JP4366343B2 - 圧電トランスを用いた高圧電源装置、及びそれを使用する画像形成装置 - Google Patents

圧電トランスを用いた高圧電源装置、及びそれを使用する画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は圧電トランスを用いた高圧電源装置、及びそれを使用する画像形成装置に関する。特に、電子写真プロセスにより画像形成する画像形成装置に用いる圧電トランスを用いた高圧電源装置に関するものである。
従来から知られている電子写真方式の画像形成装置において、帯電、現像、転写を含む画像形成処理では高電圧の直流バイアスを使用する。
例えば、感光体に転写部材を当接させて転写を行う直接転写方式を採る場合、転写部材には導電体の軸を持つローラ状の導電性ゴムを用い、感光体のプロセススピードに合わせ回転駆動させている。そして、転写部材に印加する電圧として、直流バイアス電圧を用いている。この時、直流バイアス電圧の極性は、通常のコロナ放電式の転写電圧と同じ極性である。
こういった転写ローラを用いて良好な転写を行うためには、通常3kV以上の電圧(所要電流は数μA)を転写ローラに印加する必要がある。上述したような画像形成処理に必要とされる高電圧を生成するために、従来は巻線式の電磁トランスを使用していた。しかし、電磁トランスは、銅線,ボビン,磁芯で構成されており、上記のような仕様に用いる場合は、出力電流値が数μAという微小な電流のために各部に於いて漏れ電流を最大限少なくしなければならない。そのため、トランスの巻線を絶縁物によりモールドすることが必要であり、しかも供給電力に比較して大きなトランスを必要としたため、高圧電源装置の小型化・軽量化の妨げとなっていた。
そこで、これらの欠点を補うために、薄型で軽量の高出力の圧電トランスを用いて高電圧を発生させることが検討されている。すなわち、セラミックを素材とした圧電トランスを用いることにより、電磁トランス以上の効率で高電圧を生成する事が可能となる。しかも、一次側および二次側間の結合に関係なく一次側と二次側の電極間の距離を離す事が可能となるので特別に絶縁の為にモールド加工する必要がないため、高圧発生装置を小型・軽量にできるという優れた特性が得られている。
圧電トランスを用いた高圧電源の従来例を、図10に基づき説明する。ここに示す回路は高圧電源であり、カラー画像形成装置のY色成分の転写ローラに供給する転写高圧電源の例を示す。
図10で、101Yは高圧電源の圧電トランス(圧電セラミックトランス)である。圧電トランス101Yの出力は、ダイオード102Y,103Y及び高圧コンデンサ104Yによって正電圧に整流平滑され、負荷である転写ローラ(不図示)に供給される。出力電圧は、抵抗105Y,106Y,107Yによって分圧され、保護用抵抗108Yを介してオペアンプ109Yの非反転入力端子(+端子)に入力される。他方のオペアンプの反転入力端子(−端子)には、抵抗114Yを介してDCコントローラ201からアナログ信号である高圧電源の制御信号(Vcont)が入力される。オペアンプ109Yと抵抗114Yとコンデンサ113Yにて積分回路を構成することにより、抵抗とコンデンサとの部品定数によって決まる積分時定数で平滑された制御信号Vcontが、オペアンプ109Yに入力される。オペアンプ109Yの出力端は電圧制御発振器(VCO)110Yに接続され、その出力端がインダクタ112Yに接続されたトランジスタ111Yを駆動することで、圧電トランスの一次側に駆動周波数の電源を供給する。
圧電トランスの特性は、一般的に図11に示すような共振周波数f0において出力電圧が最大となるような裾広がりな形状をしており、周波数による出力電圧の制御が可能である。圧電トランスの出力電圧を増加させる場合は、駆動周波数を高い方fxから低い方f0へ変化させることで可能となる。
電子写真方式の画像形成装置の高圧電源ユニットでは、図10に示す高圧電源回路を複数有し、帯電、現像、転写等のバイアスを出力して画像形成を行っている(特許文献1参照)。
