JP4365279B2 - 既設家屋の基礎補強工法 - Google Patents

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本発明は、地震等によって既設家屋の基礎が沈下するのを防止するためにその基礎を補強し、また特に地震等によって既設家屋の基礎が不等沈下した場合に基礎を補修するにあたってその基礎を補強する基礎補強工法に関するものである。なお、この不等沈下とは、既設家屋の基礎面下の地盤沈下量が、場所によって差があるような沈下を言う。
従来、地震等により既設家屋の基礎が不等沈下して柱が傾いたり、土台の一部が下がったりした場合には、基礎が安定状態になった後、その基礎はそのままにしておいて、基礎の上に載っている土台を所定高さまでジャッキアップし、レベル調整した上で、土台と基礎との間にスペーサーを介挿するなどして土台を水平に固定し、柱を鉛直に立て直すなどの補修を行っていた。
上記のように、従来は基礎そのものを補強するのではなく、この基礎の上に載っている土台をジャッキアップして、レベル調整するだけであるから、基礎がいつまた沈下するやもしれず、居住者にとっては非常に不安であった。
本発明は、上記の課題に鑑み、地震等による既設家屋の基礎の沈下を有効に防止出来ると共に、既設家屋内において簡単容易に施工を行うことが出来て、施工コストを安く出来る既設家屋の基礎補強工法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、図7〜図9に示すように、請求項1に係る発明の既設家屋の基礎補強工法は、垂壁部1aと水平脚部1bとからなる断面逆T字状布基礎1の水平脚部1bには垂壁部1aの両側対称位置に杭貫通用開口部4を設け、既設家屋内において、この開口部4より杭5を杭打機7で地盤中に打ち込んだ後、この開口部4にモルタル等の固化材Kを流し込んで杭5と布基礎1とを一体的に結合し、水平板9aと垂直板9bとからなるL形プレート9の水平板9aを、杭貫通用開口部4の上端部を覆うように布基礎1の水平脚部1b上に配置すると共に、垂直板9bを垂壁部1aの側面に当接し、垂壁部1aの両側面に当接される垂直板9b,9bどうしを、垂壁部1aを貫通するボルト・ナット10によって連結するようにしたことを特徴とする。
請求項2は、請求項1に記載の基礎補強工法において、図7〜図9に示すように、基礎1の所要部に杭5の径より十分径大の杭貫通用開口部4を設け、この開口部4より杭5を地盤中に打ち込んだ後、モルタル等の固化材Kを杭貫通用開口部4に流し込むことによって、杭5を布基礎1と一体的に結合させるようにしたことを特徴とする。
請求項3は、請求項1又は2に記載の基礎補強工法において、図8〜図9に示すように、杭貫通用開口部4は上端側の径が下端側より小さい円錐台形状を成していることを特徴とする。
請求項4は、請求項1〜3の何れかに記載の既設家屋の基礎補強工法において、図10〜図11に示すように、各杭5は、ジョイント26を介して順次継ぎ足し連結される複数の杭部材5aからなるもので、各杭部材5aは上下両端部の夫々外周面に雄ねじ部nを形成した鋼管又は鉄筋からなり、ジョイント26は、上半分に上段側杭部材5aの下端雄ねじ部nが螺合し且つ下半部に下段側杭部材5aの上端雄ねじ部nが螺合するように内周面に雌ねじfを形成した筒状本体27からなることを特徴とする。
請求項5は、請求項4に記載の既設家屋の基礎補強工法において、図10〜図11に示すように、ジョイント26の筒状本体27には外周面中央に支持力増大用フランジ28が突設されてなることを特徴とする。
