコントラストが高まる(図39参照)。これにより、リーチ4となったときにコントラストの高まりと共に遊戯者の大当たりへの期待感を増大させることができる。
MODE=5の場合に実行される処理は図12に示す右図柄減速停止処理(処理5)である。なお、図12の処理でも、高速変動処理のデータ設定の際に変更されたD1〜D3の値は保持される。また、D0は引き続き保持される。
図12のステップ186は、前述した減速スピードで右図柄を変動させ、ステップ188で、前述した図柄枚数分、右図柄が変動した否かを判断し、セットされた図柄枚数分、右図柄が変動していなければ、本サブルーチンを終了する。そして、メインルーチンが何回か実行されると、セットされた図柄枚数分、右図柄が変動することとなり、ステップ188が肯定判定となって、ステップ190で、MODE=10にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述する役確認ウエイト処理モードが実行されるようにすると共に、役確認ウエイト処理モードに必要なデータをセット(役確認ウエイトタイマのセット、次のように設定変更される表示態様データを含む)して、本サブルーチンを終了する。
即ち、ステップ190では透過率データD2をリーチ処理時の13から最高値15に設定変更する。この設定変更によって、D0=1の場合はリール画像の透過率が0%となり、D0=2の場合には前景の透過率が100%となる(図40、図41参照)。これにより、役確認ウエイトとなったときに図柄の視認性が最も高まった状態で遊戯者が停止図柄を明確に判断することができる。
また、D0=0の場合はパレット番号D1をリーチ処理時の13から最高値15に設定変更したりリール画像番号D3を最高値15に設定変更する。この設定変更によって、役確認ウエイトとなったときに表示画像の全体コントラスト若しくはリール画像のコントラストが最高となり(図38、図39参照)、遊戯者が停止図柄を明確に判断することができる。
MODE=6の場合に実行される処理は図13に示すリーチ1処理モード処理(処理6)である。リーチ1処理モードは、左図柄減速停止、中図柄減速停止を経由せず、高速変動から直接推移して、左列・中列・右列の各々の図柄が同一図柄で同期し、ゆっくりと変動するいわゆる全体リーチの処理となる。
図13のステップ192は、左図柄及び中図柄の変動が停止したか否かを判断する。左図柄及び中図柄の変動が停止していなければ、ステップ194で、左図柄、中図柄、及び右図柄を同期させて変動させ、左図柄及び中図柄の変動が停止していれば、ステップ196で、右図柄を、セットされた図柄枚数分変動するまで、変動させる。
次のステップ198で、全図柄の変動が終了したか否かを判断し、全図柄の変動が終了していなければ、本サブルーチンを終了する。そして、メインルーチンが何回か実行されると、全図柄の変動が終了することとなり、ステップ198が肯定判定となって、ステップ200で、ステップ190と同一の処理を実行する。なお、ステップ200でも透過率データD2を最高値15に設定変更する。また、D0=0の場合はパレット番号D1を最高値15に設定変更したりリール画像番号D3を最高値15に設定変更する。この設定変更によって、役確認ウエイト処理時に表示画像の視認性又は表示画像の全体コントラストやリール画像のコントラストが最高となり、遊戯者が停止図柄を明確に判断することができる。
なお、ステップ198で、肯定判定となるまでに、ステップ196を経由する場合としない場合があるが、経由しない場合は左図柄、中図柄、右図柄が同時にそのまま停止して大当たりとなり、経由する場合は、左図柄、中図柄が停止した後、右図柄のみ変動を続け、外れもしくは大当たりとなる。これらの変動の場合分け及びデータはステップ154でセットされる。
MODE=7の場合に実行される処理は図14に示すリーチ2処理モード(処理7)である。
