JP4367607B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分草装置と引起装置を、刈刃と搬送装置に対して移動させて畦際の穀稈の刈取を可能にするコンバインに係るものである。
【0002】
【従来技術】
従来、最前方位置に左右に複数並設した分草具の後方に、穀稈を引き起こすラグ式引起装置を複数並設し、引起装置の後側に刈刃を設け、分草具と引起装置とはリンク機構により、上側の回動中心を中心として回動させる構成が記載されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−161145号公報(3頁、図1、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記公知例は、リンク機構により引起ユニットを刈刃に対して上方退避させる構成のため、その分、重量が重く、また、リンク機構の存在が穀稈の搬送に干渉するという課題がある。
本願は、リンク機構を省略しても上下回動する引起ユニットを有する刈取部を提供するものである。
【0005】
【発明の目的】
畦際の穀稈の刈取作業の容易化、メンテナンス作業の容易化、引起ユニットおよび刈取部の軽量化。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、機体フレーム1の下方位置に走行装置2を設け、前記機体フレーム1の上方位置に脱穀装置3を設け、該脱穀装置3の前方に刈取部4を設け、前記機体フレーム1側に設けた操縦部7側方の支持台18に前記刈取部4を支持する縦支持フレーム16の基部を上下回動自在に取り付け、該縦支持フレーム16の先端に前記刈取部4の刈取フレーム14の刈取下側フレーム15の左右中間部分を固定状態に取付け、刈取下側フレーム15の左右両側に上方に起立する左右側部フレーム20の下部を固定状態に取付け、前記刈取下側フレーム15側に穀稈を切断する刈刃12を取付け、左右側部フレーム20の上部には軸心が左右方向の回転取付部25を介して穀稈を引き起こす左右一対のラグ式引起装置11に回転を伝達する左右の上部伝動ケース26を回動自在に夫々取付け、左右の上部伝動ケース26は各引起装置11の引起ケース31の裏側の引起ケース31の上端より低い部分に固定状態に夫々取付け、前記左右の引起ケース31の下部は圃場の穀稈を分草する各分草装置10を取付けた前後方向の分草杆32の前後中間部に固定状態に夫々取付け、各分草杆32の後部は左右方向の移動側横フレーム33により連結し、左右の分草装置10と左右の引起装置11と左右の上部伝動ケース26と左右の分草杆32と移動側横フレーム33を、互いに連結して引起ユニット13を構成し、該引起ユニット13は、前記左右の回転取付部25の間に空間部35を形成し、該左右の回転取付部25を同一の軸心S上に配置し、引起ユニット13が前記刈取下側フレーム15から離れるように回転取付部25の軸心Sを中心に上方回動する構成とし、前記縦支持フレーム16内の伝動軸に入力された回転を、前記刈取下側フレーム15内の伝動軸と前記左右側部フレーム20内の伝動軸41と前記回転取付部25と上部伝動ケース26内に設けた伝動軸およびベベルギヤを介して引起装置11に伝達する構成とし、前記左右の上部伝動ケース26に上部連結フレーム58の左右の縦杆59の端部を固定状態に取付けて左右の引起装置11の引起ケース31が同時に上下回動する構成とし、上部連結フレーム58の左右の縦杆59を連結する横杆60を、引起ケース31の上端より所定間隔をおいた上方に位置させ、かつ、上部連結フレーム58の横杆60を手動操作により上下させて引起ユニット13を上下回動させる構成とし、前記上部連結フレーム58の横杆60の前記操縦部7寄りの部位にハンドル61を設け、前記刈取下側フレーム15と左右側部フレーム20とにより構成した固定フレーム62に対して引起ユニット13の上方回動を補助するアシスト装置63を、固定フレーム62と前記引起ユニット13との間に設け、前記刈取下側フレーム15を有する固定フレーム62と前