請求項6は、請求項4又は5に記載の既設家屋の基礎補強工法において、図10〜図11に示すように、各杭5の最下段の杭部材5aにはその下端部に、先端部の尖ったビット29が取り付けてあることを特徴とする。
請求項7は、請求項5又は6の何れかに記載の既設家屋の基礎補強工法において、図11に示すように、3つ以上の杭部材5aからなる杭5では、各ジョイント26の筒状本体27に突設された支持力拡大用フランジ28は、上段側のジョイント26になるほどフランジ28の突出高さが高くなっていることを特徴とする。
請求項8は、請求項1〜3の何れかに記載の既設家屋の基礎補強工法において、図12に示すように、各杭5は全長に亘ってねじ状となったねじ鉄筋5S又は異形鉄筋5Dからなることを特徴とする。
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明によれば、基礎1の所要部を上下に貫通するように杭5を杭打機7で地盤中に所定深さまで打ち込んだ後、この杭5を布基礎1と一体的に結合させるようにするから、布基礎1は、これと一体的に結合された杭5により支持され、この杭5の支持力によって沈下が有効に防止される。そして、この工法によれば、既設屋内において簡単に施工出来、施工コストを安く出来る。
また請求項1に係る発明によれば、杭5の上端部を杭貫通用開口部4内に流し込んだ固化材Kによって布基礎1と一体的に結合すると共に、布基礎1に取り付けたL形プレート9の水平板9aによって杭5の上端を支持するから、布基礎1の沈下をより有効に防止することができる。
請求項2に記載のように、基礎1の所要部に杭5の径より十分径大の杭貫通用開口部4を設け、この開口部4より杭5を地盤中に打ち込んだ後、モルタル等の固化材Kを杭貫通用開口部4に流し込むことによって、杭5を布基礎1と一体的に結合させる場合は、施工がより簡単容易となる。
請求項3に係る発明によれば、杭貫通用開口部4が円錐台形状であるから、布基礎1が沈下しようとすれば、円錐台形状開口部4の内周面の楔効果により、開口部4内の固化材Kが杭5の上端部を開口部4内にロックする状態となって、布基礎1の沈下を有効に防止することができる。
請求項4に係る発明によれば、ジョイント26は、上半分に上段側杭部材5aの下端雄ねじ部nが螺合し且つ下半部に下段側杭部材5aの上端雄ねじ部nが螺合するように内周面に雌ねじfを形成した筒状本体27からなるため、杭部材5aの継ぎ足し作業が簡単容易となる。
請求項5に係る発明によれば、筒状本体27の外周面中央に支持力増大用フランジ28が突設されている場合は、各ジョイント26のフランジ28の下面側に上向きの大きな地盤反力を作用させることが出来るから、大きな支持力が得られることになる。
請求項6に係る発明によれば、各杭5の最下段の杭部材5aにはその下端部に先端部の尖ったビット29が取り付けてあるから、打ち込み作業が容易となり、比較的硬い地盤でも容易に打ち込むことが出来る。
請求項7に係る発明によれば、各ジョイント26の支持力増大用フランジ28が上段側のジョイント26になるほどフランジ28の突出高さが高くなっている杭5にあっては、杭5を全体的に見れば、杭5が地盤に対してテーパ杭による楔効果と同様な作用を発揮することになるから、一層大きな支持力が得られる。
請求項8に係る発明によれば、杭5がねじ鉄筋5Nや異形鉄筋5Dからなる場合は、鋼管製や鉄筋製の杭5よりも地盤抵抗が大きいから、支持力を高めることができる。
図1は本発明に係る基礎補強工法を既設家屋内にて実施している状態の斜視図である。この図において、1は垂壁部1aと水平脚部1bとからなる横断面倒T字状のコンクリート製布基礎、2は木造家屋を支える土台で、布基礎1の垂壁部1a上にアンカーボルト(図示せず)で緊結固定され、垂壁部1a上に柱3が立てられる。なお、布基礎1の下側には栗石Gが配置されている。
