JP4361895B2 - 防犯ブザー機能搭載の携帯電話機 - Google Patents
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Description
これらの防犯ブザーは、例えばストラップを抜くと同時に大音響でアラーム音が鳴ることで、護身用としての機能を果たすことが可能となっている。
すなわち、防犯ブザーとしては、常に携帯していることと、鳴って欲しいときに即座に鳴り始めて、鳴り続けることが必須要件となる。
そのようなレアケースの1つに、携帯電話機の電源を落とす処理をしている間に防犯ブザーを鳴らそうとした場合がある。
携帯電話機では、電源を落とすスイッチを入れてから、完全に電源OFF状態となるまでに時間がかかる。
ソフトウェアの動作を順次停止していくのは、その停止順序を変えたり、停止処理を中断することは、原則として、望ましくなく、停止処理を中断等することは、再起動時に不具合を生じさせる場合があるからである。
そこで、本発明は、携帯電話機が電源を落とす処理を行っている場合であっても、防犯ブザーのスイッチを入れれば、即座に鳴り、かつ、鳴り続ける防犯機能を備えた携帯電話機の提供を目的とする。
また、前記電源OFF手段は、前記データ残量を認知するタスクを終了させるときに、前記データ残量の如何にかかわらず、楽譜データを前記メモリに書き込むこととしてもよい。
また、前記携帯電話機は、更に、防犯ブザーの鳴動の開始指示を取得するブザー指示取得手段を備え、前記電源OFF手段は、前記ブザー指示取得手段が防犯ブザーの鳴動の開始指示を取得した場合に、前記データ残量の如何にかかわらず、楽譜データを前記メモリに書き込むこととしてもよい。
また、前記電源OFF手段は、前記データ残量を認知するタスクの後に終了させる他のタスクを終了させるときに、前記データ残量の如何にかかわらず、楽譜データを前記メモリに書き込むこととしてもよい。
また、前記メモリは、FIFO方式で楽譜データを記憶することとしてもよい。
これにより、バッファ内の楽譜データの残量を容易に知ることができるので、バッファに音源データを書き込むタイミングを知ることが容易にできるようになる。
本発明は、携帯電話機等の携帯端末が電源を落とす処理を行っている場合であっても、防犯ブザーが動作するものである。本発明について説明する前に、従来の携帯電話機での防犯ブザー機能の動作例について図2を用いて簡単に説明する。
<従来の防犯ブザーの動作>
図2は、従来の携帯電話機の防犯ブザーの動作を時系列で表す図である。図では、携帯電話機の電源のON/OFF状態、ユーザが携帯電話機に対して行った動作、及び、そのユーザの動作に応じて成される防犯ブザーの動作を表している。
図2(a)は、携帯電話機の状態が、電源ONの状態で、時点1000において、ユーザによって防犯ブザーのスイッチがONにされた場合を表す。この場合は、即座に防犯ブザーは鳴動する。
図2(c)は、携帯電話機の状態が、電源OFFの状態で、ユーザによって防犯ブザーのスイッチがONにされた場合を表す。この場合は、わずかに遅れるものの、即座に防犯ブザーは鳴動する。防犯ブザーが鳴らない期間1200は、約0.5秒程度であり、防犯ブザーを鳴らすのに最低限必要なシステムの自動立ち上げ1210に要する時間である。
<概要>
本発明に係る携帯電話機は、音源ICを使用して防犯ブザーを鳴動させるものである。携帯電話機の小型軽量化などの要請から、この音源ICは、防犯ブザー専用の音源ICではなく、着信メロディや録音されている音楽を再生する場合等にも利用されるものである。
以下、本発明に係る携帯電話機について説明する。
図1は、本発明に係る携帯電話機の構成を示す機能ブロック図である。
携帯電話機10は、アンテナ16、無線回路及び信号処理回路を含む通信部17、音声信号のデジタル−アナログ変換等を行う音声処理部11、音声信号を出力するスピーカ12、外部音声を入力するマイク13、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイである表示部14、操作部15、制御部100、音源IC200、FIFO管理部300、防犯ブザースイッチ検出部400、FIFO書込部500、防犯ブザースイッチ600及び楽譜データ記憶部700を含んで構成される。
制御部100は、図示しないCPU、ROM及びRAM等を備え、通信制御等、携帯電話機に必要な一般的な制御処理を行う他、防犯ブザー機能に関連した本発明に特有の制御処理を行う機能を有する。
さらに、制御部100は、携帯電話機10の電源がOFF状態で、防犯ブザーを鳴動させる場合の、自動立ち上げを行う機能等をも有する。