図14のステップ202で、前述した右図柄を一時停止するタイミングとなり後述するように一時停止タイマがセットされた状態(一時停止中)か否かを判断する。一時停止中であれば、本サブルーチンを終了し、一時停止中でなければ、ステップ204で、一時停止前(右図柄を一時停止するタイミングとなっていない)か否かを判断する。一時停止前であれば、ステップ208で、通過中の右図柄が一時停止位置に到達したか否かを判断する。通過中の右図柄が一時停止位置に到達していなければ、ステップ212で、右図柄は通常の表示方法で表示させながら変動させて、本サブルーチンを終了する。一方、通過中の右図柄が一時停止位置に到達した場合には、ステップ210で、一時停止タイマをセットして、本サブルーチンを終了する。これにより、右図柄の変動が一時停止タイマがタイムアップするまで停止する。これにより、以後メインルーチンが実行されると、ステップ202が肯定判定となって、本サブルーチンを終了する。一方、メインルーチンが何回か実行されると一時停止タイマがタイムアップすることになり、この場合、ステップ202が否定判定となり、かつ、既に一時停止しているので、ステップ204が否定判定となって、ステップ206で、右図柄を変動させて、図12のステップ188に進む。
このように、リーチ状態となったときに、右図柄の変動が一時停止後、再変動を開始すると、遊戯者に大当たりとなるのではないかと考えさせることができ、遊戯者の遊戯感を向上させることができる。
ここで、ステップ206で右図柄を点滅させながら変動するように構成しても良い。例えば、D0=0の時、D3が16〜31の間で変化させることにより図柄の明るさが点滅するように構成すると良い。この場合、D3=16(明るさは0に対応)の時に暗いリールの点滅状態、D3=31(明るさは15に対応)の時に明るいリールの点滅状態に対応する。なお、D3が0〜15の時には図柄が点滅せず前記の通り明るさのみの変化となる。
MODE=8の場合に実行される処理は図15に示すリーチ3処理モード(処理8)である。
図15のステップ214で、通過中の右図柄は、現在停止中の左図柄及び中図柄の−3〜+1図柄までの範囲内か否かを判断する。例えば、現在停止中の左図柄及び中図柄が7の場合、通過中の右図柄が、4(=7−3)〜8(=7+1)であるか否かを判断する。該判断が否定判定の場合、ステップ218で、右図柄を高速に変動させて、図12のステップ188に進む。
また、ステップ218の右図柄高速変動処理では透過率データD2を高速変動処理時の値5から8に設定変更する。この設定変更によって、D0=1の場合はリール画像の透過率がやや低下し(図41参照)、D0=2の場合には前景の透過率がやや増加して(図40参照)図柄の視認性が少し高まる。これにより、リーチ3となったときに図柄の視認性の高まりと共に遊戯者の大当たりへの期待感を増大させることができる。
また、D0=0の場合はパレット番号D1を5から8に設定変更したり或いはリール画像番号D3を5から8に設定変更する。この設定変更によって、表示画像の全体コントラストがやや高まったり(図38参照)、或いはリール画像のコントラストがやや高まる(図39参照)。これにより、リーチ3となったときにコントラストの高まりと共に遊戯者の大当たりへの期待感を増大させることができる。
このように右図柄を高速に変動させると、通過中の右図柄が、現在停止中の左図柄及び中図柄の−3〜+1までの範囲内となり、ステップ214が肯定判定となり、ステップ216で、右の図柄を、初期変動処理及び高速変動処理の変動スピードより遅い変動スピードで変動させて、図12のステップ188に進む。
このように、現在停止中の左図柄及び中図柄と同じ右図柄の近傍で遅い変動スピードで変動されて表示されるので、遊戯者に大当たりとなるのではないかという期待感を与えることができ、遊戯者の遊戯感を向上させることができる。
さらに、ステップ216の右図柄スロー変動処理では透過率データD2をステップ218で設定された8から13にさらに設定変更する。この設定変更によって、D0=1の場合はリール画像の透過率が低下し(図41参照)、D0=2の場合には前景の透過率が増加して(図40参照)図柄の視認性が高速変動時と比べてさらに高まる。このように右図柄のスロー変動で大当たりへの期待感が膨らむ中で図柄の視認性が高まってくるので、遊戯者の大当たりへの期待感をさらに増大させる演出を行うことができる。
