JP4368932B2 - プラズマドーピング処理装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体製造装置及び製造方法に関し、特に不純物を半導体基板等の固体試料である基板の表面に導入するプラズマドーピング処理装置及び方法に関するものである。
固体試料である基板の表面に不純物を導入する技術としては、不純物をイオン化して低エネルギーで固体中に導入するプラズマドーピング法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図14はプラズマ処理装置の構成を示している(例えば、特許文献2及び3参照)。図14において真空容器111内にシリコン基板よりなる試料106を載置するための下部電極103が設けられている。
真空容器111内にガス供給装置110内に設置されているドーピング原料ガス供給装置110aとドーピング原料ガス供給装置110cより所望の不純物元素を含むドーピング原料ガスを供給し、希釈用ガス供給装置110bと希釈用ガス供給装置110dより希釈用ガスを供給し、ドーピング原料ガスと希釈用ガスとが混合されたドーピング用ガスが、第1ガス供給配管142と第2ガス供給配管143をそれぞれ通り、ガス供給口109を介して真空容器111内に供給される。真空容器111内の圧力を一定に保つために調圧弁102が設けられており、供給されたドーピング用ガスは真空容器111内を通り、排気ポンプ101より排気される。真空容器111の上面に誘電体窓107としての石英天板が設けられ、その上にプラズマ励起用のコイル108が設けられている。コイル108には高周波電源105が接続され、コイル108に高周波を供給できるようになっている。コイル108に供給された高周波によって生成された電場は、誘電体窓107を介して真空容器111内に供給される。この電場によって真空容器111内に供給されたドーピング原料ガスがエネルギーを受取り、プラズマドーピングに影響を及ぼすイオン又はラジカルなどのプラズマ状態となる。また、下部電極103には高周波電源104が接続されており、下部電極103に所望の電圧を発生させることが可能となっており、この下部電極103に発生した電圧はプラズマに対して負の電位を持っている。また、下部電極103内に設置させている静電吸着電極118に直流電源119より電圧を印加することにより(図15又は図16参照)、試料106は下部電極103と静電吸着し、試料106と下部電極103の間に、基板冷却用ガスとしてヘリウムガスを供給する。
前記試料106と前記下部電極103の間にヘリウムガスを供給する方式は図15に記載している閉ループ制御方式と、図16に記載している開ループ制御方式が知られている。
図15における閉ループ制御方式において、前記ヘリウムガスは、ヘリウムガス供給口120より供給され、バルブ113を介し、基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット114に入り、基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット114で調圧兼流量制御されつつバルブ115を通って前記試料106と前記下部電極103の間に供給される。その際、バルブ116は閉状態である。一方、供給したヘリウムガスを排気ポンプ117で排気する場合、バルブ116は開状態となる。
また、図16における開ループ制御方式において、前記ヘリウムガスは、ヘリウム供給口120より供給され、バルブ128を介し、基板冷却用ヘリウムガス流量制御ユニット123に入り、基板冷却用ヘリウムガス流量制御ユニット123で流量制御された前記ヘリウムガスが、バルブ127、126を通り試料106と下部電極103の間に供給される。その際、バルブ121は閉状態である。供給された前記ヘリウムガスは、基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット124に入り、基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット124で調圧兼流量制御された前記ヘリウムガスは、バルブ125、122を通り、排気ポンプ117にて排気される。供給されたヘリウムガスを排気する場合は、バルブ121は開状態となる。
このような構成のプラズマ処理装置においてガス供給口109より真空容器内111に供給されたプラズマドーピング原料ガス、例えば、Bが高周波電力を印加されたコイル108によって生成された電場によってプラズマ状態となり、そのプラズマ中のボロンイオンが高周波電源104によって下部電極103に発生したプラズマに対して負の電位を持つ電圧によって試料106の表面に導入される。
このようにして不純物が導入された試料106の上に金属配線層を形成した後、所定の酸化膜雰囲気の中において金属配線層の上に薄い酸化膜を形成し、その後、CVD装置等により試料106上にゲート電極を形成すると、例えば、MOSトランジスタが得られる。
従来のプラズマ処理装置では、制御装置140の下に、図15における閉ループ制御方式では、基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット114にて前記ヘリウムガスの流量を測定し、また、図16における開ループ制御方式では、基板冷却用ヘリウムガス流量制御ユニット123と基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット124にて前記ヘリウムガスの流量を測定し、前記ヘリウムガスが真空容器111内に漏れているか否かを閾値によって判定する。もし、前記ヘリウムガスが真空容器111内に漏れていると判定された場合には、プラズマ処理を中断する。次いで、制御装置140の下に、図示しない公知の方法などで、真空容器111から、前記プラズマ処理が中断した試料106を取り出し、以後の試料106の処理を終了する。
プラズマドーピング処理装置においても、前記ヘリウムガスが真空容器111内に漏れているか否かを閾値によって判定し、前記ヘリウムガスが真空容器111内に漏れていると判定された場合には、プラズマドーピング処理を中断する。次いで、制御装置140の下に、図示しない公知の方法などで、真空容器111から、前記プラズマドーピング処理が中断した試料106を取り出し、以後の試料106の処理を終了する。
米国特許4,912,065号公報 特開2005−72521号公報 特開2004−47696号公報
本発明者らは、試料106と下部電極103の間に供給するヘリウムガスが、数千回に一回、真空容器111内へ漏れ出すことがわかってきた。前記真空容器111内に漏れ出した前記ヘリウムガスの流量が大きい場合には、所望する試料106への不純物の導入の量の許容値を超えて不純物の導入量が変動してしまうことになる。その許容値を超えた前記試料106は、それ以降の処理工程に進めず不良品となる為、歩留まりが低下してしまうという課題がある。
更に、制御装置140の制御の下に、ヘリウムガスの真空容器111内への漏れ量の判定基準を厳しくしただけでは、前述のようにプラズマ処理又はプラズマドーピング処理が中断してしまい、試料106に所望の不純物の量の導入が行えず、それ以降の処理工程に進めず不良品となる為、歩留まりが低下してしまうという課題がある。
本発明の目的は、プラズマドーピングにおいて、高精度の不純物の導入量の再現性を得られて歩留まりを向上させるプラズマドーピング処理装置及び方法を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、上部に天板を有する真空容器と、
前記真空容器内に配置され、基板を載置する下部電極と、
前記下部電極に高周波電力を印加する高周波電源と、
前記真空容器内を排気するガス排気装置と、
前記真空容器内に、不純物を含むドーピング原料ガスと希釈用ガスとを含むプラズマドーピング用ガスを供給するプラズマドーピング用ガス供給装置とを備えた装置であって、
前記基板と前記下部電極の間に供給される基板冷却用ガスの流量を測定して前記基板冷却用ガスの前記真空容器内への漏れ量を測定する流量測定装置と、
プラズマドーピングの時間と前記基板への不純物導入量の関係情報と、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正、又は、前記プラズマドーピングの時間の修正のうちのいずれのプラズマドーピングのパラメータの修正を行うかの選択情報とを記憶する記憶部と、
前記プラズマドーピングの動作制御を行う制御部と、前記制御部により制御されて前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて、前記真空容器内へ前記基板冷却用ガスが漏れているのか、漏れていないのかを判定する判定部とを有する制御装置とを備え、
前記制御装置の前記制御部は、前記真空容器内へ前記基板冷却用ガスが漏れていると前記判定部で判定される場合には、前記記憶部に記憶された選択情報を参照して、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正、又は、前記プラズマドーピングの時間の修正のいずれかのプラズマドーピングのパラメータの修正を自動的に選択し、前記プラズマドーピングの時間の修正が選択される場合には、前記記憶部に記憶された前記プラズマドーピングの時間と前記基板への不純物導入量の関係情報を基に、前記プラズマドーピング処理時間の長さを決定し、決定した時間長さまで前記プラズマドーピング処理時間を長くするように前記高周波電源と前記ガス排気装置と前記プラズマドーピング用ガス供給装置とを動作制御する一方、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が選択される場合には、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量と同等の前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を動作制御することにより、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を動作制御するものである、プラズマドーピング処理装置を提供する。
本発明の第態様によれば、前記制御装置の前記制御部は、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量の110%から90%までの流量の範囲内で前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を動作制御することにより、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を動作制御するものである、第3の態様に記載のプラズマドーピング処理装置を提供する。
本発明の第態様によれば、前記制御装置の前記制御部は、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量が誤差判定用閾値以下であると前記判定部で判定される場合には、前記プラズマドーピングのパラメータの修正を行うことなくプラズマドーピング処理を行なう一方、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量が前記誤差判定用閾値を越えると前記判定部で判定される場合には、前記プラズマドーピングのパラメータの修正を行ったのちプラズマドーピング処理を行なうものである、第1又は2の態様に記載のプラズマドーピング処理装置を提供する。
本発明の第態様によれば、前記制御装置の前記制御部は、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量が処理許容閾値以下であると前記判定部で判定される場合には、前記プラズマドーピングのパラメータの修正を行ったのちプラズマドーピング処理を行なう一方、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量が前記処理許容閾値を越えると前記判定部で判定される場合には、プラズマドーピング処理を停止させるものである、第1又は2の態様に記載のプラズマドーピング処理装置を提供する。
本発明の第態様によれば、前記基板冷却用ガスはヘリウムガスである第1〜のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理装置を提供する。
本発明の第態様によれば、前記プラズマドーピング用ガス供給装置は、Bを含むガスを前記ドーピング原料ガスとして供給する装置である第1〜のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理装置を提供する。
本発明の第態様によれば、前記プラズマドーピング用ガス供給装置は、ボロンを含みかつ希ガス又は水素で希釈しているガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給する装置である第1〜のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理装置を提供する。
本発明の第態様によれば、前記プラズマドーピング用ガス供給装置は、ボロンを含みかつヘリウム又は水素で希釈しているガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給する装置である第1〜のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理装置を提供する。
