JP4363623B2 - 超音波撮影装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波撮影装置に関する。本発明は特に、Bモード画像中の任意の線をたとえば縦軸とし時間軸を横軸として超音波撮影時の時系列輝度データを示すアナトミカル(anatomical)Mモード画像の表示が可能な超音波撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
被検体に照射した超音波のエコー信号を利用して画像を生成する超音波撮影装置の一種として、断層像とMモード画像とを1つの画面に表示することが可能な超音波撮影装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
断層像はBモード画像とも呼ばれ、被検体へ照射した超音波に基づく複数の音線が存在する走査面を、これらの音線によるエコー信号の大きさに対応させた輝度の差に基づいて表示した画像である。
Mモード画像とは、被検体の動きを知るために、断層像の生成に用いる超音波の音線のうち、指定した一本の音線から生成した輝度データを時系列により表示した画像である。
【0003】
また、Mモード画像の一種として、Bモード画像中の任意の直線または曲線の位置をたとえば縦軸とし時間軸を横軸とした時系列輝度データのグラフであるアナトミカルMモード画像(以下、AMM画像と略記する。)を表示可能な超音波撮影装置も知られている。
図7は、従来の超音波撮影装置における断層像とAMM画像との位置関係を表わす図である。図7(a)は断層像62とAMM画像66とを縦に並べて表示する場合を、図7(b)は横に並べて表示する場合をそれぞれ表わしている。図7(a),(b)に示すAMM画像66において、軸AX1は時間軸(t)を表わしている。また、軸AX2は、断層像62においてカーソル64により指定された位置を表わしている。ここでは、断層像62において断層像62に重なっている直線状のカーソル64に交わる直線として表わされる複数の音線についての輝度データの軌跡66Gが、軸AX2方向に配列される。軌跡66Gに関する新たなデータは図7(a),(b)に示すD2側に追加され古いデータはD1側に流れて順次消去されることにより、軌跡66GはD2側からD1側へスクロールする。
【0004】
従来は、断層像62とAMM画像66との配列方向を、図7(a),(b)に示すように変更することは可能であった。しかしながら、従来は時間軸である軸AX1が横軸として固定されており、AMM画像66の向きを変更することはできなかった。また、軌跡66Gのスクロール方向についても、たとえばD2側からD1側のように一方向で固定されていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−80423号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
断層像62に対するAMM画像66の向きなど、断層像62とカーソル64とAMM画像66との位置関係が決められており、従来のように、たとえば医者の操作により意図的に変更することができない場合には、決められた位置関係に医者が違和感を覚える可能性があった。
また、断層像62とカーソル64とAMM画像66との位置関係を変更することができないことに見られるように、AMM画像66の表示に関して、従来の超音波撮影装置は操作性が良いとは言えなかった。
【0007】
本発明の目的は、断層像と、この断層像中においてMモード撮影を行なう位置を指定するためのカーソルと、このカーソルにより指定された位置に関するMモード画像との表示位置関係を、操作者の操作に応じて変更させ、操作性を向上させて診断を容易にすることが可能な超音波撮影装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る超音波撮影装置は、撮影対象へ送信した超音波によるエコーを受信し、該エコーに基づく前記撮影対象の画像を表示する超音波撮影装置であって、Mモード画像表示のためのカーソルを重ねて表示したBモード画像と、前記Bモード画像上の前記カーソルの位置に応じたMモード画像とを表示し、前記カーソルに対する前記Bモード画像の回転と、前記Mモード画像の回転との少なくともいずれか一方が可能な超音波撮影装置である。
【0009】
