JP2006201351A - 画像形成装置 - Google Patents

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剛宏 内山
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航司 安川
Hiroki Murata
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Abstract

【課題】 不測の事態により圧電トランスの能力以上の電力が必要になった場合、圧電トランスの駆動周波数が共振周波数f0を越えてしまい制御不能となり画像不良が発生してしまう。
【解決手段】 圧電トランス、圧電トランス駆動周波数の発生手段、出力電圧設定手段、出力電圧検出手段、出力電流検出手段から成り、圧電トランス駆動周波数の発生手段は圧電トランスの共振周波数f0を含む周波数範囲で動作し、出力電圧設定手段からの信号に基づき圧電トランスの駆動周波数を可変制御することにより出力電圧を制御する画像形成装置及び圧電トランス式高圧電源装置において、前記出力電流検出手段の検出値が所定値を超えた場合に、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧をOFF電圧と出力電圧設定手段の設定電圧との間の電圧に制限する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関し、特に画像形成装置に用いる圧電トランス式高圧電源装置に関するものである。
従来から知られている電子写真方式の画像形成装置において、感光体に記録紙を当接させて転写を行う直接転写方式を採る場合、転写部材には金属の軸にローラ状の導電性ゴムを巻きつけた転写ローラを用い、感光体のプロセススピードに合わせ回転駆動させている。そして、転写部材に印加する電圧として直流バイアス電圧を用いており、転写ローラを用いて良好な転写を行うために、通常10μA程度の電流を印加している。
上述したような画像形成に必要とされる高電圧を生成するために、従来は巻線式の電磁トランスを使用していた。しかし、電磁トランスは、銅線,ボビン,磁芯で構成されており、上記のような仕様の画像形成装置に用いる場合は、出力電流値が10μA程度という微小な電流のために、各部に於いて漏れ電流を最大限少なくしなければならなかった。そのため、トランスの巻線をモールド等により絶縁する必要が有り、しかも供給電力に比較して大きなトランスを必要としたため、高圧電源装置の小型化・軽量化の妨げとなっていた。
そこで、これらの問題点を補うために、薄型で軽量の高出力の圧電トランスを用いて高電圧を発生させることが検討されている。すなわち、セラミックを素材とした圧電トランスを用いることにより、電磁トランス以上の効率で高電圧を生成する事が可能となり、しかも、一次側と二次側の電極間の距離を離す事が可能となるので特別に絶縁の為にモールド加工する必要がなく、高圧発生装置を小型・軽量にできるという優れた特性が得られている。
ここで、図20に定電圧制御を行う圧電トランス式高圧電源の従来例を示す。
101は圧電トランス(圧電セラミックトランス)、102,103はダイオード、104は高圧コンデンサ、105、106、107、108は抵抗、109はオペアンプ、110は電圧制御発振器(VCO)、111はトランジスタ、112はインダクタ、113はコンデンサ、114は抵抗である。
次に、従来例における圧電トランス式高圧電源の動作について説明する。
まず、オペアンプ109の反転入力端子(−端子)に抵抗114を介して不図示のコントローラ手段から出力されたアナログ信号である高圧出力制御信号(以降Vcontと記載)が入力される。一方、オペアンプ109の非反転入力端子(+端子)には出力電圧(以降Voutと記載)を抵抗105、106、107によって分圧した電圧が、保護用抵抗108を介して入力される。オペアンプ109は反転入力端子(−端子)に入力されるVcontの電圧値と、Voutを抵抗105、106、107によって分圧した分圧電圧が同じになるように出力端子から電圧を出力する。オペアンプ109の出力端子は電圧制御発振器(VCO)110に接続される。電圧制御発振器(VCO)110はオペアンプ109の出力電圧に応じた周波数でトランジスタ111をスイッチングさせ圧電トランス101の一次側に電力を供給する。圧電トランス101は一次側に供給された駆動周波数に応じて振動し、2次側に圧電トランス101のサイズに応じた昇圧比で増幅した交流電圧を発生させる。発生した交流電圧はダイオード102、103及び高圧コンデンサ104によって正電圧に整流平滑され負荷である転写ローラ(不図示)に供給される。
図21は高圧出力制御信号(Vcont)と出力電圧(Vout)の関係を示す図である。上述したようにオペアンプ109はVcontとVoutの分圧電圧とが同じになるように動作するため、Vcontを変化させることにより、Voutを制御することが可能となる。
次に、図22に所定の負荷に電圧を供給する場合の圧電トランス101の駆動周波数と出力電圧の関係を示す。一般に圧電トランスの特性は、同図に示すように共振周波数f0において出力電圧が最大となるような裾広がりな形状をしている。fLは電圧制御発振器(VCO)110で動作可能な最低周波数、fHは電圧制御発振器(VCO)110で動作可能な最高周波数である。
通常は、最高周波数fHと共振周波数f0との間(図22に記載の通常動作範囲)で駆動周波数を変化させることにより圧電トランスの出力電圧を制御している。
特開平11−206113号公報
上述の通り、従来例に記載の圧電トランス式高圧電源では最高周波数fHと共振周波数f0との間で圧電トランスの駆動周波数を変化させることにより出力電力を制御している。
しかしながら、記録紙の搬送が遅れるなどの不測の事態により、記録紙が無いにも関わらず記録紙への転写に必要な大きな電圧を印加する設定にしてしまった場合、その後記録紙が到達しても、画像形成に必要な出力電力を確保できないため、画像不良を発生させ続けてしまうという問題があった。
従来例における記録紙の搬送が遅れた場合の動作について図23を用いて説明する。なお、図24は記録紙がある場合と記録紙が無い場合との圧電トランスの駆動周波数と出力電圧の関係を示した図である。