本発明の第態様によれば、前記プラズマドーピング用ガス供給装置は、前記不純物を含みかつ希ガス又は水素で希釈したガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給する装置であり、前記不純物を含む前記ドーピング原料ガスの濃度は5.0質量%以下である第1〜のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、基板を、上部に天板を有する真空容器内の下部電極に載置し、
前記下部電極に高周波電力を高周波電源から印加し、前記真空容器内をガス排気装置で排気するとともに、前記真空容器内に、不純物を含むドーピング原料ガスと希釈用ガスとを含むプラズマドーピング用ガスをプラズマドーピング用ガス供給装置から供給し、
前記基板と前記下部電極の間に基板冷却用ガスを供給し、
前記基板冷却用ガスの流量を測定して前記基板冷却用ガスの前記真空容器内への漏れ量を流量測定装置で測定し、
制御装置の制御部により制御されて前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて、前記真空容器内へ前記基板冷却用ガスが漏れているのか、漏れていないのかを前記制御装置の判定部で判定し、
前記真空容器内へ前記基板冷却用ガスが漏れていると前記判定部で判定される場合には、記憶部に記憶されかつ前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正、又は、前記プラズマドーピングの時間の修正のうちのいずれの修正を行うかの選択情報を前記制御部が参照して、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正、又は、前記プラズマドーピングの時間の修正のいずれかのプラズマドーピングのパラメータの修正を前記制御部により自動的に選択し、
前記プラズマドーピングの時間の修正が前記制御部により選択される場合には、前記記憶部に記憶された前記プラズマドーピングの時間と前記基板への不純物導入量の関係情報を基に、前記プラズマドーピング処理時間の長さを前記制御部により決定し、決定した時間長さまで前記プラズマドーピング処理時間を長くするように前記高周波電源と前記ガス排気装置と前記プラズマドーピング用ガス供給装置とを前記制御部により動作制御する一方、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が前記制御部により選択される場合には、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量と同等の前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御部により動作制御することにより、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御部により動作制御し、
その後、前記基板に対してプラズマドーピングを行なう、
プラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第11態様によれば、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が前記制御部により選択される場合でかつ前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するとき、前記真空容器内に供給する前記希釈ガスの流量若しくは前記不純物ガスの質量濃度と、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質のダミー基板のシート抵抗の値との関係情報を基に、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するようにした、第10の態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第12態様によれば、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が前記制御部により選択される場合でかつ前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御する前に、
前記不純物プラズマドーピングを、前記基板に代えて、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質のダミー基板に対して行い、前記ダミー基板に不純物を導入し、
次いで、前記ダミー基板の前記不純物をアニールにより電気的に活性化させ、
次いで、前記ダミー基板のシート抵抗の値を測定し、測定結果を記憶部に記憶し、更に、前記真空容器内に供給する不純物ガスの流量は変更せずに前記希釈ガスの流量を変更し、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質の別のダミー基板に不純物を導入し、
次いで、前記別のダミー基板の基板不純物をアニール装置により電気的に活性化させ、
次いで、前記別のダミー基板のシート抵抗の値を測定し、測定結果を前記記憶部に記憶して、前記真空容器内に供給する希釈ガスの流量若しくは前記不純物ガスの質量濃度とシート抵抗の関係情報を前記記憶部に記憶したのち、
前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するとき、前記真空容器内に供給する前記希釈ガスの流量若しくは前記不純物ガスの質量濃度と、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質のダミー基板のシート抵抗の値との関係情報を基に、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するようにした、第10の態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第13態様によれば、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が前記制御部により選択される場合でかつ前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御する前に、
前記不純物プラズマドーピングを、前記基板に代えて、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質のダミー基板に対して行い、前記ダミー基板に不純物を導入し、
次いで、前記ダミー基板の前記不純物をアニールにより電気的に活性化させ、
次いで、前記ダミー基板のシート抵抗の値を測定し、測定結果を記憶部に記憶し、更に、前記プラズマドーピングの時間を変更し、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質の別のダミー基板に不純物を導入し、
次いで、前記別のダミー基板の基板不純物をアニール装置により電気的に活性化させ、
次いで、前記別のダミー基板のシート抵抗の値を測定し、測定結果を前記記憶部に記憶して、プラズマドーピングの時間とシート抵抗の関係情報を前記記憶部に記憶したのち、
前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するとき、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じてプラズマドーピング処理時間を長くするように前記高周波電源と前記ガス排気装置と前記プラズマドーピング用ガス供給装置と前記直流電源とを前記制御装置の前記制御部で動作制御するようにした、第10の態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第14態様によれば、前記高周波電源と前記ガス排気装置と前記プラズマドーピング用ガス供給装置と前記直流電源とを前記制御装置の前記制御部で動作制御するとき、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に基づき前記基板冷却用ガスが前記真空容器内に漏れていないと前記制御装置の前記判定部により判定された場合は、前記制御装置の前記制御部による前記プラズマドーピングのパラメータの修正を行なうことなく前記プラズマドーピングを行う一方、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に基づき前記基板冷却用ガスが前記真空容器内に漏れていると前記制御装置の前記判定部により判定されかつ前記プラズマドーピングの時間の修正が前記制御部により選択された場合は、前記制御装置の前記制御部の制御の下に前記記憶部に記憶した前記関係情報と前記流量測定装置で測定された前記漏れ量との比較を行った結果として求められた前記プラズマドーピング時間の長さに、前記プラズマドーピング時間を長くするように前記高周波電源と前記ガス排気装置と前記プラズマドーピング用ガス供給装置と前記直流電源とを前記制御装置の前記制御部で動作制御するようにした第10の態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第15態様によれば、前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するとき、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に基づき前記基板冷却用ガスが前記真空容器内に漏れていないと前記制御装置の前記判定部により判定された場合は、前記制御装置の前記制御部による前記プラズマドーピングのパラメータの修正を行なうことなく前記プラズマドーピングを行う一方、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に基づき前記基板冷却用ガスが前記真空容器内に漏れたと前記制御装置の前記判定部により判定されかつ前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が前記制御部により選択された場合には、前記制御装置の前記制御部の制御の下に、前記基板冷却用ガスの流量を、前記希釈用ガスの流量から減らした状態で前記真空容器内に供するように、前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御する第10の態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第16態様によれば、前記基板冷却用ガスはヘリウムガスである第10〜15のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第17態様によれば、前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、前記不純物を含みかつ希ガス又は水素で希釈したガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給し、前記不純物を含む前記ドーピング原料ガスの濃度が5.0質量%以下である第10〜15のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第18態様によれば、前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、ボロンを含みかつ希ガス又は水素で希釈しているガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給する第10〜15のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第19態様によれば、前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、Bを含むガスを前記ドーピング原料ガスとして供給する第10〜15のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第20態様によれば、前記基板冷却用ガスはヘリウムガスである第10〜15のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第21態様によれば、前記プラズマドーピング用ガス供給装置より前記真空容器内に前記プラズマドーピング用ガスを供給するとき、ボロンを含みかつ希ガス又は水素で希釈している前記プラズマドーピング用ガスの総流量は、前記基板と前記下部電極の間に供給する前記基板冷却用ガスの前記真空容器内への漏れ量の誤差判定用閾値をX cm/分とした場合、500×X cm/分以下である第10〜15のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第22態様によれば、前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、前記プラズマドーピング用ガスの前記希釈用ガスはヘリウムガスである第10〜15のいずれか1つの態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第23態様によれば、前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、前記プラズマドーピング用ガスにおいて、前記ボロンに代えて、リンとする第18の態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
