JP4363856B2 - 核磁気共鳴装置におけるz軸方向の均一静磁場に影響を与える方法、及び核磁気共鳴共振器 - Google Patents

核磁気共鳴装置におけるz軸方向の均一静磁場に影響を与える方法、及び核磁気共鳴共振器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、核磁気共鳴(NMR)装置の測定容積内のサンプルからNMR信号を受信する無線周波数(RF)コイルの超伝導成分によって生ずる擾乱がある核磁気共鳴(NMR)装置において、該RFコイルの超伝導成分がz方向にサンプルのRF活性領域を超えて突出し、該擾乱がサンプルのRF活性領域における均一静磁場B0のz成分に影響する、z軸方向の均一静磁場B0に影響を与える方法に関する。本発明はまた、NMR装置の研究容積における測定サンプルへの、及び/又は、からの1つ以上の所望の共鳴周波数でRF信号を放出する、及び/又は、受信する少なくとも1つのRF(ラジオ周波数)コイルが座標原点(x、y、z=0)を中心に配置され、z軸方向に均一磁場B0を生成する手段を有するNMR(核磁気共鳴)共振器であって、該NMR共振器の超伝導導体構造が該測定サンプルから半径方向(x,y)に隔離され、該超伝導導体構造がz方向に測定サンプルのRF活性部分を超えて突出しているNMR共振器に関する。
【0002】
【従来の技術】
該当するデバイスは西独国特許出願公開第101 50 131.5−33号明細書(引用参照文献[6])に開示されているが、これは本発明に関する従来技術を構成しない。
【0003】
NMRは非常に卓越した分析方法であるが、その感度はあまり高くない。従来技術によると、冷却された、特に超伝導のラジオ周波数コイルを使用することによってS/N(信号対雑音)比をかなり改善することが可能である(参考文献[1]参照)。NMR受信システム(RF受信コイル)における超伝導体の使用に関わる主な問題は、その静的磁化である。もしもコントロールされない場合、それは、線幅を不都合なほど大きくする強度の磁場擾乱をサンプル内部に生ずる可能性がある。この望ましくない磁化を最小に抑える方法がいくつか発表されている(参考文献[2],[3],[4])。しかし、記載された方法は複雑であり、さらに以下に述べるような欠点がある。特に、参考文献[1]によるコイルでは、その後の横方向磁場に応答して相当大きな擾乱磁場が生ずる。
【0004】
他の利点に加えて、このような擾乱に影響されないコイル配置には2つのクラスがあり(参考文献[5]と[6]に記載されている)、それらは参考文献[2],[3]の方法を用いる場合も、上述の参考文献[1]のコイル・タイプよりも優れている。
【0005】
それらの利点にも関わらず、参考文献[5]又は[6]のコイルは、一様に磁化されない場合にはその好ましい性質を失ってしまう。
【0006】
参考文献[2]で詳しく示されているように、タイプIIの超伝導体の巨視的な磁化は超伝導体の内部の閉じた路を流れる誘導電流によって生ずる。これはその超伝導体の過去の履歴によって決まるものであり、外部条件が変わらない限り、超伝導体の抵抗がゼロであるため実際上限りない時間にわたって一定にとどまる。この電流が超伝導体の外側に磁場を発生させ、それはサンプル体積内に望ましくない強い磁場擾乱を生ずる可能性がある。
【0007】
超伝導RFコイルが生ずる静磁場の不均一性によるスペクトルの擾乱は、従来次のような戦略によって最小に抑えられてきた。
【0008】
A. 従来技術によるスペクトルの擾乱の最小化
A1. 発生し得る最大な磁化の大きさを最小にする(コイルを十分狭いストリップに細分することによる(参考文献[1],[5])。
【0009】
A2. 発生し得る残留磁化の発生を阻止すること。従来の全ての方法では、超伝導体は、タイプIIの種超伝導体の超伝導転移の際に乱れのない磁力線がその中に常に凍結されるように磁場中で冷却される。これにより、元の均一なB0磁場のパターンと異なる磁力線の生成が最小に抑えられ、したがって、磁場の均一性の擾乱も最小になる。特許参考文献[4]は、さらに、この冷却プロセスをできるだけゆっくり行って、B0磁場ができるだけ一様に且つ擾乱なしに凍結されるようにすることを推奨している。
【0010】
A3. 「消磁」のための一連の減少横方向磁場による超伝導コイルの後処理(参考文献[2],[3])(逆方向電流領域が密接に隣接し、個々の磁場寄与分の合計が良い近似で打ち消し合うような電流構造)。
【0011】
全ての従来の方法は、実効的な透磁率を最小に又は完全にゼロにし、したがって超伝導コイル(単数又は複数)の磁化、及びそれによって生ずる外部磁場を、最小にするか又は完全にゼロにしてサンプル内に発生する磁場を最小にするという共通の努力に基づいている。
【0012】
【特許文献1】
米国特許第5619140号明細書
【特許文献2】
国際公開第99/24845号パンフレット
【特許文献3】
国際公開第99/24821号パンフレット
【特許文献4】
米国特許第5572127号明細書
【特許文献5】
西独国特許出願公開第197 33 574号明細書
【特許文献6】
西独国特許出願公開第101 501 31.5−33号明細書(未公開)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
個々で論じられる全ての方法及びデバイスの最終目標は、実際には超伝導(SC)コイルによって生ずるスペクトルのNMR擾乱をゼロにすることである。これは、必ずしも実効的透磁率を最小化若しくはゼロにするか、又はSCコイルが生ずる付加的磁場を最小化/ゼロにすることと等価ではない。目標に関するこの微妙な、しかし非常に実質的な違いは、従来技術の参考文献[2],[3],[4]において完全に無視され、したがって、以前の全てのアプローチはSCコイルによって生ずる付加的磁場をゼロにするか又は減少させることに集中されてきた。この違いを精密に分析するならば、中心的な目的の全く異なる解決方法が可能になる。すなわち、スペクトルにおけるNMR擾乱をゼロにするか又は顕著に減少させることである。
【0014】
