JP4365322B2 - 双方向無線通信を使用して、膣状態の検査または変換、膣または身体の状態の刺激反応および／または会陰筋肉組織および神経への刺激付与を行なうシステムおよび方法 - Google Patents

Description

本発明は、膣状態の検査または変換、膣または身体の状態の刺激反応および／または会陰筋肉組織および神経への刺激付与を行うシステムに関する。また、本発明は、これら機能を実行する方法に関する。

Ｈｏｃｈｍａｎを発明者とするＵＳＰ４，５１５，１６７には、装置自体の表面に設けた制御ボタンを使用して、使用する前に設定する自己完結式刺激装置が開示されている。この装置の場合、信号を装置から外部ユニットに発信し、処理する。この装置の欠点は、使用時に設定を変更できないことである。さらに、この公知装置は、特に表面に設けた制御ボタンを利用して設定、動作を行う必要があるため、人間工学的からみて非常に都合の悪い装置である。

他の膣挿入式プローブも公知であり、例えばいずれもＫｉｒｓｎｅｒを発明者とするＵＳ意匠特許第３９３，３１１号およびＵＳＰ５，９１６，１７３記載の受精検査プローブである。また、同じＫｉｒｓｎｅｒを発明者とするＵＳＰ４，７５３，２４７には、電池および電子回路をもつ外部ハウジングに有線接続するプローブが開示されている。

以上の公知装置の場合、無線双方向通信によってリアルタイムで、刺激作用、投薬および／または膣内の生理学的データの取得を行うことができないシステムである。
ＵＳＰ４，５１５，１６７ ＵＳ意匠特許第３９３，３１１号 ＵＳＰ５，９１６，１７３ ＵＳＰ４，７５３，２４７

従って、本発明の目的は、無線方式でしかもリアルタイムで、ヒトまたは他の哺乳類の膣における膣状態の検査または変換、膣または身体の状態の刺激反応および／または会陰筋肉組織および神経への刺激付与を行うシステムおよび方法、特に膣内に挿入されたプローブ／トランシーバーユニットをリアルタイムで遠隔制御および／または遠隔設定できるシステムおよび方法を提供することである。

即ち、本発明のシステムは、プローブ兼トランシーバーユニットを独立携帯式かつ非移植式の、膣内に挿入できる（即ち、使用者が膣内に挿入でき、膣から抜き出すことができる）構成にし、さらにこのユニットに膣状態の検出、信号の伝送または投薬、および/または会陰筋肉組織および神経への刺激付与を行なう手段を組み込み、さらにこのプローブ兼トランシーバーユニットに、変換される情報を送信し、かつ制御、設定信号を受信する双方向無線リアルタイム式通信手段を組み込み、信号を上記プローブユニットに送信し、かつこれから信号を受信する無線手段を組み込んだ独立式の制御器兼トランシーバーユニットを使用し、そして上記制御器ユニットおよびプローブユニットと、外部装置、回路網およびデータベースとの間に無線信号フィードバックループを形成したものである。

プローブ兼トランシーバーユニットとしては、特に、予め設定されたユニットを使用する。ただし、このユニットの設定は変更できる。上記したように、プローブユニットと、手持ち式ユニットである制御ユニットとの間で双方向通信が可能である。制御ユニットとしては、手持ち式ユニットの代わりに、あるいはこれに加えて、ＰＣなどを使用することができる。

本発明システムのプローブの場合、配線やその他の外部手段または表面に露出した制御ボタンなどを使用しないため、使いやすい。

本発明システムのプローブユニットを刺激ユニットとして使用する場合、専門家を必要とせずに、また特殊な訓練を必要とせずに、安全かつ簡単に、また有利に骨盤筋肉を強化、調整できる。

