JP4361621B2 - パルス搬送波信号のc級飽和増幅による過度のスペクトル・パワー分布の低減 - Google Patents

パルス搬送波信号のc級飽和増幅による過度のスペクトル・パワー分布の低減 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飽和モードで動作するC級高電力増幅器によるパルス変調正弦信号の増幅に関し、詳細には、台形包絡線の立上りおよび立下りでの各ランプ、すなわち傾斜に増幅器の飽和レベルよりも低い振幅レベルから増幅器の飽和レベルよりも高い振幅レベルに至る一連の正弦信号振幅が存在する、入力信号の矩形振幅包絡線の台形包絡線への変調に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば通信システムやレーダ・システムを含む多数の電子システムでパルス搬送波システムが使用されている。レーダ・システムと通信システムのどちらでも、無線周波数(RF)スペクトル帯域の比較的高電力のパルスをある位置から他の位置へ送る必要がある。高電力レベルで出力信号を供給する電力増幅器の効率を高めるために、一般に、飽和モードとC級増幅の両方で動作する電力用トランジスタなどの固体素子の増幅器が作製されている。C級増幅に使用される多くの新形トランジスタは、RF搬送波のサイクルよりもずっと短い、非常に短いターンオン時間およびターンオフ時間を有する。ターンオン時間とは、トランジスタの導通を開始するために必要な時間であり、ターンオフ時間とは、トランジスタの導通を終了するために必要な時間である。短いターンオン時間およびターンオフ時間によって、矩形振幅包絡線を有するパルス信号の非常に先鋭な立上りおよび立下りが生成される。包絡線の短い立上り時間および立下り時間によって、信号パルスによって搬送された情報を保存するのに必要な量を超えたかなりの量のエネルギーがスペクトル成分内で生成される。たとえば、パルスは、搬送波の振幅変調に加え、搬送波の周波数変調または位相変調によって変調される。この変調によって、タイミング・データなどの情報、または受信機または信号プロセッサでの基準パターンとの相関付けに適した所定の信号パターンが搬送される。
【0003】
特に、送受信アンテナなどの電子装置を保持する航空機や船舶などの乗物の場合と同様に、複数の電子装置が密に取り付けられる場合には問題が生じる。そのような装置は、所定のスペクトルを有する信号を用いて動作し、通常、スペクトルのスカート内の周波数成分の振幅は、ある装置の信号が近傍の装置の信号の低振幅スペクトル成分で汚染されるの防止するように指定される。信号がC級飽和増幅器によって増幅される場合、この問題は従来、増幅器の出力端末に帯域フィルタを配置することによって解決されていた。そのようなフィルタは、変調信号を送信するのに必要なスペクトルの部分の外側のスペクトル・エネルギー成分を低減させる所望の効果を有する。それによって、フィルタは信号の形状を保存し、同時に他の装置をその信号による干渉から保護する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ある種の電子装置、特にレーダ送信機を用いる場合、出力信号が高電力を有し、したがって、帯域フィルタを高電力信号を処理するのに適した形態に構成しなければならない。この要件を満たすために、その帯域フィルタは大きな物理寸法を有し、電子回路架台を含むキャビネットと同程度の寸法を有することが多い。そのような構成は過度に大きくかつ重く、電子装置の乗物への取付および配置を困難にする。これは利用可能な空間および重量が厳しく限られた宇宙船の場合に特に当てはまる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
C級としてかつ飽和モードで動作する増幅器によるパルス搬送波信号の増幅のために起こる過度のスペクトル・パワー分布を低減するシステムおよび方法によって、前述の問題が解消され、かつ他の利点が与えられる。本発明のこのシステムは、風のシヤーの測定で使用されるウインド・プロファイル・レーダの送信機を作製する場合に特に有利である。通常、そのような増幅器は、C級動作において、トランジスタ内での導通を誘導する有効な信号レベル、いわゆる「ターンオン」レベルを必要とする半導体デバイス、特にトランジスタで構成される。入力信号レベルが大きいと、トランジスタによって線形増幅または擬線形増幅が行われる。ずっと大きな入力信号レベルでは、飽和領域に達する。RF信号の増幅器で使用されるトランジスタは先鋭な立上りおよび立下りを備える。この場合、前述の立上りまたは立下りの継続時間は、増幅中の入力正弦信号のサイクルの継続時間よりもずっと短い。
【0006】
本発明では、矩形包絡線の短い立上り時間および立下り時間のために生じる過度の不要なスペクトル成分を低減するために、増幅器に入力されたパルス正弦信号の変調を行う。入力信号の変調は、矩形包絡線を台形包絡線に修正し、正弦信号のサイクルの一部のみではなく、正弦信号の多数のサイクルにわたって延びる包絡線の立上りおよび立下りを生成することによって行われる。本発明によれば、立上りのいくつかの搬送波サイクル、および立下りのいくつかの搬送波サイクルは、比較的振幅が低く、ターンオンしきい値よりもいくらか大きいが、飽和領域が始まるレベルよりもずっと小さい。ターンオンしきい値を超える範囲の、立上りのそのような搬送波サイクル、ならびに立下りのそのような搬送波サイクルは、増幅器によってほぼ線形に増幅される。入力信号の中央部の搬送波サイクルは、増幅器を飽和領域で駆動する振幅を有する。そのため、出力パルス信号は、搬送波正弦波形のサイクルの振幅が増幅器の飽和によって制限される中央部を有し、そのため、ほぼ方形波形の形状を有する出力搬送波波形が得られる。しかし、出力パルスの、中央領域のすぐ前の立上り領域と、中央領域のすぐ後の立下り領域には、出力信号の飽和中央領域の振幅よりも小さな可変振幅の正弦波形のサイクルがある。そのような構成の包絡線では、矩形包絡線を有する波形のスペクトルと比べて、波形の周波数成分のスペクトル分布が大きい。