したがって、本発明の目的は、均一な横方向飽和磁化の無線周波数コイル、すなわち、参考文献[5]によるコイル及び参考文献[6]によるコイルの部分集合を何らかの磁化状態からNMR関連磁場擾乱が本質的にゼロにされた状態に移すことができる核磁気共鳴装置におけるz軸方向の均一静磁場に影響を与える方法、及び核磁気共鳴共振器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この目的は、本発明の方法に従って、RFコイルの超伝導成分を十分に強い付加的磁場にさらし、この付加的磁場の印加の間、サンプルのRF活性領域の近傍に配置されたRFコイルの超伝導成分の全ての超伝導構造が可能な最大限度まで磁化され、z軸方向及びB0に対して横方向の磁化が実質的に一定であってゼロと異なる値をとるようにするという驚くほど単純かつ効果的な仕方で達成される。
【0016】
この目的はまた、本発明に従って、付加的磁場を印加した後にB0方向に対して横方向に全ての超伝導導体構造の最大磁化で磁化し、z軸方向の磁化がゼロと異なる実質的に一定の値を有する超伝導導体構造をもつデバイスにおいて達成される。
【0017】
RF領域を超えて十分に延伸する超伝導体を有するコイルの多くは(参考文献[5],[6])、本発明によって単純かつ迅速な仕方で磁場擾乱から解放される。
【0018】
従来の方法(参考文献[2],[3],[4])と異なり、本発明は、超伝導体の磁化を最大化し、それに伴ってサンプル内の擾乱磁場を最大化することによって最も単純な形で、NMR擾乱を均一化によってゼロにする。これは一見したところ、完全に矛盾しており、公知の方法とは両立しないように思われる。しかし、以下で説明するように、これは、論じられているコイルの部類で所望の成功を収める。さらに、本発明の方法は従来の方法に比べて非常に単純である。ハードウエアは簡単なものであるか又は追加が不要であり、非常に堅牢で再現性の高い結果が得られる。
【0019】
本発明の本質的な点を以下で説明する。
【0020】
B. 本発明の方法
B1. 臨界電流が等方的である超伝導体を有する参考文献[6]の実施の形態3又は4における参考文献[6]のコイル、又は(参考文献[5]の図1)などの配置による鳥篭型コイルをここでは「CHTSM」(Coils with Homogeneous Transverse Saturation Magnetization;均一横方向飽和磁化コイル)と呼ぶ。このようなコイル配置が図2にサンプル・チューブ7と合わせて示されている。
【0021】
参考文献[6]で示されているように、シム調整において、SCコイルが発生するサンプル内の付加的磁場dBの全ての磁場成分が小さくなるようにすることは本質的なことではない。最小に又は少なくとも均一にしなければならないのはBz成分だけである。参考文献[6]に記載されたコイルはこの所見に基づいている。それらのコイルは、外部横方向磁場に応答してB0方向に一様な横方向磁化密度を生ずる。これは、横方向磁化の大きさに関わりなく、サンプル位置における無視できるほどのBz成分をもたらす。その際、横方向磁化密度がzに対して一定であることが重要である。
【0022】
B2. 本発明に従って、横方向磁化に要求されるz−均一性はCHTSMコイルの場合A2又はA3の方法を用いないで達成される。zについて一定の磁化が重要なのであってその磁化の絶対的な大きさが重要なのでないということを認識することが重要である。一定の依存性が得られれば、目標は達成される。これは、CHTSMコイルの場合、本発明に従って、最大(飽和)磁化の(zについて)一定な性質を利用して得られる。これはこのクラスのコイルに内在する性質である。
【0023】
B3. 全ての部分構造を最小限にではなく、均一に、特に最大に磁化することで、いかなる磁化状態の後でも(一般に、zについて非一様な磁化 図1(a)参照)zについて均一な横方向磁化を生成することが可能である。これはまた、サンプルの位置での擾乱磁場を最大にする。これは一般に均一ではなく(x−y平面における大きな非均一性)、図1(b)に示すように非常に大きくなる。
【0024】
B4. このSCの最大磁化は、個々のエレメントの幾何形状(幅、厚さ)及びエレメントの最も長い寸法の方向での超伝導体の臨界電流密度によって得られる。
【0025】
B5. 該当する設計のコイル(CHTSMコイル:上記B1)の場合、これは大きな(最大強度)、しかし非常に精密に定められるz方向で一様な横方向磁化MTを生ずる(図3)。
【0026】
B6. これは、参考文献[6]によってNMRに関連する擾乱ゼロにする(図1(b)参照)。
【0027】
B7. この擾乱の欠如は、過度に強い不均一横方向磁場が印加されない限り、参考文献[6]によってそれ以後ずっと続く。
【0028】
上述したように、1回の非常に強い単一磁気パルス又は強い横方向磁場の印加だけでCHTSMコイルが関連NMR擾乱をゼロにするのに十分である。これは参考文献[2],[3]の従来の方法に比べて次のような利点がある。
【0029】
C. 利点
C1. 1回の単一パルスで十分である。複雑なパルス波形やシーケンスは必要ない。
【0030】
C2. パルスの強さは十分大きくなければならない。用いるSC材料との精密な調整は必要ない。
【0031】
C3. [2,3]におけるような減少するシーケンスは必要とされないので、この飽和は非常に速やかに行うことができる。
【0032】
C4. 精密な装置は何も必要でない。
【0033】
C5. 上記により、磁気処理はパルス・シーケンスの前、パルス・シーケンス中、又はパルス・シーケンス間に行うことができる。
【0034】
C6. 最も簡単な場合、この方法のために何も追加の装置は必要ない。
【0035】
ある簡単な実施の形態では、この方法は横方向磁場コイルを21を用いて実施できる。図5は、磁化磁場BTを表す。変化dBTが十分大きいことが重要である。これはいろいろな仕方で実行でき、最も簡単な場合は、前にスイッチオンされた電流をスイッチオフする方法による(図5(b)及び5(c))。初期磁化(図5(d)の実線又は破線)に関わりなく、横方向磁化MTは、好ましく定められた最大の値MT MAXに近づき、それはz方向に一定である。したがって、サンプル7に生ずる磁場BMも最大値に近づき、それはz方向に一定である。