1)不図示のコントロール手段は、所定のタイミングでVoutを3kVにするためにVcontを4.5Vに上昇させる。
2)オペアンプ109はVcontとVoutの分圧電圧とが同じになるまで出力電圧を低下させ、電圧制御発振器(VCO)110の動作周波数を低下させる。記録紙が無いため、電圧制御発振器(VCO)110の動作周波数とVoutは図24の点線をたどって変化する。
3)しかしながら、記録紙が無い場合、圧電トランス101はVoutを2.7kVまでしか出力できないため、電圧制御発振器(VCO)110の動作周波数が、共振周波数f0よりも低域側に変化してしまう。一旦、電圧制御発振器(VCO)110の動作周波数が共振周波数f0よりも低域側に変化してしまうと、Voutは低下するため、電圧制御発振器(VCO)110は動作最低周波数fLで動作を続け、VoutはVfLbとなる。
4)その後、記録紙が到達してもVoutは図24に記載のVfLaまでは上昇するものの、Vcontで設定した3kVまでは到達しないため、電圧制御発振器(VCO)110は動作最低周波数fLでの動作を継続する。VfLaでは良好な転写を行うために必要な転写電流を確保できないため、画像不良が発生する。そして、画像不良はVcontをVfLa以下の設定電圧にするまで発生しつづける。
また、感光体の帯電ムラを防止するため、転写ローラから感光体に流れる電流を記録紙の有無に関わらず所定範囲以内に保つ技術が採用されている。すなわち、連続した画像形成における、記録紙と記録紙の間(紙間)においても転写ローラに所定の電圧が印加されている。この場合、一旦、電圧制御発振器(VCO)の動作周波数が共振周波数f0よりも低域側に変化してしまうと、連続した画像形成が終了して転写バイアスがOFFされるまで画像不良が発生しつづけることとなる。
電圧制御発振器(VCO)の動作下限周波数を共振周波数f0よりも高域側に設定することで動作周波数が共振周波数f0よりも低域側に変化してしまうことを防止することが可能である。しかしながら、共振周波数f0は圧電トランス毎のバラツキが大きいため、全ての圧電トランスのf0を回避しようとすると共振周波数f0が低域側に存在する圧電トランスでは所望の電圧が出力できないという問題が発生してしまう。これを回避するためには、圧電トランス毎にボリューム抵抗等で個別に動作下限周波数を設定する必要がある。ただし、画像形成装置のように多数の圧電トランスを有する高圧電源装置では、全てのボリュームを調整するためには多大な調整時間が必要となるという問題があった。
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的は、圧電トランス毎に動作下限周波数を調整することなく、不測の事態により圧電トランスの能力以上の電力が必要になった場合でも、圧電トランスの制御不能範囲、すなわち駆動周波数が共振周波数f0を越えないようにして画像不良の発生を防止することが可能な、画像形成装置及び圧電トランス式高圧電源装置を提供することである。
本発明は、上記問題を解決するため、次の(1)ないし(10)の構成を備えるものである。
(1)像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、静電潜像にトナー像を形成する現像手段、トナー像を転写材に転写する転写手段、トナー像を転写された被転写部材にトナーを加熱定着させる定着手段とを備えた画像形成装置であって、
圧電トランス、圧電トランス駆動周波数の発生手段、出力電圧設定手段、出力電圧検出手段、出力電流検出手段から成り、
前記圧電トランス駆動周波数の発生手段は圧電トランスの共振周波数f0を含む周波数範囲で動作し、
出力電圧設定手段からの信号に基づき圧電トランスの駆動周波数を可変制御することにより出力電圧を制御する、前記潜像形成手段と前記現像手段と前記転写手段に高圧電源を供給する圧電トランス式高圧電源装置を備え、
前記出力電流検出手段の検出値が所定値を超えた場合に、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧をOFF電圧と出力電圧設定手段の設定電圧との間の電圧に制限することを特徴とする画像形成装置。
(2)前記(1)に記載の画像形成装置において、
前記出力電圧設定手段の設定値を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧を制限することを特徴とする画像形成装置。
(3)前記(1)に記載の画像形成装置において、
前記出力電圧検出手段の検出値を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧を制限することを特徴とする画像形成装置。
(4)前記(1)に記載の画像形成装置において、
前記圧電トランスの駆動周波数を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧を制限することを特徴とする画像形成装置。
(5)前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧の制限を開始する前記出力電流検出手段の検出値は、前記出力電圧設定手段の設定値に応じて可変であることを特徴とする画像形成装置。
(6)像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、静電潜像にトナー像を形成する現像手段、トナー像を転写材に転写する転写手段、トナー像を転写された被転写部材にトナーを加熱定着させる定着手段とを備えた画像形成装置であって、
圧電トランス、圧電トランス駆動周波数の発生手段、出力電流設定手段、出力電流検出手段、出力電圧検出手段から成り、
前記圧電トランス駆動周波数の発生手段は圧電トランスの共振周波数f0を含む周波数範囲で動作し、
出力電流設定手段からの信号に基づき圧電トランスの駆動周波数を可変制御することにより出力電流を制御する、前記潜像形成手段と前記現像手段と前記転写手段に高圧電源を供給する圧電トランス式高圧電源装置を備え、
前記出力電圧検出手段の検出値が所定値を超えた場合に、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電流をOFF電流と出力電流設定手段の設定電流との間の電流に制限することを特徴とする画像形成装置。