特開平11-206113号公報
上記従来例では、高圧電源ユニット内に図10のような圧電トランス並びに制御回路を複数個配置することにより、複数のバイアスを出力して画像形成を行っている。特に、タンデムカラー機に搭載される高圧電源ユニットにおいては、帯電、現像、転写等のバイアス出力回路がシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックのそれぞれ用に4個必要となる。又、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック(以下C,M,Y,K)の各色ともほぼ同一のバイアス出力電圧で制御される。このとき、高圧電源ユニットに搭載されている圧電トランスは、帯電、現像、転写等のバイアス出力回路毎のC、M、Y、Kともにほぼ同一の周波数で駆動されることになる。
このように、複数の圧電トランスを近接する周波数にて駆動して同一バイアス電圧の出力を行う場合、隣接配置された圧電トランス間において電源ライン経由或いは静電容量結合などによって相互干渉を起こしてしまう。その場合、高圧バイアス電圧の出力精度の向上が困難になる。或いは、干渉周波数に依る高圧バイアス電圧の揺らぎ等の発生等を原因とする画像品質低下を招く恐れがある。
従来は、このような高圧バイアス電圧の精度の低下を原因とする画像に対する影響を避けるために、次のような対策を講じていた。例えば、圧電トランスの配置間隔を充分に広げたり、電源ラインを通じての干渉を抑えるために電源ラインのパターン設計の際に、パターン長を伸ばしたりデカップリングコンデンサ容量を増やすなどである。
しかしながら、上記のような対策の場合には、設計値を理論的な計算によって求めることが困難であり、多くの実験によって対策を決定することが多く、製品開発の期間が長くなってしまう可能性がある。さらに、高圧電源ユニットの小型化と形成する画像の高画質化を両立することが困難であるという課題も挙げられる。
上記従来例及びその問題点においては、画像形成装置の帯電、現像、転写等のバイアス、特に転写電圧を例に説明したが、かかる問題点は、複数の圧電トランスを近接して配置する場合に共通に発生するものである。
そこで、本発明の目的は、近接して配置する圧電トランスの相互の干渉を抑え、小型化と供給電圧の安定性とを両立させるとともに、実験による対策を必要としない圧電トランスを用いた高圧電源装置を提供することにある。
又、他の目的は、高圧電源装置の近接して配置する圧電トランスの相互の干渉を抑え、小型化と高画質化とを両立するとともに、実験による対策を必要としない画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の高圧電源装置は、圧電セラミックス振動体に一次電極及び二次電極を形成した圧電トランスを有し、前記一次電極に一次電圧を供給して、前記二次電極から二次電圧を発生する高電圧発生手段を複数備えた高圧電源装置において前記複数の高電圧発生手段の夫々は、前記圧電トランスを駆動するスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続されるインダクタンス成分を有する素子と前記スイッチング素子と並列に接続される容量素子から構成される電圧設定手段であって、前記圧電トランスの前記二次電極から前記二次電圧を発生する際の前記圧電トランスの駆動周波数が、他の高電圧発生手段の圧電トランスの駆動周波数と異なる駆動周波数になるように、前記圧電トランスの前記一次電極に供給する前記一次電圧を設定する電圧設定手段とを有し、前記複数の高電圧発生手段の夫々の前記電圧設定手段における、前記インダクタンス成分を有する素子の定数と前記容量素子の定数の組み合わせを変更することにより、前記複数の高電圧発生手段の夫々の圧電トランスの駆動周波数の差が前記夫々の圧電トランスの共振周波数のばらつきの範囲を超えるように、前記夫々の圧電トランスの前記一次電極に供給する前記一次電圧が設定されることを特徴とする。