【0007】
本発明の好ましい実施態様では、包絡線のランプの形態の立上りおよび立下りの生成が、通過帯域がパルス搬送波信号の変調を通過させるほど広い帯域特性を有し、同時にフィルタ通過帯域の外側の外部スペクトル・エネルギーを低減するフィルタを使用することによって行われる。大きな電力増幅を得るための典型的なシステム構成では、多数の増幅器が並列に構成され、フィルタから出力される共通の信号によって動作する。複数の増幅器の出力信号が組み合わされ、フィルタによって増幅器のそれぞれの入力信号が事前に調整されるために他のフィルタの必要なしに比較的高電力の信号が生成される。正弦信号は振幅変調以外にも位相、または周波数変調される。前述のフィルタリングでは、パルス搬送波波形の変調の保存に関してはこの波形を介して伝達されるデータが保存され、同時にフィルタ帯域の外側の外部スペクトル・エネルギーが低減される。
【0008】
本発明を実施する際に考慮すべき基本的な点は、レーダ送信機が使用する電力レベルが高すぎて適切な帯域フィルタを正常に製造することができず、製造した場合は過度に大形で複雑になりコストがかかることである。本発明の手法は、増幅後に信号が固有のスペクトルに対して所望の形状を有するように、最後の増幅段の前に信号を事前調整するものである。しかし、増幅器のC級飽和モードを使用すると、波形の歪み、特に連続増幅段のターンオン・レベルの影響のためにこの手法が制限される。そのため、立上りおよび立下りに対してかなり縦長のランプを有する包絡線の台形波形を用いた場合でも、連続C級飽和モード増幅段によって立上りおよび立下りは過度に急峻になる。したがって、高い電力レベルでの他の処理が必要である。本発明では、この電力を処理するために、最終増幅段を多数の並列チャネルに分割し、フィルタを使用してチャネルのバンクへのパルス搬送波信号の入力包絡線を形状付け、次いで搬送波周波数で同位相的に、並列チャネルの信号の和を求め、スペクトル要件を満たす包絡線における所望の最終出力電力を得る。各C級飽和モード増幅段の後に電力が分割され、電力分割比はほぼ電力増幅量に等しく、そのため、各増幅段は、包絡線整形フィルタを利用するための正常な信号動作範囲に維持される。
【0009】
本発明の前述の態様およびその他の特徴については、下記の説明において添付の図面に関連して説明する。
【0010】
それぞれの異なる図に現れる同じ符号の要素は、同じ要素を指すが、すべての図に関する説明で参照されるわけではない。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、高電力増幅器26のバンクによって信号源22をアンテナ・アセンブリ24に接続するシステム20が示されている。高電力増幅器26は電力分割器27と電力結合器29との間に並列接続され、それによって、電力分割器27を介して各増幅器26に共通の信号が入力され、増幅器26のバンクから出力された電力が結合器29を介してアンテナ・アセンブリ24に加えられる。たとえば、本発明を使用した場合、個別の増幅器26は、それぞれ、プッシュプル動作ができるように接続された互いに整合する一対のトランジスタの形態のC級飽和増幅器要素30を含む、複数の増幅器チャネル28を備えている。信号源22から出力された信号はドライバ増幅器32によって高電力増幅器26のバンクに印加される。たとえば、本発明の好ましい実施形態を作製する場合、10個の高電力増幅器26を用い、分割器27の分割比は1:10であり、結合器29の結合比は10:1である。分割器27と結合器29は共に、ラジアル低損失構造として製造される。
【0012】
本発明によれば、信号源22とドライバ増幅器32との間に第1の帯域フィルタ34が接続される。電力分割器27を介してドライバ増幅器32から高電力増幅器26への間に第2の帯域フィルタ36が接続される。
【0013】
各高電力増幅器26はさらに、C級および飽和モードで動作する入力増幅器段38と、電力分割器40と、電力結合器42とを備える。各高電力増幅器26は移相器43を備え、それによって、それぞれの増幅器26によって増幅された変調済み搬送波信号の相対位相は、電力結合器29に信号が入力されたときに同位相関係になるように調整する。各増幅器26で、移相器43は結合器42の出力端子に接続される。第2のフィルタ36を介して増幅器26に入力される信号は入力段38によって増幅され、電力分割器40に印加される。電力分割器40は、増幅器段38から出力された信号の電力を増幅器チャネル28へ均等に分割する。一例としてそのような4つのチャネルが図示されている。各増幅器チャネル28は、電力分割器40から与えられた信号を増幅し、増幅した信号を電力結合器42に出力するように動作する。電力結合器42は、それぞれのチャネル28から出力された信号の和を求め結合和信号を与える。この信号は結合器29を介してアンテナ・アセンブリ24に印加される。各増幅器チャネル28は、電力結合器42によって互いに加算された信号の位相の和を求めアンテナ・アセンブリ24に最大電力が供給されるように、後述の位相整合回路を含む。
【0014】
ドライバ増幅器32は3つの直列接続線形増幅段44、46、48を備える。ドライバ増幅器32はさらに、飽和モードでC級増幅器として動作し、マイクロ波サーキュレータ52を介して出力増幅器段48の出力端子に接続された飽和増幅器段50を備える。サーキュレータ52は、サーキュレータ52のポートとグラウンド56との間に接続された抵抗器54を介してインピーダンスを整合させる。飽和増幅器段50の出力端子は第2のフィルタ36によって高電力増幅器26の入力増幅器段38の入力端子に接続される。