また、D0=0の場合はパレット番号D1を8から13に設定変更したりリール画像番号D3を8から13に設定変更する。この設定変更によって、表示画像の全体コントラスト若しくはリール画像のコントラストが高速回転時と比べてさらに高まる(図38、図39参照)。このように右図柄のスロー変動で大当たりへの期待感が膨らむ中で図柄のコントラストが高まってくるので、遊戯者の大当たりへの期待感をさらに増大させる演出を行うことができる。
また、リーチ3処理において、リーチ時変動周回数N(リーチ時に右図柄が変動する周回数)に応じて透過率データD2を図26のフローチャートで示した処理に従って変動させるとさらに効果的な演出が可能となる。なお、図26のリーチ3処理を実行する場合、図11のステップ182のリーチ3処理データセットでリーチ時変動周回数N及びNの初期セット値Pを例えば次のように設定しておく。
即ち、大当たりの時はN=P=5に設定し、大当たりでない時は下の表7に示した比率(表の左の値に設定される確率)でNを設定する。なお、大当たりでない時のPは、下表のように初期設定されたNの値と同じ値に設定される。
図26のリーチ3処理では、ステップ800でリーチ時変動周回数N=0であるか否かを判断する。N=0の場合、図12のステップ188に進み、N≠0の場合は次のステップ802に進んで右図柄が起点位置より1周したか否かを判断する。
右図柄が起点位置より1周していない場合には本サブルーリンを終了し、1周した場合にはステップ804に進んでNを1だけデクリメントし、次のステップ806に進む。ステップ806では、透過率データD2を次式に従って設定し、本サブルーチンを終了する。
D2 = (P−N)×2+5 ・・・(3a)
このように図26のリーチ3処理では、右図柄が1周する毎にNが1ずつ減少して(3a)式より透過率データD2が2ずつ増大する。例えば、大当たり時の初期値P=N=5の場合、透過率データD2は
5→7→9→11→13→15
の順で増大する。即ち、D0=1の場合、右図柄の周回と共に図柄の透過率が低くなって視認性が高まり、D0=2の場合、右図柄の周回と共に前景の透過率が高くなって視認性が高まる。このような周回毎の視認性の高まりにより、大当たりになる期待感の増大がよりきめ細かく演出できる。
一方、例えば大当たりでない時の初期値P=N=3の場合、透過率データD2は、
5→7→9→11
の順で増大し11で停止する。この場合は、最高の視認性に至らないうちに停止するが、大当たりの時と停止するまでの変動態様が全く同一のため、停止するまで期待感を維持することが可能となる。
なお、図26の例では透過率データD2を順次変えていったが、D0=0に設定し、パレット番号D0又はリール画像番号D3を(3a)式の右辺に従って右図柄の周回毎に増大させるようにしても良い。この場合、全体コントラスト又はリール画像のコントラストが右図柄の周回毎に増大し、上記と同様の効果を達成することができる。
MODE=9の場合に実行される処理は図16に示すリーチ4処理モード(処理9)である。
図16のステップ220で、図11のステップ184でセットされた図柄枚数分右の図柄を変動させて、図12のステップ188に進む。この時、D2=13である。
この場合はいわゆるノーマルリーチとなり単調なリーチ表現となるが、高速回転時より視認性が高まっていると共に、通常の右図柄減速停止処理と異なり、左=中図柄の状態で、停止するまでリーチ2処理モードと同様の変動を行うため、期待感を保つことが可能となる。
MODE=10の場合に実行される処理は図17に示す役確認ウエイト及び役確認処理(処理10)である。
図17のステップ224で、役確認ウエイトタイマがタイムアップしたか否かを判断し、タイムアップした場合にステップ226で、前述した大当たり移行フラグがセットされているか否かにより大当たり移行か否かを判断する。大当たりに移行しない場合には、ステップ228で、MODE=0にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、前述した始動待ち処理モードが実行されるようにすると共に、始動待ち処理モードに必要なデータをセットして、本サブルーチンを終了する。