【0036】
C1,C2,C4を見ると、実施は非常に容易に超伝導コイル配置を機械的に傾けることによって可能である。1回の単一運動又は1回の単一往復運動で当接又はストップを含むもので十分である。図6に最も単純な形で示されているように、振幅のコントロールは必要ない(最小の振幅が得られるようにしなければならない)。結果は初期磁化状態と無関係である(図6(d)の異なる破線、全てMT MAXになる)。
【0037】
上記B5におけると同様な議論によって、何も特別な装置を必要としないという意味でこの方法の非常に簡単な実施が可能になる。プローブ・ヘッドを低温状態で(超伝導(SC)コイルが臨界温度Tcより低い温度)磁石から(十分な程度に)引き出し、次に再挿入する。その結果、半径方向B0成分(これは磁力線の外向き曲率のために磁石の均一領域(「プラトー」)の外側に存在する(図18参照))が自動的にSCコイルを非常に強い横方向磁場変化dBTeffにさらし(図19)、これは挿入の間単調に増大する。(又は、参考文献[4]と異なり、プローブ・ヘッドを磁石の外側だけTcより低温に冷却し、低温状態で挿入する)。
【0038】
図19は、磁石への挿入の間のSCコイルの運動に対するMT(z)の依存性を示している。この方法はz軸のまわりの回転対称性によって有利である。すなわち、平面構造が1つの方位(例えばxと平行なもの)で飽和するだけでなく、直角な方位(yと平行なもの)でも、又は他のどんな方位でも飽和するからである。上で説明したように、この方法は超伝導NMRコイルを処理してNMRスペクトルに何も擾乱を生じないようにする完全に新しく、非常に効果的で堅牢で、費用がかからないやり方である。これらの方法とデバイスは、CHTSMコイルと合わせて、NMR受信コイルにおけるSCテクノロジーの広い応用のための重要な成分となる。
【0039】
本発明の方法のある好ましい変形例は、付加的磁場の印加後も超伝導構造が最大に磁化した状態にとどまり、それによって生ずるサンプル領域の磁場を最大にするように付加的磁場の時間的経過が選ばれることを特徴とする。RFコイルのこの最終状態は、特に1回の単一磁気パルスで生成することが特に容易である。
【0040】
この方法の特に好ましいある変形例では、付加的磁場は静磁場B0に対して横方向に印加される。超伝導構造で本発明の横方向磁化を得るためにはこれが最も単純な幾何形状であり、この場合付加的磁場全体が横方向磁化に寄与する。
【0041】
上記の方法変形例は、超伝導体に作用する効果的な横方向付加的磁場を超伝導コイル又はコイル装置をB0方向と平行でない軸のまわりで傾けることによって生成するという特に簡単な仕方で実現することができる。これは磁化のために静磁場B0を利用して追加の磁場発生構造を不要にするものである。
【0042】
ある方法変形例では、付加的磁場を磁場コイルによって発生させる。これにより、付加的磁場を精密に定められた仕方で、例えば一連の磁気パルスとして導入することを可能にする。
【0043】
別の好ましい方法変形例では、付加的磁場は次々に活性化される2つ以上の磁場コイルによって発生されて、サンプルのRF活性領域の近くに配置された超伝導受信コイルの全てのコンポーネントが処理の間に少なくとも1回最大に磁化されるようになる。これにより、超伝導構造が空間的に分布して整列している場合でも、超伝導構造の均一な磁化が保証される。
【0044】
別の好ましい方法変形例は、超伝導体に作用する実効的な横方向付加的磁場が、超伝導受信コイル又は受信コイル装置をB0方向と平行でない2つの軸のまわりに順次傾けることによって発生されることを特徴とする。これによっても、超伝導構造が空間的に分布して整列している場合に超伝導構造の均一な磁化を保証する。この変形例は、特に、磁場を生成するのに追加の構造を必要としない。
【0045】
ある特に好ましい方法変形例では、横方向付加的磁場は静磁場B0を生ずる磁石に超伝導コイルを初めて又は反復して導入することによって発生される。これは特に簡単でありかつ安上がりである。
【0046】
別の方法変形例では、付加的な横方向磁場の変化は、超伝導構造の望ましくない消磁を行わずに済むように符号の変更によって行われる。
【0047】
ある好ましい方法変形例では、付加的な横方向磁場は1回の単一パルスであり、その振幅は超伝導成分の最終磁化がゼロでないように設計される。
【0048】
1回の単一パルスの導入は、磁化の方法としてはデバイスという観点から見てほとんど努力を要しない方法である。
【0049】
別の方法変形例では、横方向の付加的磁場は二重又は多重のパルスであり、その最後のパルスの振幅と符号は超伝導成分の最終磁化がゼロと異なるようなものである。この変形例は、ある横方向磁化をゼロと異なるように調整し、同時にパルスの印加から生ずる擾乱を最小にするために用いることができる。
【0050】
さらに別の方法変形例では、横方向付加的磁場は二重パルスであり、第2のパルスは第1のパルスと符号が反対であり、2つのパルスの振幅はほぼ等しい。それにより、第1のパルスで生ずる磁化は第2のパルスによって反転される。二重パルスは隣接する構造に誘導される渦電流が最小になるという好ましい性質がある。
【0051】
本発明のNMR共振器のある好ましい実施の形態では、超伝導導体構造が実質的にB0方向と平行でサンプルのBz成分を最大限に除去するようになっている。
【0052】
本発明のNMR共振器のある実施の形態は、超伝導導体の材料が付加的な磁場の印加後最大に磁化した状態にとどまり、それによって生ずるサンプル領域の磁場を最大にするように選ばれる。このようにして、磁化状態は付加的な磁場の印加後も一意的に定まった状態にとどまる。
【0053】
本発明のデバイスのある特に好ましい実施の形態では、超伝導導体構造のB0の方向に対して横方向の最大磁化は実質的にzについて均一であるということを特徴とする。これはz軸に沿って一定であり且つゼロと異なる横方向磁化の特に容易な設定を可能にする。
【0054】