FIFO管理部300は、FIFOバッファ230の楽譜データ残量を管理する機能や、リセットの指示を出すなど音源ICを制御する機能を有する。例えば、音源IC200の残量データ監視部250から通知を受け付け、通知を受けたらFIFO書込部500に楽譜データを書き込む指示を出すなどである。
楽譜データ記憶部700は、着信メロディなど様々な楽譜データを記憶しており、本発明の防犯ブザーのブザー音の楽譜データである防犯ブザー用楽譜データ710も記憶している。
防犯ブザースイッチ検出部400は、防犯ブザーを鳴動するトリガーとなる動作、例えば、特定のボタンの押下、特定のストラップの引き抜きなどを検知する機能を有し、その旨を制御部100に通知する機能を有する。
音源IC200は、着信メロディ等を演奏する為の回路であり、音源210、シーケンサ220、FIFOバッファ230、楽譜データ閾値記憶部240及び残量データ監視部250とで構成される。
FIFOバッファ230は、楽譜データを一時的に記憶するメモリであり、シーケンサ220は、FIFOバッファ230から楽譜データを読出し、読み出した楽譜データを解読し、音データを発生する音源210を制御する機能を有する。発生した音データは、音声処理部11でD/A変換及び増幅処理が行われ、スピーカ12から出力されることになる。
また、楽譜データ閾値記憶部240は、FIFOバッファ230の楽譜データ量を示す値である閾値を記憶している。
図3は、FIFOバッファ230への楽譜データの書込みのタイミングを示した図である。
FIFOバッファ列2000は、時系列に変化するFIFOバッファ230を表し、FIFOバッファ内の斜線部分は楽譜データの量を現す。
FIFOバッファ内の楽譜データは、シーケンサ220に順次読み出され、減少していき、閾値2010より少なくなった時点(FIFOバッファ2020)で、音源IC200からFIFO管理部300に割込み(2110)がかけられる。
このように、FIFOバッファ230の楽譜データ量が閾値2010を下回ると出される音源IC200からの割込みで、楽譜データが書き込まれる。これが繰り返されて、音が鳴り続けることになる。
図4を用いて、従来の携帯電話機の防犯ブザーに、防犯ブザーの鳴らない期間1500(図2(d)参照)がなぜ生ずるのかを説明し、図5を用いて、本発明ではどのように防犯ブザーをなり続けさせるのかを説明する。
携帯電話機の各部(図1参照)の機能は、CPUが各種プログラムを実行することにより実現されるものであり、ここでは、各部の処理単位をタスクというものとする。
FIFO管理タスクとは、FIFO管理部300(図1参照)の機能を実行するタスクである。また、後述する防犯ブザースイッチ検出タスクは、防犯ブザースイッチ検出部400(図1参照)の機能を実行するタスクである。
次に、携帯電話機の状態3100におけるユーザの動作及び防犯ブザーの動作は、図2(d)と同じものである。
また、全タスク終了処理3200は、全タスクが終了する時間を、点線で表している。また、全タスクの内、防犯ブザースイッチ検出タスクとFIFO管理タスクの終了タイミング等を示し、実線は、タスクが動作していることを表している。
時点1400で、携帯電話機の電源OFF処理中にユーザが防犯ブザーのスイッチをONにすると、時点3210で、防犯ブザースイッチ検出タスクは、防犯ブザーのスイッチがONされたことを検出する。
FIFOバッファに楽譜データが書き込まれたら、ブザー音が鳴りだし、FIFOバッファ3010でデータ残量が閾値を割った時点で、音源ICからの割込みがFIFO管理タスクに入ることになる(図3参照)。
その後、携帯電話機の電源OFF処理が完全に終了した時点から、自動立ち上げが開始され、動作を開始したFIFO管理タスクによりFIFOバッファに楽譜データが書き込まれ(時点3230)、防犯ブザーが再び鳴り出すことになる。
<本発明の電源OFF処理中の防犯ブザー鳴動方法>
次に、図5は、本発明に係る携帯電話機での、携帯電話機の電源OFF処理中に防犯ブザーのスイッチをONにした場合の、FIFOバッファとFIFO管理タスクとの関係を示した図である。
時点1400で、携帯電話機の電源OFF処理中にユーザが防犯ブザーのスイッチをONにし、FIFOバッファに楽譜データが書き込まれることは、従来と同じである。
しかし、時点3221で、FIFO管理タスクが終了する際に、音源ICから割込みがないにもかかわらず、時点4210において、FIFOバッファに楽譜データを書き込んでおく点が従来と異なる点である。
これにより、FIFOバッファ230の楽譜データがなくなる時を遅らせることが可能となり、携帯電話機の自動立ち上げによってFIFOバッファに楽譜データが書き込まれる時点3230まで、データがなくならないようにすることが可能となる。また、時点3230までにデータがなくなったとしても、ブザーが途切れる時間を短くすることが可能となる。