さらに、または代わりに、本発明システムのプローブユニットには、例えば性交による病原体、子宮頚部および膣内環境の癌性変化、代謝異常、受精周期の生理学的標識、その他の生理学的情報を知ることができるソリッドステートな変換器その他のセンサーを組み込むことができる。また、ＤＮＡ配列や、疾病に特有な分子レベルの臭気によって疾病の原因を究明することも可能である。従って、本発明システムを利用すれば、早期診断が可能であり、早期治療も可能になる。なぜならば、本発明システムを利用すれば、腸管外的あるいは侵襲的なサンプリングを必要とせずに、身体内部の生理学的情報を取得できるからである。換言すれば、生理学的情報を無線方式で追跡モニターできるため、特に代謝活動および受精活動を観察監視できる。これは、診断データをローカルハブ、ＬＡＮ、ＰＣやインターネットに無線送信できるため、遠隔地からも実行できる。従って、本発明を利用すれば、詳しい診断データを使用者自身、主治医、インターネットを利用した診断サービスに伝えることできる。情報をリアルタイムで伝達できることが特に重要な作用効果である。
上記以外の本発明の特徴については、以下に詳しく説明する。

以下、添付図面について、本発明の特徴およびその作用効果を説明する。

以下、添付図面について本発明を詳細に説明する。全体として２０（図３）で示す本発明システムは、実質的に、２つの独立したユニットである自己完結式ユニット、即ちプローブ兼トランシーバー２１および制御器兼トランシーバー２２からなる。これらユニットの必要な部品は、一体的に集積し、場合によっては、これら２つのユニットにシールする。ユニット２１、２２の本体は、食品医薬品局によって医療用途での使用が認可されたプラスチックなどの材料で構成する。このようなプラスチックの具体例は、医療レベルのポリカーボネートである。

既に説明したように、本発明システムは、膣状態の検査または変換、膣または身体の状態の刺激反応および／または会陰筋肉組織および神経への刺激付与を始めとする多数の用途に使用することができるが、以下、刺激システムとして使用することに関連して本発明システムを説明する。

本発明システムを刺激システムとして利用する場合、プローブ兼トランシーバーユニットが刺激ユニットとして作用する。本発明の一つの具体的な実施態様では、この刺激ユニットは直径が１インチ未満、長さが４インチ未満である。膣に挿入しやすいようにユニット２１の端部２４を丸く加工する。ユニットの反対の端部には、例えば、再使用可能なユニットの取り外しを容易にするためにコードなどを取り付けることができるアイレット２５を設けることができる。ユニット本体には、少なくとも一つの電極リング２６（図１に示す実施態様では二つの電極リングを設ける）をユニット外面と同じ高さで設ける。電極リング２６は、骨盤床の筋肉組織および／または神経に電気パルスを伝達するもので、好ましくは金属製リングとするが、ドーピング処理したシリコンなどの非金属製導電材料で構成したリングも使用可能である。さらに、刺激ユニット２１には、回路盤に実装したマイクロプロセッサー、無線送信機および受信機、アンテナおよびシール処理した電池を設けるが、これについては後で詳しく説明する。

一例として、刺激ユニットとして機能するプローブ兼トランシーバーの操作について説明する。自己診察を始めるために、ホルダーまたはケース２８（図３）から手持ち式制御器兼トランシーバー（制御ユニット）２２および刺激ユニット２１を取り出す。なお、このホルダーはプローブユニットまたは刺激ユニットのテスター２７を内蔵している。刺激ユニット２１は、ケース２８から取り出されると自動的に低レベルでオンするようになっている。このオン動作は、例えば、制御ユニット２２からの信号か、あるいは図示していないが、ケース２８に内蔵している磁石によってトリガーできる。自動オン動作が好ましいが、制御ユニット２２のオンオフボタン３０を使用して、刺激ユニット２１を手動でオン動作してもよい。

刺激ユニット２１の動作は、予め設定されている完全自動動作である。例えば、約２ボルトの低レベルで始動し、この電圧をほぼ３０秒間か所望の時間維持してから、自動的に例えば５ボルトまで昇圧する。また、刺激ユニット２１は制御ユニット２２によって手動動作してもよく、あるいは制御ユニットを使用して、プログラム式刺激ユニット２１を手動動作に切り替えてもよい。例えば、手持ち式の制御ユニット２２を使用して、使用者が筋肉収縮を感じるまで、少しずつ刺激を強くすることができる。これは、“強”ボタン３１の操作によって実行できる。何らかの不快感が認められた場合には、“弱”ボタン３２を押して刺激を弱くすればよい。あるいは、オフボタン３０を押して、システムを停止すればよい。システムは、所定の時間、例えば１５分周期で動作するように設定され、この後自動的に停止する。次に、刺激ユニット２１を取り外せばよい。