本発明においては、撮影対象へ送信した超音波によるエコーに基づいて、撮影対象の断層像等の各種画像が生成されて表示される。本発明においては、Mモード画像表示のためのカーソルを重ねて表示したBモード画像と、Bモード画像上のカーソルの位置に応じたMモード画像とが生成される。このようなBモード画像とMモード画像とは1つの画面の中に表示される。
そして、本発明においては、カーソルに対するBモード画像の回転と、Mモード画像の回転との少なくともいずれか一方が可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら述べる。なお、以下では人間を撮影対象とする場合を一例に挙げて述べるが、本発明は人間以外の対象物に対しても適用可能である。
【0011】
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係る超音波撮影装置の概略的な構成図である。図1に示すように、第1実施形態に係る超音波撮影装置1は、超音波撮影装置本体2と、超音波プローブ5とを有する。
超音波撮影装置本体2と超音波プローブ5とは、プローブケーブル7を介して互いに接続される。
【0012】
超音波撮影時には、たとえば医者が、超音波撮影装置1を操作するオペレータとなる。撮影時には、超音波プローブ5はオペレータにより把持されて、撮影対象としての被検体11に接触させられる。
超音波プローブ5の内部には、超音波を送信および受信する超音波振動子をアレイ状に配列した超音波振動子アレイが設置されている。超音波振動子アレイから送信され音線を形成する超音波は、被検体11の内部を進行中に、内部組織の音響インピーダンスの差に応じたエコーを発生する。このエコーが超音波振動子アレイによって受信されて電気信号に変換され、プローブケーブル7を介し超音波撮影装置本体2に送られる。
【0013】
超音波撮影装置本体2は、本体部3と、操作コンソール43と、CRT(Cathode-Ray Tube)や液晶表示パネル等の表示装置31とを有する。
【0014】
詳細には後述するが、エコーの情報を表わしプローブケーブル7を介して入力された電気信号(エコー信号)に基づいて、本体部3において被検体11に関する各種超音波画像が生成される。
第1実施形態においては、エコー信号に基づいて被検体11の断層像、および、アナトミカル(Anatomical)Mモード画像(AMM画像と略記。)を生成することとする。断層像はBモード画像と呼ばれることもある。断層像およびAMM画像については後述する。
本体部3において生成された断層像62およびAMM画像66は、図1に示すように表示装置31の1つの画面31Dに一度に表示される。
また、AMM画像66の表示に用いるカーソル64の画像が、断層像62に重ねて表示される。
【0015】
操作コンソール43は、超音波撮影装置1の操作のためにオペレータからの操作を受け付ける装置である。図1には、操作コンソール43の構成の一例を示している。
図1に示すように操作コンソール43は、たとえば、キーボード51と、電源のオン・オフ等の各種操作のためのスイッチSWと、モード切換スイッチ60と、断層像回転ツマミ53と、AMM画像回転ツマミ55と、スクロール切換スイッチ57と、カーソルモード切換スイッチ59とを有する。
【0016】
キーボード51は、たとえば、超音波撮影装置1の操作のための各種数値の入力や、断層像62上におけるカーソル64の移動等の操作に用いる。
モード切換スイッチ60は、たとえば、スライドスイッチを用いて実現する。
モード切換スイッチ60は、そのスライド位置に応じて、表示装置31の画面31Dにおける断層像62、カーソル64およびAMM画像66の表示モードを切換える。たとえば、モード切換スイッチ60がM1の位置に位置しているときは自由回転モードとし、M2の位置に位置しているときは自動回転モードとし、M3の位置に位置しているときは直交スクロールモードとする。各表示モードについては後述する。
【0017】
断層像回転ツマミ53は、断層像62を回転させることが可能な表示モードのときに、断層像62を手動で回転させるためのツマミである。
また、AMM画像回転ツマミ55は、AMM画像66を回転させることが可能な表示モードのときに、AMM画像66を手動で回転させるためのツマミである。
【0018】
スクロール切換スイッチ57は、スクロール表示されるAMM画像66のスクロール方向を切換えるためのスイッチである。
また、カーソルモード切換スイッチ59は、後述するカーソル64の表示モード、すなわちカーソルモードを切換えるためのスイッチである。
【0019】