【0015】
システム20の回路内の様々な端子に現れる信号波形の議論を容易にするために、第2のフィルタ36の入力端子および高電力増幅器26の入力端子をそれぞれ、端子Dおよび端子Eとして識別する。高電力増幅器26の出力端子は、端子Fとして識別する。第1のフィルタ34の入力端子は、信号源22の出力に接続される端子Gとして識別する。第1のフィルタ34の出力端子は端子Hを介して増幅器段44の入力端子に接続される。
【0016】
信号源22は、たとえばレーダの操作で使用するのに適した信号を与える。信号源22は、搬送波発振器58と、位相変調器60と、振幅変調器62とを備える。信号源22にはデータ・ユニット64とタイミング・ユニット66も含まれる。信号源22の動作時には、データ・ユニット64が位相変調器60にデータを付与し、位相変調器が、このデータを表す位相変調を用いて、発振器58から出力された搬送波を変調する。たとえば、この位相変調は位相偏移キーイングまたは最小位相キーイングでよく、最小位相キーイングは周波数変調のためのオフセット周波数を構成する。この周波数変調は、たとえば位相変調器60の機能内に含まれることが理解されよう。この結果得られる、位相変調器60から出力される位相変調済み正弦信号は振幅変調器62に印加される。タイミング・ユニット66は、データ・ユニット64を動作させて通常はディジタル・フォーマットのデータを位相変調器60に付与するタイミング信号を与え、また、振幅変調器62を動作させ搬送波信号のパルス変調を行う。したがって、信号源22から出力され端子Gに現れる信号はパルス搬送波信号である。
【0017】
各増幅器チャネル28は同様に構成される。図面を簡略化するために、1つの増幅器チャネル28が拡大されて示され、チャネル内の様々な回路が示されている。他の増幅器チャネル28にも同じ回路構成要素があることが理解されよう。平衡不平衡変成器70を介して2つのマイクロストリップ導体72および74のそれぞれに入力信号を接続する同軸線セグメント68が各増幅器チャネル28の入力ポートにある。増幅器チャネル28内には、他の2つのマイクロストリップ導体76および78と、平衡不平衡変成器82を含む出力同軸線セグメント80も含まれる。同軸線セグメント80は平衡不平衡変成器82を介してマイクロストリップ導体76に接続され、平衡不平衡変成器82およびキャパシタC2を介してマイクロストリップ導体78に接続される。飽和増幅要素30は2つの入力ポートと2つの出力ポートとを有し、2つの入力ポートはそれぞれ、マイクロストリップ導体72および74に接続される。増幅器要素30の2つの出力ポートはそれぞれ、マイクロストリップ導体76および78に接続される。
【0018】
増幅器チャネル28の動作時には、入力同軸線セグメント68で入力された信号が平衡不平衡変成器70で分割され、そのため、信号の電力の半分が進行波としてマイクロストリップ導体72を介して増幅器要素30に伝導し、信号電力の残りの半分が平衡不平衡変成器70を介して出力され、進行波としてマイクロストリップ導体74を介して増幅器要素30に結合される。増幅器要素30の出力信号は、それぞれ、マイクロストリップ導体76および78ならびにキャパシタC1およびC2を介して進行波として伝導し、平衡不平衡変成器82を介して互いに加算され、出力同軸線セグメント80を介して出力される。
【0019】
下記で詳しく説明するように、信号源22のパルス搬送波信号の立上りおよび立下りは、増幅器段50および38の飽和C級増幅といくつかの増幅器要素30のためにより先鋭にされる。この効果は、特に搬送波パルスの立下りに対して顕著であり、増幅器段50および38のトランジスタといくつかの増幅器要素30の非常に短いターンオフ時間のために生じる。そのような短い立上り時間および立下り時間はパルス搬送波信号内での変調の高忠実度伝送には必要ではなく、したがって、より先鋭にされた立上りおよび立下りのために起こる信号のスペクトルの追加広がりは不要である。さらに、上記で指摘したように、そのような過度のスペクトル・パワー分布は、アンテナ・アセンブリ24に密に近接して配置された他の電子装置(図1には示されていない)に干渉する恐れがある。また、スペクトルのそのような制御は、米国商務省電気通信情報局からのNTIAレポートとして入手できるレーダ・スペクトル工学基準(RESC)に記載された米国政府要件を満たすうえで必要である。
【0020】
第1のフィルタ34は、矩形包絡線を台形包絡線に変換することによって、信号源22から出力された信号パルスのほぼ矩形の包絡線を修正する働きをする。そのため、立上りおよび立下りのそれぞれの内の正弦波形のすべてのサイクルが増幅器段50の動作を飽和させるとは限らない。しかし、立上りおよび立下り内の正弦波形のサイクルの大部分は増幅器段50の出力で飽和領域に達するので、第2のフィルタ36は台形包絡線を復活させるために挿入される。第2のフィルタ36から出力された信号は、増幅器チャネル28によって信号パルスが増幅された後でも飽和レベルに達しない正弦波形の多数のサイクルが残るように、十分に長い立上りと十分に長い立下りとを有する。そのため、端子Fで高電力増幅器26から出力される信号は、過度のスペクトル・パワー分布がほとんど存在しないスペクトルを有する。
【0021】