又、本発明の画像形成装置は、上記高圧電源装置をする画像形成装置であって、前記画像形成装置は、複数の像担持体を帯電する複数の帯電部材と、前記複数の像担持体に画像を現像する現像部材と、前記複数の像担持体上の画像を転写体に転写する複数の転写部材とを有し、前記高圧電源装置の前記複数の高電圧生成手段は、前記複数の帯電部材または、前記複数の現像部材または、前記複数の転写部材に高電圧を供給することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、安価で簡単な回路構成により、実動作中の圧電トランスの相互の干渉を回避することが可能となるので、圧電トランスを近接して配置することが可能となり、圧電トランスを用いた高圧電源装置の高精度化と小型化とを両立することが可能となる。
又、本発明の高圧電源装置を使用することにより、安価で簡単な回路構成により、印刷動作中の圧電トランスの相互の干渉を回避することが可能となるので、圧電トランスを近接して配置することが可能となり、画像形成装置の高画質の維持と高圧電源装置の小型化とを両立することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の実施形態では、本発明の圧電トランスを使用した電圧供給方法を説明する例として、画像形成装置の1つであるカラーレーザプリンタにおける、転写処理で使用されるバイアス電圧を供給する高圧電源装置を例に説明する。しかし、課題の欄でも記載した如く、本発明は画像形成装置に限定することなく、複数の圧電トランスがほぼ同一の周波数で駆動されるような環境にある他の装置においても、同様の効果を奏する発明であり、これらも本発明に含まれる。
<本実施形態の画像形成装置の構成例>
図3は、本実施形態の画像形成装置の1つであるカラーレーザプリンタの構成例を示す図である。
レーザプリンタ401は、記録紙32を収納するデッキ402を有する。デッキ402内の記録紙32の有無を検知するデッキ紙有無センサ403が設けられる。又、デッキ401から記録紙32を繰り出すピックアップローラ404、ピックアップローラ404によって繰り出された記録紙32を搬送するデッキ給紙ローラ405、デッキ給紙ローラ405と対をなし、記録紙32の重送を防止するためのリタードローラ406が設けられる。
そして、デッキ給紙ローラ405の下流には、記録紙32を同期搬送するレジストローラ対407、レジストローラ対への記録紙Pの搬送状態を検知するレジ前センサ408が配設されている。また、レジストローラ対407の下流には、静電吸着搬送転写ベルト(以下ETBと記す)409が配設されている。ETB上には、画像が転写ローラ430Y、430M、430C、430Kによって順次重ね合わされてゆくことによりカラー画像が形成され、記録紙32上に転写さえて搬送される。転写される画像は、後述する4色(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックK)分のプロセスカートリッジ410Y、410M、410C、410Kとスキャナーユニット420Y、420M、420C、420Kからなる画像形成部によって形成される。
さらに下流には、記録紙32上に転写されたトナー像を熱定着するために、内部に加熱用のヒータ432を備えた定着ローラ433と加圧ローラ434対が配設されている。又、定着ローラからの記録紙32を搬送するための、定着排紙ローラ対435、定着部からの搬送状態を検知する定着排紙センサ436が配設されている。
また、各スキャナ部420は、後述するビデオコントローラ440から送出される各画像信号に基づいて、変調されたレーザ光を発光するレーザユニット421を有する。更に、各レーザユニット421からのレーザ光を各感光ドラム305上に走査するためのポリゴンミラー422とスキャナモータ423、結像レンズ群424より構成されている。