上記したようにほぼ１５分間の自己診断中、刺激ユニット２１は、各刺激サイクルの後に休止期間が続き、この刺激サイクル／休止サイクルを数回繰り返す刺激サイクルのパターンを実行するように設定されている。この刺激パターンは、よく知られているＫｅｇｅｌパターンである。また、刺激ユニット２１は、前回の使用状態に自動的にセットされるように設定することができる。換言すれば、刺激ユニットおよび／または制御ユニット２２にはメモリを設ける。

本発明システム２０、即ち制御ユニット２０および刺激ユニット（プローブ兼トランシーバーユニット）２１の各種機能を実現するためには、これらユニットに多くの部品を設ける（図４）。特に、刺激ユニット２１、制御ユニット２２それぞれには（充電式電池を使用できる）電池３４、マイクロプロセッサー３５、および無線送受信機、または好ましくはアンテナを備えたトランシーバー３６、３６´を設ける。制御ユニット２２、およびプローブユニット２１の無線送受信機、またはトランシーバーは、自動車に搭載されている、同じ低出力のリモートキーレスロック式装置などの小型無線トランシーバーである。これらユニットの設定式マイクロプロセッサーは、いずれの場合も、閉じた形式、あるいは対話形式の無線信号フィードバックループで他のユニットからの信号を受信し、信号をこれに送信する構成をもつ。例えば、電気刺激パルスは、前記の電極リング２６を介して会陰筋肉組織に伝達できる。

また、データ送信およびデータ解析を簡単にするために、制御ユニット２２およびプローブユニット２１には、医者のオフィスに設置することができるＰＣを含む外部装置、回路網またはデータベースに信号を送信し、あるいはこれらからの信号を受信する無線手段を設置できる。

なお、制御ユニット２２としては手持ち式が好ましいが、正しく設定されたＰＣなどとして構成してもよい。

上述したように、プローブ兼トランシーバーユニット２１には、膣状態の検査または変換、膣または身体の状態の刺激反応および／または会陰筋肉組織および神経への刺激付与なども目的として適正な回路をもつ一つかそれ以上のセンサーなどの手段を設置できる。この目的のために、変換情報を制御ユニット２２、外部装置、回路網またはデータベースに送信し、かつ制御、設定信号をこれらから受信する双方向無線通信手段３６をプローグ兼トランシーバーユニット２１に設置する。同様に、制御ユニットまたは制御器兼トランシーバー２２には、無線信号をユニット２１に送信し、かつこれから無線信号を受信するトランシーバー３６´などの無線手段を設置する。このように構成すると、制御ユニット２２とプローブユニット２１との間に無線信号フィードバックループを形成できる。さらに別な実施態様を図５および図６に図示する。

特に、制御器兼トランシーバーユニット２２には、プローブユニット２１の動作設定を変更する手段を組み込むことができる。例えば、プローブ兼トランシーバー２１には、センサー手段または変換手段を筋肉収縮センサーとして組み込むことができ、また投薬手段を組み込むことができる。さらに、制御ユニット２２には、刺激信号レベルおよび／または投薬信号を変更する手段を組み込むことができる。

また、プローブ兼トランシーバーユニット２１には、所定の期間にわたって刺激および／または投薬を“強”に設定できる刺激手段（図４の実施態様の場合）を組み込むことができる。この刺激手段には、検出された筋肉収縮および／または膣内環境の変化に応答して刺激レベルを自動的に調節する手段を組み込んでもよい。また、このような刺激手段については、例えば制御ユニット２２または他の装置から遠隔制御できるように構成することも可能である。

また、プローブ兼トランシーバーユニット２１には、子宮頚部液のサンプリング手段および／または温度、ｐＨ、分泌物の粘度、膣病原体および子宮頚部の異型細胞の検出手段を組み込むことができる。さらに、プローブの人間工学的特質を維持できる限り、各種のセンサーおよび変換器をプローブの適当な任意の位置に組み込むことができる。また、適正ならば、センサー／変換器は電極リング２６として設けることも可能である。

既に説明したように、プローブ兼トランシーバーユニット２１は、封着ユニットである。

本発明が明細書に開示され、添付図面に図示された具体的な実施態様に制限されないことはいうまでもなく、本発明は、特許請求の範囲内に包含される各種変更を含むものである。