図2は、図1の増幅器チャネル28の構成を詳しく示すものである。したがって、図1のマイクロストリップ導体72、74、76、78は、同軸遷移線セグメント68および80と共に、図2にも示されている。増幅器要素30およびキャパシタC1およびC2も図示されている。400メガヘルツ(MHz)ないし500メガヘルツの周波数範囲に適した本発明の好ましい実施形態では、増幅器チャネル28の電気回路の構成要素が、図3に示したようにマイクロストリップ構造84として構成される。本発明の好ましい実施形態では449MHzの搬送波周波数が使用されている。マイクロストリップ導体72および74は、導体72および74に対向する基板86の裏側に配置された金属接地板88を含む基板86によって支持される。導体72および74は銅などの金属のストリップで形成され、周知のフォトリソグラフィック技法によって基板86上に堆積される。基板86は周知の誘電電気絶縁材料で形成される。
【0022】
増幅器要素30は、整合する対として構成された一対のトランジスタ90および92を備える。トランジスタ90および92は、互いに接続され回路点96で接地されたそれぞれのベース端子94を有する。トランジスタ90および92のエミッタ端子98はそれぞれ、導体72および74に接続される。トランジスタ90および92のコレクタ端子100はそれぞれ、導体76および78に接続される。トランジスタ90および92はそれぞれ、バイポーラ構成を有するNPN形である。また、トランジスタ90および92はそれぞれ、飽和モードならびにC級動作モードで動作するように設計される。
【0023】
図2に示したように、導体72は平衡不平衡変成器70を介して同軸線セグメント68の中央端子に接続され、導体74は平衡不平衡変成器70を介して線セグメント68の外側導体に接続される。同軸線セグメント68は本発明の好ましい実施形態では、長さが4.8インチ(12.19cm)であり50オームの固有インピーダンスを有する。出力同軸線セグメント80は、同軸線セグメント68と同じ長さと固有インピーダンスとを有する。同軸線セグメント68および80の外側導体は56で接地され、このグラウンドは図3の接地板88から与えられる共通のグラウンドである。
【0024】
図2で、導体72および74はそれぞれ、マイクロ波信号をそれぞれのトランジスタ90および92に伝導させる伝送線として動作する。調整キャパシタC5、C6、C7、C8は、図2に示したように導体72および74に沿った特定の位置で導体72および74と相互接続される。導体72および74を介して伝導する信号の位相が互いに180度ずれることに留意されたい。キャパシタC5、C6、C7、C8は、導体72および74で表された2つの信号チャネルを平衡させる働きをする。トランジスタ90および92の、それぞれのコレクタ端子100での出力信号にも同様な構成形態が使用される。出力信号は、コレクタ端子100から導体76および78によって結合される。この2つの導体は、1組のキャパシタC9、C10、C11、C12によって相互接続される。キャパシタC9、C10、C11、C12は、2つの信号チャネルを平衡させるために、図2に示したように2つの導体76と78との間の特定の位置で相互接続される。また、これらのキャパシタは、それぞれのチャネル信号を電力結合器42で同位相的に加算することができるように各増幅器チャネル28内のそれぞれの伝送線に沿って伝搬する信号の位相を調整する機能も備える。位相調整機能も図1に示されている。
【0025】
導体72および74の入力端子端部は、平衡不平衡変成器70で同軸線セグメント68に直接接続される(DC)。導体76および78の出力端子は平衡不平衡変成器82で、それぞれキャパシタC1およびC2によって同軸線セグメント80に容量結合される。トランジスタ90および92を励磁するために、電源VCCの正端子からのDC電力がそれぞれ、インダクタL3およびL4を介して伝導する。インダクタL3およびL4はそれぞれ、導体76および78に接続される。他のインダクタL1およびL2はそれぞれ、導体72および74をグラウンドに接続する。トランジスタ90に対する電流は、電源VCCからインダクタL3を通じてコレクタ端子100へ流れ、エミッタ端子98およびインダクタL1を介してトランジスタ90から出てグラウンドへ送られ、電源VCCへの戻り経路に入る。同様に、電源VCCからの電流はインダクタL4を介してトランジスタ92のコレクタ端子100へ流れ、エミッタ端子98を介してトランジスタ92から出て、インダクタンスL2を介してグラウンドへ伝導し、電源VCCに戻る。
【0026】
インダクタL1、L2、L3、L4を使用すると、電源線がマイクロ波信号から絶縁される。導体72、74、76、78から与えられるそれぞれの伝送線の固有インピーダンスは25オームである。キャパシタC1およびC2は、電源VCCから同軸線セグメント80の端子へのDC電流を遮断する。キャパシタC3およびC4はそれぞれ、インダクタL3およびL4の端子に接続され、それぞれ、インダクタL3およびL4を通過したマイクロ波信号の任意の部分にグラウンドへの戻り経路を与えることによって、電源VCCの電力線からマイクロ波信号を分流させる。インダクタL3およびL4のインダクタンスについては、パルス搬送波信号の包絡線のパルスの反復周波数で、それぞれキャパシタC3およびC4のキャパシタンスと共振するインダクタンスが選択される。
【0027】
図4を参照すると分かるように、増幅器要素30(図2)は30Wないし70Wの入力電力範囲にわたって動作し、この場合、入力電力は2つのエミッタ端子98に印加される。このことを図4のグラフに示す。入力電力レベルが30W、すなわちターンオンしきい値よりも低い場合、それほどの出力電力はなく、したがってグラフはその点で終わる。また、入力電力が70Wよりも高い場合、トランジスタ90および92はそれぞれの飽和領域に入り、出力電力は約700Wのままである。したがって、70Wの入力電力レベルを飽和しきい値とみなすことができる。入力電圧(図4には示されていない)に関しては、トランジスタ90および92のそれぞれのベース・エミッタ接合部にターンオン電圧があり、この電圧を超えないかぎりベース・エミッタ接合部には電流が流れない。したがって、各正弦信号値がターンオン電圧よりも低い低レベル入力正弦信号の場合、各トランジスタ90、92のコレクタ端子100に出力信号は得られない。