本発明のその他の利点は詳しい説明と図面から明らかにできる。上述した特徴及び以下で述べる特徴は本発明に従って単独でも任意の組み合わせによっても利用できる。図示され説明される実施の形態は全てを列挙したものと理解すべきものではなく、本発明を説明するための例示的な性格のものと理解すべきである。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面で示し、実施形態によって詳しく説明する。
【0056】
本発明の方法は全ての超伝導コイルに適用できる訳ではなく、「CHTSM」というコイル部類(Coils with Homogeneous Transverse Saturation Magnetization)に属するコイルにしか適用できない。これは、その超伝導構造が静磁場B0(これはz軸と平行であると仮定される)と平行に向いているということで特徴づけられる。さらに、各巨視的な実在の又は概念上のストリップ11(図2(a))内の実効的な磁場BTeffの印加から生ずる発生し得る最大(飽和)磁化MTはzについて均一である(この状況は図3(a)に示されている)。さらに、これらのコイル・タイプは、z方向でコイルのRF領域(「RF」)を超えて十分に延伸している超伝導構造しか有しない(図1)。
【0057】
このようなコイル装置8の2つの例が図2に、NMRサンプルを収容するサンプル・チューブ7と一緒に示されている。図2(a)は、参考文献[6]によるコイルを示し、その超伝導構造8はRF領域を超えて(「SC」で表される全長まで)延伸している。
【0058】
図2(b)は、参考文献[5]によるハイブリッド鳥篭型コイルを示す。これもRF領域よりも長いストリップ状超伝導エレメント10(「SC」)の全長を含む。このコイル・タイプでは、RF領域は共振器の完全な一部を成す常伝導エレメント9によって限定されている。
【0059】
本発明の方法を適用できるためには、コイルはその横方向飽和磁化がz方向に伸びる各概念上のストリップ状領域11に沿って巨視的に一定であるように設計されなければならない。図2(b)のコイルでは、これは通常自動的に成り立っているが、参考文献[6]に記載されている図2(a)のコイルではその一部でしか成り立たない。
【0060】
図3に示されているように、磁化は外部磁場の変化に対する超伝導NMR受信コイル装置の表面エレメントの磁気的な応答として生成される。
【0061】
図3(a)に示されている細長いエレメント11は必ずしもコイル全体に対応せず、z方向のストリップとして延伸する想像上で切り出された各巨視的部分に対応している。この部分の横方向磁化を内部構造に関わりなく検討する。ストリップの形のエレメントは小さなエレメント12に、(図2(a)のコイルにおけるように)現実に、又は(図2(b)のコイルにおけるように)単に概念上分割される。
【0062】
タイプIIの超伝導体では、磁化は超伝導体を流れる一連の電流ループと解釈される。これらの電流Iは、一般に、外部磁場変化への応答として生ずる。超伝導体は磁束を維持しようとするので、外部から印加された実効的な磁場変化dBTeffに応答して遮蔽電流IINDが発生し、それがさらに外部磁場の変化dBTと反対向きの磁化MTを生ずる。
【0063】
超伝導体に流れる電流の強さは最大臨界電流密度によって制限されるので、磁化の強さも制限される。図3(b)は、外部磁場BTと磁化MTの単純化した関係を−MT MAX≦MT≦+MT MAXで示している。磁化されていない状態からスタートして、負で増加するBTが磁化を最大値+MT MAXまで増加させる。さらにBTを減少させても、磁化はその最大値にとどまる(太線)。カーブは履歴的である。BTの変化を逆転させると、全体電流IINDは小さくなり、符号を変え、最後に最大値で−MT MAXという磁化になる。この依存性の詳細は参考文献[6]、参考文献[2]、及び参考文献[3]に詳しく示されている。これに関連して、電流ループIINDは原理的にストリップエレメント11における位置に依存し、IIND(z)は一般に強度が変化することができるということが重要である。このように、MTもzに依存する。したがって、全体の関数MT(z)を常に観測しなければならない。図3(b)に示された方法の核心は、適当な磁場変化dBTを印加することによって、全てのT(z)が同じ値をとる、ここでは+MT MAXという値をとる、すなわち、MT(z)=+MT MAXとなるということである。
【0064】
超伝導コンポーネント8又は10の横方向磁化は、NMRサンプル7における静磁場B0の磁場依存性にどのような影響を及ぼすかについては、図1(a)と1(b)に示されている。2つの図は(左側)、受信コイルの左手側にある超伝導エレメント(ここでは8と記されている)をその横方向磁化MT(z)と共に示し、その依存性がzの関数として示されている。磁化は2つの最大値+MT MAXと−MT MAXの間になければならないということに注意すべきである。
【0065】
図の中央部分は、磁化から生ずる擾乱磁場BMの磁力線の空間依存性を示す。
NMRの均一性にとって重要なのは、サンプル内にあり同時に活性RF領域内にあるBz成分だけである(参考文献[6]で導出される)。これは「RF」で表されている。右手側はサンプルの中心(z軸)に沿ったBz成分をzの関数として示している。
【0066】
この方法の効果に関して言うと、図1(a)は、横方向磁化MT(z)の一般的な依存性13’は磁化によって発生する擾乱磁場BMならびにそのz成分BMZの強く乱れた依存性を生じ、したがって、Bzの乱れた依存性を、したがって、NMRスペクトルの線の形に擾乱を生ずることを示している。
【0067】
図1(b)では本発明の方法が適用されている。それは、超伝導体の磁化そのものを最小にせず、むしろここで示された最も単純なケースではそれを最大にする。したがって、サンプルにおける擾乱磁場BMは最大になる。zに沿った磁化13”はほぼ一定なので、参考文献[6]によってBz成分の磁場分布は超伝導構造(そのz方向の延長が「SC」で表される)の端では強い擾乱を生ずるが、もっと小さいRF領域(「RF」)内ではBzの依存性は実際上ゼロになる。このように、最大磁化によって、Bz成分のみによって生ずる実際のNMR擾乱(参考文献[6]における詳しい議論参照)が実際上ゼロになる
【0068】