大当たりに移行する場合には、ステップ230で、MODE=11にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述する大役スタートウエイト処理モードが実行されるようにすると共に、大役スタートウエイト処理モードが実行されるために必要なデータ(次のように設定変更されるモードデータを含む)をセットして、本サブルーチンを終了する。
即ち、ステップ230では、モードデータD0のみを3(大当たり開始表示モード)に設定変更する。即ち、役確認ウエイト処理で設定された最も視認性又はコントラストの高い値(D1=15、D2=15、D3=15)が維持されて、大当たり開始表示が液晶表示パネル16iに表示される。
ここで、該データのセットには、大役スタートウエイトタイマのセット等がある。尚、大役スタートウエイトは、図柄が停止し、大当たりとなった後すぐに大入賞口が開くと客があわててしまう(特に残り球がない時など)のを防ぐ目的と大当たりとなったのを客にデモ表示する目的で設けられている。
MODE=11の場合に実行される処理は図18に示す大役スタートウエイト処理(処理11)である。
図18のステップ231で大役スタートウエイト表示処理を設定し、ステップ232で、大役スタートウエイトタイマがタイムアップしたか否かを判断し、タイムアップしていない場合、本サブルーチンを終了し、タイムアップした場合、ステップ234で、MODE=12にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、大入賞口開放中処理モードが実行されるようにすると共に、大入賞口開放中処理モードに必要なデータをセットして、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップ234では、モードデータD0のみを4(大当たり中表示モード)に設定変更する。即ち、役確認ウエイト処理で設定された最も視認性又はコントラストの高い値(D1=15、D2=15、D3=15)が維持されて、大当たり中表示が液晶表示パネル16iに表示される。
MODE=12の場合に実行される処理は図19に示す大入賞口開放中処理(処理12)である。
図19のステップ236で、継続スイッチ38がオンされたか否か、即ち、上記大入賞口内の所定位置をパチンコ球が通過したか否かを判断するV入賞処理、開放板の1開放についてのパチンコ球が大入賞口に入賞した個数をカウントするカウント処理、カウントSW無通過エラーチェック処理、大役中表示処理、同一回における最初のV入賞後から開放終了までV入賞しづらくさせる機構を駆動するソレノイドを制御するための大入賞口内可動片ソレノイドセット処理を実行する。 ステップ238で、インターバルタイマがタイムアップしたか否かを判断する。即ち、大入賞口の開放終了時(開放板を閉止した時)にスタートした、次回大入賞口を開放するまでの予め定められた時間のタイマがタイムアップしていない状態か否かを判断する。タイムアップしていなければ、ステップ240で、インターバル中データをセットして、本サブルーチンを終了する。これにより、セットされた軽快な音楽等がスピーカ26から発生され、かつ、特別図柄表示装置16にインターバル中特有の内容が表示される。
なお、このインターバル表示への切り替え方法として、例えばD0=4の時、D4=0FFFFH(16進表示)の特殊データを送ると、インターバル表示に切り替わるように構成する。また、この際のD5、6はそれぞれ継続回数、大入賞口に入賞したトータル数を示すようにしたりすると良い。
一方、インターバルタイマがタイムアップした場合には、ステップ242で、インターバル終了フラグがセットされているか否かを判断する。即ち、本形態では、大入賞口を16回開放するので、合計15回のインターバルがあるが、本ステップ242では、その回のインターバルがちょうどタイムアップした(タイムアップ直後、タイムアップ最後)か否かをインターバル終了フラグにより判断する。なお、前記インターバル終了フラグはステップ262でセットされ、ステップ246でクリアされる。
インターバルがちょうど終了した場合には、ステップ244で、その回においてV入賞がなされ、次回の開放を行う権利を獲得しているかどうかを判断する。最終回(ここでは16回)においてはインターバル処理が実行されないため、継続判定されることなく、終了する。継続であれば、次回開放データをセットして、本サブルーチンを終了する。一方、継続でなければ、ステップ260に進む。