【0028】
入力正弦信号の電圧がターンオン電圧レベルよりも高くなると、ターンオン電圧を超えた正弦信号の各サイクルの部分が増幅される。したがって、下記で図面、特に図6および11を参照して説明するように、各トランジスタ90、92の出力端子で、クリップされた正弦波が得られる。トランジスタ90および92から出力された信号が平衡不平衡変成器82で組み合わされると、正電圧方向と負電圧方向の両方にエクスカーション(excursion )を有する修正正弦信号が同軸線セグメント80に現れる。この場合、波形の各正半サイクルおよび各負半サイクルは、各半サイクルの一部の間だけ非零電圧を有する。入力信号電圧の値が大きく、ピーク電圧が各トランジスタ90、92の飽和に必要な電圧レベルを超える場合、結果的に得られる擬正弦信号の各サイクルの頂部が増幅時に制限され、より方形波信号に類似した信号が生成される。良く知られているように、増幅器30のそのような動作では、トランジスタ90および92は、入力正弦信号の各サイクルの大部分にわたって飽和状態と非導通状態のどちらかであり、増幅器要素30自体内の電力散逸が低減するために増幅器要素30の効率が大幅に増大する。
【0029】
たとえば、増幅器要素30を構成する場合、本発明の好ましい実施形態の構成では、SGS−THOMPSON MICROELECTRONICS社によって製造されたトランジスタ・タイプSD1565が使用されており、図4のグラフに示したデータは、パルス反復周波数425MHz、電源電圧45V、パルス幅250マイクロ秒、デューティ・ファクタ10%でそのようなトランジスタを使用したときの値に基づくものである。本発明の好ましい実施形態では、「飽和しきい値」とは、トランジスタ90または92の増分電力利得が線形動作領域における利得から3dBだけ増大した入力信号のレベルである。
【0030】
図5は、増幅器要素30に比較的小さな振幅の信号を印加した結果をグラフを介して示すものであり、102で示した小さな振幅の信号のピーク値はターンオン入力電圧レベルと飽和しきい値の電圧レベルとの間に位置する。この結果得られる出力信号104は、トランジスタ90および92(図2)が非導通状態である入力信号の各ゼロクロスオーバ点の近傍のデッドタイム領域106を除いてほぼ正弦状の波形を示す。
【0031】
図6のグラフは、増幅器要素30に印加された入力信号レベルが、飽和しきい値レベルでの電圧を超えるピーク値を有する状況を示す。結果的に得られる出力信号の波形は、トランジスタ90および92がそれぞれの飽和状態である時間間隔中にほぼ平坦な頂部を有する。図6の出力波形のデッドタイム領域は、図5に示したデッドタイム領域106よりも短い継続時間を有する。図6のグラフの出力信号の波形は方形波形によって近似することができる。
【0032】
本発明の回路に存在する波形を従来技術で現れる波形と比較することが有用である。図7には、帯域フィルタ110に直列接続された飽和増幅器108が示されている。従来技術の構成では、帯域フィルタ110はC級飽和増幅器108の出力端子に接続される。増幅器108は入力端子Aと出力端子Bとを有し、出力端子Bを介してフィルタ110に接続される。端子Cはフィルタ110の出力端子である。フィルタ110の機能はフィルタ110の必要な帯域の外側の過度のスペクトル・パワーをフィルタすることである。この帯域は、増幅器108による信号の変調を通過させるのに十分なものであるが、増幅器108の飽和波形から出力される信号のスペクトル全体よりも小さい。
【0033】
図8に、図7の端子A、B、Cに現れる信号の波形が模式的に示されている。それぞれ端子A、B、Cでの信号の信号包絡線112、114、116も図8に示されている。端子Aに、正弦搬送波信号のパルスがある。端子Aでの信号の包絡線112はほぼ矩形を有する。端子Bでは、増幅器108の出力信号は、包絡線114が矩形包絡線を有する方形波として簡略化形で表されている。包絡線114の立上りおよび立下りは、C級飽和動作モードと、結果的に得られる増幅器108の短いターンオン時間およびターンオフ時間のために、包絡線112の対応する立上りおよび立下りよりも急峻である。フィルタ110は端子Bの信号を変え、包絡線116を台形によって近似することのできる対応する信号を端子Cで出力する。
【0034】
端子Cでの信号の立上り118は、包絡線116内のランプによって近似される。端子Cでの信号の立下り120も包絡線116内のランプによって近似される。フィルタ110の効果は、信号の伝搬を遅延させ、立上り118での正弦のサイクルが、比較的小さな振幅の正弦から始まり徐々にピーク振幅に増大していき、それに対して立下り120では、正弦のそれぞれのサイクルの振幅が徐々に低減するように信号を変更する。立上り118と立下り120のそれぞれ内の正弦のサイクルの振幅の真の包絡線が時間の非線形平滑関数であることに留意されたい。しかし、従来技術および本発明の議論を容易にするために、立上り包絡線および立下り包絡線を線形ランプによって近似すると有用である。
【0035】
図9に示した本発明の簡略化表現では、帯域フィルタ36は高電力増幅器26の前に示されている。これらの要素については図1ですでに説明した。図9には、すでに図1に示した端子D、E、Fも示されている。図10は、端子DおよびEに現れる信号波形を示す。端子Dでの信号の波形は、図8の端子Aでの信号とほとんど同じであることが分かる。図10で、帯域フィルタ36は、中央部128がほぼ平坦であるほぼ台形の包絡線126の立上り122と立下り124とを有する信号が端子Eに現れるように端子Dでの信号を修正する。正弦信号のサイクルの振幅は、立上り122内で徐々に増大し、中央部128でほぼ一定のままであり、立下り124で徐々に低減する。