本発明システムのプローブ／トランシーバーユニットおよび制御／トランシーバーユニットを示す図である。 本発明システムのプローブ／トランシーバーユニットおよび制御／トランシーバーユニットを示す図である。 ケース内に収容したプローブ兼制御ユニットを示す図である。 本発明のプローブ兼制御ユニットの各種の具体的な実施態様を示す概略図である。 本発明のプローブ兼制御ユニットの各種の具体的な実施態様を示す概略図である。 本発明のプローブ兼制御ユニットの各種の具体的な実施態様を示す概略図である。

符号の説明

２１：プローブ兼トランシーバーユニット、
２２：制御器兼トランシーバーユニット、
３４：電池、
３５：設定式センサー、
３６：双方向ＲＦトランシーバー、および
３８：膣センサー。

Claims (10)

1. 哺乳類の骨盤筋肉および／または神経への刺激付与を行なうシステムにおいて、
   哺乳類の膣内への挿入および抜取りを容易に行なえる大きさであり、さらに、外周面が滑らかでシール処理され且つ丸い端部を有した実質的に円筒形状のプローブ体である独立携帯式のプローブユニットと、
   電気パルスを伝達するための前記プローブユニットの本体外周面に有する刺激を与えるリング状の環状手段と、
   設定式マイクロプロセッサーと、
   メモリと、
   電池と、
   無線方式でしかもリアルタイムで制御ユニットへの信号送信と前記制御ユニットからの信号受信とを行うアンテナを用いた双方向通信手段と
   を有し、
   前記双方向通信手段の前記制御ユニットが、無線方式でしかもリアルタイムに前記プローブユニットからの信号を受信することおよび前記プローブユニットへ信号を送信する前記プローブユニットとのフィードバックループを構成しており、
   前記フィードバックループでの前記プローブユニットへの送信信号が、哺乳類の骨盤筋肉および／または神経への刺激付与を行なうために、自動的あるいは手動的のいずれかで、スタート、ストップ、および／または、前記プローブユニットの前記環状手段の動作を変える設定とを含む制御、設定信号であることを特徴とするシステム。
2. 前記プローブユニットおよび／または前記制御ユニットは、無線方式でしかもリアルタイムで、外部装置、回路網およびデータベースから、および／または前記外部装置、前記回路網および前記データベースへ、信号を伝送する手段を含み、前記制御ユニットが前記メモリを有する請求項1記載のシステム。
3. 前記プローブユニットは、所定時間後に前記電気パルスの伝達をスタート、および／または、ストップの設定をすると共に、前記電気パルスの伝達と休止とを繰り返す周期の設定をし、さらに、前記電気パルスの強弱を変えて伝達する設定を行なう請求項1記載のシステム。
4. 前記プローブユニットは、さらに、哺乳類の膣から引抜を容易にする手段として、直径が１インチ未満、且つ長さが４インチ未満である請求項1記載のシステム。
5. 前記プローブユニットおよび前記制御ユニットは一緒にホルダーケースで手持ちでき、前記プローブユニットと前記制御ユニットとを別々に前記ホルダーケースから取り出すと、前記プローブユニットがオン状態になる請求項1記載のシステム。
6. 前記制御ユニットが手持ち可能であり、前記プローブユニットのコントロール操作を手動で可能とする請求項1記載のシステム。
7. 無線方式で操作する前記制御ユニットが、前記電池と前記アンテナと前記メモリと前記設定式マイクロプロセッサーとを一体的に集積して、且つ前記プローブユニットの表面に露出した制御部分がない請求項1記載のシステム。
8. 前記双方向通信手段と前記設定式マイクロプロセッサーと前記電池と前記アンテナとを一体にして前記制御ユニットに含み、前記制御ユニットと前記プローブユニットとの間で、対話形式か閉じた形式の信号フィードバック無線ループを、このシステムが稼動している期間にリアルタイムで、使用することができる請求項１記載のシステム。
9. 前記設定式マイクロプロセッサーを前記プローブユニットに設ける請求項１記載のシステム。
10. 前記プローブユニットと前記制御ユニットとの前記双方向通信手段が、トランシーバーである請求項１記載のシステム。

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