記引起ユニット13との間には、該引起ユニット13を通常作業状態と上方回動状態との何れかに固定するロック装置67を設け、該ロック装置67は、前記回転取付部25の左右側部フレーム20の外側横筒部27と上部伝動ケース26の内側横筒部28の双方の当接部29に貫通する係合孔68を、通常作業状態と上方回動状態の夫々の位置に設け、該係合孔68に選択的に係合する係合部材69を設け、該係合部材69を外側横筒部27に回動自在に設けたアーム70に固定し、該アーム70にはワイヤー71の一端を係止し、ワイヤー71の他端は上部連結フレーム58の横杆60に設けたロック操作ハンドル72に係止して構成したことを特徴とするコンバインとしたものであり、走行装置2により圃場を走行し、刈取部4の分草装置10が圃場の穀稈を分草し、分草された穀稈は引起装置11により引き起こされ、引き起こされた穀稈が刈刃12により切断され、穀稈搬送装置73により穀稈供給搬送装置79に穀稈を搬送し、穀稈供給搬送装置79により脱穀室に穀稈が供給されて脱穀し、畦際では複数並設した分草装置10と引起装置11の引起ユニット13を軸心S中心に上方回動させて刈刃12の前側を開放し、この状態で前進して刈刃12を畦際の穀稈まで可及的に近接させて刈取り、畦際の機械刈りを実現する。
また、引起ユニット13を軸心S中心に上方回動させて刈刃12の前側を開放することで、メンテナンス作業を容易に行える。
また、引起ユニット13の引起装置11の前方には何も設けずに上方回動を実現するので、穀稈の移動に干渉しない。
また、回転取付部25は左右側部フレーム20の上部と引起装置11の上部伝動ケース26のとの間に設け、回転取付部25には左右側部フレーム20内の伝動軸41の夫々の回転を各引起装置11の引起入力軸42に伝達するように構成しているので、左右の引起装置11の各引起入力軸42に回転が伝達され、引起装置11の引起ラグを作動させ、穀稈を引き起こす。
また、引起ユニット13の左右の引起装置11の引起ケース31は上部連結フレーム58により連結しているので、引起ユニット13の上方回動操作すると、上部連結フレーム58が左右側の引起装置11の引起ケース31を一緒に上下回動させ、これにより引起ユニット13全体が一体となって上下回動し、変形や歪み発生を防止する。
また、刈取下側フレーム15を有する固定フレーム62と前記引起ユニット13との間には、該引起ユニット13を通常作業状態と上方回動状態との何れかに固定するロック装置67を設けているので、ロック操作ハンドル72を操作して係合孔68より係合部材69を離脱させてロック装置67のロックを解除し、この状態で、引起ユニット13を上方回動させ、この位置でロック装置67をロックし、引起ユニット13を上方回動状態保持したままメンテナンス作業を行い、メンテナンス作業が終了すると、ロック操作ハンドル72を操作して係合孔68より係合部材69を離脱させてロック装置67のロックを解除し、この状態で、引起ユニット13を下方回動させてロック装置67をロックし、引起ユニット13を通常作業状態に保持させる。
【0007】
【発明の効果】
請求項1の場合、畦際の穀稈は引起ユニット13が無い分だけ接近して能率よく刈取作業が行えるとともに、メンテナンス作業を容易にでき、構成を簡素にして軽量化でき、また、フレーム剛性を向上させ、耐久性を向上させることができ、また、作業性を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図により説明すると、1は機体フレーム、2は該機体フレーム1の下方位置に設けた走行装置、3は機体フレーム1の上方位置に設けた脱穀装置、4は脱穀装置3の前側に設けた刈取部、7は操縦部である。
前記刈取部4は、その最先端位置に分草装置10を左右に並設し、各分草装置10の後側に分草装置10が分草した穀稈を引起す引起装置11を設け、引起装置11の後側には刈刃12を設け、刈刃12の前側には少なくとも分草装置10および引起装置11を設けた引起ユニット13を構成する。引起ユニット13は刈取部4の上部任意固定部に設けた回動中心Sを中心に上方回動して刈刃12の前側に開放空間を形成しうるように構成する。