上記インターバルタイマがすでにタイムアップしている場合、ステップ248で、開放板の1回の開放時間が終了したか否かを判断する。開放板の開放時間が終了していなければ、ステップ250で、10カウントスイッチ40からの信号により、大入賞口にパチンコ球が入賞した個数(カウント値)が10以上か否かを判断する。カウント値が10以上でなければ、ステップ252で、大入賞口開放をセットして、本サブルーチンを終了し、カウント値が10以上であれば、ステップ258に進む。
一方、開放板の開放時間が終了した場合には、ステップ254で、上記カウント値が0であるか否かを判断する。開放板の開放時間が終了する場合には、通常、何個かのパチンコ球が大入賞口に入賞するが、大入賞口ソレノイド22の故障及びカウントSWの不正(取り外し、移動等)等で開放板の開放時間が終了しても、上記カウント値が0の場合がある。そこで、ステップ254で上記カウント値が0であるか否かを判断することにより、大入賞口ソレノイド22の故障等で開放板が開放しなかったり、カウントSWの不正があったりして、パチンコ球が大入賞口を通過しないもしくはカウントできない状態を検出し無通過エラーデータをセットする。
次のステップ258で、開放板を16回開放したか否か、即ち、最終回か否かを判断する。最終回であれば、ステップ260で、MODE=13にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述する大役終了ウエイト処理モードが実行されるようにすると共に、大役終了ウエイト処理モードを実行するために必要なデータをセットして、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップ260では、モードデータD0のみを5(大当たり終了表示モード)に設定変更する。即ち、役確認ウエイト処理で設定された最も視認性又はコントラストの高い値(D1=15、D2=15、D3=15)が維持されて、大当たり終了表示が液晶表示パネル16iに表示される。
一方、最終回でなれければ、ステップ262で、インターバルデータをセットして、本サブルーチンを終了する。
MODE=13の場合に実行される処理は図20に示す大役終了ウエイト処理(処理13)である。
図20のステップ264で、特別図柄表示装置16に大役処理が終了したことを知らせるための大役終了表示処理を実行し、ステップ266で、大役終了ウエイトタイマがタイムアップしたか否かを判断する。タイムアップした場合にステップ268で、大役終了データ(なお、この際、大当たり図柄が確率変動図柄であったら、高確率状態のデータ)をセットし、MODE=0にすると共に始動待ち処理を実行するためのデータ(次のようにセットされる通信データを含む)をセットして、本サブルーチンを終了する。
即ち、ステップ268では、モードデータD0を6(デモ表示モード)に設定すると共に前景及び図柄面のいずれかの透過率データD2を10に設定する。なお、デモ表示モードで全体コントラストを指定するパレット番号D1を10に設定したり、或いはリール図柄のコントラストを示す番号D3を10に設定したりしても良い(実際は転送データ用RAMへセット)。この設定により、大役終了時の特別図柄表示装置16では、各設定値に応じたコントラスト及び透過率で表示されたデモ画像と図柄表示が約30秒位で交互に切り替え表示される。
なお、本実施の形態の遊戯機は、大当たりや普通図柄の当たりとなる確率等を変動させるいわゆる確率変動機の場合、高確率状態の移行が決定されたとき、高確率状態が続いている間は図柄の変動は単調でもすぐに大当たりとなるため、D0〜D3を視認性の低い状態に固定としても良い。或いは逆に、大当たりとなるまでの時間が短いため疲れにくいことから、視認性の高い状態に固定としても良い。
次に、ステップ60で実行される乱数更新処理を図21を参照して説明する。 尚、以下に示す乱数の範囲は実施例であり、限定されるものではない。