(7)前記(6)に記載の画像形成装置において、
前記出力電流設定手段の設定値を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電流を制限することを特徴とする画像形成装置。
(8)前記(6)に記載の画像形成装置において、
前記出力電流検出手段の検出値を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電流を制限することを特徴とする画像形成装置。
(9)前記(6)に記載の画像形成装置において、
前記圧電トランスの駆動周波数を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電流を制限することを特徴とする画像形成装置。
(10)前記(6)ないし(9)のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電流の制限を開始する前記出力電圧検出手段の検出値は、前記出力電流設定手段の設定値に応じて可変であることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、圧電トランス式高圧電源装置を画像形成装置のような出力負荷変動の大きい装置に使用する場合においても、圧電トランスの駆動周波数範囲を圧電トランス毎に調整することなく、圧電トランスが制御不能となることを防止することが可能となる。また、出力負荷が正常に戻った場合は正常動作に復帰することで、画像不良の発生を防止することが可能となる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の第一の実施例について説明する。
図2は本実施例のカラーレーザプリンタの構成図である。
401はカラーレーザプリンタ、402は記録紙32を収納するデッキ、403はデッキ402内の記録紙32の有無を検知するデッキ紙有無センサ、404はデッキ402から記録紙32を繰り出すピックアップローラ、405は前記ピックアップローラ404によって繰り出された記録紙32を搬送するデッキ給紙ローラ、406は前記デッキ給紙ローラ405と対をなし記録紙32の重送を防止するためのリタードローラである。そして、デッキ給紙ローラ405の下流には記録紙32を同期搬送するレジストローラ対407、前記レジストローラ対407への記録紙32の搬送状態を検知するレジ前センサ408が配設されている。
またレジストローラ対407の下流には静電吸着搬送転写ベルト(以下ETBと記す)409が配設されており、前記ETB409上には後述する4色(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックB)分のプロセスカートリッジ410Y、410M、410C、410Bとスキャナユニット420Y、420M、420C、420Bからなる画像形成部によって形成された画像が、転写ローラ430Y、430M、430C、430Bによって順次重ね合わされてゆくことによりカラー画像が形成される。形成されたカラー画像は、記録紙32上に転写され、記録紙32は下流に搬送される。下流には記録紙32上に転写されたトナー像を熱定着するために内部に加熱用のヒータ432を備えた定着ローラ433と加圧ローラ434対、定着ローラ433からの記録紙32を搬送するための、定着排紙ローラ対435、定着部からの搬送状態を検知する定着排紙センサ436が配設されている。
また、前記各スキャナユニット420には、後述するビデオコントローラ440から送出される各画像信号に基づいて変調されたレーザ光を発光するレーザユニット421、各レーザユニット421からのレーザ光を各感光ドラム305上に走査するためのポリゴンミラー422とスキャナモータ423、結像レンズ群424より構成されている。そして、前記各プロセスカートリッジ410には公知の電子写真プロセスに必要な感光ドラム305、帯電ローラ303と現像ローラ302、トナー格納容器411を備えており、レーザプリンタ401本体に対して着脱可能に構成されている。さらに、上記ビデオコントローラ440は、パーソナルコンピュータ等の外部装置441から送出される画像データを受け取るとこの画像データをビットマップデータに展開し、画像形成用の画像信号を生成する。
また、201はレーザプリンタ401の制御手段であるDCコントローラであり、RAM207a、ROM207b、タイマ207c、デジタル入出力ポート207d、D/Aポート207eを備えたMPU(マイクロコンピュータ)207、及び各種入出力制御回路(不図示)等で構成されている。また、202は高圧電源(圧電トランス式高圧電源装置)であり、各プロセスカートリッジ410に対応した帯電高圧電源(不図示)、現像高圧電源(不図示)と、各転写ローラ430に対応した高圧を出力可能な圧電トランスを使用した転写高圧電源とで構成されている。
次に本実施例の圧電トランス式高圧電源の構成について説明する。
図1に本実施例における圧電トランス式高圧電源の構成を示す。
101は圧電トランス(圧電セラミックトランス)、102,103はダイオード、104は高圧コンデンサ、106、107、108は抵抗、109はオペアンプ、110は電圧制御発振器(VCO)、111はトランジスタ、112はインダクタ、113はコンデンサ、114、115は抵抗、503はコンデンサ、504はオペアンプ、505、506は抵抗、507はコンデンサ、508、509、510は抵抗、511はトランジスタ、512は抵抗、305は感光体、409は静電吸着搬送転写ベルト(ETB)、430は転写ローラ、32は記録紙である。
次に、図1に示した高圧電源回路の動作について説明する。
図3は、圧電トランス101の駆動周波数に対する出力電圧(Vout)の特性を示した図である。同図に示すように、共振周波数f0において出力電圧が最大となるような裾広がりな形状をしている。fLは電圧制御発振器(VCO)110で動作可能な最低周波数、fHは電圧制御発振器(VCO)110で動作可能な最高周波数である。