即ち、刈取部4は刈刃12の前方に位置する引起ユニット13を刈刃12に対して上方回動させ、もって、畦際の穀稈の刈取を可能にし、また、刈刃12の周辺に空間を形成してメンテナンス作業を容易にしたものである。
【0009】
前記刈取部4は刈取フレーム14の刈取下側フレーム15を縦支持フレーム16の先端に取付け、縦支持フレーム16の基部には横伝動ケース17を設け、横伝動ケース17は前記機体フレーム1側に設けた支持台18に回転自在に取付け、もって、縦支持フレーム16は支持台18に対して回動自在となる。前記縦支持フレーム16には刈取上下シリンダ19の先端を取付け、刈取上下シリンダ19の基部を機体フレーム1側に取付け、刈取上下シリンダ19を伸縮させて刈取部4を横伝動ケース17中心に上下回動させる。
前記刈取フレーム14は、刈取下側フレーム15の左右中間位置に前記縦支持フレーム16の先端を固定状態に取付け、刈取下側フレーム15の左右両側に左右側部フレーム20の下部を固定状態に取付け、また、刈取下側フレーム15には前方に突き出るように下側前後フレーム21の基部を固定状態に取付け、下側前後フレーム21は左右側に複数並設し、下側前後フレーム21の先端側は刈刃フレーム22により連結固定し、刈刃フレーム22に前記刈刃12を摺動自在に取付ける(なお、刈刃12の取付および左右摺動する構成は公知であり、その構成は任意であり、詳細は省略する)。
【0010】
左右側部フレーム20の上部には軸心が左右方向の回転取付部25を介して前記引起装置11の上部伝動ケース26を回動自在に取付ける。左右の回転取付部25は同一軸心上に配置し、引起ユニット13が回転取付部25の軸心Sを中心に上方回動するように構成する。回転取付部25の構成は任意であるが、左右側部フレーム20の上部に設けた外側横筒部27と上部伝動ケース26の端部に設けた内側横筒部28の夫々に円鍔形状の当接部29を設け、左右側部フレーム20の外側横筒部27と上部伝動ケース26の内側横筒部28の双方の当接部29を当接させ、当接部29の外周縁に挟持部材30を嵌合させて、左右側部フレーム20に対して上部伝動ケース26を回転のみ自在に設ける。
前記上部伝動ケース26は、各引起装置11の引起ケース31の上部裏側に固定状態に取付け、引起ケース31の下部は各分草装置10を取付けた前後方向の軸棒形状により形成した分草杆32の前後中間部に固定状態に取付け、各分草杆分草杆32の後部は左右方向の移動側横フレーム33により連結する。
【0011】
したがって、左右の引起装置11は左右の回転取付部25に取付け、左右の引起装置11の上部の間には空間部35を形成し、引起ユニット13を回転取付部25の軸心S中心に上方回動させる構成でありながら、刈取部4の軽量化が図れる。
前記左右側部フレーム20の外側横筒部27と上部伝動ケース26の内側横筒部28により横軸伝動部38を形成し、横軸伝動部38には中間軸39を設け、中間軸39の一端にベベルギヤ40を介して左右側部フレーム20内の伝動軸41の回転を伝達し、中間軸39の他端はベベルギヤ42を介して上部伝動ケース26内の引起入力軸43に回転を伝達する。
図8は引起ユニット13への回転伝達機構の一例を示すものであり、46はエンジン、47はミッション48に設けた油圧式変速装置、49はミッション48より走行速度と同期させた回転を刈取部4に出力する刈取用出力軸であり、刈取用出力軸49からの回転が縦支持フレーム16の基部に設けた横伝動ケース17に設けた入力プーリ50に入力され、この回転が縦支持フレーム16内の伝動軸51に伝達される。
【0012】
52は刈取下側フレーム15内に設けた伝動軸であり、伝動軸52の回転が左右側部フレーム20内に設けた伝動軸41に伝達される。
しかして、刈取下側フレーム15の左右側には後側に突き出る側部後側フレーム55を設け、側部後側フレーム55と左右側部フレーム20の間に補強フレーム56を設ける。そのため、左右側部フレーム20と側部後側フレーム55と補強フレーム56は側面視略三角形を呈し、フレーム剛性が向上し、引起ユニット13を上方回動させたときの荷重を強固に支持する。