ここで、本体部3の内部構成について述べる。図2が、本体部3の概略的な内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、本体部3は、本体部3の制御のための制御手段としてのCPU(Central Processing Unit)33と、駆動部35と、送受信部37と、画像処理部39と、記憶部41とを有する。
【0020】
CPU33は駆動部35と画像処理部39とに接続されており、また、送受信部37も駆動部35と画像処理部39とに接続されている。送受信部37はプローブケーブル7を介して超音波プローブ5に接続され、表示装置31は画像処理部39に接続される。さらに、記憶部41はCPU33および画像処理部39にそれぞれ接続され、CPU33および画像処理部39から適宜アクセスされる。
また、操作コンソール43はCPU33に接続されて操作コンソール43の操作による操作信号がCPU33に入力されるようになっている。
【0021】
CPU33は、撮影のために超音波プローブ5により超音波を送信させるようにする指令信号を駆動部35に出力する。
また、CPU33は、操作コンソール43からの操作信号により指示された通りに、断層像62、カーソル64およびAMM画像66を、これらの位置関係を変更して表示させる指令信号を画像処理部39に出力する。
【0022】
駆動部35は、たとえば、電気・電子的な回路を用いて実現する。
駆動部35は、CPU33からの指令信号に応じた音線が形成されるように超音波プローブ5を駆動するための駆動信号を生成し、生成した駆動信号を送受信部37に送信する。
音線の意味等の詳細な内容については、断層像62およびAMM画像66の説明の際に述べる。
【0023】
送受信部37は、信号の送信および受信のためのポートである。送受信部37は、超音波プローブ5の駆動のために駆動部35から出力される駆動信号を、プローブケーブル7を介して超音波プローブ5に送信する。
また、送受信部37は、超音波プローブ5により受信される超音波のエコーに基づくエコー信号を、画像処理部39に送信する。
【0024】
画像処理部39は、送受信部37から送信されるエコー信号に基づいて被検体11に関する断層像62およびAMM画像66を生成する。
また、画像処理部39は、CPU33からの指令に応じて、生成した画像をこれらの位置関係を変更して表示装置31に表示させ、また、画像データを記憶部41に送信して保存させる。
【0025】
記憶部41には、半導体メモリやハードディスクドライブ等の各種記憶装置が含まれる。記憶部41は、画像処理部39から画像データが送信されたときにはその画像データを保存する。また、記憶部41は、超音波撮影装置1の操作のためのプログラムや、このプログラムにおいて用いられる音速や撮影対象までの距離等の各種パラメータも記憶する。
【0026】
第1実施形態においては、自由回転モードについて述べる。自由回転モードで撮影する場合には、操作コンソール43のモード切換スイッチ60をM1の位置にする。
図3(a),(b)は、自由回転モード時に表示装置31の画面31Dに表示される画像の一例を示した図であり、(a)はAMM画像66を回転させた場合を、(b)は断層像62を回転させた場合をそれぞれ示している。
【0027】
撮影時には、駆動部35は超音波プローブ5の超音波振動子アレイからの超音波の合成波面により所定方向の音線が形成されるような駆動信号を生成して超音波プローブ5に出力する。駆動部35は、所定の領域の一つの平面(走査面)に複数の音線が形成されるようにして、この複数の音線により走査面を走査させるようにする。
画像処理部39は、各音線の送信により得られるエコー信号の波形の振幅を輝度の差として表わすいわゆるBモード処理を行なう。この処理により、送信する音線の数に応じた解像度で、走査面全域における輝度データ、即ち断層像62が得られる。
【0028】
以上のように、音線により走査される面が、断層表示させる面となる。図3においては、断層像62の形成に用いた音線SLを、適宜間引いて音線SL1〜SL9として図示している。
本実施形態を含め、以下の実施形態においては被検体11の表面(体表)側から放射状に送信された音線SLにより扇状の断層像62を生成しているが、得られる断層像の形状は扇状に限らず、超音波振動子アレイの形状や走査方法により変化する。
なお、音線SLの画像は非表示にすることも可能である。
【0029】
また、画像処理部39は、画面31Dに表示した断層像62上に、カーソル64の画像を重ねて表示させる。