これまで、所望の効果が得られる磁場BTの最も簡単な依存性だけを論じてきた。しかし、さらにいくつかの可能且つ妥当な依存性があるし、可能ないろいろな初期条件がある。これらについて以下でさらに詳しく述べる。
【0069】
図4(a)は時間の関数としての外部磁場BTの変化を仮定している。図4(b)は関連した超伝導表面エレメントの応答MTをやはり時間の関数として示している。図4(c)はBTとMTの関係を示す。磁場BTの全体的変化がdBTである。磁化はそれによって正になり、初期状態に関わりなく最大値+MT MAXに近づく。磁場の変化が最小限必要な値dBT MIN(実質的に材料によって決まる)を超えると、全ての表面エレメントは最大になり、該当する幾何形状の場合、最初の磁化に関わりなく一様に磁化される。
【0070】
これがこの方法の基礎である。原理的には、それによって所望の均一な磁化が得られる。図4(b)及び図4(c)は、全ての可能な磁化状態の全体グループ14(時間の関数としての磁化の依存性が14’と記され、磁場BTの関数としての依存性が14”と記され、極値は太線で、中間値は破線で記されている)が一意的に定まる最大磁化+MT MAXの状態に移される。そのための前提条件は、該当するRFコイルの幾何形状と横方向磁場変化、|dBT|≧dBT MIN、の印加だけである。ここで、dBT MINは超伝導エレメントを完全に再磁化するのに必要な磁場変化である。これは、極端な場合、(臨界)電流の逆数又は磁化の変化2・MT MAXに対応する。
【0071】
最も簡単な仕方としては、この方法は磁場コイルによって実施される。図5(a)は、RFコイル8又はその1セクションを示す。磁場コイル21はその近くに配置され、それを流れる電流Iの変化dIによって横方向磁場の変化dBTを発生できる。図5(b)は電流Iの時間的変化dIを示している。それは横方向外部磁場をdBTだけ変化させ(図5(c))、それは初期状態及び依存性14’に関わりなくセクション全体の内部の完全な横方向磁化MTを生ずる(図5(d))。この方法が完了したとき、全体の横方向磁化はMT=MT MAXとなる。
【0072】
横方向磁場BTは必ずしも磁場コイルで生成する必要はない。この方法を実施するもう1つの非常に効果的な仕方は容易に実行できる。そこでは横方向成分は外部磁場によって直接生成されず、コイル又は個々のエレメント8を傾けること(図6(b))によって、好ましくは外部磁場B0と直角に向いた(図6(a))軸19のまわりで角度dαだけ傾けることによって生成される。これは、超伝 導体の座標系で、実効的な磁場変化dBTeffを生ずる(図6(c))。これは上で述べた成分BTと同じ効果を超伝導体に生ずる(図6(d))。
【0073】
横方向成分BTが生成される仕方に関わりなくMTへの効果を検討する。BTの絶対的な大きさではなく、その変化dBTだけが関わってくる。図7(a)に示されたBTの全ての依存性(実線又は破線のカーブ)が、磁化に関しては同じ依存性を生ずる(図7(b))。横方向磁場成分の精密な値に関して何も特別な必要条件がないという点でこれは重要である。
【0074】
一様な磁化という目標は、全てのエレメントがzに沿って同じ磁化を有するときに達成される。この磁化が正であるか負であるかは重要でない。図8(a)のBT(t)の3つの依存性は全て同じ最終磁化−MTMAXを生ずる(図8(b))。
【0075】
実際の適用では、印加される実効的な磁場変化全体又は個々のコイル・エレメントの間の変化の符号は関係ないということを強調しておかなければならない。
【0076】
技術的な理由により、この方法の初期状態と最終状態が同一であるということが有利であり、又は場合によって、ほとんど絶対に必要である(再現性)。これまで、BTについて階段関数だけを論じてきた。これは絶対に必要という訳ではない。(正及び負の側の)パルス印加も可能である。唯一の条件は振幅dBTeffが十分に大きいことである(図9(a))。図9(b)にはっきりと示されているように、最初に可能な全ての磁化状態が単一の磁化状態MTMAXに移される。
【0077】
技術的な実行には符号は無関係である。負のパルス(図10(a))は負の、しかしやはり一様な磁化を生ずる(図10(b))。
【0078】
この方法はさらに一般化することができる。それは任意の相対強度の二重パルスでも機能する。dBTeffは十分に大きくなければならない(図11)。
【0079】
図12の例は、同じ符号の2つのパルスの場合、やはりdBTeffが十分に大きいという前提条件の下で、この方法の限りない有効性を示している(図12(a))。どんな初期磁化のエレメントも同じ最終磁化を有する(図12(b))。
【0080】
ここまで、パルス列の例は全て磁場変化dBT(|dBT|≧dBTMIN)で終わるものが示された。これは「飽和パルス」であって、その役目は全てのエレメントの磁化を最大にすることである(「飽和」)。以下では、この磁場変化を別に「dBTSAT」と呼ぶことにする。これを磁場シーケンスの最後に置くことが最も単純かつ堅固なケースになる。しかし、これは必要ではない。このパターンなしでやはり所望の目標を生み出す他のシーケンスがある。
【0081】
その一例が図13(a)に示されている。飽和磁場変化dBTSATの後に別の磁場変化dBTFINが続く。それはdBTSATと反対の符号を有する(そうでなければ、それらの作用は区別できず、このケースを考察することは無駄である)。
【0082】
dBTFINの印加は磁化を最大値から減少させる(図13(b))。図13(c)は、BT−MT平面での依存性を示す。しかし、減少した磁化も(対応する超伝導コイル及びBTを生ずるデバイスの設計によって)初期磁化に完全に関わりなく(zに沿って)一定に(MTMAXより下のMTFIN)とどまる(MTの異なる初期状態はその進展を含めて図13(b)に時間の関数(14’)として、図13(c)ではBTの関数(14”)として破線で示されている)。全てのエレメントのzに沿って一定の磁化という目標は依然として達成されている。zに沿って配置された異なるエレメントの値が等しいということだけが重要なのである。MT=0であることはこの方法の目的でも目標でもない。
【0083】