そして、各プロセスカートリッジ410は、公知の電子写真プロセスに必要な感光ドラム305、帯電ローラ303と現像ローラ302、トナー格納容器411を具備しており、レーザプリンタ401に対して着脱可能に構成されている。
さらに、前記ビデオコントローラ440は、パーソナルコンピュータ等の外部装置441から送出される画像データを受け取ると、前記画像データをビットマップデータに展開し、画像形成用の画像信号を生成する。
また、201はレーザプリンタの制御部であるDCコントローラであり、RAM207a、ROM207b、タイマ207c、デジタル入出力ポート207d、D/Aポート207eを具備したMPU(マイクロコンピュータ)207、及び各種入出力制御回路(不図示)等で構成されている。
さらに、202は本発明を実施する高圧電源部であり、各プロセスカートリッジに対応した帯電高圧電源(不図示)、現像高圧電源(不図示)と、各転写ローラ430に対応した高圧を出力可能な圧電トランスを使用した転写高圧電源とで構成されている。以下、本実施形態では、代表して転写高圧電源を説明するが、他も同様である。
<本実施形態の圧電トランス高圧電源装置の構成例1>
次に、本実施形態の圧電トランス高圧電源装置の構成例を、図1に基づいて説明する。なお、本発明に係わる高圧電源の構成は、正電圧、負電圧どちらの出力回路に対しても有効である。ここでは代表的に正電圧を必要とする転写高圧電源について説明を行う。また、転写高圧電源は、各転写ローラ430Y、430M、430C、430Kに対応して4回路設けられているが、回路構成は各回路とも同じであるため、図1ではY、Mの2回路のみのを表し、本発明の主旨に関連した説明のみを行うこととする。符号末尾のY、Mで回路及び素子を区別する。
図1の回路は高圧電源であり、101Yは高圧電源の圧電トランス(圧電セラミックストランス)である。圧電トランス101Yの出力は、ダイオード102Y、103Y及び高圧コンデンサ104Yによって正電圧に整流平滑され出力端子116Yから負荷である転写ローラ(不図示)に供給される。出力電圧は、抵抗105Y、106Y、107Yによって分圧され、保護用抵抗108Yを介してオペアンプ109Yの非反転入力端子(+端子)に入力される。他方のオペアンプの反転入力端子(-端子)には、直列抵抗114Yを介してDCコントローラ201からアナログ信号である高圧電源の制御信号(Vcont)が接続端子118Yより入力される。
オペアンプ109Yの出力端は電圧制御発振器(VCO)110Yに接続され、この電圧制御発振器110Yの出力端は電界効果トランジスタ111Yのゲートに接続される。電界効果トランジスタ111Yのドレインは、インダクタ112Yを介して電源(+24V:Vcc)に接続され、コンデンサ115Yを介して接地され、さらに、圧電トランス101Yの一次側の電極の一方に接続される。この一次側の電極の他方は接地される。また、電界効果トランジスタ111Yのソースも接地される。
(圧電トランスによる出力電圧の制御例)
図11は、圧電トランスに印加する電圧を一定とした場合の圧電トランス101Yの駆動周波数に対する出力電圧の特性を表した図である。
図11に示すように、共振周波数f0において出力電圧が最大となり、周波数による出力電圧の制御が可能であることが判る。規定出力電圧Edcを出力時の駆動周波数をfxとする。また、電圧制御発振器(VCO)110Yは入力電圧が上がると出力周波数を上げ、入力電圧が下がると出力周波数は下げるような動作を行うものとする。この条件において、出力電圧Edcが上がると、抵抗105Yを介してオペアンプ109Yの非反転入力端子(+端子)の入力電圧Vsnsも上がり、オペアンプ109の出力端子の電圧は上がる。つまり、電圧制御発振器110Yの入力電圧が上がるので、圧電トランス101Yの駆動周波数も上がる。従って、駆動周波数fxより高い周波数で圧電トランス101Yは駆動し、駆動周波数が上がると出力電圧は下がるため、出力電圧を下げる方向に制御を行う。すなわち、負帰還制御回路を構成している。