まず、オペアンプ109の反転入力端子(−端子)に抵抗115、114を介して不図示のコントローラ手段から出力されたアナログ信号である高圧出力制御信号(以降Vcontと記載)が入力される。一方、オペアンプ109の非反転入力端子(+端子)には出力電圧(以降Voutと記載)を抵抗106、107によって分圧した分圧電圧(以降Vsnsと記載)が、保護用抵抗108を介して入力される。オペアンプ109は反転入力端子(−端子)に入力されるVcontの電圧値と、Voutを抵抗106、107によって分圧したVsnsが同じになるように出力端子から電圧を出力する。オペアンプ109の出力端子は電圧制御発振器(VCO)110に接続される。電圧制御発振器(VCO)110は従来例と同様に入力電圧が上がると出力周波数は上がり、入力電圧が下がると出力周波数は下がるような動作を行うものとする。電圧制御発振器(VCO)110はオペアンプ109の出力電圧に応じた周波数でトランジスタ111をスイッチングさせ圧電トランス101の一次側に電力を供給する。圧電トランス101は一次側に供給された周波数と電力に応じて振動し、2次側に圧電トランス101のサイズに応じた昇圧比で増幅した交流電圧を発生させる。発生した交流電圧はダイオード102、103及び高圧コンデンサ104によって正電圧に整流平滑される。
一方、転写ローラ430からETB409、記録紙32、感光体305を介してグランドに流れる転写電流Itrはオペアンプ504のグランドからオペアンプ504の出力端子、及び、抵抗508、ダイオード102、103を介してコンデンサ104に戻る。オペアンプ504の非反転入力端子(+端子)の電圧は、+5Vを抵抗505と506で分圧した電圧Vaとなっている。オペアンプ504の非反転入力端子(+端子)と反転入力端子(−端子)の電圧は同じであるため、オペアンプ504の出力端子には、転写電流Itrに応じて式1に示す電圧Vbが発生する。
Vb = Itr × R508 + Va ・・・・・式1
(R508は抵抗508の抵抗値)
トランジスタ511のベースには、オペアンプ504の出力電圧Vbを抵抗509と510で分圧した電圧Vcが入力される。
なお、通常動作時のVcは0.6V以下であるため、トランジスタ511は動作しない。
続いて、記録紙の搬送が遅れた場合の動作について図4を用いて説明する。
なお、図5は、記録紙が有る場合と、記録紙が無い場合での圧電トランス101の駆動周波数と出力電圧(Vout)の関係を示した図、図6は高圧出力制御信号(Vcont)と出力電圧(Vout)の関係を示した図である。
1)DCコントローラ201は所定のタイミングでVoutを3kVにするためにVcontを4.5Vに上昇させる。トランジスタ511が動作していないときはVcontとVdの電圧は同じである。
2)Vcontの上昇に伴いオペアンプ109の出力電圧は低下し、電圧制御発振器(VCO)110の動作周波数を低下させる。記録紙が無いため、図5の点線をたどって電圧制御発振器(VCO)110の動作周波数は低下し、Voutが上昇する。一方、記録紙が無いため転写電流ItrはVoutの上昇とともに急激に上昇し、トランジスタ511のベース電圧Vcも上昇を始める。
3)Voutが1.5kVを超えたあたりからトランジスタ511のベース電圧Vcが0.6Vに近づき、トランジスタ511に電流が流れ始める。
4)トランジスタ511に電流が流れ始めると、Vdの電圧が、抵抗115と抵抗512の抵抗値、及びトランジスタ511のVce電圧に依存して低下する。本実施例の場合、Vdの電圧が3.5Vまで低下する。
5)Vdの電圧が3.5Vの場合、図6に示す通り、オペアンプ109はVoutを2kVに保つように動作する。Voutが2kVであれば、図5に示す通り記録紙が無い場合でも圧電トランスの駆動周波数は共振周波数f0よりも高域側(fy)で動作可能である。
6)続いて、記録紙が到達すると転写電流Itrが減少するためVcが低下する。Vcが低下すると、トランジスタ511の動作が停止し、VdがVcontと同じ電圧、すなわち4.5Vに上昇する。Vdが4.5Vに上昇すると、オペアンプ109はVoutを記録紙への転写に必要な3kVまで上昇させる。
上記動作を行うことで、記録紙が到達するまえに駆動周波数が共振周波数f0よりも低域側に変化することを防止できるとともに、記録紙が到達した後は記録紙への転写に必要な電圧を確保することが可能となる。
実施例1では一定以上の転写電流が流れた場合に、高圧電源装置に入力する目標電圧値を低下させることで保護機能を動作させ、駆動周波数が共振周波数f0よりも低域側に変化することを防止した。
本実施例では、高圧出力制御信号(Vcont)の電圧値によって、保護機能を動作させる転写電流値を可変する。
図7に、圧電トランスの駆動周波数と出力電力の関係を示す。同図に示すように、共振周波数f0において出力電力が最大となるような裾広がりな形状をしている。fLは電圧制御発振器(VCO)110で動作可能な最低周波数、fHは電圧制御発振器(VCO)110で動作可能な最高周波数である。
実施例1と同様に、最高周波数fHと共振周波数f0との間(図7に記載の通常動作範囲)で駆動周波数を変化させるとき、同じ転写電流を流す場合でも転写ローラに印加する電圧が高いほうが、駆動周波数は低く、すなわち共振周波数f0に近くなる。
一方、同じ転写電流を流す場合でも記録紙の抵抗値によって転写ローラに印加する電圧値は変化する。例えば、抵抗値の高いOHTに転写する場合は、普通紙よりも高い電圧を転写ローラに印加する。また、転写ローラと感光体の幅は記録紙の最大幅よりも広くなっており、記録紙以外にも転写電流が流れる。よって、同じ電圧を転写ローラに印加した場合でも、記録紙の幅が狭いほど多くの転写電流が流れることになる。
OHTへの転写に使用する高い転写電圧で保護機能が動作するように転写電流の閾値を設定した場合、幅の狭い記録紙への転写時に流れる電流よりも低くなってしまう場合がある。
本実施例では、出力する電圧が高いほど、保護機能が動作する閾値電流を小さくするように構成した。
図8に本実施例における圧電トランス式高圧電源の構成を示す。なお、図1に記載済のものについては、同じ符号を付すとともに説明を省略する。105は抵抗であり、オペアンプ504の非反転入力端子(+端子)にはVcontと同じ電圧が入力されている。