図14による適用では、最後のパルスは十分に大きく、MTの符号を飽和値MTMAXに対して逆転させることも可能である(図14の(b),(c))。
【0084】
ここまで、この方法は印加される磁場に関して抽象的にしか論じられなかった。以下では必要なハードウエアについて簡単に述べる。図15は、本発明の方法を実行できる低温プローブ・ヘッドの概観を示している。
【0085】
低温プローブ・ヘッド15は超伝導受信コイル8を含む。これらは熱交換器18及び冷却配管16によって冷却され、気体又は液体のHeはこれを通って流れる。測定されるNMRサンプルはプローブ・ヘッドの開口に位置し、それは通常室温又はその近くにあり、温度制御気体17によって所望の温度に保たれる。BT成分はここに示されている2つの異なるデバイスによって独立に生成される。すなわち、磁場コイル21によるBx磁場の直接の生成、又は超伝導コイル8を回転軸19のまわりで傾けることによって生成される。ここで、傾斜運動はアクチュエータ20によって行われる。
【0086】
ここまで、超伝導エレメントが1つの平面に平行になっているコイルに関して得られる関係を論じてきた(図2(a)又は図15)。もっと一般的なエレメント配置を有する装置(例えば、図16のコイル8又は図2(b)のエレメント10の配置)は、BT磁場の横方向成分が全ての既存平面と直角で十分な強度であることを必要とする。これは2つの異なる方向に実効的な横方向磁場を印加することによって達成できる(図16)。これは、x方向の軸19'のまわり及びy方向の軸19"のまわりの回転を可能にする2つの独立なアクチュエータ20を用いて実施することができる。19’、19”、及びzはどれも互いに平行でない。それらは、通常互いに直角に配置されている。最も簡単な場合、それらは最初一方の軸のまわりで傾けられ 、次に他方の軸のまわりで傾けられる。必要ならば、これらの運動を結合することができ、それは1つの斜めの軸のまわりで傾けることに対応する。
【0087】
異なる方向の2つの磁場の生成は、対応する磁場コイルの配置によって実施できる(図17参照)。2つのプローブ対21’と21”がプローブ・ヘッド15に設置され、x又はy方向に磁場を生ずることができる。それらは、1つずつ又は一緒にコントロールすることができる。
【0088】
以下で説明するように、この方法はしばしば何もデバイスを追加せずに実行することができる。
【0089】
図18は、液体ヘリウム6で冷却され、He容器2の中に置かれた超伝導磁石1を示す。He容器2は真空5によってジュワーびんの外壁3から熱的に絶縁されている。室温のボア4がプローブ・ヘッド15(図15及び図17)を収容する。静磁場B0の依存性がここで重要である。それは通常回転対称なベクトル磁場B0(x,y,z)を構成し、したがってB0(z,r)と記述することができる。この磁場の依存性は磁石の室温ボア4の内側でも外側でも重要である。分光器の使用時に用いられる極めて均一な磁場領域は磁石中心「MC」のまわりの狭い領域にある。関連するBz成分の依存性Bz(z)は別に線A−A'で定められるz軸に沿って示されている。z軸のまわりの回転対称性によって、磁場はz軸全体に沿って正確にz方向に向いている。横方向成分BT(Brの形又はBx,Byの形)は何もない。磁石内部の均一領域、ならびに磁石の端への急激な磁場の低下、及び磁石の外側での漸近的に減少する浮遊磁場の低下が見てとれる。本発明の方法にとって重要なのはz軸の外側における磁場の依存性である。z軸からの間隔r0にある線B−B'上でのBz成分は(ここには示されないが)z軸上のものと同様である。z軸の外でははっきりとした静磁場の横方向(すなわち、半径方向)成分(Br)がある。divB=0であるから、ガウスの定理によって、z軸からの間隔r0でのz方向のBzのどんな変化も必然的に磁場の半径方向成分Brを生ずることになる。良い近似で次の式が成り立つ。
【0090】
【数1】
Figure 0004363856
【0091】
10Tという磁場を仮定し、この磁場の急激な低下が200mmという距離での全磁場の減衰に対応すると想定される場合、対称軸からr0=4mmという間隔でBTの最大半径方向磁場成分はBr=1000Gとなる。これは、一般に超伝導RFコイルを構成するのに現在用いられている超伝導体の完全な磁化を実現するのに十分である。
【0092】
線B−B’に沿ったBr成分が別に示されている。Bz磁場が最も急激に増加及び減少する両領域で、Br成分はそれぞれ比較的強い最大を示している。これが、図19に詳しく示されているように、本発明の非常に簡単なしかし効果的な変形例に利用されている。磁石ボア4の磁気的中心における低温プローブ・ヘッドの作業位置が受信コイル・システムの超伝導エレメント8と共に15と記されている。これらはz軸から間隔r0にある。B−B’はこの間隔でz軸と平行な線を表している。半径方向磁場成分の概略依存性Br(z)が図18から取られて別に示されている。これは実質的に詳しく説明した横方向磁場成分BTに対応する。
【0093】
ここに示された本発明の方法の変形例では、既に低温になっている超伝導コイル系が磁石に挿入される。これは、例えば、プローブ・ヘッド全体を作業位置15の外側のある位置15’から挿入することによって可能である。やがて明らかになるように、挿入される最後のピースが重要なのであって、その過去は重要でない。特に、作業位置15にある既に冷却されたプローブ・ヘッドを作業位置15から位置15’に移動し、次に作業位置15に戻すこともできる。
【0094】
次に、超伝導コイル・エレメントが位置8’にあると仮定する。それらは初期には任意の磁化13’MT(z)を有すると仮定する。
【0095】
作業位置15への導入に関連した磁化依存性がプロットMT(z)の右手側に示されている。横方向磁場Br(z)の依存性に対応して、磁化がたどる図4又は図9と類似な軌跡14”’が挿入の際に生ずる。初期磁化13’は、初期状態に関わりなく、全てのエレメントで同一の負の最大磁化−MTMAXに移される。変化dBTeffが十分に大きく(≧dBTMIN、図4参照)、超伝導コイルが十分に遠い引き抜かれた位置から導入されるならば、これは常に起こる。
【0096】