一方、出力電圧Edcが下がると、オペアンプ109Yの入力電圧Vsnsも下がり、オペアンプ109Yの出力端子電圧は下がるので、電圧制御発振器110Yの出力周波数は下がり、出力電圧を上げる方向に制御を行う。
このように、オペアンプ109Yの反転入力端子(-端子)に入力されるDCコントローラ201からの制御信号(Vcont)の電圧で決定される電圧に等しくなるよう、出力電圧が定電圧制御される。
通常の印刷動作においては、Y,M,C,Kの4つの高圧回路、即ち圧電トランスが同時に動作している。ここで本実施形態の特徴を説明するためにY及びMの2つの回路について説明を進める。
(本実施形態の電圧制御の原理)
本実施形態の系の構成として、圧電トランス101の実効入力電圧に対する出力電圧特性を図4に示す。
図4に示すように、圧電トランスの出力は入力電圧Vinの大きさに依存する。入力電圧が小さい場合(Vina)と入力電圧が大きい場合(Vinb)とを比較した場合、最大出力周波数は同一であるが、同一出力電圧Edcを出力する場合に、その駆動周波数は異なる値となる。入力電圧が小さい(Vina)の場合には出力電圧Edcを得る周波数はfx1となり、入力電圧の大きい(Vinb)の場合に出力電圧Edcを得る周波数はfx2となり、入力電圧の小さい時に比べて高い周波数となる。
(本実施形態の圧電トランス高圧電源装置の動作例)
図1は、これまで説明を進めてきた圧電トランス高圧電源装置の基本動作説明に加え、本実施形態の要点である圧電トランス入力電圧を変えることにより、制御電圧での圧電トランス駆動周波数を異なるものとする構成について示したものである。
圧電トランス101Yの駆動用電圧123Yは、抵抗121Y, 122Yにて電源電圧Vccを分圧して供給され、圧電トランス101Mの駆動用電圧123Mは、抵抗121M, 122Mにて電源電圧Vccを分圧されて供給される。それぞれの駆動電圧123Y, 113Mは、
駆動電圧123 = Vcc{抵抗122 /(抵抗121+抵抗122)}
で与えられる。
本実施形態において、圧電トランス101Yの駆動用電圧123Yを圧電トランス101Mの駆動用電圧123Mよりも大きい値としている。このときの圧電トランス101Y, 101Mの周波数特性を図2に示す。
圧電トランスの最大出力周波数に関しては、同一回路を用いているために同一周波数274となる。それぞれの圧電トランス(101Y, 101M)の駆動電圧が異なるために、圧電トランス101Yの出力周波数特性は275-Yとなり、圧電トランス101Mの出力周波数特性は275-Mとなる。制御出力電圧Edc(V)における駆動周波数は圧電トランス101Yにて276-Y、圧電トランス101Mにて276-Mとなる。このように、圧電トランスの駆動電圧を異なるものとした場合の制御出力電圧における圧電トランス駆動周波数の差(276-Y − 276-M)は3KHz程度となっている。
尚、プロセス速度PS=100(mm/S)である本実施形態の例によれば、発生しうる干渉起因の干渉画像周期は0.03mmとなるために、視覚認識できないピッチとなり、高画質が維持される。
このように、本実施形態では、圧電トランス高圧電源装置において、隣接する圧電トランスの駆動電圧を分圧素子の違いにより異なるものとすることにより、制御出力電圧における圧電トランスの駆動周波数を異なるものにすることが可能となる。そのため、圧電トランスの電源パターンに依る相互干渉や、圧電トランスの容量性結合による相互干渉を少なくすることが可能となる。又、出力バイアスの精度を悪化させることなく圧電トランスをより近接して配置することが可能となる。従って、高圧電源ユニットを高精度かつ小型化することが可能となった。
尚、図1の説明図においては、本実施形態の主旨に反しない範囲においてコンデンサ等の素子の記述を省略している。
<本実施形態の圧電トランス高圧電源装置の構成例2>