図21のステップ270で大当たり決定用乱数(0〜224)を、ステップ272で大当たり図柄用乱数(0〜15)を、ステップ274で普通図柄当たり決定用乱数(0〜12)を、ステップ276でリーチモード選択用乱数(0〜15)を、ステップ278で普通はずれ図柄用乱数(0〜5)を、ステップ280で左図柄用乱数(0〜15)を、それぞれ更新する。
ステップ282で、左図柄用乱数値が0に戻ったか否かを判断し、0に戻っていなければ、本サブルーチンを終了し、0に戻った場合には、ステップ284で、変動パターン用乱数(0〜255)を更新する。
ステップ286で、中図柄用乱数(0〜15)を更新し、ステップ288で、中図柄用乱数値が0に戻ったか否かを判断し、0に戻っていなければ、本サブルーチンを終了し、0に戻った場合には、ステップ290で、右図柄用乱数(0〜15)を更新し、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップ58の図柄用乱数更新処理は、図21のステップ276からスタートするので、詳細な説明は省略する。
次に、ステップ72のFMODEに対応した実行される処理F0〜処理F3を説明する。
FMODE=0の場合に実行される処理は図22に示す普通図柄変動待ち処理(処理F0)である。
図22のステップ296で、普通図柄始動記憶数D=0か否かを判断する。D=0の場合、本サブルーチンを終了し、D=0でない場合、ステップ298で、普通図柄始動メモリ数(入賞記憶数)を減算(D←D−1)し、普通図柄用の乱数メモリ及び入賞タイマメモリをシフトし、自動停止固定時間をタイマにセットする。更に、FMODE=1にすることにより、次回メインルーチンが実行されたとき、後述する普通図柄変動処理モードが実行されるようにすると共に、普通図柄変動処理モードが低確率データをセットする。
ステップ300で、高確率中(所謂、確率変動中)か否かを判断する。高確率中であれば、ステップ302で、高確率中普通図柄自動停止固定時間を再度セットし、高確率中当たり数値の数をセットし、ステップ306に進む。高確率中でなければ、ステップ304で、通常時当たり数値の数をセットして、ステップ306に進む。
ステップ306で、停止図柄を決定するため、普通図柄当たり決定用乱数(図21のステップ274参照)を抽出し、抽出した普通図柄当たり決定用乱数が当たり値(ステップ302、304でセットされた値(高確率中は当りの数が増え、確率がアップする))と同一か否かにより、当たりか否かを判断し、当たりであれば、ステップ308で、当たり停止図柄をセットし、当たりでなければ、ステップ310で、外れ停止図柄をセットして、本サブルーチンを終了する。なお、ステップ308、310でFMODE=1とする。
FMODE=1の場合に実行される処理は図23に示す普通図柄変動処理(処理F1)である。
図23のステップ314で、変動開始時より最低限変動を継続させるための普通図柄自動停止固定時間がタイムアップしたか否かを判断する。普通図柄自動停止固定タイマがタイムアップすると、ステップ316で、普通図柄入賞タイマがタイムアップしたか否かを判断する。普通図柄入賞タイマがタイムアップした場合には、ステップ318で、変動中図柄は停止図柄と同じか否かを判断する。変動中図柄が停止図柄と同じ場合には、ステップ320で停止図柄が当たりか否かを判断する。当たりでない場合には、ステップ324で、FMODE=3にすることにより、次回メインルーチンが実行されたときに、後述する普通図柄終了ウエイト処理が実行されるようにすると共に、普通図柄終了ウエイト処理を実行するために必要なデータをセットして、本サブルーチンを終了する。一方、当たりならば、ステップ322で、FMODE=2にすることにより、次回メインルーチンが実行されたときに、後述する普通電動役物(普通電役)開放処理が実行されるようにすると共に、普通電役開放処理を実行するために必要なデータをセットして、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップ314〜ステップ318が否定判定の場合には、ステップ326で、普通図柄を変動させて、本サブルーチンを終了する。
FMODE=2の場合に実行される処理は図24に示す普通電動役物開放処理(処理F2)である。