しかして、前記引起ユニット13の左右の引起装置11の引起ケース31は上部連結フレーム58により連結し、引起ユニット13を上方回動させたとき、左右の引起装置11の引起ケース31が同時に上下するように構成する。実施例では、左右の引起ケース31の上部伝動ケース26に上部連結フレーム58の端部を固定状態に取付けているが、上部連結フレーム58の固定場所は任意である。
【0013】
上部連結フレーム58は、左右の縦杆59を上部伝動ケース26に固定し、縦杆59の上部を横杆60により連結し、横杆60は引起ケース31より所定間隔をおいた上方に位置させ、超長稈の穀稈の搬送にも干渉しないようにしている。
また、引起ユニット13は、油圧シリンダ等のアクチュエータにより上下回動させてもよいが、本願では上部連結フレーム58の横杆60を手動操作により上下させることで、引起ユニット13を上下回動させるように構成しており、上部連結フレーム58をフレームと操作部材とを兼用することで、簡便で安価な構成を実現する。
この場合、上部連結フレーム58の横杆60の操縦部7寄りの位置に、操縦部7から手が届くようにハンドル61を別途設けると、操縦部7における操作姿勢を安定させた状態で操作可能になり、好適である。
【0014】
しかして、引起ユニット13は、前記刈取下側フレーム15と左右側部フレーム20と下側前後フレーム21と刈刃フレーム22により構成した固定フレーム62に対して上下回動し、この固定フレーム62と引起ユニット13の間には引起ユニット13の上方回動を補助するアシスト装置63を設ける。アシスト装置63の構成は任意であり、ガススプリングやスプリング等により構成し、常時引起ユニット13が上方回動する方向に付勢する。
したがって、引起ユニット13を手動操作により上方回動するように構成したときに、アシスト装置63は特に有効であり、操作性を向上させる。
実施例のアシスト装置63は、左右の内側横筒部28の何れか一方または両方にステー64を設け、ステー64の先端にバネ65の上部を係止し、バネ65の下部は刈取下側フレーム15に係止している。
【0015】
しかして、固定フレーム62と引起ユニット13の間には、引起ユニット13を通常作業状態と上方回動状態との何れかに固定(保持)するロック装置67を設ける。ロック装置67は、回転取付部25の左右側部フレーム20の外側横筒部27と上部伝動ケース26の内側横筒部28の双方の当接部29に貫通する係合孔68を、通常作業状態と上方回動状態の夫々の位置に設け、該係合孔68に選択的に係合する係合部材69をアーム70に設け、係合部材69は外側横筒部27に回動自在に設けたアーム70に固定し、アーム70にはワイヤー71の一端を係止し、ワイヤー71の他端は上部連結フレーム58の横杆60に設けたロック操作ハンドル72に係止して構成する。
しかして、刈取部4は、刈刃12の上方から後側には刈刃12によって刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置73を設けるが、穀稈搬送装置73の構成は任意であり、一例を示すと、刈刃12の後側に刈り取った穀稈の株元を搬送する株元搬送装置74と穂先搬送装置75を設け、株元搬送装置74の始端部下方に株元搬送装置74より宙吊り状態にスターホイル形状の掻込装置76を設け構成している。
【0016】
また、77は扱深さ調節用搬送装置、78は脱穀装置3に穀稈を供給する穀稈供給搬送装置79に穀稈を引き継ぐ引継搬送装置である。
なお、前記穀稈搬送装置73には、扱深さ調節用搬送装置77や引継搬送装置78を含めてもよく、また、掻込装置76を穀稈搬送装置73より除外してもよく、名称等によって限定されない。
また、穀稈搬送装置73は引起ユニット13を移動させた後も駆動可能にすると、刈刃12により刈り取った穀稈を脱穀装置3の脱穀室まで搬送できて、脱穀作業が容易となり、好適である。