本発明の第24態様によれば、前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、前記プラズマドーピング用ガスにおいて、前記ボロンに代えて、砒素とする第18の態様に記載のプラズマドーピング処理方法を提供する。
プラズマドーピング処理で試料である基板に不純物の導入を行う際に、基板冷却用ガスが前記真空容器内へ漏れ出した場合でも、本発明によって前記真空容器内への前記基板冷却用ガスの漏れによるシート抵抗の変動を補正することができる。
したがって、プラズマドーピングによる不純物の導入量の再現性を高精度化することができ、歩留まりを改善することが可能となる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1の実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置は、図1Aに示すように、上部に天板7を有する真空容器(真空室の一例)11と、前記真空容器11内の中間部に配置されるとともに試料の一例としての基板6をその上面に載置する下部電極3と、前記下部電極3に高周波電力を印加する高周波電源4と、前記真空容器11の底面に配置されて前記真空容器11内を排気するガス排気装置1と、前記真空容器11内にプラズマドーピング用ガスを供給するガス供給装置10と、前記下部電極3内に配置された静電吸着用の電極18と、前記静電吸着用電極18に電圧を印加する直流電源19とを備えて構成し、前記試料6に対してプラズマドーピングを行なうようにしたものである。
ガス供給装置10は、ドーピング原料ガス供給装置10aと希釈用ガス供給装置10bとからそれぞれ所望の不純物元素を含むドーピング原料ガス、例えば、Bガスと希釈用ガスとが供給されてガス供給配管42で混合されたのち、ガス供給口9を介して真空容器11内に供給される。よって、ガス供給装置10は、不純物を含みかつ希ガス又は水素で希釈したガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給する装置であり、前記不純物を含む前記ドーピング原料ガスの濃度は5.0質量%以下であるのが好ましい。もし、ドーピング原料ガスの濃度が5.0質量%より大きいガスを使用する場合、Bの爆発の可能性も出る為、使用しないことが好ましい。また、5.0質量%以上のガスを作成することが困難である。したがって、使用可能な、不純物を含むガスとしては、Bのみのガスを使用し、Bのみのガスを希釈用ガスと混合して供給するか、5.0質量%以下の不純物含むガスと希釈用ガスを混合して供給するかのどちらかのガスを使用することになる。しかしながら、Bのみを使用し、希釈用ガスと混合した場合、爆発の危険性の大きな濃度に容易に混合できてしまい、危険である。その為、5.0質量%以下の不純物を含むガスを使用することが好ましい。
真空容器11内の圧力を一定に保つために調圧弁2が真空容器11の底面に設けられており、真空容器11内に供給されたドーピング用ガスは真空容器11内を通り、調圧弁2通って排気ポンプ1より排気される。
真空容器11の上面には誘電体窓7としての石英天板が設けられ、その上にプラズマ励起用のコイル8が設けられている。コイル8には高周波電源5が接続され、コイル8に高周波を供給できるようになっている。コイル8に供給された高周波によって生成された電場は、誘電体窓7を介して真空容器11内に供給される。この電場によって真空容器11内に供給されたドーピング原料ガスがエネルギーを受取り、プラズマドーピングに影響を及ぼすイオン又はラジカルなどのプラズマ状態となる。
また、下部電極3には高周波電源4が接続されており、下部電極3に所望の電圧を発生させることが可能となっており、この下部電極3に発生した電圧はプラズマに対して負の電位を持っている。
また、下部電極3内に設置させている静電吸着電極18に直流電源19より電圧を印加することにより(図2又は図3参照)、試料6は下部電極3と静電吸着し、試料6と下部電極3の間に、基板冷却用ガスの一例としてのヘリウムガスを供給する。前記試料6と前記下部電極3の間にヘリウムガスを供給する方式としては、図2に記載している閉ループ制御方式と、図3に記載している開ループ制御方式が知られている。
まず、図2における閉ループ制御方式においては、前記基板冷却用ガスの一例としてのヘリウムガスは、ヘリウムガス供給装置20より供給され、基板冷却用ガス供給配管50を通り、バルブ13を介して、流量測定装置(漏れ量測定装置)の一例としての基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14に入る。基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット14では、前記基板冷却用のヘリウムガスの調圧及び流量制御を行いつつ、さらに、基板冷却用ガス供給排気配管52のバルブ15を通って、前記試料6と前記下部電極3の間に供給される。その際、排気ポンプ17に連結された排気配管51に設けられたバルブ16は閉状態である。一方、供給したヘリウムガスを排気ポンプ17で排気する場合、バルブ13は閉状態でかつバルブ15及びバルブ16は開状態となる。
また、図3における開ループ制御方式においては、前記基板冷却用のヘリウムガスは、ヘリウムガス供給装置20より供給され、基板冷却用ガス供給配管54を通り、バルブ28を介して、基板冷却ガス用流量制御ユニット23に入る。基板冷却ガス用流量制御ユニット23では、前記基板冷却用のヘリウムガスの流量制御を行いつつ、さらに、基板冷却用ガス供給配管54のバルブ27を通り、さらに、基板冷却用ガス供給排気配管55のバルブ26を通って、前記試料6と前記下部電極3の間に供給される。その際、排気ポンプ17に連結された排気配管56に設けられたバルブ21は閉状態である。一方、供給された前記ヘリウムガスは、排気配管57を通り、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24に入る。基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット24では、排気配管57から排気される基板冷却用ヘリウムガスの調圧及び流量制御を行いつつ、前記ヘリウムガスは、排気配管57のバルブ25、22を通り、排気ポンプ17にて排気される。このとき、バルブ21は開状態となる。なお、この方式では、基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24と制御装置100の演算機能(後述する制御装置100の演算部100a)とにより、流量測定装置(漏れ量測定装置)の一例を構成する。
また、制御装置100は、プラズマドーピングの処理の動作制御を行なうものであって、高周波電源4と、ガス排気装置1と、ガス供給装置10と、直流電源19と、高周波電源5と、排気ポンプ17と、ヘリウムガス供給装置20とに接続されてそれぞれの動作制御を行なうとともに、図2における閉ループ制御方式では基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット14に、図3における開ループ制御方式では基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット24に接続されてそれぞれの動作制御を行なう。制御装置100の一例としては、図1Bに示すように、前記動作制御を行う制御部100cと、制御部100cにより制御される演算部100aと、制御部100cにより制御される判定部100bと有している。制御装置100には、さらに、プラズマドーピングの処理の動作制御に必要な情報及びデータを記憶する記憶部101が接続されている。また、図3における開ループ制御方式において基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット24が制御装置100に接続される場合には、基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット24とから出力される流量差を演算する演算機能を内蔵し、演算結果に基づいて、基板冷却ガス用流量制御ユニット23又は基板冷却用ヘリウムガス調圧兼流量制御ユニット24を動作制御可能としている。この制御装置100は、以下で詳細に説明するが、前記流量測定装置で測定された流量(漏れ量)に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させる(例えば、漏れ量が多ければ、その分だけ前記希釈用ガスの供給量を減少させる)ように前記プラズマドーピング用ガス供給装置10を制御するか、又は、前記流量測定装置で測定された流量(漏れ量)に応じてプラズマドーピング処理時間を長くする(例えば、漏れ量が多ければ、その分だけプラズマドーピング処理時間を長くする)ように前記高周波電源4と前記ガス排気装置1と前記プラズマドーピング用ガス供給装置10と前記直流電源19とヘリウムガス供給装置20などを制御するようにしている。
このような構成のプラズマドーピング処理装置においてガス供給口9より真空容器内11に供給されたプラズマドーピング原料ガス、例えば、Bが高周波電力を印加されたコイル8によって生成された電場によってプラズマ状態となり、そのプラズマ中のボロンイオンが高周波電源4によって下部電極3に発生したプラズマに対して負の電位を持つ電圧によって試料6の表面に導入される。
このようにして不純物が導入された試料6の上に金属配線層を形成した後、所定の酸化膜雰囲気の中において金属配線層の上に薄い酸化膜を形成し、その後、CVD装置等により試料6上にゲート電極を形成すると、例えば、MOSトランジスタが得られる。
一般に、プラズマドーピング処理装置において、試料6の表面への不純物の導入量の制御は、プラズマドーピングの処理時間と不純物の質量濃度で制御している。ここで、前述の従来の制御装置140の下にヘリウムガスの真空容器111内への漏れが無いと閾値によって判定された場合において、閾値以下のヘリウムガスが真空容器111内に漏れていた場合においても、プラズマ中の試料106に導入すべき不純物の濃度が低下し、単位時間当たりの試料106の表面への不純物の導入量が減少してしまう。従って、所望の時間で、試料106に所望の不純物の量の導入が行えず、試料106は不良品となり、歩留まりが低下してしまうという課題がある。
尚、本発明者らは、この課題は以下の理由によるものであるという知見を得るに至った。その知見を以下に説明する。
互いに同じヘリウムガス供給の機構を有する、プラズマ処理装置、例えば、エッチング処理装置とプラズマドーピング処理装置とで、ヘリウムガスの真空容器11内への漏れの影響を大きさの違いについて説明する。
エッチング処理装置では、真空容器内11へ供給されたガスをプラズマ状態とし、プラズマ粒子(イオン、ラジカル)を多く生成している。これは、基板上にシリコン又はシリコン以外のものをCVD又はPVDによって成膜し、その上にパターニングを行い、パターンで保護されていない部分をエッチングによって、大量に取り除かなければならない為である。一方、プラズマドーピングではパターニングの形をほとんど変化させずに試料106の表面に不純物を導入しなければならない。その為、プラズマ中の粒子(イオン、ラジカル)の数をエッチング処理に比べると、桁違いに少なくしなければならない。
したがって、前述の前記真空容器111内へ少量のヘリウムガスが漏れた場合で、エッチングには影響が出ない場合であっても、プラズマドーピングでは、プラズマドーピングに寄与するプラズマ中の粒子(イオン、ラジカル)の数が非常に少ないので、試料106への不純物の導入量は変動しやすいというものである。
この前記の課題を解決するための手段を以下で説明する。
制御装置100の制御部100cの制御下で、真空容器11内へのヘリウムガスの漏れ量の測定を、図2における閉ループ制御方式においては基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14により行い、図3における開ループ制御方式においては基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24との2つにより行い、測定結果を基に、前記真空容器11内へヘリウムガスが漏れているのか、漏れていないのかの判定を制御装置100の判定部100bにより行うようにしている。以下、これについて、詳細に説明する。
まず、前述した図2における閉ループ制御方式での真空容器11内へのヘリウムガスの漏れ量の測定について説明を行う。
ヘリウムガスは、ヘリウムガス供給装置20より供給配管50を通って供給され、バルブ13を介し、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14に入る。そして、このヘリウムガスは、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14で圧力を所定の圧力、言い換えれば、基板冷却ガス用基準圧力に調整されて、配管50,52及びバルブ15を介して、試料6と下部電極3の間の空間に供給される。その際、バルブ16は閉の状態である。この場合、供給されたヘリウムガスは、排気される場所が無い状態となる。
したがって、試料6と下部電極3の間の空間に供給されたヘリウムガスが真空容器11内に漏れていない場合は、ヘリウムガスが基板冷却ガス用基準圧力に維持されることになり、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14で測定されたヘリウムガスの供給流量は、ほとんど0 cm/分となる。