続いて動作について説明する。高圧出力動作については、オペアンプ109の非反転入力端子(+端子)にVoutを抵抗105、106、107によって分圧した分圧電圧を入力している以外は図1と同じであるため説明を省略する。
次に、保護機能について説明する。転写ローラ430からETB409、記録紙32、感光体305を介してグランドに流れる転写電流Itrと、抵抗105、107を介してグランドに流れる電圧検出電流Ifbはオペアンプ504のグランドからオペアンプ504の出力端子、及び、抵抗508、ダイオード102、103を介してコンデンサ104に戻る。オペアンプ504の非反転入力端子(+端子)の電圧は、Vcontと同じ電圧になっている。オペアンプ504の非反転入力端子(+端子)と反転入力端子(−端子)の電圧は同じであるため、オペアンプ504の出力端子には、転写電流Itr、電圧検出電流Ifb、及びVcont電圧に応じて式2に示す電圧Vbが発生する。
Vb = (Itr + Ifb) × R508 + Vcont・・・式2
(R508は抵抗508の抵抗値)
トランジスタ511のベースには、式3に示すオペアンプ504の出力電圧Vbを抵抗509と510で分圧した電圧Vcが入力される。
Vc = Vb × R510 / (R509 + R510)・・・式3
(R509、R510は抵抗509、抵抗510の抵抗値)
式2、式3より、Vcontが大きいほどトランジスタ511のベース電圧Vcは高くなり、トランジスタ511が動作を開始する転写電流Itr、及び電圧検出電流Ifbが小さくなる。
本実施例では、帯電ローラ303に負電圧を印加する構成について説明する。
図9に本実施例における圧電トランス式高圧電源の構成を示す。なお、図1及び図8に記載済のものについては同じ符号を付すとともに説明を省略する。601は電圧制御発振器(VCO)、602、603はダイオード、604は抵抗、605はトランジスタ、606は抵抗、303は帯電ローラである。
次に、高圧電源回路の動作について説明する。図10は、圧電トランス101の駆動周波数に対する出力電圧(Vout)の特性を示した図である。同図に示すように、共振周波数f0において出力電圧が最大となるような裾広がりな形状をしている。fLは電圧制御発振器(VCO)601で動作可能な最低周波数、fHは電圧制御発振器(VCO)601で動作可能な最高周波数である。
まず、オペアンプ109の反転入力端子(−端子)に抵抗115、114を介して不図示のコントローラ手段から出力されたアナログ信号である高圧出力制御信号(以降Vcontと記載)が入力される。一方、オペアンプ109の非反転入力端子(+端子)には出力電圧(以降Voutと記載)を抵抗106、107によって分圧した分圧電圧(以降Vsnsと記載)が、保護用抵抗108を介して入力される。オペアンプ109は反転入力端子(−端子)に入力されるVcontの電圧値と、Voutを抵抗106、107によって分圧したVsnsが同じになるように出力端子から電圧を出力する。オペアンプ109の出力端子は電圧制御発振器(VCO)601に接続される。電圧制御発振器(VCO)601は従来例とは異なり入力電圧が上がると出力周波数は下がり、入力電圧が下がると出力周波数は上がるような動作を行うものとする。電圧制御発振器(VCO)601はオペアンプ109の出力電圧に応じた周波数でトランジスタ111をスイッチングさせ圧電トランス101の一次側に電力を供給する。圧電トランス101は一次側に供給された周波数と電力に応じて振動し、2次側に圧電トランス101のサイズに応じた昇圧比で増幅した交流電圧を発生させる。発生した交流電圧はダイオード602、603及び高圧コンデンサ104によって負電圧に整流平滑される。
一方、帯電ローラ303から感光体305を介してグランドに流れる負極性の帯電電流Ichargeはオペアンプ504のグランドからオペアンプ504の出力端子、及び、抵抗508、ダイオード602、603を介してコンデンサ104に戻る。オペアンプ504の非反転入力端子(+端子)の電圧は、+5Vを抵抗505と506で分圧した電圧Vaとなっている。オペアンプ504の非反転入力端子(+端子)と反転入力端子(−端子)の電圧は同じであるため、オペアンプ504の出力端子には、転写電流Itrに応じて式4に示す電圧Vbが発生する。
Vb = Icharge × R508 + Va ・・・・・式4
(Ichargeは負極性のためマイナス値、R508は抵抗508の抵抗値)
トランジスタ605のベースには、式5に示す電圧Vcが入力される。
Vc=(+5V−Vb)×R509/(R509+R604)+Vb・・・式5
(R509、R604は抵抗509、604の抵抗値)
なお、通常動作時のVcは4.4V以上であるため、トランジスタ605は動作しない。
続いて、不測の事態により感光体305の表面に傷がついた場合の動作について図11を用いて説明する。
なお、図12は、感光体に傷が無い場合と、傷が有る場合での圧電トランス101の駆動周波数と出力電圧(Vout)の関係を示した図、図13は高圧出力制御信号(Vcont)と出力電圧(Vout)の関係を示した図である。
1)DCコントローラ201は所定のタイミングでVoutを−1.2kVにするためにVcontを5Vから1Vに下降させる。トランジスタ605が動作していないときはVcontとVdの電圧は同じである。
2)Vcontの減少に伴いオペアンプ109の出力電圧は上昇し、電圧制御発振器(VCO)601の動作周波数を低下させる。図12の実線をたどって電圧制御発振器(VCO)601の動作周波数は低下し、Voutが−1.2kVまで下降する。
3)その後、感光体305の傷の有る部分が、帯電ローラ303との当接部に到達する。感光体305の傷の有る部分は抵抗値が小さいため帯電電流Ichargeが急激に増加し、Vcの電圧が減少する。
4)Vcが4.4Vに近づくと、トランジスタ605に電流が流れ始める。トランジスタ605に電流が流れ始めると、Vdの電圧が、抵抗115と抵抗606の抵抗値、及びトランジスタ605のVce電圧に依存して上昇する。本実施例の場合、Vdの電圧が2.1Vまで上昇する。Vdの電圧が2.1Vの場合、図13に示す通り、オペアンプ109はVoutを−0.8kVに保つように動作する。Voutが−0.8kVであれば、図12に示す通り感光体に傷が有る場合でも圧電トランスの駆動周波数は共振周波数f0よりも高域側(fy)で動作可能である。