図5は、これまで説明を進めてきた圧電高圧電源装置に関して、圧電トランス入力電圧を安定化電源回路により変えることにより、制御電圧での圧電トランス駆動周波数を異なるものとする構成について示したものである。なお、これまでの実施形態と同様の構成に関しての説明は省略する。
圧電トランス101Yの駆動用電圧123Yは、抵抗133Y、定電圧ダイオード132Y、トランジスタ131Y、コンデンサ134Yにより構成される安定化電源回路により供給される。このときの電圧123Yは、定電圧ダイオード132Yのツェナー電圧Vzとトランジスタ131Yのベース−エミッタ間電圧Vbeによって決定され
駆動電圧123Y =(定電圧ダイオード132Yのツェナー電圧Vz)
−(トランジスタ131Yのベースエミッタ間電圧Vbe)
で表される。
本実施形態において、圧電トランス101Yの駆動用電圧123Yを圧電トランス101Mの駆動用電圧123Mよりも大きい値としている。このときの圧電トランス101Y, 101Mの周波数特性を図6に示す。
圧電トランスの最大出力周波数に関しては、同一回路を用いているために同一周波数274となる。それぞれの圧電トランス(101Y, 101M)の駆動電圧が異なるために、圧電トランス101Yの出力周波数特性は275-Yとなり、圧電トランス101Mの出力周波数特性は275-Mとなる。制御出力電圧Edc(V)における駆動周波数は、圧電トランス101Yにて276Y、圧電トランス101Mにて276Mとなる。このように、圧電トランス駆動電圧を異なるものとした場合の制御出力電圧における圧電トランス駆動周波数の差(276-Y − 276-M)は3KHz程度となっている。
尚、プロセス速度PS=100(mm/S)である本実施形態の例によれば、発生しうる干渉起因の干渉画像周期は0.03mmとなるために、視覚認識できないピッチとなり、高画質が維持される。
このように、本実施形態では、圧電トランス高圧電源装置において、隣接する圧電トランスの駆動電圧を安定化電源回路の違いにより異なるものとすることにより、制御出力電圧における圧電トランス駆動周波数を異なるものにすることが可能となる。すなわち、圧電トランスの電源パターンに依る相互干渉や、圧電トランスの容量性結合による相互干渉を少なくすることが可能となる。又、出力バイアスの精度を悪化させることなく圧電トランスをより近接して配置することが可能となる。従って、高圧電源ユニットを高精度かつ小型化することが可能となった。
本実施形態では、安定化電源回路を降圧タイプにて説明を進めたけれども、安定化電源回路は昇圧タイプでも同様な効果を出せるために本発明の範囲である。
<本実施形態の圧電トランス高圧電源装置の構成例3>
本実施形態の特徴は、圧電トランスの入力部の構成により、制御電圧における圧電トランスの駆動周波数を異なるものとしている点であり、上記構成例1,2との相違点は、電源電圧は変更せずに、スイッチング素子111に接続されるインダクタンス素子112と容量性素子115との定数を変えることにより、圧電トランスに印加される駆動電圧を変える点である。
図7Aは、本実施形態の圧電トランス高圧電源装置の構成例である。
圧電トランス101Yの入力端子は、電界効果トランジスタ111Yのドレインとインダクタ112Y、コンデンサ115Yに接続され、インダクタ112Yのもう一方の端子は電源Vccに接続され、コンデンサ115Yの一方の端子は接地されている。電界効果トランジスタ111Yのゲートは、VCO110Yに接続されている。電界効果トランジスタ111Yのスイッチング動作により、圧電トランス101Yには、インダクタ112Yとコンデンサ115Yにより決定される電圧で駆動される。
図7Bに、本実施形態に用いた回路及び圧電トランスによる、コンデンサ容量、インダクタ容量と発生するピーク電圧ならびに実効電圧の一例を示す。かかる図7Bから、それぞれの出力電圧に対応して、ことなる周波数となるコンデンサ容量115Y, 115M、インダクタ容量112Y, 112Mが選択される。