カーソル64を表示させる場合には、まず断層像62内の音線SLから音線を1本選択する。図3(a)には、音線SL4を選択した例を示している。
音線を選択した後には、選択した音線上において、カーソル64の表示の基準点を示す基準点カーソルPCの位置を決める。画像処理部39は、この基準点カーソルPCの表示の処理も行なう。図3(a)においては、基準点カーソルPCとして音線SL4に直交する2本の平行線の画像を用いている。2本の平行線の中間点が、基準点となる。
なお、音線の選択および基準点カーソルPCの移動は、たとえば、キーボード51を用いて行なう。
【0030】
基準点カーソルPCにより基準点が決められると、この基準点が存在する音線に対してある規定の角度でカーソル64が表示される。第1実施形態においては、基準点を中心として所定長さの直線状のカーソル64を、基準点が存在する音線に対する角度が一定となるように表示させるとする。
ただし、カーソル64の形状は直線状に限らず、音線SLとの交点を判定可能であれば、曲線や平面形状でもよい。
【0031】
上記のカーソル64により指定された断層像62の位置におけるエコー信号に基づく輝度データを時系列の軌跡として表わした画像が、AMM画像66である。
本実施形態においては、カーソル64と音線SLとの交点がカーソル64により指定される位置となる。したがって、AMM画像66は、カーソル64と交差する音線SLによるエコー信号の輝度データに基づいて生成される画像となる。
AMM画像66における軸AX1は時間(t)を表わしており、各音線の輝度データは、軸AX2の方向に沿って配列される。
ある音線についての輝度データを時系列として表わすことにより、被検体11の内部組織の動きを知ることができる。アナトミカルMモードの場合には、複数の音線の輝度データの軌跡66Gを並列的に表示させることにより、たとえば、診察に用いる音線が複数存在する場合に音線をその都度選択する手間が省ける。
【0032】
音線SLのうち、カーソル64に交わる音線(図3(a)の場合には音線SL2〜SL6)に関する輝度データが、軸AX2に沿ってそれぞれ配列される。このとき、AMM画像66において軸AX1に近い位置が、被検体11の体表から離れた深い位置であるとする。したがって、断層像62における直線状のカーソル64の両端の位置の関係から、たとえば図3(a)においては、AMM画像66の軸AX2の位置P1側から位置P5側に向かって、断層像62の音線SL6,SL5,…,SL2による輝度データがこの順番でそれぞれ配列される。
ただし、Mモードにおいては、1本の音線から得られるエコーの振幅を輝度として表わすため、1本の音線から2つ以上の時系列輝度データが得られる場合がある。このため、位置P1〜P5…における輝度データがそれぞれ1本の音線に対応しているわけではない。
【0033】
撮影に際し、オペレータはAMM画像66の向きを変更させるためにAMM画像回転ツマミ55を所望の方向に所望量回転させる。
CPU33は、駆動のためのプログラムに従って、操作コンソール43から入力されたAMM画像回転ツマミ55の回転量の情報とともに、AMM画像66を指示された回転量回転させて表示させる指令信号を画像処理部39に出力する。
【0034】
画像処理部39は、CPU33からの指令信号に基づいて、断層像62は向きを変更せずに画面31Dに表示し、所定の回転中心まわりにAMM画像回転ツマミ55の回転量に応じた角度回転させて向きを変更して、AMM画像66を画面31Dに表示する。
以上により、AMM画像回転ツマミ55を操作して、画面31D上のAMM画像66の向きを任意に変更することが可能になる。図3(a)には、図7に示すような軸AX1が横方向である従来の向きからAMM画像66を左回りに90°回転させた例を示している。
【0035】
AMM画像66を所望の向きに変更した後に、オペレータは超音波プローブ5を被検体11に接触させて、撮影を行なう。撮影中には、画面31Dに被検体11の走査面の断層像62が表示され、AMM画像66には軌跡66Gがスクロール表示される。
なお、AMM画像66の向きの変更は、撮影中に行なうことも可能である。
【0036】
スクロール切換スイッチ57の切換により、軌跡66Gのスクロール方向を切換えることも可能である。たとえば、スクロール切換スイッチ57からロー信号がCPU33に入力されているときには、CPU33は新しい輝度データを図3(a)におけるD2側に順次追加してD1側にスクロールして表示させD1側の古い輝度データを順次消去させて、軌跡66GをD1側にスクロール表示させる制御指令を画像処理部39に送信する。