一方、試料6と下部電極3の間の空間から真空容器11内にヘリウムガスが漏れた場合には、前記供給したヘリウムガスが試料6と下部電極3の間の空間で不足するために、前記ヘリウムガスの圧力(基準圧力)は低下することを基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14で検出する。その低下した圧力を、低下する前の圧力(基準圧力)にするためには、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14からヘリウムガスの供給が必要である。例えば、ヘリウムガスが基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14から常に2.0 cm/分供給されていたとすると、真空容器11内にはヘリウムガスが約2.0 cm/分だけ漏れているということになる。このようにして、真空容器11内へのヘリウムガスの漏れの量(漏れ量)の測定を行う。言い換えれば、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14では、試料6と下部電極3の間の空間へ供給する基板冷却用ヘリウムガスの流量と圧力とを測定しておき、所定の圧力が維持できない場合には、所定の圧力が維持できるだけの流量を試料6と下部電極3の間の空間へ供給する。このときの流量を測定すれば、真空容器11内へのヘリウムガスの漏れの量(漏れ量)を測定していることになる。
次に、図3における開ループ制御方式での真空容器11内へのヘリウムガスの漏れ量の測定について説明を行う。
ヘリウムガスは、ヘリウムガス供給装置20より供給配管54を通って供給され、バルブ28を介し、基板冷却ガス用流量制御ユニット23に入る。そして、このヘリウムガスは、基板冷却ガス用流量制御ユニット23より、ある流量、例えば、A cm/分で配管54,55及びバルブ27、26を介して、試料6と下部電極3の間の空間に供給される。その際、バルブ21は閉の状態である。試料6と下部電極3の間の空間に供給されたヘリウムガスは、試料6と下部電極3の間の空間を通り、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24に入る。この基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24にて、前記供給されたヘリウムガスの圧力を所定の圧力に調整する。前記ヘリウムガスの圧力を所定の圧力に調整するためには、余剰分の前記ヘリウムガスを、排気配管57及びバルブ25と22を介して排気ポンプ17に排気する必要がある。その際、バルブ21は閉状態である。この場合、試料6と下部電極3の空間に供給された前記ヘリウムガスが、試料6と下部電極3の間の空間から真空容器11内に漏れていない場合、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24で測定されるヘリウムガスの流量は、基板冷却ガス用流量制御ユニット23にて供給されたヘリウムガスの流量とほぼ同じになる。
一方、試料6と下部電極3の間にて真空容器11内に前記ヘリウムガスが漏れた場合には、前記供給したヘリウムガスが不足し、圧力は低下することになる。ヘリウムガスの圧力を低下前の圧力に調整するために、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24にて排気していた余剰分のヘリウムガスの量を調整する必要がある。例えば、基板冷却ガス用流量制御ユニット23よりA=10.0 cm/分のヘリウムガスを供給していたとすると、試料6と下部電極3の間からヘリウムガスが真空容器11内に2.0 cm/分漏れていた場合、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24では8.0 cm/分の流量が測定される。したがって、基板冷却ガス用流量制御ユニット23より供給しているヘリウムガスの流量と、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24で測定されるヘリウムガスの流量との差が、真空容器11内へのヘリウムガスの漏れ量となる。この差を、基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24とから流量情報が入力される制御装置100の演算機能を利用して求める(一例としては、制御装置100の演算部100aの演算により求める)。このようにして、真空容器11内へのヘリウムガスの漏れの量の測定を、基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24と制御装置100の演算機能(制御装置100の演算部100a)とにより行う。
ここで、試料6の不純物導入量とシート抵抗の間には、試料6の表面に不純物の導入量が多い場合は、前記試料6のシート抵抗の値は低くなり、不純物の導入量が少ない場合には、シート抵抗の値は高くなるという反対の関係にある。以後、試料6への不純物の導入量についてシート抵抗のみで関係を記述する。
なお、本来、試料6への不純物の導入量についてはドーズ量で表される。
ここで、ドーズ量とは、プラズマドーピング処理によって試料基板に導入された所望の不純物元素の量である。図17に、公知の同じ熱処理を行った試料のシート抵抗とドーズ量の関係のグラフを示す。図17に示すように、ドーズ量が多い場合とそれに比べて少ない場合のシート抵抗は、ドーズ量が多い試料の方がドーズ量が少ない試料よりも小さくなるという関係にある。
シート抵抗とドーズ量の間には、図17に示すようなシート抵抗が増加する場合にはドーズ量は減少するという関係にある。従って、「所望のシート抵抗を得る」ということは、言い換えれば、「所望のドーズ量を得る」ということである。
所望のドーズ量は、単位時間当たりに試料基板に導入できる量に対し、プラズマドーピング時間を設定することで得ることができる。従って、所望のドーズ量をD、単位時間当たりに試料基板に導入できる不純物元素の量をAcm・sec−1、プラズマドーピング時間をTsecとすると、D=A×T の関係にある。
例えば、所望のドーズ量D(=A×T)を得たい場合に、単位時間当たりに試料基板に導入できる不純物元素の量AがΔAだけ減少してA(=A−ΔA)となった場合、プラズマドーピング時間TをΔTだけ増加させ、T(=T+ΔT)と設定することで、所望のドーズ量D(=A×T)を得ることができる。
ここで、単位時間当たりに試料基板に導入できる不純物元素の量Aは、真空容器内のドーピング原料ガス濃度を減少させることにより減少し、逆にドーピング原料ガス濃度を増加させることにより増加する。
また、プラズマドーピング時間Tの設定を変更しない場合に、所望のドーズ量Dを得るには、単位時間当たりに試料基板に導入できる不純物元素のAを一定に保つことで可能となる。真空容器内に冷却用ガスが漏れた場合には、希釈用ガスの供給量を減少させることで、単位時間当たりに試料基板に導入できる不純物元素の量Aを一定に保つことが可能である。
ドーズ量を測定することに比べ、シート抵抗を測定することの方が容易である為、本願では、本発明の説明に、シート抵抗を用いて説明している。
まず、処理すべき基板に対してプラズマドーピングを行なう前に、希釈用ガスの一例としてのヘリウムガスの流量若しくは不純物濃度とシート抵抗の関係のデータ(関係情報)と、プラズマドーピング時間とシート抵抗の関係のデータ(関係情報)を予め取得して、記憶部101に記憶させておく。このため、図5において、希釈用ヘリウムガスの流量の違いとシート抵抗の関係情報を取得するためのフローを示す。
(ステップS51−1)
真空容器11内に、プラズマドーピングを行なう基板と同じ大きさでかつ同じ材質の第1のダミー基板を搬入したのち、真空容器11内にガス供給装置10よりFa cm/分のドーピング原料ガスとFb cm/分の希釈ガス流量を供給し、プラズマドーピングを行い、前記第1のダミー基板に不純物を導入する。ドーピング原料ガスの流量Fa cm/分の一例としては15 cm/分、希釈ガス流量Fb cm/分の一例としては35 cm/分が挙げられる。
(ステップS51−2)
真空容器11内に、前記第1のダミー基板に代えて、プラズマドーピングを行なう基板と同じ大きさでかつ同じ材質の別のダミー基板(第2のダミー基板)を搬入したのち、真空容器11内にガス供給装置10よりFa cm/分のドーピング原料ガスと(Fb+fb) cm/分の希釈ガス流量を供給し、プラズマドーピングを行い、前記第2のダミー基板に不純物を導入する。プラズマドーピング用ガスの濃度はステップS51−1よりも低濃度である。ここで、fb cm/分の一例としては1.0 cm/分である。
(ステップS51−3)
真空容器11内に、前記第2のダミー基板に代えて、プラズマドーピングを行なう基板と同じ大きさでかつ同じ材質のさらに別のダミー基板(第3のダミー基板)を搬入したのち、真空容器11内に供給装置10よりFa cm/分のドーピング原料ガスと(Fb+fb) cm/分の希釈ガス流量を供給し、プラズマドーピングを行い、前記第3のダミー基板に不純物を導入する。本フローでは、供給する希釈ガス流量fbは先の希釈ガス流量fbよりも大きい場合であり、プラズマドーピング用ガスの濃度はステップS51−2よりもさらに低濃度である。
ここで、本フローでは、ステップS51−1〜S51−3に記載したように、3種類のプラズマドーピング用ガスの濃度のデータの取得を行っているが、3種類以上のデータを取得しても問題は無く、取得データ種は多い方が望ましい。ここで、fb cm/分の一例としては5 cm/分である。
(ステップS52)
次いで、制御装置100の制御部100cの制御の下に、図示しない公知の方法などで、真空容器11からそれぞれのダミー基板を取り出して、それぞれのダミー基板を図示しないアニール装置に投入し、それぞれのダミー基板の不純物をアニールにより電気的に活性化させる。
(ステップS53)
次いで、それぞれのダミー基板のシート抵抗を四探針法などで測定し、そのシート抵抗の情報と希釈ガスの流量若しくは不純物ガス濃度の情報を、記憶部101に記憶させる。このようにして記憶部101に記憶させる情報の一例を図6に示す。図6は、所望の希釈用ヘリウムガスの流量に対するヘリウムガスの増加量とシート抵抗との関係情報を示すグラフである。ステップS51−1においてFb cm/分の希釈ガス流量でのシート抵抗はRS0であり、ステップS51−2においてFb cm/分の希釈ガス流量に対してfb cm/分の希釈ガス流量を増加させたときのシート抵抗はRS1であり、ステップS51−3においてFb cm/分の希釈ガス流量に対してfb cm/分の希釈ガス流量を増加させたときのシート抵抗はRS2である。よって、希釈ガス流量が増加するにつれて、シート抵抗が増加する(言い換えれば、不純物の導入量が少なくなる)ことがわかる。ここで、シート抵抗RS1の一例としては、シート抵抗RS0を基準にして、(RS0×0.95) ohm/sq.であり、シート抵抗RS2の一例としては、シート抵抗RS0を基準にして、(RS0×0.90) ohm/sq.である。シート抵抗RS0の一例としては、250 ohm/sq.である。
また、処理すべき基板に対してプラズマドーピングを行なう前に、プラズマドーピング時間とシート抵抗の関係情報を予め取得して、記憶部101に記憶させておく。このため、図7において、プラズマドーピング時間とシート抵抗の関係情報を取得するためのフローを示す。
(ステップS71−1)
真空容器11内に、プラズマドーピングを行なう基板と同じ大きさでかつ同じ材質の第4のダミー基板を搬入したのち、真空容器11内にガス供給装置10よりFa cm/分のドーピング原料ガスとFb cm/分の希釈ガス流量を供給し、プラズマドーピング時間α秒(0<α)にてプラズマドーピングを行い、前記第4のダミー基板に不純物を導入する。プラズマドーピング時間α秒の一例としては、60秒である。
(ステップS71−2)
真空容器11内に、前記第4のダミー基板に代えて、プラズマドーピングを行なう基板と同じ大きさでかつ同じ材質の別のダミー基板(第5のダミー基板)を搬入したのち、真空容器11内にガス供給装置10よりFa cm/分のドーピング原料ガスとFb cm/分の希釈ガス流量を供給し、プラズマドーピング時間β秒にてプラズマドーピングを行い、前記第5のダミー基板に不純物を導入する。本フローでは時間βの方が時間αより大きい場合である(すなわち、0<α<β)。時間βの一例としては、65秒である。
(ステップS71−3)
真空容器11内に、前記第5のダミー基板に代えて、プラズマドーピングを行なう基板と同じ大きさでかつ同じ材質の別のダミー基板(第6のダミー基板)を搬入したのち、真空容器11内にガス供給装置10よりFa cm/分のドーピング原料ガスとFb cm/分の希釈ガス流量を供給し、プラズマドーピング時間γ秒にてプラズマドーピングを行い、前記第6のダミー基板に不純物を導入する。本フローでは、時間γの方が時間βよりさらに大きい場合である(すなわち、0<α<β<γ)。時間γの一例としては、70秒である。
ここで、本フローでは、ステップS71−1〜S71−3に記載したように、3種類のプラズマドーピング時間のデータの取得を行っているが、3種類以上のデータを取得しても問題は無く、取得データ種は多い方が望ましい。
(ステップS72)
次いで、制御装置100の制御部100cの制御の下に、図示しない公知の方法などで、真空容器11からそれぞれのダミー基板を取り出して、それぞれのダミー基板を図示しないアニール装置に投入し、それぞれのダミー基板の不純物をアニールにより電気的に活性化させる。