なお、引起ユニット13の各分草装置10は公知のものであり、側面視後方に至るに従い高くなる傾斜面を有して形成し、また、前記引起装置11は公知の構成でよく、一例を示すと、引起装置11の引起ケース31の上部の引起入力軸43に駆動歯車80を設け、駆動歯車80に引起ラグ81を複数起伏自在に取付けたチエン(図示省略)を掛け回し、引起ラグ81は引起ケース31の下方位置で起立して穀稈を引起し、引起ケース31の上部所定位置で引起ケース31内に格納されて下降し、これを反復して穀稈を引き起こすようにすればよいが、別途左右方向の横軸中心に前記引起ラグ81に対して交差方向となる前後方向に回転する引起(分草)ラグを設けてもよく、分草装置10に続いて分草引き起こしできるものであればよい。
【0017】
しかして、走行装置2により圃場を走行すると、刈取部4の分草装置10が圃場の穀稈を分草し、分草された穀稈は引起装置11により引き起こされ、引き起こされた穀稈が刈刃12により切断され、穀稈搬送装置73により穀稈供給搬送装置79に穀稈を搬送し、穀稈供給搬送装置79により脱穀室に穀稈が供給されて脱穀される。
刈取部4は、刈取フレーム14に分草装置10と引起装置11と刈刃12と穀稈搬送装置73を設けて構成し、刈取フレーム14は縦支持フレーム16の先端に取付けられ、縦支持フレーム16の基部は機体フレーム1側に設けた支持台18に回動自在に取付けているから、刈取上下シリンダ19を伸縮させると、刈取部4を上下させることができ、これにより刈取部4全体を上下させて刈高さを調節し、通常の刈取作業を行う。
【0018】
しかして、刈取部4の引起ユニット13には少なくとも分草装置10と引起装置11を設け、この引起ユニット13全体が刈取部4の上部任意固定部に設けた回動中心Sを中心として上下回動するように構成しているので、刈刃12の前方に位置する引起ユニット13を刈刃12に対して上方回動させると、回動させる前の分草装置10および引起装置11の当初位置まで刈刃12が前進できるので、畦際の穀稈に刈刃12を可及的に接近させて手作業によらずに畦際(枕地)の穀稈の機械刈りが可能となる。
また、刈刃12の前側を開放することでメンテナンス作業が可能になる。
この場合、引起ユニット13は、刈取下側フレーム15の左右側から起立し内部に伝動軸41を設けた左右側部フレーム20の上部に回転取付部25を介して左右独立して引起装置11を設け、前記左右の回転取付部25を同一軸心上に配置して引起ユニット13が回転取付部25の軸心Sを中心に上方回動するように構成しているから、左右の引起装置11の上部の間には空間部35を形成し、引起ユニット13を回転取付部25の軸心S中心に上方回動させる構成でありながら、刈取部4の軽量化が図れる。
【0019】
即ち、左右の引起装置11を左右方向の一本筒状の伝動ケースで連結する従来の構成では、この伝動ケースの重量が嵩むばかりか、この伝動ケースを支持するために左右側部フレーム20を含めて刈取部4全体を堅牢構成にする必要があって一層重量が嵩むが、本願のように左右両側から伝動し、しかも中間に空間部35を形成しているから、この伝動ケースの重量を削減するのみならず刈取部4全体の軽量化が図れる。
そして、引起ユニット13は、回転取付部25の挟持部材30により、左右側部フレーム20の外側横筒部27の当接部29に対して上部伝動ケース26の内側横筒部28の当接部29を摺接させて、回転取付部25の軸心Sを中心に上下回動する。
【0020】
しかして、回転取付部25の部分は、左右側部フレーム20の上部に設けた外側横筒部27と上部伝動ケース26の端部に設けた内側横筒部28の間に当接部当接部29を設けて構成し、この左右側部フレーム20の外側横筒部27と上部伝動ケース26の内側横筒部28内に左右側部フレーム20内の伝動軸41の回転を引起入力軸43に伝達する中間軸39からなる横軸伝動部38を形成しているから、簡単な構成により引起装置11への動力伝達機構に影響を与えないですむ引起ユニット13の上下回動機構を達成できる。