【0036】
端子Eでの信号に関しては、立上り122の始めでは、正弦信号の最初の数サイクルの振幅が増幅器要素30(図2)のターンオンしきい値よりも小さく、立上り122の中央部では、信号サイクルが増幅器要素30のターンオンしきい値と飽和しきい値との間の振幅値を有する。信号の中央部128では、正弦波形のすべてのサイクルが飽和しきい値を超える振幅を有する。立下り124では、立下り124の中央部での信号の個別のサイクルの振幅は、ターンオンしきい値と飽和しきい値との間の値を有する。立下り124の終わりでは、正弦波形の個別のサイクルの振幅は増幅器要素30のターンオンしきい値よりも低い。
【0037】
本発明の好ましい実施形態で使用されるパルス搬送波信号では、中央部128は約800サイクルの搬送波を有し、それに対して立上り122および立下り124はそれぞれ、約50サイクルの搬送波を有する。図9は、高電力増幅器26の前に配置された第2の帯域フィルタ36に関する本発明を示すものであるが、本発明の同じ原則が、上記で図1を参照して説明したようにC級飽和段50を有するドライバ増幅器32の前に配置された第1の帯域フィルタ34の動作にも適用できることに留意されたい。端子Eでの信号に関しては、中央部128での信号の電力により、トランジスタ90または92の増分電力利得がトランジスタの線形領域での利得値から減分3dBだけ低下する程度に、トランジスタの電流が飽和領域に上昇する。この減分値は一例として示したものであり、通常は1dBないし6dBの範囲内であってよい。立上り122および立下り124のそれぞれ内の正弦のサイクル数は、信号の中央部が800サイクルを有する場合は10サイクルないし100サイクルの範囲であってよい。
【0038】
図11のグラフは高電力増幅器26の飽和動作モードの効果を示す。端子Eの信号は増幅器26に入力される。その結果、図11のグラフに表したように端子Fへの出力信号が得られる。端子Fでの出力信号の波形の包絡線は、端子Eでの入力信号の包絡線とは正確には一致しないが、比較を容易にするために、包絡線の対応する部分を、端子Eでの信号の波形を表す際に使用したのと同じ符号で識別する。
【0039】
したがって、図11では、包絡線126は、立上り122と立下り124とを含む中央部128を有する。信号は、立上り122の始めに、図5で説明した波形と同様な波形を有する。信号の振幅は、信号が中央部128で、図6に示した信号の形になるまで増大する。立下り124では、信号の振幅は、それぞれ、図5に示した波形と同様な波形を有する、漸次低くなる振幅を有する連続サイクルと共に低減する。立下り124の直後に、入力信号の対応するサイクルが増幅器要素30のターンオンしきい値よりも低い振幅を有するために出力波形でサイクルがなくなることに留意されたい。端子Fでの信号の包絡線126の全体的な構成は従来技術の端子Cでの信号の包絡線116の全体的な外観と類似している。したがって、端子Cおよび端子Fでの両方の信号は同様なスペクトルを有する。そのため、本発明は、図7の大形フィルタ110の必要なしに所望の出力スペクトルを得ることができた。本発明は、増幅器チャネル28のバンク(図1)の前に配置されたずっと小形のフィルタ36を使用する。
【0040】
図1と、本発明の好ましい実施形態で使用される典型的な信号とに関しては、立上りの10%値と90%値との間で測定された端子Gでの信号の立上り時間は200ナノ秒よりも短い。90%値と10%値との間で測定された端子Hでの信号の立下り時間は600ナノ秒である。端子Gでの立上り時間は400ナノ秒であり、端子Eでの立下り時間は、通常は700ナノ秒ないし1000ナノ秒の範囲内である。第1の帯域フィルタ34は、本発明の好ましい実施形態では中央周波数が449MHzであり、3dB(デシベル)帯域幅が1.0MHz(最大)であり、40dB帯域幅が5.0MHz(最大)であるガウス・フィルタである。挿入損失は1.5dBである。第2の帯域フィルタ36に関しては、フィルタは、フィルタ・スペクトルの中央部に0.1dBリップルを含むチェブィシェフ形フィルタである。本発明の好ましい実施形態では中央周波数は449MHzである。3dB帯域幅は850KHz(キロヘルツ)、20dB帯域幅は1.95MHz(最大)、35dB帯域幅は5.5MHz(最大)、50dB帯域幅は20MHz(最大)である。挿入損失は1.5dB(最大)である。端子Fの出力信号の中央部128は、信号源22(図1)から第1の帯域フィルタ34に出力されるパルス信号の所定の幅にほぼ等しい継続時間を有する。このパルス幅は、第1の帯域フィルタ34とその後に続くドライバ増幅器32の組合せ動作と、第2の帯域フィルタ36とその後に続く高電力増幅器26の組合せ動作で保持される。
【0041】
本発明の好ましい実施形態に関する図1内の回路点での典型的な測定電力レベルを下記に示す。端子Hでのピーク電力レベルは10mw(ミリワット)である。端子Dでのピーク電力レベルは650Wである。端子Eでのピーク電力レベルは35Wである。増幅器段38の出力端子でのピーク電力レベルは300Wである。増幅器チャネル28の入力端子でのピーク電力レベルは70Wである。増幅器チャネル28の出力端子でのピーク電力レベルは650Wであり、各高電力増幅器26の端子Fには2KW(キロワット)を超えるピーク電力が存在する。
【0042】
図12は、それぞれの電子装置の動作に対するスペクトル干渉を防止するために一群の複数の電子装置のそれぞれに課される要件などのスペクトル要件を満たすための、端子Fでの信号の出力スペクトルの制御を示す。スペクトルの外側境界は実線で示されており、スペクトルは搬送波周波数fcを中心としている。スペクトル自体は点線で示されている。フィルタ36がないときに生成される端子Fでの信号のスペクトルは破線で示されている。破線が部分的に境界の外側を越え、それに対して増幅器26の前段にフィルタ36を使用することによって得られる実際のスペクトルが境界の要件を満たすことに留意されたい。
