JP4362841B2 - 自動車用液圧ブレーキホース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車用液圧ブレーキホースに関するものである。さらに詳しくは、自動車用の液圧ブレーキシステムにおいて、油圧を伝達するために用いられるブレーキホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用液圧ブレーキホースは、マスターシリンダーで発生した油圧をブレーキキャリパーやホイールシリンダーへ伝えるパイプ機構の中で、ブレーキパイプでは対応できない場所、たとえば、構造上極端な屈曲あるいは振動を直接受けるところに使用されるため、ゴム材料で構成されたホースが採用されているのが現状である。
【0003】
ゴム材料で構成されたブレーキホースは、内径寸法確保のため、金属あるいは樹脂などのマンドレル上に内面ゴム層を押し出し被覆し、内面ゴム層の外周に第1繊維補強層を施し、その外周に中間ゴム層、ついで第2繊維補強層、さらにその外周に外面ゴム層を施し、加硫工程を経て、最後にマンドレルを引き抜いて得られる。
【0004】
このように、マンドレルを用いたゴムホースの製造では、加硫工程、マンドレルを抜く工程が不可欠であり、生産性向上の大きな壁となっていた。
【0005】
一方、近年メンテナンスフリー化が進む中で、自動車用液圧ブレーキホースは、信頼性、耐久性の向上が望まれている。
【0006】
要求項目としては、▲1▼ブレーキ液中に浸透する水分量の低減、▲2▼低膨張化、▲3▼耐屈曲疲労特性の向上などがあげられる。
【0007】
▲1▼ブレーキ液中に浸透する水分量の低減により、ブレーキ液の沸点低下を防ぎ、厳しい温度条件下で発生するベーパーロック現象を防止することができる。
【0008】
▲2▼低膨張化により、マスターシリンダーで発生した油圧をよりフレキシブルに伝達することができる。
【0009】
▲3▼耐屈曲疲労特性の向上により、自動車用液圧ブレーキホースの宿命である屈曲あるいは振動に対する耐久性を向上することができる。
【0010】
しかしながら、従来のゴムまたは樹脂ホース材料では、分子構造的に限界があり、水分透過性の低下は期待できない。また、ゴムホースは、柔軟性は良好であるが、ゴム自身が柔らかいため、内圧が加わったときの膨張量が大きい。そのため、屈曲、振動により、繊維補強糸同士がすれ、最終的に破裂に至る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、低水分透過性、低膨張性および耐屈曲疲労特性に優れた新規な樹脂ブレーキホースを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動車用液圧ブレーキホースは、
内管チューブ外周に1層もしくは複数層の編組された繊維補強層があり、その繊維補強層の外周に外面カバーを施してなるブレーキホースにおいて、前記内管チューブが少なくとも内層と外層とを有し、記内、厚さ25μmのフィルムについて測定した40℃、相対湿度90%における透湿度が100g/m2・24時間以下の熱可塑性樹脂からなり、前記外層が、20℃、相対湿度65%における曲げ弾性率が1500〜5000kgf/cm 2 熱可塑性樹脂からなり、前記内層の厚さが100〜500μmである
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のブレーキホースは、内管チューブ、内管チューブの外周に編組された繊維補強層、および、繊維補強層の外周に施された外面カバーから構成される。
【0015】
内管チューブ内層または外面カバー内層は、厚さ25μmのフィルムについて測定した40℃、相対湿度90%における透湿度が100g/m2・24時間以下、好ましくは50g/m2・24時間以下、さらに好ましくは30g/m2・24時間以下の熱可塑性樹脂からなる層(低透湿層)である。透湿度が100g/m2・24時間をこえる材料では、水分透過量が大きくなり、ベーパーロック現象を招きやすい。