この方法は、図1(a)から図1(b)への移行によって、所望の横方向磁化の均一化とNMR擾乱の除去を非常に単純な、きわめて効果的で堅牢な仕方で達成する。この方法はまた、特に、図16のコイル8又は図2(b)のエレメント10の配置で示されているように複数の非平行平面に配置された超伝導体を有するコイルを処理するのに適している。超伝導エレメントを含む全ての平面は実質的に半径ベクトルr0に直角であり、全てが同時にかつ効果的に磁化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の方法を適用する前のNMR受信コイル装置のエレメントの超伝導成分によって生ずる擾乱磁場BMZを示す図であり、(b)は、本発明の方法を適用した後のNMR受信コイル装置のエレメントの超伝導成分によって生ずる擾乱磁場BMZを示す図である。
【図2】(a)は、本発明の方法が関わる参照文献[6]によるNMR受信コイル装置を示す図であり、(b)は、本発明の方法が関わる参照文献[5]によるNMR受信コイル装置を示す図である。
【図3】(a)は、本発明によって磁化されたRFコイルのストリップ状部分ピースの磁化状態を示す概略図であり、(b)は、外部磁場変化に対する超伝導NMR受信コイル装置の表面エレメントの磁気的応答の関連概略分析を示す図である。
【図4】(a)は、単純な階段状横方向磁場の時間依存性をB−tプロットで示す図であり、(b)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図であり、(c)は、外部磁場と超伝導エレメントの磁化の関係の関連概略分析を示す図である。
【図5】(a)は、本発明に従って磁場コイルで磁化されたRFコイルのストリップ状部分ピースの磁化状態を示す概略図であり、(b)は、関連した磁場コイル電流の時間依存性をI−tプロットで示す図であり、(c)は、関連した横方向磁場の時間依存性をB−tプロットで示す図であり、(d)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図である。
【図6】(a)は、本発明に従って静磁場B0の中で受信コイル・エレメントを傾けることによって生成されるRFコイルのストリップ状部分ピースの磁化状態を示す概略図であり、(b)は、関連した傾きの時間依存性をα−tプロットで示す図であり、(c)は、関連した実効横方向磁場の時間依存性をB−tプロットで示す図であり、(d)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図である。
【図7】(a)は、いろいろな単純な階段状外部磁場変化の時間依存性をB−tプロットで示す図であり、(b)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図である。
【図8】(a)は、いろいろな単純な階段状外部磁場変化の時間依存性をB−tプロットで示す図であって、磁場変化の符号は図7aに対して反転されている図であり、(b)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図である。
【図9】(a)は、パルス外部磁場変化の時間依存性をB−tプロットで示す図であり、(b)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図である。
【図10】(a)は、パルス型の外部磁場変化の時間依存性をB−tプロットで示す図であって、磁場変化の符号は図9(a)に対して反転されている図であり、(b)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図である。
【図11】(a)は、二重パルス型の外部磁場変化の時間依存性をB−tプロットで示す図であって、2つのパルスは異なる符号を有する図であり、(b)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図である。
【図12】(a)は、二重パルス型の外部磁場変化の時間依存性をB−tプロットで示す図であって、2つのパルスは同じ符号を有する図であり、(b)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図である。
【図13】(a)は、階段状外部磁場変化の時間依存性をB−tプロットで示す図であって、飽和パルスの後でさらに別の小さな反対方向の磁場変化が起こっている図であり、(b)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図であり、(c)は、外部磁場と超伝導エレメントの磁化の関係の関連概略分析を示す図である。
【図14】(a)は、階段状外部磁場変化の時間依存性をB−tプロットで示す図であって、飽和パルスの後で磁化を逆転させるためにさらに別の反対方向の磁場変化が印加されている図であり、(b)は、関連したコイル磁化の時間依存性をM−tプロットで示す図であり、(c)は、外部磁場と超伝導エレメントの磁化の関係の関連概略分析を示す図である。
【図15】本発明の方法を実行するのに使用でき、x方向にBT成分を発生するデバイスが設けられているNMRプローブ・ヘッドを示す図である。
【図16】2つの方向で実効的な横方向磁場を印加するのに適した本発明の受信コイル装置の傾斜デバイスの詳細構造を示す図である。
【図17】本発明に従って2つの方向で横方向磁場を印加するのに適した2つの磁場コイル対の概略配置を示す図である。
【図18】超伝導磁石の静磁場B0の磁力線を示す概略図である。
【図19】超伝導状態にあるコイル要素を含むプローブ・ヘッドの磁石への挿入又は再挿入の際の横方向静磁場の依存性を利用する本発明の方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 超伝導磁石
2 He容器
3 磁石ジュワー(外殻)
4 RTボア
5 磁石真空
6 磁石冷却用液体He
7 サンプル
8 超伝導RF受信コイル
8’作業位置の外側の超伝導RF受信コイル
9 ハイブリッド鳥篭型コイルの常伝導シールド
10 ハイブリッド鳥篭型コイルの超伝導エレメント