スクロール切換スイッチ57からハイ信号がCPU33に入力されているときには、CPU33は、D1側とは反対方向のD2側に軌跡66Gをスクロール表示させる制御指令を画像処理部39に送信する。
【0037】
画像処理部39は、CPU33からの制御指令に応じた方向にスクロール方向を変更して軌跡66Gを表示する。
以上により、スクロール切換スイッチ57を操作して軌跡66Gのスクロール方向を反対方向に適宜変更することが可能になる。この軌跡66Gのスクロール方向の変更は、撮影中に行なうことも可能である。
【0038】
さらに、AMM画像66だけでなく断層像62の向きを変更させることも可能である。
断層像62の向きを変更させる際には、オペレータは断層像回転ツマミM53を所望の方向に所望量回転させる。
CPU33は、AMM画像66の向きの変更の場合と同様に、断層像62を指示された回転量回転させて表示させる指令信号を、断層像回転ツマミ53の回転量の情報とともに画像処理部39に出力する。
【0039】
画像処理部39は、CPU33からの指令信号に基づいて、カーソル64の画像は予め決められた位置から変更せずに画面31Dに表示し、たとえば、基準点カーソルPCによる基準点を中心として断層像回転ツマミ53の回転量に応じた角度回転させて向きを変更して、断層像62を画面31Dに表示する。
この断層像62の回転は、撮影中に行なうことも可能である。
【0040】
以上のように、第1実施形態においては、操作コンソール43からの操作により、AMM画像66および断層像62の向きを任意に変更することができる。また、AMM画像66の軌跡66Gのスクロール方向も任意に切換えることができる。これにより、オペレータは自分の感覚に合った方向にAMM画像66および断層像62の向きを変更することができる。たとえば、図3(a)に示すようにカーソル64の傾きが水平方向に比較的近い場合には、軸AX2が横方向に配列されていると、断層像62における音線とAMM画像66の軌跡66Gとを対応付け易く、診断が容易になる可能性が高まる。
また、被検体11中の組織の向きによっては、断層像62の向きを変更することにより画像や動きが見易くなり、結果的に診断が容易になる可能性が高まる。断層像62を見易く調整するためには操作コンソール43を操作するだけでよいため、超音波プローブ5や被検体11の位置を変更する必要がない。したがって、撮影における超音波撮影装置1の操作性が向上し、被検体11の負担を軽減することもできる。
【0041】
断層像62とAMM画像66との位置関係の調整のモードとしては、第1実施形態として述べた自由回転モードの他にも各種のモードが存在する。それを以下で異なる実施形態として述べる。ただし、第2実施形態以下の形態において、超音波撮影装置のハードウェア的な構成は第1実施形態の超音波撮影装置1と同じであるため、詳細な記載は省略する。また、画面31Dに表示する画像についても、同一構成要素には同一符号を付して詳細な記載は省略する。
【0042】
第2実施形態
第2実施形態においては、画面31Dに対する直線状のカーソル64の傾きに応じてAMM画像66の向きを自動的に変更する自動回転モードについて述べる。自動回転モードで撮影する際には、オペレータは操作コンソール43のモード切換スイッチ60をM2の位置にする。
【0043】
前述のように、直線状のカーソル64は、基準位置カーソルPCにより基準位置を指定したときに、選択した音線SLに対して所定の角度θ0傾いて表示される。したがって、表示装置31の画面31Dを基準とした座標系に対するカーソル64の傾きは、選択した音線SLにより変化する。
【0044】
水平方向をX方向、このX方向に直交する方向をY方向として、画面31Dを基準とした座標系を設定する。
図4(a),(b)は、このXY座標系に対するカーソル64の傾きと、断層像62およびAMM画像66の位置関係との対応を示した図である。一例として、図4(a)は傾きが±45°よりも大きい角度θ1の場合を、図4(b)は傾きが±45°以下の角度θ2の場合をそれぞれ示している。
ただし、XY座標軸は、断層像62上には実際には表示されない。
【0045】
自動回転モード時には、CPU33はXY座標系に対するカーソル64の傾きを自動的に検出する。そして、その角度が角度θ1であった場合には、図4(a)に示すように軸AX1が横方向となるようにAMM画像66を表示させる指令信号を、角度θ2であった場合には、図4(b)に示すように軸AX1が縦方向となるようにAMM画像66を表示させる指令信号を画像処理部39に出力する。