(ステップS73)
次いで、それぞれのダミー基板のシート抵抗を四探針法などで測定し、そのシート抵抗の情報とプラズマドーピング時間の情報を、記憶部101に記憶させる。このようにして記憶部101に記憶させる情報の一例を図8に示す。図8は、所望のプラズマドーピング時間とシート抵抗との関係情報を示すグラフである。ステップS71−1においてプラズマドーピング時間α秒でのシート抵抗はRSαであり、ステップS51−2においてプラズマドーピング時間β秒でのシート抵抗はRSβであり、ステップS51−3においてプラズマドーピング時間γ秒でのシート抵抗はRSγである。よって、プラズマドーピング時間が増加するにつれて、シート抵抗が減少する(言い換えれば、不純物の導入量が多くなる)ことがわかる。ここで、シート抵抗RSβの一例としては、シート抵抗RSαを基準にして、(RSα×1.05) ohm/sq.であり、シート抵抗RSγの一例としては、シート抵抗RSαを基準にして、(RSα×1.10) ohm/sq.である。シート抵抗RSαの一例としては、250 ohm/sq.である。
次に、希釈用ヘリウムガスの流量、若しくは不純物濃度とシート抵抗の関係情報のデータ(関係情報)と、プラズマドーピング時間とシート抵抗の関係のデータ(関係情報)の取得が終了したのち、記憶部101に記憶させた、希釈用ヘリウムガスの流量若しくは不純物濃度とシート抵抗の関係のデータ(関係情報)と、プラズマドーピング時間とシート抵抗の関係のデータ(関係情報)に、図13のような関連性を持たせておく。例えば、所望の時間で所望のシート抵抗を得るためのガスの流量が、ドーピング原料ガスFa cm/分で希釈ガス流量がFb cm/分であった場合、希釈ガスの流量がfbcm/分だけ多く供給された場合に所望のシート抵抗を得るための時間は、前記試料6への所望の不純物を導入するプラズマドーピングの時間を時間(β−α)秒だけ増加させることがわかる。また、希釈ガスの流量がfbcm/分だけ多く供給された場合に所望のシート抵抗を得るための時間は、前記試料6への所望の不純物を導入するプラズマドーピングの時間を時間(γ−α)秒だけ増加させることがわかる。よって、希釈ガスの流量がfbcm/分、例えば1.0 cm/分だけ多く供給された場合に所望のシート抵抗を得るための時間は、前記試料6への所望の不純物を導入するプラズマドーピングの時間として(β−α)秒、例えば+5秒である。先の例では、(β−α)秒=(65−60)秒=+5秒である。
図4において、前記課題を解決するためのプラズマドーピングパラメータの修正フローを示す。
(ステップS41)
まず、制御装置100の制御部100cの制御の下に、試料6を下部電極3の上に載置する。
(ステップS42C若しくはステップS42O)
次いで、前記試料6と前記下部電極3の間にヘリウムガスを供給する方式に応じて、ステップS42C若しくはステップS42Oのいずれかを行なう。すなわち、制御装置100の制御部100cの制御の下に、直流電源19より下部電極3内に設置されている静電吸着用電極18に電圧を供給し、試料6を下部電極3に静電吸着させる。その後、試料6と下部電極3の間に基板冷却用ヘリウムガスの供給を行う。より具体的には、図2に記載している閉ループ制御方式の場合には、前記静電吸着後に、ステップS42Cにおいて、試料6と下部電極3との間に基板冷却用ヘリウムガスを圧力B Paで供給する。図3に記載している開ループ制御方式の場合には、前記静電吸着後に、ステップS42Oにおいて、試料6と下部電極3との間に基板冷却用ヘリウムガスを流量A cm/分、圧力B Paで供給する。圧力B Paの一例としては600Paである。
(ステップS43)
次いで、制御装置100の制御部100cの制御の下に、ガス供給装置10よりドーピング原料ガスをFa cm/分の設定で供給を行い、希釈用ガスをFb cm/分の設定で供給を行い、ガス供給口9より真空容器11内へ供給する。
(ステップS44)
次いで、制御装置100の制御部100cの制御の下に、試料6と下部電極3の間に供給したヘリウムガスの真空容器11内への漏れ量の測定を行う。
まず、前述した図2における閉ループ制御方式における、真空容器11内へのヘリウムガスの漏れ量の測定について説明を行う。基板冷却用ヘリウムガスは、ヘリウムガス供給装置20より供給され、バルブ13を介し、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14に入り、試料6と下部電極3の間に供給されるヘリウムガスの圧力が基板冷却ガス供給圧力B Paに調整されて、バルブ15を介して、試料6と下部電極3の間に供給される。その際、バルブ16は閉の状態である。この場合、供給されたヘリウムガスは、排気される場所が無い状態となる。したがって、試料6と下部電極3の間に供給されたヘリウムガスが漏れていない場合、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14でのヘリウムガスの供給流量は、ほとんど0 cm/分となる。ここで、試料6と下部電極3の間から真空容器11内にヘリウムガスが漏れた場合、供給したヘリウムガスが不足するために、ヘリウムガスの圧力は基板冷却ガス供給圧力B Paより低下することを基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14で検出する。その低下した圧力を、基板冷却ガス供給圧力B Paにするために、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14からヘリウムガスが試料6と下部電極3の間に供給される。例えば、ヘリウムガスが常に2.0 cm/分流れていたとすると、真空容器11内にはヘリウムガスが約2.0 cm/分漏れているということになる。このようにして、真空容器11内へのヘリウムガスの漏れの量の測定を基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14で行う。
次に、図3における開ループ制御方式における、真空容器11内へのヘリウムガスの漏れ量の測定について説明を行う。基板冷却用ヘリウムガスは、ヘリウムガス供給装置20より供給され、バルブ28を介し、基板冷却ガス用流量制御ユニット23に入る。基板冷却ガス用流量制御ユニット23により、試料6と下部電極3の間に供給されるヘリウムガスの流量が基板冷却ガス供給流量A cm/分に調整されて、バルブ27、26を介して、試料6と下部電極3の間に供給される。前記供給されたヘリウムガスは、試料6と下部電極3の間を通り、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24に入り、この基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24にて、前記供給されたヘリウムガスの圧力が基板冷却ガス供給圧力B Paになるように調整される。ヘリウムガスを基板冷却ガス供給圧力B Paに調整するために余剰分のヘリウムガスが、バルブ25、22を介して排気ポンプ17に排気される。その際、バルブ21は閉状態である。この場合、前記供給されたヘリウムガスが試料6と下部電極3の間から真空容器11内に漏れていない場合、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24で測定されるヘリウムガスの流量は、基板冷却ガス用流量制御ユニット23にて供給された基板冷却ガス供給流量A cm/分とほぼ同じになる。ここで、試料6と下部電極3の間にて真空容器11内にヘリウムガスが漏れた場合には、基板冷却ガス供給流量A cm/分より減少してヘリウムガスが不足し、圧力は基板冷却ガス供給圧力B Paより低下することを基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24で検出する。ヘリウムガスの圧力を基板冷却ガス供給圧力B Paに調整するために、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24にて排気していた余剰分のヘリウムガスの量を調整する。例えば、基板冷却ガス用流量制御ユニット23より10.0 cm/分のヘリウムガスを供給していた場合とする。試料6と下部電極3の間からヘリウムガスが真空容器11内に2.0 cm/分漏れていた場合、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24では8.0 cm/分の流量が測定される。したがって、基板冷却ガス用流量制御ユニット23より供給しているヘリウムガスの流量と、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24で測定されるヘリウムガスの流量との差が、真空容器11内へのヘリウムガスの漏れとなる。この差を、基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24とから流量情報が制御装置100の制御部100cを介して演算部100aに入力されたのち、入力された情報を基に制御装置100の演算部100aで演算により求める。このようにして、真空容器11内へのヘリウムガスの漏れの量の測定を、基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24と制御装置100の演算部100aとにより行う。
(ステップS45)
ステップS44にて、基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14により検出されたヘリウムガスの流量、又は、基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24とでそれぞれ測定して制御装置100の演算部100aで求められたヘリウムガスの流量差から、真空容器11内へヘリウムガスが漏れているか否かを、制御装置100の判定部100bにより判定する。この判定は、あらかじめ記憶部101に記憶された、2つ以上有する閾値のうちの1つである誤差判定用閾値Thを使用して制御装置100の判定部100bにより判定する。このステップでは、前記測定したヘリウムガスの流量差が誤差判定用閾値Th以下であるか、否かを制御装置100の判定部100bで判定する。基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット14により検出されたヘリウムガスの流量、又は、基板冷却ガス用流量制御ユニット23と基板冷却ガス用調圧兼流量制御ユニット24とでそれぞれ測定して制御装置100の演算部100aで求められたヘリウムガスの流量差が、前記誤差判定用閾値Th以下であれば、誤差範囲内であり、無視できると制御装置100の判定部100bで判定することができる。前記検出された流量又は流量差が前記誤差判定用閾値Thを越えていると、誤差範囲を超えており、基板冷却用ガスが真空容器11内へ漏れていると制御装置100の判定部100bで判定することができる。
よって、ステップS45の以降は、
(a)ヘリウムガスの流量差が誤差判定用閾値Th以下であって、無視できる程度の流量であり、ヘリウムガスが真空容器11内に漏れていないと制御装置100の判定部100bで判定した場合、
(b)ヘリウムガスの流量差が誤差判定用閾値Thを超えておりて、無視できない程度の流量であり、ヘリウムガスが真空容器11内に漏れていると制御装置100の判定部100bで判定した場合、
の2つの場合に分かれて進む。
まず、ステップS45において、前記した(a)のヘリウムガスが真空容器11内に漏れていないと制御装置100の判定部100bで判定した場合、制御装置100の制御部100cの制御の下に、ステップS46aに進む。
また、ステップS45において、前記した(b)のヘリウムガスが真空容器11内に漏れていると制御装置100の判定部100bで判定した場合、制御装置100の制御部100cの制御の下に、ステップS46bに進む。
(ステップS46a)
制御装置100の制御部100cの制御の下に、設定条件通りに、プラズマドーピングを行い、試料6の表面に所望の量の不純物を導入し、ステップS48aに進む。
(ステップS48a)
制御装置100の制御部100cの制御の下に、試料6に所望の量の不純物の導入が完了すると、ステップS49aに進む。
(ステップS49a)
次いで、制御装置100の制御部100cの制御の下に、図示しない公知の方法などで、真空容器11内からプラズマドーピングの終了した試料を取り出し、次の試料を真空容器11内に投入し、ステップS41に進み、プラズマドーピング処理を行う。
(ステップS46b)
一方、制御装置100の制御部100cの制御の下に、プラズマドーピングのパラメータの修正を行う。
ステップS46bの以降は、
方法1、プラズマドーピング用ガスの濃度の修正、
方法2、プラズマドーピング時間の修正、
の2つの方法のいずれかの場合に分かれて進む。これは、例えば、いずれかの方法が作業者により予め選択されており、その選択情報が記憶部101に記憶され、制御装置100の制御部100cが記憶部101に記憶された選択情報を参照することにより、いずれかの方法を自動的に選択することができる。
まず、前記した方法1のプラズマドーピング用ガスの濃度の修正を行う場合、制御装置100の制御部100cの制御の下に、ステップS47−1に進む。
また、前記した方法2のプラズマドーピング時間の修正を行う場合、制御装置100の制御部100cの下に、ステップS47−2に進む。
(ステップS47−1)