<動作>
以下、上述した携帯電話機10の動作について図6〜図8を用いて説明する。
まず、ユーザが、防犯ブザーを鳴らそうと、防犯ブザースイッチ600をONにする(ステップS900:ON)。例えば、防犯ブザー用のストラップを引き抜くなどである。防犯ブザースイッチ600がONになったことを、防犯ブザースイッチ検出部400が検出する。
この場合のような、携帯電話機10の電源がOFF状態において、防犯ブザーの鳴動処理が指示された場合(図2(c)参照)の自動立ち上げ処理では、電源が供給されたら、制御部100の必要最小限度の機能が起動された段階で、音源ICをリセットし、FIFO書込部500に指示を出して防犯ブザー用楽譜データ710を書き込む。
その後、携帯電話機の通常通りの立ち上げ処理を続行し、立ち上げる。立ち上がったら、通常の防犯ブザー処理を行う(ステップS930)。この防犯ブザー処理に関しては、図7を用いて後で説明する。
携帯電話機の電源がONになっている場合(ステップS910:NO)は、防犯ブザースイッチ検出部400が、防犯ブザースイッチ600がONになったことを制御部100に通知する。
防犯ブザーのスイッチがOFFである(ステップS900:OFF)場合には、防犯ブザースイッチ検出部400により検出され、その旨が制御部100に通知する。
通知を受けた制御部100は、防犯ブザーが鳴動中であれば(ステップS950:YES)、音源IC200をリセット等することで防犯ブザーの鳴動を停止する(ステップS960)。ここで、音源ICのリセット処理では、音源IC内部のレジスタをデフォルト状態にし、FIFOバッファのデータ量を(ゼロ)にする等の処理が行われる。
図7は、防犯ブザー処理を示すフローチャートである。
防犯ブザーのスイッチがONになった旨の通知を受けた制御部100は、自機の電源OFFの処理中であるか否かを判断する。この判断は、制御部100が電源OFF処理部110に制御を渡したか否かを記憶しておくことで判断する。
電源OFF処理中である場合(ステップS100:YES)には、電源OFF 処理部110に、FIFO管理タスクを終了させたか否かを問い合わせる。
問い合わせを受けた電源OFF処理部110は、FIFO管理タスクを終了させたか否かを制御部100に返す。電源OFF処理部110は、FIFO管理タスクの状態を作業用メモリに記憶しておくものとする。
自機の電源がOFFになったら、自動立ち上げ処理を行い(ステップS920、図6の説明参照)、ブザーの鳴動処理を行う(ステップS110)。
この時、電源OFF処理部110は、電源OFF処理を行っているが、その処理は中断せずに続行させる。中断による不具合を生じさせないためである。
従って、ブザー鳴動処理と、電源OFF処理が並行して行われていることになる。
FIFOバッファ230がFull状態になったら、FIFO管理タスクを終了させる。FIFO管理タスクが終了した時点で、ブザー鳴動処理は実質的に終了することになる。音源IC200の残量データ監視部250が出す割込みを拾うタスクが無くなるからである。
ここで、他のタスクを終了させる際にも、FIFOバッファ230に楽譜データを書き込むこととしてもよい。例えば、防犯ブザースイッチ検出タスクの終了時である(図5参照)。これは、ステップS140で書き込んだ楽譜データの量では、再立ち上げ後のブザー鳴動処理(ステップS110)まで音が鳴り続けることが出来ない場合に、有用である。
その後、自機の電源がOFFになったら、再度自機の電源ON処理を行う(ステップS170)。この電源ON処理では、音源ICの初期化処理を行わない。通常の立ち上げ処理においては、音源ICの初期化処理を行うが、初期化処理はFIFOバッファの楽譜データの量を0(ゼロ)にしてしまうため、防犯ブザーが途切れてしまうからである。
尚、音源ICの初期化処理は、現在なっている防犯ブザーのスイッチがOFFになったときに行われる。
つぎに、図8を用いて、防犯ブザーの鳴動処理について説明する。
図8は、ブザー鳴動処理を示すフローチャートである。
指示を受けたFIFO管理部300は、音源IC200をリセットし、FIFO書込部500に防犯ブザー用楽譜データを書き込む旨の指示を出す。
指示を受けたFIFO書込部500は、楽譜データ記憶部700から防犯ブザー用楽譜データ710を読み込み、FIFOバッファ230に書き込む(ステップS310)。
FIFOバッファ230内の楽譜データが閾値よりも少なくなると、残量データ監視部250からFIFO管理部300に通知がされ(ステップS300:なし)、FIFO書込部500に楽譜データの書込み指示が出される。
<補足>