画像処理部39は、CPU33からの指令信号に基づきAMM画像66の向きを変更して表示させる。
【0046】
以上により、画面31Dに対するカーソル64の傾きに応じて、AMM画像66の向きを自動的に変更することが可能になる。このため、第1実施形態のようにAMM画像回転ツマミ55をオペレータが手動で操作する必要がなく、操作性がさらに向上する可能性が生じる。
【0047】
なお、本実施形態においては、XY座標に対するカーソル64の角度が±45°の場合を基準としてAMM画像66の向きを横方向と縦方向の2方向に変更する形態としたが、閾値とする角度の値は適宜変更可能である。
また、AMM画像66の向きは、2方向に限らず、カーソル64の角度に応じて3方向以上に場合分けして変更されるようにしてもよい。図4(b)の右側における破線で示したAMM画像66が、横方向および縦方向に加えて斜め方向の向きにAMM画像66が表示された例を示している。
【0048】
第3実施形態
第3実施形態においては、直線状のカーソル64に直交する方向に軌跡66がスクロールするようにAMM画像66の向きを自動的に変更する直交スクロールモードについて述べる。
図5は、直交スクロールモードにおける断層像62およびAMM画像66の画面31Dでの表示例を示した図である。
【0049】
直交スクロールモードで撮影する際には、オペレータは操作コンソール43のモード切換スイッチ60をM3の位置にする。
そして、オペレータは音線SLに対するカーソル64の位置を指定する。第3実施形態において、カーソル64の形状は、たとえば直線状であるとする。
【0050】
CPU33は、画面31Dに対するカーソル64の傾きを自動的に計算し、カーソル64とAMM画像66の軸AX2とが平行になり軌跡66Gがカーソル64に直交する方向にスクロールするようにAMM画像66の向きを変更させて表示させる指令信号を画像処理部39に出力する。
画像処理部39は、CPU33からの指令信号に基づきAMM画像66の向きを変更して表示させる。
【0051】
以上により、画面31Dに対するカーソル64の傾きに応じて、軌跡66Gのスクロール方向がカーソル64に直交するようにAMM画像66の向きを自動的に変更することが可能になる。
これにより、カーソル64に交わる音線SLの配列方向と軸AX2に対する軌跡66Gの配列方向とが常に一致するようになる。このため、AMM画像66Gを感覚的に理解し易くなり、診断が容易になる可能性が高くなる。また、これまでの実施形態と同様に、超音波撮影装置1の操作性も向上する。
【0052】
第4実施形態
第4実施形態は、断層像62におけるカーソル64の位置に関わらず、画面31Dに対するカーソル64の向きを常に一定にして表示させる形態である。
図6は、第4実施形態における断層像62とカーソル64との関係について述べるための図である。これまでの実施形態と同様に、直線状のカーソル64を例に挙げて述べる。
【0053】
従来は、カーソル64の位置決めに利用する音線SLに対するカーソル64の角度が一定の角度θ0となるように断層像62およびカーソル64を表示していた。本実施形態においては、カーソル64を移動させたときに、第2実施形態において述べた画面31Dを基準としたXY座標系に対するカーソル64の角度が一定の角度θ3となるようにカーソル64の表示を切換えることができるようにする。以下では、音線SLを基準としてカーソル64を表示させるモードを音線座標モード、XY座標系を基準としてカーソル64を表示させるモードを画面座標モードと呼ぶ。
【0054】
カーソル64の表示モードの切換には、操作コンソール43のカーソルモード切換スイッチ59を用いる。
CPU33は、操作コンソール43から入力されるロー信号またはハイ信号等の信号の種類に基づいて、音線座標モードか画面座標モードかを判断する。
音線座標モードのときには、CPU33は選択された音線SLに対するカーソル64の角度を角度θ0として表示させる指令信号を画像処理部39に出力する。
画面座標モードのときには、CPU33はカーソル64の基準位置に応じて、XY座標系に対するカーソル64の角度を角度θ3として表示させる指令信号を画像処理部39に出力する。
【0055】
画像処理部39は、CPU33からの指令信号により指示されたようにカーソル64を表示させる。