制御装置100の制御部100cの制御の下に、ガス供給装置10より供給された希釈用ガスFb cm/分から、ステップS45において制御装置100の判定部100bで判定されたヘリウムガスの真空容器11内への漏れ量fb cm/分を引いた流量(Fb−fb) cm/分をガス供給装置10より供給するように修正を行ったのちに、ステップS48bに進む。例えば、ステップS43において希釈用ガスをFb=10.0cm/分供給している場合に、ステップS45においてfb=2.0 cm/分だけ希釈用ガスと同じ基板冷却用のヘリウムガスが漏れていると制御装置100の判定部100bで判定されたときは、制御装置100の制御部100cの制御の下に、ガス供給装置10から希釈用ガスの流量Fbは、(Fb−fb)=(10.0−2.0) cm/分、すなわち、8.0 cm/分の供給に修正を行う。これにより、真空容器11内のプラズマドーピング用ガスの濃度を一定に保つ事ができる。
このように、本方法1のように、プラズマドーピング用ガスの濃度の修正を行なう場合には、プラズマドーピングの全体の処理タクトを変更することなく、基板冷却用のヘリウムガスの漏れによるプラズマドーピング処理の修正を行うことができる。
ここで、プラズマドーピング用ガスの濃度の修正を行なうとき、前記説明では、前記漏れ量fbだけ、そのまま希釈用ガスの流量Fbを減らすようにしているが、これに限られるものではなく、前記漏れ量の90%〜110%の範囲内で希釈用ガスの流量を減らすようにするのが好ましい。その理由は、前記漏れ量の110%を超えて希釈用ガスの流量を減らした場合、真空容器内での不純物濃度が増加し、基板6へ、所望の時間での不純物の導入量が増加してしまい、基板6への所望の不純物導入量より、多くの不純物を導入してしまう問題が発生する。また、前記漏れ量の90%より少ない分だけ希釈用ガスの流量を減らした場合、真空容器内での不純物濃度が減少し、基板6へ、所望の時間での不純物の導入量が減少してしまい、基板6への所望の不純物導入量より、少ない不純物の導入になってしまう問題が発生するためである。これらの不具合を防止するため、前記漏れ量の90%〜110%の範囲内で希釈用ガスの流量を減らすようにするのが好ましい。また、このような範囲を考慮することは、前記ガス供給装置10の供給流量の誤差許容範囲、前記流量測定装置の測定誤差許容範囲、又は、前記制御装置100の制御部100cの制御の誤差許容範囲を考慮する観点からも好ましい。
(ステップS47−2)
制御装置100の制御部100cの制御の下に、記憶部101に記憶されている、所望の希釈ガスの量の違いとプラズマドーピング時間の関係情報(例えば、図13の関係情報)を制御装置100の判定部100bで判定し、所望のシート抵抗が得られるプラズマドーピング時間に修正を行ったのちにステップS48bに進む。本方法2のプラズマドーピング時間の修正の場合は、プラズマドーピングの処理タクトを若干長くすることにより処理行うことができる。例えば、ステップS43において、プラズマドーピング時間Y秒で処理を行っている場合に、ステップS45において2.0 cm/分だけ希釈用ガスと同じ基板冷却用のヘリウムが漏れていると制御装置100の判定部100bで判定されたときは、制御装置100の制御部100cの制御の下に、希釈用ガスの量とプラズマドーピング時間の関係情報(例えば、図13の関係情報)から、fbが2.0 cm/分であったとすると、基板6に所望の不純物を導入する場合に要する時間はγ秒である。また、前記基板冷却用ヘリウムが漏れていない場合の基板6に所望の不純物を導入する場合に要する時間はα秒である。プラズマドーピング時間を(γ−α) 秒、すなわち((Y+(γ−α))秒に修正することで、基板6に所望の不純物を導入することが出来る。
(ステップS48b)
制御装置100の制御部100cの制御の下に、前記ステップS47−1又はステップS47−2により設定された条件以外は設定条件によりプラズマドーピングの処理を行い、試料6に所望の量の不純物の導入が完了すると、ステップS49bに進む。
(ステップS49b)
次いで、制御装置100の制御部100cの制御の下に、ステップS44での真空容器11内へのヘリウムの漏れ量の測定から、次の試料6を真空容器11内へ入れてプラズマドーピング処理を行うかどうかを制御装置100の判定部100bで判定する。この判定は、記憶部101に予め記憶された、前述の2つ以上有する閾値のうちの別の閾値として処理許容閾値Thを使用し、処理許容閾値Thを制御装置100の判定部100bによる判定の基準とする。
ステップS49b以降は、
ステップS49c: ヘリウムガスが真空容器11内に漏れているが、前記ステップS49bの処理許容閾値Th以下であると制御装置100の判定部100bにより判定したため、処理を進める場合、
ステップS410b: ヘリウムガスが真空容器11内に漏れているが、前記ステップS49bの処理許容閾値Thを超えると制御装置100の判定部100bにより判定したため、処理を中止する場合、
の2つの場合に分かれて進む。
(ステップS410b)
次いで、制御装置100の制御部100cの制御の下に、図示しない公知の方法などで、真空容器11内からプラズマドーピングの終了した試料6を取り出し、次の試料6は真空容器11内に投入しないで、ステップS411bに進む。
(ステップS411b)
制御装置100の制御部100cの制御の下に、プラズマドーピング処理装置の試料6のプラズマドーピング処理を中断し、ステップS412bに進む。
(ステップS412b)
試料6と下部電極3の間に供給したヘリウムガスが真空容器11内に漏れるということは、試料6が下部電極3上に正常に静電吸着していないことを示している。これは、下部電極3上のパーティクルによって発生することが多い。したがって、下部電極3上のパーティクル除去の作業を行う。このパーティクル除去作業は、真空容器11を大気開放させないで行える、図示していない公知の作業を行い、ステップS413bに進む。
(ステップS413b)
制御装置100の制御部100cの制御の下に、試料6の代わりに、前記プラズマドーピング処理を行なう試料6である基板と同じ大きさでかつ同じ材質のダミー基板を真空容器11内に入れ、ヘリウムガスの真空容器11内への漏れが改善したかどうかの判定を制御装置100の判定部100bで行う。この判定は、前述の2つ以上有する閾値のうちの処理許容閾値Thを使用し、処理許容閾値Thを制御装置100の判定部100bによる判定の基準とする。
ステップS413bの以降は、
(c)真空容器11内へのヘリウム漏れ量が、前記処理許容閾値Th以下の為、ヘリウム漏れ量が改善したと制御装置100の判定部100bで判定される場合、
(d)真空容器11内へのヘリウム漏れ量が、前記処理許容閾値Thを超える為、ヘリウム漏れ量が改善しないと制御装置100の判定部100bで判定された場合、
の2つの方法の場合に分かれて進む。
まず、前記した(c)の真空容器11内へのヘリウム漏れが改善されたと制御装置100の判定部100bで判定された場合、ステップS414bに進む。
また、前記した(d)の真空容器11内へのヘリウム漏れが改善としないと制御装置100の判定部100bで判定された場合、ステップS415bに進む。
(ステップS414b)
制御装置100の制御部100cの制御の下に試料6を真空容器11内に投入し、ステップS41に進み、プラズマドーピング処理を続ける。
(ステップS415b)
ヘリウムガスの真空容器11内への漏れが改善しない場合は、真空容器11内の下部電極3のメンテナンスを行い、図示していない公知の搬送系(搬送装置など)のメンテナンスを行う。
このように、プラズマドーピングのパラメータの修正には、図4におけるステップS47−1若しくはステップS47−2のうち少なくとも1つを使用する。
なお、前記実施形態において、前記プラズマドーピング用ガス供給装置10より前記真空容器11内に前記プラズマドーピング用ガスを供給するとき、ボロンを含みかつ希ガス又は水素で希釈している前記プラズマドーピング用ガスの総流量は、前記基板6と前記下部電極3の間に供給する前記基板冷却用ガスの前記真空容器11内への漏れ量の誤差判定用閾値をX cm/分とした場合、500×X cm/分以下であることが好ましい。その理由を以下に説明する。
基板冷却用ヘリウムの漏れ量が、希釈用ガスの量に対して0.01%などほとんど影響しないほどの比率の場合、本発明の前記実施形態を適用する必要が無いことになる。そこで、本発明の前記実施形態を適用可能な最大流量を示す為に、前記した記載した500×X cm/分以下であることが好ましい。
ここで、基板冷却用ヘリウムガスの真空容器内への漏れ量が希釈用ガスの流量に対し、最小で0.2%以上の比率が必要である。本明細書で記載しているように、基板に導入した不純物の量を測定する代わりに基板のシート抵抗を測定することで、基板冷却用ヘリウムが真空容器内へ漏れ出し、基板への不純物導入の量が低下しているか否か確認することができる。しかしながら、シート抵抗の測定装置の測定限界がある。0.2%以上の比率は、シート抵抗の測定により、不純物濃度の違いを確認する為に必要な為である。そこで、前記比率が0.2%以上となる為の希釈用ガスの流量は、基板冷却用ヘリウムの500倍の流量以下である必要がある。さらに、ヘリウムガスが漏れたと判断する最小の基板冷却用ヘリウムガスの漏れ量が、誤差判定用閾値Thであるため、希釈用ガスの量は、(500×Th)以下である必要がある。よって、前記したように、前記プラズマドーピング用ガスの総流量は、誤差判定用閾値をX cm/分とした場合、500×X cm/分以下であることが好ましい。
以下に、本発明を使用した実施例を示す。
図1Aに示すプラズマドーピング処理装置を使用し、プラズマドーピングのパラメータの1つであるプラズマドーピング用ガスの濃度の修正を行う。
図1Aにおいて、真空容器11内にシリコン基板よりなる試料6を載置するための下部電極3が設けられている。真空容器11内にガス供給装置10内に設置されているガス供給装置10aを使用し、所望の不純物元素を含むHeベースのBガス(以降、B/Heガスと記載。)をドーピング原料ガスの例として供給し、ガス供給装置10bを使用し希釈用ガスの例としてHeガスを供給し、ガス供給配管42を通り、ガス供給口9を介して真空容器11内にプラズマドーピング用ガスとして供給される。真空容器11内の圧力を一定に保つために調圧弁2が設けられており、供給されたガスは真空容器11内を通り、前記調圧弁2を経て排気ポンプ1より排気される。真空容器11の上面に誘電体窓7としての石英天板が設けられ、その上にプラズマ励起用のコイル8が設けられている。コイル8には13.56MHzの高周波電源5が接続されており、その高周波をコイル8に供給できるようになっている。コイル8に供給された13.56MHzの高周波によって生成された電場は、誘電体窓7を介して真空容器11内に供給される。この電場によって真空容器11内に供給された前記ドーピング原料ガスのB/Heガスと希釈用Heガスがエネルギーを受け取り、プラズマドーピングに影響を及ぼすイオン又はラジカルなどのプラズマ状態となる。下部電極3には13.56MHzの高周波電源4が接続されており、下部電極3に所望の電圧を発生させることが可能となっており、この下部電極3に発生した電圧はプラズマに対して負の電位を持っている。この負の電位を持つ電圧によって、プラズマ中のボロンイオンを試料6の表面に導入している。また、下部電極3内に設置させている静電吸着電極18に直流電源19より電圧を供給することにより、試料6は下部電極3と静電吸着しており、試料6と下部電極3の間には、図2における閉ループ制御方式で基板冷却用Heガスが供給されている。
図9は、不純物ガス濃度をAとし、その場合のシート抵抗の値をRs(A)、また、不純物ガス濃度をBとし、その場合のシート抵抗の値をRs(B)とした場合で、不純物ガス濃度Aが不純物ガス濃度Bよりも濃度が高い場合の不純物濃度とシート抵抗の関係情報を示している。
図10において、試料6と下部電極3の間に供給されたHeガスが真空容器11内へ漏れていない場合の多数のシート抵抗の値の群、Rs(A)I、Rs(A)IIと、試料6と下部電極3の間に供給されたヘリウムガスが真空容器11内へ漏れていた場合の多数のシート抵抗の値の群Rs(B)を示している。図11において、ヘリウムガスの流量と多数のシート抵抗の値の群Rs(A)I、Rs(A)IIとRs(B)の関係を示す。ここで、ヘリウムガスが真空容器11内に漏れた場合の多数のシート抵抗の値の群Rs(B)に関して、前記した図4におけるプラズマドーピングのパラメータ修正ステップ(プラズマドーピング用ガスの濃度修正ステップ)S47−1を行う。図11より、制御装置100の制御部100cの制御の下にヘリウムガスが真空容器11内へ1.1cm/分漏れていると制御装置100の判定部100bで判定し、制御装置100の制御部100cの制御の下にガス供給装置10から真空容器11内へ供給している希釈ガスのHeの流量を1.1cm/分減少させプラズマドーピングを行う。この試料6を制御装置100の制御部100cの制御の下に、図示しない公知の方法などで、真空容器11から取り出し、試料6を図示しないアニール装置に投入して、試料6の不純物をアニールにより電気的に活性化させ、そのシート抵抗を四探針法などで測定する。図12において多数のシート抵抗の値の群Rs(B)は、図4におけるステップS47−1のプラズマドーピングのパラメータの1つであるプラズマドーピング用ガスの濃度修正を行って、プラズマドーピングした試料6のシート抵抗の値を示している。
尚、ドーピング原料ガスとしてBの代わりに、BF、AsH、PH、Bを前記真空容器11内に供給した場合も同様の結果を得る。
図1Aに示すプラズマドーピング処理装置を使用し、プラズマドーピングのパラメータの1つであるプラズマドーピング時間の修正を行う。