以上、本発明に係る携帯電話機について実施形態に基づいて説明したが、この携帯電話機を部分的に変形することもでき、本発明は上述の実施形態に限られないことは勿論である。即ち、
(1)実施形態では、防犯ブザーが鳴っている場合のタスク終了時に楽譜データを書き込むこととしているが、防犯ブザーが鳴っていない場合であっても、電源OFF処理中に楽譜データを書き込むこととしてももちろんよい。
(2)実施形態で示した携帯電話機の各機能を実現させる為の各処理(図1等参照)をCPUに実行させる為のプログラムを、記録媒体に記録し又は各種通信路等を介して、流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM、フラッシュメモリ等がある。流通、頒布されたプログラムは、機器におけるCPUで読み取り可能なメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのCPUがそのプログラムを実行することにより実施形態で示した携帯電話機の各機能が実現される。
11 音声処理部
12 スピーカ
13 マイク
14 表示部
15 操作部
16 アンテナ
17 通信部
100 制御部
110 電源OFF処理部
200 音源IC
210 音源
220 シーケンサ
230 FIFOバッファ
240 楽譜データ閾値記憶部
250 残量データ監視部
300 FIFO管理部
400 防犯ブザースイッチ検出部
500 FIFO書込部
600 防犯ブザースイッチ
700 楽譜データ記憶部
710 防犯ブザー用楽譜データ
Claims (7)
- 楽譜データを記憶するためのメモリと、記憶された楽譜データを順次読み出して音色を合成発音する回路とを有する音源ICを内蔵し、当該音源ICを用いて防犯ブザーを鳴らす携帯電話機であって、
前記メモリの読み出されていない楽譜データの量であるデータ残量に基づいて、前記メモリに防犯ブザー用の楽譜データを書き込む書込手段と、
自機の電源をOFFする指示を取得し、前記データ残量を認知するタスクを含む全タスクを順次終了させる処理を行う電源OFF手段とを備え、
前記電源OFF手段は、前記指示の取得後に、前記データ残量の如何にかかわらず、楽譜データを前記メモリに書き込むこと
を特徴とする携帯電話機。 - 前記電源OFF手段は、前記データ残量を認知するタスクを終了させるときに、前記データ残量の如何にかかわらず、楽譜データを前記メモリに書き込むこと
を特徴とする請求項1記載の携帯電話機。 - 前記携帯電話機は、更に、防犯ブザーの鳴動の開始指示を取得するブザー指示取得手段を備え、
前記電源OFF手段は、前記ブザー指示取得手段が防犯ブザーの鳴動の開始指示を取得した場合に、前記データ残量の如何にかかわらず、楽譜データを前記メモリに書き込むこと
を特徴とする請求項1記載の携帯電話機。 - 前記電源OFF手段は、前記データ残量を認知するタスクの後に終了させる他のタスクを終了させるときに、前記データ残量の如何にかかわらず、楽譜データを前記メモリに書き込むこと
を特徴とする請求項1記載の携帯電話機。 - 前記メモリは、FIFO方式で楽譜データを記憶すること
を特徴とする請求項1記載の携帯電話機。 - 楽譜データを記憶するためのメモリと、記憶された楽譜データを順次読み出して音色を合成発音する回路とを有する音源ICを内蔵し、当該音源ICを用いて防犯ブザーを鳴らす携帯電話機で用いられる防犯ブザー鳴動方法あって、
前記メモリの読み出されていない楽譜データの量であるデータ残量に基づいて、前記メモリに防犯ブザー用の楽譜データを書き込む書込ステップと、
自機の電源をOFFする指示を取得し、前記データ残量を認知するタスクを含む全タスクを順次終了させる処理を行う電源OFFステップとを備え、
前記電源OFFステップは、前記指示の取得後に、前記データ残量の如何にかかわらず、楽譜データを前記メモリに書き込むこと
を特徴とする防犯ブザー鳴動方法。 - 楽譜データを記憶するためのメモリと、記憶された楽譜データを順次読み出して音色を合成発音する回路とを有する音源ICを内蔵し、当該音源ICを用いて防犯ブザーを鳴らす携帯電話機に防犯ブザー鳴動処理を行わせるためのコンピュータプログラムであって、
前記メモリの読み出されていない楽譜データの量であるデータ残量に基づいて、前記メモリに防犯ブザー用の楽譜データを書き込む書込ステップと、
自機の電源をOFFする指示を取得し、前記データ残量を認知するタスクを含む全タスクを順次終了させる処理を行う電源OFFステップとを備え、
前記電源OFFステップは、前記指示の取得後に、前記データ残量の如何にかかわらず、楽譜データを前記メモリに書き込むこと
を特徴とするコンピュータプログラム。
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