5)続いて、感光体の傷が帯電ローラ303との当接部を通過すると、帯電電流は通常動作時の電流まで減少するためVcが上昇する。Vcが上昇すると、トランジスタ605の動作が停止し、VdがVcontと同じ電圧、すなわち1Vまで低下する。Vdが1Vに低下すると、オペアンプ109はVoutを通常動作時の−1.2kVに制御する。
上記動作を行うことで、不測の事態により感光体の表面に傷が発生した場合でも駆動周波数が共振周波数f0よりも低域側に変化することを防止できるとともに、傷が感光体と帯電ローラとの当接部を通過した後は通常動作に必要な電圧を確保することが可能となる。
実施例1〜3では出力電圧(Vout)を一定に保つ定電圧制御の圧電トランス式高圧電源の構成について説明を行った。一方、出力電流を一定に保つ定電流制御回路も採用されている。また、画像形成時以外は転写ローラと感光体とを離間し、転写ローラと感光体の不要な劣化を防止する技術も採用されている。
本実施例では、転写電流Itrを一定に保つように出力電圧を制御する定電流制御の圧電トランス式高圧電源の構成であって、画像形成の直前に転写ローラと感光体とを当接する構成について説明する。
図14に本実施例における圧電トランス式高圧電源の構成を示す。
図1に記載済のものについては同じ符号を付すとともに説明を省略する。701、702は抵抗、703はオペアンプ、704、705は抵抗、706はトランジスタ、707、708は抵抗、709はトランジスタ、710、711は抵抗である。
次に、動作について説明する。まず、オペアンプ109の反転入力端子(−端子)に抵抗114を介して不図示のコントローラ手段から出力されたアナログ信号である高圧電流制御信号(以降Icontと記載)が入力される。一方、オペアンプ109の非反転入力端子(+端子)には実施例1に記載済の方法で検知した出力電流電圧(以降Isnsと記載)が保護用抵抗108を介して入力される。
オペアンプ109は反転入力端子(−端子)に入力されるIcontの電圧値と、Isnsが同じになるように出力端子から電圧を出力する。オペアンプ109の出力端子は抵抗711を介して電圧制御発振器(VCO)110に接続される。電圧制御発振器(VCO)110は従来例と同様に入力電圧が上がると出力周波数は上がり、入力電圧が下がると出力周波数は下がるような動作を行うものとする。電圧制御発振器(VCO)110はオペアンプ109の出力電圧に応じた周波数でトランジスタ111をスイッチングさせ圧電トランス101の一次側に電力を供給する。圧電トランス101は一次側に供給された周波数と電力に応じて振動し、2次側に圧電トランス101のサイズに応じた昇圧比で増幅した交流電圧を発生させる。発生した交流電圧はダイオード102、103及び高圧コンデンサ104によって正電圧に整流平滑される。
一方、出力電圧(Vout)は抵抗701と702の分圧によって検出され、オペアンプ703によりインピーダンス変換される。オペアンプ703の出力Vbは抵抗704、705によって分圧(Vc)されトランジスタ706のベースに入力される。
通常動作時のVcは0.6V以下であるため、トランジスタ706は動作せず、トランジスタ709も動作しない。
続いて、不測の事態により、画像形成開始時の転写ローラと感光体との当接が遅れた場合の動作について図15を用いて説明する。
なお、図16は、電圧制御発振器(VCO)110の入力電圧とItr+Ifbの関係を示した図である。本実施例の場合、入力電圧が24Vのときに最高周波数(fH)、入力電圧が0Vのときに最低周波数(fL)となり、入力電圧が2Vのときに共振周波数f0になるものとする。また、図17は高圧出力電流制御信号(Icont)と出力電流(Itr)の関係を示した図である。
1)DCコントローラ201は所定のタイミングでItrを10μAにするためにIcontを3.1Vに上昇させる。
2)Icontの上昇に伴いオペアンプ109の出力電圧は低下し、電圧制御発振器(VCO)110の動作周波数を低下させる。転写ローラと感光体は離間しているためIsnsの電圧は上昇せず、電圧制御発振器(VCO)110の動作周波数は急激に低下し、Voutは急激に上昇する。
3)Voutが3kVを超えたあたりからトランジスタ706のベース電圧Vcが0.6Vに近づき、トランジスタ706に電流が流れ始める。
4)トランジスタ706に電流が流れ始めると、トランジスタ709にも電流が流れ始め、Veの電圧が、抵抗710と抵抗711の抵抗値、及びトランジスタ709のVce電圧に依存して上昇する。本実施例の場合、Veの電圧が7.5Vまで上昇する。
5)続いて、転写ローラ430と感光体305が当接し転写電流Itrが流れ始め、Isnsが上昇する。Isnsが上昇するとオペアンプ109の出力電圧も上昇し、Voutは低下する。Voutが低下するとトランジスタ706のベース電圧Vcも低下し、トランジスタ706、709は動作を停止する。その後、転写電流Itrを一定に保つように定電流制御を行う。
上記動作を行うことで、転写ローラと感光体との当接が遅延した場合でも電圧制御発振器(VCO)への入力電圧が2V以下になることを防止でき、駆動周波数が共振周波数f0よりも低域側に変化することを防止できる。
また、転写ローラと感光体の当接後は、正常な定電流制御を行うことが可能となる。
本実施例では、帯電ローラ303に負電圧を印加する構成であって、負荷電流が所定値を超えた場合に出力電圧の検出電圧を変更する構成について説明する。
図18に本実施例における圧電トランス式高圧電源の構成を示す。なお、図9に記載済のものについては同じ符号を付すとともに説明を省略する。801は抵抗、802はコンデンサ、803はオペアンプ、804、805は抵抗、806はトランジスタ、807、808は抵抗である。
次に、高圧電源回路の動作について説明する。圧電トランス101の駆動周波数に対する出力電圧(Vout)の特性は図10と同じであるため説明を省略する。