【0016】
熱可塑性樹脂の透湿度は、JIS Z 0208により測定する。すなわち、透湿度測定用カップの中に予め重量を測定した塩化カルシウムを入れ、カップの口(面積S(cm2))に厚さ25μmのフィルム状の試料(熱可塑性樹脂)を貼り付ける。そのカップを、40℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽に一定時間t(時間)入れたのち、カップの中の塩化カルシウムの重さを測定する。塩化カルシウムの重量変化m(mg)により、次式を用いて透湿度p(g/m2・24時間)を求める。
p=(240×m)÷(t・S)
【0017】
このような熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、防湿セロハン、ポリビニリデンクロライド(PVDC)でコーティングしたポリプロピレン二軸延伸フィルム(OPP)などがあげられる。
【0018】
さらに、前記低透湿層の厚さは、100〜500μm、さらには200〜400μm、とくには250〜350μmであることが好ましい。厚さが100μm未満では水分透過量が大きくなってしまい、500μmをこえると剛性が急激に高くなり、ブレーキホースとしての柔軟性が失われる。
【0019】
内管チューブは、20℃、相対湿度65%における曲げ弾性率が5000kgf/cm2以下、好ましくは1500〜2500kgf/cm2の熱可塑性樹脂層(低弾性層)を有する。たとえば、内管チューブ内層が低透湿層である場合には、外層として低弾性層を有することができる。また、外面カバー内層が低透湿層である場合には、内管チューブ全体が低弾性層であることもできる。曲げ弾性率が5000kgf/cm2をこえるとホースの柔軟性が失われる傾向があり、1500kgf/cm2未満では、柔軟化する際に用いる可塑剤の影響を受け、水分透過量が大きくなる傾向がある。このような熱可塑性樹脂としては、たとえば、ナイロン11などのポリアミドがあげられる。
【0021】
繊維補強層は、たとえば、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、レーヨン繊維、ポリアミド繊維などの繊維を、ブレード編みするか、またはスパイラル状に巻きつけて編組することにより得られる。
【0022】
前記繊維は950〜1800デニールであることが好ましい。950デニール未満では、内管チューブを密に編組できず、外面カバーを被覆した際に凹凸が発生し、外観上好ましくない傾向があり、1800デニールをこえると、繊維同士の重なりが生じ、内管チューブを均一に補強することができないため、所望の加圧時膨張量が得られないだけでなく、編組外径が大きくなる傾向がある。
【0023】
繊維の撚り数は、20〜100ターン/mであることが好ましい。撚り数が20ターン/m未満では、編組時に羽毛が発生しやすい傾向があり、100ターン/mをこえると、口金具を締結する際に繊維が切れ、シール性および引張強度が低下する傾向がある。
【0024】
前記繊維補強層は、1層もしくは複数層とすることができる。
【0025】
内管チューブ内層が低透湿層である場合の外面カバーまたは外面カバー内層が低透湿層である場合の外面カバー外層は、たとえば、ポリエステルとポリエーテルのコポリマーなどの耐候性、耐ブレーキ液性に優れたポリエステル系熱可塑性エラストマーからなる。
【0026】
前記外面カバーの厚さは、300〜700μmであることが好ましい。厚さが300μm未満では水分透過量が大きくなる傾向があり、700μmをこえると柔軟性が損なわれる傾向がある。外面カバー内層が低透湿層である場合の外面カバー外層の厚さは100〜700μmであることが好ましい。
【0027】
本発明のブレーキホースは、内管チューブ内層または外面カバー内層が透湿度の低い熱可塑性樹脂からなり、内管チューブが曲げ弾性率の小さい熱可塑性樹脂からなる層を有するため、ブレーキホースとしての柔軟性に優れ、水分透過量が小さく、膨張量が小さい。