図24のステップ330で、普通電動役物開放タイマがタイムアップしたか否かを判断し、タイムアップしていれば、図23のステップ324に進む。一方、タイムアップしていない場合には、ステップ332で、普通電動役物を開放させて、本サブルーチンを終了する。
FMODE=3の場合に実行される処理は図25に示す普通図柄終了ウエイト処理(処理F3)である。
図25のステップ336で、終了ウエイトタイマがタイムアップしたか否かを判断し、タイムアップした場合にステップ338で、普通図柄処理モードをクリアして(FMODE=0として)、本サブルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、大当たり発生前の特別図柄の高速回転中などのように遊戯者が特別図柄を凝視する必要の無いときは、前景の透明度を減少若しくは図柄面の透明度を増加させたり、全体コントラスト若しくはリール画像のコントラストを低下させたりするようにしたので、特別図柄の高速変動によるちらつきが極端に減少して遊戯者の目の疲労を防ぐことができる。
さらに、本実施の形態によれば、リーチ3処理モード時のように特別図柄が停止する直前の状態に移行する際には、図柄の回転速度に応じて特別図柄の視認性やコントラストを高める演出を行うようにしたので、遊戯者の大当たりへの期待感を増大させることができる。また、図柄の周回毎に特別図柄の視認性やコントラストを高める演出を行うようにしたので、遊戯者の大当たりへの期待感をさらにきめ細かく調整することができる。
本実施の形態におけるコントラスト・透過率の変化による上記効果は、参考例(図38〜図41)では、静止画で表現されているが、実際にはリール図柄が高速(または低速)で変動している時に最大の効果(目の疲労の軽減効果)を得るようにしなければならない。表示される画像内容によっても異なるが、おおよそ下記の表8の範囲でコントラストや透過率を変化させた時に最も効果を期待できると思われる。
なお、本実施の形態では、特別図柄の視認性やコントラストなどの表示態様の制御を行うか否かを図33のフローチャートに従って選択する。この図33のサブルーチンは、図2のステップ74の表示態様選択処理として一定周期毎に実行される。
図33では、ステップ820で図1の表示態様選択スイッチ41がオンであるかオフであるかを判断する。表示態様選択スイッチ41がオフの場合、本サブルーチンを終了し、オンの場合は次のステップ822に進む。
ステップ822では、動作モードが所定モードであるか否かを判断する。ここで、所定モードとして、例えば図8の初期変動処理、図9の高速変動処理、図10の左図柄減速停止処理、図11の中図柄減速停止処理、及び図12の右図柄減速停止処理のモードを指定する。
動作モードが上記所定モードでない場合、本サブルーチンを終了し、上記所定モードの場合は、ステップ824に進んで液晶表示パネル16iの表示画像のコントラスト及び透過率を初期値に設定して本サブルーチンを終了する。即ち、D1=10、D2=10、D3=10に設定する。設定された値は、次の周期で実行される図1のステップ60のポート出力処理で出力されて有効となる。これによって所定モードの各タイミングでセットされた値は初期値に戻されて、所定モードでの表示態様は、初期設定での表示態様となる。例えば、図9の高速変動処理でも特別図柄の視認性やコントラストは低下しない。表示態様選択スイッチ41は遊戯者によってオンオフを切り替え可能とされるので、高速変動中でも特別図柄をよく見たい遊戯者の要望に答えることができる。
なお、本実施の形態において、D1信号による全体画像のコントラスト制御とD2信号による図柄面若しくは前景の透過率制御とを二律背反としたが、各タイミングに応じて全体コントラストと透過率とを同時に変化させる制御を行うようにしても良い。
また、上記例では図柄の高速変動中などにコントラストを低下させたり透過率を低下させたりしたが、これに限定されるものではない。例えば図柄の高速変動中に液晶表示パネル16iの全画面をオフにしたり白黒画面に切り替えるなど配色を制御して目を疲れにくくすることも可能である。さらに、液晶表示パネル16iのバックライトの明るさを制御して目を疲れにくくすることもできる。