図1Aにおいて、真空容器11内にシリコン基板よりなる試料6を載置するための下部電極3が設けられている。真空容器11内にガス供給装置10内に設置されているガス供給装置10aより所望の不純物元素を含むB/Heガスをドーピング原料ガスの例として供給し、ガス供給装置10bより希釈用ガスの例としてのHeガスを供給し、ガス供給配管42を通り、ガス供給口9を介して真空容器11内にプラズマドーピング用ガスとして供給される。真空容器11内の圧力を一定に保つために調圧弁2が設けられており、供給されたガスは真空容器11内を通り、前記調圧弁2を経て排気ポンプ1より排気される。真空容器11の上面に誘電体窓7としての石英天板が設けられ、その上にプラズマ生成用のコイル8が設けられている。コイル8には13.56MHzの高周波電源5が接続されており、その高周波をコイル8に供給できるようになっている。コイル8に供給された13.56MHzの高周波によって生成された電場は、誘電体窓7を介して真空容器11内に供給される。この電場によって真空容器11内に供給されたドーピング原料ガスと希釈用Heガスがエネルギーを受け取り、プラズマドーピングに影響を及ぼすイオン又はラジカルなどのプラズマ状態となる。下部電極3には13.56MHzの高周波電源4が接続されており、下部電極3に所望の電圧を発生させることが可能となっており、この下部電極3に発生した電圧はプラズマに対して負の電位を持っている。この負の電位を持つ電圧によって、プラズマ中のボロンイオンを試料6の表面に導入している。また、下部電極3内に設置させている静電吸着電極18に直流電源19より電圧を供給することにより、試料6は下部電極3と静電吸着しており、試料6と下部電極3の間には、図2における閉ループ制御方式で基板冷却用ヘリウムガスが供給されている。
図10において、試料6と下部電極3の間に供給されたヘリウムガスが真空容器11内へ漏れていない場合の多数のシート抵抗の値の群、Rs(A)I、Rs(A)IIと、試料6と下部電極3の間に供給されたヘリウムガスが真空容器11内へ漏れていた場合の多数のシート抵抗の値の群Rs(B)を示している。図11において、ヘリウムガスの流量と多数のシート抵抗の値の群Rs(A)I、Rs(A)IIとRs(B)の関係を示す。ここで、ヘリウムガスが真空容器11内に漏れた場合の多数のシート抵抗の値の群Rs(B)に関して、前記した図4におけるプラズマドーピングのパラメータ修正ステップS47−2を行う。図11より、制御装置100の制御部100cの制御の下にヘリウムガスが真空容器11内へ1.1cm/分漏れていると制御装置100の判定部100bで判定し、制御装置100の制御部100cの制御の下にプラズマドーピング時間を+7sec増加するように修正を行い、ラズマドーピングを行う。この試料6を制御装置100の制御部100cの制御の下に、図示しない公知の方法などで、真空容器11から取り出し、試料6を図示しないアニール装置に投入して、試料6の不純物をアニールにより電気的に活性化させ、そのシート抵抗を四探針法などで測定する。図12において多数のシート抵抗の値の群Rs(B)は、図4におけるプラズマドーピングのパラメータステップ(プラズマドーピング時間修正ステップ)S47−2のプラズマドーピングのパラメータの1つであるプラズマドーピング時間の修正を行って、プラズマドーピングした試料6のシート抵抗の値を示している。
尚、ドーピング原料ガスとしてBの代わりに、BF、AsH、PH、又は、Bを前記真空容器11内に供給した場合も、同様の結果を得る。
なお、前記様々な実施形態及び変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかるプラズマドーピング処理装置及び方法は、プラズマドーピング方法で基板などの試料に不純物の導入を行う際に、基板冷却用のヘリウムガスが真空容器内へ漏れ出した場合でも、前記真空容器内への前記基板冷却用のヘリウムガスの漏れによるシート抵抗の変動を補正することができ、半導体製造装置及び製造方法において、特に不純物を半導体基板等の固体試料である基板の表面に導入するプラズマドーピング処理装置及び方法等として有用である。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形又は修正は明白である。そのような変形又は修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。
図1Aは、本発明の一実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置の構成を示す概略図である。 図1Bは、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置の制御装置などの構成を示すブロック図である。 図2は、図1Aのプラズマドーピング処理装置において試料と下部電極の間にヘリウムガスを供給する閉ループ構造の下部電極とヘリウム配管を示す図である。 図3は、図1Aのプラズマドーピング処理装置において試料と下部電極の間にヘリウムガスを供給する開ループ構造の下部電極とヘリウム配管を示す図である。 図4は、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置のヘリウム漏れ判定とプラズマドーピングのパラメータ修正のフローチャートである。 図5は、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置の希釈用ヘリウムガスの流量の違いとシート抵抗の関係情報を取得するためのフローチャートである。 図6は、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置の所望の希釈用ヘリウムガス流量に対するヘリウムガスの増加量とシート抵抗の関係情報を取得するためのフローチャートである。 図7は、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置のプラズマドーピング時間とシート抵抗の関係情報を取得するためのフローチャートである。 図8は、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置の所望のプラズマドーピング時間とシート抵抗の関係情報を示すグラフである。 図9は、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置の不純物濃度とシート抵抗の関係情報を示すグラフである。 図10は、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置のプラズマドーピングのパラメータ修正前のシート抵抗と積算放電時間との関係情報を示すグラフである。 図11は、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置のシート抵抗と基板冷却用ヘリウムの漏れ流量との関係情報を示すグラフである。 図12は、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置のプラズマドーピングのパラメータ修正後のシート抵抗と積算放電時間との関係情報を示すグラフである。 図13は、本発明の前記実施形態にかかるプラズマドーピング処理装置のヘリウムガスの漏れ量とプラズマドーピング時間との関係情報を示すグラフである。 図14は、従来のプラズマ処理装置の構成を示す概略図である。 図15は、図14のプラズマ処理装置において試料と下部電極の間にヘリウムガスを供給する閉ループ構造の下部電極とヘリウム配管を示す図である。 図16は、図14のプラズマ処理装置において試料と下部電極の間にヘリウムガスを供給する開ループ構造の下部電極とヘリウム配管を示す図である。 図17は、公知の試料のシート抵抗とドーズ量の関係を示す図である。

Claims (24)

  1. 上部に天板を有する真空容器と、
    前記真空容器内に配置され、基板を載置する下部電極と、
    前記下部電極に高周波電力を印加する高周波電源と、
    前記真空容器内を排気するガス排気装置と、
    前記真空容器内に、不純物を含むドーピング原料ガスと希釈用ガスとを含むプラズマドーピング用ガスを供給するプラズマドーピング用ガス供給装置とを備えた装置であって、
    前記基板と前記下部電極の間に供給される基板冷却用ガスの流量を測定して前記基板冷却用ガスの前記真空容器内への漏れ量を測定する流量測定装置と、
    プラズマドーピングの時間と前記基板への不純物導入量の関係情報と、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正、又は、前記プラズマドーピングの時間の修正のうちのいずれのプラズマドーピングのパラメータの修正を行うかの選択情報とを記憶する記憶部と、
    前記プラズマドーピングの動作制御を行う制御部と、前記制御部により制御されて前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて、前記真空容器内へ前記基板冷却用ガスが漏れているのか、漏れていないのかを判定する判定部とを有する制御装置とを備え、
    前記制御装置の前記制御部は、前記真空容器内へ前記基板冷却用ガスが漏れていると前記判定部で判定される場合には、前記記憶部に記憶された選択情報を参照して、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正、又は、前記プラズマドーピングの時間の修正のいずれかのプラズマドーピングのパラメータの修正を自動的に選択し、前記プラズマドーピングの時間の修正が選択される場合には、前記記憶部に記憶された前記プラズマドーピングの時間と前記基板への不純物導入量の関係情報を基に、前記プラズマドーピング処理時間の長さを決定し、決定した時間長さまで前記プラズマドーピング処理時間を長くするように前記高周波電源と前記ガス排気装置と前記プラズマドーピング用ガス供給装置とを動作制御する一方、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が選択される場合には、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量と同等の前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を動作制御することにより、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を動作制御するものである、プラズマドーピング処理装置。
  2. 前記制御装置の前記制御部は、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量の110%から90%までの流量の範囲内で前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を動作制御することにより、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を動作制御するものである、請求項1に記載のプラズマドーピング処理装置。
  3. 前記制御装置の前記制御部は、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量が誤差判定用閾値以下であると前記判定部で判定される場合には、前記プラズマドーピングのパラメータの修正を行うことなくプラズマドーピング処理を行なう一方、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量が前記誤差判定用閾値を越えると前記判定部で判定される場合には、前記プラズマドーピングのパラメータの修正を行ったのちプラズマドーピング処理を行なうものである、請求項1又は2に記載のプラズマドーピング処理装置。
  4. 前記制御装置の前記制御部は、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量が処理許容閾値以下であると前記判定部で判定される場合には、前記プラズマドーピングのパラメータの修正を行ったのちプラズマドーピング処理を行なう一方、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量が前記処理許容閾値を越えると前記判定部で判定される場合には、プラズマドーピング処理を停止させるものである、請求項1又は2のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理装置。
  5. 前記基板冷却用ガスはヘリウムガスである請求項1〜4のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理装置。
  6. 前記プラズマドーピング用ガス供給装置は、B を含むガスを前記ドーピング原料ガスとして供給する装置である請求項1〜4のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理装置。
  7. 前記プラズマドーピング用ガス供給装置は、ボロンを含みかつ希ガス又は水素で希釈しているガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給する装置である請求項1〜4のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理装置。