【0028】
また、膨張量が小さいので、加圧時における繊維補強層の糸同士の摩擦が低減され、耐久性が高く、ブレーキホースとしてより高い信頼性を発揮することができる。
【0029】
さらに、内面チューブ、外面カバーともに樹脂材料を使用しているため、従来のゴムホース製造工程で不可欠であった内径寸法確保のための金属または樹脂などのマンドレルの挿入ならびに引き抜き工程が不要であり、加硫工程も不要であるので、生産性が高く、歩留まり向上を達成することができる。
【0030】
【実施例】
つぎに、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明は、これらのみに限定されるものではない。
【0031】
実施例1
本実施例におけるブレーキホースの破断斜視図を図1に示す。1は内管チューブ内層、2は接着剤層、3は内管チューブ外層、4は第1繊維補強層、5は第2繊維補強層、6は外面カバーである。
【0032】
従来の押し出し機を用いて、ポリエチレンを厚さ300μm、ポリアミド(ナイロン11)を厚さ400μmになるように、2層に押し出し、ポリエチレンが内管チューブ内層1、ポリアミドが内管チューブ外層3となるように、内管チューブを成形した。前記ポリエチレンとしては、厚さ25μmのフィルムについて測定した40℃、相対湿度90%における透湿度(A)が10g/m2・24時間の高密度ポリエチレンを使用した。前記ポリアミドとしては、20℃、相対湿度65%における曲げ弾性率(B)が1500kgf/cm2のポリアミドを使用した。
【0033】
ここで、内管チューブの各層間は接着性ポリエチレンで接着した。この接着剤層2の厚さは100μmに調整した。
【0034】
つぎに、内管チューブの外周にポリビニルアルコール繊維で編組して、第1繊維補強層4とし、さらに第1繊維補強層4の外周にポリビニルアルコール繊維で編組して、第2繊維補強層5とした。
【0035】
つぎに、この第2繊維補強層5の外周に、従来の押し出し機により、透湿度(A)が300g/m2・24時間のポリエステル系熱可塑性エラストマー(ポリエステルとポリエーテルのコポリマー)を厚さ500μmとなるよう押し出し被覆し、外面カバー6とした。
【0036】
第2繊維補強層と外面カバーのあいだにはウレタン系の接着剤を塗布した。接着剤は、ホースに口金具を締結させたときの両層のズレを防止するとともに、ホース内管まで浸透することで、各層間の接着をより強固にし、ホースとして一体感を持たせ、屈曲、振動、加圧による繊維補強層の糸同士の摩擦を緩和し、耐久性向上を実現した。
【0037】
実施例2
内管チューブ内層1に、透湿度(A)が80g/m2・24時間のポリプロピレンを用いたほかは、実施例1と同様の方法で、ブレーキホースを製造した。
【0039】
実施例
内管チューブ外層3に、曲げ弾性率(B)が5000kgf/cm2のポリアミド(ナイロン11)を用いたほかは、実施例1と同様の方法でブレーキホースを製造した。
【0040】
参考例
参考例におけるブレーキホースの破断斜視図を図2に示す。7は内管チューブ、4は第1繊維補強層、5は第2繊維補強層、11は外面カバー内層、2は接着剤層、12は外面カバー外層である。
【0041】
従来の押し出し機を用いて、透湿度(A)が300g/m2・24時間、曲げ弾性率(B)が4000kgf/cm2のポリアミド(ナイロン11)を厚さ800μmになるように押し出し、内管チューブ7を成形した。
【0042】
つぎに、内管チューブの外周にポリビニルアルコール繊維で編組して、第1繊維補強層4とし、さらに第1繊維補強層4の外周にポリビニルアルコール繊維で編組して、第2繊維補強層5とした。
【0043】