このときの電界効果トランジスタ111Y並びに圧電トランス101Yの入力電圧波形を図8に示す。
図8中、130は、トランジスタ111Yのゲート電圧波形を示し、131-Yに圧電トランス101Yの入力電圧波形を示す。本実施形態でのVcc電圧は24V、インダクタ112Yは220uH、コンデンサ115Yは330pFである。このときの圧電トランスの入力電圧131-Yは、ピーク電圧が185Vとなり、実効電圧132-Yは44Vとなる。
このときの圧電トランス101Yの出力電圧周波数特性を、図9中に278-Yで表し、制御出力電圧Edcにおける圧電トランス101Yの駆動周波数を279-Yで表す。
一方、圧電トランス101Mの入力端子は、電界効果トランジスタ111Mのドレインとインダクタ112M、コンデンサ115Mに接続され、インダクタ112Yのもう一方の端子は電源Vccに接続され、コンデンサ115Mの一方の端子は接地されている。電界効果トランジスタ111Mのゲートは、VCO110Mに接続されている。電界効果トランジスタ111Mのスイッチング動作により、圧電トランス101Mには、インダクタ112Mとコンデンサ115Mとにより決定される電圧で駆動される。
このときの電界効果トランジスタ111M並びに圧電トランス101Mの入力電圧波形を、図8に示す。図8中、130は、トランジスタ111Yのゲート電圧波形を示し、131-Mに圧電トランス101Mの入力電圧波形を示す。本実施形態でのVcc電圧は24V、インダクタ112Mは220uH、コンデンサ115Mは680pFである。このときの圧電トランス入力電圧131-Mは、ピーク電圧が146Vとなり、実効電圧132-Mは35Vとなる。
このときの圧電トランス101Mの出力電圧周波数特性を、図9中に278-Mで表し、制御出力電圧Edcにおける圧電トランス101Mの駆動周波数を279-Mで表す。
本実施形態の場合の制御出力電圧における圧電トランス駆動周波数の差(278-Y − 278-M)は、3KHz程度となっている。
尚、プロセス速度PS=100(mm/S)である本実施形態の例によれば、発生しうる干渉起因の干渉画像周期は0.03mmとなるために、視覚認識できないピッチとなり、高画質が維持される。
このように、本実施形態では、圧電トランス高圧電源装置において、隣接する圧電トランスの駆動電圧をスイッチング素子に接続されたインダクタとコンデンサとの積を異なるものとして、圧電トランスを異なる電圧で駆動するようにする。すなわち、制御出力電圧における圧電トランス駆動周波数を異なるものにすることが可能となり、圧電トランスの電源パターンに依る相互干渉や、圧電トランスの容量性結合による相互干渉を少なくすることが可能となる。又、出力バイアスの精度を悪化させることなく圧電トランスをより近接して配置することが可能となる。従って、高圧電源ユニットの高精度かつ小型化することが可能となった。
以上の構成例1から3にて説明を進めた周波数可変量Fvari(Hz)は、制御回路を含めた圧電トランスの共振周波数バラツキFdiff(Hz)よりも大きくなるように設定している。
Fvari(Hz) > Fdiff(Hz)
具体的には、本実施形態の例では、共振周波数可変量Fvari(Hz) = 3KHz以上の設定としている。これは、圧電トランスの共振周波数のばらつき範囲が2.2KHz、制御回路のバラツキを含めた共振周波数のバラツキ範囲としてもFdiff(Hz) = 2.4KHz程度であるからである。
尚、上記実施形態では、構成例1乃至3を独立して説明したが、これらの構成を組み合わせることも可能であり、所望の二次電圧に対応する各圧電トランスを駆動する一次電圧の周波数の差が、圧電トランスの共振周波数のバラツキの範囲を越えるように設定できれば、どのような組み合わせでもよい。