まず、オペアンプ109の反転入力端子(−端子)に抵抗115、114を介して不図示のコントローラ手段から出力されたアナログ信号である高圧出力制御信号(以降Vcontと記載)が入力される。一方、オペアンプ109の非反転入力端子(+端子)には出力電圧(以降Voutと記載)を抵抗106、107、808によって分圧した分圧電圧(以降Vsnsと記載)が、保護用抵抗108を介して入力される。オペアンプ109は反転入力端子(−端子)に入力されるVcontの電圧値とVsnsが同じになるように出力端子から電圧を出力する。オペアンプ109の出力端子は電圧制御発振器(VCO)601に接続される。電圧制御発振器(VCO)601は従来例とは異なり入力電圧が上がると出力周波数は下がり、入力電圧が下がると出力周波数は上がるような動作を行うものとする。電圧制御発振器(VCO)601はオペアンプ109の出力電圧に応じた周波数でトランジスタ111をスイッチングさせ圧電トランス101の一次側に電力を供給する。圧電トランス101は一次側に供給された周波数と電力に応じて振動し、2次側に圧電トランス101のサイズに応じた昇圧比で増幅した交流電圧を発生させる。発生した交流電圧はダイオード602、603及び高圧コンデンサ104によって負電圧に整流平滑される。
一方、帯電ローラ303から感光体305を介してグランドに流れる負極性の帯電電流Ichargeと、抵抗106、107を介してグランドに流れる負極性の電圧検出電流Ifbは抵抗801、ダイオード602、603を介してコンデンサ104に戻る。その際、式6に示す電圧Vaが発生する。
Va = −(Icharge + Ifb) × R801 ・・・・式6
(Icharge、Ifbは負極性のためマイナス値、R801は抵抗801の抵抗値)
発生した電圧Vaはオペアンプ803によりインピーダンス変換され、抵抗804と抵抗805によって分圧された電圧Vcがトランジスタ806のベースに入力される。
なお、通常動作時のVcは0.6V以下であるため、トランジスタ806は動作しない。
続いて、不測の事態により感光体305の表面に傷がついた場合の動作について図19を用いて説明する。
なお、図12は、感光体に傷が無い場合と、傷が有る場合での圧電トランス101の駆動周波数と出力電圧(Vout)の関係を示した図、図13は高圧出力制御信号(Vcont)と出力電圧(Vout)の関係を示した図である。
1)DCトローラ201は所定のタイミングでVoutを−1.2kVにするためにVcontを5Vから1Vに下降させる。
2)Vcontの減少に伴いオペアンプ109の出力電圧は上昇し、電圧制御発振器(VCO)601の動作周波数を低下させる。図12の実線をたどって電圧制御発振器(VCO)601の動作周波数は低下し、Voutが−1.2kVまで下降する。
3)その後、感光体305の傷の有る部分が、帯電ローラ303との当接部に到達する。感光体305の傷の有る部分は抵抗値が小さいため帯電電流Ichargeが急激に増加し、Vcの電圧が上昇する。
4)Vcが0.6Vに近づくと、トランジスタ806に電流が流れ始める。トランジスタ806に電流が流れ始めると、Vsnsの電圧が減少する。オペアンプ109はVcontとVsnsとが同じ電圧になるように動作するため、Voutも低下する。本実施例の場合、Voutが−0.8kVまで低下する。Voutが−0.8kVであれば、図12に示す通り、感光体に傷が有る場合でも圧電トランスの駆動周波数は共振周波数f0よりも高域側(fy)で動作可能である。
5)続いて、感光体の傷が帯電ローラ303との当接部を通過すると、帯電電流は通常動作時の電流まで減少するためVcが低下する。Vcが低下すると、トランジスタ806の動作が停止し、オペアンプ109はVoutを通常動作時の−1.2kVに制御する。
上記動作を行うことで、不測の事態により感光体の表面に傷が発生した場合でも駆動周波数が共振周波数f0よりも低域側に変化することを防止できるとともに、傷が感光体と帯電ローラとの当接部を通過した後は通常動作に必要な電圧を確保することが可能となる。
なお、実施例1〜3では、異常な負荷電流を検出した場合、出力電圧制御信号(Vcont)を変更する回路を設ける構成で説明を行った。しかしながら、出力電圧制御信号(Vcont)の変更は回路で行うことに限定されるものではなく、例えば異常な負荷電流を検出した結果をCPUに報知して、CPUがVcontの設定値を変更する構成であっても構わない。
また、実施例1〜5では、圧電トランスの駆動周波数を高域側から低域側に変化させることで出力電圧を増加させる構成で説明を行った。しかしながら、低域側から高域側に駆動周波数を変化させることにより出力電圧を増加させても構わない。
実施例1〜5では、画像形成装置をカラーレーザプリンタの構成で説明を行った。しかしながら、画像形成装置はカラーレーザプリンタに限定されるものではなく、モノクロレーザプリンタや複写機、ファックスであっても構わない。
実施例1における、圧電トランス式高圧電源の回路図 実施例1における、カラーレーザプリンタの構成図 実施例1における、圧電トランスの駆動周波数と出力電圧の特性を表す図 実施例1における、高圧電源回路の動作を説明する図 実施例1における、圧電トランスの駆動周波数と出力電圧の特性を表す図 実施例1における、出力電圧設定手段の設定値と出力電圧の関係を示す図 実施例2における、圧電トランスの駆動周波数と出力電力の特性を表す図 実施例2における、圧電トランス式高圧電源の回路図 実施例3における、圧電トランス式高圧電源の回路図。 実施例3における、圧電トランスの駆動周波数と出力電圧の特性を表す図 実施例3および実施例5における、高圧電源回路の動作を説明する図 実施例3および実施例5における、圧電トランスの駆動周波数と出力電圧の特性を表す図 実施例3における、出力電圧設定手段の設定値と出力電圧の関係を示す図 実施例4における、圧電トランス式高圧電源の回路図 実施例4における、圧電トランスの駆動周波数と出力電圧の特性を表す図 実施例4における、高圧電源回路の動作を説明する図 実施例4における、圧電トランスの駆動周波数と出力電圧の特性を表す図 本発明の実施例5に係る、圧電トランス式高圧電源の回路図 実施例5における、出力電圧設定手段の設定値と出力電圧の関係を示す図 従来例における、圧電トランス式高圧電源の回路図 従来例における、出力電圧設定手段の設定値と出力電圧の関係を示す図 従来例における、圧電トランスの駆動周波数と出力電圧の特性を表す図 従来例における、高圧電源回路の動作を説明する図 従来例における、圧電トランスの駆動周波数と出力電圧の特性を表す図