この布基礎1を補強するのに好適な工法を図2〜図6により説明すると、図2の(a) は補強される前の布基礎1及びその上に固定された土台2を示す正面図で、布基礎1はその半分程度が土砂M中に埋まった状態にあり、(b) は(a) のイ−イ線断面図である。この布基礎1は、地震により、あるいは地盤が軟弱であることによって、所定レベルに対し幾分沈下しているものとする。
布基礎1を補強するにあたっては、先ず、土台2を布基礎1上に緊結固定しているアンカーボルトを抜き、図3の(a) に示すように布基礎1の垂壁部1aに切欠開口部Oを形成し、ここに油圧ジャッキJを設置して、この油圧ジャッキJにより土台2を所定レベルまでジャッキアップし、水平レベルを調節した後、図3の(a) ,(b) に示すように、布基礎1の垂壁部1a上面と土台2の下面との間にスペーサーS等を介挿して、土台2を所定高さまでレベルアップした位置に固定する。
こうして土台2をレベルアップした後、布基礎1の補強作業を開始するが、この補強作業を行う前に、布基礎1を覆っている土砂Mを掘削して排土し、図3の(a) ,(b) に示すように、水平脚部1bが現れるようにする。しかして、布基礎1の水平脚部1bを貫通するように複数本の杭5を杭打機7によって夫々所定深さ(岩盤等の硬質支持層に達する深さ)まで打ち込む。布基礎1の水平脚部1bには図4の(a) ,(b) に示すように予め杭貫通箇所に例えばドリル8によって杭5の外径より十分径大の杭貫通用開口部4を形成し、この開口部4より杭5を地盤中に打ち込む。
杭打機7は、図1に示すように、ボデー7aの両側に手動操作用ハンドル7b,7bを備えた油圧ハンマータイプの周知の小型杭打機で、ボデー7aに下端部に突出したヘッド7cを、地盤上に立設する杭5の上端部に嵌合させた状態で杭打ちを行うようになっている。この小型杭打機7は、重量が20kg程度であるから、既設家屋内の狭い場所でも作業員一人で容易に杭打ち作業を行うことが出来る。
上記のように、布基礎1の水平脚部1bを貫通するように杭5を地盤中の硬質支持層に達し得る所定深さまで打ち込んだならば、モルタルやセメントミルク等の固化材Kを杭貫通用開口部4及びその上部側周辺に流し込むことによって、杭5を基礎1と一体的に結合させるようにする。この場合、図示は省略するが、布基礎1の水平脚部1bの両側端面に夫々型枠を設置しておいて、両型枠間にモルタル等の固化材Kを供給すれば、その固化材Kは杭5が貫通する杭貫通用開口部4の内部に充填されると共に、水平脚部1bの上側に所要厚さ充填され、しかして固化材Kが固化した後、型枠を撤去すれば、図6の(a) 及び(b) に示すような状態となり、杭5の上端部が固化材Kを介して布基礎1と一体的に結合され、布基礎1はこれと一体的に結合された杭5により支持され、この杭5の支持力によって沈下が有効に防止される。なお、図1〜図6は、本発明を実施するための前提ないし参考となる工法を示すものである。
図7〜図9は、本発明の一実施形態を示すもので、布基礎1を補強するのに好適な種々の工法を示す。なお、これらの図には布基礎1に支持される土台やこの土台の上に立設される柱は図示を省略している。
図7に示す基礎補強工法は、逆T字状布基礎1の水平脚部1bには垂壁部1aを中心とした両側対称位置に、杭5の外径よりも十分大きい孔径の杭貫通用開口部4を設け、この杭貫通用開口部4より杭5を地盤中に打ち込んだ後、この杭貫通用開口部4にモルタル等の固化材Kを流し込み、それから水平板9aと垂直板9bとからなるL形プレート9の水平板9aを、杭貫通用開口部4の上端部を覆うように布基礎1の水平脚部1b上に配置すると共に、垂直板9bを垂壁部1aの側面に当接し、しかして垂壁部1aの両側面に当接される両側一対のL形プレート9の垂直板9b,9bどうしを、垂壁部を貫通するボルト・ナット10によって連結するようにしたものである。