また、回転取付部25を引起装置11の引起ケース31の上部に設けた上部伝動ケース26と左右側部フレーム20の間に配置したので、引起ユニット13の軸心Sを高い場所に位置させることができ、刈刃12の周辺を大きく開放する。
【0021】
しかして、刈取下側フレーム15の左右側には後側に突き出る側部後側フレーム55を設け、側部後側フレーム55と左右側部フレーム20の間に補強フレーム56を設けているから、左右側部フレーム20と側部後側フレーム55と補強フレーム56は側面視三角形形状に形成され、フレーム剛性が向上し、引起ユニット13を上方回動させたときの荷重を強固に支持する。
また、補強フレーム56は側面視左右側部フレーム20の後側に設けているから、引起ユニット13の引起装置11と穀稈搬送装置73の始端部との間隔を可及的に短くし、引起装置11と穀稈搬送装置73との間の穀稈の引き渡しが円滑になり、搬送を良好にできて、好適である。還元すると、穀稈の搬送通路に対して補強フレーム56が障害とならず、左右側部フレーム20の後側のスペースを有効活用できる。
【0022】
しかして、前記引起ユニット13の左右の引起装置11の引起ケース31は上部連結フレーム58により連結しているから、左右の引起装置11が一体となって引起ユニット13を上方回動させることができ、引起ユニット13の全体の変形や歪みを防止する。
また、上部連結フレーム58は、上部伝動ケース26に固定の左右の縦杆59の上部を横杆60により連結し、横杆60は引起ケース31より所定間隔をおいた上方に位置させているから、上部連結フレーム58を引起ユニット13を上下回動させる操作部材を兼用でき、合理的で簡便で安価な構成を実現する。
しかして、固定フレーム62と引起ユニット13の間には、引起ユニット13を通常作業状態と上方回動状態との何れかに固定(保持)するロック装置67を設けているから、ロック操作ハンドル72を操作して係合孔68より係合部材69を離脱させると、ロック装置67のロックが解除になり、この状態で、引起ユニット13を上下回動させ、別の係合孔68に係合部材69を係合させると、ロック装置67はロックされ、引起ユニット13は通常作業状態と上方回動状態の何れかの位置で保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの刈取部付近の斜視図。
【図2】 同側面図。
【図3】 引起ユニットの伝動機構を示す概略図。
【図4】 同エンジンから引起ユニットへ至る伝動経路を示す概略図。
【図5】 引起ユニットを上動させた斜視図。
【図6】 引起ユニットを斜め後方から見た斜視図。
【図7】 補強フレームを設けた引起ユニットを斜め後方から見た斜視図。
【図8】 ハンドルを設けた引起ユニットの斜視図。
【図9】 ロック装置の一例を示す斜視図。
【図10】 同一部縦断面図。
【符号の説明】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取部、7…操縦部、10…分草装置、11…引起装置、12…刈刃、13…引起ユニット、14…刈取フレーム、15…刈取下側フレーム、16…縦支持フレーム、17…横伝動ケース、18…支持台、19…刈取上下シリンダ、20…左右側部フレーム、21…下側前後フレーム、22…刈刃フレーム、25…回転取付部、26…上部伝動ケース、27…外側横筒部、28…内側横筒部、29…当接部、30…挟持部材、31…引起ケース、32…分草杆、33…移動側横フレーム、35…空間部、38…横軸伝動部、39…中間軸、40…ベベルギヤ、41…伝動軸、42…ベベルギヤ、43…引起入力軸、46…エンジン、47…油圧式変速装置、48…ミッション、49…刈取用出力軸、50…入力プーリ、51…伝動軸、52…伝動軸、55…側部後側フレーム、56…補強フレーム、58…上部連結フレーム、59…縦杆、60…横杆、61…ハンドル、62…固定フレーム、63…アシスト装置、64…ステー、65…バネ、67…ロック装置、68…係合孔、69…係合部材、70…アーム、71…ワイヤー、72…ロック操作ハンドル、73…穀稈搬送装置、74…株元搬送装置、75…穂先搬送装置、76…掻込装置、77…扱深さ調節用搬送装置、78…引継搬送装置、79…穀稈供給搬送装置。