つぎに、この第2繊維補強層5の外周に、従来の押し出し機により、高密度ポリエチレンを厚さ200μm、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(ポリエステルとポリエーテルのコポリマー)を厚さ200μmになるように、2層に押し出し、高密度ポリエチレンが外面カバー内層11、ポリエステル系熱可塑性エラストマーが外面カバー外層12となるように、外面カバーを成形した。前記高密度ポリエチレンとしては、透湿度(A)が10g/m2・24時間の高密度ポリエチレンを使用した。前記ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、透湿度(A)が300g/m2・24時間のポリエステル系熱可塑性エラストマーを使用した。
【0044】
ここで、外面カバーの各層間は接着性ポリエチレンで接着した。この接着剤層2の厚さは100μmに調整した。
【0045】
比較例1
内管チューブ外層3に、曲げ弾性率(B)が10000kgf/cm2のポリアミド(ナイロン11)を用いたほかは、実施例1と同様の方法でブレーキホースを製造した。
【0046】
比較例2
本比較例におけるブレーキホースの破断斜視図を図3に示す。7は内管チューブ、4は第1繊維補強層、5は第2繊維補強層、6は外面カバーである。
【0047】
従来の押し出し機により、ポリアミド(ナイロン11)を厚さ800μmになるように押し出し、内管チューブ7を成形した。前記ポリアミドとしては、透湿度(A)が30g/m2・24時間、曲げ弾性率(B)が5000kgf/cm2のポリアミドを使用した。
【0048】
つぎに、この内管チューブの外周にポリビニルアルコール繊維を編組して、第1繊維補強層4とし、さらにその第1繊維補強層4の外周にポリビニルアルコール繊維を編組して、第2繊維補強層5とした。
【0049】
つぎに、第2繊維補強層5の外周に、従来の押し出し機により、透湿度(A)が300g/m2・24時間のポリエステル系熱可塑性エラストマー(ポリエステルとポリエーテルのコポリマー)を、厚さ500μmとなるよう押し出し被覆し、外面カバー6とした。
【0050】
なお、第2繊維補強層と外面カバーのあいだにはウレタン系の接着剤を塗布した。
【0051】
比較例3
内管チューブ7として、曲げ弾性率(B)が10000kgf/cm2のポリアミド(ナイロン11)を用いたほかは、比較例2と同様の方法で、ブレーキホースを製造した。
【0052】
比較例4
本比較例におけるブレーキホースの破断斜視図を図4に示す。8は内面ゴム、4は第1繊維補強層、9は中間ゴム、5は第2繊維補強層、10は外面ゴムである。
【0053】
外径がφ3.4mmの鉄製マンドレル上に、従来の押し出し機を用いて、透湿度(A)が50g/m2・24時間、曲げ弾性率(B)が200kgf/cm2のエチレンプロピレンゴムを厚さ1.1mmになるように押し出し、内面ゴム8とした。
【0054】
つぎに、内面ゴム8の外周にポリビニルアルコール繊維を編組して、第1繊維補強層4とし、つぎにその外周にブチルゴムを厚さ300μmとなるよう押し出し、中間ゴム層5とし、さらにその中間ゴム層5の外周にポリビニルアルコール繊維を編組して、第2繊維補強層5とした。
【0055】
つぎに、第2繊維補強層5の外周に、従来の押し出し機により、透湿度(A)が70g/m2・24時間のエチレンプロピレンゴムとクロロプレンゴムのブレンドゴムを、厚さ1.25mmとなるよう押し出し被覆し、外面ゴム10とした。
【0056】
なお、第2繊維補強層と外面カバーのあいだにはウレタン系の接着剤を塗布した。
【0057】
ホース特性試験
つぎに、実施例1〜3、参考例、および比較例1〜4のブレーキホースについて以下の特性試験を実施した。
【0058】
(水分透過性試験)
自由長305mmの両端に口金具を締結したブレーキホースを、事前に温度100℃で24時間保持したのち、ブレーキホース内にブレーキ液(JIS K 2233)を封入した。このブレーキホースをU字に曲げ、温度70℃の蒸留水に72時間ブレーキホース部分が完全に浸漬するようにして放置した。そののち、ブレーキ液を回収し、ブレーキ液中の水分量をカールフィッシャー式微量水分計にて測定した。
【0059】
(加圧時膨張量試験)