この工法では、地盤中に打ち込んだ杭5の上端部が水平脚部1bの杭貫通用開口部4から上方へ突出していると、L形プレート9を取り付けることができないため、杭5の打ち込み後、杭貫通用開口部4からの上端突出部を切除する必要がある。また、L形プレート9は、水平板9aと垂直板9bとのコーナー部に三角形の補強リブ9cが設けてある。
上記のような基礎補強工法によれば、杭5の上端部を杭貫通用開口部4内に流し込んだ固化材Kによって布基礎1と一体的に結合すると共に、布基礎1に取り付けたL形プレート9の水平板9aによって杭5の上端を支持するから、布基礎1の沈下をより有効に防止できる。
図8に示す基礎補強工法は、図2〜図6によって説明した基礎補強工法と同様な工法であるが、杭貫通用開口部4が円錐台形状に形成されている点で相違する。即ち、図2〜図6の工法では、杭貫通用開口部4が円筒状であるが、図8の工法における杭貫通用開口部4は、上端側の径が下端側より小さい円錐台形状の開口部4Tからなるものである。
この基礎補強工法によれば、布基礎1の水平脚部1bに円錐台形状の杭貫通用開口部4を設け、この開口部4より杭5を地盤中に打ち込んだ後、この杭貫通用開口部4にモルタル等の固化材Kを流し込んで、杭5の上端部を杭貫通用開口部4内で固化材Kによって布基礎1と一体的に結合するが、杭貫通用開口部4が円錐台形状であるため、布基礎1が沈下しようとすれば、円錐台形状開口部4の内周面の楔効果により、開口部4内の固化材Kが杭5の上端部を開口部4内にロックする状態となって、布基礎1の沈下を有効に防止することができる。従って、この工法では、固化材Kを杭貫通用開口部4の内部に流し込むだけで、杭5の上端部を布基礎1に有効に結合できる。
図9に示す基礎補強工法は、杭貫通用開口部4が円錐台形状に形成されている点が異なるだけで、図7に示す布基礎1の工法と同様であり、従って詳しい説明は省略する。この基礎補強工法によれば、杭5の上端部を杭貫通用開口部4内に流し込んだ固化材Kによって布基礎1と結合すると共に、布基礎1に取り付けたL状プレート9の水平板9aによって杭5の上端を支持し、その上に円錐台形状開口部4内周面の楔効果を発揮できるから、杭5の上端部を布基礎1により一層有効に結合させることができる。
図1〜図9は、布基礎1を補強するのに好適な工法について説明したものであるが、べた基礎にもほとんど同じようにして適用可能である。
以上説明した基礎補強工法に使用する各杭5は、図1、図4〜図9、図10及び図11に示すようにジョイント26を介して順次継ぎ足し連結される複数の杭部材5aからもので、各ジョイント26は、上半分に上段側杭部材5aの下端雄ねじ部nが螺合し且つ下半部に下段側杭部材5aの上端雄ねじ部nが螺合するように内周面に雌ねじf(図15の(a) 〜(c) 参照)を形成した筒状本体27を有する。各杭5の最下段の杭部材5a、つまり最初に打ち込まれる杭部材5aの下端部には先端部の尖ったビット29が取り付けられている。このビット29は、比較的硬い地盤でも容易に打ち込むことが出来るようにするためのものである。