11 SCコイルの概念的部分としてのzストリップ
12 RFコイルの超伝導エレメント
13 一般の横方向磁化
13’無秩序な横方向磁化
13”横方向飽和磁化
14 磁化の軌跡一般
14’tの関数としての磁化の軌跡
14”BTの関数としての磁化の軌跡
14”’zの関数としての磁化の軌跡
15 低温プローブ・ヘッド
15’作業位置外側の低温プローブ・ヘッド
16 冷却配管
17 N2VTガス
18 受信コイル用冷却熱交換器
19 回転軸一般
19’x軸のまわりの回転の軸
19”y軸のまわりの回転の軸
20 アクチュエータ
21 磁化用磁場コイル一般
21’x方向の磁化用磁場コイル
21”y方向の磁化用磁場コイル

Claims (17)

  1. 核磁気共鳴(NMR)装置における測定領域内のサンプルからのNMR信号を受信するための無線周波数(RF)コイルの超伝導成分が原因となって擾乱が発生し、該RFコイルの超伝導成分がz方向でサンプルのRF活性領域を超えて延伸し、該擾乱がサンプルのRF活性領域のB0磁場のz成分に関わっている、核磁気共鳴(NMR)装置におけるz軸方向の均一静磁場B0に影響を与える方法において、
    該RFコイルの超伝導成分が十分な強度の付加的磁場にさらされ、この付加的磁場の印加の過程で、サンプルのRF活性領域の近傍に配置されたRFコイルの超伝導成分の全ての超伝導構造が最大に磁化され、したがってz軸に沿ってB0に対して横方向のそれらの磁化 が実質的に一定であると共にゼロと等しくない値をとることを特徴とする方法。
  2. 該超伝導構造の磁化M は、該付加的磁場の印加終了期間が経過し、その磁場変化が0となった後もその絶対値が最大値にとどまり、これによって当該磁化M によって生ずるサンプル領域における擾乱磁場 最大となるように、前記付加的磁場の印加終了期間における該付加的磁場の時間的依存性が選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 該付加的磁場が静磁場B0に対して横方向に印加されることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  4. 超伝導体に作用する実効的横方向付加的磁場がB0の方向と平行でない軸のまわりに該超伝導コイル又はコイル装置を傾けることによって発生されることを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 該付加的磁場が磁場コイルによって発生されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 該付加的磁場が、次々に活性化される2つ以上の磁場コイルによって発生され、活性化の間に、サンプルのRF活性領域の近傍に配置された超伝導受信コイル装置の全ての成分が少なくとも一度最大に磁化されるように発生されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 超伝導体に作用する実効的横方向付加的磁場が、B0の方向と平行でない2つの軸のまわりに該超伝導コイル又はコイル装置を順次傾けることによって発生されることを特徴とする請求項3記載の方法。
  8. 該横方向付加的磁場が、静磁場B0を発生する磁石に超伝導状態にあるコイルを最初に又は繰り返し導入することによって発生されることを特徴とする請求項1、2、又は4のいずれか1項に記載の方法。
  9. 該横方向付加的磁場変化がただ1つの符号を有することを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 該横方向付加的磁場が、超伝導成分の最終磁化がゼロでないような振幅の1つの単一パルスであることを特徴とする請求項3乃至9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 該横方向付加的磁場が二重又は多重パルスであり、最後のパルスは超伝導成分の最終磁化がゼロでないような振幅と符号を有することを特徴とする請求項3乃至9のいずれか1項に記載の方法。
  12. 該横方向付加的磁場が二重パルスであり、第2のパルスは第1のパルスと反対の符号を有し、両方のパルスの振幅がほぼ等しいことを特徴とする請求項3乃至9又は11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記付加的磁場の印加終了期間経過の前後において、前記付加的磁場の値がゼロであることを特徴とする請求項3乃至9のいずれか1項に記載の方法。
  14. z軸の方向に均一な磁場B0を発生する手段を有する核磁気共鳴(NMR)装置の座標原点(x,y,z=0)を中心に配された測定領域内の測定サンプルへ、及び/又は、から1つ以上の所望の共鳴周波数でRF(無線周波数)信号を放出する、及び/又は、受信するための少なくとも1つのRF(無線周波数)コイルを備えた核磁気共鳴(NMR)共振器であって、該NMR共振器の超伝導導体構造は該測定サンプルからある半径方向(x,y)間隔に配置され、該超伝導導体構造がz方向で該測定サンプルのRF活性部分を超えて延伸している核磁気共鳴共振器において、
    ある付加的磁場の印加後、全ての超伝導導体構造は、B0の方向に対して最大の横方向磁化を有し、z軸に沿って実質的に一定であり且つゼロに等しくない値を有する横方向磁化を生ずることを特徴とする核磁気共鳴共振器。
  15. 該超伝導導体構造が実質的にB0方向と平行に向いていることを特徴とする請求項14に記載の共振器。
  16. 該超伝導導体構造の材料が、付加的磁場の印加終了期間が経過し、その磁場変化が0となった後も前記磁化M の絶対値が最大を保ち、これによって当該磁化M によって生ずるサンプル領域における擾乱磁場 最大となるように選ばれることを特徴とする請求項14又は15記載の共振器。
  17. 0の方向に対して横方向の該超伝導導体構造の最大磁化が実質的にzについて均一であることを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の共振器。
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