  8. 前記プラズマドーピング用ガス供給装置は、ボロンを含みかつヘリウム又は水素で希釈しているガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給する装置である請求項1〜4のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理装置。
  9. 前記プラズマドーピング用ガス供給装置は、前記不純物を含みかつ希ガス又は水素で希釈したガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給する装置であり、前記不純物を含む前記ドーピング原料ガスの濃度は5.0質量%以下である請求項1〜4のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理装置。
  10. 基板を、上部に天板を有する真空容器内の下部電極に載置し、
    前記下部電極に高周波電力を高周波電源から印加し、前記真空容器内をガス排気装置で排気するとともに、前記真空容器内に、不純物を含むドーピング原料ガスと希釈用ガスとを含むプラズマドーピング用ガスをプラズマドーピング用ガス供給装置から供給し、
    前記基板と前記下部電極の間に基板冷却用ガスを供給し、
    前記基板冷却用ガスの流量を測定して前記基板冷却用ガスの前記真空容器内への漏れ量を流量測定装置で測定し、
    制御装置の制御部により制御されて前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて、前記真空容器内へ前記基板冷却用ガスが漏れているのか、漏れていないのかを前記制御装置の判定部で判定し、
    前記真空容器内へ前記基板冷却用ガスが漏れていると前記判定部で判定される場合には、記憶部に記憶されかつ前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正、又は、前記プラズマドーピングの時間の修正のうちのいずれの修正を行うかの選択情報を前記制御部が参照して、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正、又は、前記プラズマドーピングの時間の修正のいずれかのプラズマドーピングのパラメータの修正を前記制御部により自動的に選択し、
    前記プラズマドーピングの時間の修正が前記制御部により選択される場合には、前記記憶部に記憶された前記プラズマドーピングの時間と前記基板への不純物導入量の関係情報を基に、前記プラズマドーピング処理時間の長さを前記制御部により決定し、決定した時間長さまで前記プラズマドーピング処理時間を長くするように前記高周波電源と前記ガス排気装置と前記プラズマドーピング用ガス供給装置とを前記制御部により動作制御する一方、前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が前記制御部により選択される場合には、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量と同等の前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御部により動作制御することにより、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御部により動作制御し、
    その後、前記基板に対してプラズマドーピングを行なう、
    プラズマドーピング処理方法。
  11. 前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が前記制御部により選択される場合でかつ前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するとき、前記真空容器内に供給する前記希釈ガスの流量若しくは前記不純物ガスの質量濃度と、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質のダミー基板のシート抵抗の値との関係情報を基に、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するようにした、請求項10に記載のプラズマドーピング処理方法。
  12. 前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が前記制御部により選択される場合でかつ前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御する前に、
    前記不純物プラズマドーピングを、前記基板に代えて、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質のダミー基板に対して行い、前記ダミー基板に不純物を導入し、
    次いで、前記ダミー基板の前記不純物をアニールにより電気的に活性化させ、
    次いで、前記ダミー基板のシート抵抗の値を測定し、測定結果を記憶部に記憶し、更に、前記真空容器内に供給する不純物ガスの流量は変更せずに前記希釈ガスの流量を変更し、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質の別のダミー基板に不純物を導入し、
    次いで、前記別のダミー基板の基板不純物をアニール装置により電気的に活性化させ、
    次いで、前記別のダミー基板のシート抵抗の値を測定し、測定結果を前記記憶部に記憶して、前記真空容器内に供給する希釈ガスの流量若しくは前記不純物ガスの質量濃度とシート抵抗の関係情報を前記記憶部に記憶したのち、
    前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するとき、前記真空容器内に供給する前記希釈ガスの流量若しくは前記不純物ガスの質量濃度と、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質のダミー基板のシート抵抗の値との関係情報を基に、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じて前記希釈用ガスの供給量を減少させるように前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するようにした、請求項10に記載のプラズマドーピング処理方法。
  13. 前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が前記制御部により選択される場合でかつ前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御する前に、
    前記不純物プラズマドーピングを、前記基板に代えて、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質のダミー基板に対して行い、前記ダミー基板に不純物を導入し、
    次いで、前記ダミー基板の前記不純物をアニールにより電気的に活性化させ、
    次いで、前記ダミー基板のシート抵抗の値を測定し、測定結果を記憶部に記憶し、更に、前記プラズマドーピングの時間を変更し、前記基板と同じ大きさでかつ同じ材質の別のダミー基板に不純物を導入し、
    次いで、前記別のダミー基板の基板不純物をアニール装置により電気的に活性化させ、
    次いで、前記別のダミー基板のシート抵抗の値を測定し、測定結果を前記記憶部に記憶して、プラズマドーピングの時間とシート抵抗の関係情報を前記記憶部に記憶したのち、
    前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するとき、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に応じてプラズマドーピング処理時間を長くするように前記高周波電源と前記ガス排気装置と前記プラズマドーピング用ガス供給装置とを前記制御装置の前記制御部で動作制御するようにした、請求項10に記載のプラズマドーピング処理方法。
  14. 前記高周波電源と前記ガス排気装置と前記プラズマドーピング用ガス供給装置とを前記制御装置の前記制御部で動作制御するとき、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に基づき前記基板冷却用ガスが前記真空容器内に漏れていないと前記制御装置の前記判定部により判定された場合は、前記制御装置の前記制御部による前記プラズマドーピングのパラメータの修正を行なうことなく前記プラズマドーピングを行う一方、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に基づき前記基板冷却用ガスが前記真空容器内に漏れていると前記制御装置の前記判定部により判定されかつ前記プラズマドーピングの時間の修正が前記制御部により選択された場合は、前記制御装置の前記制御部の制御の下に前記記憶部に記憶した前記関係情報と前記流量測定装置で測定された前記漏れ量との比較を行った結果として求められた前記プラズマドーピング時間の長さに、前記プラズマドーピング時間を長くするように前記高周波電源と前記ガス排気装置と前記プラズマドーピング用ガス供給装置とを前記制御装置の前記制御部で動作制御するようにした請求項10に記載のプラズマドーピング処理方法。
  15. 前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御するとき、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に基づき前記基板冷却用ガスが前記真空容器内に漏れていないと前記制御装置の前記判定部により判定された場合は、前記制御装置の前記制御部による前記プラズマドーピングのパラメータの修正を行なうことなく前記プラズマドーピングを行う一方、前記流量測定装置で測定された前記漏れ量に基づき前記基板冷却用ガスが前記真空容器内に漏れたと前記制御装置の前記判定部により判定されかつ前記プラズマドーピング用ガスの濃度の修正が前記制御部により選択された場合には、前記制御装置の前記制御部の制御の下に、前記基板冷却用ガスの流量を、前記希釈用ガスの流量から減らした状態で前記真空容器内に供するように、前記プラズマドーピング用ガス供給装置を前記制御装置の前記制御部で動作制御する請求項10に記載のプラズマドーピング処理方法。
  16. 前記基板冷却用ガスはヘリウムガスである請求項10〜15のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理方法。
  17. 前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、前記不純物を含みかつ希ガス又は水素で希釈したガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給し、前記不純物を含む前記ドーピング原料ガスの濃度が5.0質量%以下である請求項10〜15のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理方法。
  18. 前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、ボロンを含みかつ希ガス又は水素で希釈しているガスを、前記プラズマドーピング用ガスとして供給する請求項10〜15のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理方法。
  19. 前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、B を含むガスを前記ドーピング原料ガスとして供給する請求項10〜15のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理方法。
  20. 前記基板冷却用ガスはヘリウムガスである請求項10〜15のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理方法。
  21. 前記プラズマドーピング用ガス供給装置より前記真空容器内に前記プラズマドーピング用ガスを供給するとき、ボロンを含みかつ希ガス又は水素で希釈している前記プラズマドーピング用ガスの総流量は、前記基板と前記下部電極の間に供給する前記基板冷却用ガスの前記真空容器内への漏れ量の誤差判定用閾値をX cm /分とした場合、500×X cm /分以下である請求項10〜15のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理方法。
  22. 前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、前記プラズマドーピング用ガスの前記希釈用ガスはヘリウムガスである請求項10〜15のいずれか1つに記載のプラズマドーピング処理方法。
  23. 前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、前記プラズマドーピング用ガスにおいて、前記ボロンに代えて、リンとする請求項18に記載のプラズマドーピング処理方法。
  24. 前記プラズマドーピング用ガスを前記プラズマドーピング用ガス供給装置から供給するとき、前記プラズマドーピング用ガスにおいて、前記ボロンに代えて、砒素とする請求項18に記載のプラズマドーピング処理方法。
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