図5に示すような試験装置に、ブレーキホースAを捻じれのないように、わずかに長さの余裕をもたせて垂直に取り付け、エアー抜きを完全に行なったのち、ホースの片側を密閉した。圧力シリンダEを操作してホース内の水圧を毎分171.620±68.647MPaの割合で測定圧力まで昇圧し、ビューレットDの液面上昇によって膨張量を測定した。
【0060】
(屈曲疲労試験)
図6のように、ブレーキホースAの一端を位置Iで、他端を位置Jで、それぞれ固定治具に取り付け、ブレーキ液(JIS K 2233)を封入後、ブレーキホースに対して0⇔9.81MPaの繰り返し加圧サイクル42cpmにて加圧できる機構をもつ装置に固定し、雰囲気温度−10℃に調整した。位置Jを固定し、位置Iを屈曲ストローク140mm、屈曲サイクル150cpmにて上下させ、ホースが破裂するまでの屈曲回数を調べた。
【0061】
これらの試験結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
Figure 0004362841
【0063】
表1より、ゴムブレーキホース(比較例4)は、従来の樹脂ブレーキホース(比較例2および3)に比べ、水分透過性は低いが、ゴム材料であるために膨張量が大きいことがわかる。
【0064】
透湿度の高いポリアミドを内管チューブに用いた従来の樹脂ブレーキホース(比較例2および3)は、水分透過性が高いことがわかる。
【0065】
曲げ弾性率の大きな樹脂を内管チューブ外層または内管チューブ全体に用いた樹脂ブレーキホース(比較例1および3)は、柔軟性に欠けるため、ホース剛性が高く、ブレーキホースとして使用条件、使用車種などが限られるなどの問題点がある。
【0066】
これらに対して、実施例1〜の樹脂ブレーキホースは、低膨張化が図れている上に水分透過量が小さく、さらに耐屈曲疲労特性についても良好な結果が得られた。
【0067】
【発明の効果】
本発明のブレーキホースによれば、ブレーキ液中に浸透する水分量を低減し、人身事故につながるおそれのあるベーパーロック現象を防ぐとともに、低膨張化によって自動車の制動安定性の向上を実現できる。また、自動車用ブレーキホースの宿命である振動、屈曲に対する信頼性も大幅にアップし、ホースのロングライフ化が達成できるものであり、工業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1〜および比較例1におけるブレーキホースの部分斜視図である。
【図2】 参考例におけるブレーキホースの部分斜視図である。
【図3】 比較例2および3におけるブレーキホースの部分斜視図である。
【図4】 比較例4におけるブレーキホースの部分斜視図である。
【図5】 膨張量試験装置の説明図である。
【図6】 (a)は屈曲疲労試験のホースの取付方法を示す正面図であり、(b)はその側面図である。
【符号の説明】
1 内管チューブ内層
2 接着剤層
3 内管チューブ外層
4 第1繊維補強層
5 第2繊維補強層
6 外面カバー
7 内管チューブ
8 内面ゴム
9 中間ゴム
10 外面ゴム
11 外面カバー内層
12 外面カバー外層
A ブレーキホース
B バルブ
C バルブ
D ビューレット
E 圧力シリンダー
F タンク
G バルブ
H 圧力計

Claims (1)

  1. 内管チューブ外周に1層もしくは複数層の編組された繊維補強層があり、その繊維補強層の外周に外面カバーを施してなるブレーキホースにおいて、
    前記内管チューブが少なくとも内層と外層とを有し、
    記内、厚さ25μmのフィルムについて測定した40℃、相対湿度90%における透湿度が100g/m2・24時間以下の熱可塑性樹脂からなり、
    前記外層が、20℃、相対湿度65%における曲げ弾性率が1500〜5000kgf/cm 2 熱可塑性樹脂からなり、
    前記内層の厚さが100〜500μmであることを特徴とするブレーキホース。
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