図10は各杭部材5aが鋼管で形成された杭5を示し、図11は各杭部材5aが鉄筋で形成された杭5を示す。そして、図10の(a) は例えば4本の鋼管製杭部材5aからなる杭5で、杭部材5aをつなぐ各ジョイント26が筒状本体27のみからなる杭5の正面図、(a′) はその平面図である。図10の(b) は同様に4本の鋼管製杭部材5aからなる杭5で、各ジョイント26の外周面中央部に支持力増大用のフランジ28が突設されている杭5の正面図、(b′) はその平面図である。また図10の(c) は4本の鋼管製杭部材5aからなる杭5で、各ジョイント26の支持力増大用フランジ28が、上段側のジョイント26になるほどフランジ28の突出高さが高くなっている杭5の正面図、(c′) はその平面図である。
図11の(a) は例えば4本の鉄筋製杭部材5aからなる杭5で、杭部材5aをつなぐ各ジョイント26が筒状本体27のみからなる杭5の正面図、(a′) はその平面図である。図11の(b) は同様に4本の鉄筋製杭部材5aからなる杭5で、各ジョイント26の外周面中央部に支持力増大用のフランジ18が突設されている杭5の正面図、(b′) はその平面図である。また図16の(c) は4本の鉄筋製杭部材5aからなる杭5で、各ジョイント26の支持力増大用フランジ28が、上段側のジョイント26になるほどフランジ28の突出高さが高くなっている杭5の正面図、(c′) はその平面図である。
上記構成の杭5を使用する時は、図1及び図4の(b) に示すような杭打機7によって最初の杭部材5aを地盤中にその上端部が布基礎1あるいは地盤表面から所要長さ突出する程度まで打ち込み、この最初の杭部材5aの上端雄ねじ部nにジョイント26の筒状本体27の下半分を螺合した後、この筒状本体27の上半分に次の杭部材5aの下端雄ねじ部nを螺合することにより、最初の杭5に次の杭5を連結し、しかして当該次の杭5を杭打機7によって地盤中にその上端部が布基礎1あるいは地盤表面から所要長さ突出する程度まで打ち込む。以下同様にして、複数本の杭部材5aを継ぎ足しながら地盤中所定深さまで打ち込んでゆく。
上記のように杭部材5aを順次継ぎ足しながら杭5の打ち込みを行うにあたり、各杭部材5aは上下両端部の夫々外周面に雄ねじ部nを形成し、ジョイント26は、上半分に上段側杭部材5aの下端雄ねじ部nが螺合し且つ下半部に下段側杭部材5aの上端雄ねじ部nが螺合するように内周面に雌ねじfを形成した筒状本体27からなるため、杭部材5aの継ぎ足し作業が簡単容易となる。
また、図10の(b) ,(b′) ,(c) ,(c′) 及び図11の(b) ,(b′) ,(c) ,(c′) に示すジョイント26のように、筒状本体27の外周面中央に支持力増大用フランジ28が突設されている場合には、杭5を打ち込んだ時、各ジョイント26のフランジ28の下面側に上向きの大きな地盤反力を作用させることが出来るから、大きな支持力が得られることになる。
また、図10の(c) ,(c′) 及び図11の(c) ,(c′) に示すジョイント26のように、各ジョイント26の支持力増大用フランジ28が上段側のジョイント26になるほどフランジ28の突出高さが高くなっている杭5にあっては、この杭5を全体的に見れば、この杭5が地盤に対してテーパ杭による楔効果と同様な作用を発揮することになるから、一層大きな支持力が得られる。
図10及び図11では鋼管製及び鉄筋製の杭5を示したが、本発明の工法に使用される杭5は、図12の(a) に示すように全長に亘ってねじ状となったねじ鉄筋5N、あるいは同図の(b) に示すような異形鉄筋5Dでもよい。このねじ鉄筋5Nや異形鉄筋5Dからなる杭5も、上記した鋼管製や鉄筋製の杭5と同様に、周知のジョイントを介して順次継ぎ足し連結される複数の杭部材からなるが、ジョイントの構造については図示を省略する。このようなねじ鉄筋5Nや異形鉄筋5Dからなる杭5は、鋼管製や鉄筋製の杭5よりも地盤抵抗が大きいから、支持力を高めることができる。