又、本実施形態では、画像形成装置、例えばタンデム方式のカラー画像形成装置に用いる転写高圧電源を例に説明したけれども、異なるバイアスを出力する隣接する圧電トランスに対しても本発明の適用範囲とし、更に高圧バイアスを用いた画像形成装置であればモノクロ画像形成装置であっても本発明の適用範囲とする。
更に、本発明は画像形成装置に限定することなく、複数の圧電トランスがほぼ同一の周波数で駆動されるような環境にある他の装置においても、同様の効果を奏する発明であり、これらも本発明に含まれるものである。
尚、本発明は、高圧電源装置の特徴ある回路例を開示するものであるが、その回路構成や素子の選択の基礎となる技術思想は、圧電トランスを使用した電圧発生における設計思想であり、その設計思想は圧電トランスを使用した場合の電圧供給方法として記載されている。
本実施形態の圧電トランスを用いた高圧電源装置の構成例1を示す図である。 図1の高圧電源装置における駆動周波数と出力電圧の関係を表わす周波数特性を示す図である。 本実施形態に係る画像形成装置の1つのカラーレーザプリンタの構成例を示す図である。 圧電トランスの入力電圧に対する出力電圧の周波数特性を表した図である。 本実施形態の圧電トランスを用いた高圧電源装置の構成例2を示す図である。 図5の高圧電源装置における駆動周波数と出力電圧の関係を表わす周波数特性を示す図である。 本実施形態の圧電トランスを用いた高圧電源装置の構成例3を示す図である。 図7Aの高圧電源装置におけるコンデンサ容量及びインダクタ容量と発生するピーク電圧ならびに実効電圧の一例を示す図である。 図7Aの高圧電源装置における電界効果トランジスタ並びに圧電トランスの入力電圧波形を示す図である。 図7Aの高圧電源装置における駆動周波数と出力電圧の関係を表わす周波数特性を示す図である。 従来の1つの圧電トランスを用いた高圧電源装置の構成例を示す図である。 図11の高圧電源装置の駆動周波数と出力電圧の関係を表わす周波数特性を示す図である。
符号の説明
101 圧電トランス
110 電圧制御発振器(VCO)
201 DCコントローラ
202 高圧電源装置
401 カラーレーザプリンタ

Claims (2)

  1. 圧電セラミックス振動体に一次電極及び二次電極を形成した圧電トランスを有し、前記一次電極に一次電圧を供給して、前記二次電極から二次電圧を発生する高電圧発生手段を複数備えた高圧電源装置において
    前記複数の高電圧発生手段の夫々は、
    前記圧電トランスを駆動するスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子に接続されるインダクタンス成分を有する素子と前記スイッチング素子と並列に接続される容量素子から構成される電圧設定手段であって、前記圧電トランスの前記二次電極から前記二次電圧を発生する際の前記圧電トランスの駆動周波数が、他の高電圧発生手段の圧電トランスの駆動周波数と異なる駆動周波数になるように、前記圧電トランスの前記一次電極に供給する前記一次電圧を設定する電圧設定手段とを有し、
    前記複数の高電圧発生手段の夫々の前記電圧設定手段における、前記インダクタンス成分を有する素子の定数と前記容量素子の定数の組み合わせを変更することにより、前記複数の高電圧発生手段の夫々の圧電トランスの駆動周波数の差が前記夫々の圧電トランスの共振周波数のばらつきの範囲を超えるように、前記夫々の圧電トランスの前記一次電極に供給する前記一次電圧が設定されることを特徴とする高圧電源装置。
  2. 請求項1に記載の高圧電源装置をする画像形成装置であって、
    前記画像形成装置は、複数の像担持体を帯電する複数の帯電部材と、前記複数の像担持体に画像を現像する現像部材と、前記複数の像担持体上の画像を転写体に転写する複数の転写部材とを有し、
    前記高圧電源装置の前記複数の高電圧生成手段は、前記複数の帯電部材または、前記複数の現像部材または、前記複数の転写部材に高電圧を供給することを特徴とする画像形成装置。
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