本実施形態のようにXY座標系に対するカーソル64の向きを不変にすることができれば、AMM画像66に表示させる音線の選択が容易になる可能性が高くなる。また、カーソル64の表示モードを適宜切換えることができるため、オペレータは自分の感覚に合った表示モードでカーソル64を移動させて音線SLを選択することが可能になる。結果的に、AMM画像66に表示させる音線SLの選択時における操作性が向上し、オペレータの負担を軽減させることができる可能性が高くなる。
【0056】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。たとえば、上記実施形態においてはAMM画像66を画面31Dに表示させる場合について述べたが、AMM画像66の代わりに、1本の音線についての時系列輝度データを表示するMモード画像についても本発明を適用することが可能である。
また、第2〜4実施形態においてAMM画像66の軌跡66Gのスクロール方向を切換えることができるようにしてもよい。
上記実施形態においては断層像62とAMM画像66とを横方向に配置して表示した例を示したが、これらを縦方向に配置して表示してもよく、配置方向を任意に切換えられるようにしてもよい。
また、断層像62とカーソル64とAMM画像66との位置関係を変更するためのツマミやスイッチ類を超音波プローブ5に設けてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、断層像と、この断層像中においてMモード撮影を行なう位置を指定するためのカーソルと、このカーソルにより指定された位置に関するMモード画像との表示位置関係を、操作者の操作に応じて変更させ、操作性を向上させて診断を容易にすることが可能な超音波撮影装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る超音波撮影装置の概略的な構成図である。
【図2】図1に示す超音波撮影装置の本体部の概略的な内部構成を示すブロック図である。
【図3】自由回転モード時における断層像およびAMM画像の表示例を示した図であり、(a)はAMM画像を回転させた場合を、(b)は断層像を回転させた場合をそれぞれ示している。
【図4】本発明の第2実施形態に係る自動回転モード時の断層像およびAMM画像の画面での表示例を示した図であり、(a)は画面に対するカーソルの傾きが±45°よりも大きい場合を、(b)は±45°以下の場合をそれぞれ示している。
【図5】本発明の第3実施形態に係る直交スクロールモード時の断層像およびAMM画像の画面での表示例を示した図である。
【図6】本発明の第4実施形態における断層像とカーソルとの関係について述べるための図である。
【図7】従来の超音波撮影装置における断層像とAMM画像との位置関係を表わした図であり、(a)は断層像とAMM画像とを縦に並べて表示する場合を、(b)は横に並べて表示する場合をそれぞれ表わしている。
【符号の説明】
1…超音波撮影装置、2…超音波撮影装置本体、3…本体部、5…超音波プローブ、7…プローブケーブル、11…被検体(撮影対象)、31…表示装置、43…操作コンソール、53…断層像回転ツマミ、55…AMM画像回転ツマミ、57…スクロール切換スイッチ、59…カーソルモード切換スイッチ、60…モード切換スイッチ、62…断層像(Bモード画像)、64…カーソル、66…AMM画像(Mモード画像)
Claims (5)
- 撮影対象へ送信した超音波によるエコーを受信し、該エコーに基づく前記撮影対象の画像を表示する超音波撮影装置であって、
Mモード画像表示のためのカーソルを重ねて表示したBモード画像と、前記Bモード画像上の前記カーソルの位置に応じたMモード画像とを表示し、
前記Mモード画像を回転させて向きを任意に変更することが可能な
超音波撮影装置。 - 前記Mモード画像における画像のスクロール方向を反対方向にさらに変更可能な
請求項1に記載の超音波撮影装置。 - 前記Bモード画像と前記カーソルとの位置関係に応じて前記Mモード画像の向きを自動的に変更する
請求項1に記載の超音波撮影装置。 - 前記Bモード画像と前記カーソルとの位置関係に応じて、予め定めた複数の向きのいずれかの向きに前記Mモード画像の向きを変更する
請求項3に記載の超音波撮影装置。 - 直線状の前記カーソルに直交する方向に前記Mモード画像の画像がスクロールするように当該Mモード画像の向きを変更する
請求項3に記載の超音波撮影装置。
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