Claims (1)
- 機体フレーム(1)の下方位置に走行装置(2)を設け、前記機体フレーム(1)の上方位置に脱穀装置(3)を設け、該脱穀装置(3)の前方に刈取部(4)を設け、前記機体フレーム(1)側に設けた操縦部(7)側方の支持台(18)に前記刈取部(4)を支持する縦支持フレーム(16)の基部を上下回動自在に取り付け、該縦支持フレーム(16)の先端に前記刈取部(4)の刈取フレーム(14)の刈取下側フレーム(15)の左右中間部分を固定状態に取付け、刈取下側フレーム(15)の左右両側に上方に起立する左右側部フレーム(20)の下部を固定状態に取付け、前記刈取下側フレーム(15)側に穀稈を切断する刈刃(12)を取付け、左右側部フレーム(20)の上部には軸心が左右方向の回転取付部(25)を介して穀稈を引き起こす左右一対のラグ式引起装置(11)に回転を伝達する左右の上部伝動ケース(26)を回動自在に夫々取付け、左右の上部伝動ケース(26)は各引起装置(11)の引起ケース(31)の裏側の引起ケース(31)の上端より低い部分に固定状態に夫々取付け、前記左右の引起ケース(31)の下部は圃場の穀稈を分草する各分草装置(10)を取付けた前後方向の分草杆(32)の前後中間部に固定状態に夫々取付け、各分草杆(32)の後部は左右方向の移動側横フレーム(33)により連結し、左右の分草装置(10)と左右の引起装置(11)と左右の上部伝動ケース(26)と左右の分草杆(32)と移動側横フレーム(33)を、互いに連結して引起ユニット(13)を構成し、該引起ユニット(13)は、前記左右の回転取付部(25)の間に空間部(35)を形成し、該左右の回転取付部(25)を同一の軸心S上に配置し、引起ユニット(13)が前記刈取下側フレーム(15)から離れるように回転取付部(25)の軸心(S)を中心に上方回動する構成とし、前記縦支持フレーム(16)内の伝動軸に入力された回転を、前記刈取下側フレーム(15)内の伝動軸と前記左右側部フレーム(20)内の伝動軸(41)と前記回転取付部(25)と上部伝動ケース(26)内に設けた伝動軸およびベベルギヤを介して引起装置(11)に伝達する構成とし、前記左右の上部伝動ケース(26)に上部連結フレーム(58)の左右の縦杆(59)の端部を固定状態に取付けて左右の引起装置(11)の引起ケース(31)が同時に上下回動する構成とし、上部連結フレーム(58)の左右の縦杆(59)を連結する横杆(60)を、引起ケース(31)の上端より所定間隔をおいた上方に位置させ、かつ、上部連結フレーム(58)の横杆(60)を手動操作により上下させて引起ユニット(13)を上下回動させる構成とし、前記上部連結フレーム(58)の横杆(60)の前記操縦部(7)寄りの部位にハンドル(61)を設け、前記刈取下側フレーム(15)と左右側部フレーム(20)とにより構成した固定フレーム(62)に対して引起ユニット(13)の上方回動を補助するアシスト装置(63)を、固定フレーム(62)と前記引起ユニット(13)との間に設け、前記刈取下側フレーム(15)を有する固定フレーム(62)と前記引起ユニット(13)との間には、該引起ユニット(13)を通常作業状態と上方回動状態との何れかに固定するロック装置(67)を設け、該ロック装置(67)は、前記回転取付部(25)の左右側部フレーム(20)の外側横筒部(27)と上部伝動ケース(26)の内側横筒部(28)の双方の当接部(29)に貫通する係合孔(68)を、通常作業状態と上方回動状態の夫々の位置に設け、該係合孔(68)に選択的に係合する係合部材(69)を設け、該係合部材(69)を外側横筒部(27)に回動自在に設けたアーム(70)に固定し、該アーム(70)にはワイヤー(71)の一端を係止し、ワイヤー(71)の他端は上部連結フレーム(58)の横杆(60)に設けたロック操作ハンドル(72)に係止して構成したことを特徴とするコンバイン。
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