【0043】
本発明の前述の実施形態が例示的なものに過ぎず、当業者にはその修正形態が構想されることが理解されよう。したがって、本発明は、本明細書で開示した実施形態に限るものとみなされるものではなく、添付の特許請求の範囲に定義したようにのみ制限すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高電力パルス搬送波信号を送信する複数のC級飽和モード増幅器を使用するシステムのブロック図である。
【図2】 図1のシステムの1つのトランジスタ増幅器の概略図である。
【図3】 マイクロストリップとして構成されたトランジスタ増幅器の物理構成を示す模式図である。
【図4】 図2の増幅器の増幅器要素の出力電力と入力電力の関係を示すグラフである。
【図5】 増幅器要素がほぼ線形のモードで動作する適度な振幅の信号の場合の増幅器要素の入力信号および出力信号を示すグラフである。
【図6】 増幅器要素の飽和を誘発させる比較的大きな信号振幅の場合の増幅器要素の入力信号および出力信号を示すグラフである。
【図7】 従来技術による飽和モード増幅器とその後に配置された帯域フィルタを示すブロック図である。
【図8】 従来技術による図7の端子A、B、Cでの波形を示す図である。
【図9】 本発明による帯域フィルタとその後に配置されたC級飽和モード増幅器を示すブロック図である。
【図10】 図9の帯域フィルタの入力端子DおよびC級飽和モード増幅器の入力端子Eでの波形を示すグラフである。
【図11】 飽和動作モードの場合の図9の増幅器の出力信号を示すグラフである。
【図12】 図9の飽和増幅器の端子Eで出力される信号のスペクトルと、近傍の電子装置に対する干渉を防止するためのスペクトル境界との比較を示す模式図である。
【符号の説明】
20 システム
22 信号源
24 アンテナ・アセンブリ
26 高電力増幅器
27 電力分割器
29 電力結合器
28 増幅器チャネル
30 C級飽和増幅器要素
32 ドライバ増幅器
34 第1の帯域フィルタ
36 第2の帯域フィルタ
38 入力増幅器段
40 電力分割器
42 電力結合器
43 移相器
44、46、48、50 増幅器段

Claims (23)

  1. ターンオンしきい値電力レベルを超えた入力電力レベルに対するほぼ線形の動作範囲と飽和動作領域とを有するC級飽和増幅器要素によって増幅され、かつパルスの形態を有し、かつ振幅が変調された正弦搬送波波形と所定の幅のほぼ矩形の包絡線とを備え、かつピーク振幅がほぼ一様であるパルス搬送波信号内のエネルギーのスペクトル分布を低減する方法であって、
    振幅がほぼ単調に増加する立上りランプと、振幅がほぼ単調に減少する立下りランプとを有し、立上りランプと立下りランプとの間に、ほぼ一様なピーク振幅を有する中央領域が挿入された、修正された包絡線を備えるように、信号パルスの包絡線を修正するステップであって、少なくとも立ち上がりランプの動作の部分と立ち下がりランプの動作の部分に対して、立ち上がりランプと立ち下がりランプとが前記増幅器要素内で線形の動作モードとするように、信号パルスの増幅が設定される、前記修正するステップと、
    増分利得を所定の係数だけ減分する飽和レベルがあるとき、前記増幅器要素内で飽和動作モードとするように、中央領域において信号パルスのピーク振幅を設定するステップと、
    修正された包絡線を有する信号パルスを前記増幅器要素に印加し、前記増幅器要素が、ほぼ一定の振幅を有する方形搬送波波形の中央部と、その前に位置する正弦搬送波波形の立上りランプと、中央部の後に位置する正弦搬送波波形の立下りランプとを備える出力信号を出力するステップ
    を有し、
    前記修正するステップと前記設定するステップは、少なくとも2つの帯域フィルタ段、および前記少なくとも2つの帯域フィルタ段間に少なくとも1つの増幅段を備える第1回路によって実行され、
    前記増幅要素は、複数の並列増幅チャネルを有する複数の増幅器のそれぞれを有することを特徴とする方法。
  2. 出力信号の中央部が、前記所定の幅に等しい継続時間を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記増分利得減分係数の値が約1デシベルないし6デシベルの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記増分利得減分係数の値が3デシベルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記修正された包絡線の立上りランプおよび立下りランプがそれぞれ、複数の正弦波形サイクルを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記修正された包絡線において、各ランプが少なくとも5回の正弦波形サイクルを有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記修正された包絡線において、各ランプが10回ないし80回の正弦波形サイクルを有することを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記修正された包絡線において、各ランプが約50回の正弦波形サイクルを有することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記修正ステップが、パルス搬送波信号の変調を通過させるほど広く、フィルタ通過帯域の外側の外部スペクトル・エネルギーを低減するほど狭い通過帯域を有する前記帯域フィルタ段を使用することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. ターンオンしきい値電力レベルを超えた入力電力レベルに対するほぼ線形の動作範囲と飽和動作領域とを有する飽和C級飽和増幅器要素によって増幅され、かつパルスの形態を有し、かつ振幅が変調された正弦搬送波波形と所定の幅のほぼ矩形の包絡線とを備え、かつピーク振幅がほぼ一様であるパルス搬送波信号内のエネルギーのスペクトル分布を低減する、飽和増幅器要素を有するシステムであって、