本発明の前提となる基礎補強工法を既設家屋内にて実施している状態の斜視図である。 (a) は補強される前の布基礎及びその上に固定された土台を示す正面図であり、(b) は(a) のイ−イ線断面図である。 土台をジャッキアップしている状態を示す正面図、(b) は(a) のロ−ロ線断面図である。 (a) は布基礎の水平脚部を貫通するように杭を地盤に打ち込んでいる状態を示す正面断面図、(b) は(a) のハ−ハ線断面図である。 (a) は布基礎の下側に布基礎を受けるように横材を挿入している状態を示す正面断面図、(b) は(a) のニ−ニ線断面図である。 本発明との比較ないし参考例を示すもので、(a) は横材を杭に一体的に保持させて、布基礎の補強を完了した状態を示す正面断面図、(b) は(a) のホ−ホ線断面図である。 本発明の係る布基礎補強工法の一実施形態を示す正面断面図、(b) は(a) のヘ−ヘ線断面図である。 本発明の係る布基礎補強工法の他の実施形態を示す正面断面図、(b) は(a) のト−ト線断面図である。 本発明の係る布基礎補強工法の更に他の実施形態を示す正面断面図、(b) は(a) のチ−チ線断面図である。 各杭部材が鋼管で形成された杭の種々の例を示す説明図である。 各杭部材が鉄筋で形成された杭の種々の例を示す説明図である。 ねじ鉄筋及び異形鉄筋からなる杭を示す説明図である。
1 布基礎
2 土台
5 杭
5a 杭部材
10 横材
26 ジョイント
27 筒状本体
28 支持力増大用フランジ

Claims (8)

  1. 垂壁部と水平脚部とからなる断面逆T字状布基礎の水平脚部には垂壁部の両側対称位置に杭貫通用開口部を設け、既設家屋内において、この開口部より杭を杭打機で地盤中に打ち込んだ後、この開口部にモルタル等の固化材を流し込んで杭と布基礎とを一体的に結合し、水平板と垂直板とからなるL形プレートの水平板を、杭貫通用開口部の上端部を覆うように布基礎の水平脚部上に配置すると共に、垂直板を垂壁部の側面に当接し、垂壁部の両側面に当接される垂直板どうしを、垂壁部を貫通するボルト・ナットによって連結するようにした既設家屋の基礎補強工法。
  2. 基礎の所要部に杭の径より十分径大の杭貫通用開口部を設け、この開口部より杭を地盤中に打ち込んだ後、モルタル等の固化材を杭貫通用開口部に流し込むことによって、杭を基礎と一体的に結合させるようにした請求項1に記載の基礎補強工法。
  3. 杭貫通孔は上端側の径が下端側より小さい円錐台形状を成している請求項1又は2に記載の基礎補強工法。
  4. 各杭は、ジョイントを介して順次継ぎ足し連結される複数の杭部材からなるもので、各杭部材は上下両端部の夫々外周面に雄ねじ部を形成した鋼管又は鉄筋からなり、ジョイントは、上半分に上段側杭部材の下端雄ねじ部が螺合し且つ下半部に下段側杭部材の上端雄ねじ部が螺合するように内周面に雌ねじを形成した筒状本体からなる請求項1〜3の何れかに記載の既設家屋の基礎補強工法。
  5. ジョイントの筒状本体には外周面中央に支持力増大用フランジが突設されてなる請求項4に記載の既設家屋の基礎補強工法。
  6. 各杭の最下段の杭部材にはその下端部に、先端部の尖ったビットが取り付けてある請求項4又は5に記載の既設家屋の基礎補強工法。
  7. 3つ以上の杭部材からなる杭では、各ジョイントの筒状本体に突設された支持力拡大用フランジは、上段側のジョイントになるほどフランジの突出高さが高くなっている請求項5又は6の何れかに記載の既設家屋の基礎補強工法。
  8. 各杭は全長に亘ってねじ状となったねじ鉄筋又は異形鉄筋からなる請求項1〜3の何れかに記載の既設家屋の基礎補強工法。
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