符号の説明
32 記録紙
101 圧電トランス(圧電セラミックトランス)
102,103、602、603 ダイオード
104 高圧コンデンサ
105、106、107、108 抵抗
109 オペアンプ
110 電圧制御発振器(VCO)
111 トランジスタ
112 インダクタ
113 コンデンサ
114、115 抵抗
201 DCコントローラ
202 高圧電源(圧電トランス式高圧電源装置)
302 現像ローラ
303 帯電ローラ
305 感光体
401 カラーレーザプリンタ(画像形成装置)
409 静電吸着搬送転写ベルト(ETB)
410 プロセスカートリッジ
420 スキャナユニット
421 レーザユニット
430 転写ローラ
503 コンデンサ
504 オペアンプ
505、506、508、509、510 抵抗
511 トランジスタ
512 抵抗
507 コンデンサ
601 電圧制御発振器(VCO)
604、606 抵抗
605 トランジスタ
701、702 抵抗
703 オペアンプ
704、705、707、708、710、711 抵抗
706、709 トランジスタ
803 オペアンプ
801、804、805、807、808 抵抗
802 コンデンサ
806 トランジスタ

Claims (10)

  1. 像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、静電潜像にトナー像を形成する現像手段、トナー像を転写材に転写する転写手段、トナー像を転写された被転写部材にトナーを加熱定着させる定着手段とを備えた画像形成装置であって、
    圧電トランス、圧電トランス駆動周波数の発生手段、出力電圧設定手段、出力電圧検出手段、出力電流検出手段から成り、
    前記圧電トランス駆動周波数の発生手段は圧電トランスの共振周波数f0を含む周波数範囲で動作し、
    出力電圧設定手段からの信号に基づき圧電トランスの駆動周波数を可変制御することにより出力電圧を制御する、前記潜像形成手段と前記現像手段と前記転写手段に高圧電源を供給する圧電トランス式高圧電源装置を備え、
    前記出力電流検出手段の検出値が所定値を超えた場合に、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧をOFF電圧と出力電圧設定手段の設定電圧との間の電圧に制限することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記出力電圧設定手段の設定値を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧を制限することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記出力電圧検出手段の検出値を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧を制限することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記圧電トランスの駆動周波数を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧を制限することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電圧の制限を開始する前記出力電流検出手段の検出値は、前記出力電圧設定手段の設定値に応じて可変であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、静電潜像にトナー像を形成する現像手段、トナー像を転写材に転写する転写手段、トナー像を転写された被転写部材にトナーを加熱定着させる定着手段とを備えた画像形成装置であって、
    圧電トランス、圧電トランス駆動周波数の発生手段、出力電流設定手段、出力電流検出手段、出力電圧検出手段から成り、
    前記圧電トランス駆動周波数の発生手段は圧電トランスの共振周波数f0を含む周波数範囲で動作し、
    出力電流設定手段からの信号に基づき圧電トランスの駆動周波数を可変制御することにより出力電流を制御する、前記潜像形成手段と前記現像手段と前記転写手段に高圧電源を供給する圧電トランス式高圧電源装置を備え、
    前記出力電圧検出手段の検出値が所定値を超えた場合に、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電流をOFF電流と出力電流設定手段の設定電流との間の電流に制限することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置において、
    前記出力電流設定手段の設定値を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電流を制限することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6に記載の画像形成装置において、
    前記出力電流検出手段の検出値を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電流を制限することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項6に記載の画像形成装置において、
    前記圧電トランスの駆動周波数を変更することにより、前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電流を制限することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項6ないし9のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記圧電トランス式高圧電源装置からの出力電流の制限を開始する前記出力電圧検出手段の検出値は、前記出力電流設定手段の設定値に応じて可変であることを特徴とする画像形成装置。
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