    増幅器要素の入力端子に結合され、振幅がほぼ単調に増加する立上りランプと、振幅がほぼ単調に減少する立下りランプとを有し、立上りランプと立下りランプとの間に、ほぼ一様なピーク振幅を有する中央領域が挿入された、修正された包絡線を備えるように、信号パルスの包絡線を修正する手段であって、少なくとも立ち上がりランプの動作の部分と立ち下がりランプの動作の部分に対して、立ち上がりランプと立ち下がりランプとが前記増幅器要素内で線形の動作モードとするように、信号パルスの増幅が設定される、前記手段を備え、
    増分利得を所定の係数だけ減分する飽和レベルがあるとき、前記修正手段が、増幅器要素内で飽和動作モードとするように、中央領域において十分な大きさのピーク振幅を有するパルス搬送波信号を出力し、
    前記増幅器要素が、ほぼ一定の振幅を有する方形搬送波波形の中央部と、その前の正弦搬送波波形の立上りランプと、中央部の後の正弦搬送波波形の立下りランプとを有する出力信号を出力し、
    前記修正手段は、少なくとも2つの帯域フィルタ段、および前記少なくとも2つの帯域フィルタ段間に少なくとも1つの増幅段を備える第1回路を有し、
    前記増幅要素は、複数の並列増幅チャネルを有する複数の増幅器のそれぞれを有することを特徴とするシステム。
  11. 出力信号の中央部が、所定の幅に等しい継続時間を有することを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  12. 前記増分利得減分係数の値が約1デシベルないし6デシベルの範囲であることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  13. 前記増分利得減分係数の値が3デシベルであることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  14. 修正された包絡線の立上りランプおよび立下りランプがそれぞれ、複数の正弦波形サイクルを有することを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  15. 前記修正された包絡線において、各ランプが少なくとも5回の正弦波形サイクルを有することを特徴とする請求項14に記載のシステム。
  16. 前記修正された包絡線において、各ランプが10回ないし80回の正弦波形サイクルを有することを特徴とする請求項15に記載のシステム。
  17. 前記修正された包絡線において、各ランプが約50回の正弦波形サイクルを有することを特徴とする請求項16に記載のシステム。
  18. 前記帯域フィルタ段が、パルス搬送波信号の変調を通過させるほど広く、フィルタ通過帯域の外側の外部スペクトル・エネルギーを低減するほど狭い通過帯域を有することを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  19. さらに、前記修正手段に結合され修正手段の前に配置されたC級飽和ドライバ増幅器と、ドライバ増幅器に結合されその前に配置されたドライバ帯域フィルタとを備え、ドライバ帯域フィルタが、ドライバ増幅器の出力信号に現れるほぼ台形の包絡線とするように動作し、それによって、前記システム内のドライバ帯域フィルタの前の点から増幅器要素の出力端子までほぼ台形の信号包絡線を維持することを特徴とする請求項18に記載のシステム。
  20. さらに、前記ドライバ帯域フィルタにパルス変調搬送波信号を与える信号源と、C級飽和増幅器要素の短いカットオフ時間に関連する低減された振幅のスペクトル成分からなるスペクトル帯域に制限された放射を放出するために飽和増幅要素の出力端子に結合されたアンテナ・アセンブリとを備え、カットオフ時間が正弦搬送波波形のサイクルよりもずっと小さいことを特徴とする請求項19に記載のシステム。
  21. 前記C級飽和増幅器要素が、接地ベース回路を含むプッシュプル整合トランジスタ対と、修正手段からの信号をその整合トランジスタ対のそれぞれの入力端子に結合する一対のマイクロストリップ伝送線として構成されることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
  22. 前記システムがレーダ送信機として働き、前記トランジスタ対および前記マイクロストリップ伝送線が第1の増幅器チャネルの一部を構成し、前記第1の増幅器チャネルを含む複数の増幅器チャネルがあり、前記システムがさらに、増幅器チャネルと修正手段とを相互接続する電力分割器と、増幅器チャネルの出力端子と電力結合器の共通の出力端子を相互接続する電力結合器とを備えることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
  23. さらに、前記ドライバ帯域フィルタにパルス変調搬送波信号を与える信号源と、C級飽和増幅器要素の短いカットオフ時間に関連する低減された振幅のスペクトル成分からなるスペクトル帯域に制限された放射を放出するために電力結合器の出力端子に結合されたアンテナ・アセンブリとを備え、カットオフ時間が正弦搬送波波形のサイクルよりもずっと小さいことを特徴とする請求項22に記載のシステム。
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